JP3227574U - 二重編地の履物 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動靴下編機を用いて迅速且つ安価に編成でき、多くの用途に適用できる二重編地の履物を提供する。
【解決手段】装飾性を有する外編地2と、外編地2の内側に圧着する内編地3とからなり、外編地2および/または内編地3を丸編みで一連に編成してから、外編地2および内編地3を重ね合わせて靴型に嵌め、加熱加圧処理によって外編地2と内編地3とを熱圧着して立体的に成形する。外編地2および内編地3の中間部に高伸縮性の帯状部を形成してもよい。
【選択図】図1

Description

本考案は、自動靴下編機を用いて迅速且つ安価に編成できる二重編地の履物に関する。
シューズアッパーを編地で編成したシューズは、使用時の曲げが大きくて軽いことを要する運動用に適している。このシューズアッパーは、着用者の甲側の部分に対応するインステップカバーと、着用者の足裏の部分に対応するソールカバーとを備え、該シューズアッパーに合成樹脂製のアウターソールを貼り付けてシューズを構成し、さらにシューズアッパーに靴紐や補強材などを取り付けてもよい。アウターソールを除いて編地のシューズアッパーのみで履物を構成すると、室内履き、インナーソックス、フットカバーとして使用できる場合がある。
編地製の履物は、室内履きや運動用シューズについて数多く提案されている。国際公開2012−125473号は、平面展開されたインステップカバーを1枚の編地で編成し、該インステップカバーをソールカバーとともに合成樹脂製のアウターソールに接着する編地製シューズに関する。特開2017−94056号の紐なし靴は、織物を含む数多くの編地片で構成するシューズアッパーからなり、該シューズアッパーには裏張りを貼り付ける。特開2019−62966号のアッパー素材は、立体的に一体編成された無縫製の横編地からなる。
また、国際公開2015−025678号および特開2017−42440号では、前後一対の針床を備える横編機を用いて、インステップカバーとソールカバーとを無縫製で編成する。国際公開2015−025678号のシューズは、インステップカバーにおいてシューズ開口部の縁部に繋がる右側および左側の追加編地を無縫製で編成する。特開2014−210179号については横編機を用いてシューズアッパーを編成する。
国際公開2012−125473号公報 特開2017−94056号公報 特開2019−62966号公報 特開2017−42440号公報 国際公開2015−025678号公報 特開2014−210179号公報
国際公開2012−125473号は、シューズアッパーの部分的な伸び止めにインレイ編糸を使用し、該インレイ編糸ではシューズアッパーにおける伸びの抑制個所が限定的になってしまう。特開2017−94056号は、シューズアッパーを数多くの編地片で構成するので製作に時間が掛かり、しかも裏張りも備えるので高価格になる。特開2019−62966号では、無縫製の横編地のアッパー素材からなっていても、第1と第2の編部を有し、第1の編部を第2の編部の隙間に配置し、第2の編部の編糸は第1の編部のそれよりも伸度が低く且つ足幅方向に蛇行して配置されるので、運動用シューズを横編機を用いて編成すると製作に時間が掛かって用途的にも限定される。
また、国際公開2015−025678号および特開2017−42440号は、横編機を用いてシューズアッパー左右両側に追加編地を編成したり、またはシューズアッパーの外周に巻き付けられる環状のバンド形編地部を備えることを要し、シューズアッパーを編成する以外に余分の編地と編成作業が必要になる。特開2014−210179号は、横編機を用いてシューズアッパーを多数の部分領域に分けて編成し、その製作に時間が掛かるとともにスポーツ用途に限定される。
本考案は、従来のシューズアッパーに関する前記の諸問題点を改善するために提案されたものであり、従来品と比べて迅速且つ安価に編成できるうえに多くの用途に適用できる二重編地の履物を提供することを目的としている。本考案の他の目的は、履くことが可能な人が多くなるフリーサイズの二重編地の履物を提供することである。
本考案に係る二重編地の履物には、シューズ、室内履き、インナーソックス、フットカバー、携帯靴などが相当する。本考案に係る履物は、装飾性を有する外編地と、該外編地の内側に圧着する内編地とからなり、外編地および/または内編地を丸編みで一連に編成してから、外編地および内編地を重ね合わせて靴型に嵌め、加熱加圧処理によって外編地と内編地とを熱圧着して立体的に成形することにより、貼り合わせ編地のインステップカバーとソールカバーを備える。この履物には、所望に応じてソールカバーの下側においてゴム製またはプラスチック製のアウターソールを接着する。
本考案に係る二重編地の履物は、装飾性を有する外編地と、該外編地の内側に圧着する内編地とからなり、外編地および/または内編地を丸編みで一連に編成するとともに、外編地および内編地の中間部において高伸縮性の帯状部を形成してから、外編地および内編地を重ね合わせて靴型に嵌め、加熱加圧処理によって外編地と内編地とを熱圧着して立体的に成形してもよく、これによって、貼り合わせ編地のインステップカバーとソールカバーを備え、高伸縮性の帯状部によってフリーサイズである。この履物には、所望に応じてソールカバーの下側においてゴム製またはプラスチック製である前方および後方のアウターソールを接着し、前方アウターソールおよび後方アウターソールを帯状部に接触しないように該帯状部を挟んで分離配置して個々に接着する。
本考案に係る二重編地の履物において、自動靴下編機を用いて外編地および内編地を編成する際に、該外編地および/または内編地の編糸の中に熱融着糸を含んでいると好ましい。また、インステップカバーの上方履き口に伸縮性を有する環状の細幅編み部を編み立てると好ましい。
本考案に係る二重編地の履物は、高速の自動靴下編機を用いてシューズ素材の外編地および内編地を連続的に編成し、内外編地を重ね合わせて加熱加圧処理によって立体形のシューズアッパーを成形するので、比較低速の横編機で編成するシューズアッパーと比べて迅速且つ安価に製造でき、汎用性が非常に高い。本考案に係る履物は、室内履きやフットカバーなど種々に適用することが容易であり、さらに内外編地の平面形状を変更するとシューズ、インナーソックス、携帯靴などに適用することも可能である。
本考案に係る二重編地の履物は、外編地および内編地の中間部において高伸縮性の帯状部が存在することにより、通常の靴サイズであっても子供や女性のような比較的足の小さな人でも履くことができ、男性のような足の大きな人がこの履物を履くならば、帯状部が適度に伸長することによって履くことが可能になる。本考案の履物は、帯状部の伸縮によって従来の履物よりも数多くの人に適切にフィットでき、フリーサイズの履物として適用範囲が非常に広くなる。
本考案に係る二重編地の履物である室内履きの一例を示す斜視図である。 室内履きに用いる外編地または内編地の展開編成図であり、筒体を一点鎖線で切断して示し、各部分の幅と長さは概略である。 室内履きに用いる外編地および内編地を一連に編成した態様を説明する概略側面図である。 フリーサイズの室内履きに用いる外編地を示す図2と同様の展開編成図であり、筒体を一点鎖線で切断して示す。 図4の外編地を用いて製造した室内履きの側面を示す図面代用写真である。 図5に示す室内履きの底面を示す図面代用写真である。
図1は本考案に係る二重編地の履物の一例である室内履き1であり、該室内履きは適宜の装飾性を有する外編地2と、該外編地の内側に圧着する内編地3とを有し、該外編地および内編地は、それぞれ、爪先部10、足甲部12、両側辺部14,14および踵部18を含むインステップカバーと、足裏部16であるソールカバーを構成する。所望に応じて、室内履き1の上方履き口5に細幅編み部7を編み立て、さらに底面にアウターソール8を接着することができる。
外編地2および内編地3の編糸は、装飾性や吸湿性の要望に応じて、綿糸、ポリエステル/綿混糸、羊毛、絹糸、麻糸、アクリル繊維糸、低融点ナイロン糸やポリエステル糸のような熱融着糸などの1種または2種以上であり、履物の形状や用途などに応じて適宜変更する。例えば、外編地2の編糸には装飾を高めるために2色以上のポリエステル繊維糸またはポリエステル/綿混糸を用い、内編地3の編糸として吸湿性の高い綿糸やポリエステル繊維糸を用いると好ましい。
通常、外編地2および/または内編地3の編糸の中に熱融着糸を添加しており、添加した熱融着糸によって、外編地2と内編地3とをそのまま加熱加圧処理によって立体成形と同時に両者を熱圧着できる。熱融着糸の添加量は立体成形だけを目的とする場合と比べて多少多めであり、外編地2の編成の際に熱融着糸を添え編みすることで熱融着糸の添加量を立体成形の必要量だけにしてもよい。一方、両編地2,3を熱融着フィルムの介在や液状接着剤の塗布などで圧着するならば、外編地2および内編地3の編糸に熱融着糸を含んでいなくてもよい。
外編地2および内編地3は、一連に編成されていると編組織が特に制限されることはなく、例えば、平編(天竺編 )、 パール編、タック編、浮き編、パイル編、添え糸編、からみ添え糸編、裏毛編などの編組織であればよい。この編組織は、帯状部20(図4)のように部分的に異なっていてもよく、2種類以上の横編組織によって単独の横編地を編成してもよい。外編地2や内編地3を添え糸編や裏毛編で編成すると、外編地2において地編糸に対して熱融着糸を裏側に多く出し、または内編地3において地編糸が熱融着糸であると熱融着糸を表側に多く出すことができるので、外編地2と内編地3との熱圧着をより確実に達成できる。
室内履き1は、高速の自動靴下編機を用いて、図2に示す展開編成図のように外編地2および/または内編地3を一連に丸編みで編成する。用いる自動靴下編機は、4台の糸送りフィーダーを備えた4口靴下編機であると好ましい。編成する履物に応じて、図2の展開編成図の一部および編糸の種類や太さなどを適宜に変更すると、運動用シューズ、インナーソックス、フットカバー、携帯靴などに適した履物を製造でき、用途的には同様の室内履きであっても、主たる使用者や使用場所に応じて図2における各部分の平面形状を変更してもよい。
図2に示す展開編成図は、自動靴下編機を用いる場合に適用され、各部分の幅と長さは概略である。図2を参照すると、外編地2は上方履き口5の周縁後方部21から編み始められ、該後方部の横幅は200mm前後である。周縁後方部21は直ちに踵部18に移行し、シリンダ振幅を適宜調整しながら半回転以上の往復編みを行い、シリンダ振幅の調整に際し、次第にシリンダ振幅を縮小していくと、ゴアライン22,22で囲まれた部分の大部分が踵部18に相当する。
踵部18は、通常、ゴアライン22,22の頂点のコース24までになり、該コースを越えると足裏部16の後方部26および両側辺部14,14を順次編成する。踵部18は、2重編地で立体成形後に適当な硬さを有するので、図1に示すように湾曲しながら立ち上がり、着用者の踵部に嵌まりやすいように丸みを帯びて膨らんでいる。
足裏部16の中間部28および両側辺部14,14は、半回転以上の往復編みを行いながら次第にシリンダ振幅を拡大していき、長い中間部28を経て前方において全周部30を形成し、該全周部では編成時にシリンダ全周を回転し、そのコース幅は5〜20程度に定める。所定幅の全周部30からシリンダ振幅を適宜に調整して後側で半回転の往復編みを行う。全周部30の前側周縁であるリンキングコース32は、一般の靴下の場合とは異なり、アウターソール8で隠すことができる足裏部16の側に位置させる。
全周部30から後側で前方に向かって足甲部12に移行し、リンキングコース32から左右両脇にゴアライン34,34が形成され、ゴアライン34,34に囲まれた部分が足甲部12であり、さらに足裏部16の前方部36を編成する。足甲部12および爪先部10は、ゴアライン34,34によって封止筒状になるように編成する。リンキングコース32の縫合はかがり縫いによって処理し、通常、外編地2と内編地3を重ね合わせた後に行う。爪先部10において、シリンダ振幅の拡大および縮小を正確に調整すると、左右の側辺形状が異なるように編成することも可能である。
外編地2および内編地3は、図3のように丸編みで一連に編成することが可能である。この場合、外編地2における前方部36の前縁38から内編地3の前方部につながり、編糸を綿糸などの内編地3に適したものに変更し、内編地3を外編地2に対してほぼ同一の平面形状で反対向きに編成していく。編成後において、内編地3を開口のリンキングコース32から外編地2の中に折り込んでかがり縫いで縫合する。
外編地2と内編地3は、図3のように一連に編成するならば、内編地3を開口のリンキングコース32から外編地2の中に折り込んで重ね合わせ、次にリンキングコース32を縫合する。また、外編地2と内編地3を個別に編成していれば、個別にリンキングコース32を縫合してから重ね合わせてもよい。この縫合糸の中に熱融着糸を加えておくと、熱圧着と立体成形時にリンキングコース32における縫合部分が熱圧縮されて編地本体と面一になりやすい。
図4に示す外編地40では、その中間部に高伸縮性の帯状部20を形成し、該外編地に対応させて内編地にも同一位置と形状の帯状部(図示しない)を形成し、該帯状部の幅は2〜4cm程度である。帯状部20の編糸はポリウレタン糸やゴム糸単独またはこれらの糸を芯糸として合成繊維糸でカバーリングした被覆弾性糸(FTY)であり、その編組織は通常リブ編、平編、ゴム糸挿入編などであればよい。被覆弾性糸において、芯糸のポリウレタン糸は繊度が30や40デシテックスであり、カバーリング糸は繊度が75や150デシテックス程度のポリエステル糸やナイロン糸であると好ましい。帯状部20を有する室内履き42は該帯状部の伸縮によってフリーサイズになる(図5と図6参照)。
重合した外編地2と内編地3は、靴型(図示しない)に嵌め、加熱加圧処理によって熱圧着するとともに立体的に成形する。この結果、熱圧着と立体成形を同時に行うことになり、立体成形だけの場合と比べて多少高圧または高温に加熱すると好ましい。外編地2および/または内編地3に熱融着糸を編み込んでおくと、加熱加圧処理だけで熱圧着と立体成形を同時に達成できる。一方、外編地2および内編地3に熱融着糸を編み込んでいないならば、外編地2と内編地3との間に熱融着フィルムを挟んだりまたは液状接着剤を塗布してから加熱加圧処理で熱圧着してもよい。
外編地2および内編地3には、通常、全体に熱融着糸が均一に編み込まれるけれども、編地の一部だけを熱融着糸を添加した編糸で編み立て、残りの部分を熱融着糸を含まない非融着性の編糸で編み立てることも可能であり、熱融着糸の添加量が異なる複数の編糸で編成してもよい。この結果、立体成形後のソールカバーとインステップカバーの一部を熱成形時に特に硬くしたり、部分的に編地の硬さが異なる履物を得ることができ、運動用シューズ用として好適である。また、爪先部10や踵部18、足指の付け根の踵側の部分だけに熱融着フィルムを挟んだり液状接着剤を塗布し、編地全体は熱融着糸を少量含む編糸で編成することにより、硬さが異なる部分が点在する履物を製造してもよい。
室内履き1の上方履き口5には環状の細幅編み部7を編み立て、該編み部は伸縮性を有するリブ編、両面編、ゴム糸挿入編などであればよい。編み部7の編糸はポリウレタン糸やゴム糸単独またはこれらの糸を芯糸として合成繊維糸でカバーリングした被覆弾性糸(FTY)である。上方履き口5には、その周縁について細幅布を玉縁縫いしてもよい。また、上方履き口5では爪先側に向かって延びるスリットを切り込み、該スリットにゴム布を縫い付けたり、靴紐を通す鳩目孔を刻設してもよい。
図1に示すように、ソールカバーつまり足裏部16の下側にゴム製またはプラスチック製のアウターソール8を接着すると好ましい。アウターソール8は、立縁部44を除いて足裏部16とほぼ同じ平面形状であり、通常、水性接着剤を用いて貼り付ければよい。図5と図6に示す室内履き42では、帯状部20に接触しないように該帯状部を挟んで前方アウターソール46および後方アウターソール48を分離配置すると好ましい。
次に、本考案を実施例に基づいて説明するが、本考案は実施例によって限定されるものではない。図1から図3に示す室内履き1は、装飾性を有する外編地2と、該外編地の内側に圧着する内編地3とを有する。外編地2の編糸はナイロン熱融着糸を加えた3色のポリエステル繊維糸であり、内編地3の編糸はナイロン熱融着糸を加えた紺色のポリエステル糸である。外編地2および内編地3は、それぞれ、爪先部10、足甲部12、両側辺部14,14、足裏部16および踵部18を構成する。
4口の自動靴下編機を用いて、ナイロン熱融着糸を加えた3色のポリエステル繊維糸である編糸によって外編地2を編成する。図2を参照すると、外編地2は上方履き口5の周縁後方部21から編み始められ、該後方部の横幅は190mmに達する。周縁後方部21は直ちに踵部18に移行し、シリンダ振幅を適宜調整しながら半回転以上の往復編みを行い、シリンダ振幅の調整に際し、次第にシリンダ振幅を縮小していくと、左右両脇にゴアライン22,22が形成され、ゴアライン22,22で囲まれた部分の大部分が踵部18に相当する。
踵部18は、通常、ゴアライン22,22の頂点のコース24までになり、該コースを越えると足裏部16の後方部26および両側辺部14,14を編成する。足裏部16の中間部28および両側辺部14,14は、半回転以上の往復編みを行いながら次第にシリンダ振幅を拡大していき、長い中間部28を経て前方において全周部30を形成し、該全周部では編成時にシリンダ全周を回転し、そのコース幅は10に定める。所定幅の全周部30からシリンダ振幅を適宜に調整して後側で半回転の往復編みを行い、該全周部の前側周縁がリンキングコース32に相当する。
全周部30から後側で前方に向かって足甲部12に移行し、リンキングコース32から次第に後側のシリンダ振幅を縮小していくと、左右両脇にゴアライン34,34が形成され、ゴアライン34,34に囲まれた部分が足甲部12であり、両ゴアラインの頂点付近が爪先部10に相当し、さらに足裏部16の前方部36を編成する。足甲部12および爪先部10は、ゴアライン34,34によって封止筒状になるように編成する。
外編地2を前記のように編成した後に、該外編地における前方部36の前縁38から内編地3の足底部前方部を編成し、その編糸を内編地3に適した紺色のポリエステル繊維糸に変更し、内編地3を外編地2に対してほぼ同一の平面形状で反対向きに編成していく。図3のように丸編みで一連に編成すると、図3の一点鎖線のように全体の編成後に内編地3を開口のリンキングコース32から外編地2の中に折り込んで重ね合わせてから、該リンキングコースを縫合する。
重合した外編地2と内編地3は、靴型(図示しない)に嵌め、加熱加圧処理によって熱圧着するとともに立体的に成形する。熱圧着と立体成形を同時に行うので、立体成形だけの場合と比べて多少高圧または高温に加熱する。外編地2および内編地3にナイロン熱融着糸を編み込んでいるため、加熱加圧処理だけで熱圧着と立体成形を同時に達成でき,成形後に冷却乾燥する。
次に、室内履き1の上方履き口5には環状の細幅編み部7を編み立て、該編み部は伸縮性を有する両面編である。編み部7の編糸はポリウレタン糸を芯糸としてポリエステル繊維糸でカバーリングした被覆弾性糸(FTY)である。さらに図1に示すように、足裏部16の下側に軟質プラスチック製のアウターソール8を接着する。靴サイズ23cmのアウターソール8は、立縁部44を除いて足裏部16とほぼ同じ平面形状であり、通常、水性の熱可塑性接着剤を用いて貼り付ける。
室内履き1は、着用時において環状の細幅編み部7へ足を入れ、足甲部12に足先を嵌めてから踵部18を立ち上げて嵌めればよく、この際に細幅編み部7が多少拡がって足首部は露出する。室内履き1は、貼り合わせ編地のインステップカバーとソールカバーが適度の伸縮性を有するので快適な履き心地である。室内履き1において、足裏部16の縫合リンキングコース32は加熱加圧時にほぼ面一になるけれども、該コースでの接触が気になる場合には中敷を入れてもよい。
室内履き1は、製造工程が少ないので製作が比較的迅速て容易であり、外編地2によって主にファッション性を付与し且つ内編地3で吸湿性などを高めることができる。室内履き1は、その底裏がプラスチック製のアウターソール8であるので使用者の足裏への刺激を緩和し、しかも全体が適度の伸縮性を有する2重編みからなるから、使用者が室内履き1を履いた際に足が圧迫されることを防いで快適である。
実施例1と同様に外編地2を自動靴下編機によって編成するが、この展開編成図では図2よりも両側辺部14,14をより広く、上方履き口5がより小径になるように定め、外編地2の前方部36の前縁38で終了する。一方、内編地3については外編地2と別個に編成する。両編地2,3について、それぞれリンキングコース32を縫合し、この縫合糸の中にナイロン熱融着糸を加えておき、熱圧着と立体成形時にリンキングコース32における縫合部分も熱圧縮されて編地本体と面一になる。この縫合の後に両者を重ね合わせ、次に靴型に嵌め、加熱加圧処理に立体成形してから冷却乾燥する。
さらに上方履き口5には、上方履き口5において爪先側に向かって延びるスリットを切り込み、履き口周縁について細幅布を玉縁縫いする。このスリットの両側に靴紐を通す鳩目孔を複数列刻設し、足裏部16の下側に軟質プラスチック製のアウターソールを水性接着剤で接着する。前記の鳩目孔を通して靴紐で締め付けると、比較的軽量である運動用シューズを得ることができる。
図4から図6は本考案の変形例を示し、図5と図6に示す室内履き42では、実施例1と同じ編糸を使用して外編地40と内編地を丸編みで一連に編成するけれども、該外編地と内編地の中間部において編糸が異なる高伸縮性の帯状部20(図4)をそれぞれ形成する。図4に示す外編地40の平面形状は、帯状部20を除いて実施例1の図2とほぼ同様であり、類似部分には同番号を付している。
帯状部20はリブ編であって、その幅は3.2cm程度である。帯状部20の編糸はポリウレタン糸を芯糸としてナイロン繊維糸でカバーリングした被覆弾性糸(FTY)であり、その編組織は通常リブ編、平編、ゴム糸挿入編などである。被覆弾性糸において、芯糸のポリウレタン糸は繊度が40デシテックスであり、カバーリング糸は繊度が150デシテックスのナイロン糸である。
外編地40を丸編みで編成した後に、該外編地における前方部36の前縁38から内編地の足底部前方部を編成し、該内編地を外編地40に対してほぼ同一の平面形状で反対向きに丸編みで編成する。一連に編成した後に内編地を開口のリンキングコース32から外編地40の中に折り込んで重ね合わせてから、該リンキングコースを縫合する。重合した外編地40と内編地を靴型に嵌め、加熱加圧処理によって熱圧着するとともに立体的に成形し、ついで冷却乾燥する。外編地40および内編地に熱融着糸を編み込んでいるため、加熱加圧処理だけで熱圧着と立体成形を同時に達成できる。
室内履き42の上方履き口5には、実施例1と同様に環状の細幅編み部7を編み立て、該編み部は伸縮性を有する両面編である。図5と図6に示すように、室内履き42では、帯状部20に接触しないように該帯状部を挟んで軟質プラスチック製の前方アウターソール46および後方アウターソール48を分離配置し、足裏部16の下側に水性の熱可塑性接着剤を用いて貼り付ける。前方アウターソール46および後方アウターソール48は、裏面に滑り止め用凹凸部50を設けた楕円形に近い一部直線状の平面形状を有し、縦長さは11cmと9cmである。
室内履き42は、不使用時には、図5および図6に示すように帯状部20が横方向中間で折れ曲がり、縦長さが約20cmになる。帯状部20が平坦で不伸長である状態では、室内履き42の縦長さは約23cmである。帯状部20を伸長した状態になると、室内履き42の縦長さは約24cmに達する。この結果、帯状部20によって室内履き42はフリーサイズになり、主として数多くの女性が好適に履くことができる。
1 室内履き
2 外編地
3 内編地
5 上方履き口
7 細幅編み部
8 アウターソール
12 足甲部
16 足裏部
18 踵部
20 帯状部
32 リンキングコース

Claims (6)

  1. シューズ、室内履き、インナーソックス、フットカバー、携帯靴などに相当する履物であって、装飾性を有する外編地と、該外編地の内側に圧着する内編地とからなり、外編地および/または内編地を丸編みで一連に編成してから、外編地および内編地を重ね合わせて靴型に嵌め、加熱加圧処理によって外編地と内編地とを熱圧着して立体的に成形することにより、貼り合わせ編地のインステップカバーとソールカバーを備える二重編地の履物。
  2. ソールカバーの下側においてゴム製またはプラスチック製のアウターソールを接着する請求項1記載の履物。
  3. シューズ、室内履き、インナーソックス、フットカバー、携帯靴などに相当する履物であって、装飾性を有する外編地と、該外編地の内側に圧着する内編地とからなり、外編地および/または内編地を丸編みで一連に編成するとともに、外編地および内編地の中間部において高伸縮性の帯状部を形成してから、外編地および内編地を重ね合わせて靴型に嵌め、加熱加圧処理によって外編地と内編地とを熱圧着して立体的に成形することにより、貼り合わせ編地のインステップカバーとソールカバーを備え、高伸縮性の帯状部によってフリーサイズである二重編地の履物。
  4. ソールカバーの下側においてゴム製またはプラスチック製の前方および後方のアウターソールを接着し、前方アウターソールおよび後方アウターソールを帯状部に接触しないように該帯状部を挟んで分離配置して個々に接着する請求項3記載の履物。
  5. 自動靴下編機を用いて外編地および内編地を編成する際に、該外編地および/または内編地の編糸の中に熱融着糸を含んでいる請求項1または3記載の履物。
  6. インステップカバーの上方履き口に伸縮性を有する環状の細幅編み部を編み立てる請求項1または3記載の履物。
JP2020001888U 2020-05-22 2020-05-22 二重編地の履物 Active JP3227574U (ja)

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JP2022110169A (ja) * 2021-01-16 2022-07-29 株式会社キタイ カスタムオーダーシューズの製造方法

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