JP2010150146A - 歯磨剤組成物 - Google Patents

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敬二 石黒
Masahito Arai
将人 荒井
Gotaro Iiizumi
剛太郎 飯泉
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Abstract

【解決手段】(A)無水ケイ酸と、(B)ソルビット及び/又はグリセリンと、(C)水と、(D)ウェランガムとを含有し、(B)成分の含有量が20〜60質量%で、(B)成分/(C)成分の質量比が0.5〜5であることを特徴とする歯磨剤組成物。
【効果】本発明の歯磨剤組成物は、透明又は半透明の外観を有し、しかも、保形性に優れ、かつ、収容容器口元で乾燥し難く、歯ブラシに載せるときの曳糸性が少なく、口中での分散性が良好で、低温保存安定性にも優れる。
【選択図】なし

Description

本発明は、外観の透明感に優れる上、保形性に優れ、収容容器、特にチューブ口元で乾燥し難く、歯ブラシに載せたときの曳糸性が少なく、口中での分散性が良好で、低温保存における練り肌の安定性にも優れた歯磨剤組成物に関する。
一般に、歯磨剤組成物には、保形性を良好にする目的で研磨剤として無水ケイ酸が用いられ、また、チューブ口元での歯磨組成物の乾燥を防ぐ目的でグリセリンやソルビットといった湿潤剤が用いられていることが多い。
一方、従来の歯磨剤組成物は、白色外観のものが多いが、外観に趣向を凝らす目的で、透明、半透明などの透明感のある外観を持つ歯磨剤組成物が提案されている。無水ケイ酸を含有した歯磨剤組成物で、透明感のある外観を持つ歯磨剤組成物を得るためには、歯磨剤組成物の屈折率を無水ケイ酸の屈折率(通常約1.4〜1.5)に近似させる必要がある。無水ケイ酸の屈折率に近似させるためには、水(屈折率1.33)よりも屈折率の高い湿潤剤を多く含有させることが不可欠である。
しかしながら、屈折率を近づけるために湿潤剤を多く含有させると、歯磨剤組成物の曳糸性が悪くなり、チューブ等の収容容器の口元が汚れやすくなる、口中での分散性が悪くなる、低温保存における練り肌が悪くなり保存安定性に劣るなどの問題が生じる。
出願人は、特開2006−117598号公報(特許文献1)に、湿潤剤、水、粘結剤を含有し、湿潤剤/水の質量比が1.2〜8である歯磨剤組成物に、更にトリメチルグリシンを含有させることにより、口中での分散性等に優れた歯磨剤組成物を提案したが、この技術では、曳糸性や低温保存後の練り肌が満足できるものではなく、これらの課題は未解決のままである。
このように透明感のある外観を持ち、外観の透明感に優れる上、保形性に優れ、チューブ等の収容容器の口元での製剤の乾燥を防止でき、歯ブラシ上に載せたときの曳糸性が少なく、口中での分散性が良好で、低温保存における練り肌の安定性にも優れた歯磨剤組成物の開発が望まれる。
特開2006−117598号公報 特表2006−501044号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、外観の透明感に優れる上、製剤の保形性に優れ、チューブ等の収容容器口元での乾燥が少なく、歯ブラシ上に載せたときの曳糸性が少なく、口中での分散性が良好で、使用性に優れ、かつ低温保存安定性にも優れた歯磨剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、研磨剤として無水ケイ酸を含有する歯磨剤組成物に、湿潤剤としてソルビット及び/又はグリセリンを20〜60質量%配合し、かつソルビット及び/又はグリセリンと組成物中の水分量との質量比を0.5〜5とし、更にウェランガムを配合することにより、意外にも透明又は半透明の透明感に優れた外観を有する上、保形性に優れ、チューブ等の収容容器口元で組成物が乾燥することがほとんどなく、歯ブラシ上に載せたときの曳糸性、口中での分散性が良好で使用性に優れ、しかも、低温保存における経時安定性も向上することを知見し、本発明をなすに至った。
なお、ウェランガムは、アルカリジェネス菌種の発酵により製造される天然高分子多糖類であり、広く化粧料、食品などに用いられている公知の物質である。口腔内への応用例としては、口腔用組成物中に配合できる粘結剤のひとつとして報告されている(特許文献2:特表2006−501044号公報参照)が、研磨剤として無水ケイ酸を含有する歯磨剤組成物に、湿潤剤としてソルビット及び/又はグリセリンを高濃度に配合し、ウェランガムを併用することによって、歯磨剤組成物の屈折率を無水ケイ酸の屈折率に近づけることができ、透明又は半透明で透明感のある外観を持つ上、保形性、使用性、低温保存安定性等が飛躍的に向上するという、上記必須要件のいずれかを欠く場合にはなし得ない作用効果が得られることは、本発明者らが新たに見出したものである。
従って、本発明は、(A)無水ケイ酸と、(B)ソルビット及び/又はグリセリンと、(C)水と、(D)ウェランガムとを含有し、(B)成分の含有量が20〜60質量%で、(B)成分/(C)成分の質量比が0.5〜5であることを特徴とする歯磨剤組成物を提供する。
本発明の歯磨剤組成物は、透明又は半透明の外観を有し、しかも、保形性に優れ、かつ、収容容器口元で乾燥し難く、歯ブラシに載せるときの曳糸性が少なく、口中での分散性が良好で、低温保存安定性にも優れる。
以下、本発明につき更に詳細に説明する。本発明の歯磨剤組成物は、練歯磨、液状歯磨、潤製歯磨等の歯磨剤、特に練歯磨として調製できるもので、無水ケイ酸、ソルビット及び/又はグリセリン、水、ウェランガムを含有し、透明又は半透明の外観を有する。
無水ケイ酸は、研磨剤として、また、組成物の保形性を保つ目的で配合される。無水ケイ酸としては、通常歯磨剤組成物に使用されるものであれば特に制限はなく、エアロゲル法で得られるエアロゲル、湿式法で得られるシリカゲル、沈降性シリカ等が用いられる。具体的には、ローディア社製 チキソシル73等を用いることができる。
無水ケイ酸の含有量は、組成物全体の好ましくは0.5〜55%(質量%、以下同様。)、より好ましくは1〜40%、更に好ましくは2〜30%である。0.5%より少ないと保形性に劣ることがあり、55%を超えると低温保存後の練り肌の安定性が損なわれる場合がある。
本発明の歯磨剤組成物には、組成物の屈折率を無水ケイ酸の屈折率に近づけ、透明感のある外観とし、かつチューブ口元での組成物の乾燥を防ぐ目的で、湿潤剤としてソルビット及び/又はグリセリンを配合する。
ソルビット及び/又はグリセリンの含有量は、組成物全体の20〜60%で、チューブ口元での練りの乾燥を防ぐ点から、より好ましくは30〜50%、更に好ましくは40〜50%である。配合量が20%よりも少ないとチューブ等の収容容器口元での製剤の乾燥による使用性の悪化、即ち、例えばチューブのキャップを閉め忘れた際に口元で製剤が固まり、製剤を使用できなくなるなどの使用性に劣り、また、低温保存後の練り肌の安定性が損なわれ、60%を超えるとウェランガムによる曳糸性、口中での分散性、低温保存後の練り肌の安定性の改善効果が満足に発揮されない。
本発明においては、(ソルビット及び/又はグリセリン)と組成物中の水分量との割合が質量比で0.5〜5である。透明感のある外観を得、かつチューブ口元での練りの乾燥を防ぐ点から、好ましくは(ソルビット及び/又はグリセリン)/水の質量比が0.8〜4、より好ましくは1.2〜3である。(ソルビット及び/又はグリセリン)/水の質量比が0.5未満では、透明感のある外観を得られず、また、チューブ等の収容容器口元で乾燥して使用性に劣り、5を超えるとウェランガムによる曳糸性、口中での分散性、低温保存後の練り肌の安定性の改善効果が満足に発揮されない。
なお、組成物中の水の含有量は、上記割合を満たす範囲であればよいが、5〜60%、特に25〜50%とすることができる。
ウェランガムは、アルカリジェネス菌種の発酵により製造される天然高分子多糖類であり、広く化粧料、食品などに用いられている公知物質で、粘結剤としても知られているが、本発明では、ウェランガムの配合により、歯磨剤組成物の曳糸性、口中での分散性、低温保存安定性等が飛躍的に向上するという作用効果が得られる。ウェランガムの代わりにキサンタンガム、カルボキシメチルセルロース等の他の公知の粘結剤を配合しても本発明の作用効果は達成されない。
ウェランガムとして具体的には、市販品を使用でき、三晶(株)製のものなどが使用できる。
ウェランガムの含有量は、組成物全体の0.5〜2%が好ましく、より好ましくは0.8〜1.5%、更に好ましくは1.0〜1.2%である。配合量が0.5%未満では曳糸性、口中での分散性、低温保存後の練り肌の安定性が十分に改善されない場合があり、2%を超えると低温保存後の練り肌の安定性の改善が認められない場合がある。
本発明の歯磨剤組成物には、上述した成分に加えて、本発明の効果を損なわない範囲で、通常歯磨剤組成物に使用されている各種の公知成分を配合することができる。配合できる他の成分としては、例えば練歯磨の場合は、界面活性剤、他の研磨剤、他の湿潤剤、粘稠剤、粘結剤、各種有効成分、着色剤(色素)、甘味剤、香料、pH調整剤及び防腐剤等がある。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性イオン界面活性剤が配合可能である。
アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、N−ラウロイルザルコシン酸ナトリウム、N−ミリストリルザルコシン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、N−パルミトイルグルタルミン酸ナトリウム等のN−アシルグルタメート、N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム等のN−アシルタウレート等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、ショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル、ラクトール脂肪酸エステル等の糖アルコール脂肪酸エステル、アルキロールアマイド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ラウリル酸モノ又はジエタノールアミド等の脂肪酸ジエタノールアミド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルあるいはプルロニック等が挙げられる。
また、両性イオン界面活性剤としては、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、N−ラウリルジアミノエチルグリシン、N−ミリスチルジアミノエチルグリシン等のN−アルキルジアミノエチルグリシン、N−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウム等が挙げられる。
これら界面活性剤は単独で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。界面活性剤の配合量は、組成物全体の0.1〜2%とすることができる。
研磨剤としては、無水ケイ酸に加えて、他の公知の研磨剤、例えば、第2リン酸カルシウム2水和物、第2リン酸カルシウム無水和物、ピロリン酸カルシウム等のリン酸系研磨剤、水酸化アルミニウム、アルミナ、二酸化チタン、ポリメチルメタアクリレート、不溶性メタリン酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロキシアパタイト、合成樹脂系研磨剤などを、本発明の効果を妨げない範囲で配合できる。
なお、上記他の研磨剤の配合量は、(A)無水ケイ酸との合計配合量が0.5〜55%、特に1〜40%となる範囲が望ましい。
粘稠剤としては、ソルビット及び/又はグリセリンに加えて、他の公知の粘稠剤、例えばプロピレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール、キシリトール、エリスリトール、分子量200〜6000のポリエチレングリコール、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、還元でんぷん糖化物等の多価アルコール等の1種又は2種以上を組み合わせて配合することができる。他の粘稠剤を配合する場合、その配合量は通常、組成物全量に対して5〜70%である。
粘結剤としては、ウェランガムと組み合わせて、他の粘結剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルエチルセルロース、メチルセルロースなどのセルロース系粘結剤、キサンタンガム、カラギーナン、グアガム、アルギン酸ナトリウム、カチオン化セルロース、モンモリロナイト、ゼラチン、ポリアクリル酸ナトリウム等の1種又は2種以上を本発明の効果を妨げない範囲で配合できる。他の粘結剤は配合しなくてもよいが、配合する場合、その配合量は通常、組成物全量に対して0.1〜5%である。
着色剤としては青色1号、青色4号、緑色3号等の法定色素が例示される。なお、これら成分の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
甘味剤としては、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルヒドロカルコン、ペルラルチン、グリチルリチン、ソーマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステル等がある。なお、甘味剤の配合量は、組成物全体の0.01〜5%とすることができる。
香料としては、メントール、アネトール、カルボン、オイゲノール、リモネン、n−デシルアルコール、シトロネロール、α−テレピネオール、シトロネリルアセテート、シネオール、リナロール、エチルリナロール、ワニリン、チモール、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、桂皮油、ピメント油、桂葉油、シソ油、冬緑油、丁字油あるいはユーカリ油等が挙げられる。香料の配合量としては、0.001〜2%とすることができる。
pH調整剤としては、クエン酸、乳酸、リンゴ酸などの有機酸及びその塩類、塩酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムなどの無機化合物などが挙げられる。
本発明の歯磨剤組成物には、これらの成分以外にも薬効成分あるいは有効成分として、デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ等の酵素、モノフルオロリン酸ナトリウム等のアルカリ金属モノフルオロフォスフェート、フッ化ナトリウム、フッ化第1スズ等のフッ化物、トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸、アルミニウムクロルヒドロキシアラントイン、アズレン、グリチルリチン酸塩、グリチルレチン酸、塩化ナトリウム、ビタミン類等の抗炎症剤、銅クロロフィル、グルコン酸銅、セチルピリジニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、トリクロサン、ヒノキチオール、塩化リゾチーム等の殺菌剤、ポリリン酸塩類等の歯石予防剤、ポリビニルピロリドン等のタバコヤニ除去剤、グリシン、プロリンなどのアミノ酸類も配合できる。
更に、本発明組成物は、雲母チタンを配合することで、透明感と共に、光沢感のある外観を付与することができる。
雲母チタンは組成物全体の0.1〜5%、特に0.5〜2.0%含有させることが好ましく、0.1%未満では十分な光沢感は得られず、5%を超えると光沢感がなくなり白色に見えるようになることがある。
本発明の歯磨剤組成物を収容する容器の材質は特に制限されず、通常、歯磨剤組成物に使用される容器を使用できる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等のプラスチック容器等が使用できる。
本発明の歯磨剤組成物は、上述した成分を用いて常法により調製することができるが、透明乃至半透明な外観に調製するには、上記無水ケイ酸と歯磨剤組成物の屈折率を近似させることが好ましい。この場合、無水ケイ酸の屈折率は通常1.4〜1.5であり、この屈折率に歯磨剤組成物の屈折率が近づくことが望ましく、本発明では、上記必須成分を組み合わせ、ソルビット及び/又はグリセリンを適当量配合し、組成中の水分量に対して特定割合で配合することで、無水ケイ酸と歯磨剤組成物の屈折率が近づき、透明乃至半透明な外観に調製することができる。
ここで、透明又は半透明な外観とは、試験歯磨剤組成物を0.5mmの間隔で幅0.2mmの線を2本引いた紙の上に厚さ1cmとなるように載せたときの線の見え方が、2本ともはっきり見える場合を透明、2本とも見えるが、境目が不明瞭である場合を半透明と定義することができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、以下の例において配合量はいずれも質量%である。
[実施例、比較例]
表1〜3に示した成分を配合した試験歯磨剤組成物(練歯磨剤組成物)を調製し、外観の透明感、練りの保形性、チューブ口元での乾燥性、曳糸性、口中での分散性、及び低温保存後の練り肌の安定性を以下の方法により評価した。
<外観の透明感>
口径8mmのラミネートチューブに充填した試験歯磨剤組成物を0.5mmの間隔で幅0.2mmの線を2本引いた紙の上に厚さ1cmとなるように載せたときの線の見え方により、透明感を下記基準で評価した。
◎:2本ともはっきり見え、透明な外観である
○:2本とも見えるが、境目が不明瞭であるが半透明な外観を維持しており問題なし
△:線は見えるが、2本であることを識別できず、透明又は半透明な外観とはいえない
×:全く見えず、不透明である
<保形性>
口径8mmのラミネートチューブに試験歯磨剤組成物を充填し、チューブより歯ブラシ上に約1g載せたときの歯ブラシ上での状態を下記基準で評価した。
◎:歯ブラシ上でペーストの形状が保たれており、歯ブラシからたれ落ちない
○:歯ブラシ上でのペーストの形状はやや崩れているが、歯ブラシからたれ落ちず問題
ないレベル
×:歯ブラシ上でペーストの形状が崩れ、歯ブラシからたれ落ち、使用性に問題がある
<チューブ口元での乾燥性>
口径8mmのラミネートチューブに試験歯磨剤組成物を充填し、一度口元まで歯磨剤組成物を押出した後、キャップをはずした状態で、35℃の恒温槽中で2週間放置した。放置後のチューブ口元に付着している歯磨剤組成物を紙上に押し出し、歯磨剤組成物の様子を目視及び手で触って下記基準で評価した。
◎:表面、内部ともに乾燥していない
○:表面はわずかに乾燥しているが、内部は乾燥しておらず、問題なく使用できる
×:表面、内部ともに乾燥しており使用できない
<曳糸性>
口径8mmのラミネートチューブに試験歯磨剤組成物を充填し、チューブより歯ブラシ上に約1g載せた後、上方向にチューブと歯ブラシを引き離した際の練り切れ(曳糸性)を試験した。曳糸性とは、チューブから取り出した時、歯磨剤組成物が糸を引くように伸びる性状をいい、その長さを測定した。評価は下記基準で行った。
◎:曳糸性が0.5cm未満であり、練り切れが良い
○:0.5cm以上、1cm未満の曳糸性が認められるが使用上問題ない
×:1cm以上の曳糸性が認められ、使用上問題がある
<口中での分散性>
専門パネラー10人を用いた官能試験により評価した。口径8mmのラミネートチューブに充填した試験歯磨剤組成物を歯ブラシ上に約1.0cm載せ、通常歯を磨く方法で使用した。使用中の口腔内での歯磨剤組成物の分散性について以下に示す基準で評価した。
4点:分散性がかなり良い
3点:分散性が良い
2点:分散性が悪い
1点:分散性がかなり悪い
分散性については、専門パネラー10人が評価した結果を平均した値として以下の基準で示した。
◎:口中での練りの分散性が3.5点以上4.0点以下
○:口中での練りの分散性が3.0点以上3.5点未満
△:口中での練りの分散性が2.0点以上3.0点未満
×:口中での練りの分散性が2.0点未満
<低温保存後の保存安定性>
口径8mmのラミネートチューブに充填した試験歯磨剤組成物を、−5℃の恒温槽に3ヶ月保存後、室温に戻し、チューブから押し出したときの外観(練り肌)を評価した。なお、試験歯磨剤組成物を同時に室温に3ヶ月保存しておき、これを対照品として以下に示す基準で評価した。
◎:対照品と比較して練りの表面にしわがなく表面のつやに変化が認められない
○:対照品と比較して練りの表面にしわがないが表面のつやにわずかな劣化が認められ
るが問題ないレベル
△:対照品と比較して練りの表面にややしわが認められ、表面のつやが劣る
×:対照品と比較して練りの表面にしわが認められ、表面につやがなく問題である
なお、使用原料成分は下記の通りである。
無水ケイ酸;ローディア社製 チキソシル73
ソルビット;東和化学(株)製 ソルビトール(70%ソルビトール)
グリセリン;ライオン化学社製 グリセリン(85%グリセリン)
ウェランガム;三晶(株)製 ウェランガム
Figure 2010150146
注;表中の配合量は純分換算した値を記した。
また、水の含有量は、組成中に配合した精製水と(B)成分から持ち込まれる水との合計量である。
Figure 2010150146
注;表中の配合量は純分換算した値を記した。
また、水の含有量は、組成中に配合した精製水と(B)成分から持ち込まれる水との合計量である。
Figure 2010150146
注;表中の配合量は純分換算した値を記した。
また、水の含有量は、組成中に配合した精製水と(B)成分から持ち込まれる水との合計量である。
実験の結果は表1〜3に示す通りであり、本発明の歯磨剤組成物(実施例1〜16)は、外観の透明感、保形性、チューブ口元での乾燥性、曳糸性、口中での分散性、及び低温保存安定性のいずれも良好であることがわかった。(A)無水ケイ酸を含有しないと、保形性、曳糸性、口中での分散性が悪く(比較例1)、(D)ウェランガムを含有しないと外観の透明感、保形性、チューブ口元での乾燥性は良好なものの、曳糸性、口中での分散性や低温保存安定性に劣る(比較例2〜4)。また、(B)成分/(C)成分の質量比が0.5より小さいと、外観の透明感、チューブ口元での乾燥性が保たれない(比較例5,6)。(B)成分/(C)成分の質量比が5より大きいと、曳糸性、口中での分散性、低温保存安定性に劣る(比較例7)。(B)成分の含有量が20%に満たないとチューブ口元での乾燥性、低温保存安定性に劣り(比較例8,9)、60%を超えると、曳糸性、口中での分散性、低温保存安定性に劣る(比較例10,11)。上記結果から、(A)無水ケイ酸と、(B)ソルビット及び/又はグリセリンを組成物中20〜60%と、(C)水と、(D)ウェランガムとを含有し、(B)成分/(C)成分の質量比が0.5〜5であることにより、外観の透明感に優れる上、保形性に優れ、かつ、チューブ口元での乾燥が少なく、歯ブラシに載せたときの曳糸性が少なく、口中での分散性が良好で、低温保存における練り肌の安定性にも優れた、透明又は半透明の外観を有する歯磨剤組成物が得られることがわかった。

Claims (1)

  1. (A)無水ケイ酸と、(B)ソルビット及び/又はグリセリンと、(C)水と、(D)ウェランガムとを含有し、(B)成分の含有量が20〜60質量%で、(B)成分/(C)成分の質量比が0.5〜5であることを特徴とする歯磨剤組成物。
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