JP2019189965A - フットカバー - Google Patents
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Abstract
Description
かかるフットカバーは他の普通の靴下に比べて履き口が大きく開口しているため、フットカバーの踵部が歩行中にずれて脱げてしまうという問題がある。
そして、このような問題を解決するフットカバーとして、踵部の略中央の後方膨出部分の内面にシリコン樹脂製の滑り止め部が設けられたもの(例えば特許文献1を参照。)が提案されている。
また、フットカバーの踵部における略中央部の内面に厚みを有する滑り止め部を設けた場合には、その滑り止め部に対応する踵部の外面に凸部が形成される。すると、このフットカバーの踵部外面に形成された凸部が、靴の踵部内面に当接して、両者の間に比較的大きな摩擦力が生じる。そして、このような摩擦力が生じることにより、靴の内部でフットカバーの踵部が着用者の踵からずれるという問題が発生する場合がある。
前記履き口の前方に位置する前方袋部と、前記履き口の下方に位置する足底部と、前記履き口の後方に位置する踵部と、を備えたフットカバーであって、
前記履き口の後方縁部の内面に、高摩擦材料製の滑り止め部が設けられている点にある。
そして、その履き口の後方縁部の内面に高摩擦材料製の滑り止め部が設けられている。このことにより、当該滑り止め部は、履き口の側方縁部から後方縁部に対して作用する前方へ向かう引張力により、着用者の踵上方の表面に好適に押し付けられることになる。よって、履き口の後方縁部の内面に設けた滑り止め部と着用者の踵上部の表面との間に良好な摩擦力が生じ、結果、フットカバーの踵部のずれを好適に防止することができる。
また、滑り止め部が、着用者の踵上方の窪みへ引っ掛かる履き口の後方縁部の内面に設けられているので、その外面に滑り止め部の厚さに起因する凸部が形成された場合であっても、その凸部が靴の踵部内面に当接することが抑制される。よって、その凸部と靴の内面との間に摩擦力が生じることを防止して、靴の内部でフットカバーの踵部が着用者の踵から脱げることを好適に防止するこができる。
従って、本発明により、踵部のずれを好適に防止することが可能なフットカバーを提供することができる。
前記滑り止め部が、前記折り返し部の内面に設けられている点にある。
更に、このような折り返し部は、踵部の上方端部を折り返して構成されているので、それ以外の踵部の編地よりも伸縮性が低くなる。よって、履き口が着用者の足首周りで広がると、この履き口の後方縁部として構成された折り返し部に比較的大きな張力が生じ、その大きな張力により、折り返し部の内面に設けられた滑り止め部が、比較的大きな力で着用者の踵上方の表面に押し付けられることになる。よって、着用者の踵上部の表面に対する滑り止め部の摩擦力を増加させることができ、フットカバーの踵部のずれを一層良好に防止することができる。
また、折り返し部の内面に厚さを有する滑り止め部を設けた場合であっても、滑り止め部の厚みが折り返し部の厚みによってある程度吸収されるので、折り返し部の外面では、滑り止め部の厚さに起因する凸部が形成され難くなる。よって、その凸部に起因する靴の内部でのフットカバーの踵部のずれを一層良好に抑制することができる。
このように履き口の後方縁部の両端部に前方へ引っ張る引張力が作用すると、当該履き口の後方縁部が着用者の踵上方の窪みに対して良好に引っ掛かり、その状態が維持される。更に、履き口の後方縁部に対して作用する引張力により、その後方縁部の内面に設けられた滑り止め部を大きな力で着用者の踵上方の表面に押し付けることができる。
これらのことにより、フットカバーの踵部のずれを一層良好に防止することができる。
前記低伸縮部が、前記リング部に編成されている点にある。
本発明に係るフットカバーの第1実施形態について、図1、図2、及び図3に基づいて説明する。
本実施形態のフットカバー20は、図1及び図2に示すように、履き口10が上面に形成され、その履き口10の前方に位置する前方袋部1と、その履き口10の下方に位置する足底部6と、その履き口10の後方に位置する踵部7と、を備えて構成されている。尚、このようなフットカバー20は、公知の全自動丸編み機によって一体的に編成することができる。
更に、この滑り止め部9は、高弾性の折り返し部8の内面に設けられているため、履き口10が着用者の足首周りで広がる状態となって折り返し部8に比較的大きな張力が生じることで、その大きな張力により、滑り止め部9が比較的大きな力で着用者の踵上方の表面に押し付けられる。
そして、これらの押し付け力により、滑り止め部9と着用者の踵上部の表面との間に比較的大きな摩擦力が生じ、その大きな摩擦力により、フットカバー20の踵部7のずれが好適に防止されることになる。
更に、滑り止め部9は、ある程度の厚みを有する折り返し部8の内面に設けられているので、滑り止め部9の厚みの殆どが折り返し部の厚みによって吸収される。よって、折り返し部8の外面には、滑り止め部9の厚さに起因する凸部は殆ど形成されなくなる。よって、その凸部に起因する靴の内部での踵部7のずれが一層良好に抑制されることになる。
そして、この低伸縮帯状部4の両端部は、前方袋部1において少なくとも履き口10の前方縁部10fの両端部の前方側の部分に設けられ、足底部6よりも前後方向での伸縮性が低い低伸縮部4aとなる。
例えば、足底部6が通常のメリヤス編みで編成されているのに対して、ウェール方向に伸び難い性質を有するタック編みにより低伸縮帯状部4を編成することで、当該低伸縮帯状部4の伸縮性を足底部6よりも低くすることができる。
更に、後方縁部10rに伝達される引張力により、履き口10の後方縁部10rとして構成された折り返し部8の内面に設けられた滑り止め部9が、比較的大きな力で着用者の踵上方の表面に押し付けられる。このことにより、着用者の踵上部の表面に対する滑り止め部9の摩擦力が増加し、結果、フットカバー20の踵部7のずれが一層良好に防止されることになる。
本発明に係るフットカバーの第2実施形態について、図4及び図5に基づいて説明する。
尚、本実施形態のフットカバーは、前述の第1実施形態のフットカバーに対して、低伸縮帯状部やゴアラインの形状のみが相違する。よって、以下の説明において、前述の第1実施形態と同様の構成については詳細な説明を割愛する場合がある。
そして、この低伸縮帯状部40の両端部は、前方袋部1において少なくとも履き口10の前方縁部10fの両端部の前方側の部分に設けられ、足底部6よりも前後方向での伸縮性が低い低伸縮部40aとなる。
更に、本実施形態では、図5に示すように、低伸縮帯状部40の両端部において、低伸縮部40aは、後方ほど外方に位置する状態で傾斜配置されている。このことで、低伸縮部40aに対して前方縁部10fから後方に加わる引張力を、低伸縮帯状部40における上中央部から左右に対する伸縮力によっても対抗することができるようになる。
即ち、低伸縮帯状部40の中央部40bの前後方向の幅は、低伸縮部40aよりも細いものとして形成されている。すると、リング部3において、上記中央部40bが配置された着用者の足甲に沿う上面部分において、前後方向での伸縮性の低下が適度に抑制されるので、前後方向において突っ張るなどの低伸縮帯状部40に起因する装着感の悪化を抑制することができる。
尚、本実施形態において、副ゴアライン14b1は、図4に示すように、主ゴアライン14aから下方に分岐するものとして構成したが、この副ゴアライン14b1を、主ゴアライン14aと分離しても構わない。例えば、副ゴアライン14b1を、履き口10の両側方縁部10sにおいて主ゴアライン14aの接続部よりも前方の位置から可能に延出するものとして構成することもできる。
また、前述の第1実施形態においても、当該第2実施形態で説明したゴアライン13,14の構成を採用することができる。
本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
2 先部
3 リング部
4a 低伸縮部
6 足底部
7 踵部
8 折り返し部
9 滑り止め部
10 口
10f 前方縁部
10r 後方縁部
10s 側方縁部
20 フットカバー
Claims (5)
- 履き口が上面に形成され、
前記履き口の前方に位置する前方袋部と、前記履き口の下方に位置する足底部と、前記履き口の後方に位置する踵部と、を備えたフットカバーであって、
前記履き口の後方縁部の内面に、高摩擦材料製の滑り止め部が設けられているフットカバー。 - 前記履き口の後方縁部が、前記踵部の上方端部を折り返してなる折り返し部として構成され、
前記滑り止め部が、前記折り返し部の内面に設けられている請求項1に記載のフットカバー。 - 前記前方袋部において少なくとも前記履き口の前方縁部の両端部の前方側の部分に、前記足底部よりも前後方向での伸縮性が低い低伸縮部が設けられている請求項1又は2に記載のフットカバー。
- 前記前方袋部が、全周丸編みで編成されたリング部と当該リング部の下半周部から往復編みでつま先を包むように編成されて前記リング部の上半周部に縫合されたつま先部とで構成され、
前記低伸縮部が、前記リング部に編成されている請求項3に記載のフットカバー。 - 前記履き口の両側方縁部が、往復編みで編成された前記足底部の両側方端部として構成されている請求項1〜4の何れか1項に記載のフットカバー。
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