JP7317585B2 - 流動状ゲル状食品用ベース - Google Patents
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Description
〔1〕牛乳と混合することによりゲル状食品を調製するための、二価金属イオン反応性ゲル化剤を含む流動状ゲル状食品用ベースであって、
水不溶性粒子を含む粉末状又は流動状の食材と、微細化水不溶性食物繊維とを含むことを特徴とする、流動状ゲル状食品用ベース。
〔2〕前記食材が、豆類、種実類、ナッツ類、芋類、及び、果菜類からなる群から選択される少なくとも1種に由来している、前記〔1〕に記載の流動状ゲル状食品用ベース。
〔3〕前記豆類が、大豆、小豆、うずら豆、えんどう豆、コーヒー豆、及びココア豆からなる群から選択される少なくとも1種であり、
前記種実類又は前記ナッツ類が、クリ、ゴマ、ピーナッツ、及びアーモンドからなる群から選択される少なくとも1種であり、
前記芋類が、サツマイモ、安納芋、ジャガイモ、及びサトイモからなる群から選択される少なくとも1種であり、又は、
前記果菜類が、トウモロコシ及びカボチャからなる群から選択される少なくとも1種である、前記〔2〕に記載の流動状ゲル状食品用ベース。
〔4〕前記微細化水不溶性食物繊維が、粉末セルロース又は結晶セルロースである、前記〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載の流動状ゲル状食品用ベース。
〔5〕前記微細化水不溶性食物繊維が、粒子径100μm以下のものである、前記〔1〕~〔4〕のいずれか1項に記載の流動状ゲル状食品用ベース。
〔6〕前記流動状ゲル状食品用ベースの全質量に対して、前記食材の含有量が、0.1~5質量%(乾燥物基準)であり、前記微細化水不溶性食物繊維の含有量が、0.01~3質量%(乾燥物基準)であり、前記二価金属イオン反応性ゲル化剤の含有量が、1~3質量%(乾燥物基準)であって、かつ、
前記流動状ゲル状食品用ベースの全質量に対して60~85質量%の水を含む、前記〔1〕~〔5〕のいずれか1項に記載の流動状ゲル状食品用ベース。
〔7〕pHが4.5以下である、前記〔1〕~〔6〕のいずれか1項に記載の流動状ゲル状食品用ベース。
〔8〕フィチン酸、グルコン酸、及びメタリン酸ナトリウムからなる群から選択される1種以上の酸をさらに含む、前記〔1〕~〔7〕のいずれか1項に記載の流動状ゲル状食品用ベース。
〔9〕前記二価金属イオン反応性ゲル化剤が、LMペクチンを含む、前記〔1〕~〔8〕のいずれか1項に記載の流動状ゲル状食品用ベース。
本発明の二価金属イオン反応性ゲル化剤を含む流動状ゲル状食品用ベースは、牛乳と混合することによりゲル状食品を調製するためのものであって、水不溶性粒子を含む粉末状又は流動状の食材と、微細化水不溶性食物繊維とを含むことを特徴としている。本明細書に記載の「流動状ゲル状食品用ベース」とは、ゲル状食品を製造するために用いられる流動性を有するベース組成物のことをいう。前記流動状ゲル状食品用ベースの物性は、牛乳と容易に均一混合できるものであればよく、例えば、水又は果汁等の液状物を配合することにより、そのような物性に調整すればよい。ある態様では、前記流動状ゲル状食品用ベースは、その全質量に対して約60~約85質量%、好ましくは約65~約75質量%の水を含んでもよい。上記の水分値は、減圧加熱乾燥法により求められる水分値である。
以下の表1に記載の原料を適宜混合して、実施例1~5及び比較例1の流動状ゲル状食品用ベースを作製した。次に、上記流動状ゲル状食品用ベースを合成樹脂製のパウチに充填密封して、95℃の熱水中に20分間浸漬して加熱滅菌処理を施し、常温まで冷却した。冷却後の流動状ゲル状食品用ベースを、10℃の牛乳と1:1の割合で混合し、スプーンで10秒間撹拌して、ゲル状食品を作製した。きな粉に含まれる水不溶性粒子の粒子径は、約96μmである。
(食感)
◎:食材と微細化水不溶性食物繊維との相性がよく、食材に特有の粒感やボディ感のある食感が非常に向上しており、かつ、当該食材らしい口当たりと口どけのよい良好な食感がある。(実施例2)
○:「◎」ほどではないが、食材と微細化水不溶性食物繊維との相性がよく、食材に特有の粒感やボディ感のある食感が向上しており、かつ、当該食材らしい口当たりと口どけのよい食感がある。
△:「×」よりも、食材に特有の粒感やボディ感のある食感が向上している。
×:食材に特有の粒感やボディ感のある食感が感じられず、当該食材らしい口当たりと口どけのよい食感がない。(比較例1)
(ゲル組織の形成及び安定性)
○:ゲル組織に一体感があり安定性が高い。
△:ゲル組織が崩れやすく安定性が低い。
×:ゲル組織が崩れている。
粉末セルロースB…「KCフロック W-200G」(日本製紙ケミカル社製)、粒子径:約32μm
粉末セルロースC…「VITACEL(ビタセル)L00」(J.RETTENMAIER&SOHNE GMBH+CO KG社製)、粒子径:約45μm
以下の表2に記載の原料を使用した以外は試験例1と同様にして、実施例6~9の流動状ゲル状食品用ベースを作製し、それらを使用してゲル状食品を作製した。そして、試験例1と同様にして、上記ゲル状食品の食感及びゲル組織の安定性を評価した。栗ペーストは、潰した茹で栗と砂糖を混合して調製したもので、これに含まれる水不溶性粒子の粒子径は約54μmであり、乾燥物基準で表2に記載した量を使用した。
ヘルバセル…「ヘルバセルAQプラスCF」(大日本住友製薬株式会社製)、レモン・ライム由来の食物繊維、粒子径:約85μm
以下の表3に記載の原料を使用した以外は試験例1と同様にして、実施例10~17の流動状ゲル状食品用ベースを作製し、それらを使用してゲル状食品を作製した。そして、試験例1と同様にして、上記ゲル状食品の風味及びゲル組織の安定性を評価した。なお、ココアパウダー(水不溶性粒子の粒子径:約15μm)、あずきパウダー(水不溶性粒子の粒子径:約88μm)、コーンパウダー(水不溶性粒子の粒子径:約214μm)、カボチャパウダー(水不溶性粒子の粒子径:約80μm)、黒ゴマペースト(水不溶性粒子の粒子径:約89μm)、さつまいもペースト(水不溶性粒子の粒子径:約108μm)、及び、トウモロコシピューレ(水不溶性粒子の粒子径:約309μm)は、それぞれ常法によって調製したものであり、それぞれ乾燥物基準で表3に記載した量を使用した。
実施例1~17のフィチン酸に代えてクエン酸を採用し、調製される流動状ゲル状食品用ベースのpHが等しくなるような量で当該クエン酸を配合した以外は、各実施例と同様にして、流動状ゲル状食品用ベースを作製した。これらの流動状ゲル状食品用ベースで作製したゲル状食品は、いずれも、実施例1~17の流動状ゲル状食品用ベースで作製したゲル状食品と同等の口当たり・口どけのよい食感及びゲル組織の安定性を有していた。なお、フィチン酸を使用した実施例1~17の流動状ゲル状食品用ベースで作製したゲル状食品は、全体として、各食材に特有の風味を活かした滑らかな食感を有するという点で特に優れていた。
Claims (8)
- 牛乳と混合することによりゲル状食品を調製するための、二価金属イオン反応性ゲル化剤を含む流動状ゲル状食品用ベースであって、
水不溶性粒子を含む粉末状又は流動状の食材と、微細化水不溶性食物繊維とを含み、
前記食材が、豆類、種実類、ナッツ類、芋類、及び、果菜類からなる群から選択される少なくとも1種に由来している、流動状ゲル状食品用ベース。 - 前記豆類が、大豆、小豆、うずら豆、えんどう豆、コーヒー豆、及びココア豆からなる群から選択される少なくとも1種であり、
前記種実類又は前記ナッツ類が、クリ、ゴマ、ピーナッツ、及びアーモンドからなる群から選択される少なくとも1種であり、
前記芋類が、サツマイモ、安納芋、ジャガイモ、及びサトイモからなる群から選択される少なくとも1種であり、又は、
前記果菜類が、トウモロコシ及びカボチャからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の流動状ゲル状食品用ベース。 - 前記微細化水不溶性食物繊維が、粉末セルロース又は結晶セルロースである、請求項1又は2に記載の流動状ゲル状食品用ベース。
- 前記微細化水不溶性食物繊維が、粒子径100μm以下のものである、請求項1~3のいずれか1項に記載の流動状ゲル状食品用ベース。
- 前記流動状ゲル状食品用ベースの全質量に対して、前記食材の含有量が、0.1~5質量%(乾燥物基準)であり、前記微細化水不溶性食物繊維の含有量が、0.01~3質量%(乾燥物基準)であり、前記二価金属イオン反応性ゲル化剤の含有量が、1~3質量%(乾燥物基準)であって、かつ、
前記流動状ゲル状食品用ベースの全質量に対して60~85質量%の水を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の流動状ゲル状食品用ベース。 - pHが4.5以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の流動状ゲル状食品用ベース。
- フィチン酸、グルコン酸、及びメタリン酸ナトリウムからなる群から選択される1種以上の酸をさらに含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の流動状ゲル状食品用ベース。
- 前記二価金属イオン反応性ゲル化剤が、LMペクチンを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の流動状ゲル状食品用ベース。
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