JP7322571B2 - 画像読取装置 - Google Patents
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Description
第1の態様に係る画像読取装置は、原稿を載置する載置トレイと、原稿において前記載置トレイと対向する面である第1面と接し、原稿を給送する給送ローラーと、原稿において前記第1面に対し反対側の面である第2面と接し、前記給送ローラーとの間で原稿をニップして分離を行う分離ローラーと、原稿を搬送する原稿搬送経路において前記給送ローラーの下流に位置し、原稿の前記第1面と接して原稿を前記原稿搬送経路の下流に送る第1送りローラーと、前記原稿搬送経路において前記第1送りローラーの下流に位置し、原稿を読み取る読み取り手段と、原稿を搬送する原稿搬送経路において前記読み取り手段の下流に位置し、原稿の前記第1面と接して原稿を前記原稿搬送経路の下流に送る第2送りローラーと、を備え、前記原稿搬送経路は、上流から下流に向かって斜め下方向に延びており、前記給送ローラーと前記分離ローラーとにより原稿をニップするニップ位置から送り出される原稿の先端が、前記第1送りローラー及び前記第2送りローラーの共通接線より下に向かい、前記原稿搬送経路において前記ニップ位置の下流であって前記共通接線より下の位置に、前記ニップ位置から送り出された原稿の先端を掬い上げて下流に案内する案内面を備えることを特徴とする。
本態様によれば、前記ニップ位置は、前記共通接線より下に位置するので、装置の高さ方向寸法を効果的に抑制できる。
本態様によれば、前記第1送りローラー及び前記第2送りローラーの共通接線は、前記給送ローラーの外周面に接するので、原稿搬送経路が直線状となり、厚みの厚い原稿や剛性の高い原稿を適切に搬送できる。
本態様によれば、前記ニップ位置より上流において原稿搬送方向と交差する方向である原稿幅方向に間隔を空けて複数設けられ、前記載置トレイに載置された原稿束のうち少なくとも最下位の原稿より上位の原稿の先端と接して当該先端の前記分離ローラーへの接触を規制する規制部を、前記原稿幅方向において前記ニップ位置の両側に備えるので、前記載置トレイに載置された原稿の束の先端が前記分離ローラーの外周面に当接することに起因する上記課題の発生を抑制することができる。
本態様によれば、前記操作部の姿勢を保持する保持手段は、前記規制部から受ける力により弾性変形可能な弾性部材を含むので、厚みの厚い原稿が通過する際に前記規制部が前記弾性部材の弾性によってある程度動くことができ、ひいては前記規制部が過剰な負荷を原稿に及ぼすことを抑制できる。
以下では画像読取装置の一例として、原稿の表面及び裏面のうち少なくとも一面を読み取り可能なスキャナー1を例に挙げる。スキャナー1は、読み取り手段に対して原稿を移動させつつ読み取りを行う、所謂ドキュメントスキャナーである。
本実施形態では、+Y方向を装置背面から前面に向かう方向とし、-Y方向を装置前面から背面に向かう方向とする。また、装置前面から見て左を+X方向、右を-X方向とする。
また、以下では原稿が搬送されていく方向(+V方向)を「下流」といい、これと反対の方向(-V方向)を「上流」という場合がある。
装置本体2は、下部ユニット3、及び上部ユニット4を備えて構成されている。
上部ユニット4は、下部ユニット3に対して不図示の回転軸を中心に回転することで開閉可能に設けられており、上部ユニット4を装置前方に開くことで後述する原稿搬送経路を露呈させることができる。
本実施形態に係るスキャナー1の装置本体2は、不図示の姿勢保持手段によって3つの姿勢、具体的には原稿搬送経路T(図3参照)が最も垂直に近くなる第1姿勢と、最も水平に近くなる第3姿勢と、前記第1姿勢と前記第3姿勢との間の第2姿勢と、を保持可能に構成されている。図1~図3は装置本体2が上記第2姿勢にある状態を示している。前記第2姿勢及び前記第3姿勢は、原稿読み取り時の姿勢であり、前記第1姿勢は非使用時の姿勢である。
装置本体2の上部には装置本体2内部に連なる給送口6が設けられており、上面カバー10に載置される原稿は、給送口6から装置本体2内部に向けて送られる。
以下、図20及び図21を参照してエッジガイド12Aの形状について説明する。尚、エッジガイド12Bはエッジガイド12AとX軸方向において左右対称の形状を成している為、エッジガイド12Bの形状についての詳細の図示及び説明は省略する。
図3において上面カバー10の下流には、載置された原稿を下流に向けて送る給送ローラー14と、給送ローラー14との間で原稿をニップして分離する分離ローラー15とが設けられている。給送ローラー14は、上面カバー10に載置された原稿のうち、最下位の原稿の下面と接する。従って上面カバー10に複数枚の原稿が載置された場合、最下位の原稿から順に下流に向けて給送される。上面カバー10に載置された原稿の下面が上面カバー10と対向する第1面であり、その反対の面が第2面となる。給送ローラー14は、原稿の第1面と接し、分離ローラー15は、原稿の第2面と接する。
分離ローラー15には、分離ローラー用モーター51(図4参照)から、トルクリミッター50を介して図3の反時計回り方向に回転する回転トルクが伝達される。
給送ローラー14と分離ローラー15については、後に更に詳説する。
給送ローラー14及び分離ローラー15によりニップされて下流に給送された原稿は搬送ローラー対16にニップされて、搬送ローラー対16の下流に位置する上部センサーユニット20A及び下部センサーユニット20Bと対向する位置に搬送される。
原稿搬送経路Tに対して上に位置するセンサーモジュール21Aにより、原稿の上面である第2面が読み取られ、原稿搬送経路Tに対して下に位置するセンサーモジュール21Bにより、原稿の下面である第1面が読み取られる。
尚、上部センサーユニット20Aによる原稿読み取り面及び下部センサーユニット20Bによる原稿読み取り面は、原稿搬送経路Tに対して平行な面を成している。
背景板22A、22Bは、シェーディング補正の為に、対向するセンサーモジュールにより読み取られる基準板で、例えば白色、灰色、黒色等の樹脂板または白色、灰色、黒色等に塗装された金属板等を用いることができる。
排出ローラー対17は、搬送ローラー用モーター46(図4参照)により回転駆動される第2送りローラーとしての排出駆動ローラー17aと、従動回転する排出従動ローラー17bとを備えて成る。
ここで第2案内面24bは第1案内面24aより低い位置に設けられている。この第2案内面24bは、図18に示す様にX軸方向における中央領域に長さXaの範囲で設けられている。第1案内面24aは、X軸方向において第2案内面24bの両側に設けられている。
また図23において排出ローラー対17における原稿ニップ位置と第2案内面24bとの高さ方向のギャップhは、国際規格であるISO/IEC7810 ID-1で規定されるカードに設けられるエンボス文字の厚み(0.36~0.46mm)より大きく設定されている。
この様な構成により、エンボス文字が形成されたカード、或いはパスポートを原稿として搬送する際に、引っ掛かりなく円滑に排出ローラー対17にニップさせることができる。
制御部40には、重送検出部30、第1原稿検出部31、第2原稿検出部32、載置検出部33、のこれら検出手段からの信号も入力される。
またスキャナー1は外部コンピュータ100と接続可能に構成されており、制御部40には、外部コンピュータ100から情報が入力される。
載置検出部33は、経路形成部材11(図4参照)に設けられた検出部である。制御部40は、載置検出部33から送信される信号により、上面カバー10上の原稿の有無を検知できる。
第1原稿検出部31は、給送ローラー14(図3参照)と搬送ローラー対16(図3参照)との間に設けられた検出部である。制御部40は、第1原稿検出部31から送信される信号により、原稿の先端或いは後端の通過を検知できる。
給送ローラー14は、本実施形態では図8及び図9に示す様に、原稿幅方向において間隔を空けて2つ配置されている。図8及び図9では一方の給送ローラーを符号14Aで、他方の給送ローラーを符号14Bで、それぞれ示している。給送ローラー14A、14Bは、原稿幅方向における原稿の中心位置に対して対称となる位置に配置されている。
同様に分離ローラー15も、原稿幅方向に間隔を空けて2つ配置されている。図8及び図9では一方の分離ローラーを符号15Aで、他方の分離ローラーを符号15Bで、それぞれ示している。分離ローラー15A、15Bは、原稿幅方向における原稿の中心位置に対して対称となる位置に配置されている。
以降では給送ローラー14A、14Bを特に区別する必要がない場合は単に給送ローラー14と称し、同様に分離ローラー15A、15Bを特に区別する必要がない場合は単に分離ローラー15と称する。
同様に給送ローラー用モーター45の回転方向についても、原稿を下流に送る際の回転方向を正回転方向と称し、その逆の回転方向を逆回転方向と称する。
例えば、原稿の先端が搬送ローラー対16の下流に配置された第2原稿検出部32で検出されると、制御部40は、給送ローラー用モーター45の駆動を停止し、搬送ローラー用モーター46のみを駆動する。これにより原稿は搬送ローラー対16により搬送され、そして給送ローラー14は搬送される原稿に接して正回転方向に従動回転する。
以降では、分離ローラー15が給送ローラー14の回転或いは給送される原稿に追従して従動回転する方向を正回転方向と称し、その逆の回転方向を逆回転方向と称する。
同様に分離ローラー用モーター51の回転方向についても、分離ローラー15を正回転方向に回転させようとする際の回転方向を正回転方向と称し、その逆の回転方向を逆回転方向と称する。
原稿の給送動作中、基本的に分離ローラー用モーター51は逆回転しており、即ち分離ローラー15を逆回転させる様な駆動トルクを発生させている。
図5において分離ローラー用モーター51の駆動力は歯車群52を介して切り換え手段55に伝達される。切り換え手段55は伝達歯車59を有し、伝達歯車59は被伝達歯車60に対して噛合状態と非噛合状態とを切り換えることができる。
図13の上の図は、図11の中央の図に示す、操作部75aが第1ポジションをとる状態の図であり、この状態ではカム部58がカムフォロワ部56aと非係合状態にあり、伝達歯車59は被伝達歯車60と噛合し、切り換え手段55は分離ローラー用モーター51から分離ローラー15へ駆動力が伝達可能な第1状態となる。
図13の下の図は、図11の下の図に示す、操作部75aが第3ポジションをとる状態の図であり、この状態ではカム部58がカムフォロワ部56aと係合状態にあり、伝達歯車59は被伝達歯車60から離間し、切り換え手段55は分離ローラー用モーター51から分離ローラー15へ駆動力を伝達しない第2状態となる。
尚、操作部75aが第1ポジションから、図11の上の図に示す第2ポジションに切り換わると、カム部58は図13の上の図の状態から図13における反時計回り方向に回動する為、カム部58はカムフォロワ部56aとの非係合状態が維持され、即ち切り換え手段55は分離ローラー用モーター51から分離ローラー15へ駆動力が伝達可能な第1状態が維持される。
分離ローラー15は、図5、図12に示す分離ローラーホルダー65に支持されている。この分離ローラーホルダー65は、軸68を中心に揺動可能に設けられ、揺動することで、分離ローラー15を給送ローラー14に対して進退させる。尚、軸68は、軸54と中心軸線を共通にしている。
ばね保持部材67は、軸66を中心に揺動可能に設けられている。
カム部材69は、図12に示す様にカム部69aを有しており、このカム部69aが、ばね保持部材67と係合する。
これにより、分離ローラー15による原稿の分離作用は、相対的に弱くなる。以下、この状態つまり図12の上の図に示す状態での原稿給送を「ソフト分離モード」と称する。また、図12の中央の図に示す状態での原稿給送を「通常分離モード」と称する。
操作部75aが第1ポジションをとると、切り換え手段55(図13参照)は分離ローラー用モーター51から分離ローラー15へ駆動力が伝達可能な第1状態をとり、分離ローラー15による原稿分離がなされる分離モードとなる。またこの分離モードは、分離ローラー15を給送ローラー14に向けて押圧する押圧力が通常となる通常分離モードとなる(図12の中央の図)。
操作部75aが第2ポジションをとると、切り換え手段55(図13参照)は分離ローラー用モーター51から分離ローラー15へ駆動力が伝達可能な第1状態をとり、分離ローラー15による原稿分離がなされる分離モードとなる。またこの分離モードは、分離ローラー15を給送ローラー14に向けて押圧する押圧力が通常分離モードより低いソフト分離モードとなる(図12の上の図)。
操作部75aが第3ポジションをとると、切り換え手段55(図13参照)は分離ローラー用モーター51から分離ローラー15へ駆動力を伝達しない第2状態をとり、分離ローラー15による原稿分離がなされない非分離モードとなる。このときに分離ローラー15を給送ローラー14に向けて押圧する押圧力は、上述した通常分離モードと同じになる。
そこで本実施形態では、原稿束先端の分離ローラー15への接触を規制する規制部が設けられている。
規制部材80は、図8及び図9に示す様に本実施形態では2つの規制部80aを備えている。規制部材80は、ばね81により、上方向即ち規制部80aが原稿給送経路から離れる方向に押圧されているとともに、図7に示すカム部材69によって上方向への移動が規制される被規制部80bを備えている。
操作部75aが第2ポジション(図11の上の図)をとると、規制部80aは下に位置する。即ちソフト分離モードでは、規制部80aは下に位置する。
操作部75aが第3ポジション(図11の下の図)をとると、規制部80aは上に位置する。即ち非分離モードでは、規制部80aは上に位置する。
以上説明した操作部75aのポジションと、分離モードの内容との関係を纏めたものを表1に示す。
規制部80aが最も上に位置する状態で、図10の上の図に示す様に、上面カバー10に載置された原稿束の先端が分離ローラー15の外周面に接していると、分離ローラー15の外周面の変形と相俟って、分離ローラー15を給送ローラー14に押し付ける作用が生じ、その結果分離ローラー15が給送ローラー14に接する力が過剰となって重送が生じる虞がある。
尚、分離ローラー15の外周面に接した原稿先端が分離ローラー15を給送ローラー14に押し付ける力は、原稿先端が分離ローラー15の回転中心より下側の範囲Uに位置する場合に発生する。
図10において符号Naで示す範囲は分離ローラー15と給送ローラー14とのニップ領域であり、本実施形態において規制部80aはニップ領域Naより上流に位置し、また、原稿幅方向では図8及び図9に示す様に原稿幅方向に間隔を空けて複数設けられている。
規制部80aは、原稿束Pのうち少なくとも最下位の原稿Paを除く上位の原稿の先端と接して当該先端の分離ローラー15への接触を規制する。これにより、分離ローラー15が給送ローラー14に接する力が過剰となることを回避でき、重送を抑制できる。
このため、原稿が薄手の用紙の場合、操作部75a(図1、図5等)を第2ポジションに切り換え、ソフト分離モードとする。これにより、規制部80aは図10の下の図で示す様に最も下に位置し、原稿束Pの殆どが分離ローラー15に当接しなくなる。これにより、上述した重送の発生を抑制できる。
尚この状態では、給送経路を側視して規制部80aの先端(下端)は給送ローラー14と重なっているが、原稿は薄手の用紙であるため、最下位の原稿Paは変形によって図10の下の図で示す様に規制部80aの下を通ることができ、給送ローラー14と分離ローラー15とのニップ領域Naに到達することができる。
またソフト分離モードでは、分離ローラー15が給送ローラー14に押圧される押圧力は弱められるので、このことによって薄手の原稿の先端めくれの発生を抑制できる。
これにより以下の作用効果が得られる。即ち、仮に規制部材80がフレーム79に対して矢印Rtで示す方向に回転できない状態で、2つの規制部80aの高さ位置、換言すれば原稿に対する突出量が製造誤差等によって不均一となると、原稿が2つの規制部80aを通過する際の負荷に左右差が生じ、スキューが生じる虞がある。
しかしながら上述した様に規制部材80が図17において矢印Rtで示す様に僅かに回転できる状態となっているので、2つの規制部80aの、原稿に対する突出量がつり合い、上記のスキューを抑制或いは回避できる。
剛性付与部材87は、図10に示す揺動軸87aを中心に揺動可能に設けられているとともに、不図示の押圧手段の一例であるばねによって原稿給送経路に突出する方向に付勢されている。これにより、給送される原稿には原稿幅方向に沿って波打つ様な撓みが形成され、原稿には原稿給送方向の剛性が向上し、紙ジャムが抑制される。
そこで図22に示す様に給送ローラー用モーター45(図4参照)及び分離ローラー用モーター51(図4参照)の回転開始から所定時間経過した後にセットガイド84を下降させる。これにより、分離荷重の不足に起因する重送を抑制することができる。尚、図22ではセットガイド84の下降タイミングは分離荷重が最大値に到達する少し前に設定されているが、これはセットガイド84の下降を開始してから原稿束の先端が実際に分離ローラー15に当接するまでにはある程度の時間を要するからである。但し、セットガイド84の下降開始タイミングを、分離荷重が最大値に到達したと同時か、或いはそれ以降に設定しても構わない。
第1押圧ばね90は、フレーム79に設けられたばね当接部79aと押さえ部材85との間でばね力を発揮し、第2押圧ばね91は、フレーム79に設けられたばね当接部79bと押さえ部材85との間でばね力を発揮する。
第2押圧ばね91は、押さえ部材85に設けられたばね保持部85aに収容されており、そしてばね保持部85aの上部に設けられた開口部85bを介してばね当接部79bがばね保持部85aに入り込む状態になると、第2押圧ばね91が、ばね当接部79bと押さえ部材85との間でばね力を発揮する。
原稿の枚数が多くなると、図15に示すようにばね当接部79bは開口部85bに入り込みはじめ、そして更に原稿の枚数が多くなると、図16に示す様にばね当接部79bが開口部85bを介してばね保持部85aに入り込み、第2押圧ばね91がばね力を発揮するようになる。
尚、図14~図16において左の図は、右の図におけるG-G断面図である。
即ち、原稿給送の失敗には主として二つのパターンがあり、一つは重送、もう一つは不送りである。重送を招く要因には、分離ローラー15と原稿との間の摩擦力不足、分離ローラー15のトルク不足、押さえ部材85による原稿押さえに起因する原稿間の摩擦力増加、などが挙げられる。また不送りを招く要因には、給送ローラー14と最下位の原稿との間の摩擦力不足、最下位の原稿と上面カバー10との間の摩擦力増加、などが挙げられる。従って重送防止と不送り防止の両立は、上述した種々の要因を総合的に考慮する必要がある。
本実施形態においては、押さえ部材85による原稿押さえ力と原稿セット枚数つまり原稿束の厚みとの関係において、原稿枚数が少ない場合に押さえ部材85による原稿押さえ力が大きくなると重送領域に入り、原稿枚数が多い場合に押さえ部材85による原稿押さえ力が不足すると不送り領域に入ることが判明している。
図18において直線S0は、給送ローラー14、搬送駆動ローラー16a、排出駆動ローラー17a、のこれらローラーの共通接線である。換言すれば共通接線S0にローラー外周面が接する様に、給送ローラー14、搬送駆動ローラー16a、排出駆動ローラー17a、のこれらローラーが配置されている。これにより原稿搬送経路Tが直線状となり、厚みの厚い原稿や剛性の高い原稿を適切に搬送できる。
そしてニップ位置N1の下流であって共通接線S0より下の位置に、ニップ位置N1から送り出された原稿の先端を掬い上げて下流に案内する案内面11aが設けられている。
この様にニップ位置N1から送り出された原稿の先端を掬い上げて下流に案内する案内面11aを備えるので、共通接線S0に対しニップ位置N1を上方に離した位置に配置せず、共通接線S0に対しニップ位置N1を近づけても、或いは本実施形態の様に共通接線S0よりニップ位置N1を下に配置しても、原稿の先端の経路形成部材13への引っ掛かりを抑制して下流に進めることができる。その結果、装置の高さ方向寸法を抑制できる。
また、規制部材80に係わる構成や、第1案内面24a及び第2案内面24bを備える構成については、原稿搬送経路Tが直線状のものに限らず適用することができ、また原稿搬送経路Tが上流から下流に向かって斜め下方向に延びるものに限らず適用することができ、また図18の接線S1の向きに拘わらず適用することができ、また案内面11aの有無に拘わらず適用することができる。
Claims (5)
- 原稿を載置する載置トレイと、
原稿において前記載置トレイと対向する面である第1面と接し、原稿を給送する給送ローラーと、
原稿において前記第1面に対し反対側の面である第2面と接し、前記給送ローラーとの間で原稿をニップして分離を行う分離ローラーと、
原稿を搬送する原稿搬送経路において前記給送ローラーの下流に位置し、原稿の前記第1面と接して原稿を前記原稿搬送経路の下流に送る第1送りローラーと、
前記原稿搬送経路において前記第1送りローラーの下流に位置し、原稿を読み取る読み取り手段と、
原稿を搬送する原稿搬送経路において前記読み取り手段の下流に位置し、原稿の前記第1面と接して原稿を前記原稿搬送経路の下流に送る第2送りローラーと、を備え、
前記原稿搬送経路は、上流から下流に向かって斜め下方向に延びており、
前記給送ローラーと前記分離ローラーとにより原稿をニップするニップ位置から送り出される原稿の先端が、前記第1送りローラー及び前記第2送りローラーの共通接線より下に向かい、
前記原稿搬送経路において前記ニップ位置の下流であって前記共通接線より下の位置に、前記ニップ位置から送り出された原稿の先端を掬い上げて下流に案内する案内面を備え、
前記ニップ位置より上流において原稿搬送方向と交差する方向である原稿幅方向に間隔を空けて複数設けられ、前記載置トレイに載置された原稿束のうち少なくとも最下位の原稿より上位の原稿の先端と接して当該先端の前記分離ローラーへの接触を規制する規制部を、前記原稿幅方向において前記ニップ位置の両側に備え、さらに前記規制部を前記原稿搬送方向から見て回転可能な規制部材に設け、
ユーザーにより操作を行う操作部と、
前記操作部の動きを前記規制部の変位に変換する動作変換手段と、を備え、
前記動作変換手段により、前記規制部は、前記原稿束の厚み方向に沿って、前記原稿束の厚みに応じて変位可能に設けられる、
ことを特徴とする画像読取装置。 - 請求項1に記載の画像読取装置において、前記ニップ位置は、前記共通接線より下に位置する、
ことを特徴とする画像読取装置。 - 請求項1または請求項2に記載の画像読取装置において、前記第1送りローラーと対向配置され、原稿を前記第1送りローラーとでニップする従動ローラーを備え、
前記案内面によって掬い上げられた原稿の先端が前記従動ローラーの外周面に当接するとともに、原稿の先端の前記従動ローラーに対する突入方向と、原稿の先端が前記従動ローラーの外周面に当接する位置での前記従動ローラーの接線との成す角度が鋭角である、ことを特徴とする画像読取装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の画像読取装置において、前記第1送りローラー及び前記第2送りローラーの共通接線は、前記給送ローラーの外周面に接する、
ことを特徴とする画像読取装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の画像読取装置において、前記操作部の姿勢を保持する保持手段は、前記規制部から受ける力により弾性変形可能な弾性部材を含む、
ことを特徴とする画像読取装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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