JP2012080799A - デザートベース - Google Patents
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Abstract
【課題】LMペクチンの濃度を低めたり、混合時の温度や攪拌条件等を気にしたりすることなく、市販の牛乳に単純に混合するだけで、安定的に均一で滑らかなミルクプリン風ゲルを形成できる、濃縮型のデザートベースの提供。
【解決手段】LMペクチンと、金属イオン封鎖剤とを含み、牛乳100質量部に対して20〜90質量部を混合すると、pHが4.0〜6.0になるとともに、ゲル形成するデザートベース。好ましくは、LMペクチンの少なくとも一部が、リンゴ由来のものであり、コラーゲンペプチドやデキストリンを含む。
【選択図】 なし
【解決手段】LMペクチンと、金属イオン封鎖剤とを含み、牛乳100質量部に対して20〜90質量部を混合すると、pHが4.0〜6.0になるとともに、ゲル形成するデザートベース。好ましくは、LMペクチンの少なくとも一部が、リンゴ由来のものであり、コラーゲンペプチドやデキストリンを含む。
【選択図】 なし
Description
本発明は、牛乳系デザートのデザートベースに関するものである。
デザートベースは、市販の牛乳と混合することで、ミルクプリン風のゲル状食感を生み出すことができる、手軽な製品である。
このデザートベースでは、デザートベースに含まれる低メトキシペクチン(以下、「LMペクチン」と記載する。)と牛乳中の陽イオンであるカルシウムイオンやマグネシウムイオンとの反応機構を利用してゲル形成している。
このデザートベースでは、デザートベースに含まれる低メトキシペクチン(以下、「LMペクチン」と記載する。)と牛乳中の陽イオンであるカルシウムイオンやマグネシウムイオンとの反応機構を利用してゲル形成している。
ところで、LMペクチンの濃度を高くすると、デザートベースとしての粘度も高くなることもあって、そのようなデザートベースを牛乳に混合すると、そのデザートベースが牛乳と均一に混ざる前に、LMペクチンと牛乳中の陽イオンの反応が局所的に進んでしまい、不均一で、しかも極端な例ではザラザラとした粉末状のゲルが、牛乳中に分散しているような状態になり、ミルクプリン風の均一で滑らかなゲルとはかけ離れてしまう。
そのため、従来のデザートベースは、LMペクチンを水やジュース等と合わせて予め希釈して濃度や粘度を下げていた。
そのため、従来のデザートベースは、LMペクチンを水やジュース等と合わせて予め希釈して濃度や粘度を下げていた。
而して、希釈により濃度調節を図ろうとすると、どうしても全体量が多くなり、商品サイズが大きくなる。スーパー等への納入業者は、スーパーやコンビニエンスストアでは商品陳列棚により多くの商品を置いてもらいたいことから、商品サイズが大きいことは非常に不利である。
また、従来のデザートベースでは、上記したように、LMペクチンが希釈されて濃度調節はなされていたが、それでもそれを牛乳に単純に混ぜただけでは、均一で滑らかなゲルを安定的に形成することは難しく、混合時の温度や攪拌条件等の微妙な調節が必要であった。
また、従来のデザートベースでは、上記したように、LMペクチンが希釈されて濃度調節はなされていたが、それでもそれを牛乳に単純に混ぜただけでは、均一で滑らかなゲルを安定的に形成することは難しく、混合時の温度や攪拌条件等の微妙な調節が必要であった。
そこで、本発明は、LMペクチンの濃度を低めたり、混合時の温度や攪拌条件等を気にしたりすることなく、市販の牛乳に単純に混合するだけで、安定的に均一で滑らかなミルクプリン風ゲルを形成できる、濃縮型のデザートベースを提供することを目的とする。
本発明は上記従来の問題点に着目して試されたものであり、請求項1の発明は、LMペクチンと、金属イオン封鎖剤とを含み、牛乳100質量部に対して20〜90質量部を混合すると、pHが4.0〜6.0になるとともに、ゲル形成することを特徴とするデザートベースである。
請求項2の発明は、LMペクチンの少なくとも一部が、リンゴ由来のものであることを特徴とした請求項1に記載のデザートベースである。
請求項3の発明は、牛乳100質量部に対して、LMペクチン0.5〜2.0質量部を混合することを特徴とする請求項1または2に記載のデザートベースである。
請求項4の発明は、牛乳100質量部に対して、金属イオン封鎖剤0.02〜1.0質量部を混合することを特徴とする請求項1〜3に記載のデザートベースである。
請求項5の発明は、コラーゲンペプチドを含み、デザートベース100質量部に対して50質量部以下で混合することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のデザートベースである。
請求項6の発明は、デキストリンを含み、デザートベース100質量部に対して50質量部以下で混合することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のデザートベースである。
請求項7の発明は、デキストリンの少なくとも一部が難消化性デキストリンであることを特徴とする請求項6記載のデザートベースである。
請求項8の発明は、デザートベース100質量部に対して、コラーゲンペプチド及び/又はデキストリンを総量50質量部以下で混合することを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載のデザートベースである。
請求項2の発明は、LMペクチンの少なくとも一部が、リンゴ由来のものであることを特徴とした請求項1に記載のデザートベースである。
請求項3の発明は、牛乳100質量部に対して、LMペクチン0.5〜2.0質量部を混合することを特徴とする請求項1または2に記載のデザートベースである。
請求項4の発明は、牛乳100質量部に対して、金属イオン封鎖剤0.02〜1.0質量部を混合することを特徴とする請求項1〜3に記載のデザートベースである。
請求項5の発明は、コラーゲンペプチドを含み、デザートベース100質量部に対して50質量部以下で混合することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のデザートベースである。
請求項6の発明は、デキストリンを含み、デザートベース100質量部に対して50質量部以下で混合することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のデザートベースである。
請求項7の発明は、デキストリンの少なくとも一部が難消化性デキストリンであることを特徴とする請求項6記載のデザートベースである。
請求項8の発明は、デザートベース100質量部に対して、コラーゲンペプチド及び/又はデキストリンを総量50質量部以下で混合することを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載のデザートベースである。
本発明のデザートベースによれば、従来品より濃縮型で、しかも市販の牛乳に単純に混合するだけでありながら、均一で滑らかなミルクプリン風ゲルを形成できる。
デザートベースを構成する第一の必須成分である、LMペクチンはエステル化度が22〜40のメトキシペクチンである。
LMペクチンとして少なくとも一部がリンゴ由来のものを使用することが好ましい。LMペクチンと陽イオンの反応速度が、その余のペクチン、例えばレモン由来のものを使用した場合より緩やかになるからである。ペクチンは、ガラクツロン酸(以下、「A」と記載)とメチルエステル化ガラクツロン酸(以下、「B」と記載)とが骨格の1,4部位で結合して作られる高分子の物質であり、Aであるガラクツロン酸のカルボキシル基が陽イオンと反応してゲルを形成することが分かっている。アップル由来のペクチンは、A―A―Bという形で構造が形成されているのに対して、レモン由来のペクチンは、A―A―A―A―B―B―Bという形で構造が形成されている。この構造の違いが金属イオン封鎖剤との相性に優劣ができたものと推測される。
LMペクチンは、牛乳100質量部に対して、好ましくは0.5〜2.0質量部、より好ましくは0.8〜1.5質量部混合するよう調整される。この濃度は、従来の牛乳100質量部に対し、100質量部のデザートベースを混合した場合と同じである。
LMペクチンとして少なくとも一部がリンゴ由来のものを使用することが好ましい。LMペクチンと陽イオンの反応速度が、その余のペクチン、例えばレモン由来のものを使用した場合より緩やかになるからである。ペクチンは、ガラクツロン酸(以下、「A」と記載)とメチルエステル化ガラクツロン酸(以下、「B」と記載)とが骨格の1,4部位で結合して作られる高分子の物質であり、Aであるガラクツロン酸のカルボキシル基が陽イオンと反応してゲルを形成することが分かっている。アップル由来のペクチンは、A―A―Bという形で構造が形成されているのに対して、レモン由来のペクチンは、A―A―A―A―B―B―Bという形で構造が形成されている。この構造の違いが金属イオン封鎖剤との相性に優劣ができたものと推測される。
LMペクチンは、牛乳100質量部に対して、好ましくは0.5〜2.0質量部、より好ましくは0.8〜1.5質量部混合するよう調整される。この濃度は、従来の牛乳100質量部に対し、100質量部のデザートベースを混合した場合と同じである。
デザートベースを構成する第二の必須成分である、金属イオン封鎖剤はゲル化に必要なカチオンを封鎖できるものであれば、由来や構造に特に制限はない。例えば、クエン酸三ナトリウム、フィチン酸、ヘキサメタリン酸ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、トリメタリン酸等が挙げられる。
金属イオン封鎖剤は、牛乳100質量部に対して、LMペクチンを0.5〜2.0質量部を混合する場合には、好ましくは0.02〜1.00質量部、より好ましくは0.02〜0.10質量部混合するように調整される。
金属イオン封鎖剤は、牛乳100質量部に対して、LMペクチンを0.5〜2.0質量部を混合する場合には、好ましくは0.02〜1.00質量部、より好ましくは0.02〜0.10質量部混合するように調整される。
上記した2種の必須成分の併用と、pH=4.0〜6.0、好ましくはpH=4.5〜5.1への調整により、LMペクチンと陽イオンとの反応速度が緩やかになる。
pHの調整は、通常pH調整剤の添加によりなされる。pH調整剤には、pHを7.0より低くする食品添加物及び食品素材、並びに化学合成剤の酸性製剤と、pHを7.0より高くする食品添加物及び食品素材、並びに化学合成剤の塩基性製剤があり、酸性製剤としては主として、アジピン酸、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、酢酸、L−酒石酸、DL−酒石酸、乳酸、フマル酸、DL−リンゴ酸、リン酸、イタコン酸、ケトグルタル酸、フィチン酸等が挙げられ、塩基性製剤としては主として、クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、L−酒石酸水素カリウム、L−酒石酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、乳酸ナトリウム、ピロリン酸二水素ナトリウム、フマル酸ナトリウム、DL−リンゴ酸ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、DL−酒石酸ナトリウム、DL−酒石酸水素カリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。本発明では、上記したようなpH調整剤のうちから、pHを7.0より低くするものを選んで単独使用しても、pHを7.0より高くするものとの併用でもよい。
薬剤によっては、pH調整剤としての機能と金属イオン封鎖剤としての機能を合わせ持つものがあり、そのような薬剤を使用することで、デザートベース全体の量を減らすこともできる。
pHの調整は、通常pH調整剤の添加によりなされる。pH調整剤には、pHを7.0より低くする食品添加物及び食品素材、並びに化学合成剤の酸性製剤と、pHを7.0より高くする食品添加物及び食品素材、並びに化学合成剤の塩基性製剤があり、酸性製剤としては主として、アジピン酸、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、酢酸、L−酒石酸、DL−酒石酸、乳酸、フマル酸、DL−リンゴ酸、リン酸、イタコン酸、ケトグルタル酸、フィチン酸等が挙げられ、塩基性製剤としては主として、クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、L−酒石酸水素カリウム、L−酒石酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、乳酸ナトリウム、ピロリン酸二水素ナトリウム、フマル酸ナトリウム、DL−リンゴ酸ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、DL−酒石酸ナトリウム、DL−酒石酸水素カリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。本発明では、上記したようなpH調整剤のうちから、pHを7.0より低くするものを選んで単独使用しても、pHを7.0より高くするものとの併用でもよい。
薬剤によっては、pH調整剤としての機能と金属イオン封鎖剤としての機能を合わせ持つものがあり、そのような薬剤を使用することで、デザートベース全体の量を減らすこともできる。
本発明のデザートベースによれば、上記した金属イオン封鎖剤の添加とpHの調整により、牛乳100質量部に対して20〜90質量部を混合するだけで済み、従来品より少量で済む。
なお、デザートベース段階のpHはゲル化の点からは特に制限されないが、万一微生物汚染された場合の増殖抑制効果、デザートベース充填時のLMペクチンへの熱や酸によるダメージ等を考慮すると、3.5〜4.0に調整しておくことが好ましい。
なお、デザートベース段階のpHはゲル化の点からは特に制限されないが、万一微生物汚染された場合の増殖抑制効果、デザートベース充填時のLMペクチンへの熱や酸によるダメージ等を考慮すると、3.5〜4.0に調整しておくことが好ましい。
付加成分としては、先ず、コラーゲンペプチドの添加が考えられる。コラーゲンペプチドを添加すれば、粘度の上昇を抑えることができると共に、各種効能が期待されるコラーゲンペプチド自体の効率的な摂取も図れることになる。
コラーゲンペプチドは、魚由来、豚由来、牛由来と多岐に渡るものが市場に存在し、各種メーカーにより、若干のpH誤差はあるものの、牛乳との混合後のpHが上記した範囲に収まるものであれば、特に由来は制限されない。
但し、牛乳100質量部に対して混合するデザートベースの量を20〜90質量部とすることを優先するならば、コラーゲンペプチドの量は、デザートベース100質量部に対して50質量部以下で混合するよう調整される。
コラーゲンペプチドは、魚由来、豚由来、牛由来と多岐に渡るものが市場に存在し、各種メーカーにより、若干のpH誤差はあるものの、牛乳との混合後のpHが上記した範囲に収まるものであれば、特に由来は制限されない。
但し、牛乳100質量部に対して混合するデザートベースの量を20〜90質量部とすることを優先するならば、コラーゲンペプチドの量は、デザートベース100質量部に対して50質量部以下で混合するよう調整される。
また、付加成分としては、デキストリンの添加が考えられる。デキストリンを添加すれば、LMペクチンを牛乳に混合したときにダマになり難い。特に、難消化性デキストリンを添加することで、均一なゲルを形成することができる。
デキストリンは、デンプンの処理方法(加熱処理、酵素処理、酸処理等)や色(白色デキストリン、黄色デキストリン)、構造(直鎖、環状)により種々のものに分類される。本発明によれば、いずれのデキストリンでも使用できるが、そのうちでも難消化性デキストリンの使用が好ましい。このデキストリンは、トウモロコシデンプンに微量の塩酸を加えて加熱し、α―アミラーゼ及び、グルコアミラーゼで処理して得られた食物繊維画分を分取したものである。
但し、デキストリンを添加しても、牛乳100質量部に対して混合するデザートベースの量を20〜90質量部とすることを優先するならば、デキストリンの量は、デザートベース100質量部に対して50質量部以下で混合するよう調整される。
デキストリンは、デンプンの処理方法(加熱処理、酵素処理、酸処理等)や色(白色デキストリン、黄色デキストリン)、構造(直鎖、環状)により種々のものに分類される。本発明によれば、いずれのデキストリンでも使用できるが、そのうちでも難消化性デキストリンの使用が好ましい。このデキストリンは、トウモロコシデンプンに微量の塩酸を加えて加熱し、α―アミラーゼ及び、グルコアミラーゼで処理して得られた食物繊維画分を分取したものである。
但し、デキストリンを添加しても、牛乳100質量部に対して混合するデザートベースの量を20〜90質量部とすることを優先するならば、デキストリンの量は、デザートベース100質量部に対して50質量部以下で混合するよう調整される。
さらに、付加成分としては、ショ糖等の甘味料、香料などの添加が考えられる。
このように、上記したように種々の付加成分の添加が考えられるが、牛乳100質量部に対して混合するデザートベースの量を20〜90質量部とすることを優先するならば、付加成分の添加量は自ずと制限される。
このように、上記したように種々の付加成分の添加が考えられるが、牛乳100質量部に対して混合するデザートベースの量を20〜90質量部とすることを優先するならば、付加成分の添加量は自ずと制限される。
デザートベースの混合の相方となる牛乳は、成分無調整牛乳が好ましいが、市場で一般的に市販されているものであればいずれのものでも対応できる。
本発明のデザートベース開発に至る過程でゲル形成能は、下記の強度測定手法に基づいて評価している。
(1)レオメーターによる最大応力の測定
A.胴径50〜60mm、高さ65〜75mmの100mlビーカーに、牛乳100質量部に対して、デザートベース20〜90重量部を配合した液を100g注ぎ、スパーテルで1分程撹拌する。(デザートベース25℃、牛乳10℃)
B.上記Aを25℃になるまで静置し、レオメーターに、厚さ1.0mm、直径15mmの円形アダプターをセットし、ゲルの表面から200mm/minの速度で下方に250mm押し込んだ時の、最大応力(ニュートン(N))を計測した。
(2)評価
0.020N以上の最大応力をもつゲルを成功例と評価した。
(1)レオメーターによる最大応力の測定
A.胴径50〜60mm、高さ65〜75mmの100mlビーカーに、牛乳100質量部に対して、デザートベース20〜90重量部を配合した液を100g注ぎ、スパーテルで1分程撹拌する。(デザートベース25℃、牛乳10℃)
B.上記Aを25℃になるまで静置し、レオメーターに、厚さ1.0mm、直径15mmの円形アダプターをセットし、ゲルの表面から200mm/minの速度で下方に250mm押し込んだ時の、最大応力(ニュートン(N))を計測した。
(2)評価
0.020N以上の最大応力をもつゲルを成功例と評価した。
種々の配合のデザートベースをアルミ包装に充填密封し、85℃の熱水に30分間浸漬し、加熱殺菌した。その後、25℃まで常温下で静置し冷却したデザートベース20質量部を10℃の(成分無調整)牛乳100質量部に加え、スパーテルで1分間撹拌後、静置することで、120質量部のゲルを作成した。
配合及び評価結果を以下の表に示す。
なお、この実施例では、pHを小数点以下2桁で測定しており、その少数点以下第2位の桁を四捨五入したものが、本発明におけるpHの範囲内に収まれば、本発明の範囲に含まれる。
配合及び評価結果を以下の表に示す。
なお、この実施例では、pHを小数点以下2桁で測定しており、その少数点以下第2位の桁を四捨五入したものが、本発明におけるpHの範囲内に収まれば、本発明の範囲に含まれる。
表1、2の比較から、牛乳100質量部に対して、デザートベース20質量部の配合で、混合時のpHを4.0〜6.0、好ましくは4.5〜5.1に保てば、安定的な速度でペクチンと陽イオンの反応が進み、均一で滑らかなゲルを形成することが確認された。
表3、4から、牛乳100質量部に対して、デザートベース20質量部の配合を行う場合において、混合時のpHを4.0〜6.0、さらに限定して4.5〜5.1という条件に併せ、ペクチン量を牛乳100重量部に対して0.5〜2.0質量部、さらに限定して0.8〜1.5質量部とすると、金属イオン封鎖剤量は、牛乳100重量部に対して、好ましくは0.02〜1.00質量部、より好ましくは0.02〜0.10質量部であることが分かった。
表5から、LMペクチンはリンゴ由来のものが望ましいことが判明した。又、表6から、牛乳100質量部に対して、デザートベースが20〜90質量部の濃縮型の配合であったとしても、混合時のpHを4.0〜6.0に調整できれば、安定的な速度でペクチンと陽イオンの反応が進み、均一なゲルを形成するという結果が得られた。
表7から、ゲル化に必要なカチオンが封鎖できる金属イオン封鎖剤であれば、特に制限はないが、望ましくはグルコン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウムであることが分かった。
表8から、デザートベース100質量部に対してコラーゲンペプチド及び/又はデキストリンを最大で50質量部含有できることが分かった。
また、デキストリンと併用することで、単にコラーゲンペプチドを配合したゲルよりも、より食感が良好なミルクプリン風ゲルを作り出せることが分かった。
また、デキストリンと併用することで、単にコラーゲンペプチドを配合したゲルよりも、より食感が良好なミルクプリン風ゲルを作り出せることが分かった。
表9から、デキストリンを一部、又は全て、難消化性デキストリンに置き換える事で、さらに食感が良好なミルクプリン風ゲルを作り出せることが分かった。
家庭用のデザートベースとしての利用拡大を図れる。
Claims (8)
- LMペクチンと、金属イオン封鎖剤とを含み、牛乳100質量部に対して20〜90質量部を混合すると、pHが4.0〜6.0になるとともに、ゲル形成することを特徴とするデザートベース。
- LMペクチンの少なくとも一部が、リンゴ由来のものであることを特徴とした請求項1に記載のデザートベース。
- 牛乳100質量部に対して、LMペクチン0.5〜2.0質量部を混合することを特徴とする請求項1または2に記載のデザートベース。
- 牛乳100質量部に対して、金属イオン封鎖剤0.02〜1.0質量部を混合することを特徴とする請求項1〜3に記載のデザートベース。
- コラーゲンペプチドを含み、デザートベース100質量部に対して50質量部以下で混合することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のデザートベース。
- デキストリンを含み、デザートベース100質量部に対して50質量部以下で混合することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のデザートベース。
- デキストリンの少なくとも一部が難消化性デキストリンであることを特徴とする請求項6記載のデザートベース。
- デザートベース100質量部に対して、コラーゲンペプチド及び/又はデキストリンを総量50質量部以下で混合することを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載のデザートベース。
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JP2012254051A (ja) * | 2011-06-10 | 2012-12-27 | Asahi Food & Healthcare Ltd | 酸性ゲル状食品用ベース及びゲル製品 |
JP2013247910A (ja) * | 2012-05-31 | 2013-12-12 | Q P Corp | 乳幼児用ゼリー状食品 |
JP2020202764A (ja) * | 2019-06-14 | 2020-12-24 | ハウス食品株式会社 | 流動状ゲル状食品用ベース |
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