JP4853781B2 - 二重編地 - Google Patents

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Description

本発明は、椅子、車椅子、座椅子、寝台等の表面装飾材、車両の天井張地、ドア壁装地、椅子張地等の車両内装材等に使用される上編地と下編地との2枚の編地が重なり合って二重に編成された二重編地に関するものである。
椅子、車椅子、座椅子、寝台等の表面装飾材や、車両の天井張地、ドア壁装地、椅子張地等の車両内装材は、肌身に触れる部位に使用されることから、表編地と裏編地を連結糸で連結してパイル布帛と同程度に厚く立体的に編成されたクッション性に富む緯二重編地(例えば、特許文献1,2,3参照)や経二重編地(例えば、特許文献4,5,6,7,8,9,10参照)が好んで使用される。
特開2001−098445号公報 特開2001−214346号公報 特開2004−052125号公報 特開昭61−31241号公報(特公平5−18939) 特開昭61−37214号公報(特公平2−47203) 特開2002−283484号公報 特開2002−336071号公報 特開2002−339206号公報 特開2003−003355号公報 特開2003−113562号公報
この種の二重編地はクッション材として開発され、その開発当初、連結糸には150デニール以上の太手のモノフィラメント糸が使用されており(例えば、例えば、特許文献4,5参照)、そのモノフィラメント糸が染色し難いことから、クッション材としての二重編地は、捺染・プリントを施すことなく表面装飾材や内装材に使用されており、そのようにモノフィラメント糸を連結糸に使用している限りにおいては格別な問題はない。
しかし、その後、肌身に触れる部位に使用されることから、二重編地の品質としてクッション性よりも装飾性や触感風合いが重視され、感触が柔らかい繊度7dtex以下の捲縮を有する合成繊維によって構成された嵩高いマルチフィラメント糸や紡績糸等の多繊糸条が連結糸に使用され、捺染・プリントの施された二重編地の需要が高まるにつれて、二重編地の使用中に毛羽立ち・ピリングが発生し易いとか、捺染・プリントが不鮮明と言った点が問題になる。特に、生活様式の変化に伴ってバック等の袋物やポケットやサポーターの閉じ具として面ファスナーが汎用されるようになると、その雄型面ファスナーの鈎先によって二重編地の表面に繊維が掻き出されて毛羽立ち・ピリングとなり、それが局部的に現われて目障りになり、二重編地の美観が大きく損なわれる。
そこで本発明は、濃く鮮明に捺染することが出来、雄型面ファスナーによる毛羽立ち・ピリングの発生し難い二重編地を得ることを目的とする。
思うに、従来の二重編地では、上編地と下編地が連結糸に結ばれており、その連結糸がニードルループを形成して上編地の外面に露出しており、又、上編地と下編地の間で曲折することなく連続しているので、捺染の際には上編地に印捺された染液が連結糸を伝って下編地へと移行して吸収され、その結果、上編地に付着した染液が稀薄になって濃く発色せず、又、上編地の外面が捲縮のある多繊糸条によって嵩高に構成されているので雄型面ファスナーの鈎先が食い込み易く、その食い込んだ鈎先が嵩高な連結糸に引っ掛かり易く、その連結糸の繊維が上編地と下編地の間でフリーの状態で直線状に長く続いているので、恰も釘が引き抜かれるかのように連結糸の繊維が雄型面ファスナーの鈎先に引き出されて毛羽立ち・ピリングが発生し易くなるものと考えられた。
本発明に係る二重編地は、かかる知見をもとに完成されたものであり、(a) 連結編糸11とベース編糸12・13によって構成される上編地10と、ベース編糸22・23と連結編糸21によって構成される下編地20との2枚の編地10・20が重なり合って二重に編成され、(b) その重なり合う上編地10と下編地20の間において、上編地10から浮き出た連結編糸11の上浮編目14と、下編地20から浮き出た連結編糸21の下浮編目24が、鎖状に絡合して上編地10と下編地20が不離一体になっており、(c) 上浮編目14と下浮編目24との絡合点30に到る上編地10の外面からの距離qが、1mm以下であり、且つ、絡合点30に到る下編地20の外面からの距離pよりも短く(q≦1mm、q<p)、(d) 上編地10が編目列17と編目列17の間に隙間18をおいて編成され、その隙間18を凹部とし編目列17を凸部とする凹凸模様が、上編地10によって下編地20の上に描出されており、(e) 上編地10を構成する連結編糸11とベース編糸12・13が、単繊維繊度7dtex以下の多数の合成繊維に成る多繊糸条によって編成され、(h) 上浮編目14と下浮編目24との絡合点30に到る下編地20の外面からの距離pが1mm以上であることを第1の特徴とする。
本発明に係る二重編地の第2の特徴は、上記第1の特徴に加えて、() 下浮編目24を構成している下編地20の連結編糸21の繊度が、上浮編目14を構成している上編地10の連結編糸11の繊度よりも太い点にある。
本発明に係る二重編地の第3の特徴は、上記第1と第2の何れかの特徴に加えて、() 上編地10の連結編糸11が、捲縮を有する単繊維繊度1.7dtex以下の多数の合成繊維に成る多繊糸条によって編成されている点にある。
本発明に係る二重編地の第4の特徴は、上記第1と第2と第3の何れかの特徴に加えて、(i) 二重編地を分解して取り出される下編地20の連結編糸21の実測長(v)が、上編地10の連結編糸11の実測長(u)よりも長い点にある。
本発明に係る二重編地の第5の特徴は、上記第4の特徴に加えて、(j) 二重編地を分解して取り出される下編地20の連結編糸21の実測長(v)が、連結編糸11の実測長(u)の1.5倍以上である点にある。
本発明によると、上編地10から浮き出た上浮編目14と下編地20から浮き出た下浮編目24が鎖状に絡合して上編地と下編地が不離一体になっており、上編地10から浮き出た上浮編目14の連結編糸11が下編地20へと連続しておらず、上浮編目14と下浮編目24との絡合点30に到る上編地10の外面からの距離qが絡合点30に到る下編地20の外面からの距離pよりも短いので(q<p)、捺染の際に上編地10に印捺した染液が滲み込むとしても、その滲み込んだ染液が、上編地の連結編糸11の繊維が捲縮を有し、その単繊維繊度が7dtex以下で連結編糸11が嵩高であることからして、上浮編目14と下浮編目24との絡合点30に溜まり、その絡合点30から下浮編目24を伝って下編地20へと移行し難くなる。
そして、上浮編目14と下浮編目24との絡合点30に到る上編地10の外面からの距離qが1mm以下なので(q≦1mm)、その絡合点30に溜まった染液の全てによって上編地10が着色され、捺染模様が濃く鮮明な捺染二重編地が得られる。
本発明の二重編地では、上浮編目14と下浮編目24との絡合点30に到る上編地10の外面からの距離qが1mm以下になっており(q≦1mm)、上編地10が下浮編目24の構成する下編地20のループパイル層28の上に載せた恰好になっている。
そのため、仮に、雄型面ファスナーの鈎先が上編地の表面に触れ、それが上編地の上浮編目14から外面に続く連結編糸11の繊維を引き出すようなことがあっても、その引き出す繊維の長さも上編地10の厚み、即ち、上浮編目14と下浮編目24との絡合点30に到る距離qも1mm以下なので(q≦1mm)、上編地の繊維が雄型面ファスナーの鈎先に掻き出されて毛羽立ち・ピリングとなって上編地の外面に現れることはない。
本発明において、上編地の編糸11・12・13を構成する繊維の単繊維繊度を7dtex以下とするのは、単繊維繊度が7dtexを超える太い繊維になる編糸には雄型面ファスナーの鈎先が引っ掛かり難く、毛羽立ち・ピリングが特別問題になり難く、絡合点30に到る上編地10の外面からの距離qを絡合点30に到る下編地20の外面からの距離pよりも短くする等の特別な工夫をせずに済む、との理由による。
本発明において、上編地の編糸11・12・13の繊維を捲縮を有する合成繊維とするのは、無捲縮の合成繊維にも雄型面ファスナーの鈎先が引っ掛かり難く、毛羽立ち・ピリングが特別問題になり難く、特別な工夫をせずに済む、との理由による。
上編地10は、前記特許文献8や特許文献10に記載されているように、下編地の上に細幅帯状に編成し、二重編地に凹凸縞模様を描出することも出来る。
又、上編地は、前記特許文献9に記載されているように、下編地20の上にメッシュ状に編成し、二重編地に凹凸蜂巣模様を描出することも出来る。
そのように凹凸模様の描出された二重編地では、その凹凸構造からして雄型面ファスナーの鈎先が上編地表面に食い込み易く、毛羽立ち・ピリングが発生し易い。
従って、本発明は、上編地10が編目列17と編目列17の間に隙間18をおいて編成され、その隙間18を凹部とし編目列17を凸部とする凹凸模様が外面に描出されていて雄型面ファスナーの鈎先が食い込み易い二重編地における毛羽立ち・ピリングの予防に有効である。
上編地10は、捲縮を有する単繊維繊度が7dtex以下の多数の合成繊維に成るマルチフィラメント糸や紡績糸等の多繊糸条によって編成されているので、触感風合いの柔らかい二重編布が得られる。
そして、上編地10は、下編地のループパイル層28の表面を被覆する表装地の恰好になるので、その下浮編目24を構成している下編地の連結編糸21の繊度を、上浮編目の連結編糸11の繊度よりも太く、特に、下浮編目の連結編糸21に150dtex以上のモノフィラメント糸(21)、中でもポリウレタン弾性糸条やポリエーテル系エステル弾性糸条、或いは、ポリトリメチレンテレフタレート等の弾性モノフィラメント糸(21)を使用しても、上編地10の柔らかい触感風合いは損なわれない。
そのように上編地10の触感風合いを柔らかくする限り、下編地20の触感風合いを柔らかくする必要はなく、弾性モノフィラメント糸や非弾性モノフィラメント糸によって下編地20を硬く編成してもよい。
そして、下編地20に繊度の太いモノフィラメント糸を使用すると、二重編布のクッション性が高まる。クッション性を高めるためには、又、下編地20の外面から絡合点30に到る距離pを1mm以上(p≧1mm)とし、上編地と下編地の間に下浮編目24による厚いループパイル層28を形成するとよい。
このように、本発明によると、捺染によって濃く鮮明に発色し、雄型面ファスナーによる毛羽立ち・ピリングの発生がなく、耐摩耗性とクッション性に優れ、触感風合いが柔らかく、椅子、車椅子、座椅子、寝台等の表面装飾材、車両の天井張地、ドア壁装地、椅子張地等の車両内装材に好適な二重編地が得られる。
上編地10は、ベース編糸12・13によって編成されるベース編地に連結編糸11を編み込んだ編組織にするとよい。
同様に、下編地20も、ベース編糸22・23によって編成されるベース編地に連結編糸21を編み込んだ編組織にする。
上浮編目14と下浮編目24との絡合点30に到る上編地10の外面からの距離qは、上浮編目14を構成する連結編糸11の編成過程におけるニードル(編み針)への供給量(テンション)によって設定される。
同様に、上浮編目14と下浮編目24との絡合点30に到る下編地20の外面からの距離pも、下浮編目24を構成する連結編糸21の編成過程におけるニードル(編み針)への供給量(テンション)によって設定される。
従って、上編地10から下編地20に至る二重編地の厚み(t)は、上編地用ニードルと下編地用ニードルの間隔と共に、上浮編目14を構成する連結編糸11と下浮編目24を構成する連結編糸21の編成過程におけるニードル(編み針)への供給量(テンション)によって設定される。
そのように連結編糸11・21のニードルへの供給量が設定され、上編地のニードルゲージmと下編地のニードルゲージn、および、上編地のコースゲージxと下編地のコースゲージyが一定なので、本発明の二重編地を分解して取り出される下編地の連結編糸21の実測長vは、上編地の連結編糸11の実測長uよりも長くなる。
その長短差は、下編地20の連結編糸21の実測長vが、連結編糸11の実測長uの1.5倍以上になるように設定すると、概ね好結果が得られる。
図1は、ダブルラッシェル経編機において、図2に示す編組織図に従い、上編地10が編目列17と編目列17に囲まれた隙間18を設けてメッシュ状に編成された二重編地の編組織構造を図示する。
その隙間18は、編成後の仕上工程におけるテンションを受けて拡大し、上編地10がメッシュ状に仕上がり、下編地20の上に凹凸蜂巣模様を描出することになる。
上浮編目14と下浮編目24とは、それぞれ上下の編地に編み込まれてウェール方向に一直線状に連続している鎖編目列17・27を構成している連結編糸11・21のシンカーループ16・26によって構成されている。
上編地10のシンカーループ16と下編地20のシンカーループ26とは、上編地の連結編糸11と下編地の連結編糸21が、編成過程で互いに上下逆向きに振動されて交叉し、鎖状に絡合した上浮編目14と下浮編目24になる。
図1に示す二重編地の仕様については、実施例と共に詳しく説明する。
本発明の実施例に対する比較例2として示す二重編地は、図3に示す編組織図に従って編成される。
即ち、図1に図示する本発明の二重編地における上浮編目14の連結編糸11は、比較例2の二重編地では、下編地(20)にも編み込まれ、本発明の二重編地における下浮編目24の連結編糸21のニードルループ25と同じ形のニードルループを形成する。
又、図1に図示する本発明の二重編地における下浮編目24の連結編糸21も、比較例2の二重編地では、上編地(10)にも編み込まれ、本発明の二重編地における上浮編目14の連結編糸11のニードルループ15と同じ形のニードルループを形成する。
その結果、比較例2の二重編地は、それらの上下のニードルループ(15・25)の間で続くシンカーループ(16・26)によって上編地(10)と下編地(20)が連結された編組織構造となる。
即ち、比較例2として示す二重編地は、上編地と下編地が所謂連結糸によって縫合される恰好になる。
[実施例]
6枚筬L1 ,L2 ,L3 ,L4 ,L5 ,L6 を具備するダブルラッシェル経編機の第1筬L1 に単繊維繊度3.5dtex・総繊度167dtexのポリエステル捲縮マルチフィラメント糸を上編地用第1ベース編糸12として通し、第1筬L1 を編パターン/4−5/4−4/3−2/3−3/4−5/3−3/2−3/1−1/1−0/1−1/2−3/2−2/1−0/2−2/3−2/4−4/………の順に操作し、第2筬L2 に単繊維繊度3.5dtex・総繊度167dtexのポリエステル捲縮マルチフィラメント糸を上編地用第2ベース編糸13として通し、第2筬L2 を編パターン/1−0/1−1/2−3/3−2/1−0/2−2/3−2/4−4/4−5/4−4/3−2/3−3/4−5/3−3/3−3/1−1/………の順に操作し、第3筬L3 に単繊維繊度3.3dtex・総繊度167dtexのポリエステル捲縮マルチフィラメント糸を下編地用連結編糸21として通し、第3筬L3 を編パターン/0−0/0−1/1−1/1−0/………の順に操作し、第4筬L4 に単繊維繊度0.8dtex・総繊度110dtexのポリエステル捲縮マルチフィラメント糸を上編地用連結編糸11として通し、第4筬L4 を編パターン/0−1/1−1/1−0/0−0/………の順に操作し、第5筬L5 に単繊維繊度3.0dtex・総繊度110dtexのポリエステル無捲縮マルチフィラメント糸を下編地用第1ベース編糸22として通し、第5筬L5 を編パターン/0−0/0−1/1−1/1−0/………の順に操作し、第6筬L6 に単繊維繊度3.5dtex・総繊度167dtexのポリエステル無捲縮マルチフィラメント糸を下編地用第2ベース編糸23として通し、第6筬L6 を編パターン/3−3/4−3/1−1/0−1/………の順に操作し、上編地用連結編糸11のニードルへの供給量を下編地用連結編糸21のニードルへの供給量の半分にして編成した図1に図示する二重編地を、ウェール密度23.5W/25.4mm、コース密度35C/25.4mm、目付け470g/m2 、厚み(t)1.8mmの二重編地に仕上げた。
この二重編地の上編地10の外面から絡合点30までの距離(q)は0.4mmであり、下編地20の外面から絡合点30までの距離(p)は1.4mmであった。
この二重編地を分解して取り出される下編地20の連結編糸21の1コース間の実測長(v)は8.41mm、上編地10の連結編糸11の1コース間の実測長(u)は4.09mmであり、その下編地20の連結編糸21の実測長(v)は上編地10の連結編糸11の実測長(u)の2.06倍であった。
[比較例1]
上編地用連結編糸11のニードルへの供給量を下編地用連結編糸21のニードルへの供給量と同等にしたほか、他の編成仕様を実施例と同じくして、ウェール密度23.5W/25.4mm、コース密度35C/25.4mm、目付け470g/m2 、厚み(t)1.8mmの二重編地に仕上げた。
この二重編地の上編地10の外面から絡合点30までの距離(q)は0.9mmであり、下編地20の外面から絡合点30までの距離(p)も0.9mmであった。
この二重編地を分解して取り出される下編地20の連結編糸21の1コース間の実測長(v)は6.22mm、上編地10の連結編糸11の1コース間の実測長(u)は6.28mmであり、その下編地20の連結編糸21の実測長(v)は上編地10の連結編糸11の実測長(u)と略同じであった。
[比較例2]
実施例で使用した6枚筬ダブルラッシェル経編機の第4筬L4 を不使用とし、その第1筬L1 に単繊維繊度2.3dtex・総繊度110dtexのポリエステル無捲縮マルチフィラメント糸を上編地用第1ベース編糸(12)として通し、第1筬L1 を編パターン/4−5/4−4/3−2/3−3/4−5/4−4/3−2/3−3/4−5/4−4/3−2/2−2/1−0/1−1/2−3/2−2/1−0/1−1/2−3/2−2/1−0/1−1/2−3/3−3/………の順に操作し、第2筬L2 に単繊維繊度2.3dtex・総繊度110dtexのポリエステル無捲縮マルチフィラメント糸を上編地用第1ベース編糸(13)として通し、第2筬L2 を編パターン/1−0/1−1/2−3/2−2/1−0/1−1/2−3/2−2/1−0/1−1/2−3/3−3/4−5/4−4/3−2/3−3/4−5/4−4/3−2/3−3/4−5/4−4/3−2/2−2/………の順に操作し、第3筬L3 に単繊維繊度33dtex(総繊度33dtex)のポリエステル無捲縮モノフィラメント糸(総繊度33dtex)を上編地と下編地を連結する連結糸(11・21)として通し、第3筬L3 を編パターン/0−1/1−2/2−1/1−0/………の順に操作し、第5筬L5 に単繊維繊度3.0dtex・総繊度110dtexのポリエステル無捲縮マルチフィラメント糸を下編地用第2ベース編糸(22)として通し、第5筬L5 を編パターン/0−0/0−1/1−1/1−0/………の順に操作し、第6筬L6 に単繊維繊度3.0dtex・総繊度110dtexのポリエステル無捲縮マルチフィラメント糸を下編地用第2ベース編糸(23)として通し、第6筬L6 を編パターン/0−0/4−4/4−4/0−0/………の順に操作して編成した二重編地を、ウェール密度25W/25.4mm、コース密度43C/25.4mm、目付け285.5g/m2 、厚み(t)2.2mmの二重編地に仕上げた。
この二重編地を分解して取り出される連結糸(11・21)の1コース間の実測長は5.71mmであった。
[効果の評価]
実施例と比較例1・2の二重編地をそれぞれロータリースクリーン捺染機に通して捺染したところ、実施例の二重編地では、その捺染模様が、比較例1・2の二重編地の捺染模様に比して遥かに形際(輪郭)が尖鋭で、色彩も濃く鮮明に描出された。
実施例と比較例1・2に係る二重編地の上編地(10)の外面に市販の鈎先がキノコ型の雄型面ファスナーを圧着したところ、実施例の上編地10では、それが上編地用第1ベース編糸11と上編地用第2ベース編糸12と上編地用連結編糸13の全てに捲縮マルチフィラメント糸を使用して編成されたものであっても、その外面には雄型面ファスナーの鉤先が引っ掛からず、その鈎先による毛羽立ち・ピリングは発生しなかったが、比較例1の上編地(10)では、毛羽立ち・ピリングが発生した。
比較例2の上編地では、それが連結糸(11・21)と上編地用第1ベース編糸(12)と上編地用連結編糸(13)の全てに無捲縮マルチフィラメント糸を使用し、特に、連結糸(11・21)には無捲縮モノフィラメント糸を使用して編成されてあっても、その外面に雄型面ファスナーの鉤先が引っ掛かり、雄型面ファスナーを引き離すと、その鈎先によって上編地の外面に繊維が掻き出され、毛羽立ち・ピリングが発生した。
本発明に係る二重編地の拡大斜視図である。 本発明に係る二重編地の編組織図である。 従来の二重編地の編組織図である。
符号の説明
10:上編地
11:上編地用連結編糸
12:上編地用第1ベース編糸
13:上編地用第2ベース編糸
14:上浮編目
15:ニードルループ
16:シンカーループ
17:編目列
18:隙間
20:下編地
21:下編地用連結編糸
22:下編地用第1ベース編糸
23:下編地用第2ベース編糸
24:下浮編目
25:ニードルループ
26:シンカーループ
27:編目列
28:パイル層
30:絡合点

Claims (5)

  1. (a) 連結編糸(11)とベース編糸(12・13)によって構成される上編地(10)と、ベース編糸(22・23)と連結編糸(21)によって構成される下編地(20)との2枚の編地(10・20)が重なり合って二重に編成され、
    (b) その重なり合う上編地(10)と下編地(20)の間において、上編地(10)から浮き出た連結編糸(11)の上浮編目(14)と、下編地(20)から浮き出た連結編糸(21)の下浮編目(24)が、鎖状に絡合して上編地(10)と下編地(20)が不離一体になっており、
    (c) 上浮編目(14)と下浮編目(24)との絡合点(30)に到る上編地(10)の外面からの距離qが、1mm以下であり、且つ、絡合点(30)に到る下編地(20)の外面からの距離pよりも短く、
    (d) 上編地(10)が編目列(17)と編目列(17)の間に隙間(18)をおいて編成され、その隙間(18)を凹部とし編目列(17)を凸部とする凹凸模様が、上編地(10)によって下編地(20)の上に描出されており、
    (e) 上編地(10)を構成する連結編糸(11)とベース編糸(12・13)が、単繊維繊度7dtex以下の多数の合成繊維に成る多繊糸条によって編成され
    (f) 上浮編目(14)と下浮編目(24)との絡合点(30)に到る下編地(20)の外面からの距離pが1mm以上である二重編地。
  2. ) 下浮編目(24)を構成している下編地(20)の連結編糸(21)の繊度が、上浮編目(14)を構成している上編地(10)の連結編糸(11)の繊度よりも太い前掲請求項1に記載の二重編地。
  3. ) 上編地(10)の連結編糸(11)が、捲縮を有する単繊維繊度1.7dtex以下の多数の合成繊維に成る多繊糸条によって編成されている前掲請求項1と2の何れかに記載の二重編地。
  4. (i) 二重編地を分解して取り出される下編地(20)の連結編糸(21)の実測長(v)が、上編地(10)の連結編糸11の実測長(u)よりも長い前掲請求項1と2と3の何れかに記載の二重編地。
  5. (j) 二重編地を分解して取り出される下編地(20)の連結編糸(21)の実測長(v)が、連結編糸11の実測長(u)の1.5倍以上である前掲請求項に記載の二重編地。
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