JP2008115114A - 歯磨剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】(A)アルキル基の炭素数が12〜14であるアルキル硫酸塩を0.4〜2.0質量%、
(B)ラウロイルサルコシン塩を0.05〜0.5質量%、
(C)エチレンオキサイドの平均付加モル数が3〜8モルで、アルキル基の炭素数が16〜18であるポリオキシエチレンアルキルエーテルを0.5〜2.0質量%、
(D)硫酸ナトリウム,塩化ナトリウム及び塩化カリウムから選ばれる少なくとも1種を0.5〜10質量%
を含有してなることを特徴とする歯磨剤組成物。
更に、(E)デキストラナーゼを配合した上記歯磨剤組成物。
更に、(F)ビタミンE又はその誘導体を配合した上記歯磨剤組成物。
【効果】本発明の歯磨剤組成物は、低温保存による練製剤外観の劣化(表面肌荒れ)を抑制し、中高温時における製剤の液分離安定性に優れ、かつ起泡性にも優れ、更に、デキストラナーゼや、ビタミンE又はその誘導体を安定配合することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、低温保存(0℃以下で保存)時による練製剤外観の劣化(表面肌荒れ)が抑制され、中高温保存(40℃以上で保存)時における製剤の液分離安定性に優れ、かつ、起泡性にも優れ、更に、デキストラナーゼやビタミンE又はその誘導体を安定配合することができる歯磨剤組成物に関する。
歯磨剤組成物は、研磨剤等の無機粒子成分や口腔疾患予防に寄与する種々の有効成分をブラッシングにより口腔内に速やかに分散させ、また、併せてブラッシング時の使用感を向上させるために界面活性剤が配合されている。歯磨剤組成物に配合する界面活性剤としては、起泡性に優れ、無機粒子等の唾液への分散性に優れることからラウリル硫酸塩が多用されてきた。
しかしながら、歯磨製剤へ界面活性剤としてラウリル硫酸ナトリウムのみを配合した場合には、0℃以下の低温条件に長く保存した場合、練製剤表面につぶ、しわなどの発生が見受けられ、表面滑らかさが無くなることで美観を損ねたり(表面肌荒れ)、また、40℃以上の中高温保存においては製剤の液分離安定性が悪くなる傾向を示し、湿潤剤や粘結剤の増量など組成面での工夫が必要となっていた。気温の高低差が大きい気候においては、室内での使用においても幅広い温度域において一定の性状を保つことは使用性を確保する上で重要な課題となっていた。
このような課題に対して、例えばアルキロイルザルコシネートとエイコセノール等を併用した口腔用組成物(特許文献1)や、プロリン及びその誘導体を配合した練歯磨組成物(特許文献2)などが提案されているが、前者では難水溶性の長鎖アルコールを配合するため起泡性が必ずしも満足できるものではなく、後者においては、アニオン性界面活性剤の溶解性が低温時に大きく変化することに起因すると考えられる練製剤外観の劣化(表面肌荒れ)抑制を必ずしも満足できるものではなかった。
また、歯磨剤の嗜好性として、界面活性剤による起泡性が良好なほど好まれる傾向があり、これら課題に対しては、複数の界面活性剤を組み合わせ、かつ粘結剤の配合量及び組合せを調整することで解決しているが、系統的な検討は少なく、個々の製品における成分の組合せのノウハウとして利用されてきた。
炭素数12〜14のアルキル基を有するアルキル硫酸塩は、歯磨成分としては主に発泡剤として、ラウロイルサルコシン塩は泡質改善や殺菌効果向上などの目的に多用されており、一般的に歯磨剤に配合されるものであり、これにエチレンオキサイドの平均付加モル数が3〜8モルで、アルキル基の炭素数が16〜18の非イオン性界面活性剤を配合した歯磨組成物も提案されている。
例えばデキストラナーゼの辺縁部歯垢除去効果に優れた口腔用組成物(特許文献3)、炭化水素類の歯牙コーティング効果を維持する水系歯磨組成物(特許文献4)、歯垢除去効果と歯面への汚れ付着抑制効果に優れる口腔用組成物(特許文献5)、酵素安定性と泡立ちに優れた歯磨組成物(特許文献6)、デキストラナーゼの安定性と泡立ち等に優れた歯磨組成物(特許文献7)、香料の口腔内刺激を抑え、かつ酵素の安定性に優れる歯磨組成物(特許文献8)、ベルベリンの安定性に優れた口腔用組成物(特許文献9)、ビタミンE又はその誘導体の安定性及び起泡性等に優れる歯磨剤組成物及び歯磨剤製品(特許文献10)、デキストラナーゼの安定性と起泡性に優れる歯磨組成物(特許文献11)、口中からの液だれが少なく歯垢除去力に優れた練歯磨剤組成物(特許文献12)、泡立ちが良く歯面にツルツル感を与える練歯磨組成物(特許文献13)などが挙げられる。また、特許文献3〜6、9、10、12、13においては、詳細な説明において有効成分として塩化ナトリウムを配合し得ることが記載されている。しかし、これら特許文献には、本発明の上記した解決課題の示唆はなく、本発明の構成を示す例も開示されていない。
一方、デキストラナーゼは、歯垢分解酵素として、あるいは、う蝕予防の有効成分として、種々の口腔用組成物に配合されて製品化されているが、酵素固有の性質上、アニオン性界面活性剤との併用により変性し易い性質を有している。この課題に対し、アルキル硫酸塩とエチレンオキサイドの平均付加モル数が3〜8で、アルキル基の炭素数が16〜18であるポリオキシエチレンアルキルエーテルとを組み合わせることにより、デキストラナーゼの安定性が向上することは、特許文献3、5、6、7等で開示されている。しかし、これら特許文献は、上記したようなラウリル硫酸塩を配合した場合に低温保存による練製剤外観の劣化(表面肌荒れ)や、中高温保存における製剤安定性の低下といった課題が生じることを開示することはなく、本発明の構成とすることにより上記課題が解決できることをまったく想起させるものではない。
また、ビタミンE又はその誘導体は、歯グキの血行を促進して歯肉炎の予防効果が得られる有効成分であり、歯周病予防歯磨に配合されているが、難水溶性の性質を有しており、歯磨製剤中に安定に配合することが課題となる。
特許文献10においてアルキル硫酸塩とエチレンオキサイドの平均付加モル数が3〜8でアルキル基の炭素数が16〜18であるポリオキシエチレンアルキルエーテルを組み合わせることにより、ビタミンE又はその誘導体の安定性に優れ、泡立ちが良く、中高温保存における製剤安定性に優れた歯磨剤組成物を調製できることが開示されているが、低温保存による練製剤外観の劣化(表面肌荒れ)や、これを改善することを目的にラウロイルサルコシン塩を添加した場合には新たに中高温保存における製剤の液分離安定性が低下するという課題が生じることは示されていない。
従って、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩を配合した歯磨剤組成物における、低温保存による練製剤外観の劣化(表面肌荒れ)や、中高温保存時における製剤の液分離を解決でき、起泡性、更にはデキストラナーゼやビタミンE又はその誘導体をも安定配合できる技術が望まれる。
特開平08−268852号公報 特開2004−244404号公報 特開2001−302481号公報 特開2001−335447号公報 特開2004−262882号公報 特開2005−41787号公報 特開2005−170881号公報 特開2005−179290号公報 特開2005−187329号号公報 特開2005−247786号公報 特開2006−69996号公報 特開2006−182658号公報 特開2006−199680号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、低温保存による練製剤外観の劣化(表面肌荒れ)を抑制し、中高温保存時における製剤の液分離安定性に優れ、かつ優れた起泡性のいずれをも十分に達成し得、更に、デキストラナーゼやビタミンE又はその誘導体の安定性を確保することができる歯磨剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を進めた結果、(A)アルキル基の炭素数が12〜14であるアルキル硫酸塩を0.4〜2.0質量%、(B)ラウロイルサルコシン塩を0.05〜0.5質量%、(C)エチレンオキサイドの平均付加モル数が3〜8モルで、アルキル基の炭素数が16〜18であるポリオキシエチレンアルキルエーテルを0.5〜2.0質量%、(D)硫酸ナトリウム,塩化ナトリウム及び塩化カリウムから選ばれる少なくとも1種を0.5〜10質量%配合することにより、アルキル硫酸塩を配合した歯磨剤組成物における上記課題が解決されて、低温保存(0℃以下で保存)時による練製剤外観の劣化(表面肌荒れ)を抑制でき、中高温で保存(40℃以上で保存)時における製剤の液分離安定性に優れ、かつ良好な起泡性を有し、しかも、デキストラナーゼやビタミンE又はその誘導体を安定に配合できる歯磨剤組成物が得られることを知見し、本発明を完成するに至った。
なお、上記したようにアルキル硫酸塩、ラウロイルサルコシン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを配合した歯磨剤組成物は種々知られているが、本発明では、上記(A)〜(D)成分を組み合わせて配合することにより、歯磨剤組成物にラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩を配合した場合における0℃以下の低温条件で保存時における製剤外観の劣化や、40℃以上の中高温保存時にける液分離の悪化を、面倒な組成面での工夫をしなくても解決でき、幅広い温度域において一定の性状を保つことができる優れた使用性が確保され、更に泡立ちが良く、しかも、デキストラナーゼやビタミンE又はその誘導体の安定配合も可能なものである。従来技術においては、上記課題を解決してこれら全ての特性を満たした歯磨剤組成物が得られる本発明の技術的思想を想起させる知見も開示もなく、本発明は本発明者が新たに見出したものである。
従って、本発明は、
(A)アルキル基の炭素数が12〜14であるアルキル硫酸塩を0.4〜2.0質量%、
(B)ラウロイルサルコシン塩を0.05〜0.5質量%、
(C)エチレンオキサイドの平均付加モル数が3〜8モルで、アルキル基の炭素数が16〜18であるポリオキシエチレンアルキルエーテルを0.5〜2.0質量%、
(D)硫酸ナトリウム,塩化ナトリウム及び塩化カリウムから選ばれる少なくとも1種を0.5〜10質量%
を含有してなることを特徴とする歯磨剤組成物、更に、(E)デキストラナーゼ及び/又は(F)ビタミンE又はその誘導体を配合した上記歯磨剤組成物を提供する。
本発明の歯磨剤組成物は、低温保存による練製剤外観の劣化(表面肌荒れ)を抑制し、中高温保存時における製剤の液分離安定性に優れ、かつ起泡性にも優れ、更に、デキストラナーゼや、ビタミンE又はその誘導体を安定配合することができる。
以下、本発明につき更に詳細に説明すると、本発明の歯磨剤組成物は、練歯磨、液状歯磨等の歯磨剤、特に練歯磨として調製できるもので、(A)アルキル基の炭素数が12〜14であるアルキル硫酸塩、(B)ラウロイルサルコシン塩、(C)エチレンオキサイドの平均付加モル数が3〜8モルで、アルキル基の炭素数が16〜18であるポリオキシエチレンアルキルエーテル、(D)硫酸ナトリウム,塩化ナトリウム及び塩化カリウムから選ばれる少なくとも1種を含有し、更に好ましくは、(E)デキストラナーゼ及び/又は(F)ビタミンE又はその誘導体が配合される。
(A)成分のアルキル基の炭素数が12〜14であるアルキル硫酸塩としては、ラウリル硫酸塩、ミリスチル硫酸塩が使用でき、具体的にはラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウムが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種を組み合わせて配合することができる。
上記アルキル硫酸塩の配合量は、組成物全体の0.4〜2.0%(質量%、以下同様。)であり、好ましくは0.6〜1.4%である。0.4%未満では十分な起泡性が得られず、2.0%を超えると中高温で保存した場合の液分離安定性が悪くなる。
また、(A)成分としてラウリル硫酸塩とミリスチル硫酸塩とを併用して配合する場合は、アルキル鎖長の長いミリスチル硫酸塩量が増加すると起泡性は低下する傾向にある。この場合の配合割合は、ラウリル硫酸塩及びミリスチル硫酸塩の合計に対してラウリル硫酸塩の配合割合が質量比で50%以上であることが、歯磨時の泡立ちがより優れることから好ましい。一般的にヤシ油等の植物原料からアルキル硫酸塩を合成した場合にラウリル硫酸塩とミリスチル硫酸塩の混合物として得られ、混合物として工業製品化されることがあるが、組成中の配合割合として上記質量比であることが好ましい。
(B)成分のラウロイルサルコシン塩としては、ラウロイルサルコシンナトリウム等が使用でき、配合量は組成物全体の0.05〜0.5%であり、好ましくは0.1〜0.3%である。0.05%未満では低温保存による練製剤外観の劣化(表面肌荒れ)が生じ、0.5%を超えると中高温保存での液分離安定性が悪くなる。ラウロイルサルコシンナトリウムは、例えば川研ファインケミカル株式会社などから製品名ソイポンSLPとして入手することができる。
(C)成分のエチレンオキサイドの平均付加モル数が3〜8モルで、アルキル基の炭素数が16〜18であるポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、ポリオキシエチレン(3)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(5)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(7)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(3)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(4)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(5)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(6)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(7)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(8)ステアリルエーテルなどが挙げられ、特にポリオキシエチレン(5)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(3)セチルエーテルが好ましい。これらのポリオキシエチレンアルキルエーテルは、例えば日本エマルジョン株式会社や日光ケミカルズ株式会社から商品化されており、入手することができる。
これら(C)成分のポリオキシエチレンアルキルエーテルは1種を単独で又は2種以上を併用することができるが、その配合量は組成物全体の0.5〜2.0%であり、好ましくは0.8〜1.5%である。0.5%未満では低温保存による練製剤外観の劣化(表面肌荒れ)を生じ、また、2.0%を超えると起泡性が低下する。
また、後述するデキストラナーゼを配合した組成においては、(C)成分のポリオキシエチレンアルキルエーテルの配合量が0.5%未満ではデキストラナーゼの保存安定性が低下する場合があり、また、ビタミンE又はその誘導体を配合した場合には、(C)成分のポリオキシエチレンアルキルエーテルの配合量が0.5%未満ではビタミンE又はその誘導体の安定性が低下する場合がある。
(D)成分は、硫酸ナトリウム,塩化ナトリウム及び塩化カリウムから選ばれる少なくとも1種であり、特に硫酸ナトリウムが好適である。なお、硫酸ナトリウムは、通常、無水物(Na2SO4)もしくは10水和物(ボウ硝、Na2SO4・10H2O)として存在するが、本発明では、組成物中の硫酸ナトリウム(Na2SO4)の配合量が下記の特定範囲を満たせばいずれを用いても構わない。
(D)成分の配合量は、組成物全体の0.5〜10%であり、好ましくは2.0〜8.0%である。0.5%未満では中高温保存時に十分な液分離安定性が得られず、10%を超えると歯磨時に十分な起泡性が得られない。これらの成分については、歯磨に配合し得る規格、例えば旧化粧品原料基準(粧原基)又は医薬部外品原料規格2006などに適合するものが使用可能である。
本発明の歯磨剤組成物には、更に(E)成分としてデキストラナーゼを配合することができ、これによりデキストラナーゼを安定配合でき、デキストラナーゼの配合効果をより有効に発揮させることができる。
デキストラナーゼとしては、ケトミウム属、ペニシリウム属、アスペルギルス属、スピカリア属、ラクトバチルス属、セルビブリオ属等に属する公知のデキストラナーゼ生産菌より公知の方法により得られるデキストラナーゼの他、他の微生物より生産されたデキストラナーゼも使用することができ、市販品としては三共株式会社製のものなどを用いることができる。
デキストラナーゼの配合量は2〜200単位/gであり、特に10〜50単位/gが好ましい。2単位/gより少ないと、その配合効果、例えば十分なプラーク除去効果が得られない場合があり、200単位/gを超えると、変色などの為害作用が出る可能性がある。ここで、デキストラナーゼ1単位とは、デキストランを基質として反応を行った場合に、1分間あたりにグルコース1μmolに相当する遊離還元糖を生じるデキストラナーゼの量である。このようなデキストラナーゼ配合量の組成物を得るには、例えば13,000単位/g品を基準とした場合、組成物に0.016〜1.5%配合すればよく、0.08〜0.38質量%配合することで好ましい領域を得ることができる。
本発明の歯磨剤組成物には、更に(F)成分としてビタミンE又はその誘導体を配合することができ、これによりビタミンE又はその誘導体を安定配合でき、ビタミンE又はその誘導体の配合効果をより有効に発揮させることができる。
ビタミンE又はその誘導体としては、歯磨剤組成物に通常配合される種々のビタミンE又はその誘導体、例えばdl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール等が挙げられる。本発明では、これらの中でも色が無色ないし淡黄色で製剤の色調や外観にほとんど影響を与えない点で酢酸dl−α−トコフェロールが特に好ましい。この酢酸dl−α−トコフェロールは、例えば、商品名「酢酸トコフェロール」でDSMニュートリション・ジャパン(株)から入手可能である。
ビタミンE又はその誘導体の配合量は、有効性及び味の点で組成物全体の0.01〜5.0%、特に0.05〜1.0%が好適である。配合量が0.01%未満では十分な配合効果(薬理効果)が発揮されない場合があり、また5.0%を超えると製剤中への可溶化が困難となり外観安定性に問題を生じたり、油っぽくなって味の点で劣る場合がある。
本発明の歯磨剤組成物は、上記必須成分に加えて任意成分としてその他の添加剤を配合できる。例えば研磨剤、粘稠剤、粘結剤、(A)〜(C)成分以外の界面活性剤、甘味剤、防腐剤、デキストラナーゼやビタミンE又はその誘導体以外の有効成分、色素、香料等を配合でき、これら成分と水とを混合し、製造できる。
研磨剤としては、第2リン酸カルシウム2水和物、第2リン酸カルシウム無水和物、ピロリン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、2酸化チタン、結晶性ジルコニウムシリケート、ポリメチルメタアクリレート、不溶性メタリン酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、ゼオライト、ケイ酸ジルコニウム、第3リン酸カルシウム、ハイドロキシアパタイト、フルオロアパタイト、カルシウム欠損アパタイト、第3リン酸カルシウム、第4リン酸カルシウム、第8リン酸カルシウム、合成樹脂系研磨剤、沈降性シリカ、シリカゲル、アルミノシリケート、ジルコノシリケートなどが挙げられる。なお、デキストラナーゼを配合する場合には、カルシウムイオンを放出しない研磨剤が好ましい。研磨剤の配合量は、通常、組成物全体の2〜50%、特に10〜40%である。
粘稠剤としては、グリセリン、ソルビット、キシリトール、エリスリトール、プロピレングリコール、分子量200〜6000のポリエチレングリコール、エチレングリコール、還元でんぷん糖化物等の多価アルコール等の1種又は2種以上が使用できる(配合量は通常5〜50%)。
粘結剤としては、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、カーボポール、グアガム、ゼラチン、アビセル、それにモンモリロナイト、カオリン、ベントナイト等の無機粘結剤等が挙げられる(配合量は通常0〜5%)。
界面活性剤としては、必須成分である(A)成分のアルキル硫酸塩、(B)成分のラウロイルサルコシン塩、(C)成分のポリオキシエチレンアルキルエーテルに加え、その他界面活性剤を添加することができ、例えば、アニオン性界面活性剤としてはポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、N−ラウロイルタウリン塩、α−オレフィンスルホン酸塩等、両性界面活性剤として、例えばN−アシルグルタメート、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキンエチルイミダゾリニウムベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン等が挙げられる。ノニオン性界面活性剤として、例えばアルキルグリコシド、ショ糖脂肪酸エステル、アルキロールアマイド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、脂肪酸ポリグリセリル、ポリオキシエチレン硬化ヒマ油等が挙げられる。なお、これら他の界面活性剤の配合量は通常、組成物全体の0〜2%であるが、本発明の(A)、(B)及び(C)成分の界面活性剤との合計配合量が組成物全体の0.95〜6.5%の範囲であることが好ましい。
甘味剤としては、サッカリンナトリウム、アスパラテーム、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、ぺリラルチン等、防腐剤としては、ブチルパラベン、エチルパラベン等のパラベン類、パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム等が挙げられる。
各種有効成分としては、(E)デキストラナーゼ、(F)ビタミンE又はその誘導体に加えて、その他の有効成分として、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化第1錫、フッ化ストロンチウム、モノフルオロリン酸ナトリウム等のフッ化物、正リン酸のカリウム塩、ナトリウム塩等の水溶性リン酸化合物、トラネキサム酸、イプシロン−アミノカプロン酸、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、ヒノキチオール、アスコルビン酸、ジヒドロコレステロール、α−ビサボロール、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、クロルヘキシジン塩類、アズレン、グリチルレチン、グリチルレチン酸、銅クロロフィリンナトリウム、クロロフィル、グリセロホスフェートなどのキレート性リン酸化合物、グルコン酸銅等の銅化合物、乳酸アルミニウム、塩化ストロンチウム、硝酸カリウム、ベルベリン、ヒドロキサム酸及びその誘導体、トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、ゼオライト、メトキシエチレン、無水マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドン、エピジヒドロコレステリン、ジヒドロコレステロ−ル、トリクロロカルバニリド、クエン酸亜鉛、トウキ軟エキス、オウバクエキス、カミツレ、チョウジ、ローズマリー、オウゴン、ベニバナ等の抽出物などが挙げられる。なお、これら有効成分の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で有効量とすることができる。
香料は、ペパーミント油、スペアミント油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、クローブ油、タイム油、セージ油、レモン油、オレンジ油、ハッカ油、カルダモン油、コリアンダー油、マンダリン油、ライム油、ラベンダー油、ローズマリー油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、マジョラム油、ベイ油、レモングラス油、オリガナム油、パインニードル油、ネロリ油、ローズ油、ジャスミン油、イリスコンクリート、アブソリュートペパーミント、アブソリュートローズ、オレンジフラワー等の天然香料、及び、これら天然香料の加工処理(前溜部カット、後溜部カット、分留、液抽出、エッセンス化、粉末香料化等)した香料、及び、メントール、カルボン、アネトール、シネオール、サリチル酸メチル、シンナミックアルデヒド、オイゲノール、3−l−メントキシプロパン−1.2−ジオール、チモール、リナロール、リナリールアセテート、リモネン、メントン、メンチルアセテート、N−置換−パラメンタン−3−カルボキサミド、ピネン、オクチルアルデヒド、シトラール、プレゴン、カルビールアセテート、アニスアルデヒド、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、バニリン、ウンデカラクトン、ヘキサナール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブタノール、イソアミルアルコール、ヘキセノール、ジメチルサルファイド、シクロテン、フルフラール、トリメチルピラジン、エチルラクテート、メチルラクテート、エチルチオアセテート等の単品香料、更に、ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、フルーツミックスフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー等の調合香料等、歯磨剤組成物に用いられる公知の香料素材を使用することができ、実施例の香料に限定されない。
また、配合量も特に限定されないが、上記の香料素材は、製剤組成中に0.000001〜1%使用するのが好ましい。また、上記香料素材を使用した賦香用香料としては、製剤組成中に0.1〜2.0%使用するのが好ましい。
着色剤としては青色1号、黄色4号、緑色3号等が例示される。なお、これら成分の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。
本発明の歯磨剤組成物を収容する容器の材質は特に制限されず、通常、歯磨剤組成物に使用される容器を使用できる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等のプラスチック容器等が使用できる。更に、例えばラミネートチューブチューブ(最外層よりLDPE55/PET12/LDPE20/白LDPE60/EMAA20/AL10/EMAA30/LDPE20/LLDPE30)などを好適に使用できる。なお、上記略号は下記のとおりである。
LDPE:低密度ポリエチレン
白LDPE:白色低密度ポリエチレン
LLDPE:直鎖状低密度ポリエチレン
AL:アルミニウム
PET:ポリエチレンテレフタレート
EMAA:エチレン・メタクリル酸の共重合体樹脂
以下、実験例、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、以下の例において配合量はいずれも質量%である。
〔実験例〕
表1に示したラウロイルサルコシン塩、アルキル硫酸塩、エチレンオキサイドの平均付加モル数が3〜8でアルキル基の炭素数が16〜18であるポリオキシエチレンアルキルエーテル、及び、硫酸ナトリウム,塩化ナトリウム,塩化カリウムから選ばれる少なくとも1種を配合した歯磨剤組成物を下記方法で調製し、最内層が直鎖状低密度ポリエチレンからなる直径26mmのラミネートチューブに50g充填し、低温保存による練製剤外観の劣化(表面肌荒れ)、製剤の液分離安定性、歯磨時の起泡性を下記方法で評価した。
更に、表2に示したデキストラナーゼ配合歯磨剤組成物を調製し、上記評価に加え、デキストラナーゼの安定性を下記方法で評価した。
また、表3に示したビタミンE又はその誘導体を配合した歯磨剤組成物を調製し、上記評価に加え、ビタミンE又はその誘導体の安定性を下記方法で評価した。
以上の結果を表1〜3に示す。
試験歯磨剤組成物の調製:
歯磨剤組成物の調製は、精製水にサッカリンナトリウム、フッ化ナトリウム、ソルビット液、及び硫酸ナトリウム,塩化ナトリウム,塩化カリウムから選ばれる少なくとも1種等の水溶性物質を溶解させた後、別途、プロピレングリコールに粘結剤を分散させた液を加え攪拌した。その後、香料、研磨剤、加熱溶解したエチレンオキサイドの平均付加モル数が3〜8でアルキル基の炭素数が16〜18であるポリオキシエチレンアルキルエーテル、ラウロイルサルコシン塩、アルキル硫酸塩を順次加え、更に減圧下(40mmHg)で攪拌し、歯磨剤組成物を得た。
なお、デキストラナーゼ、あるいはビタミンE又はその誘導体を配合した歯磨剤組成物の調製においては、デキストラナーゼは研磨剤配合後に、またビタミンE又はその誘導体は香料に溶解して配合した。デキストラナーゼ(三共(株))は13,000単位/gのものを配合し、ビタミンE又はその誘導体としては酢酸dl−α−トコフェロール(DSMニュートリション・ジャパン製)を配合した。
製造にはユニミキサー(FM−SR−25,POWEREX CORPORATION社)を用いた。
これら歯磨剤組成物の調製に用いた各成分としては、ラウリル硫酸ナトリウム(東邦化学工業(株))、ラウロイルサルコシンナトリウム(川研ファインケミカル(株))、ポリオキシエチレン(3)セチルエーテル(日本エマルジョン(株),製品名 EMALEX103)、ポリオキシエチレン(5)ステアリルエーテル(日本エマルジョン(株),製品名 EMALEX605)、ポリオキシエチレン(8)ステアリルエーテル(日本エマルジョン(株),製品名 EMALEX608)、硫酸ナトリウム(無水,和光純薬工業(株))、塩化ナトリウム(和光純薬工業(株))、塩化カリウム(和光純薬工業(株))を用い、その他、アルギン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、キサンタンガム、ソルビット、無水ケイ酸、プロピレングリコール、サッカリンナトリウム、フッ化ナトリウム、水は旧化粧品原料基準(粧原基)又は医薬部外品原料規格2006に適合したものを用いた。ソルビットについては、70%水溶液品を用い、歯磨剤組成物を調製した。
香料については、表4に示す香料A〜香料Iを、表5〜10に示すフレーバー組成を用い作成し、配合した。
また、以下の評価において使用した直径26mmのラミネートチューブチューブ(大日本印刷(株)製)は、最外層よりLDPE55/PET12/LDPE20/白LDPE60/EMAA20/AL10/EMAA30/LDPE20/LLDPE30(数値は厚さ(μm)を示す。)、厚さ257μm、直径26mm、充填量50gである。
略号の示すところは以下の通りである。
LDPE:低密度ポリエチレン
白LDPE:白色低密度ポリエチレン
LLDPE:直鎖状低密度ポリエチレン
AL:アルミニウム
PET:ポリエチレンテレフタレート
EMAA:エチレン・メタクリル酸の共重合体樹脂
(1)低温保存後における練製剤の外観の評価
歯磨剤組成物を最内層が直鎖状低密度ポリエチレンからなる直径26mmのラミネートチューブに50g充填し、各組成3本を−5℃で1ヶ月保存し、わら半紙上に直ちに歯磨を15cm押出した場合の練歯磨の表面状態の滑らかさ、艶、つぶ、均一性について以下の基準で評価した。
4点:表面状態に艶があり、つぶ、しわなどが無く、なめらかな表面である。
3点:表面状態につぶ、しわが僅かに認められるが、滑らかな表面である。
2点:表面状態につぶ又はしわが認められ、練表面の均一性がない。
1点:表面状態に著しくつぶ又はしわが認められ、練表面が不均一で連続性がない。
3本の評価点の平均値を求め、下記基準で判定し、◎、○となる歯磨を低温保存による練製剤外観の劣化(表面肌荒れ)を生じない優れた歯磨剤であると判断した。
◎:表面状態が 3.5点〜4.0点
○:表面状態が 3.0点〜3.5点未満
△:表面状態が 2.0点〜3.0点未満
×:表面状態が 2.0点未満
(2)製剤の液分離安定性の評価
歯磨剤組成物を最内層が直鎖状低密度ポリエチレンからなる直径26mmのラミネートチューブに50g充填し、各組成3本ずつを50℃、1ヶ月間保存し、わら半紙上に10cm歯磨を押出し、わら半紙に染み出た液の長さを測定し、下記の4段階で液分離の度合いを評価した。なお、40℃以上の中高温保存における製剤の液分離安定性は温度に依存して液分離が促進される傾向を示し、1ヶ月間の保存期間で評価が可能である保存温度として50℃を選択した。
4点:液分離は全く観察されない。
3点:押し出した時、口元に僅かに液分離が認められる。
2点:押し出した時、口元に液分離が1〜3cm認められる。
1点:押し出した時、口元に液分離が3cmを越えて認められる。
3本の評価点の平均値を求め、下記基準で判定し、◎、○となる歯磨を中高温保存時における製剤の液分離安定性に優れる歯磨剤であると判断した。
◎:液分離の度合いが 3.5点〜4.0点
○:液分離の度合いが 3.0点〜3.5点未満
△:液分離の度合いが 2.0点〜3.0点未満
×:液分離の度合いが 2.0点未満
(3)歯磨時の泡立ちの評価
専門家パネラー10人を用いた官能試験により評価した。歯ブラシ上に約1.5cmの試験歯磨剤組成物を乗せ、通常歯を磨く方法で使用した。使用中の口腔内での歯磨剤組成物の泡立ちについて、以下の基準で評価してもらった。
4点:泡立ち量が十分にあり、使用感に優れる。
3点:泡立ち量が適度にあり、使用感は満足できる。
2点:泡立ち量が少なく、使用感がやや劣る。
1点:泡立ちが殆どなく、使用感が悪い。
10名の評価結果を平均し、以下の基準で判定し、◎及び○を泡立ちが確保され、満足できる使用感が得られる歯磨剤組成物であると判断した。
◎:口腔内での泡立ちが3.5点〜4.0点
○:口腔内での泡立ちが3.0点〜3.5点未満
△:口腔内での泡立ちが2.0点〜3.0点未満
×:口腔内での泡立ちが2.0点未満
(4)デキストラナーゼの安定性評価
デキストラナーゼ配合の歯磨剤組成物を最内層が直鎖状低密度ポリエチレンからなる直径26mmのラミネートチューブに50g充填し、45℃で2週間保存した後、歯磨製剤0.6gを0.1Mリン酸緩衝液15mlで懸濁し、その遠心上清を被検液とした。この被検液1mlを1%デキストラン溶液2mlに加え35℃の恒温槽で正確に10分間反応させ、生じた還元糖量をソモギーネルソン法を用いて測定した。デキストラナーゼ1単位は、1分間あたりにグルコース1μmolに相当する遊離還元糖を生じるデキストラナーゼの量とし、繰り返し3回の平均値を以下の基準で評価した。
◎:デキストラナーゼ残存率90%以上
○:デキストラナーゼ残存率80%以上90%未満
△:デキストラナーゼ残存率60%以上80%未満
×:デキストラナーゼ残存率60%未満
(5)ビタミンE又はその誘導体の安定性評価
ビタミンE又はその誘導体配合の歯磨剤組成物を最内層が直鎖状低密度ポリエチレンからなる直径26mmのラミネートチューブに50g充填し、直後の組成物中のビタミンE又はその誘導体定量値(%)を初期値とし、50℃で1ヶ月保存した後の組成物中に含まれるビタミンE又はその誘導体の配合濃度を評価サンプル値(%)とし、下記の式1にて残存率を計算した。なお、ビタミンE又はその誘導体の定量は、歯磨剤を10g分取し(チューブから押し出した最初の10gを使用)、メタノール溶液で抽出した後、液体クロマトグラフィーで行った。
測定条件は、内径4.6mm,長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんしたカラムを用い、メタノールを移動相に用い、カラム温度25℃、1.0ml/分の流量で、紫外吸光光度(測定波長284nm)での絶対検量線法により測定した。
使用機器:
ポンプ : PU−980(日本分光(株))
試料導入部 : AS−950(日本分光(株))
検出器 : UV−970(日本分光(株))
記録装置 : Chromatocoder21J
(システムインスツルメント(株))
カラム恒温槽: CO−966(日本分光(株))
カラム : TSK−GEL ODS−80Ts 4.6×150mm
(東ソー(株))
ビタミンE又はその誘導体の残存率(%)
=(評価サンプル値(%)/初期値(%))×100
ビタミンE又はその誘導体の安定性評価は、繰り返し3回の平均値を以下の基準で判断した。
◎:ビタミンE又はその誘導体の残存率95%以上
○:ビタミンE又はその誘導体の残存率90%以上95%未満
△:ビタミンE又はその誘導体の残存率80%以上90%未満
×:ビタミンE又はその誘導体の残存率80%未満
Figure 2008115114
Figure 2008115114
本発明の歯磨剤組成物(実施例1〜16)は、いずれも低温保存による練製剤外観の劣化(表面肌荒れ)が抑制され、中高温保存時における製剤の液分離安定性に優れ、かつ起泡性にも優れたものであった。
Figure 2008115114
Figure 2008115114
本発明の歯磨剤組成物(実施例17〜32)は、いずれも低温保存による練製剤外観の劣化(表面肌荒れ)が抑制され、中高温保存時における製剤の液分離安定性に優れ、かつ起泡性にも優れ、しかも、デキストラナーゼ安定性においても優れるものであった。
Figure 2008115114
Figure 2008115114
本発明の歯磨剤組成物(実施例33〜48)は、いずれも低温保存による練製剤外観の劣化(表面肌荒れ)が抑制され、中高温保存時における製剤の液分離安定性に優れ、かつ起泡性にも優れ、しかも、ビタミンE誘導体である酢酸dl−α−トコフェロールの安定性も優れるものであった。
Figure 2008115114
Figure 2008115114

なお、上記表中、部はいずれも質量部である(以下、同様。)
Figure 2008115114
Figure 2008115114
Figure 2008115114
Figure 2008115114
Figure 2008115114

Claims (3)

  1. (A)アルキル基の炭素数が12〜14であるアルキル硫酸塩を0.4〜2.0質量%、
    (B)ラウロイルサルコシン塩を0.05〜0.5質量%、
    (C)エチレンオキサイドの平均付加モル数が3〜8モルで、アルキル基の炭素数が16〜18であるポリオキシエチレンアルキルエーテルを0.5〜2.0質量%、
    (D)硫酸ナトリウム,塩化ナトリウム及び塩化カリウムから選ばれる少なくとも1種を0.5〜10質量%
    を含有してなることを特徴とする歯磨剤組成物。
  2. 更に、(E)デキストラナーゼを配合した請求項1記載の歯磨剤組成物。
  3. 更に、(F)ビタミンE又はその誘導体を配合した請求項1又は2記載の歯磨剤組成物。
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