JP7304635B2 - 階段用補修材およびそれを用いた階段の補修方法 - Google Patents

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本発明は、階段用補修材およびそれを用いた階段の補修方法に関する。
駅などの公共施設に設けられた階段は、多数の利用者の昇降などにより、摩耗・欠損が生じる。また、駅などの老朽化に伴い、階段部分にひび割れや部分的な欠損などが生じる。摩耗・欠損やひび割れなどが生じた階段は、外観が悪いだけでなく、安全性の問題も生じるため、補修する必要がある。
階段を補修する方法としては、階段用補修材(特許文献1 参照)を使用する方法が知られている。特許文献1には、階段の踏み面をカバーする踏み面部と、これとほぼ垂直に形成された蹴込み面をカバーする蹴込み部を有する階段用補修材を使用した補修方法が記載されている。当該階段用補修材を使用すると、短期間で階段を補修することができる。
特開2003-184252号公報
しかしながら、特許文献1の階段用補修材は、一体的に形成される成型品であるため、高い精度が求められており、製造するのに多大な労力が生じていた。これは、1つでも精度が低い階段用補修材が混ざっていると、別の階段用補修材との接合が上手くいかないためである。なお、高い精度が求められているため、現場調査の段階で詳細な測定を行い、精巧な図面を作成する必要があった。また、特許文献1の階段用補修材は、踏み面部と蹴込み部とが一体的に形成されているため、重量が重く、施工しにくいものであった。
本発明は、かかる従来発明における課題に鑑みてされたものであり、より簡易に製造でき、且つ、より施工しやすい階段用補修材を提供するものである。また、当該階段用補修材を使用した階段の補修方法を提供するものである。
上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも以下のような構成を備え、もしくは手順を実行する。
本発明の第1の局面に係る階段用補修材は、階段用補修材であって、前記階段用補修材は、既設階段の蹴込み面をカバーするための蹴込板と、前記蹴込板の上側部分を固定するための上側蹴込板固定材と、前記蹴込板の下側部分を固定するための下側蹴込板固定材と、から構成されており、前記蹴込板、前記上側蹴込板固定材および前記下側蹴込板固定材は、略直角に折曲していることを特徴とする。
かかる構成により、より簡易に製造でき、且つ、より施工しやすい階段用補修材を提供することができる。
本発明の第1の局面に係る階段の補修方法は、既設階段の蹴込み面をカバーするための蹴込板と、前記蹴込板の上側部分を固定するための上側蹴込板固定材と、前記蹴込板の下側部分を固定するための下側蹴込板固定材と、から構成されており、前記蹴込板、前記上側蹴込板固定材および前記下側蹴込板固定材は、略直角に折曲している階段用補修材を使用する階段の補修方法であって、前記既設階段に対して下地調整を行う下地調整工程と、前記下地調整された既設階段に前記階段用補修材を取り付ける階段用補修材取付け工程と、前記階段用補修材が取り付けられた既設階段に舗装材を塗布し、踏み面部を仕上げる踏み面仕上げ工程と、を有することを特徴とする。
かかる構成により、より簡易に階段を補修することができる。
より好ましくは、前記下地調整工程は、前記既設階段の一部を撤去する工程と、前記既設階段にプライマ層を設ける工程と、前記プライマ層の上に下地調整層を設ける工程と、を有していることを特徴とする。
かかる構成により、既設階段と舗装材との接着性を向上させることができる。これは、プライマ層と下地調整層とを適切に設けることで接着性が向上するためである。
より好ましくは、前記階段用補修材取付け工程は、前記既設階段に前記上側蹴込板固定材と前記下側蹴込板固定材を取り付けた後、前記蹴込板を前記上側蹴込板固定材と前記下側蹴込板固定材に取り付けることを特徴とする。
かかる構成により、より確実に蹴込板を垂直に設置することができる。
より好ましくは、前記既設階段に取り付けた下側蹴込板固定材と、前記既設階段の蹴込み面との間に充填材を充填し、充填材形成材を形成する工程と、を有していることを特徴とする。
かかる構成により、下側蹴込板固定材をより確実に固定することができる。
より好ましくは、前記充填材形成材は、傾斜を持たせて形成することを特徴とする。
かかる構成により、既設階段から染み出た地下水などをより確実に側溝に流すことができる。既設階段が地下等に設置されている場合、既設階段から地下水が染み出てくるが、充填材形成材を傾斜させて設けていると、既設階段から染み出てきた地下水が充填材形成材の上を通り、側溝に流れるようになるためである。
より好ましくは、前記踏み面仕上げ工程は、目地層材を塗布し目地層を形成する工程と、前記目地層の上から表層材を塗布し表層を形成する工程と、前記目地層の上から防滑材を塗布し防滑層を形成する工程と、前記表層および前記防滑層の上からトップコート材を塗布し、トップコート層を設ける工程と、を有する事を特徴とする。
かかる構成により、耐久性および防滑性に優れた層を形成することができる。
以上のように、本発明によれば、より簡易に製造でき、且つ、より施工しやすい階段用補修材を提供することができる。また、当該階段用補修材を使用した階段の補修方法を提供することができる。
本発明に係る階段用補修材を示す断面図である。 本発明に係る階段用補修材を既設階段に取り付けて補修した後の階段を示す断面図である。 本発明に係る階段用補修材を既設階段に取り付けて補修した後の階段を示す断面斜視図である。 本発明に係る階段補修材を使用した階段の補修方法の工程を示すフローチャートである。
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施形態は、あくまで、本発明を実施するための具体的な一例を挙げるものであって、本発明を限定的に解釈させるものではない。
図1は、本発明に係る階段用補修材10を示す断面図である。階段用補修材10は、蹴込板11と、上側蹴込板固定材12と、下側蹴込板固定材13とから構成されている。なお、上側蹴込板固定材12と下側蹴込板固定材13は、後述する既設階段20に取り付けるものである。また、蹴込板11は、蹴込板11の上側部分を上側蹴込板固定材12に取り付け、蹴込板11の下側部分を下側蹴込板固定材13に取り付けて固定するものである。
なお、本発明に係る階段用補修材10は、主に蹴込板11、上側蹴込板固定材12、下側蹴込板固定材13の3つのパーツから構成されている点を特徴としている。3つのパーツから構成されているため、1つ1つのパーツの重量が比較的軽量となっているので、取り扱いしやすく、階段を補修する際、楽に施工することができる。
蹴込板11は、長方形の金属板を略直角に折って形成したものである。より詳細には、横1500mm程度、縦150mm程度、厚さ1.5mm程度の長方形の金属板を85度~95度の範囲に折って形成したものである。金属板を折る箇所としては、縦の長さが8mm程度の箇所である。なお、金属板を折る角度としては、直角が好ましい。この場合、蹴込板11をより確実に垂直に設置することができる。
蹴込板11は、長方形の金属板を折って形成するため、簡易に製造することができる。金属板の材質としては、ステンレスを使用している。なお、必要に応じて蹴込板11には、カラーステンレスや焼き付け塗装を施したステンレスを使用するのが好ましい。蹴込板11に意匠等を施されていないステンレスを使用した場合、補修後の階段は利用者に圧迫感を与える感じの階段となるが、カラーステンレスや焼き付け塗装を施したステンレスを使用すると圧迫感が軽減するためである。また、蹴込板11にカラーステンレスや焼き付け塗装を施したステンレスを使用するとデザイン性に優れた階段となる。また、蹴込板11は、ステンレスに限らず、必要に応じて、適切な材質の金属板を使用すればよい。また、蹴込板11のサイズは、既設階段20の大きさに応じて適時変更すればよい。また、金属板を使用するのが好ましいが、プラスチック等を使用しても構わない。プラスチック等を使用する場合は、2枚の板を略直角となる状態で接着させれば良い。また、射出成型で製造しても構わない。
蹴込板11は、上側蹴込板固定材12および下側蹴込板固定材13とはリベットを取り付けることにより固定する。そのため、リベット穴を有している。なおリベットに限らず、ネジなどを使用しても構わない。
上側蹴込板固定材12は、長方形の金属板を略直角に折って形成したものである。より詳細には、横1500mm程度、縦180mm程度、厚さ1.5mm程度の長方形の金属板を85度~95度の範囲に折って形成したものである。金属板を折る箇所としては、縦の長さが30mm程度の箇所である。なお、金属板を折る角度としては、直角が好ましい。
上側蹴込板固定材12は、長方形の金属板を折って形成するため、簡易に製造することができる。金属板の材質としては、ステンレスを使用しているが、必要に応じて、適切な材質の金属板を使用すればよい。また、上側蹴込板固定材12のサイズは、既設階段20の大きさに応じて適時変更すればよい。また、金属板を使用するのが好ましいが、プラスチック等を使用しても構わない。プラスチック等を使用する場合は、2枚の板を略直角となる状態で接着させれば良い。また、射出成型で製造しても構わない。
上側蹴込板固定材12は、既設階段20に取り付ける際、ビスを打ち込んで固定する。そのため、ビス穴を有している。なおビスに限らず、ネジなどを使用しても構わない。
下側蹴込板固定材13は、長方形の金属板を略直角に折って形成したものである。より詳細には、横1500mm程度、縦50mm程度、厚さ1.5mm程度の長方形の金属板を85度~95度の範囲に折って形成したものである。金属板を折る箇所としては、縦の長さが30mm程度の箇所である。なお、金属板を折る角度としては、直角が好ましい。
下側蹴込板固定材13は、長方形の金属板を折って形成するため、簡易に製造することができる。金属板の材質としては、ステンレスを使用しているが、必要に応じて、適切な材質の金属板を使用すればよい。また、下側蹴込板固定材13のサイズは、既設階段20の大きさに応じて適時変更すればよい。また、金属板を使用するのが好ましいが、プラスチック等を使用しても構わない。プラスチック等を使用する場合は、2枚の板を略直角となる状態で接着させれば良い。また、射出成型で製造しても構わない。
下側蹴込板固定材13は、既設階段20に固定する際、ビスを打ち込んで固定する。そのため、ビス穴を有している。なおビスに限らず、ネジなどを使用しても構わない。
図2は、本発明に係る階段用補修材10を既設階段20に取り付けて補修した後の階段を示す断面図であり、図3は、本発明に係る階段用補修材10を既設階段20に取り付けて補修した後の階段を示す断面斜視図である。既設階段20には、既設階段20の蹴込み面22をカバーするための蹴込板11、そして、蹴込板11を固定するための上側蹴込板固定材12および下側蹴込板固定材13が取り付けられている。また、蹴込板11の下端には、隅部を保護するために、隅部保護形成材30が形成されている。また、既設階段20の蹴込み面22と下側蹴込板固定材13との間には充填材が充填されており、充填材形成材40が形成されている。また、既設階段20の段鼻21の先端の下側には、蹴込板緩衝材41が設けられている。また、既設階段20の踏み面部23には、種々の舗装材や接着剤が塗布され、下地調整層50、接着層51、目地層52、表層53、防滑層54が形成されている。また、図示していないが既設階段20と下地調整層50の間には、プライマ層が設けられており、一番上にはトップコート層が設けられている。
隅部保護形成材30は、蹴込板11を取り付けた後に、樹脂モルタル等を塗布して形成したものであり、隅部を保護するものである。
充填材形成材40は、充填材を既設階段20の蹴込み面22と下側蹴込板固定材13との間に充填し形成したものである。充填材としては、樹脂モルタルを使用している。ただし、これに限らず、ポリマーセメントモルタル、セメントモルタル等を使用しても構わない。
充填材形成材40を形成することにより、下側蹴込板固定材13をより確実に固定している。また、充填材形成材40は、傾斜して設けられているため、既設階段20から染み出た地下水などをより確実に側溝に流すことができる。既設階段20が地下などに設置されている場合、既設階段20から地下水などが染み出てくるが、充填材形成材40を傾斜させて設けていると、既設階段20から染み出てきた地下水などが充填材形成材40の上を通り、側溝に流れるようになるためである。換言すれば、充填材形成材40と下側蹴込板固定材13が排水用の水路の役目を果たしている。
充填材形成材40に傾斜を設ける場合、階段の中央付近を一番高くしておき、左右を低くするのが好ましい。なお、側溝が左右のどちらか片側にしか設けられていない場合、側溝が設けられている側とは反対側の箇所を高くして傾斜を設ける。
蹴込板緩衝材41は、接着剤を既設階段20の段鼻21の先端の下側に緩衝材を取り付けて形成したものである。これにより、蹴込板11に人の足などが当たった場合、衝撃を和らげることができる。なお、必要に応じて、蹴込板緩衝材41を省略しても構わない。
蹴込板緩衝材41に使用する緩衝材としては、スポンジゴムを使用している。ただし、これに限らず、ゴム材やウレタン樹脂等を使用しても構わない。
プライマ層は、メタクリル樹脂、アクリル系の樹脂、ウレタン系樹脂、ウレア系樹脂、エポキシ系樹脂等の、反応性樹脂等を適宜使用して形成している。プライマ層を設けることにより、既設階段20と舗装材等との接着性等を向上させている。なお、プライマ層に使用する樹脂は、速硬化しやすい樹脂を使用するのが好ましい。速硬化しやすい樹脂を使用することで、施工時間を短縮することができる。
下地調整層50は、メタクリル樹脂と骨材とを混合した材料を使用している。なお、混合の方法としては、特に限定されず、撹拌機等を使用して混合すればよい。
接着層51は、エポキシ系樹脂の反応性樹脂を使用している。これに限られず、別の樹脂を使用しても構わない。接着層51は、下地調整層50の上に形成される層であり、接着層51には、上側蹴込板固定材12を設置している。つまり、接着層51は、上側蹴込板固定材12をより確実に固定するために設けた層である。
目地層52は、アクリル樹脂と、骨材と、硬化剤及び硬化促進剤とを混合した材料を使用している。なお、混合の方法としは、特に限定されず、撹拌機等を使用して混合すればよい。なお、必要に応じて、着色材や粘度調整剤等を混合しても構わない。着色剤としては、樹脂系トナー等を使用することができる。粘度調整剤としては、炭酸カルシウム等を使用することができる。
表層53は、メタクリル樹脂と、骨材と、硬化剤及び硬化促進剤とが混合された材料を使用している。混合の方法としては、特に限定されず、撹拌機等を使用して混合すればよい。なお、必要に応じて、増粘剤等を混合しても構わない。増粘剤としては、ミルコンMS-2(商品名)等を使用することができる。
防滑層54は、粒度調整した超硬質骨材であるカーボランダム(黒色炭化珪素)とメタクリル樹脂とを混合した材料を使用している。粒度としては、直径0.5mm~1.2mmである。骨材に直径0.5mm~1.2mmのカーボランダムを使用することで、より確実に防滑性を向上させることができる。また、カーボランダムは黒色なので視認性が良い。そのため、利用者の踏み外し防止になるため有用である。
トップコート層は、メタクリル樹脂と、硬化剤及び硬化促進剤とを使用している。
図4は、本発明に係る階段用補修材10を使用した階段の補修方法S100の工程を示すフローチャートである。階段の補修方法S100は、既設階段20に対して下地調整を行う下地調整工程S110と、既設階段20に階段用補修材10を取り付ける階段用補修材取付け工程S120と、既設階段20に舗装材を塗布し踏み面部23を仕上げる踏み面仕上げ工程S130と、を含むことを特徴とする。
なお、本発明に係る階段の補修方法S100の特徴は、乾式材料である階段用補修材10と湿式材料である舗装材とを組み合わせて施工している点である。これにより、より簡易に階段を補修することができる。また、施工現場において、細かな微調整を行うことができる。また、舗装材に湿式材料を使用しているため、既設階段20の踏み面部23と舗装材とが密着状態で一体化するので、人の昇降の際、靴底と接触しても音が響きにくい。また、補修後に不具合が生じても、一部だけを取り換えることができるので補修しやすいという特徴を有している。
<下地調整工程>
下地調整工程S110では、既設階段20の一部を撤去する工程と、既設階段20にプライマ層を設ける工程と、プライマ層の上から下地調整層50を設ける工程とを行う。具体的には、既設階段20から不要となった既存タイルや既存金具の取り外しを行う。また、滑り止めのゴム等を取り外し、取り外した滑り止めのゴム等の箇所を埋め戻す。その後、既設階段20の表面をサンダー等で研磨する。研磨した後、既設階段20の踏み面部23にプライマ層を設け、その上に下地調整層50を設ける。
<階段用補修材取付け工程>
階段用補修材取付け工程S120では、上側蹴込板固定材12と下側蹴込板固定材13とを取り付けた後、蹴込板11を上側蹴込板固定材12と下側蹴込板固定材13とに取り付ける。
上側蹴込板固定材12を取り付けるには、下地調整層50の上に接着層51を設け、接着層51の上に上側蹴込板固定材12を貼り付けて固定する。上側蹴込板固定材12を接着層51に貼り付けた後、ビスを既設階段20にねじ込むことによってより確実に上側蹴込板固定材12を固定する。
上側蹴込板固定材12は、段鼻21の先端から少しスペースを空けた状態で取り付けている。このようにスペースを持たせて取り付けると、複数の階段用補修材10を並べて取り付ける際、面一となるように調整しながら上側蹴込板固定材12を取付けすることができる。
下側蹴込板固定材13を設置するには、ビスを既設階段20にねじ込むことによって固定する。設置させる場所は、上側蹴込板固定材12の位置に合わせて調整する。具体的には、蹴込板11を上側蹴込板固定材12と下側蹴込板固定材13に取り付ける際、蹴込板11が垂直になるよう位置を調整して取り付ける。なお、上側蹴込板固定材12を先に取り付けた場合を想定して記載しているが、下側蹴込板固定材13を先に取り付けても構わない。
下側蹴込板固定材13をビスによって固定した後、既設階段20の蹴込み面22と下側蹴込板固定材13との間に充填材を充填し、充填材形成材40を形成する。これにより、下側蹴込板固定材13をより確実に固定することができる。なお、充填材形成材40を形成する際は、傾斜をつけて形成するのが好ましい。傾斜をつけて形成することにより、既設階段20から染み出てきた地下水などをより確実に側溝に流すことができる。
充填材形成材40に傾斜を設ける場合、階段の中央付近を一番高くしておき、左右を低くするのが好ましい。なお、側溝が左右のどちらか片側にしか設けられていない場合、側溝が設けられている側とは反対側の箇所を高くして傾斜を設ける。
蹴込板11は、既設階段20の段鼻21の先端の下側に蹴込板緩衝材41を設けた後、設置された上側蹴込板固定材12と下側蹴込板固定材13に蹴込板11を取り付ける。取り付けは、リベットにより行う。なお、蹴込板緩衝材41は、必要に応じて省略することができる。
<踏み面仕上げ工程>
踏み面仕上げ工程S130では、下地調整層50の上から目地層材を塗布し目地層52を形成する工程と、目地層52の上から表層材を塗布し表層53を形成する工程と、目地層52の上から防滑材を塗布し防滑層54を形成する工程と、表層53および防滑層54の上からトップコート材を塗布し、トップコート層を設ける工程と、を有する。また、トップコート材を塗布する前に隅部保護形成材30を形成する。
具体的には、既設階段20の踏み面部23に設けられた下地調整層50の上から目地層材を塗布し、目地層52を形成する。目地層52を形成後、表層材および防滑層材を塗布し、表層53および防滑層54を形成する。なお、表層53および防滑層54は、片方ずつ形成しても構わない。表層53を形成してから防滑層54を形成しても良いし、防滑層54を形成してから表層53を形成しても構わない。表層53および防滑層54を形成した後、隅部保護形成材30を形成し、その後、トップコート材を塗布し、トップコート層を形成する。
本発明に係る階段の補修方法S100は、湿式材料である舗装材を使用するため、4日間を標準施工日数としている。標準施工日数が4日かかるが、階段用補修材10を取り付ける工程と、湿式材料である舗装材を塗布する工程とが分かれているため、1日あたりの施行面積は広い。したがって、大規模な面積の階段を補修するのに特に適している。
本発明に係る階段の補修方法S100で施工した後、蹴込板11の箇所に広告やデザイン性に優れた写真等を貼り付けると華やかな印象となるため、適時、行っても構わない。
本発明に係る階段用補修材10は、より簡易に階段を補修できるため有用である。また、本発明に係る階段の補修方法S100は、より簡易に階段を補修できるため有用である。
10 階段用補修材
11 蹴込板
12 上側蹴込板固定材
13 下側蹴込板固定材
20 既設階段
21 段鼻
22 蹴込み面
23 踏み面部
30 隅部保護形成材
40 充填材形成材
41 蹴込板緩衝材
50 下地調整層
51 接着層
52 目地層
53 表層
54 防滑層
S100 階段の補修方法
S110 下地調整工程
S120 階段用補修材取付け工程
S130 踏み面仕上げ工程

Claims (7)

  1. 階段用補修材であって、
    前記階段用補修材は、既設階段の蹴込み面をカバーするための蹴込板と、
    前記蹴込板の上側部分を固定するための上側蹴込板固定材と、
    前記蹴込板の下側部分を固定するための下側蹴込板固定材と、から構成されており、
    前記蹴込板、前記上側蹴込板固定材および前記下側蹴込板固定材は、略直角に折曲していることを特徴とする階段用補修材。
  2. 既設階段の蹴込み面をカバーするための蹴込板と、
    前記蹴込板の上側部分を固定するための上側蹴込板固定材と、
    前記蹴込板の下側部分を固定するための下側蹴込板固定材と、から構成されており、
    前記蹴込板、前記上側蹴込板固定材および前記下側蹴込板固定材は、略直角に折曲している階段用補修材を使用する階段の補修方法であって、
    前記既設階段に対して下地調整を行う下地調整工程と、
    前記下地調整された既設階段に前記階段用補修材を取り付ける階段用補修材取付け工程と、
    前記階段用補修材が取り付けられた既設階段に舗装材を塗布し、踏み面部を仕上げる踏み面仕上げ工程と、を有することを特徴とする階段の補修方法。
  3. 前記下地調整工程は、前記既設階段の一部を撤去する工程と、前記既設階段にプライマ層を設ける工程と、前記プライマ層の上に下地調整層を設ける工程と、を有していることを特徴とする請求項2に記載の階段の補修方法。
  4. 前記階段用補修材取付け工程は、前記既設階段に前記上側蹴込板固定材と前記下側蹴込板固定材を取り付けた後、前記蹴込板を前記上側蹴込板固定材と前記下側蹴込板固定材に取り付けることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の階段の補修方法。
  5. 前記既設階段に取り付けた下側蹴込板固定材と、前記既設階段の蹴込み面との間に充填材を充填し、充填材形成材を形成する工程と、を有していることを特徴とする請求項4に記載の階段の補修方法。
  6. 前記充填材形成材は、傾斜を持たせて形成することを特徴とする請求項5に記載の階段の補修方法。
  7. 前記踏み面仕上げ工程は、目地層材を塗布し目地層を形成する工程と、前記目地層の上から表層材を塗布し表層を形成する工程と、前記目地層の上から防滑材を塗布し防滑層を形成する工程と、前記表層および前記防滑層の上からトップコート材を塗布し、トップコート層を設ける工程と、を有する事を特徴とする請求項2~請求項6のいずれかに記載の階段の補修方法。

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