JP7302861B2 - フットカバー - Google Patents

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Description

本発明は、足に着用するフットカバーに関し、より詳細には、歩行などの動作によるずれまたは脱げを軽減するフットカバーに関する。
近年、歩行時の脱げを軽減するフットカバーが数多く市場に流通している。これらのフットカバーの多くは、履き口や踵部に滑り止めまたは生地を貼り付けることにより、摩擦抵抗を高めたりストッパー機能を付与している。または、部分的に伸縮性を低くした領域をフットカバーに形成することによりホールド感を高めている。
フットカバーの歩行時の脱げを軽減するものとして、例えば特許文献1のように、爪先部と足底部とを接合するテープテープラインにより爪先部を上方へ引き上げるものがある。また、特許文献2のように、履き口の周縁部分に沿って伸縮性細幅生地を設けたものがある。さらに、特許文献3のように、踵部の周辺(足底からアキレス腱部に至る部分)に締付力の高い締付部を設けたものがある。
特開2019-31752号公報 特開2019-35159号公報 特許第5197905号公報
歩行の際、足の爪先側に位置する中足趾節関節の屈曲(爪先側のみが接地し踵側が浮いた状態)時に、フットカバーと靴との間に摩擦が生じることにより踵部のずれが生じる。歩行を繰り返すことにより踵部のずれが大きくなることが、フットカバーの脱げに繋がる原因として考えられる。よって、フットカバーの脱げを効果的に軽減するためには、特に中足趾節関節の屈曲時に、足と踵部との密着度(着用圧)を向上させることが重要となる。
このようにフットカバーの脱げの原因の多くは踵部のずれに起因していると考えられる。しかしながら、引用文献1のような爪先部を上方へ引き上げる構成では、踵部の脱げ軽減の効果を十分に得られない。また、中足趾節関節の非屈曲(爪先側および踵側が接地した状態)時においても爪先部の引き上げ作用が働くため、足への締付作用が常に働く。
また、特許文献2のような履き口の周縁部分に沿って伸縮性細幅生地を設けた構成では、履き口は異物感または締め付けを特に感じやすい部分であるため、着用感への影響が大きい。また、フットカバーと靴との密着により伸縮性細幅生地の厚み分の痕が足に残り、痒みまたは肌荒れの原因になり得る。
また、引用文献3のような踵部の周辺に締付部を設ける構成では、踵部のずれは軽減されるものの、足への締付作用が常に働く。そのため、中足趾節関節の非屈曲時においても踵が常にホールドされた状態にある。それゆえ、足への圧迫感によるストレスまたは密着状態ゆえの夏場の蒸れや肌荒れなどに繋がる可能性がある。
本発明の一態様は、上記の問題に鑑み、中足趾節関節の非屈曲(伸展)時の締付感を抑えつつ歩行などの動作によるずれまたは脱げを軽減可能なフットカバーを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るフットカバーは、足の足裏を覆う足底部と、爪先部および踵部を含み、履き口となる開口部が形成された伸縮性を有する側面部と、一端が前記開口部の周縁部分に位置し、前記爪先部側に近づく方向に傾斜して前記一端から前記足底部側へ延伸する、前記側面部より伸縮性が低い強伸縮部とを備え、前記強伸縮部は、前記側面部の幅方向の両側にそれぞれ配置され、前記足の中足趾節関節の屈曲時に前記踵部を前記爪先部側へ引張することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、中足趾節関節の非屈曲時の締付感を抑えつつ歩行などの動作によるずれまたは脱げを軽減可能なフットカバーを提供することができる。
本発明の実施形態1に係るフットカバーを足に着用した状態を示す斜視図である。 上記フットカバーを足に着用した状態を示す足の内側側面図である。 上記フットカバーを構成する生地パターンを示す分解図である。 上記足の中足趾節関節の屈曲時の骨格を示す側面である。 上記足を裏側から見た場合の足の骨格を示す下面図である。 上記フットカバーが備える強伸縮部の位置を説明するための足の内側側面図である。 歩行の際の上記足の状態を示す足の内側側面図である。 上記中足趾節関節の非屈曲(伸展)時のフットカバーの状態を示す足の内側側面図である。 上記中足趾節関節の屈曲時のフットカバーの状態を示す足の内側側面図である。 上記伸縮部の変形例を説明するための足の内側側面図である。 本発明の実施形態2に係るフットカバーを足に着用した状態を示す斜視図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について、図1から図10を参照して説明する。本実施形態では、着用感の向上のため左右の足の形状に合わせた左右非対称形状のフットカバーに本発明を適用した一例を説明する。
(フットカバーの全体構成)
図1は、本実施形態に係るフットカバー1を足(右足)Fに着用した状態を示す斜視図である。図1に示すように、フットカバー1は、足Fの足裏を覆う足底部2と、足Fの側周面を覆う側面部3と、フットカバー1のずれまたは脱げを軽減するための滑り止め部4および強伸縮部5とを備える。
フットカバー1は、足Fの足裏および側周面の一部を被覆するレッグウェアである。フットカバー1は、例えば爪先の一部または踵の一部を露出させるような形態であってもよい。また、フットカバー1は、例えば5本指タイプまたは足袋タイプなどの指袋付きの形態であってもよい。
側面部3は、爪先部31、踵部32、および爪先部31から踵部32にわたる側辺部33を含む。側面部3はその略中央部分に、足Fを出し入れするための履き口(開口部)3aが、略楕円形状に形成される。履き口3aは、足Fの甲および足首が露出するように大きく開口して形成される。これにより、靴を履いたときに、フットカバー1全体が靴の中に隠れるようになっている。
本実施形態では、フットカバー1は、編み機により編成した、足底部2を構成する生地と側面部3を構成する生地とが縫着されたものである(生地タイプ)。具体的には、足底部2と側面部3とは、足底部2を構成する生地の外周部分と側面部3を構成する生地の外周部分とが縫製によって接合される。ただし、足底部2と側面部3とを靴下用丸編機により一連に編成することも可能である(ニットタイプ)。
生地タイプの場合、足底部2と側面部3とは、いずれも伸縮性生地からなることが好ましい。足底部2を構成する生地の摩擦抵抗が低い場合、足底部2と足Fの足裏との滑り、および足底部2と靴底との滑りが着用時に生じ、フットカバー1の脱げおよび履き心地の低下に繋がる。そのため、適度に摩擦抵抗が高く肌に優しい綿混などの天然繊維を混合した紡績糸が足底部2を構成する生地の素材として好適であるがこれに限定されない。
また、側面部3を構成する生地の素材についても限定されないが、特に裁断した端面がほつれない切りっぱなしの生地(フリーカット生地)を用いることが好ましい。フリーカット生地を用いることにより、履き口3aの周縁部分にほつれ防止のための処理を施す必要性がなくなる。そのため、例えば、ほつれ防止のための生地を履き口3aの周縁部分に貼付した場合の履き心地の低下などを回避することができる。
側面部3は、1枚の生地を円形状または楕円形状などに裁断し、履き口3aとして開口部を形成した環状をなす形状としてもよい。また、側面部3は、例えば爪先部31側と踵部32側とで素材を変えるなど複数の生地を接合させて環状をなす形状としてもよい。
なお、足底部2と側面部3とは縫着によって接合してもよいが、テープによる接着、熱融着などによって足底部2と側面部3とを接合してもよい。
一方、生地タイプの場合、足底部2と側面部3とは、靴下用丸編機によって連続的に編成される。足底部2と側面部3とは、例えば、針数144本、シングルシリンダー靴下用丸編機によって、32番単糸(綿50%アクリル50%紡績糸)を用いて連続的に編成される。
滑り止め部4は、側面部3を構成する生地よりも伸縮性が低く、かつ摩擦抵抗が大きい(肌との摩擦係数が高い)帯形状(面形状)の滑り止め部材である。滑り止め部4は、踵部32の内面の、踝(外果、内果)よりも下側で、かつ背面側の領域に設けられる。滑り止め部4は、足Fの踵に当接することによって、足Fに対するフットカバー1のずれまたは脱げを防止する。
滑り止め部4の素材は、側面部3を構成する生地よりも摩擦抵抗が大きいものであれば特に限定されない。例えば、肌との摩擦抵抗が比較的大きな樹脂(天然ゴムなどの天然樹脂、シリコンゴム、ウレタンゴムなどの合成樹脂)のほか、様々な素材を用いることができる。
強伸縮部5は、側面部3を構成する生地よりも伸縮性が低い領域または部材である。強伸縮部5は、側面部3を構成する生地よりも伸びにくく、収縮する力が強くなっている。強伸縮部5は、側面部3の幅方向の両側(2つの側辺部33)にそれぞれに配置される。
この強伸縮部5は、歩行などの動作の際、足Fの爪先側に位置する中足趾節関節の屈曲(爪先側のみが接地し踵側が浮いた状態)時に踵部32を爪先部31側へ引張するように作用する。そのため、踵部32が肌に密着し、歩行時のフットカバー1のずれまたは脱げが軽減される。
また、中足趾節関節の屈曲時に踵部32が爪先部31側へ引張されることにより、踵部32の内面に設けられた滑り止め部4が肌に圧着する。そのため、滑り止め部4による滑り止め効果を高め、歩行時のフットカバー1のずれまたは脱げがより効果的に軽減される。
(強伸縮部の構成)
図2は、フットカバー1を足Fに着用した状態を示す足(右足)Fの内側側面図である。図2に示すように、強伸縮部5は、一端5aが開口部3aの周縁部分に接続される。また、強伸縮部5は、一端5aとは反対側の他端5bが足底部2に接続される。強伸縮部5は、一端5aを始点として、爪先部31側へ近づく方向傾斜して一端5aから足底部2側へ直線的に延伸して足底部2へ至る。
図3は、フットカバー1を構成する生地パターンを示す分解図である。図3の301は足底部2の生地パターン(内面)を示す。また、図3の302は側面部3のうちの爪先部31を含む第1伸縮性生地3Aの生地パターン(内面)を示し、図3の303は側面部3のうちの踵32を含む第2伸縮性生地3Bの生地パターン(内側)を示す。
図3に示すように、側面部3は、爪先部31を含む第1伸縮性生地3Aと、踵部32を含む第2伸縮性生地3Bとを有する。これらの第1伸縮性生地3Aと第2伸縮性生地3Bは、互いの両端部分を重ね合わせた接合領域Bにおいて接合される。フットカバー1では、直線的な帯形状である2つの接合領域Bが、強伸縮部5として作用する。
このような強伸縮部5を形成する方法は特に限定されないが、例えば以下のようにして形成可能である。例えば、接合領域Bにおいて重ね合わせる幅だけ短くなることを予め想定して大きめにサイズ設計した側面部3を構成する環状の伸縮性生地を作製し、強伸縮部5を設ける位置で斜めに裁断する。これにより、第1伸縮性生地3Aと第2伸縮性生地3Bとが得られる。なお、この縮性生地を裁断する際の位置および角度を変更することよって、最終的に側面部3に設けられる強伸縮部5の位置および傾斜角度を調整することができる。
得られた第1伸縮性生地3Aと第2伸縮性生地3Bとを裁断部分で重ね合わせ、樹脂などを用いて熱融着させて第1伸縮性生地3Aと第2伸縮性生地3Bとを接合領域Bで接合する。接合領域Bは、2枚の伸縮性生地を樹脂などで熱融着させた領域であり、側面部3の他の領域よりも伸縮性が低い領域となる。このようにして、爪先部31側へ近づく方向に傾斜して一端5aから足底部2側へ直線的に延伸する帯状の強伸縮部5を側面部3に形成することができる。
なお、側面部3を構成する生地とは別の生地またはシート状の樹脂を、接着剤または熱融着で側面部3に貼付するなどして、側面部3に強伸縮部5を設けてもよい。または、樹脂をシルクスクリーンで側面部3に塗布するなどして、側面部3に強伸縮部5を設けてもよい。
側面部3を構成する生地とは別の生地または樹脂からなる強伸縮部5を側面部3に設ける場合、強伸縮部5は側面部3の内面・外面(裏・表)のいずれに設けても構わない。着用感を重視する場合は側面部3の外面(表)に強伸縮部5を設け、外観を重視する場合は側面部3の内面(裏)に強伸縮部5を設ければよい。ただし、側面部3の内面に強伸縮部5を設ける場合、強伸縮部5は肌に接する。そのため、側面部3の内面に強伸縮部5を設ける場合には、フットカバー1を着用した際に異物感が生じるような硬い素材、またはプラスチック化するような接着剤の使用を避けることが好ましい。
また、強伸縮部5の伸縮性の程度は特に限定されず、側面部3を構成する生地よりも低い伸縮性を有するものであればよい。ただし、強伸縮部5の伸縮性が過剰に低い場合、肌への当たりが強くなり異物感を生じる。そのため、強伸縮部5は、例えば側面部3を構成する生地の2倍以上5倍以下程度の収縮力となる伸縮性を有することが好ましい。これにより、肌への異物感を生じることなく、フットカバー1の脱げを軽減することができる。
図4は、足(右足)Fの中足趾節関節の屈曲時の骨格を示す側面である。また、図5は、足(右足)Fを裏側から見た場合の足Fの骨格を示す下面図である。図4および図5に示すように、歩行の際、足Fの第1~第5中足骨と各基節骨との間の関節である第1~第5足趾節関節が屈曲し、足Fの爪先側のみが接地し踵側が浮いた状態となる。強伸縮部5は、このような第1~第5足趾節関節の屈曲時に踵部32を爪先部31側へ引張するようにその位置が設定されている。
図6は、強伸縮部5の位置を説明するための足(右足)Fの内側側面図である。図6に示すように、強伸縮部5のうち最も踵部32側にある位置を第1基準位置P1、強伸縮部5のうち最も爪先部31側にある位置を第2基準位置P2と定義する。
この場合、足Fの内側側面視において、第1基準位置P1は、脛骨前端から踵骨後端までを含む第1水平区間D1(図中、足Fの前後(長手)方向における区間d3+区間d4)内に位置することが好ましい。また、第2基準位置P2は、足Fの第1中足骨骨頭(第1中足骨前端)から脛骨後端までの第2水平区間D2(図中、足Fの前後方向における区間d1+区間d2+区間d3)内に位置することが好ましい。
第1基準位置P1が足Fの脛骨前端よりも爪先部31側にある場合、中足趾節関節の屈曲時に強伸縮部5が踵部32を爪先部31側へ引張する力が弱くなる。また、側面部3の履き口3aの周縁部分のうち足Fの土踏まずの窪みに対応する部分(足Fの土踏まずの窪みの上方に位置する部分)は、肌と生地とのフィット性が比較的低くなる。このフィット性が低い部分に第1基準位置P1が含まれる場合、歩行時に強伸縮部5が肌へ当たったり擦れたりすることで履き心地の低下に繋がりやすい。そのため、土踏まずの窪みが浅くなる脛骨前端から踵骨後端までの第1水平区間D1内に第1基準位置P1が位置するように、強伸縮部5を配置することが好ましい。
また、第2基準位置P2が足Fの第1中足骨骨頭よりも爪先部31側にある場合、歩行動作に関わる第1中足趾節関節が屈折しづらく、歩行動作に違和感または支障が生じる可能性がある。そのため、第1中足趾節関節の屈折動作に影響を与えにくいように、足Fの内側側面視において、第2基準位置P2が第1中足趾節関節より踵部32側、すなわち足Fの第1中足趾節関節骨頭よりも踵部32側に位置することが好ましい。
さらに、第2基準位置P2は、足Fの第1中足骨骨底(第1中足骨骨底)から脛骨後端までを含む第3水平区間D3(図中、足Fの前後方向における区間d2+区間d3)内に位置することがより好ましい。第2基準位置P2が、踵部32に近づくことよって、踵部32を爪先部31側へ引張する力が強くなる。また、第1中足趾節関節から離れることによって、第1中足趾節関節の屈曲動作への影響が低くなる。したがって、第2基準位置P2は、第3水平区間D3内に位置することがより好ましい。
なお、強伸縮部5の一端5aは、履き口3aの周縁部分に位置していればよく、必ずしも履き口3aにまで至っている必要性はない。同様に、強伸縮部5の他端5bは、足底部2の近傍部分に位置していればよく、必ずしも足底部2にまで至っている必要性はない。
(強伸縮部の効果)
図7は、歩行の際の足Fの状態を示す足(左足)Fの内側側面図である。歩行の際、図7の701に示すように足Fは踵から接地する(踵側のみが接地し爪先側が浮いた状態)。この状態から図7の702に示すように足Fの爪先側へ重心が移動する(爪先側および踵側が接地した状態)。そして、図7の703に示すように爪先側の足裏で地面を蹴り上げることで人は前進する(爪先側のみが接地し踵側が浮いた状態)。
図8は、中足趾節関節の非屈曲(伸展)時のフットカバー1の状態を示す足Fの内側側面図である。また、図9は、中足趾節関節の屈曲時のフットカバー1の状態を示す足Fの内側側面図である。
図8に示すように、中足趾節関節の非屈曲時(例えば、図7の701および702の状態)には、強伸縮部5が踵部32を爪先部31側へ引張する作用は非常に小さい。そのため、従来のように締付力の高い締付部を履き口の周縁に沿って設けた場合に比べて、足Fの踵が常にホールドされた状態とならず、テーピングのように固定するなど作用が働かない。したがって、中足趾節関節の非屈曲時に、強伸縮部5よって着用感を損ねることはない。
一方、図9に示すように、中足趾節関節の屈曲時、側面部3を構成する生地の前後方向への伸長に伴い、踵部32を爪先部31側へ引張する強伸縮部5の引張力(図中、参照符号「f」)が増幅される。例えば図7を例に挙げて説明すると、図7の702から703に示す状態へ足Fが移行する際、爪先へ体重が移動して踵が徐々に浮き上がる。踵が徐々に浮き上がるにつれて、足底部2を構成する生地とともに、側面部3(側辺部33)を構成する生地が前後方向へ伸長する。この側面部3を構成する生地の前後方向への伸長に伴い、強伸縮部5が収縮するように作用することで引張力fが増幅される。
引張力fが増幅されることにより、踵部32の肌への着圧が高くなり、歩行動作によるずれ、およびフットカバー1と靴との摩擦によるずれが抑制される。そのため、中足趾節関節の屈曲時に、強伸縮部5によってフットカバー1の脱げを軽減することができる。また、強伸縮部5が履き口3aの周縁部分から足底部2へ向かうにつれて爪先部31側に傾斜していることから、後方へ突出する踵部32のうち、特に上方(履き口3a近傍)部分の生地の肌への着圧が高くなる。そのため、踵部32の生地が下方へずれて脱げることを効果的に軽減することができる。
このように、踵部32を爪先部31側へ引張する強伸縮部5の引張力fは、中足趾節関節の屈曲時には増幅されて作用し、踵部32を肌へ密着させる。したがって、本実施形態によれば、中足趾節関節の非屈曲時の締付感を抑えつつ歩行などの動作によるずれを軽減できるフットカバー1を実現することができる。
なお、強伸縮部5は側面部3の幅方向の両側、すなわち側面部3の左右両側に配置され、左右両側から踵部32を爪先部31側へ引張することが好ましい。これにより、中足趾節関節の屈曲時の側面部3を構成する生地の前後方向への伸長に伴い、踵部32を爪先部31側へ適切に引張することができる。
また、強伸縮部5は、着用感の向上のため足底部2を足Fの形状に合わせた左右非対称形状としており、側面部3の形状も左右非対称となっている。そのため、親指側の強伸縮部5の位置を小指側よりやや踵部32寄りとしている。ただし、足底部2および側面部3は必ずしも足Fの形状に合わせて左右非対称形状とする必要はなく、左右対称形状としてもよい。この場合は、強伸縮部5も左右バランスよく踵部32を爪先部31側へ引張するために、足Fの長手(前後)方向の中心線を境に左右対象に設けることが望ましい。
また、強伸縮部5は、上述の通り、中足趾節関節の屈曲時の側面部3を構成する生地の前後方向への伸長に伴い、踵部32を爪先部31側へ引張する引張力を増幅させる。そのため、強伸縮部5は、少なくとも側面部3に設けられていればよく、足底部2に設けられることは必須ではない。ただし、強伸縮部5は、側面部3に加えて足底部2に設けられていてもよい。強伸縮部5が側面部3および足底部2も設けられる構成については後述する。
(強伸縮部の変形例)
図10は、強伸縮部5の変形例を説明するための足Fの内側側面図である。強伸縮部5は、側面部3を構成する生地よりも実質的に強伸縮性を発揮することができるものであれば、その形状、数などは特に限定されない。
例えば図10の1001に示すように、強伸縮部5は一端5aから他端5bへ向かって幅が変化する面形状であってもよい。図10の1001では、一端5aから他端5bへ向かって幅が大きくなる面形状の強伸縮部5を示している。
また、図10の1002に示すように、強伸縮部5は線形状であってもよい。図10の1002では、3つの平行な線形状の強伸縮部5を示している。
また、図10の1003に示すように、強伸縮部5は点形状の集合体であってもよい。図10の1003では、一端5aから他端5bへ向かって配置される領域の幅が大きくなる点形状の集合体の強伸縮部5を示している。
また、図10の1004に示すように、強伸縮部5は複数の帯形状であってもよい。図10の1004では、一端5aから他端5bへ向かって直線的に延伸する3つの平行な帯形状(面形状)の強伸縮部5を示している。
また、図10の1005に示すように、強伸縮部5は、足底部2に対する傾斜角度を45度以上であってもよい。上述の通り、強伸縮部5は、一端5aが第1水平区間D1に位置し、他端5bが一端5aより爪先部31側の第2水平区間D2に位置していればよく、その傾斜角度は適宜設定可能である。
なお、本発明は、側面部3の両側に上述した強伸縮部5を含んでいれば、本発明の課題を解決し得る。例えば、強伸縮部5の一端5a同士が、踵部32側の履き口3aの側周縁部分に沿って配置された強伸縮部によって連結された構成の場合、図10に例示する各構成(一端5a同士が連結されない各構成)と比べて、中足趾節関節の非屈曲時に足Fへの締付けが生じ得る。ただし、一端5a同士が連結された構成であっても、中足趾節関節が屈曲した時に強伸縮部5による引張力fが増幅されるため、非屈曲時における足Fへの締付感を増大させることなく、歩行時のフットカバーのずれまたは脱げを好適に軽減することができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図11を参照して説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
本実施形態に係るフットカバーは、側面部の幅方向の両側にそれぞれ配置された強伸縮部が足底部で繋がっている点において、上記実施形態1に係るフットカバーと主に異なる。
(強伸縮部の構成)
図11は、本実施形態に係るフットカバー11を足Fに着用した状態を示す斜視図である。図11に示すように、フットカバー11は、側面部3および足底部2にわたって強伸縮部51が設けられる。この強伸縮部51は、側面部3の両側にそれぞれ配置された強伸縮部5が、足底部2に配置された足底強伸縮部6によって繋がった形状である。
このような強伸縮部51を形成する方法は特には限定されないが、例えば以下のようにして形成可能である。例えば、フットカバー11がニットタイプである場合、編み立て時に伸縮性力の高い高弾性糸を、強伸縮部51を設ける位置に挿入することで、強伸縮部51を形成することができる。または、強伸縮部51を設ける位置の度目(編目)を小さくする、若しくは強伸縮部51を設ける位置をタック編みなど、強伸縮部5の編目構造を変化させるなどして強伸縮部51を形成してもよい。
(強伸縮部の効果)
強伸縮部51によれば、中足趾節関節の屈曲時、側面部3の生地の前後方向への伸長に伴い、踵部32を爪先部31側へ引張する強伸縮部51の引張力fが増幅される。そのため、踵部32の肌への着圧が高くなり、フットカバー1のずれまたは脱げを軽減することができる。
また、強伸縮部51では、強伸縮部5が足底強伸縮部6によって繋がっているため、各強伸縮部5の相対的な位置ずれが生じにくい。したがって、本実施形態によれば、歩行などの動作によるずれまたは脱げを長時間にわたりの軽減可能なフットカバー11を実現することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1,11 フットカバー
2 足底部
3 側面部
4 滑り止め部
5,51 強伸縮部
5a 一端
6 足底強伸縮部(強伸縮部)
31 爪先部
32 踵部
3A 第1伸縮性生地
3B 第2伸縮性生地
D1 第1水平区間
D2 第2水平区間
D3 第3水平区間

Claims (8)

  1. 足の足裏を覆う足底部と、
    爪先部および踵部を含み、履き口となる開口部が形成された伸縮性を有する側面部と、
    一端が前記開口部の周縁部分に位置しかつ前記一端とは反対側の他端が前記足底部に接続され、前記爪先部側に近づく方向に傾斜して前記一端から前記足底部側へ延伸する、前記側面部より伸縮性が低い強伸縮部とを備え、
    前記強伸縮部は、前記側面部の幅方向の両側にそれぞれ配置され、前記足の中足趾節関節の屈曲時に前記踵部を前記爪先部側へ引張し、
    前記足の内側側面視において、
    前記一端のうち最も前記踵部側に位置する前記強伸縮部の位置を第1基準位置、前記他端のうち最も前記爪先部側に位置する前記強伸縮部の位置を第2基準位置としたとき、
    前記第1基準位置は、前記足の脛骨前端から踵骨後端までを含む第1水平区間内に位置し、
    前記第2基準位置は、前記足の第1中足骨骨頭から脛骨後端までを含む第2水平区間内に位置することを特徴とするフットカバー。
  2. 前記足の内側側面視において、
    前記第2基準位置は、前記足の第1中足骨骨底から前記脛骨後端までを含む第3水平区間内に位置することを特徴とする請求項に記載のフットカバー。
  3. 前記強伸縮部は、連続した面形状であることを特徴とする請求項1または2に記載のフットカバー。
  4. 前記強伸縮部は、略直線的に延伸する帯状であることを特徴とする請求項に記載のフットカバー。
  5. 前記側面部は、前記爪先部を含む第1伸縮性生地と、前記踵部を含む第2伸縮性生地とを有し、
    前記強伸縮部は、前記第1伸縮性生地と前記第2伸縮性生地とが重ね合わされて構成されることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載のフットカバー。
  6. 前記側面部は、フリーカット生地からなることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載のフットカバー。
  7. 前記踵部の内面に設けられた滑り止め部をさらに備えることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載のフットカバー。
  8. 前記側面部の両側にそれぞれ配置された前記強伸縮部は、前記足底部で繋がっていることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載のフットカバー。
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