JP7268829B2 - フットカバー - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 平成30年3月27日に、タビオ奈良株式会社(奈良県北葛城郡広陵町三吉578)に納品して、タビオ株式会社(大阪府大阪市浪速区難波中2丁目10番70号 なんばパークス内パークスタワー16F)に卸売り
本発明は、履き口が上面に形成され、前記履き口の前方に位置する前方袋部と、前記履き口の下方に位置する足底部と、前記履き口の後方に位置する踵部と、を備えたフットカバーに関する。
靴下の一種として、スニーカやパンプス等の靴を履くときに着用しても、殆どが靴の内側に隠れて見えなくなって、素足で靴を履いているように見えるフットカバーが知られている。
かかるフットカバーは他の普通の靴下に比べて履き口が大きく開口しているため、フットカバーの踵部が歩行中にずれて脱げてしまうという問題がある。
そして、このような問題を解決するフットカバーとして、踵部の略中央の後方膨出部分の内面にシリコン樹脂製の滑り止め部が設けられたもの(例えば特許文献1を参照。)が提案されている。
特開2014-43662号公報
フットカバーの踵部は、着用者の踵の形状に沿って後方に膨出する部分であり、好適な装着感を確保するべく比較的柔軟な編地として構成されている。よって、このような柔軟な踵部では、略中央部の内面に設けられた滑り止め部を着用者の踵表面に押し付けるための張力が生じ難くなり、フットカバーの踵部のずれ防止効果が十分に発揮できない場合があった。
また、フットカバーの踵部における略中央部の内面に厚みを有する滑り止め部を設けた場合には、その滑り止め部に対応する踵部の外面に凸部が形成される。すると、このフットカバーの踵部外面に形成された凸部が、靴の踵部内面に当接して、両者の間に比較的大きな摩擦力が生じる。そして、このような摩擦力が生じることにより、靴の内部でフットカバーの踵部が着用者の踵からずれるという問題が発生する場合がある。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、踵部のずれを好適に防止することが可能なフットカバーを提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、履き口が上面に形成され、
前記履き口の前方に位置する前方袋部と、前記履き口の下方に位置する足底部と、前記履き口の後方に位置する踵部と、を備えたフットカバーであって、
前記履き口の後方縁部の内面に、高摩擦材料製の滑り止め部が設けられている点にある。
本構成によれば、着用時に履き口が前後方向に伸張する際に、履き口の側方縁部が前後方向に伸張し、その側方縁部の引張力が、着用者の踵上方の窪み(アキレス腱部の窪み)へ引っ掛かる履き口の後方縁部に対して、前方へ向かう引張力として作用することになる。
そして、その履き口の後方縁部の内面に高摩擦材料製の滑り止め部が設けられている。このことにより、当該滑り止め部は、履き口の側方縁部から後方縁部に対して作用する前方へ向かう引張力により、着用者の踵上方の表面に好適に押し付けられることになる。よって、履き口の後方縁部の内面に設けた滑り止め部と着用者の踵上部の表面との間に良好な摩擦力が生じ、結果、フットカバーの踵部のずれを好適に防止することができる。
また、滑り止め部が、着用者の踵上方の窪みへ引っ掛かる履き口の後方縁部の内面に設けられているので、その外面に滑り止め部の厚さに起因する凸部が形成された場合であっても、その凸部が靴の踵部内面に当接することが抑制される。よって、その凸部と靴の内面との間に摩擦力が生じることを防止して、靴の内部でフットカバーの踵部が着用者の踵から脱げることを好適に防止するこができる。
従って、本発明により、踵部のずれを好適に防止することが可能なフットカバーを提供することができる。
本発明の第2特徴構成は、前記履き口の後方縁部が、前記踵部の上方端部を折り返してなる折り返し部として構成され、
前記滑り止め部が、前記折り返し部の内面に設けられている点にある。
本構成によれば、履き口の後方縁部を上記折り返し部として構成することで、着用者の踵上方の窪みへの履き口の後方縁部の引っ掛かりを良好なものとして、踵部のずれを一層防止することができる。
更に、このような折り返し部は、踵部の上方端部を折り返して構成されているので、それ以外の踵部の編地よりも伸縮性が低くなる。よって、履き口が着用者の足首周りで広がると、この履き口の後方縁部として構成された折り返し部に比較的大きな張力が生じ、その大きな張力により、折り返し部の内面に設けられた滑り止め部が、比較的大きな力で着用者の踵上方の表面に押し付けられることになる。よって、着用者の踵上部の表面に対する滑り止め部の摩擦力を増加させることができ、フットカバーの踵部のずれを一層良好に防止することができる。
また、折り返し部の内面に厚さを有する滑り止め部を設けた場合であっても、滑り止め部の厚みが折り返し部の厚みによってある程度吸収されるので、折り返し部の外面では、滑り止め部の厚さに起因する凸部が形成され難くなる。よって、その凸部に起因する靴の内部でのフットカバーの踵部のずれを一層良好に抑制することができる。
本発明の第3特徴構成は、前記前方袋部において少なくとも前記履き口の前方縁部の両端部の前方側の部分に、前記足底部よりも前後方向での伸縮性が低い低伸縮部が設けられている点にある。
本構成によれば、履き口の前方に位置する前方袋部に上記低伸縮部が設けられているので、着用時に全体が前後方向に伸張する際に、上記低伸縮部での前後方向の伸張が足底部よりも抑制されることになる。すると、上記低伸縮部から履き口の前方縁部の両端部に対して前方へ引っ張る引張力が生じ、その引張力が履き口の側方縁部を通じて履き口の後方縁部の両端部に伝達されることになる。
このように履き口の後方縁部の両端部に前方へ引っ張る引張力が作用すると、当該履き口の後方縁部が着用者の踵上方の窪みに対して良好に引っ掛かり、その状態が維持される。更に、履き口の後方縁部に対して作用する引張力により、その後方縁部の内面に設けられた滑り止め部を大きな力で着用者の踵上方の表面に押し付けることができる。
これらのことにより、フットカバーの踵部のずれを一層良好に防止することができる。
本発明の第4特徴構成は、全周丸編みで編成されたリング部と当該リング部の下半周部から往復編みでつま先を包むように編成されて前記リング部の上半周部に縫合されたつま先部とで構成され、
前記低伸縮部が、前記リング部に編成されている点にある。
本構成によれば、前方袋部の後方側が全周丸編みで編成された上記リング部として構成されているので、そのリング部において、足底部よりも前後方向での伸縮性が低い低伸縮部を、履き口の前方縁部の両端部の前方側の部分に容易に編成することができる。即ち、履き口の両側方縁部の前方端部(言い換えれば履き口の前方縁部の両端部)の直前方側に上記低伸縮部が位置することになる。すると、着用時において、上記低伸縮部からその直後方側に位置する履き口の両側方縁部の前端部に対して良好に引張力を作用させることができ、履き口の後方縁部の両端部に伝達される引張力を増加させることができる。よって、着用者の踵上方の表面に対する後方縁部の内面に設けられた滑り止め部の押し付け力を増加させて、フットカバーの踵部のずれを一層良好に防止することができる。
本発明の第5特徴構成は、前記履き口の両側方縁部が、往復編みで編成された前記足底部の両側方端部として構成されている点にある。
本構成によれば、往復編みの両側方端部についてはウェール方向(編地の縦方向)の伸縮性が低下することを利用して、履き口の両側方縁部を往復編みで編成された足底部の両側方端部として構成することで、上記低伸縮帯状部から履き口の両側方縁部の前方端部に伝達された引張力を、伸縮性が低い履き口の両側方縁部を通じて確実に、履き口の後方縁部の両端部に作用させることができる。よって、着用者の踵上方の表面に対する後方縁部の内面に設けられた滑り止め部の押し付け力を増加させて、フットカバーの踵部のずれを一層良好に防止することができる。
第1実施形態に係るフットカバーの側面図 第1実施形態に係るフットカバーの平面図 第1実施形態に係るフットカバーの踵部を内面側から見た部分図 第2実施形態に係るフットカバーの側面図 第2実施形態に係るフットカバーの平面図 別実施形態に係るフットカバーの踵部を内面側から見た部分図 別実施形態に係るフットカバーの踵部を内面側から見た部分図
〔第1実施形態〕
本発明に係るフットカバーの第1実施形態について、図1、図2、及び図3に基づいて説明する。
本実施形態のフットカバー20は、図1及び図2に示すように、履き口10が上面に形成され、その履き口10の前方に位置する前方袋部1と、その履き口10の下方に位置する足底部6と、その履き口10の後方に位置する踵部7と、を備えて構成されている。尚、このようなフットカバー20は、公知の全自動丸編み機によって一体的に編成することができる。
フットカバー20は、前後方向に伸張させながら履き口10に足を挿入して着用され、着用時において履き口10からは、着用者の足首と足甲の大部分が露出された状態となる。よって、スニーカやパンプス等の靴を履くときにこのようなフットカバー20を着用すると、その殆どが靴の内側に隠れて見えなくなり、素足で靴を履いているように見える。
履き口10の前方に位置する前方袋部1は、全周丸編みで編成されたリング部3と当該リング部3の下半周部からつま先を包むように往復編みで編成されてリング部3の上半周部に対してリンキング等による縫合部12で縫合されたつま先部2とで構成されている。尚、このつま先部2の両側面には、当該つま先部2を立体的に膨らむように形成するためのゴアライン13として、縫合部12の両端部から前方に延出して先端が二又に分割された主ゴアライン13aが設けられている。尚、本実施形態において、前方袋部1は、後述する低伸縮帯状部4や高弾性帯状部5を除いて、通常のメリヤス編みにより編成されている。
履き口10の下方に位置する足底部6は、リング部3の下半周部から着用者の足底や足側部に沿って往復編みにより編成されている。履き口10の後方に位置する踵部7は、足底部6の後方から着用者の踵を包むように往復編みで編成されている。尚、踵部7の両側面には、当該踵部7を立体的に膨らむように形成するためのゴアライン14として、履き口10の両側方縁部10sの後方部分から後方に延出して先端が二又に分割された主ゴアライン14aが設けられている。尚、足底部6及び踵部7は、後述する折り返し部8を除いて、通常のメリヤス編みにより編成されている。
履き口10は、リング部3の上半周部の後方端部となる前方縁部10fと、足底部6の両側方端部となる両側方縁部10sと、踵部7の上方端部となる後方縁部10rとで囲われた開口として形成されている。
以上がフットカバー20の基本構成であるが、本実施形態のフットカバー20は、装着製に優れていながら、踵部7のずれを防止するための特徴構成を有する。以下に、その特徴構成について説明を加える。
履き口10の後方縁部10rは、図3にも示すように、踵部7の上方端部を2重に折り返して縫合してなる折り返し部8として構成されている。更に、この折り返し部8には、ゴム糸が緯方向に挿入されている。即ち、折り返し部8は、他の部分よりも厚みがあって左右方向に高弾性の部分として構成されることになる。このことにより、折り返し部8として構成された履き口10の後方縁部10rは、着用者の踵上方の窪みへの引っ掛かりが良好なものとなって、踵部7のずれが抑制されることになる。
更に、この折り返し部8として構成された履き口10の後方縁部10rの内面には、シリコンゴム、天然ゴム、ポリウレタン等の高摩擦材料製の滑り止め部9が設けられている。具体的に、この滑り止め部9は、後方縁部10rの内面における折り返し部8の形成領域内において、最も後方となる中心部から左右に広がる連続的な線状に形成されており、上下方向において折り返し部8の下縁部よりも若干上方に配置されている。
このように設けられた滑り止め部9は、履き口10の側方縁部10sから後方縁部10rに対して作用する前方へ向かう引張力により、着用者の踵上方の表面に好適に押し付けられることになる。
更に、この滑り止め部9は、高弾性の折り返し部8の内面に設けられているため、履き口10が着用者の足首周りで広がる状態となって折り返し部8に比較的大きな張力が生じることで、その大きな張力により、滑り止め部9が比較的大きな力で着用者の踵上方の表面に押し付けられる。
そして、これらの押し付け力により、滑り止め部9と着用者の踵上部の表面との間に比較的大きな摩擦力が生じ、その大きな摩擦力により、フットカバー20の踵部7のずれが好適に防止されることになる。
また、滑り止め部9は、着用者の踵上方の窪みへ引っ掛かる履き口10の後方縁部10rの内面に設けられていることから、その滑り止め部9がある程度の厚みを有し、その厚みに起因して後方縁部10rの外面に凸部が形成された場合でも、その凸部が靴の内面に当接され難くなる。よって、その凸部の靴の内面への擦れによって生じる靴内部での踵部7のずれにいついても好適に防止されることになる。
更に、滑り止め部9は、ある程度の厚みを有する折り返し部8の内面に設けられているので、滑り止め部9の厚みの殆どが折り返し部の厚みによって吸収される。よって、折り返し部8の外面には、滑り止め部9の厚さに起因する凸部は殆ど形成されなくなる。よって、その凸部に起因する靴の内部での踵部7のずれが一層良好に抑制されることになる。
図1及び図2に示すように、前方袋部1において少なくとも履き口10の前方縁部10fに沿った帯状の部分には、足底部6よりも前後方向での伸縮性が低い低伸縮帯状部4が設けられている。具体的には、低伸縮帯状部4は、前方袋部1の後方側を構成するリング部3において、上中央部から左右に延びる帯状であって、図1に示すように、その両端部を履き口10の前方縁部10fの両端部よりも若干下方側に位置させたものとして編成されている。
そして、この低伸縮帯状部4の両端部は、前方袋部1において少なくとも履き口10の前方縁部10fの両端部の前方側の部分に設けられ、足底部6よりも前後方向での伸縮性が低い低伸縮部4aとなる。
編地のウェール方向(縦方向)に相当するフットカバー20の前後方向において足底部6よりも伸縮性が低い低伸縮帯状部4については、様々な方法により構成することができる。
例えば、足底部6が通常のメリヤス編みで編成されているのに対して、ウェール方向に伸び難い性質を有するタック編みにより低伸縮帯状部4を編成することで、当該低伸縮帯状部4の伸縮性を足底部6よりも低くすることができる。
また、このような低伸縮性の低伸縮帯状部4は、例えば、給糸に高弾性又は非伸縮性等の添え糸や後の熱処理で硬化する熱融着糸を添えたメリヤス編み等で編成することでも、低伸縮帯状部4の伸縮性を低下させることができる。また、上記以外の編成方法、例えば鹿の子編みやゴム編み等によっても、低伸縮性の低伸縮帯状部4を編成することができる。また、この低伸縮帯状部4は、塩化ビニルやシリコン製のラミネートを高温で定着させてなるプリント部として構成したり、低伸縮帯状部4の編地に別の布地を縫合又は接着して2重構造とすることでも、当該低伸縮帯状部4の伸縮性を低下させることができる。
このような低伸縮帯状部4が前方袋部1のリング部3に設けられていることで、着用時に全体が前後方向に伸張する際に、上記低伸縮帯状部4での前後方向の伸張が足底部6よりも抑制されることになる。すると、上記低伸縮帯状部4の特に履き口10の前方縁部10fの両端部の前方側にある低伸縮部4aから履き口10の前方縁部10fの両端部に対して前方へ引っ張る引張力が生じ、その引張力が履き口10の側方縁部10sを通じて履き口10の後方縁部10rの両端部に伝達されることになる。
このように履き口10の後方縁部10rの両端部に前方へ引っ張る引張力が作用すると、当該履き口10の後方縁部10rが着用者の踵上方の窪みに対して良好に引っ掛かり、その状態が維持される。このことで、踵部7が歩行中にずれることを好適に防止することができる。
更に、後方縁部10rに伝達される引張力により、履き口10の後方縁部10rとして構成された折り返し部8の内面に設けられた滑り止め部9が、比較的大きな力で着用者の踵上方の表面に押し付けられる。このことにより、着用者の踵上部の表面に対する滑り止め部9の摩擦力が増加し、結果、フットカバー20の踵部7のずれが一層良好に防止されることになる。
前方袋部1において全周丸編みで編成されたリング部3において、低伸縮帯状部4の両端部の部分である低伸縮部4aが、特に図1に示すように、履き口10の前方縁部10fの両側方縁部10sに対する接続部である両端部の前方側の部分に設けられたものとなる。このことから、着用時において、低伸縮部4aからその直後方側に位置する履き口10の両側方縁部10sの前端部に対して良好に引張力が作用し、履き口10の後方縁部10rの両端部に伝達される引張力が増加する。よって、着用者の踵上方の表面に対する滑り止め部9の押し付け力が増加し、結果、踵部7のずれが一層防止される。
更に、低伸縮帯状部4が、履き口10の前方縁部10fに沿った帯状の部分として構成されているので、着用時において、履き口10の前方縁部10f全体を前方へ引っ張る引張力が生じることになり、着用者の足甲が履き口10から一層大きく露出することになる。
往復編みの両側方端部についてはウェール方向の伸縮性が低下することから、往復編みで編成された足底部6の両側方端部として構成された履き口10の両側方縁部10sは、足底部6の中央部側よりもウェール方向の伸縮性が低下する。このことから、低伸縮帯状部4から履き口10の両側方縁部10sの前方端部に伝達された引張力は、伸縮性が低い履き口10の両側方縁部10sを通じて確実に、履き口10の後方縁部10rの両端部に作用し、結果、踵部7のずれが一層防止される。
履き口10の前方縁部10fを通って全周にわたる帯状の部分には、足底部6よりも周方向での弾性が高い高弾性帯状部5が編成されている。そして、高弾性帯状部5の略上半周部の前方に低伸縮帯状部4が隣接して設けられており、高弾性帯状部5の略上半周部の後方に履き口10の前方縁部10fが隣接配置されている。
このような高弾性帯状部5は、着用時において周方向で収縮して、着用者の土踏まず付近の窪みに密着する。このことで、足底部6が前後方向にずれることが防止されている。一方、高弾性帯状部5の略上半周部では、着用者の足甲に殆ど窪みがないことから、適度に前方に移動することが許容されている。このことから、低伸縮帯状部4の反発力が履き口10の両側方縁部10sの前方端部に対して前方へ引っ張る引張力として好適に伝達させることができる。尚、本実施形態において、高弾性帯状部5は、通常のゴム編みで編成されているが、例えばゴム糸を添えて弾性を高めるように編成しても構わない。
〔第2実施形態〕
本発明に係るフットカバーの第2実施形態について、図4及び図5に基づいて説明する。
尚、本実施形態のフットカバーは、前述の第1実施形態のフットカバーに対して、低伸縮帯状部やゴアラインの形状のみが相違する。よって、以下の説明において、前述の第1実施形態と同様の構成については詳細な説明を割愛する場合がある。
図4及び図5に示すように、本実施形態のフットカバーの低伸縮帯状部40は、上記第1実施形態で説明した低伸縮帯状部4(図1及び図2参照)と同様に、前方袋部1の後方側を構成するリング部3において、上中央部から左右に延びる帯状であって、図4に示すように、その両端部を履き口10の前方縁部10fの両端部よりも若干下方側に位置させたものとして編成されている。
そして、この低伸縮帯状部40の両端部は、前方袋部1において少なくとも履き口10の前方縁部10fの両端部の前方側の部分に設けられ、足底部6よりも前後方向での伸縮性が低い低伸縮部40aとなる。
このような低伸縮帯状部40が前方袋部1のリング部3に設けられていることで、上記第1実施形態と同様に、着用時に全体が前後方向に伸張する際に、上記低伸縮帯状部40での前後方向の伸張が足底部6よりも抑制されることになる。すると、上記低伸縮帯状部40の特に履き口10の前方縁部10fの両端部の前方側にある低伸縮部40aから履き口10の前方縁部10fの両端部に対して前方へ引っ張る引張力が生じ、その引張力が履き口10の側方縁部10sを通じて履き口10の後方縁部10rの両端部に伝達されることになる。
更に、本実施形態では、図5に示すように、低伸縮帯状部40の両端部において、低伸縮部40aは、後方ほど外方に位置する状態で傾斜配置されている。このことで、低伸縮部40aに対して前方縁部10fから後方に加わる引張力を、低伸縮帯状部40における上中央部から左右に対する伸縮力によっても対抗することができるようになる。
低伸縮帯状部40において低伸縮部40a以外の中央部40bは、両端部の低伸縮部40aの前縁部同士を繋ぐ細帯状に形成されている。
即ち、低伸縮帯状部40の中央部40bの前後方向の幅は、低伸縮部40aよりも細いものとして形成されている。すると、リング部3において、上記中央部40bが配置された着用者の足甲に沿う上面部分において、前後方向での伸縮性の低下が適度に抑制されるので、前後方向において突っ張るなどの低伸縮帯状部40に起因する装着感の悪化を抑制することができる。
本実施形態のフットカバーには、ゴアライン13,14において、主ゴアライン13a,14aから分岐して下方に延出する複数の副ゴアライン13b1、14b1,14b2,14b3が設けられている。このことにより、前方袋部1の足底部及び足底部6は、副ゴアライン13b1、14b1,14b2,14b3によって十分な膨らみを持ったものとなる。よって、ずれや脱げることを防止するべく前方袋部1の足甲部(上面部分)や踵部7の上方端部(履き口10の後方縁部10r)の伸縮が低伸縮部40や折り返し部8により抑制されている場合であっても、着用者に対して窮屈な装着感を与えることがない。
特に、つま先部2側のゴアライン13において足底部6の中央部に近い縫合部12の両端部付近から下方に延出する副ゴアライン13b1と、踵部7側のゴアライン14において足底部6の中央部に近い履き口10の両側方縁部10sの後方部分付近から下方に延出する副ゴアライン14b1とが設けられていることで、履き口10の両側方縁部10sの足底部6の中央部側に十分な膨らみが実現されている。このことで、フットカバーは装着時において着用者の足底の側部を包み込む状態となり、結果、良好な装着感を実現しながらずれや脱げることを好適に防止することができる。
尚、本実施形態において、副ゴアライン14b1は、図4に示すように、主ゴアライン14aから下方に分岐するものとして構成したが、この副ゴアライン14b1を、主ゴアライン14aと分離しても構わない。例えば、副ゴアライン14b1を、履き口10の両側方縁部10sにおいて主ゴアライン14aの接続部よりも前方の位置から可能に延出するものとして構成することもできる。
また、前述の第1実施形態においても、当該第2実施形態で説明したゴアライン13,14の構成を採用することができる。
〔別実施形態〕
本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記実施形態では、滑り止め部9を連続する線状に形成したが、図6に示すように、滑り止め部9を断続的な破線状に形成しても構わない。また、上記実施形態では、上下方向における滑り止め部9の位置を、折り返し部8の下縁部よりも若干上方の位置としたが、当該滑り止め部9の位置については、折り返し部8として構成された履き口10の後方縁部10rにおいて適宜変更することができ。例えば図7に示すように、折り返し部8の下縁部に沿って滑り止め部9を設けても構わない。
(2)上記実施形態では、低伸縮帯状部4や高弾性帯状部5を設けたが、これらは適宜改変又は省略しても構わない。また、上記実施形態では、前方袋部1において少なくとも履き口10の前方縁部10fに沿った帯状の低伸縮帯状部4の両端部を低伸縮部4aとしたが、前方袋部1において履き口10の前方縁部10fの両端部の前方側の部分のみに低伸縮部を設けても構わない。
(3)上記実施形態では、履き口10の前方に位置する前方袋部1を、全周丸編みで編成したリング部3と往復編みで編成したつま先部2とで構成したが、例えば、リング部3を省略して、往復編みのみでつま先を包むように前方袋部1を編成しても構わない。
(4)上記実施形態では、履き口10の後方縁部10rを、踵部7の上方端部を折り返してなる折り返し部8として構成したが、踵部7の上方端部を折り返すことなく例えばゴム編み等を施して履き口10の後方縁部10rを構成しても構わない。
1 前方袋部
2 先部
3 リング部
4a 低伸縮部
6 足底部
7 踵部
8 折り返し部
9 滑り止め部
10 口
10f 前方縁部
10r 後方縁部
10s 側方縁部
20 フットカバー

Claims (3)

  1. 履き口が上面に形成され、
    前記履き口の前方に位置する前方袋部と、前記履き口の下方に位置する足底部と、前記履き口の後方に位置する踵部と、を備えたフットカバーであって、
    前記履き口の後方縁部の内面に、高摩擦材料製の滑り止め部が設けられており、
    前記前方袋部において少なくとも前記履き口の前方縁部の両端部の前方側の部分に、全体が前後方向に伸張する着用時に前記履き口の前方縁部の両端部に対して前方へ引っ張る引張力を生じさせる形態で、前記足底部よりも前後方向での伸縮性が低い低伸縮部が設けられており、
    前記前方袋部が、全周丸編みで編成されたリング部と当該リング部の下半周部から往復編みでつま先を包むように編成されて前記リング部の上半周部に縫合されたつま先部とで構成され、
    前記リング部に、上中央部から左右に延びる帯状に形成されて前記足底部よりも前後方向での伸縮性が低い低伸縮帯状部が設けられており、
    前記低伸縮帯状部の両端部が、前記履き口の前方縁部の両端部の前方側の部分に位置して前記低伸縮部となり、
    前記低伸縮帯状部の中央部が、前記履き口の前方縁部から前方に離間した位置で両端部の前記低伸縮部の前縁部同士を繋ぎ当該低伸縮部よりも細い細帯状に形成されているフットカバー。
  2. 前記履き口の後方縁部が、前記踵部の上方端部を折り返してなる折り返し部として構成され、
    前記滑り止め部が、前記折り返し部の内面に設けられている請求項1に記載のフットカバー。
  3. 前記履き口の両側方縁部が、往復編みで編成された前記足底部の両側方端部として構成されている請求項1又は2に記載のフットカバー。
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