JP6813309B2 - ウェランガムを含有する可食性組成物 - Google Patents
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Description
また、介護食や嚥下食等の食品群においては、喫食中の温度変化によって物性や食感が変動すると、容易に咀嚼・嚥下が可能であるという前記食品群の機能性にも影響が及んでしまう。
項1.下記式(1)で表される物性値Xが0.45〜1.5である可食性組成物であり、
ウェランガムを含有することを特徴とする可食性組成物;
X=Z/Y ・・・式(1)
(ここで、YはB型回転粘度計を用い、20℃、1分間、12rpmの条件下で測定した前記可食性組成物の粘度数値(mPa・s)であり、
ZはB型回転粘度計を用い、60℃、1分間、12rpmの条件下で測定した前記可食性組成物の粘度数値(mPa・s)である)。
項2.下記式(1)で表される物性値Xが0.45〜1.5である可食性組成物を調製するための可食性組成物用添加剤であり、
ウェランガムを含有することを特徴とする可食性組成物用添加剤;
X=Z/Y ・・・式(1)
(ここで、YはB型回転粘度計を用い、20℃、1分間、12rpmの条件下で測定した前記可食性組成物の粘度数値(mPa・s)であり、
ZはB型回転粘度計を用い、60℃、1分間、12rpmの条件下で測定した前記可食性組成物の粘度数値(mPa・s)である)。
本発明の可食性組成物は、ウェランガムを含有することを特徴とする。
なお、ウェランガムは粉末状又は顆粒状のものを使用でき、水性溶媒に溶解させてから使用してもよい。
X=Z/Y ・・・式(1)
ここで、Yは可食性組成物の20℃における粘度(mPa・s)であり、Zは可食性組成物の60℃における粘度数値(mPa・s)である。
本発明において粘度数値(mPa・s)は、具体的には、B型回転粘度計を用い、20℃又は60℃、1分間、12rpmの条件下で、可食性組成物の粘度を測定することにより算出する。
本発明によれば、固形状の可食性組成物にウェランガムを含有させることにより、咀嚼時の当該可食性組成物の粘度が、温度に依存して大きく低下したり上昇したりする現象が抑制される。
本発明によれば、冷やしたり温めたりして可食性組成物の温度を変化させた場合であっても、その物性や食感が大きく変動することが抑制される。また、冷却・加温された可食性組成物の温度が喫食中に室温に近づくに従い、その物性や食感が喫食中に大きく変動することが抑制される。したがって、温度変化による物性や食感の変動を気にせずに可食性組成物を喫食することができる。
本発明はまた、上記(i)で使用するウェランガムに代えて、ウェランガムを含有する可食性組成物用添加剤(以下、単に「本発明の添加剤」という)を使用することができる。
かかる任意の可食成分としては、例えば、増粘多糖類、金属塩、賦形剤、有機酸、着色料、アミノ酸(例えば、グリシン、アルギニン、リジン、アラニン、グルタミン酸、ヒスチジン、スレオニン、アスパラギン、アスパラギン酸、フェニルアラニン、ロイシン、バリン、セリン、チロシン、イソロイシン、メチオニン等)、栄養素(例えば、ビタミン類、ミネラル等)、抗酸化剤、保存料、抗菌剤、静菌剤、植物抽出物(例えば、茶抽出物、コーヒー抽出物、ココア抽出物等)、果汁(例えば、オレンジ、グレープ、アップル、ピーチ、パイナップル、トマト、イチゴ等)、甘味料(例えば、ショ糖、異性化糖、乳糖、麦芽糖、ブドウ糖、果糖、転化糖、水あめ、粉末水あめ、還元麦芽水あめ、蜂蜜、トレハロース、パラチノース、D−キシロース等の糖類;キシリトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール等の糖アルコール類;サッカリンナトリウム、サイクラメート及びその塩、アセサルファムカリウム、ソーマチン、アスパルテーム、スクラロース、アリテーム、ネオテーム、ステビア抽出物(例えば、ステビオサイド等)、ラカンカ抽出物(例えば、モグロシド等)、アドバンテーム等の高甘味度甘味料等)、及び香料等が挙げられる。
表1の処方に従い、ウェランガムを含有する可食性組成物(とろみつき茶飲料)を調製した。具体的には、水に粉末緑茶エキス、増粘剤、ウェランガムを添加し、80℃で10分間撹拌溶解した。121℃、20分間の加熱殺菌後、冷水で粗熱を取り、室温に静置し冷却した。
サンサポートS−4:キサンタンガム 36%、グアーガム 2%、デキストリン 62%
一方、ウェランガムを含有する可食性組成物(実施例1−1〜1−3)は、比較例1−1と比較して、20℃における粘度数値Yと60℃における粘度数値Zの大きな変動が抑制され、温度に依存した物性・食感の大きな変動が抑制された。
表2の処方に従い、ウェランガムを含有する可食性組成物(とろみつき茶飲料)を調製した。具体的には、水に粉末緑茶エキス、増粘多糖類(キサンタンガム及び/又はウェランガム)を添加し、80℃で10分間撹拌溶解した。121℃、20分間の加熱殺菌後、冷水で粗熱を取り、室温に静置し冷却した。
一方、ウェランガムを含有する可食性組成物(実施例2−1〜2−3)は、比較例2−1と比較して、20℃における粘度数値Yと60℃における粘度数値Zの大きな変動が抑制され、温度に依存した物性・食感の大きな変動が抑制された。
表3の処方に従い、ウェランガムを含有する可食性組成物(トマトスープ)を調製した。具体的には、水に砂糖、増粘多糖類(キサンタンガム及び/又はウェランガム)を添加し、80℃で10分間撹拌溶解した後に、トマトペースト、濃縮トマトエキス、食塩、L−グルタミン酸ナトリウム、及び調味料を添加し、撹拌混合した。冷水で粗熱を取った後、室温に静置し冷却した。
一方、ウェランガムを含有する可食性組成物(実施例3−1〜3−3)は、比較例3−1と比較して、20℃における粘度数値Yと60℃における粘度数値Zの大きな変動が抑制され、温度に依存した物性・食感の大きな変動が抑制された。
表4の処方に従い、ウェランガムを含有する可食性組成物(にんじんゼリー)を調製した。具体的には、水ににんじんピューレ、寒天、増粘多糖類(キサンタンガム、グァーガム、又はウェランガム)を添加し、90℃で10分間撹拌溶解した。その後、食塩を添加し、撹拌混合した後、冷水にて冷却した。
一方、ウェランガムを含有する可食性組成物(実施例4−1)は、比較例4−1〜4−3と比較して、60℃における粘度数値Zと20℃における粘度数値Yの大きな変動が抑制され、温度に依存した咀嚼時の物性・食感の大きな変動が抑制された。
表5の処方に従い、ウェランガムを含有する可食性組成物(酸性ゼリー)を調製した。具体的には、水にグラニュー糖、ゲル化剤、増粘多糖類(キサンタンガム、グァーガム、又はウェランガム)、クエン酸三ナトリウムを添加し、80℃で10分間撹拌溶解した後に、クエン酸、香料を添加し、ゼリーカップに充填後、冷水にて冷却した。
ゲルアップSA−55:キサンタンガム 58%、ローカストビーンガム 37%、デキストリン 5%
一方、ウェランガムを含有する可食性組成物(実施例5−1)は、比較例5−1〜5−3と比較して、20℃における粘度数値Yと60℃における粘度数値Zの大きな変動が抑制され、温度に依存した咀嚼時の物性・食感の大きな変動が抑制された。
表6の処方に従い、ウェランガムを含有する可食性組成物(レトルトカレー)を調製した。具体的には、水にラード、小麦粉、加工デンプン及びウェランガムを添加し、80℃で10分間撹拌溶解した。次いで、ソテードオニオン、砂糖、トマトペースト、カレー粉、食塩、ガーリックペースト、濃縮トマトエキス、調味料、L−グルタミン酸ナトリウム及びカラメル色素を添加し、さらに80℃で5分間撹拌溶解した。耐熱袋に充填し、120℃、20分間のレトルト殺菌後、冷水で粗熱を取り、室温に静置し冷却した。
一方、ウェランガムを含有する可食性組成物(実施例6−1及び6−2)は、比較例6−1と比較して、20℃における粘度数値Yと60℃における粘度数値Zの大きな変動が抑制され、温度に依存した物性・食感の大きな変動が抑制された。
Claims (2)
- 下記式(1)で表される物性値Xが0.45〜1.5である可食性組成物であり、
ウェランガムを含有することを特徴とする可食性組成物(ただし、乾燥豆腐、消化吸収抑制剤又はGI値低減剤を含む食品であるだんご、中華料理のタレ、カレー又はシチューのルー、ポテトサラダ、そばやうどんの麺つゆ、くず湯、お粥、フラワーペーストを除く);
X=Z/Y ・・・式(1)
(ここで、YはB型回転粘度計を用い、20℃、1分間、12rpmの条件下で測定した前記可食性組成物の粘度数値(mPa・s)であり、
ZはB型回転粘度計を用い、60℃、1分間、12rpmの条件下で測定した前記可食性組成物の粘度数値(mPa・s)である)。 - 下記式(1)で表される物性値Xが0.45〜1.5である可食性組成物を調製するための可食性組成物用添加剤であり、
ウェランガムを含有することを特徴とする可食性組成物用添加剤(ただし、乾燥豆腐用添加剤、消化吸収抑制剤又はGI値低減剤を除く);
X=Z/Y ・・・式(1)
(ここで、YはB型回転粘度計を用い、20℃、1分間、12rpmの条件下で測定した前記可食性組成物の粘度数値(mPa・s)であり、
ZはB型回転粘度計を用い、60℃、1分間、12rpmの条件下で測定した前記可食性組成物の粘度数値(mPa・s)である)。
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