JP3225930U - フットカバー - Google Patents

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【課題】踵部分を高弾性糸で編成することにより、滑り止め用のシリコーン樹脂体を内側に塗布しなくても着用者の歩行時にズレることが少ないフットカバーを提供する。【解決手段】着用者の足甲部の大半および足首部を露出させる上方開口部2を設け、着用者の足裏部、爪先部、両側辺部および踵部を包み込む前後方袋部10,16からなるフットカバー1であって、前後方袋部10,16は表糸および裏糸とで編成し、該裏糸はポリウレタン糸やゴム糸を芯糸として合成繊維糸を巻き付けた被覆弾性糸からなり、後方袋部16において上方開口部2の周縁後方を含む踵部包み込み部8を高弾性糸で編成し、この高弾性糸は前後方袋部10,16の被覆弾性糸の弾性よりも高い。【選択図】図2

Description

本考案は、踵部分を高弾性糸で編成することにより、滑り止め用のシリコーン樹脂体を内側に塗布しなくても歩行時にズレることが少ないフットカバーに関する。
女性や若者では、パンプスやスニーカーを素足で履くことがファッションとして定着しており、素足で靴を着用したように見せるために、ソックスではなくてフットカバーを履くことが一般的である。通常のフットカバーは、靴着用時にパンプスやスニーカーから見えないように、履き口の上方開口部が大きくカットされ、フットカバーを履くと足裏部、爪先部、両側辺部および踵部を覆い、足甲部の大半および足首部は露出する。この種のフットカバーは、履き口の上方開口部が大きくカットされているため、着用者の歩行時に脱げやすく、その履き位置がズレることが頻発する。
フットカバーが歩行時に脱げやすいという欠陥を改善するために、既に数多くの発明が提案されているが、一般的に爪先部、足底部、両側辺部、踵部などの各ニット部分を個別に形成し、縫製によって全体を一体化するフットカバーが多い。この種のフットカバーでは、各ニット部分の煩雑な縫製作業が必要になるので製品のコストアップの要因になる。これに対し、特開2008−261079号や特開2011−52335号では、靴下編機を用いて爪先部、足底部、両側辺部、踵部が一体編地になるように連続編成するため、生産効率が良いうえに目障りな太い縫着線が形成されないという利点がある。
特開2008−261079号および特開2011−52335号は、上方開口部として、靴下編機によって伸縮性を有するエンドレスの口ゴム部をまず編成し、該口ゴム部から編み始めて前後方袋部を形成する。この口ゴム部は、ゴム糸が挿入されたエンドレスの平編またはリブ編であるから、着用者の足首下部の全周を均一に締め付けることになり、本来締め付けを要しない足首部側面まで強く圧迫してしまう。このフットカバーは、歩行時に脱げることを防ぐために口ゴム部でかなり強く締め付けることを要し、足甲部全体が強く圧迫されることにより、該フットカバーの履き心地が悪くなる。
一方、伸縮性を有するエンドレスの口ゴム部の代わりに、カバー踵部内面に薄い樹脂層を形成することが行われている。例えば、特開平10−292206号では、踵当接部の内面に摩擦付与体を取り付け、該摩擦付与体は、ゴムやシリコーンゴムなどの突起状弾性体またはシートである。特開2015−137426号では、踵部および上方開口部近辺の側辺部に伸縮性および粘着性を有する幅5〜15mmの帯状シリコーン部を設ける。また、特開2016−56479号では、上方開口部の内周において樹脂製の滑り止め縁部材をほぼリング状に設け、爪先部および両側辺部を内リングと外リングとの2重リング状に形成している。
特開2008−261079号公報 特開2011−52335号公報 特開平10−292206号公報 特開2015−137426号公報 特開2016−56479号公報
特開平10−292206号は、踵当接部の内面に取り付けた摩擦付与体だけでフットカバーの脱落や履き位置ズレを防ぐため、脱落や履き位置ズレを完全に防止することはできない。特開2015−137426号は、踵部および上方開口部近辺の側辺部において、伸縮性の細幅生地または帯状のシリコーン部を設けるので、細幅生地やシリコーンテープがある程度の幅と厚みを有することにより、足甲部を必要以上に締め付ける。また、特開2016−56479号では、上方開口部の内周においてシリコーン樹脂製の滑り止め縁部材をほぼ2重のリング状に設けるため、滑り止めシリコーン樹脂で足甲部を必要以上に締め付け、締め付けが不十分であると使用時に脱落したり履き位置ズレが起こす。
薄い滑り止め樹脂層を踵部内面に形成した際には、前記の問題以外に、使用者の足は直接樹脂層と接触しているために、使用者によっては肌に接触した樹脂にかぶれるという問題が生じる。フットカバーを着用して靴を履くと、その靴によって長時間肌に滑り止め樹脂層が強く押し付けられるから、肌のかぶれも当然酷くなってしまう。
本考案は、従来のフットカバーに関する前記の諸問題点を改善するために提案されたものであり、踵当接部の内面に樹脂層が存在しないので履き心地が低下したりかぶれるようなことがなく、歩行時などに位置ズレなどが起こりにくいフットカバーを提供することを目的としている。本考案の他の目的は、上方開口部の周縁などによって足甲部を締め付けることが少ないフットカバーを提供することである。
本考案に係るフットカバーは、着用者の足甲部の大半および足首部を露出させる上方開口部を設け、着用者の足裏部、爪先部、両側辺部および踵部を包み込む前後方袋部からなる。このフットカバーは、後方袋部において上方開口部の周縁後方を含む踵部包み込み部を高弾性糸で編成し、且つ前方袋部において上方開口部の周縁前方の伸縮編成部を別の高弾性糸で編成することにより、着用者の歩行時に足を確実に保持する。
本考案に係るフットカバーは、前後方袋部は表糸および裏糸とで編成し、該裏糸はポリウレタン糸やゴム糸を芯糸として合成繊維糸を巻き付けた被覆弾性糸であり、後方袋部において上方開口部の周縁後方を含む踵部包み込み部を高弾性糸で編成してもよい。この高弾性糸は前後方袋部の被覆弾性糸の弾性よりも高いことにより、着用者の歩行時に足を確実に保持する。
本考案に係るフットカバーにおいて、高弾性糸で編成した踵部包み込み部は上方開口部の周縁において着用者の両踝部に達する横幅を有し、該踵部包み込み部は後方袋部において足裏部を除く部分に形成されている。高弾性糸はポリウレタン糸を芯糸としてナイロン糸を巻き付けた40/75FTYまたはそれよりも高い弾性を有すると好ましい。前方袋部における上方開口部の周縁前方はリブ編で構成され、該リブ編はポリウレタン糸またはゴム糸を芯糸として合成繊維糸を二重に巻き付けた被覆弾性糸からなると好ましい。
本考案に係るフットカバーは、樹脂滑り止め部を後方袋部内側に接着する代わりに、高弾性糸の踵部包み込み部を形成し、該踵部包み込み部が着用者の踵部と全面的に密接する。この結果、本考案のフットカバーは、着用時に全体を伸ばして後方袋部を立ち上げ、着用者の足の足裏部、爪先部、両側辺部および踵部を覆うと、高弾性糸の踵部包み込み部によってフットカバーが着用者の足から脱離することを防ぎ、しかも樹脂滑り止め部が存在しないので履き心地も良好である。
本考案に係るフットカバーは、その後方袋部において踵部包み込み部を高弾性糸で編成し、その部分に低弾性の綿糸などは存在せず、且つ上方開口部の周縁前方は高弾性のリブ編で構成されている。この結果、フットカバー底と着用者の足裏との間に間隙が生じにくく、着用者の歩行時にズレたり脱げたりすることが少なくなり、長時間着用しても快適な履き心地を維持できる。
本考案に係るフットカバーの一例を示す全体斜視図である。 図1のフットカバーを示す平面図である。 図1のフットカバーを示す展開編成図であり、各部分の幅と長さは概略である。 フットカバーの変形例を示す概略平面図である。 図4のフットカバーで用いる足裏材の平面図である。
本考案に係るフットカバー1は、例えば、図1に示すように後方袋部16において、上方開口部2の周縁後方を含む踵部包み込み部8を高弾性糸で編成するかまたは該高弾性糸を添え編みし、この高弾性糸が前後方袋部の裏糸の弾性よりも高いことを要する。フットカバー1は、図3のようにコンピュータ制御の全自動の靴下編機によって一体的に編成しても、図4と図5のように上方の帯状編地44と足裏材42とに分け、該帯状地および足裏材の周辺を縫着して一体化してもよい。
フットカバー1は、図2や図4に示すように非使用状態ではほぼ平らであり、着用者が足に履く際には、足先を前方袋部10に嵌めてからカバー後方部を立てて踵部を嵌めると、図1に示すような立体形状になる。図1に示すフットカバー1では、上方開口部2に対してゴアライン3,5,6などの長さや角度を左右で変えることが可能であり、その生産効率および製品均一性などが優れている。
フットカバー1は、ほぼ全体において表糸および裏糸からなり、表糸は綿糸、羊毛、絹糸、麻糸、アクリル繊維などであり、裏糸はポリウレタン糸やゴム糸を芯糸としてナイロン、ポリエステルやアクリルなどの合成繊維糸を巻き付けた被覆弾性糸(FTY)であり、裏糸の編み込みによってフットカバー1はフィット感が生じ耐久性を有する。踵部包み込み部8は、ポリウレタン糸やゴム糸またはこれらを芯糸としてナイロン、ポリエステルやアクリルなどの合成繊維糸を巻き付けた単独の被覆弾性糸である高弾性糸であり、この高弾性糸が前後方袋部10,16の裏糸の弾性よりも高いことを要する。フットカバー1は、図1または図4に示すようにほぼ全体が薄い編地からなり、全体が高い伸縮性を備えている。
フットカバー1の一例として、図1から図3に示すように、全周の高伸縮部7を後方に有する前方袋部10と、上方開口部2の両側部12,12と足底部に相当する中間半筒部14と、踵部包み込み部8(図面で灰色で示す)を含む後方袋部16とを備え、該踵部包み込み部は上方開口部2の周縁後方において細幅伸縮部17を有する。中間半筒部14は、例えば、靴下編機のシリンダ振幅を半回転(180度)よりも大きい200〜300度で往復編みを行うことにより、フットカバー1を着用した際に両側部12,12が着用者の足18の両側辺部および足裏部を覆う。シリンダ振幅とは、丸編の靴下編機において、そのシリンダを所定の回転だけ正回転と逆回転とに交互に切り替えながら編成することにより、実際に編成される円周方向の領域を意味する。
図3に例示するように、通常、公知の靴下編機においてフットカバー1は上方開口部2の周縁後方から編み始める。フットカバー1の後方袋部16では、その上方に編成した細幅伸縮部17は上方開口部2の周縁後方に対応する。細幅伸縮部17は、高弾性糸を用いた重ね編みのダブルフェイス編であり、ウェルト、ニット、タックを編成して形成する。このダブルフェイス編は、高弾性糸である被覆弾性糸で編成しても、または袋状のダブルウェルトの中にゴム糸やポリウレタン糸などの弾性糸を挿入した態様でもよい。細幅伸縮部17が高弾性のダブルフェイス編である場合には、シリンダ振幅の150〜200度の約半回転の往復編みによってコースごとに回転量を増やしながら両端が斜めになるように編成する。細幅伸縮部17は、上方開口部2の周縁において着用者の両踝部を越える横幅を有している。
細幅伸縮部17の両先端部17a,17aは、図2に示すように、フットカバー1を編成する際にゴアライン20を越えて中間半筒部14に至り、さらに編成によって側部12における傾斜線との交点17bに達すると好ましい。この結果、細幅伸縮部17は、折り畳み時に踵部包み込み部8とともに内方へ傾き、フットカバー1の着用時に着用者の足18の踵部を確実に保持する。フットカバー1の後方袋部16では、高弾性糸で編成した踵部包み込み部8が上方開口部2の周縁において着用者の両踝部に達する。公知の靴下編機では、後方袋部16についてシリンダ振幅を適宜調整しながら約半回転の往復編みを行い、シリンダ振幅の調整に際し、シリンダ振幅の拡大および縮小を交互に行うと、後方袋部16の左右両脇にゴアライン20および分岐ゴアライン5,6が形成される。
踵部包み込み部8は、後方袋部16において足裏部22(図1)を除く部分に形成すればよく、一般にゴアライン5,5の頂点のコース24程度まで存在すると好ましい。後方袋部16は、踵部包み込み部8を越えるコースから表糸および裏糸を用いて平編などで編成する。後方袋部16を図1に示すように立ち上げると、後方袋部16がゴアライン20,5,6によって着用者の踵部に嵌まりやすいように丸みを帯びて膨らみ、且つ伸縮性の踵部包み込み部8で保持される。
一方、前方袋部10には、後方に位置する全周リブ編みなどの高伸縮部7を有し、該編み部は幅が13〜25mmであり、編成時にシリンダ全周を回転する8〜15コースの幅である。全周の高伸縮部7は、少なくとも上方開口部2の周縁前方において、前後方袋部10,16の裏糸の弾性よりも高い別の高弾性糸で編成する。高伸縮部7の高弾性糸として、リブ編の場合にはポリウレタン糸を芯糸とする合成繊維糸を二重に巻き付けた糸(DCY)を用いると好ましい。前方袋部10では、前方に向かって全周の高伸縮部7から通常のリングトウ26に移行し、さらに該前方袋部のトウ部28を編成する(図3参照)。前方袋部10のトウ部28を編成するには、リングトウ26からシリンダ振幅を適宜に調整して半回転往復編みを行い、該全周編み部の残り周縁がリンキングコース30に相当する(図3参照)。
前方袋部10では、リングトウ26の前周辺において、該トウ円周のほぼ半分長さに達するリンキングコース30が存在する(図3参照)。リンキングコース30はかがり縫いによって縫合され、前方袋部10を封止筒状に一体化する。前方袋部10に関して、シリンダ振幅の拡大および縮小を正確に調整すると、左右の側辺形状が異なるように編成することも可能である。例えば、前方袋部10のトウ部28において、左右の側辺形状が異なるように編成した場合には、つま先内側と外側のゴアラインが異なり、さらに内側ゴアラインから分岐ゴアラインが生じ、外側ゴアラインは内側ゴアラインと比べて長く且つ水平面での傾斜角度が大きくなる。
フットカバー1は、図1に示す着用時において、前方袋部10に足先を嵌めてから全体を伸ばして後方袋部16を立ち上げて嵌めると、着用者の足18の足裏部、爪先部、両側辺部および踵部を覆い、上開口部2が拡がって足甲部の大半および足首部が露出する。フットカバー1は、着用時にパンプスやスニーカーなどの靴から露出しないように、履き口である上方開口部2が縦方向に大きく伸長する。上方開口部2の周縁後方において、高弾性の細幅伸縮部17は着用者の両踝部を越える横幅を有し、且つ弾性の踵部包み込み部8は実質的に着用者の両踝部に達する長さを有する。
図4と図5に示す変形例において、フットカバー40で用いる足裏材42は独立した素材であり、図2に示すような足形平面を有する。足裏材42は、伸縮性の比較的低い綿糸、羊毛、絹糸、麻糸、アクリル繊維などの編地であっても、これらの表糸に対して裏糸としてポリウレタン糸などの芯糸に合成繊維糸を巻き付けた被覆弾性糸を用いた編地でもよい。足裏材42は、上編地と下編地の間に熱接着フィルムを挟んで高温で加熱加圧した2層編地または添え糸編地も使用可能である。
上方の帯状編地44は、平編であって公知の靴下編機におけるシリンダの全周回転によってほぼ円錐状に編成する。帯状編地44の前後方袋部46,48では、下方の全周辺において振幅が減るようにしてシリンダを半回転往復させつつ編成を続けて所定の縦幅に定める。帯状編地44は、綿糸、羊毛、絹糸、アクリル繊維などの表糸に対して裏糸として30/40FTYのような被覆弾性糸を用いた編地であると好ましい。前後方袋部46,48の開口部周辺において、ダブルフェイス編の細幅伸縮部50,52を形成すると好ましく、細幅伸縮部50,52は、帯状編地44の被覆弾性糸よりも高弾性の糸を用いた重ね編みのダブルフェイス編である。
踵部包み込み部54は、例えば、平面が部分湾曲状であって、40/75FTYのような帯状編地44の裏糸よりも高弾性の糸からなり、綿糸、羊毛、絹糸、アクリル繊維などの表糸に対して裏糸としてポリウレタン糸などの芯糸に合成繊維糸を巻き付けた単独の被覆弾性糸を用いた編地である。踵部包み込み部54は、後方袋部48において足裏部近傍を除く部分に形成し、各コースにおいて高弾性糸を帯状編地44の糸と切り替えて編み込んでいく。後方袋部48では、踵部包み込み部54を除く部分は表糸および裏糸を用いる通常の平編であると好ましい。帯状編地44は、足裏材42の周辺に縫着線56によって固着する。着用時に後方袋部48を立ち上げると、着用者の踵部を後方袋部48に嵌めることができ、伸縮性の踵部包み込み部54で保持される。
フットカバー1,40は、上方開口部2の周縁後方に高弾性の細幅伸縮部17,52を備えるとともに、高弾性の踵部包み込み部8または54が着用者の踵部と全面的に密接する。この結果、カバー着用時に全体を伸ばして後方袋部16,48を立ち上げると、着用者の足18の足裏部、爪先部、両側辺部および踵部を覆い、高弾性の踵部包み込み部8または54によってフットカバー1,40が着用者の足から脱離することを防ぎ、しかも履き心地も良好になる。
フットカバー1では、かぶれが生じやすい樹脂滑り止め部が存在しないので、快適な履き心地を長時間維持できる。また、フットカバー1は、図2や図4に示すように、使用していない状態において平らであるので、洗濯後の乾燥作業およびタンスなどへの収納作業が容易である。
次に、本考案を実施例に基づいて説明するが、本考案は実施例によって限定されるものではない。フットカバー1を製造する際には、図3の編成展開図において、まず細幅伸縮部17である伸縮性ダブルウェルト編から編み始める。例えば、細幅伸縮部17が半回転以上の重ね編みで編成されると、通常寸法でその長さは80〜120mm程度になり、折り畳み時における上方開口部2の両側部12,12(図2)の間隙より長い。この伸縮性ダブルウェルト編には40/75FTYを用いる。細幅伸縮部17は、シリンダ振幅が180度の半回転以上の往復編みで編成され、通常寸法でその長さが100mmおよび幅が8mmである。
フットカバー1の後方袋部16は、細幅伸縮部17から直接移行し、実際には高弾性糸で編成した踵部包み込み部8からなり、該踵部包み込み部8は、40/75FTYで編成する。踵部包み込み部8は、後方袋部16において足裏部22を除く部分に形成し、ゴアライン5,5の頂点のコース24まで存在し、それ以降は通常の編糸で編成する。この編糸は表糸および裏糸からなり、表糸は32Sの綿糸65%とアクリル35%からなり、裏糸は30/40FTYである。
後方袋部16は、その上部において約半回転の往復編みシリンダ振幅を次第に減らすように調整し、その下部16bに至る段階でシリンダ振幅の拡大および縮小を交互に行うことにより、後方袋部16の左右両脇にゴアライン20および分岐ゴアライン5,6が生じる。袋部16の下部16bでは、180度から240度回転の往復編みシリンダ振幅になるまで次第に増やしていく。この結果、後方袋部16が図1に示すように立ち上がると、ゴアライン20,5,6によって着用者の踵部が嵌まりやすいように丸みを帯びて膨らみ、踵部包み込み部8が着用時に着用者の踵部と全面的に密接し、該カバーが着用時に脱げたり位置ズレすることを防止する。
後方袋部の下部下端は240度回転の往復編みシリンダ振幅になり、240度回転の往復編みを続行し、図3の二点鎖線以降の中間半筒部14を編成する。中間半筒部14は、長さ4cm程度であり、シリンダ振幅の半回転(180度)よりも大きいので、フットカバー1を着用した際に着用者の足底部を覆い、さらに両側部12,12が着用者の足18の両側辺部を覆うことができる。ついで、 中間半筒部14は、前方袋部10の全周の高伸縮部7に移行する。
全周の高伸縮部7は前方袋部10の後方に位置し、該伸縮編成部は幅が10mmである。高伸縮部7はリブ編であり、このリブ編は180/75/75DCYで編成する。前方袋部10では、前方に向かって全周の高伸縮部7から通常のリングトウ26に移行し、さらにトウ部28を編成する。
トウ部28を編成するには、リングトウ26からシリンダ振幅を適宜に調整して半回転往復編みを行い、該全周編み部の残り周縁がリンキングコース30に相当する。トウ部28では、シリンダ振幅の調整に際して、当該シリンダ振幅の拡大および縮小を正確に行う。トウ部28において、左右のゴアライン3,3は一致し、図1から図3に示すフットカバー1は左右両用である。リンキングコース30は、リングトウ26の残り周縁とトウ部28の上端辺32とをかがり縫いによって縫合する。
フットカバー1は、上方開口部2の周縁後方に高弾性の細幅伸縮部17を備え、且つその周縁前方を全周の高伸縮部7の一部で構成し、しかも弾性の踵部包み込み部8が着用者の踵部と全面的に密接する。このような構成によって、フットカバー1の着用時に後方袋部16を立ち上げて履くと、全体が細長く伸びて着用者の足18の足裏部、爪先部、両側辺部および踵部を覆って履き心地が良好である、また、フットカバー1は、前方袋部10の高伸縮部7によってフットカバー底と着用者の足裏との間に間隙が生じず、樹脂滑り止め部が無くても、弾性の踵部包み込み部8によってフットカバー1が着用者の足から脱離することを防ぐ。
1 フットカバー
2 上方開口部
3,5,6 ゴアライン
7 全周の高伸縮部
8 踵部包み込み部
10 前方袋部
12,12 上方開口部の両側部
14 中間半筒部
16 後方袋部
17 細幅伸縮部
26 リングトウ
28 トウ部
32 上方開口部の周縁前方

Claims (5)

  1. 着用者の足甲部の大半および足首部を露出させる上方開口部を設け、着用者の足裏部、爪先部、両側辺部および踵部を包み込む前後方袋部からなるフットカバーであって、後方袋部において上方開口部の周縁後方を含む踵部包み込み部を高弾性糸で編成し、且つ前方袋部において上方開口部の周縁前方の伸縮編成部を別の高弾性糸で編成することにより、着用者の歩行時に足を確実に保持するフットカバー。
  2. 着用者の足甲部の大半および足首部を露出させる上方開口部を設け、着用者の足裏部、爪先部、両側辺部および踵部を包み込む前後方袋部からなるフットカバーであって、前後方袋部は表糸および裏糸とで編成し、該裏糸はポリウレタン糸やゴム糸を芯糸として合成繊維糸を巻き付けた被覆弾性糸であり、後方袋部において上方開口部の周縁後方を含む踵部包み込み部を高弾性糸で編成し、この高弾性糸は前後方袋部の裏糸の弾性よりも高いことにより、着用者の歩行時に足を確実に保持するフットカバー。
  3. 高弾性糸で編成した踵部包み込み部は上方開口部の周縁において着用者の両踝部に達する横幅を有し、該踵部包み込み部は後方袋部において足裏部を除く部分に形成されている請求項2記載のフットカバー。
  4. 高弾性糸はポリウレタン糸を芯糸としてナイロン糸を巻き付けた40/75FTYまたはそれよりも高い弾性を有する請求項1または2記載のフットカバー。
  5. 前方袋部における上方開口部の周縁前方はリブ編で構成され、該リブ編はポリウレタン糸またはゴム糸を芯糸として合成繊維糸を二重に巻き付けた被覆弾性糸からなる請求項1または2記載のフットカバー。
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JP2022050064A (ja) * 2020-09-17 2022-03-30 桜産業株式会社 フットカバー

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