JP7290090B2 - 再生資源由来ポリエステルフィルム及びその製造方法 - Google Patents
再生資源由来ポリエステルフィルム及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7290090B2 JP7290090B2 JP2019165254A JP2019165254A JP7290090B2 JP 7290090 B2 JP7290090 B2 JP 7290090B2 JP 2019165254 A JP2019165254 A JP 2019165254A JP 2019165254 A JP2019165254 A JP 2019165254A JP 7290090 B2 JP7290090 B2 JP 7290090B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- derived
- polyester
- raw material
- recycled
- recycled resource
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/62—Plastics recycling; Rubber recycling
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Description
また、本発明は、ポリエステルフィルムから回収された再生資源由来原料を実質的に100%使用して得られ、且つ、色調が改善された、再生資源由来ポリエステルフィルムを提供することを目的の1つとするものである。
(1)ポリエステルフィルムから回収された、再生資源由来原料を準備する工程
(2)前記再生資源由来原料に含有されるポリエステルを固相重合し、該ポリエステルの固有粘度(IV)を0.80dl/g以上とすることで、固有粘度(IV)が0.80dl/g以上のポリエステルを含有する再生資源由来原料(a)を作製する工程
(3)ポリエステルフィルムから回収された、固有粘度(IV)が0.60dl/g以下のポリエステルを含有する再生資源由来原料(b)を作製する工程
(4)前記(a)及び(b)の混合原料を溶融混練した後、フィルム状に成型する工程
本発明の再生資源由来ポリエステルフィルム(以下、「本フィルム」ともいう。)は、ポリエステルフィルムから回収された再生資源由来原料、より具体的には、使用後のポリエステルフィルム製品及び/又はポリエステルフィルム(以下、両者を併せて又は個々に「本再資源フィルム」という。)を製造する工程等から回収された再生資源由来原料により形成されるものである。
本フィルムは、単層及び2以上の層を有する積層構造(積層フィルム)のいずれも採用することができるが、とりわけ、3層以上の積層構造を有することが好ましい。
「再生資源由来原料」とは、本資源フィルムを構成するポリエステル等の原料生産後に一度以上溶融されたものをいう。
また、本資源フィルムは、ポリエステルフィルムを製造する工程で生じた、自己回収型の再生資源由来原料により形成されるものであることが好ましい。
自己回収型の再生資源由来原料を使用することで、再生資源由来原料の特性を正確に把握でき、品質が安定した再生資源由来ポリエステルフィルムを提供することができる。
また、「フィルム」とは、シートを含む概念であり、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
また、より具体的には、本発明において、「実質的に100%再生資源由来原料」とは、99%以上、好ましくは99.5%以上が再生資源由来原料であることを意味する。
そこで、前記再生資源由来原料は、固有粘度(IV)が異なる2種以上のポリエステルを含有し、当該ポリエステルの少なくとも1つは、固有粘度(IV)が0.80dl/g以上であることが好ましい。
係る観点から、当該ポリエステルの少なくとも1つは、固有粘度(IV)が0.82dl/g以上であることが好ましく、0.85dl/g以上であることが最も好ましい。
なお、固有粘度(IV)とは、ウペローデ型粘度計を用い、フェノール:テトラクロロエタン=1:1を溶媒として、30℃で測定したものをいう。
固相重合方法としては、公知の方法を利用することができ、連続或いはバッチのいずれの方法であってもよい。
固有粘度(IV)が0.60dl/g以下のポリエステルを含む再生資源由来原料を使用することにより、該フィルムの生産性やコストを維持できる等の効果を奏することができる。
実質的に100%再生資源由来原料からフィルムを形成すると、ポリマーの劣化により色調が黄色くなり、そのまま製品として使用し難い。
そこで、本フィルムは、前記再生資源由来原料以外の成分として、蛍光増白剤を含有することが好ましい。
蛍光増白剤を添加することにより、フィルムの黄色味を改善することができる。
具体的には、4,4’-ビス(ベンズオキサゾール-2-イル)スチルベン、2,5-ビス(5-t-ブチル-2-ベンズオキサゾリル)チオフェン、1,2-ジ(5-メチル-2-ベンジアゾリル)エチレン、1,2-ビス(5-メチル-2-ベンズオキサゾール)エチレン、2,2’-(4,4’-ジフェノールビニル)ジベンズオキサゾール、1,1’-ビフェニル-4,4’-ビス-ベンズオキサゾール、2,5-ビス(ベンズオキサゾール-2-)チオフェン、4-4’-ビス(5-メチル-2-ベンズオキサゾール)エチレン、1,4-ビス(ベンズオキサゾリル-2-イル)エチレン、1,4-ビス(ベンズオキサゾリル-2-イル)ナフタレン、4-4’-ビス[(4-アミノ-6-モルフォリノ-1,3,5-トリアジン-2-イル)アミノ]スチルベン-ジサルフォネート、2,2’-(1,4-ナフタレンジイル)ビス-ベンズオキサゾールなどを挙げることができ、これらのうちの1種を単独で使用することも、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
蛍光増白剤の含有量が1.0重量%を超えると、色調改善効果も飽和するばかりか、本フィルム表面に蛍光増白剤が過剰にブリードアウトして使用時に悪影響を与える等の問題が発生する。
本フィルムは、易滑性及び傷発生防止性を付与する観点から、前記再生資源由来原料以外の成分として、粒子を含有することが好ましい。
本資源フィルムは、ポリエステル又はポリエステルを含む組成物をフィルム状に成型加工したものであり、ポリエステルを主たる構成成分として成るものである。
なお、「主たる構成成分」とは、フィルムを構成する成分のうち、50質量%以上を占めることいい、好ましくは70質量%以上を占めることをいう。
前記ポリエステルは、主鎖に連続してエステル結合を有する高分子化合物をいい、ホモポリエステルであっても共重合ポリエステルであってもよく、具体的には、ジカルボン酸成分とジオール成分とを重縮合反応させることによって得られるポリエステルを挙げることができる。
前記芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸などを挙げることができ、脂肪族グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール等を挙げることができる。
代表的なポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン-2,6-ナフタレンジカルボキシレート(PEN)等を例示することができる。
中でも、特に、ポリエチレンテレフタレート(PET)が好ましい。
共重合ポリエステルのジカルボン酸成分としては、例えばイソフタル酸、フタル酸テレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、オキシカルボン酸等の一種または二種以上を挙げることができる。
共重合ポリエステルのグリコール成分としては、例えばエチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等の一種または二種以上を挙げることができる。
上記ポリエステルを重縮合する際の重縮合触媒としては、アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物、アルミニウム化合物、チタン化合物等が挙げられるが、とりわけ、アンチモン化合物を用いて得られるポリエステルを使用することが好ましい。
本資源フィルムは、粒子を含有するポリエステル組成物から形成されるものであってもよい。
なお、前記粒子としては、上述したものを適宜使用することができる。
本資源フィルムは、蛍光増白剤を含有するポリエステル組成物から形成されるものであってもよい。
なお、前記蛍光増白剤としては、上述したものを適宜使用することができる。
本資源フィルムは、酸化防止剤、耐光剤、ゲル化防止剤、有機湿潤剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、界面活性剤等の各種添加剤を含有するポリエステル組成物から形成されるものものであってもよい。
本フィルムは、無延伸フィルムであっても、一軸延伸フィルムであっても、二軸延伸フィルムであってもよい。
中でも、フィルム強度の観点から、特に二軸延伸フィルムであるのが好ましい。
本フィルムは、少なくとも片面に離型層を有する形態、すなわち、離型フィルムの形態で使用することも可能である。
なお、この際、該離型層も再生資源由来原料から構成することが特に好ましい。
(1)本フィルムが、少なくともA/B/Aの3層を備えた多層構造であって、前記A層は、最表面を構成する層であり、且つ、ポリエステルフィルムから回収された再生資源由来原料から形成され、該A層形成用の再生資源由来原料(A-1)は、固有粘度(IV)が0.60dl/g以下のポリエステルを含み、前記B層は、ポリエステルフィルムから回収された再生資源由来原料から形成され、該B層形成用の再生資源由来原料(B-1)は、固有粘度(IV)が0.80dl/g以上のポリエステルを含む形態。
(2)前記(1)において、前記B層形成用の再生資源由来原料(B-1)は、B層中に固有粘度(IV)が0.80dl/g以上のポリエステルを30質量%以下含む形態
(3)前記(1)又は(2)において、前記B層形成用の再生資源由来原料(B-1)は、さらに、固有粘度(IV)が0.60dl/g以下のポリエステルを含む形態。
(4)前記(3)において、前記B層形成用の再生資源由来原料(B-1)は、B層中に固有粘度(IV)が0.60dl/g以下のポリエステルを50質量%以上含む形態
(5)前記(1)~(4)の何れかにおいて、前記B層は、さらに、蛍光増白剤を含有する形態。
(6)前記(1)~(5)の何れかにおいて、前記A層は、さらに、粒子を含有する形態。
(7)前記(1)~(6)の何れかにおいて、本フィルムが、二軸延伸フィルムである形態。
(8)前記(1)~(7)の何れかにおいて、前記B層形成用の再生資源由来原料(B-1)は、塗布層を備えるポリエステルフィルムから回収された再生資源由来原料(b-1)を含む形態
(9)前記(1)~(8)の何れかにおいて、前記A層形成用の再生資源由来原料(A-1)は、前記再生資源由来原料(b-1)を実質的に含まない形態
(10)前記(1)~(9)の何れかの本フィルムの少なくとも片面に離型層を有する形態。
また、とりわけ、B層形成用の再生資源由来原料(B-1)が、さらに、固有粘度(IV)が0.60dl/g以下のポリエステルを含むことで、本フィルムの機械的強度を維持しつつ、該フィルムの生産性やコストも維持できる等の利点がある。
なお、「実質的に」とは、意図的に前記再生資源由来原料(b-1)を含まないことを意味し、具体的には、前記A層中において、前記再生資源由来原料(b-1)の含有量が5質量%未満であることをいい、より好ましくは1質量%未満であることをいう。
以下、本フィルムの製造方法の一例として、二軸延伸フィルムの製造方法を示す。
先ずは、公知の方法により、上述した再生資源由来原料、例えば再生ポリエステルチップを溶融押出装置に供給し、それぞれのポリマーの融点以上に加熱し、溶融ポリマーをダイから押し出し、回転冷却ドラム上でポリマーのガラス転移点以下の温度となるように冷却固化し、実質的に非晶状態の未配向シートを得るようにすればよい。
この際、延伸温度は、通常25~120℃、好ましくは35~100℃であり、延伸倍率は通常2.5~7倍、好ましくは2.8~6倍である。
この際、延伸温度は通常50~140℃であり、延伸倍率は通常3.0~7倍、好ましくは4.5倍以上であり、より好ましくは4.5~5.0倍である。
なお、前記の延伸においては、一方向の延伸を2段階以上で行う方法を採用することもできる。
(1)本フィルムの製造方法において、以下の工程A~Dを有する形態。
A.ポリエステルフィルムから回収された、再生資源由来原料を準備する工程
B.前記再生資源由来原料に含有されるポリエステルを固相重合し、該ポリエステルの固有粘度(IV)を0.80dl/g以上とすることで、固有粘度(IV)が0.80dl/g以上のポリエステルを含有する再生資源由来原料(a)を作製する工程
C.ポリエステルフィルムから回収された、固有粘度(IV)が0.60dl/g以下のポリエステルを含有する再生資源由来原料(b)を作製する工程
D.前記(a)及び(b)の混合原料を溶融混練した後、フィルム状に成型する工程
(2)前記(1)において、前記工程Dは、前記混合原料を溶融混練した後、溶融押出し、冷却してフィルム状に成型する成型工程である形態。
(3)前記(1)又は(2)において、工程Dの後に、以下の工程Eを有する形態。
E.長手方向及び/又は幅方向に延伸する延伸工程
また、再生資源由来原料(b)を使用することで、本フィルムの機械的強度を維持しつつ、該フィルムの生産性やコストも維持できる等の利点がある。
とりわけ、共押出法によりフィルム状に成型する方法が好ましい。
この際の延伸温度は、通常70~120℃、好ましくは80~110℃であり、延伸倍率は通常2.0~7.0倍、好ましくは2.5~5.0倍である。
そして、引き続き180~270℃の温度で緊張下又は30%以内の弛緩下で熱処理を行い、二軸配向フィルムを得る。
その場合、二方向の延伸倍率が最終的に、それぞれ上記範囲となるように行うのが好ましい。
本フィルムは、ARフィルム、NIRフィルム、EMIフィルム等の光学フィルターや、拡散フィルム、プリズムフィルム等の光学フィルムや、カード材料、ラベル材料、電子材料、包装材料、グラフィック材料(写真材料)、製版フィルム、磁気記録媒体、各種工程紙、OHPフィルム等の一般工業材料用として使用することができ、実質的に100%再生資源由来原料から構成されるため、環境面での貢献度が高く環境負荷低減に寄与できる。
本発明において、「X~Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
a)再生ポリエステルペレットの作製
(1)塗布層を有さない自己回収型のポリエステルフィルムを粉砕・処理し、固有粘度(IV)が0.57dl/gの再生ポリエステルペレット(a)を得た。
(2)塗布層を有さない自己回収型のポリエステルフィルムを粉砕・処理し、固有粘度(IV)が0.54dl/gの再生ポリエステルペレット(b1)を得た。
(3)塗布層を有する自己回収型のポリエステルフィルムを粉砕・処理し、固有粘度(IV)が0.58dl/gの再生ポリエステルペレット(c)を得た。
(4)固有粘度(IV)が0.54dl/gの再生ポリエステルペレット(b1)を真空下、220℃で固相重合し、固有粘度(IV)が0.85dl/gの再生ポリエステルペレット(b2)を得た。
表裏層の原料として、再生ポリエステルペレット(a)と、再生ポリエステルペレット(b1)と、バージン原料の平均粒径2.7μmのシリカ粒子(x1)とを得られるフィルム中における含有量がそれぞれ(a)16.48質量%、(b1)4.08質量%、(x1)0.04質量%となるように混合し、中間層の原料として、再生ポリエステルペレット(c)と、再生ポリエステルペレット(b2)と、再生ポリエステルペレット(b1)と、(x2)バージン原料の蛍光増白剤(4,4‘-Bis(2-benzoxazolyl)stilbene)とを得られるフィルム中における含有量がそれぞれ(c)52.93質量%、(b2)23.41質量%、(b1)3.01質量%、(x2)0.05質量%となるように混合し、2台のベント付き二軸押出機に各々供給し、280℃で溶融、混練し、多層TダイでA/B/A=3/32/3の構成比となるように合流させて押出した。表面温度を28℃に設定したキャスティングドラム上で急冷固化させて2種3層からなる未延伸フィルムを得た。
次いで、87℃にて長手方向(縦方向)に3.40倍延伸した後、テンターに導き、120℃にて幅方向(横方向)に4.04倍延伸した後、233℃で熱処理を行い、横方向に4.76%弛緩し、厚さ38μmの二軸延伸フィルムを得た。
次いで、得られた二軸延伸フィルムの両端から255mmの位置よりスリットを行い、当該スリット時に、生成された余剰分についてはスリット耳として回収し、これを粉砕・処理し、回収ポリエステル(d)とした。
なお、回収ポリエステル(d)の固有粘度(IV)は、計算上0.60となる。
表裏層の原料として、再生ポリエステルペレット(a)と、再生ポリエステルペレット(b1)と、バージン原料の平均粒径2.7μmのシリカ粒子(x1)とを得られるフィルム中における含有量がそれぞれ(a)13.47質量%、(b1)3.33質量%、(x1)0.03質量%となるように混合し、中間層の原料として、再生ポリエステルペレット(c)と、再生ポリエステルペレット(b2)と、再生ポリエステルペレット(b1)と、(x2)バージン原料の蛍光増白剤(4,4‘-Bis(2-benzoxazolyl)stilbene)と、回収ポリエステル(d)とを得られるフィルム中における含有量がそれぞれ(c)43.24質量%、(b2)19.13質量%、(b1)2.46質量%、(x2)0.04質量%、(d)18.30質量%となるように混合し、2台のベント付き二軸押出機に各々供給し、280℃で溶融、混練し、多層TダイでA/B/A=3/32/3の構成比となるように合流させて押出した。表面温度を28℃に設定したキャスティングドラム上で急冷固化させて2種3層からなる未延伸フィルムを得た。
次いで、87℃にて長手方向(縦方向)に3.40倍延伸した後、テンターに導き、120℃にて幅方向(横方向)に4.04倍延伸した後、233℃で熱処理を行い、横方向に4.76%弛緩し、厚さ38μmの再生資源由来ポリエステルフィルム1を得た。
当該再生資源由来ポリエステルフィルム1は、99.93質量%の再生資源由来原料を含む材料から形成されたものである。
また、再生資源由来ポリエステルフィルム1は、色調が改善されていた。
なお、A層中における、固有粘度(IV)が0.60dl/g以下のポリエステルの含有量は99.80質量%であり、また、B層中における、固有粘度(IV)が0.60dl/g以下のポリエステルの含有量は76.96質量%であり、固有粘度(IV)が0.80dl/g以上のポリエステルの含有量は23.00質量%である。
A/B/A=4/42/4の構成比から成る厚さ50μmのフィルムとする以外は、実施例1と同様にして、再生資源由来ポリエステルフィルム2を得た。
当該再生資源由来ポリエステルフィルム2は、99.93質量%の再生資源由来原料を含む材料から形成されたものである。
また、再生資源由来ポリエステルフィルム2は、色調が改善されていた。
なお、A層中における、固有粘度(IV)が0.60dl/g以下のポリエステルの含有量は99.80質量%であり、また、B層中における、固有粘度(IV)が0.60dl/g以下のポリエステルの含有量は76.96質量%であり、固有粘度(IV)が0.80dl/g以上のポリエステルの含有量は23.00質量%である。
再生資源由来ポリエステルフィルム1及び2を幅15mmの矩形に切り出し、引張試験機で区間長を50mmとして200mm/分の引張速度で伸長し、引張り強さ、すなわち破断時の応力を求めた。
Claims (10)
- 以下の工程(1)~(4)を有する再生資源由来ポリエステルフィルムの製造方法。
(1)ポリエステルフィルムから回収された、再生資源由来原料を準備する工程
(2)前記再生資源由来原料に含有されるポリエステルを固相重合し、該ポリエステルの固有粘度(IV)を0.80dl/g以上とすることで、固有粘度(IV)が0.80dl/g以上のポリエステルを含有する再生資源由来原料(a)を作製する工程
(3)ポリエステルフィルムから回収された、固有粘度(IV)が0.60dl/g以下のポリエステルを含有する再生資源由来原料(b)を作製する工程
(4)前記(a)及び(b)の混合原料を溶融混練した後、フィルム状に成型する工程 - 前記工程(1)は、回収したポリエステルフィルムを粉砕機により粉砕してポリエステルフレークを作製し、該ポリエステルフレークを押出機により押し出した後、急冷固化することで再生資源由来原料を得る、請求項1に記載の再生資源由来ポリエステルフィルムの製造方法。
- 前記工程(3)は、回収した、固有粘度(IV)が0.60dl/g以下のポリエステルフィルムを粉砕機により粉砕してポリエステルフレークを作製し、該ポリエステルフレークを押出機により押し出した後、急冷固化することで再生資源由来原料(b)を得る、請求項1又は2に記載の再生資源由来ポリエステルフィルムの製造方法。
- 前記工程(4)では、前記工程(1)~(2)により得られた再生資源由来原料(a)を含有する表裏層の原料と、前記工程(1)~(3)により得られた再生資源由来原料(a)及び再生資源由来原料(b)の混合原料を含有する中間層の原料を、それぞれ別の押出機に投入し、Tダイからシート状に溶融押出する工程を含む共押出法により、中間層及び表裏層を有する再生資源由来ポリエステルフィルムを作製する、請求項1~3の何れか一項に記載の再生資源由来ポリエステルフィルムの製造方法。
- 前記工程(4)は、前記混合原料を溶融混練した後、溶融押出し、冷却してフィルム状に成型する成型工程である、請求項1~3の何れか一項に記載の再生資源由来ポリエステルフィルムの製造方法。
- 前記工程(4)の後に、以下の工程(5)を有する請求項1~5の何れか一項に記載の再生資源由来ポリエステルフィルムの製造方法。
(5)長手方向及び/又は幅方向に延伸する延伸工程 - 前記工程(5)は、延伸温度70~120℃で、2.0~7.0倍に長手方向に延伸した後、延伸温度70~170℃で3.0~7.0倍に幅方向に延伸する、請求項6に記載の再生資源由来ポリエステルフィルムの製造方法。
- 前記工程(5)において、180~270℃の温度で緊張下又は30%以内の弛緩下で熱処理を行う、請求項6又は7に記載の再生資源由来ポリエステルフィルムの製造方法。
- 前記工程(5)において、一方向の延伸を2段階以上で行う、請求項6~8の何れか一項に記載の再生資源由来ポリエステルフィルムの製造方法。
- 99%質量%以上の再生資源由来原料から製造する、請求項1~9の何れか一項に記載の再生資源由来ポリエステルフィルムの製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019165254A JP7290090B2 (ja) | 2019-09-11 | 2019-09-11 | 再生資源由来ポリエステルフィルム及びその製造方法 |
JP2023078501A JP2023104955A (ja) | 2019-09-11 | 2023-05-11 | 再生資源由来ポリエステルフィルム及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019165254A JP7290090B2 (ja) | 2019-09-11 | 2019-09-11 | 再生資源由来ポリエステルフィルム及びその製造方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2023078501A Division JP2023104955A (ja) | 2019-09-11 | 2023-05-11 | 再生資源由来ポリエステルフィルム及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021042309A JP2021042309A (ja) | 2021-03-18 |
JP7290090B2 true JP7290090B2 (ja) | 2023-06-13 |
Family
ID=74863743
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019165254A Active JP7290090B2 (ja) | 2019-09-11 | 2019-09-11 | 再生資源由来ポリエステルフィルム及びその製造方法 |
JP2023078501A Pending JP2023104955A (ja) | 2019-09-11 | 2023-05-11 | 再生資源由来ポリエステルフィルム及びその製造方法 |
Family Applications After (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2023078501A Pending JP2023104955A (ja) | 2019-09-11 | 2023-05-11 | 再生資源由来ポリエステルフィルム及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JP7290090B2 (ja) |
Citations (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004066700A (ja) | 2002-08-08 | 2004-03-04 | Mitsubishi Polyester Film Copp | ポリエステルフィルム |
JP2004156041A (ja) | 2002-11-07 | 2004-06-03 | Mitsubishi Polyester Film Gmbh | 結晶性熱可塑性樹脂から成る単層または積層フィルムの製造方法 |
JP2011256328A (ja) | 2010-06-11 | 2011-12-22 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | リサイクルポリエステル含有ポリエステル構造体及びその製造方法 |
JP2012041463A (ja) | 2010-08-20 | 2012-03-01 | Toyobo Co Ltd | 回収ポリエステル樹脂の再生方法、およびリサイクルポリエステル樹脂を用いた成形品 |
JP2013018281A (ja) | 2011-03-05 | 2013-01-31 | Mitsubishi Plastics Inc | 二軸配向ポリエステルフィルム |
JP2014065282A (ja) | 2012-09-27 | 2014-04-17 | Toyobo Co Ltd | Petボトル再生原料を使用した二軸配向ポリエステルフィルム |
WO2014061410A1 (ja) | 2012-10-19 | 2014-04-24 | 東レ株式会社 | 離型用二軸配向ポリエステルフィルム |
JP2015151477A (ja) | 2014-02-15 | 2015-08-24 | 三菱樹脂株式会社 | 白色難燃性ポリエステルフィルム |
JP2015151476A (ja) | 2014-02-15 | 2015-08-24 | 三菱樹脂株式会社 | 白色難燃性ポリエステルフィルム |
JP2016052781A (ja) | 2015-09-24 | 2016-04-14 | 大日本印刷株式会社 | ポリエステル樹脂組成物の積層体 |
JP2016204668A (ja) | 2012-04-13 | 2016-12-08 | 富士フイルム株式会社 | ポリエステルフィルム、太陽電池モジュール用バックシートおよび太陽電池モジュール |
JP2019099792A (ja) | 2017-12-07 | 2019-06-24 | 帝人フィルムソリューション株式会社 | 樹脂フィルム |
-
2019
- 2019-09-11 JP JP2019165254A patent/JP7290090B2/ja active Active
-
2023
- 2023-05-11 JP JP2023078501A patent/JP2023104955A/ja active Pending
Patent Citations (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004066700A (ja) | 2002-08-08 | 2004-03-04 | Mitsubishi Polyester Film Copp | ポリエステルフィルム |
JP2004156041A (ja) | 2002-11-07 | 2004-06-03 | Mitsubishi Polyester Film Gmbh | 結晶性熱可塑性樹脂から成る単層または積層フィルムの製造方法 |
JP2011256328A (ja) | 2010-06-11 | 2011-12-22 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | リサイクルポリエステル含有ポリエステル構造体及びその製造方法 |
JP2012041463A (ja) | 2010-08-20 | 2012-03-01 | Toyobo Co Ltd | 回収ポリエステル樹脂の再生方法、およびリサイクルポリエステル樹脂を用いた成形品 |
JP2013018281A (ja) | 2011-03-05 | 2013-01-31 | Mitsubishi Plastics Inc | 二軸配向ポリエステルフィルム |
JP2016204668A (ja) | 2012-04-13 | 2016-12-08 | 富士フイルム株式会社 | ポリエステルフィルム、太陽電池モジュール用バックシートおよび太陽電池モジュール |
JP2014065282A (ja) | 2012-09-27 | 2014-04-17 | Toyobo Co Ltd | Petボトル再生原料を使用した二軸配向ポリエステルフィルム |
WO2014061410A1 (ja) | 2012-10-19 | 2014-04-24 | 東レ株式会社 | 離型用二軸配向ポリエステルフィルム |
JP2015151477A (ja) | 2014-02-15 | 2015-08-24 | 三菱樹脂株式会社 | 白色難燃性ポリエステルフィルム |
JP2015151476A (ja) | 2014-02-15 | 2015-08-24 | 三菱樹脂株式会社 | 白色難燃性ポリエステルフィルム |
JP2016052781A (ja) | 2015-09-24 | 2016-04-14 | 大日本印刷株式会社 | ポリエステル樹脂組成物の積層体 |
JP2019099792A (ja) | 2017-12-07 | 2019-06-24 | 帝人フィルムソリューション株式会社 | 樹脂フィルム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2021042309A (ja) | 2021-03-18 |
JP2023104955A (ja) | 2023-07-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR102212372B1 (ko) | 폴리에스테르 필름 및 이를 이용한 폴리에스테르 용기의 재생 방법 | |
JP2001288350A (ja) | 高白色度二軸延伸ポリエステルフィルム | |
JP2013200435A (ja) | 偏光板保護用ポリエステルフィルム | |
JP4232004B2 (ja) | 二軸配向ポリエステルフィルム | |
JP2008248135A (ja) | フォトマスク保護テープ用ポリエステルフィルム | |
US6558884B1 (en) | Photographic film base comprising a poly(ethylene terephthalate)-based material | |
KR20120072484A (ko) | 성형성이 우수한 이축연신 폴리에스테르 필름 및 이의 제조방법 | |
JP7290090B2 (ja) | 再生資源由来ポリエステルフィルム及びその製造方法 | |
JP2006009025A (ja) | 二軸延伸ポリエステルフィルム及びその製造方法 | |
JP2006176774A (ja) | 二軸延伸ポリエステルフィルム及びその製造方法 | |
KR101705243B1 (ko) | 백색 열수축성 적층 필름 및 이를 포함하는 라벨 | |
JP2016221853A (ja) | 積層ポリエステルフィルム | |
JP5763456B2 (ja) | 二軸配向フィルム | |
JP2009214356A (ja) | 二軸配向積層ポリエステルフィルム | |
JP2006176773A (ja) | 二軸延伸ポリエステルフィルム及びその製造方法 | |
JP2004034451A (ja) | 熱収縮性ポリエステル系フィルムの製造方法 | |
JP2012210761A (ja) | 積層ポリエステルフィルム | |
JP2009102529A (ja) | 熱収縮性ポリエステル系フィルム | |
US6555303B1 (en) | Photographic film base comprising a poly(ethylene terephthalate)-based material | |
JP5533170B2 (ja) | ポリエステル成形体の製造方法 | |
JP2010201798A (ja) | 二軸配向積層ポリエステルフィルム | |
JP5284877B2 (ja) | 同時二軸延伸フィルムの製造方法 | |
KR101750925B1 (ko) | 백색 열수축성 적층 필름 및 이를 포함하는 라벨 | |
JPH09239883A (ja) | 微細気泡含有積層ポリエステルフイルム及び当該フイルムから成るカラープリンター用受像紙 | |
JP2006249210A (ja) | 光散乱性二軸延伸ポリエテルフィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220331 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20220331 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20230215 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230314 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230417 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230502 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230515 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7290090 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |