JP5764865B2 - 練歯磨剤組成物 - Google Patents

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本発明は、有機酸由来の収斂実感を有し、長期保存後に液分離がなく保存安定性に優れ、成形性も良好で、かつ曳糸性が少なく使用性に優れた歯磨剤組成物に関する。
一般に歯磨剤組成物には、pH調整等の目的で有機酸又はその塩を配合することがある。有機酸の中でもグルコン酸、リンゴ酸、酒石酸、フィチン酸等の有機酸又はその塩は、弱酸性において清涼な酸味を伴う収斂味があり、この収斂味が歯磨剤組成物の嗜好性の観点から欠点となる場合もあるが、歯磨剤組成物に付与する香味との相性や機能実感付与という観点からは、この収斂実感を活かして製剤化することも可能である。この場合、有機酸又はその塩を含有させ、pHを酸性側領域に調整することで、歯磨剤組成物に適度な収斂実感を発現させることが可能となる。
しかし、歯磨剤組成物に有機酸又はその塩を配合してpHを酸性側領域に調整すると、長期保存によって液分離を起こすという欠点や、練りの成形性に劣り歯ブラシに載せたときに垂れ落ち、使用性に劣るという欠点があった。
このように、従来技術では有機酸由来の収斂実感を有する上、優れた保存安定性、成形性及び使用性の全てを満足させることは難しかった。
なお、本発明に関連する従来技術として、下記文献が挙げられる。
特開2002−047157号公報 特開2002−047161号公報 特表2002−531387号公報 特開2005−298498号公報 特表2006−511533号公報
そこで、上記課題を解決するため本発明者が検討したところ、歯磨剤組成物に用いられるバインダー(粘結剤)は酸性側領域で水を保持する力を失うものが多く、バインダーの中でも比較的、酸やpHの影響を受け難いキサンタンガムを含有させることで、長期保存後の液分離は解消されるものの、成形性は改善できないままであり、また、キサンタンガムを用いることで、練りの曳糸性が高くなり、歯ブラシに載せるときに容器のキャップの周辺が汚れやすくなり、キャップの締りが悪くなって使用性が低下するという新たな課題が生じた。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、有機酸又はその塩由来の収斂実感を有する上、長期保存後の液分離がなく、成形性が良好で、かつ曳糸性が少なく使用性に優れた歯磨剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、(A)グルコン酸及び/又はその塩を配合し、組成物の25℃におけるpHを5.86.2に調整し、(B)キサンタンガムを(B)/(A)グルコン酸及び/又はその塩)の質量比が0.51.6の範囲で含有させ、更に(C)カルボキシメチルセルロースナトリウムを(C)/(B)の質量比が0.53.0の範囲で含有させることにより、意外にも、前記有機酸及び/又はその塩を配合してpHを酸性側領域にした歯磨剤組成物の長期保存後の液分離、練りの成形性及び曳糸性といった課題の全てを同時に解決でき、前記有機酸及び/又はその塩由来の適度な収斂実感を有する上、長期保存後の液分離がなく、また、歯ブラシに載せたときの垂れ落ちや転がり落ちがほとんどなく成形性が良好で、かつ曳糸性が少なく練り切れの良い使用性に優れた練歯磨剤組成物が得られることを知見し、本発明をなすに至った。
本発明によれば、上記構成とすることによって、有機酸由来の清涼な酸味を伴い嗜好性や機能実感付与という観点から相応しい、歯ぐきが引き締まるような収斂実感が得られる上、優れた保存安定性、成形性及び使用性の全てを兼ね備えることができ、かかる歯磨剤組成物に付与する香味との相性や機能実感付与という観点から好適な適度な収斂実感を発現させ、この収斂実感を生かして製剤化することが可能である。
なお、特許文献1の実施例2にはフィチン酸塩、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースナトリウムを配合した組成、特許文献2の実施例2にはフィチン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、キサンタンガムを配合した組成が記載されているが、いずれも組成のpHは重曹及びピロリン酸ナトリウムが配合されており7以上となり、収斂実感は得られない。また、特許文献3の実施例1にはグルコン酸ナトリウム、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースナトリウムを配合した組成、特許文献4の実施例7にはリンゴ酸、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースナトリウムを配合した組成、特許文献5の実施例Bにはグルコン酸ナトリウム、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースナトリウムを配合した組成が記載されているが、いずれも有機酸塩に対するキサンタンガムの配合比率が小さいため液分離の問題は解決されないままである。
従って、本発明は、下記の練歯磨剤組成物を提供する。
請求項1:
(A)グルコン酸及び/又はその塩を0.3〜0.8質量%と、(B)キサンタンガムを0.4〜1.5質量%と、(C)カルボキシメチルセルロースナトリウムを0.3〜1.5質量%とを含有し、(A)グルコン酸及び/又はその塩と(B)成分との配合割合を示す(B)/((A)グルコン酸及び/又はその塩)の質量比が0.5〜1.6(但し、有機酸及び/又はその塩としてグルコン酸及び/又はその塩に加えて、リンゴ酸、酒石酸、フィチン酸から選ばれる有機酸及び/又はその塩が含有される場合、グルコン酸及びその塩を含む前記有機酸及びその塩の全量をA’とすると、(B)/((A’)の質量比は0.5を下回ることはない。)、(C)/(B)の質量比が0.5〜3.0で、かつ25℃におけるpHが5.8〜6.2であることを特徴とする練歯磨剤組成物。
請求項2:
(B)キサンタンガムの25℃における粘度(1質量%の塩化カリウム溶液に1質量%となるように溶解したときのB型粘度計による測定値)が600〜2,500mPa・sである請求項1記載の練歯磨剤組成物。
請求項3:
(C)カルボキシメチルセルロースナトリウムの20℃における粘度(2質量%水溶液のB型粘度計による測定値)が15〜3,000mPa・sである請求項1又は2記載の練歯磨剤組成物。
本発明の歯磨剤組成物は、有機酸又はその塩由来の収斂実感を有し、長期保存後の液分離がほとんどなく、成形性が良好で、かつ曳糸性も少ないもので、歯磨剤組成物に付与する香味との相性や機能実感付与という観点から好適な適度な収斂実感を発現させ、この収斂実感を生かした製剤化が可能である。
以下、本発明につき更に詳細に説明する。本発明の歯磨剤組成物は、(A)グルコン酸及び/又はその塩と、(B)キサンタンガムと、(C)カルボキシメチルセルロースナトリウムとを特定の割合で含有し、かつ25℃におけるpHが5.86.2に調整されたものである。
本発明では、歯磨剤組成物に収斂実感を付与する目的で有機酸及び/又はその塩を配合する。有機酸としては、グルコン酸が配合され、その塩としては、ナトリウム等のアルカリ金属塩、カルシウム等のアルカリ土類金属塩などが挙げられる。
有機酸及びその塩としては、具体的にグルコン酸、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カルシウムなどが例示される。満足な収斂実感が得られる点からグルコン酸及びその塩がより好ましい。
有機酸やその塩としては、扶桑化学工業(株)製などの市販品を使用できる。
(A)成分としては、上記有機酸及びその塩から選ばれる1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は、収斂実感、液分離の点で、組成物全体の0.1〜3質量%、特に0.2〜2質量%、とりわけ0.5〜2質量%が好ましい。0.1質量%未満では満足な収斂実感が得られない場合があり、3質量%を超えるとキサンタンガムを配合しても保存後に液分離を生じる場合がある。
(B)成分のキサンタンガムは、通常歯磨剤組成物に使用されるものであればいずれのものでもよいが、キサンタンガムを1質量%の塩化カリウム溶液に1質量%となるように溶解したときの25℃での粘度が600〜2,500mPa・s、特に1,000〜2,000mPa・sであるものが好適である。なお、上記粘度は、25℃においてB型粘度計を用いて測定した値である。更に、キサンタンガムとしては、特にセルラーゼ活性を低減させたものが、カルボキシメチルセルロースナトリウムと併用する点でより好ましい。セルラーゼ活性を低減させたものとは、キサンタンガムの製造時にセルラーゼの混入を抑えるように製造されたものである。
このようなキサンタンガムとしては、ADMファーイースト(株)製のノヴァザン、ケルコ(株)製のモナートガムDA、ケルザンT、ケルデント、大日本製薬(株)製のエコーガムなどが挙げられる。セルラーゼ活性を低減させたキサンタンガムの例としては、CPケルコ社製のケルデントなどが挙げられる。
キサンタンガムの配合量は、液分離、曳糸性の点から、組成物全体の0.1〜3質量%、特に0.2〜2質量%、とりわけ0.4〜1.5質量%が好ましい。0.1質量%未満では液分離を改善できない場合があり、3質量%を超えると、カルボキシメチルセルロースナトリウムを含有しても曳糸性を改善できない場合がある。
(B)成分と(A)成分との質量比((B)/(A))は、液分離、曳糸性及び成形性の点から0.3〜2.0であり、好ましくは0.5〜1.6である。0.3未満では保存後の液分離を改善できず、2.0を超えるとカルボキシメチルセルロースナトリウムを含有させても曳糸性や成形性を改善できない。
(C)成分のカルボキシメチルセルロースナトリウムは、セルロースの水酸基にカルボキシメチル基を導入して製造されるものであり、その置換度(エーテル化度)を変化させることで様々な特徴をもつカルボキシメチルセルロースナトリウムが製造されるが、エーテル化度(DS)は0.5〜1.5が好適である。また、その重合度を変化させることで様々な粘度のカルボキシメチルセルロースナトリウムが製造されるが、2質量%水溶液の粘度が15〜3,000mPa・s、特に600〜1,200mPa・sのものが好適である。なお、上記粘度は、20℃においてB型粘度計を用いて測定した値である。カルボキシメチルセルロースナトリウムとしては、市販のもの、例えばダイセル化学工業(株)製のCMCダイセル(商品名)などを使用できる。
カルボキシメチルセルロースナトリウムの配合量は、曳糸性、成形性、液分離の点から、組成物全体の0.1〜3質量%であり、より好ましくは0.2〜2質量%、更に好ましくは0.3〜1.5質量%である。0.1質量%未満では保存後の液分離、曳糸性を改善できない場合があり、3質量%を超えると成形性に劣る場合がある。
カルボキシメチルセルロースナトリウムとキサンタンガムとの質量比((C)/(B))は、成形性、曳糸性及び液分離の点から0.2〜5.0であり、好ましくは0.5〜3.0である。0.2未満では成形性や曳糸性を改善できず、5.0を超えると保存後の液分離を改善できず、成形性も劣る。
本発明では、収斂実感を付与するために(A)成分の有機酸又はその塩を配合すると共に、組成物の25℃におけるpHを5.5〜6.5、好ましくは5.8〜6.2にする必要がある。pHが5.5未満では、キサンタンガムを配合しても保存後の液分離や成形性を改善できず、6.5を超えると有機酸由来の収斂実感が満足に得られない。
なお、上記pHは、通常の水素イオンメーターの電極を用いて測定でき、組成物に電極を漬け静置し、3分後の値を読み取ることで得られる値である。所定pHに調整するには、(A)成分の有機酸又はその塩を適宜組み合わせたり配合量を調整すればよいが、更に必要により他の有機酸や水酸化ナトリウム等のアルカリ、塩酸等の無機酸を添加して調整してもよい。
本発明の歯磨剤組成物には、上述した成分に加えて、本発明の効果を損なわない範囲で、通常歯磨剤組成物に使用されている各種の公知成分を配合できる。配合できる成分としては、清掃剤、界面活性剤、粘稠剤、粘結剤、各種有効成分、着色剤(色素)、甘味剤、香料、pH調整剤、防腐剤等がある。
清掃剤(研磨剤)としては、シリカゲル、沈降シリカ、アルミノシリケート、ジルコノシリケート等のシリカ系研磨剤、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、ゼオライト、ケイ酸ジルコニウム、ハイドロキシアパタイト、合成樹脂系研磨剤等が挙げられる。これらの清掃剤の配合量は、組成全体の10〜60質量%、特に10〜20質量%が好ましい。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性イオン界面活性剤が配合可能である。
アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸ナトリウム、N−ラウロイルザルコシン酸ナトリウム、N−ミリストリルザルコシン酸ナトリウム等のN−アシルザルコシンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、N−パルミトイルグルタルミン酸ナトリウム等のN−アシルグルタメート、N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム等のN−アシルタウレート等が挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、アルキルアンモニウム、アルキルベンジルアンモニウム塩等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、ショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル等の糖脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル、ラクトール脂肪酸エステル等の糖アルコール脂肪酸エステル、アルキロールアマイド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ラウリル酸モノ又はジエタノールアミド等の脂肪酸ジエタノールアミド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プルロニック等が挙げられる。
両性イオン界面活性剤としては、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、N−ラウリルジアミノエチルグリシン、N−ミリスチルジアミノエチルグリシン等のN−アルキルジアミノエチルグリシン、N−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウム等が挙げられる。
これら界面活性剤は、1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよく、配合量は組成全体の0.1〜3質量%が好適である。
粘稠剤としては、ソルビット、グリセリン、プロピレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール、キシリトール、エリスリトール、平均分子量200〜6,000のポリエチレングリコール、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、還元でんぷん糖化物等の多価アルコール等の1種又は2種以上を配合できる。配合量は通常、組成全体の5〜70質量%である。
粘結剤としては、本発明の効果を妨げない範囲でキサンタンガム及びカルボキシメチルセルロースナトリウム以外にも他のものを配合することができる。例えばヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルエチルセルロース、メチルセルロースなどのセルロース系粘結剤、カラギーナン、グアガム、アルギン酸ナトリウム、カチオン化セルロース、モンモリロナイト、ゼラチン、ポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられ、これらを1種又は2種以上配合できる。これら粘結剤の添加量は通常、組成全体の0〜0.5質量%であり、キサンタンガム及びカルボキシメチルセルロースナトリウムの含有量を含めた総配合量が組成中0.2〜3.5質量%となる範囲が望ましい。
着色剤としては青色1号、黄色4号、緑色3号等の法定色素、カラメル等の天然色素、酸化チタン等が例示される。着色剤の配合量は、組成全体の0.000001〜0.1質量%とすることができる。
甘味剤としては、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、ペルラルチン、グリチルリチン、ソーマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステル等が挙げられ、その配合量は通常、組成全体の0.01〜5質量%である。
香料としては、メントール、アネトール、カルボン、オイゲノール、リモネン、n−デシルアルコール、シトロネロール、α−テレピネオール、シトロネリルアセテート、シネオール、リナロール、エチルリナロール、ワニリン、チモール、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、桂皮油、ピメント油、桂葉油、シソ油、冬緑油、丁字油、ユーカリ油等が挙げられる。香料の配合量は通常、組成全体の0.001〜2質量%である。
pH調整剤としては、本発明の効果を妨げない範囲で、(A)成分の有機酸及びその塩以外の水溶性で緩衝能を有するものを配合してもよい。例えば、クエン酸、乳酸、コハク酸等の有機酸又はその塩、塩酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムなどの無機化合物などが挙げられる。なお、これらpH調整剤は、組成物のpHを所望の値に調整できれば配合しなくてもよいが、配合する場合の添加量は通常、組成全体の0.01〜5質量%である。
本発明組成物には、薬効成分あるいは有効成分として、デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ等の酵素、モノフルオロリン酸ナトリウム等のアルカリ金属モノフルオロフォスフェート、フッ化ナトリウム、フッ化第1スズ等のフッ化物、トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸、アルミニウムクロルヒドロキシアラントイン、アズレン、グリチルリチン酸塩、グリチルレチン酸、塩化ナトリウム、ビタミン類等の抗炎症剤、銅クロロフィル、セチルピリジニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、トリクロサン、ヒノキチオール、塩化リゾチーム等の殺菌剤、ポリリン酸塩類等の歯石予防剤、ポリビニルピロリドン等のタバコヤニ除去剤、グリシン、プロリン等のアミノ酸類なども配合できる。配合量は本発明の効果を妨げない範囲で有効量とすることができる。
本発明の歯磨剤組成物を収容する容器の材質は特に制限されず、通常、歯磨剤組成物に使用される容器を使用できる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等のプラスチック容器等が使用できる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において%は質量%を示し、表中の配合量は純分換算した値である。
[実施例、比較例]
表1〜3に示した試験歯磨剤組成物(練歯磨組成物)を常法により調製し、歯みがき時の収斂実感、長期保存後の液分離、曳糸性、成形性を下記方法により評価した。結果を表1〜3に示す。
<収斂実感>
被験者10名を用い、各組成の歯磨剤組成物を約1g歯ブラシにとり、3分間歯みがきを行った際の口腔粘膜で感じる収斂実感を、有機酸を配合していない組成である比較例1と比較することにより下記の基準で判定し、下記基準で評価した。なお、ここで収斂実感とは、歯ぐきが引き締まるような実感のことをいう。
(評点)
1点:比較例1と同様、収斂実感を感じない
2点:比較例1よりも少し収斂実感を感じる
3点:比較例1と比べて明らかに収斂実感を感じる
4点:比較例1と比べてはるかに強い収斂実感を感じる
(評価基準)
◎:平均点3点以上
○:平均点2点以上3点未満
×:平均点2点未満
<液分離>
試験歯磨剤組成物を口径8mmのラミネートチューブに充填し、50℃の恒温槽に1ヶ月保存後、チューブから紙の上に押し出したときの練りからの液の分離状態を評価した。
(評価基準)
◎:液分離は認められない
○:液分離は認められないが、表面に分離の兆候である艶が認められるが問題なし
△:やや液分離が認められる
×:液分離が明らかに認められる
<成形性>
試験歯磨剤組成物を口径8mmのラミネートチューブに充填し、10名の被験者により、適量を歯ブラシ(ライオン株式会社製、クリニカハブラシ4列ヘッド、ミディアム)に載せたときの歯ブラシからの歯磨剤組成物の垂れ落ち又は転がり落ちの有無について、以下の基準で評価を行った。
(評価基準)
◎:歯磨剤組成物が垂れ落ち又は転がり落ちた人が0名である
○:歯磨剤組成物が垂れ落ち又は転がり落ちた人が1名である
△:歯磨剤組成物が垂れ落ち又は転がり落ちた人が2名〜3名である
×:歯磨剤組成物が歯ブラシから垂れ落ち又は転がり落ちた人が4名〜10名である
<曳糸性>
試験歯磨剤組成物を口径8mmのラミネートチューブに充填し、練りをチューブより歯ブラシ上に約1g載せた後、上方向にチューブと歯ブラシを引き離した際の練り切れ(曳糸性)を試験した。曳糸性とは、チューブから取り出した時、歯磨剤組成物が糸を引くように伸びる性状をいい、その長さを測定することで評価でき、評価基準は下記の通りである。
(評価基準)
◎:曳糸性が0.5cm未満であり、練り切れが良い
○:0.5cm以上、1cm未満の曳糸性が認められるが、使用上問題ない
×:1cm以上の曳糸性が認められ、使用上問題がある
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* :粘度1,470mPa・s 1質量%塩化カリウム水溶液にキサンタンガムを1質量%となるように溶かし、B型粘度計3号ローター、毎分60回転で測定(25℃、30秒後の読み値)。
**:DS化度0.9、粘度975mPa・s 水にカルボキシメチルセルロースナトリウムを2質量%となるように溶かし、B型粘度計2号ローター、毎分20回転で測定(20℃、3分後の読み値)。
表1〜3の結果から、(A)成分の有機酸又はその塩を含有しないと満足な収斂実感が得られず(比較例1)、(B)/(A)が0.3に満たないと保存後の液分離、成形性に劣り(比較例2)、2.0を超えると曳糸性、成形性に劣り(比較例3)、(C)/(B)が0.2に満たないと曳糸性、成形性に劣り(比較例4)、5.0を超えると保存後の液分離、成形性に劣った(比較例5)。更に、25℃におけるpHが5.5に満たないと保存後の液分離、成形性に劣り(比較例6)、6.5を超えると満足な収斂実感が得られなかった(比較例7)。これらに対して、(A)〜(C)成分を含有し、(B)/(A)、(C)/(B)の割合が適切であり、かつ25℃におけるpHが5.86.2であることにより(実施例)、優れた収斂実感、保存安定性、曳糸性、及び成形性を兼ね備えた歯磨剤組成物が得られることがわかった。

Claims (3)

  1. (A)グルコン酸及び/又はその塩を0.3〜0.8質量%と、(B)キサンタンガムを0.4〜1.5質量%と、(C)カルボキシメチルセルロースナトリウムを0.3〜1.5質量%とを含有し、(A)グルコン酸及び/又はその塩と(B)成分との配合割合を示す(B)/((A)グルコン酸及び/又はその塩)の質量比が0.5〜1.6(但し、有機酸及び/又はその塩としてグルコン酸及び/又はその塩に加えて、リンゴ酸、酒石酸、フィチン酸から選ばれる有機酸及び/又はその塩が含有される場合、グルコン酸及びその塩を含む前記有機酸及びその塩の全量をA’とすると、(B)/((A’)の質量比は0.5を下回ることはない。)、(C)/(B)の質量比が0.5〜3.0で、かつ25℃におけるpHが5.8〜6.2であることを特徴とする練歯磨剤組成物。
  2. (B)キサンタンガムの25℃における粘度(1質量%の塩化カリウム溶液に1質量%となるように溶解したときのB型粘度計による測定値)が600〜2,500mPa・sである請求項1記載の練歯磨剤組成物。
  3. (C)カルボキシメチルセルロースナトリウムの20℃における粘度(2質量%水溶液のB型粘度計による測定値)が15〜3,000mPa・sである請求項1又は2記載の練歯磨剤組成物。
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