JP4284522B2 - 練歯磨組成物 - Google Patents

練歯磨組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP4284522B2
JP4284522B2 JP2003428909A JP2003428909A JP4284522B2 JP 4284522 B2 JP4284522 B2 JP 4284522B2 JP 2003428909 A JP2003428909 A JP 2003428909A JP 2003428909 A JP2003428909 A JP 2003428909A JP 4284522 B2 JP4284522 B2 JP 4284522B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dextranase
mass
sodium
oil
toothpaste composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003428909A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005187360A (ja
Inventor
正徳 平野
正紀 吉村
研 山田
岳樹 池西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP2003428909A priority Critical patent/JP4284522B2/ja
Publication of JP2005187360A publication Critical patent/JP2005187360A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4284522B2 publication Critical patent/JP4284522B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

本発明は、デキストラナーゼ含有練歯磨組成物に関し、特にデキストラナーゼの安定性を損なうことなく、高濃度で配合されたノニオン性界面活性剤の苦みを低減し、良好な香味を与える練歯磨組成物に関する。
う蝕が生じる主な原因として、口腔内の歯垢の存在が知られている。この歯垢は、主に細菌とグルカンから形成され、口腔内において細菌が産生する酸の滞留場所となっており、この酸が歯牙を脱灰することによってう蝕が生じる。従って、う蝕の予防には、歯垢の除去と、歯質の強化が非常に有効である。
従来、歯質を強化する有効成分としては、各種のフッ素化合物、例えばフッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化スズ、フッ化カリウム等が知られているが、特にフッ化ナトリウムはムシ歯予防効果が高いとされている。しかしながら、フッ化ナトリウムはカルシウムやアルミニウムの存在下では不溶性のフッ化物を形成してしまい効果を発揮できない。従って、フッ化ナトリウム配合歯磨においては、フッ化ナトリウムと反応しない無水ケイ酸を基剤に使用する必要がある。
一方、歯垢の除去に効果のある有効成分としては、特許第782154号公報、特許第1055365号公報(特許文献1,2)に開示されているデキストラナーゼやムタナーゼのごときグルカナーゼがよく知られている。また、デキストラナーゼのごとき酵素をラウリル硫酸ナトリウムのようなアニオン性界面活性剤と共に歯磨に配合するには、特許第1046001号公報、特許第1553495号公報(特許文献3,4)に開示されているように、ノニオン性界面活性剤により酵素を安定化する技術が必須となっており、この技術を用いて、水酸化アルミニウムを基剤としたデキストラナーゼ配合ムシ歯予防歯磨が市販されている。
ところで、歯磨のムシ歯予防効果を考えた場合、フッ化ナトリウムとデキストラナーゼを併用するのが好ましいことは、容易に類推できることである。この場合、上述の通り、基剤には無水ケイ酸を使用する必要があるが、無水ケイ酸を基剤とした歯磨では、基剤の特性上、良好な使用感の歯磨を得るには、水分含量が32質量%以上であるのが好ましい。
しかしながら、このような高い水分含量の組成中でデキストラナーゼの安定性を確保するには、酵素の安定化剤であるノニオン性界面活性剤を1.5質量%以上配合する必要があるが、この場合、ノニオン性界面活性剤特有の苦みが強くなり、従来の香料では、酵素の安定性を確保しつつ、これらの苦みを低減することが困難であった。従って、1.5質量%以上のノニオン性界面活性剤を配合しデキストラナーゼの安定化を図ったうえで、ノニオン性界面活性剤の苦みを低減し、良好な香味の歯磨を提供できる香料の開発が望まれていた。
香料を用いたデキストラナーゼの安定化技術としては、カルボンとメントールを併用配合する技術(特許第1487907号公報:特許文献5)、高級脂肪族アルコールを配合する技術(特公平5−58405号公報:特許文献6)、脂肪族アルデヒド香料を配合する技術(特開平7−187977号公報:特許文献7)が提案されている。またデキストラナーゼの安定性に影響することなく、デキストラナーゼの劣化臭を低減する技術(特開2003−55180号公報:特許文献8)も提案されている。
しかしながら、これらのいずれの技術もノニオン性界面活性剤を高い濃度で配合した歯磨における、ノニオン性界面活性剤の苦み低減効果には言及していない。また、ノニオン性界面活性剤の苦みを低減することだけに着目した場合、これら技術を参考にし、香料の配合量を増やすことで、解決は可能であると思われるかもしれないが、この場合、使用時に口中での刺激が強まることによる使用感への悪影響が生じる可能性があり、練歯磨組成物においては香料の配合量をむやみに増やすことは適当ではない。即ち、限られた香料配合量の中で、デキストラナーゼの安定性を確保しつつ、1.5〜6.0質量%以上の高い濃度で配合したノニオン性界面活性剤の苦みを低減するには、新たな技術が必要であった。
特許第782154号公報 特許第1055365号公報 特許第1046001号公報 特許第1553495号公報 特許第1487907号公報 特公平5−58405号公報 特開平7−187977号公報 特開2003−55180号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、デキストラナーゼを含有し、水分量が32〜36.0質量%である練歯磨組成物において、デキストラナーゼの安定性を損なうことなく、高濃度で配合されたノニオン性界面活性剤の苦みを低減し、良好な香味の練歯磨組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、デキストラナーゼを含有し、水分量が32〜36.0質量%である条件においても、ノニオン性界面活性剤の苦みを低減し、良好な香味の練歯磨組成物を提供できるよう鋭意検討を重ねた結果、エチレンオキサイドの平均付加モル数が5モルのポリオキシエチレンステアリルエーテル、エチレンオキサイドの平均付加モル数が20モルのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ミリスチン酸ジエタノールアミドから選ばれる少なくとも2種のノニオン性界面活性剤を2.03.0質量%と、更に特定の香料、即ちペリラアルデヒド、ミルテナール、ベンズアルデヒド、アニスアルデヒド、シンナミックアルデヒド、n−ヘキサナール、n−ヘプタナール、n−オクタナール、n−ノナナール、n−デカナール、シトロネラール、シトラールの1種又は2種以上を用いることで、デキストラナーゼの安定性を確保しつつ、ノニオン性界面活性剤の苦みを低減できることを見出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明によれば、デキストラナーゼを含有し、水分量が32〜36.0質量%である練歯磨組成物であって、エチレンオキサイドの平均付加モル数が5モルのポリオキシエチレンステアリルエーテル、エチレンオキサイドの平均付加モル数が20モルのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ミリスチン酸ジエタノールアミドから選ばれる少なくとも2種のノニオン性界面活性剤を2.03.0質量%と、ペリラアルデヒド、ミルテナール、ベンズアルデヒド、アニスアルデヒド、シンナミックアルデヒド、n−ヘキサナール、n−ヘプタナール、n−オクタナール、n−ノナナール、n−デカナール、シトロネラール、シトラールから選ばれる1種又は2種以上のアルデヒド基を有する香料成分とを配合してなる練歯磨組成物が提供される。
本発明の練歯磨組成物は、デキストラナーゼの安定性を損なうことなく、ノニオン性界面活性剤の苦みが低減され、良好な香味を有する。
本発明の練歯磨組成物は、デキストラナーゼが配合され、水分量が32〜36.0質量%であり、かつエチレンオキサイドの平均付加モル数が5モルのポリオキシエチレンステアリルエーテル、エチレンオキサイドの平均付加モル数が20モルのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ミリスチン酸ジエタノールアミドから選ばれる少なくとも2種のノニオン性界面活性剤2.03.0質量%と、特定のアルデヒド基を有する香料が配合されたものである。
ここで、デキストラナーゼとしてはケトミウム属、ペニシリウム属、アスペルギルス属、スピカリア属、ラクトバチルス属、セルビブリオ属等に属する公知のデキストラナーゼ生産菌より公知の方法により得られるデキストラナーゼの他、他の微生物より生産されたデキストラナーゼも使用することができ、市販品としては三共株式会社製のものなどを用いることができる。デキストラナーゼの配合量は、12000単位品を基準とした場合、練歯磨組成物1gあたり0.008〜0.83%(質量%、以下同じ)が好ましく、特に0.08〜0.42%が好ましい。0.008%より少ないと、歯垢除去効果が得られず、0.83%を超えると、変色などの為害作用が出る可能性がある。なお、デキストラナーゼ1単位とは、デキストランを基質として反応を行った場合に、1分間あたりにグルコース1μmolに相当する遊離還元糖を生じるデキストラナーゼの量である。
ノニオン性界面活性剤としては、エチレンオキサイドの平均付加モル数が3〜50モル、アルキル鎖長が炭素数12〜18であるポリオキシエチレンアルキルエーテル、エチレンオキサイドの平均付加モル数が3〜50モル、プロピレンオキサイドの平均付加モル数が3〜10モル、アルキル鎖長が炭素数12〜18であるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、エチレンオキサイドの平均付加モル数が10〜50のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などのエーテル型の界面活性剤、アルキル鎖長が炭素数12〜18である脂肪酸ジエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミド類が挙げられるが、特に、ポリオキシエチレン(5)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油、ミリスチン酸ジエタノールアミドが使用される。
ノニオン性界面活性剤の配合量は、組成物全体の2.03.0あるデキストラナーゼ安定化効果の面アルデヒド基を有する香料によるノニオン性界面活性剤の苦みの低減効果の面からは、2.03.0である。配合量が少なすぎるとデキストラナーゼの安定化効果が不十分であり、配合量が多すぎると、ノニオン性界面活性剤独特の苦みが強くなり上記香料によるノニオン性界面活性剤の苦み低減効果が不十分となる。
特定のアルデヒド基を有する香料としては、ペリラアルデヒド、ミルテナール、ベンズアルデヒド、アニスアルデヒド、シンナミックアルデヒド、n−ヘキサナール、n−ヘプタナール、n−オクタナール、n−ノナナール、n−デカナール、シトロネラール、シトラールがノニオン性界面活性剤の苦みの低減の点で使用される。これらは1種又は2種以上配合しても良い。上記香料成分の配合量は、組成物全体の0.0001〜0.3%が好ましく、特に0.001〜0.2%が好ましい。この範囲で配合することで、デキストラナーゼに影響を与えることなく、効果的にノニオン性界面活性剤の苦みを低減することができる。また、上記特定のアルデヒド基を有する香料を含む精油として配合してもよい。例えば、シソ油、スターアニス油、ウイキョウ油、フェンネル油、レモン油、オレンジ油、ライム油、グレープフルーツ油、レモングラス油、シトロネラ油、シナモン油、カシア油等が挙げられる。
更に、本発明の練歯磨組成物は、組成中の水分量が32〜36.0%であり上記水分量になるように、組成中の水分配合量を調整する。ノニオン性界面活性剤の配合量が1.5〜6.0%において、水分量が32%未満の場合には、歯磨の分散性が悪くなる。また、水分量が45%を超えると、デキストラナーゼの安定性が確保できず、更に練歯磨としての成形性も悪くなる。なお、本発明における水分量は、組成中の全水分量であり、例えば70%ソルビットの場合、30%は水分として計算する。
本発明の練歯磨組成物は、上述した成分に加え、発明の効果を著しく阻害しない限り、通常の練歯磨組成物で配合する研磨剤、粘結剤、粘稠剤、保湿剤、界面活性剤、甘味料、香料、着色料、防腐剤、保存安定化剤、pH調整剤、薬効成分等、適宜の成分を配合し得る。
研磨剤としては、無水ケイ酸、非晶質無水ケイ酸等のシリカ系研磨剤、歯磨用リン酸水素カルシウム、水酸化アルミニウムを配合し得るほか、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、アルミナ、炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、不溶性メタリン酸カリウム、酸化チタン等の無機系研磨剤、ポリメタクリル酸メチル、結晶性セルロース等の有機系研磨剤が挙げられるが、シリカ系研磨剤が好適である。研磨剤の配合量は、組成物全体の5〜50%が好適であり、好ましくは10〜40%が良い。
粘結剤としては、カラギーナン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体、キサンタンガム、トラガントガム、カラヤガム、アラビヤガム等のガム類、ポリビニルアルコール、架橋型ポリアクリル酸ナトリウム、非架橋型ポリアクリル酸ナトリウム等のカルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドンなどの有機系粘結剤、シリカゲル、アルミニウムシリカゲル、ビーガム、ラポナイトなどの無機系粘結剤が挙げられる。粘結剤の配合量は好ましくは0.1〜5%、より好ましくは0.5〜3%である。
粘稠剤や湿潤剤としては、ソルビット、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、キシリトール、マルチトールなどの多価アルコール、糖アルコールなどが配合される。粘稠剤、湿潤剤の配合量は好ましくは10〜50%、より好ましくは20〜45%である。
界面活性剤としては、上述のノニオン性界面活性剤の他に、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤を配合し得る。アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸ナトリウム、N−ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、N−ミリストイルサルコシン酸ナトリウム等のN−アシルサルコシン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、N−パルミトイルグルタミン酸ナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩、N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム、N−メチル−N−アシルアラニンナトリウム、α−オレフィンスルフォン酸ナトリウムなどアニオン性界面活性剤を使用することができる。カチオン性界面活性剤としてはアルキルアンモニウム、アルキルベンジルアンモニウム塩等が挙げられる。両性界面活性剤としては酢酸ベタイン、イミダゾリニウムベタイン、レシチンなどが挙げられる。界面活性剤の配合量は、前述のノニオン性界面活性剤を除き、好ましくは0〜3%、より好ましくは0.1〜2%である。
甘味料としては、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、グリチルリチン、ペリラルチン、アスパルテームや、粘稠剤や湿潤剤としても使用されるキシリトールなどが配合できる。
香料成分としては、上記特定アルデヒド基を有する香料の他に、ペパーミント油、スペアミント油、ウィンターグリーン油、クローブ油、タイム油、セージ油、ハッカ油、カルダモン油、コリアンダー油、ローズマリー油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、マジョラム油、オリガナム油、パインニードル油、ネロリ油、ジャスミン油、イリスコンクリート、アブソリュートペパーミント、オレンジフラワー等の天然香料、及び、これら天然香料の加工処理(前留部カット、後留部カット、分留、液液抽出、エッセンス化、粉末香料化等)した香料、及び、メントール、カルボン、アネトール、シネオール、サリチル酸メチル、オイゲノール、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール、チモール、リナロール、リナリールアセテート、リモネン、メントン、メンチルアセテート、N−置換−パラメンタン−3−カルボキサミド、ピネン、プレゴン、カルビールアセテート、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、ウンデカラクトン、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソアミルアルコール、ジメチルサルファイド、シクロテン、フルフラール、トリメチルピラジン、エチルラクテート、エチルチオアセテート等の単品香料、更に、ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、フルーツミックスフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー等の調合香料等、練歯磨組成物に用いられる公知の香料素材を使用することができる。また、配合量も特に限定されないが、上記の香料素材は、製剤組成中に0.000001〜1%使用するのが好ましい。また、上記香料素材を使用した賦香用香料としては、製剤組成中に0.1〜2.0%使用するのが好ましい。
着色剤としては、赤色2号、赤色3号、赤色225号、赤色226号、黄色4号、黄色5号、黄色205号、青色1号、青色2号、青色201号、青色204号、緑色3号、雲母チタン、酸化チタン等を挙げることができる。
pH調整剤としては、例えばリン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及びクエン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、酢酸、リン酸、ピロリン酸、グリセロリン酸やこれらの各種塩などを挙げることができる。
更に、有効成分として、ムタナーゼ、リゾチーム、アミラーゼ、プロテアーゼ、溶菌酵素、スーパーオキシドディスムターゼなどの酵素モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化ナトリウムなどのフッ化物、アラントイン、ジヒドロコレステロール、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、イプシロンアミノカプロン酸、トラネキサム酸、トリクロサン、クロルヘキシジン塩類、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、アスコルビン酸及びその塩類、トコフェロールなど、オウゴン、オオバク、ローズマリー、チョウジ、タイムなどの生薬抽出物などを挙げることができる。
本発明の練歯磨組成物を収容する容器の材質は特に制限されず、通常練歯磨組成物に使用される容器を使用できる。具体的にはアルミニウムチューブ、アルミニウムの両面をプラスチック等でラミネートしたラミネートチューブ、プラスチックチューブ、あるいはボトル状容器、エアゾール容器等の容器が使用できる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において%は質量百分率を示す。また特に断りのない場合、本実施例で記載の成分は、粧原基、日局などの公定書の規格を満足するのもであれば、いずれのメーカーのものを使用しても良い。
[実施例1〜14、比較例1〜9]
表7〜9に示す組成の歯磨を調製し、その90gをアルミニウムの両面をプラスチック等でラミネートしたラミネートチューブ(内層材質:ポリエチレン)に充填し、40℃で1ヶ月保存したものにつき、苦みの低減程度とデキストラナーゼ安定性を評価した。結果を表7〜9に示す。
<苦みの評価法>
サンプル1gを歯刷子につけ3分間磨き、使用時から使用後の苦みについて比較例1と比較して下記の3段階で評価し、専門パネル10名の平均点を算出した。
使用時から使用後の苦み
評点基準
3点:比較例1と比較して良好な苦み低減効果が認められた。
2点:比較例1と比較してやや苦み低減効果が認められた。
1点:比較例1と比較して同等以上の苦みが認められた。
評点
○:2.5点以上
△:1.5点以上2.5点未満
×:1.5点未満
<デキストラナーゼ残存率の評価法>
歯磨製剤0.6gを0.1Mリン酸緩衝液15mlで懸濁し、その遠心上清を被検液とした。この被検液1mlを1%デキストラン溶液2mlに加え、35℃の恒温槽で正確に10分間反応させ、生じた還元糖量をソモギーネルソン法を用いて測定した。デキストラナーゼ1単位は、1分間あたりにグルコース1μmolに相当する遊離還元糖を生じるデキストラナーゼの量とした。
評点基準
○:デキストラナーゼ残存率80%以上
△:デキストラナーゼ残存率60%以上80%未満
×:デキストラナーゼ残存率60%未満
なお、使用した香料基本処方1〜9の組成を表1に示す。また、フレーバー1〜5は、表2〜6に示すフレーバー組成を調合し、配合した。
Figure 0004284522
Figure 0004284522
Figure 0004284522
Figure 0004284522
Figure 0004284522
Figure 0004284522
Figure 0004284522
*:POE(5)ステアリルエーテルは室温で固体のため、POE(20)硬化ヒマシ油
と混合して配合。
Figure 0004284522
*:POE(5)ステアリルエーテルは室温で固体のため、POE(20)硬化ヒマシ油
と混合して配合。
Figure 0004284522
*:POE(5)ステアリルエーテルは室温で固体のため、POE(20)硬化ヒマシ油
と混合して配合。
以上の結果、ノニオン性界面活性剤を配合しなければ、ノニオン性界面活性剤由来の苦みは生じないが、デキストラナーゼの安定性は確保できない。ノニオン性界面活性剤を増量すれば、デキストラナーゼの安定性が向上するが、ノニオン性界面活性剤の量が1.5%以上であると、従来の香料では苦みを低減しきれなくなった。また、ノニオン性界面活性剤の量が6.0%を超えると、特定のアルデヒド基を有する香料を用いても、ノニオン性界面活性剤由来の苦み低減効果が不十分となる。更に、水分量が45%を超えると、2.5%のノニオン性界面活性剤を配合しても、デキストラナーゼの安定性が確保できなかった。しかしながら、水分量が32〜36.0%であり、エチレンオキサイドの平均付加モル数が5モルのポリオキシエチレンステアリルエーテル、エチレンオキサイドの平均付加モル数が20モルのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ミリスチン酸ジエタノールアミドから選ばれる少なくとも2種のノニオン性界面活性剤を2.03.0%と特定のアルデヒド基を有する香料を配合した組成では、デキストラナーゼの安定性を確保しつつ、ノニオン性界面活性剤の苦みを低減でき、良好な香味の練歯磨組成物の提供が可能となった。
以下に更に具体例を示すが、いずれの組成も、デキストラナーゼ安定性と苦み低減効果が確認された。
[実施例15]
プロピレングリコール 3.0質量%
70%ソルビット液 38.0
アルギン酸ナトリウム 0.5
カラギーナン 0.9
サッカリンナトリウム 0.15
非晶質無水ケイ酸 17.0
無水ケイ酸 4.5
フッ化ナトリウム 0.21
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0
ゼラチン 0.3
ミリスチン酸ジエタノールアミド 1.2
ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油 1.2
ポリエチレングリコール#4000 1.5
デキストラナーゼ 0.1
ベンズアルデヒド 0.04
香料基本処方−2 1.0
水 残
計 100.0質量%
水分量 40.8質量%
[実施例16]
プロピレングリコール 3.0質量%
70%ソルビット液 38.0
キシリトール 5.0
アルギン酸ナトリウム 1.5
サッカリンナトリウム 0.2
ポリエチレングリコール#4000 1.0
無水ケイ酸 20.0
酸化チタン 0.5
フッ化ナトリウム 0.21
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0
ラウロイルザルコシネート 0.3
ミリスチン酸ジエタノールアミド 1.2
ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油 1.2
ゼラチン 0.3
デキストラナーゼ 0.2
ペリラアルデヒド 0.02
レモン油 0.05
香料基本処方−1 1.0
水 残
計 100.0質量%
水分量 36.7質量%
[実施例17]
無水ケイ酸 23.0質量%
プロピレングリコール 3.0
70%ソルビット液 40.0
アルギン酸ナトリウム 1.2
ラウリル硫酸ナトリウム 1.2
フッ化ナトリウム 0.21
サッカリンナトリウム 0.2
アラニン 0.3
ポリオキシエチレン(5)ステアリルエーテル 1.4
ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油 1.4
デキストラナーゼ 0.3
シンナミックアルデヒド 0.004
香料基本処方−2 0.9
水 残
計 100.0質量%
水分量 38.9質量%
[実施例18]
無水ケイ酸 23.0質量%
70%ソルビット液 38.0
プロピレングリコール 3.0
カラギーナン 0.5
キサンタンガム 0.5
ラウリル硫酸ナトリウム 1.3
ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油 1.2
ポリオキシエチレン(5)ステアリルエーテル 1.2
デキストラナーゼ 0.15
フッ化ナトリウム 0.21
キシリトール 5.0
サッカリンナトリウム 0.2
アニスアルデヒド 0.002
香料基本処方−4 1.1
水 残
計 100.0質量%
水分量 36.0質量%
[実施例19]
無水ケイ酸 23.0質量%
プロピレングリコール 3.0
70%ソルビット液 38.0
プロピレングリコール 3.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.2
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0
フッ化ナトリウム 0.21
ゼラチン 0.3
ポリオキシエチレン(5)ステアリルエーテル 1.2
ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油 1.4
デキストラナーゼ 0.16
サッカリンナトリウム 0.2
シトラール 0.002
香料基本処方−5 1.0
水 残
計 100.0質量%
水分量 37.7質量%
[実施例20]
無水ケイ酸 23.0質量%
70%ソルビット液 40.0
プロピレングリコール 3.0
アルギン酸ナトリウム 0.6
キサンタンガム 0.5
ラウリル硫酸ナトリウム 0.8
フッ化ナトリウム 0.21
アラニン 0.3
ポリオキシエチレン(5)ステアリルエーテル 1.4
ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油 1.4
デキストラナーゼ 0.16
ポリエチレングリコール#4000 1.0
サッカリンナトリウム 0.2
アニスアルデヒド 0.01
香料基本処方−9 1.2
水 残
計 100.0質量%
水分量 38.2質量%

Claims (3)

  1. デキストラナーゼが配合され、水分量が32〜36.0質量%である練歯磨組成物に、エチレンオキサイドの平均付加モル数が5モルのポリオキシエチレンステアリルエーテル、エチレンオキサイドの平均付加モル数が20モルのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ミリスチン酸ジエタノールアミドから選ばれる少なくとも2種のノニオン性界面活性剤を2.03.0質量%と、ペリラアルデヒド、ミルテナール、ベンズアルデヒド、アニスアルデヒド、シンナミックアルデヒド、n−ヘキサナール、n−ヘプタナール、n−オクタナール、n−ノナナール、n−デカナール、シトロネラール、シトラールから選ばれる1種又は2種以上のアルデヒド基を有する香料成分とを配合してなることを特徴とする練歯磨組成物。
  2. 更に、シリカ系研磨剤を含有する請求項1記載の練歯磨組成物。
  3. 更に、アニオン界面活性剤を含有する請求項1又は2記載の練歯磨組成物。
JP2003428909A 2003-12-25 2003-12-25 練歯磨組成物 Expired - Fee Related JP4284522B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003428909A JP4284522B2 (ja) 2003-12-25 2003-12-25 練歯磨組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003428909A JP4284522B2 (ja) 2003-12-25 2003-12-25 練歯磨組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005187360A JP2005187360A (ja) 2005-07-14
JP4284522B2 true JP4284522B2 (ja) 2009-06-24

Family

ID=34787727

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003428909A Expired - Fee Related JP4284522B2 (ja) 2003-12-25 2003-12-25 練歯磨組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4284522B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4985907B2 (ja) * 2005-08-26 2012-07-25 ライオン株式会社 練歯磨組成物
JP5228380B2 (ja) * 2007-06-18 2013-07-03 ライオン株式会社 歯磨剤組成物
JP5196997B2 (ja) * 2007-12-28 2013-05-15 花王株式会社 口腔用組成物
AU2015258252B2 (en) * 2010-04-15 2017-11-02 Chromocell Corporation Compounds, Compositions, And Methods For Reducing Or Eliminating Bitter Taste
RU2596989C2 (ru) 2010-04-15 2016-09-10 Крафт Фудс Груп Брэндс Ллс Соединения, композиции и способы для снижения или устранения горького вкуса
AU2011379360B2 (en) 2011-10-20 2016-08-11 Chromocell Corporation Compounds, compositions, and methods for reducing or eliminating bitter taste
JP6180722B2 (ja) * 2012-10-31 2017-08-16 キリンビバレッジ株式会社 トリテルペンまたはその配糖体の呈味改善剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005187360A (ja) 2005-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5526619B2 (ja) 練歯磨剤組成物
JP5790455B2 (ja) 歯磨剤組成物
JP5625647B2 (ja) 歯磨組成物
JP2007031394A (ja) 液体口腔用組成物及びl−メントールの析出防止方法
JP6610561B2 (ja) 口腔用組成物
JP5310556B2 (ja) 口腔用組成物及び口腔用組成物の収斂性向上方法
JP4284522B2 (ja) 練歯磨組成物
JP7447470B2 (ja) 歯磨剤組成物
JP2005047855A (ja) 口腔バイオフィルム抑制剤及び口腔用組成物
JP2011046654A (ja) 歯磨剤組成物
WO2018066341A1 (ja) 口腔用組成物、及びその製剤変色及び液分離の抑制方法
JP2015117215A (ja) 歯磨剤組成物
JP2005187333A (ja) う蝕予防用塗布剤組成物
JP4656293B2 (ja) 口腔用組成物
JP5948903B2 (ja) 歯磨剤組成物及び歯磨剤組成物の防腐力向上方法
JP4656299B2 (ja) 歯磨剤組成物及びε−アミノカプロン酸及び/又はトラネキサム酸含有歯磨剤組成物の変色防止方法
JP2009137897A (ja) 歯磨組成物
JP4158036B2 (ja) 歯磨剤組成物及びその製造方法
JP2005041787A (ja) 歯磨剤組成物
JP7172028B2 (ja) 口腔用組成物
JP2010143842A (ja) 歯磨剤組成物
JP2006124292A (ja) 歯磨組成物及びデキストラナーゼと塩化リゾチームとの同時安定化方法
JP6011250B2 (ja) 口腔用組成物
JP2018095574A (ja) 口腔用組成物
WO2021106901A1 (ja) 液体口腔用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060807

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080123

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080324

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080618

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080807

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090225

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090310

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120403

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4284522

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130403

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130403

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140403

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees