JP4656299B2 - 歯磨剤組成物及びε−アミノカプロン酸及び/又はトラネキサム酸含有歯磨剤組成物の変色防止方法 - Google Patents

歯磨剤組成物及びε−アミノカプロン酸及び/又はトラネキサム酸含有歯磨剤組成物の変色防止方法 Download PDF

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Description

本発明は、長期保存における経時での変色抑制効果に優れ、液分離がなく、かつ、製剤の分散性、耐乾燥性に優れたε−アミノカプロン酸及び/又はトラネキサム酸を含有する歯磨剤組成物及びε−アミノカプロン酸及び/又はトラネキサム酸含有歯磨剤組成物の変色防止方法に関する。
ε−アミノカプロン酸、トラネキサム酸は、生体内で作られるプラスミンなどの炎症誘発物質の生成を抑制するアミノカルボン酸型の抗炎症剤であり、歯グキの腫れ出血を抑える歯周病予防効果を有する成分として、歯磨剤組成物に配合されることが知られている。歯周病は齲蝕と並ぶ口腔内疾患であり、成人の80%が既に罹患しているとも言われており、年齢とともに歯を失う原因として最も高いものとなってきている。今後、高齢化社会が進むなかで、歯周病を日々の生活の中で如何に予防していくかが重要となってきており、これらの抗炎症剤を配合した歯磨剤組成物の必要性が日々増してきている。
しかしながら、これらの抗炎症剤を配合した歯磨剤組成物は、経時での安定性に劣り、長期保存すると黄〜褐変し易い性状があり、使用感が低下するという問題点を有していた。この原因については明確ではないが、ε−アミノカプロン酸、トラネキサム酸の構造中に有するアミノ基やカルボキシル基が他の歯磨中の成分との相互作用に何らかの影響を与えているものと推察される。
この問題点に対し、抗炎症剤の配合量を少なく抑えたり、着色し易い香料成分の配合量を低減させ他の香料に置き換えるなど、また、酸化チタンなどを配合して製剤の白色度を高めるなど、組成上の制約が生じているのが現状であり、変色がなく経時で安定で、使用感等も良好な製剤を得ることは難しかった。
従って、ε−アミノカプロン酸、トラネキサム酸を含有する歯磨剤組成物において、経時での変色を防止し、経時安定性、良好な使用感を達成できるより有効な技術の開発が望まれる。
一方、ソルビットは糖アルコールの一種であり、歯磨剤組成物においては湿潤剤として配合されており、歯磨製剤の使用感向上、製剤の乾燥防止や液分離抑制などとして作用し、市販の多くの歯磨剤組成物に配合されている成分である。ソルビットは、グルコース、フルクトース、ソルボースなどの単糖を還元することで得られるが、その製法上において未反応原料として還元糖を微量ながら含むことが知られている。
歯磨製剤における還元糖量の影響に関しては、例えばアルカリ性において高温で保存しても、還元糖量を減らすことにより製剤が褐変し難く、ペパーミント及びスペアミント香料の劣化を抑えることが開示されている(特許文献1;特開平8−228719号公報参照)。
また、銅化合物を含有する口腔用組成物において、糖アルコールを20〜60重量%含有し、組成物中の還元糖含有量が0.03重量%以下である場合に銅化合物含有組成物の色調変化が抑えられることが開示されている(特許文献2;特許第2785298号公報参照)。
また、重炭酸ナトリウム練り歯磨き(pH8.4)において、組成中還元糖量を0.0045%とすることでペーストの色を変化させないこと、ピロリン酸ナトリウムを用いた抗歯石練り歯磨き(pH7.8)において組成中還元糖量を0.01575%とすることで練り歯磨きの色が、室温6ヶ月後でも変わらないことが開示されている(特許文献3;特表2003−512445号公報参照)。
しかしながら、ε−アミノカプロン酸、トラネキサム酸を配合した歯磨剤組成物において経時で褐変が生じること、その変色を抑える技術については全く記載されていない。
特開平8−228719号公報 特許第2785298号公報 特表2003−512445号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、ε−アミノカプロン酸及び/又はトラネキサム酸を含有する歯磨剤組成物の経時での変色を防止し、優れた保存安定性、良好な使用感を確保することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、ε−アミノカプロン酸及び/又はトラネキサム酸を含有する歯磨剤組成物においては、組成物中の還元糖の含有量が歯磨製剤の着色に大きく影響することを知見し、一般に歯磨剤組成物に使用されている糖アルコールに比べて直接還元糖量が少ない、直接還元糖量が0.030質量%未満のソルビットを選択的に使用し、これを特定配合量で配合することで、組成物中の直接還元糖の含有量を0.0060質量%未満と極めて少量に低下させると共に、水分含有量を特定範囲とし、製剤pHを中性領域(pH6.0〜8.0)とすることで、製剤の長期保存時の褐変がほとんどなく、色調が安定で、経時における液分離もなく保存安定性に優れ、しかも、製剤の分散性、耐乾燥性に優れ、使用感の良好な高品質の歯磨剤組成物を得ることができることを知見し、本発明をなすに至った。
なお、ε−アミノカプロン酸及び/又はトラネキサム酸を含有する歯磨剤組成物の経時での変色は、ε−アミノカプロン酸及び/又はトラネキサム酸中のアミノ基が、組成物中に混入した直接還元糖が多い場合に、直接還元糖中のカルボニル基と相互作用することで生じるものと推測され、本発明によれば、組成物中の直接還元糖含量を極めて少量に低下させることでかかる反応を抑制し得ることで、変色防止が可能となるものである。
従って、本発明は、(A)ε−アミノカプロン酸及び/又はトラネキサム酸を0.01〜0.3質量%、(B)直接還元糖含量が0.030質量%未満のソルビットを20〜40質量%、(C)水を10〜50質量%配合し、組成物中の直接還元糖の含有量0〜0.0060質量%未満とし、かつ25℃における製剤pHを6.0〜8.0としたことを特徴とする歯磨剤組成物、及び、(A)ε−アミノカプロン酸及び/又はトラネキサム酸を0.01〜0.3質量%、(B)直接還元糖含量が0.030質量%未満のソルビットを20〜40質量%、(C)水を10〜50質量%有し、組成物中の直接還元糖の含有量を0〜0.0060質量%未満とし、25℃における製剤pHを6.0〜8.0として、ε−アミノカプロン酸及び/又はトラネキサム酸含有歯磨剤組成物の変色を防止する方法を提供する。
本発明のε−アミノカプロン酸及び/又はトラネキサム酸を含有する歯磨剤組成物は、長期保存しても変色することがほとんどなく、経時での液分離もなく、保存安定性に優れ、かつ、製剤の分散性、耐乾燥性に優れ、良好な使用感を有する。
以下、本発明につき更に詳細に説明すると、本発明の歯磨剤組成物は、練歯磨、液状歯磨、液体歯磨等の歯磨類として調製できるもので、(A)ε−アミノカプロン酸及び/又はトラネキサム酸、(B)直接還元糖含量が0.030質量%未満のソルビット、(C)水を含有し、組成物中の直接還元糖の含有量が特定範囲であり、25℃における製剤pHが6.0〜8.0であるものである。
本発明の歯磨剤組成物は、ε−アミノカプロン酸又はトラネキサム酸を単独で、あるいはε−アミノカプロン酸及びトラネキサム酸を併用して配合されるが、ε−アミノカプロン酸、トラネキサム酸の合計配合量は、単独配合系又は2種併用系であっても、組成物全体の0.01〜0.3質量%であり、好ましくは0.02〜0.2質量%である。合計配合量が0.01質量%未満では、抗炎症剤の効果が十分発揮されず、0.3質量%を超えると、経時において組成物が黄〜褐変し易くなる。なお、ε−アミノカプロン酸、トラネキサム酸は第一化学薬品(株)などから入手することができる。
また、ソルビットとしては、直接還元糖の含有量が0.030質量%未満のもの、好ましくは下限値0質量%以上0.030質量%未満、より好ましくは下限値0質量%以上0.025質量%未満、更に好ましくは下限値0質量%以上0.015質量%未満のものを配合する。ソルビットの直接還元糖含量が0.030質量%以上のものを使用すると、経時において組成物が黄変〜褐変し易くなる。このようなソルビットとしては、市販品としては例えばNEOSORB 70/02Bという製品名でロケット社等から購入することができる。
上記ソルビットの配合量は、組成物全体の20〜40質量%であり、歯磨剤組成物の耐乾燥性、分散性の点からより好ましくは25〜35質量%である。ソルビットの配合量が20質量%未満では、歯磨剤組成物の耐乾燥性が低下し、口元が固化し易くなることで使用性が悪くなり、40質量%を超えると歯磨製剤の粘性が高く、口腔内での分散性が低下して使用性が悪くなる。なお、ソルビットに関しては、使用性の観点等から70質量%水溶液として用いられることが好ましい。
更に、歯磨剤組成物中の直接還元糖の含有量は、下限値0%以上0.0060質量%未満であることが必須であり、好ましくは0〜0.005質量%未満、より好ましくは0〜0.004質量%の範囲である。歯磨剤組成物中の直接還元糖の含有量が0.0060質量%以上では、経時で変色を生じてしまう。
本発明組成物においては、組成物中の直接還元糖の含有量は、配合するソルビット中の直接還元糖量に依存しており、上記したような直接還元糖量が特定値未満にコントロールされたソルビットを使用して特定量配合することにより、組成物中の直接還元糖の含有量を上記範囲内にコントロールすることが可能である。
なお、本発明においては、上記した組成中の直接還元糖の含有量が上記範囲内であれば、上記ソルビット以外に、必要に応じてその他の糖アルコール、例えばマルチット、ガラクチトール、リボシトール等を添加してもよい。
上記した直接還元糖含量は、JIS K1509におけるソルビットの直接還元糖量の測定方法に従って測定することができる。
また、歯磨剤組成物中の水の含有量は、組成物全体の10〜50質量%であり、好ましくは15〜45質量%である。水の含有量が10質量%未満では歯磨製剤の粘性が高くなり、口腔内での分散性が低下し、使用性が悪くなり、50質量%を超えると製剤が液分離してしまう。
本発明組成物は、25℃におけるpHが6.0〜8.0、より好ましくは6.5〜7.5であり、pHが6.0〜8.0の範囲外では変色を生じてしまう。なお、pHの調整は、組成の成り行きによるほか必要に応じて後述するpH調整剤を使用して調整することができる。
pH調整剤としては、クエン酸、クエン酸ナトリウム、リン酸、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、水酸化ナトリウム、重炭酸ナトリウムなどが挙げられる。更に、歯磨剤組成物においては、無水ケイ酸、リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムなど、研磨剤固有に有するpHによってpH6.0〜8.0に調整することができるので、広義にはこれらもpH調整剤として捉えることができる。
本発明の歯磨剤組成物は、上記必須成分に加えて本発明の効果に影響を与えない範囲で任意成分としてその他の添加剤、例えば研磨剤、粘稠剤(保湿剤)、粘結剤、界面活性剤、甘味剤、香料、防腐剤、着香剤、有効成分等を配合することができる。
研磨剤としては、リン酸水素カルシウム、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、不溶性メタリン酸カリウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、無水ケイ酸、含水ケイ酸、ケイ酸チタン、ケイ酸ジルコニウム、合成樹脂系研磨剤等が挙げられる。研磨剤の配合量は、剤型により調整され、練歯磨には10〜50質量%、液状歯磨には0〜30質量%配合することが好ましい。
また、清掃助剤として、重曹、炭酸ナトリウム等のアルカリ剤、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、アスコルビン酸、乳酸、酢酸等の有機酸及びその塩も配合できる。
粘結剤としては、カラギーナン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、トラガントガム、カラヤガム、アラビヤガム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン、カーボポール、シリカゲル、アルミニウムシリカゲル、ビーガム、ラポナイト等が挙げられ、その配合量は組成物全体の0.1〜10質量%が好ましい。
粘稠剤としては、ソルビット以外のもの、例えばグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、平均分子量100〜10000の範囲であるポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等があり、ソルビット以外の粘稠剤の配合量は組成物全体の0〜60質量%、特に1〜60質量%が好ましい。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤を配合し得る。アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸ナトリウム、N−ラウロイルサルコシンナトリウム、N−ミリストイルサルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、N−パルミトイルグルタミン酸ナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩、N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム、N−メチル−N−アシルアラニンナトリウム、α−オレフィンスルフォン酸ナトリウムなどが挙げられる。非イオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどの糖アルコール脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等の多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などのエーテル型の活性剤、ラウリン酸ジエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミド類が挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、アルキルアンモニウム、アルキルベンジルアンモニウム塩等が挙げられる。両性の界面活性剤としては、酢酸ベタイン、イミダゾリニウムベタイン、レシチンなどが挙げられる。
界面活性剤の配合量は、組成物全体の0.1〜10質量%、特に0.5〜5質量%が好ましい。
甘味剤としては、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルヒドロカルコン、ペリラルチン、グリチルリチン、ソーマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステル等がある。
香料は、ペパーミント油、スペアミント油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、クローブ油、タイム油、セージ油、レモン油、オレンジ油、ハッカ油、カルダモン油、コリアンダー油、マンダリン油、ライム油、ラベンダー油、ローズマリー油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、マジョラム油、ベイ油、レモングラス油、オリガナム油、パインニードル油、ネロリ油、ローズ油、ジャスミン油、イリスコンクリート、アブソリュートペパーミント、アブソリュートローズ、オレンジフラワー等の天然香料及び、これら天然香料の加工処理(前溜部カット、後溜部カット、分留、液液抽出、エッセンス化、粉末香料化等)した香料、及び、メントール、カルボン、アネトール、シネオール、サリチル酸メチル、シンナミックアルデヒド、オイゲノール、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール、チモール、リナロール、リナリールアセテート、リモネン、メントン、メンチルアセテート、N−置換−パラメンタン−3−カルボキサミド、ピネン、オクチルアルデヒド、シトラール、プレゴン、カルビールアセテート、アニスアルデヒド、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、バニリン、ウンデカラクトン、ヘキサナール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブタノール、イソアミルアルコール、ヘキセノール、ジメチルサルファイド、シクロテン、フルフラール、トリメチルピラジン、エチルラクテート、メチルラクテート、エチルチオアセテート等の単品香料、更に、ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、フルーツミックスフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー等の調合香料等、歯磨剤組成物に用いられる公知の香料素材を使用することができ、実施例の香料に限定されない。
また、香料の配合量は特に限定されないが、上記の香料素材は、製剤組成中に0.000001〜1質量%使用するのが好ましい。また、上記香料素材を使用した賦香用香料としては、製剤組成中に0.1〜2.0質量%使用するのが好ましい。
防腐剤としては、各種パラベンのほか安息香酸ナトリウム、トリクロサン等の非イオン性抗菌剤、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム等のカチオン性抗菌剤、精油成分等が配合可能である。
着色剤としては青色1号、黄色4号、緑色3号等が例示される。なお、これら成分の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
有効成分としては、ε−アミノカプロン酸、トラネキサム酸以外に、モノフルオロリン酸ナトリウム等のアルカリ金属モノフルオロフォスフェート、フッ化ナトリウム、フッ化第1スズ等のフッ化物、デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテナーゼ、ムタナーゼ等の酵素、アルミニウムクロルヒドロキシアラントイン、アズレン、グリチルリチン酸塩、グリチルレチン酸、塩化ナトリウム、ビタミンC、E等の抗炎症剤、銅クロロフィル、グルコン酸銅、セチルピリジウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、トリクロサン、ヒノキチオール、塩化リゾチーム等の殺菌剤、ポリリン酸塩類等の歯石予防剤、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン等のタバコヤニ除去剤、乳酸アルミニウム、硝酸カリウム等の知覚過敏予防剤も配合できる。なお、有効成分の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で有効量とすることができる。
本発明の歯磨剤組成物は、上記成分を配合して剤型に応じて常法により調製することができる。また、歯磨剤組成物を収容する容器の材質は特に制限されず、通常、歯磨剤組成物に使用される容器を使用でき、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等のプラスチック容器、ラミネート(AL(アルミニウム)−プラスチック)容器、金属容器等が使用できる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、以下の例において配合量はいずれも質量%である。
〔実施例、比較例〕
表1に示すソルビットを使用し、表2,3に示す組成の歯磨剤組成物を常法により調製し、口径8mmのラミネートチューブに充填した。得られた歯磨剤組成物の(1)分散性、(2)耐乾燥性、(3)液分離、(4)変色について以下の方法により評価した。結果を表2,3に併記する。
(1)分散性
専門パネラー10人を用いた官能試験により評価した。歯ブラシ上に約1.5cmの試験歯磨剤組成物を乗せ、通常歯を磨く方法で使用してもらった。使用中の口腔内での歯磨剤組成物の分散性について以下の基準で評価した。
4点:分散性がかなり良い。
3点:分散性が良い。
2点;分散性が悪い。
1点:分散性がかなり悪い。
口腔内における分散性について、専門パネラー10人が評価した結果を平均した値を以下の基準で示す。
◎:口腔内での分散性が3.0点以上〜4.0点以下
○:口腔内での分散性が2.5点以上〜3.0点未満
△:口腔内での分散性が2.0点以上〜2.5点未満
×:口腔内での分散性が2.0点未満
(2)耐乾燥性
歯磨剤組成物を充填したラミネートチューブのふたを開け、50℃恒温槽で24時間保管したのち、歯磨剤組成物を15cm紙に押し出して目視し、下記基準により乾燥による固化を評価した。
◎:固化していない。
○:わずかに口元部分の乾燥が認められる(口元から1cmまでの範囲)。
△:口元から1cmを超えて2cmまでの範囲で乾燥し、固化している。
×:口元から2cmを超えて乾燥し、固化している。
(3)液分離
ラミネートチューブに充填した歯磨剤組成物を40℃恒温槽で3ヵ月間保管したのち、歯磨剤組成物を15cm紙に押し出して目視し、下記基準により評価した。
◎:液分離が無く、紙へのしみだしが無い。
○:口元部の液分離がわずかにあり、紙へのしみだしが1.0cm2までの範囲で認め
られる。
△:口元部の液分離があり、紙へのしみだしが1.0cm2を超えて2.0cm2までの
範囲で認められる、あるいは紙の裏面から見て練りにそってしみだしが認められる

×:チューブから歯磨剤組成物を押し出した時、分離液がチューブ口元からたれだす程
度に激しく認められる。
(4)変色
ラミネートチューブに充填した歯磨剤組成物恒温槽で3ヶ月間保管したのち、紙に押し出して目視し、−5℃恒温槽で3ヶ月間保管した歯磨剤組成物を対照品として比較し、下記基準により官能評価した。
◎:対照品と50℃、3ヶ月保存品とを比べて、色の変化がない。
○:対照品と50℃、3ヶ月保存品とを比べて、色の変化がほとんどない。
△:対照品と50℃、3ヶ月保存後とを比べて、色の変化がややある。
×:対照品の50℃、3ヶ月保存後とを比べて、色の変化がある。
ソルビットとしては表1に示したものを配合したが、ソルビット純分は70%であり、表中のソルビットの配合量及び直接還元糖含量は純分換算した値である。なお、直接還元糖含量は、JIS K1509におけるソルビットの直接還元糖量の測定方法に従って測定した値である。
Figure 0004656299
Figure 0004656299
注;(C)の水含有量は、ソルビット液に含まれる水分及び精製水の合計量である。
Figure 0004656299
注;(C)の水含有量は、ソルビット液に含まれる水分及び精製水の合計量である。
*1:直接還元糖含量:0.014質量%
*2:直接還元糖含量:0.020質量%
*3:直接還元糖含量:0.083質量%
(A)ε−アミノカプロン酸:第一化学薬品(株)製、
トラネキサム酸:第一化学薬品(株)製
(B)ソルビットA〜C(純分70%):表中の配合量、及び直接還元糖含量は純分換算した値である。
・香料については、表4に示す香料A〜香料Iを作成し、配合した。
・pHは、pHメーター(METTLER TOLEDO MP220 pH Meter)を用い、電極はMETTLER TOLEDO InLab pII複合電極を用いで、25℃における3分後のpHを測定した。
Figure 0004656299
Figure 0004656299
なお、表中の配合量(部)は質量部である(以下、同様)。
Figure 0004656299
Figure 0004656299
Figure 0004656299
Figure 0004656299
Figure 0004656299
表2,3の結果から、ε−アミノカプロン酸及び/又はトラネキサム酸を0.01〜0.3質量%、直接還元糖含量が0.030質量%未満のソルビットを20〜40質量%、水を10〜50質量%を含有し、組成物中の直接還元糖の含有量が0〜0.0060質量%未満であり、25℃における製剤pHが6.0〜8.0である歯磨剤組成物(実施例1〜9)は、長期保存しても変色、液分離がほとんどなく、製剤の分散性、耐乾燥性に優れていることが確認された。

Claims (2)

  1. (A)ε−アミノカプロン酸及び/又はトラネキサム酸を0.01〜0.3質量%、(B)直接還元糖含量が0.030質量%未満のソルビットを20〜40質量%、(C)水を10〜50質量%配合し、組成物中の直接還元糖の含有量0〜0.0060質量%未満とし、かつ25℃における製剤pHを6.0〜8.0としたことを特徴とする歯磨剤組成物。
  2. (A)ε−アミノカプロン酸及び/又はトラネキサム酸を0.01〜0.3質量%、(B)直接還元糖含量が0.030質量%未満のソルビットを20〜40質量%、(C)水を10〜50質量%有し、組成物中の直接還元糖の含有量を0〜0.0060質量%未満とし、25℃における製剤pHを6.0〜8.0として、ε−アミノカプロン酸及び/又はトラネキサム酸含有歯磨剤組成物の変色を防止する方法。
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