JP2006206770A - 熱収縮性ポリエステル系フィルム及び熱収縮性ラベル - Google Patents

熱収縮性ポリエステル系フィルム及び熱収縮性ラベル Download PDF

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Abstract

【課題】ポリエステル系フィルムの優位性を維持した状態で収縮後の仕上がり性を向上させた収縮フィルム。
【解決手段】フィルムを温水中に浸漬後のフィルムの最大収縮方向の熱収縮率(HSWと称す)について、浸漬時間が10sec間の収縮率(HSW10と称す)と浸漬時間が3sec間の収縮率(HSW03と称す)との差(ΔHSWと称す)に関して、95℃温水中において、HSW10が50%以上であり、ΔHSWが3%以上であることを特徴とする熱収縮性ポリエステル系フィルムおよび該フィルムから作成された熱収縮性ラベル。
【選択図】なし

Description

本発明はポリエステル系樹脂を主成分とした収縮フィルムに関するものであり、具体的には輸送包装、集合包装などや、特に、製品包装などの修飾ラベル(以後、ラベルとも記載する)に好適な収縮フィルムに関するものである。
収縮フィルムは、延伸加工された高分子フィルムが加熱されることで収縮する性質を利用するもので、その利用としては、複数の貨物をパレットやスキッドなどに積載し、一つの大型貨物に単一化させる集合包装などに使用される。また、必要に応じて印刷し、ラベル、袋などの形態に加工した後、ポリエチレンテレフタレート(PET)ボトル、ポリエチレンボトル、ガラスボトルなどの各種容器に装着し、蒸気や熱風を吹付けて加熱する収縮トンネルを通過させて容器に密着させる製品包装がある。
ポリ塩化ビニル(PVC)系フィルムは収縮フィルムに適用されるフィルムの一つで、収縮後の仕上がり性に優れるなどの機能を有し、過去に、多く使用されてきた。しかし、耐熱性が低く、焼却時に塩化水素ガス、ダイオキシンなどの原因となるなどの問題を抱えている。また、近年、広く使われているPET容器などのラベルとして用いると、PETボトルをリサイクルする際に、ラベルとPETボトルを分離しなければならないという問題もある。
ポリスチレン(Ps)系フィルムも収縮フィルムに適用されるフィルムの一つであり、収縮後の仕上がり性に優れた素材であるが、PVC系フィルムと同様に耐熱性が低く、高温で焼却する必要がある上に、焼却時に多量の黒煙と異臭が発生するという問題がある。また、耐溶剤性に劣るため、印刷の際に特殊な組成のインキを使用しなければならない。
ポリエステル(Es)系フィルムは、上記のPVC系フィルムやPs系フィルムに認められるような問題のない収縮フィルムとして、製品包装にあっては、PETボトルの使用量増大に伴って、使用量が増加している。また、リサイクルの観点から、着色したPETボトルの使用が制限されるに伴い、PETボトル側面の大部分を収縮フィルムによるラベルで覆う対応が計られることもあり、Es系フィルムに対する期待はといった需要と伴に増大しつつある。更に、PETボトルを覆う面積の増大、PETボトル形状の多様化に伴い、Es系フィルムには、より高い収縮性能が求められるようになっている。
製品包装は、前述のように必要に応じて印刷し、ラベル、袋などの形態に加工した収縮フィルムを各種容器に装着した後、加熱手段を有する収縮トンネルを通過させて、容器に収縮・密着させるものである。
従来のEs系フィルムはPs系フィルムと比較して低温での収縮性能に劣る面があり、収縮トンネル内部の温度を高くする必要があった。その際に、高くなりすぎるとPETボトルに変形が生じやすい傾向があった。また、温度斑が生じやすい収縮トンネルでは印刷した文字や図柄にひずみが生じたり、シワが発生したり、ボトルの首側に収縮フィルムがずれたりするなど、仕上がり性の問題が生じやすい傾向があった。
前述の課題に対して、ネオペンチルグリコール(NPG)を用いた特定の共重合ポリエステルで解消させるものがある。
特開昭63−156833 しかし、この場合、得られた収縮フィルムは温度斑に鋭敏であるため、充分な改善に至らないことからイソフタル酸(IPA)やアジピン酸(AA)、セバシン酸(SA)などの直鎖状飽和ジカルボン酸、シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、ブタンジオール(BD)、ペンタンジオール(PD)を用いた特定の共重合ポリエステルを配し、収縮応力を低減させるなどにより、課題を解消するものがあるが、特に一軸延伸した場合、最大の収縮率と低温での収縮性において均衡を得ることが困難で、充分でなかった。 特開平6−31806 特開平7−216109 特開平7−188400 また、ビスフェノール誘導体のエチレンオキサイド付加物(BPE)、ポリオキシテトラメチレングリコール(PTMG)、を用いた特定の共重合ポリエステルを配したものもあるが、環境面に課題がある。 特開平5−305663 特開平7−70303 上記を勘案し、更に、ナフタレンジカルボン酸を適用した共重合ポリエステルを用いたものがあるが、高い収縮率が得られず、前述のPETボトル形状の多様化に対応することが困難である。 特開平8−34838 特開平8−34911 特開平8−34909 特開平8−34912 特開平9−272150 また、上記を含み、これまでのEs系フィルムは260℃以上での混練を行ない、2種類以上の樹脂を適用しても、相溶化させており、個々の樹脂の特性を均一化してきた。
本発明は従来技術の課題を背景になされたものであり、特にEs系フィルムの優位性を維持した状態で仕上がり性を向上させた収縮フィルムに関するものである。
上記の課題を鑑み、鋭意検討した結果、本発明を完成させるに到った。即ち、本発明は、(1)フィルムを温水中に浸漬後のフィルムの最大収縮方向の熱収縮率(HSWと称す)について、浸漬時間が10sec間の収縮率(HSW10と称す)と浸漬時間が3sec間の収縮率(HSW03と称す)との差(ΔHSWと称す)に関して、95℃温水中において、HSW10が50%以上であり、ΔHSWが3%以上であることを特徴とする熱収縮性ポリエステル系フィルム。(2)90℃温水中において、HSW10が40%以上であり、ΔHSWが3%以上であることを特徴とする(1)の熱収縮性ポリエステル系フィルム。(3)80℃温水中において、HSW10が20%以上であり、ΔHSWが3%以上であることを特徴とする(1)〜(2)の収縮フィルム。(4)70℃温水中において、HSW10が5%以上であり、ΔHSWが3%以上であることを特徴とする(1)〜(3)の熱収縮性ポリエステル系フィルム。(5)JIS K 7121「プラスチックの転移温度測定方法」に準拠した示差走査熱量測定によるDSC曲線で2ヶ所以上のガラス転移温度(Tg)が認められることを特徴とする(1)〜(4)の熱収縮性ポリエステル系フィルム。(6)JIS K 7128「プラスチック及びシートの引裂試験方法」に於けるトラウザー引裂法に準拠した引裂強さがフィルムの最大収縮方向と直交する方向において30N/mm以下であることを特徴とする(1)〜(5)の収縮フィルム。(7)JIS K 7127「プラスチック及びシートの引張試験方法」に於けるひずみ1%の引張割線弾性率(F1値と称す)がフィルムの最大収縮方向と直交する方向において12MPa以上であることを特徴とする(1)〜(6)の熱収縮性ポリエステル系フィルム。(8)フィルムを構成するポリエステル系樹脂の主構成成分がエチレンテレフタレートであり、副次構成成分としてシクロヘキサンジメタノール及びそのエステル成形性誘導体、又はネオペンチルグリコール及びそのエステル形成性誘導体、又はイソフタル酸及びそのエステル形成性誘導体のいずれかを含有する(1)〜(7)の熱収縮性ポリエステル系フィルム。(9)フィルムを構成するポリエステル系樹脂の副次構成成分として炭素数が6以上の飽和脂肪族ジカルボン酸成分を含有する(8)の熱収縮性ポリエステル系フィルム。(10)JIS K 7121「プラスチックの転移温度測定方法」に準拠した示差走査熱量測定によるDSC曲線で、飽和脂肪族ジカルボン酸成分に由来するガラス転移温度が55℃以下である(9)の熱収縮性ポリエステル系フィルム。(11)該脂肪族飽和ジカルボン酸成分がセバシン酸成分である(10)の熱収縮性ポリエステル系フィルム。(12)副次構成成分として、シクロヘキサンジメタノール及びそのエステル成形性誘導体を含有し、JIS K 7121「プラスチックの転移温度測定方法」に準拠した示差走査熱量測定によるDSC曲線で、該成分に由来するガラス転移温度が65℃以上である(8)〜(11)の熱収縮性ポリエステル系フィルム。(13)副次構成成分として、ネオペンチルグリコール及びそのエステル成形性誘導体を含有し、JIS K 7121「プラスチックの転移温度測定方法」に準拠した示差走査熱量測定によるDSC曲線で、該成分に由来するガラス転移温度が65℃以上である(8)〜(12)の熱収縮性ポリエステル系フィルム。(14)異なる2種類以上のポリエステル系樹脂を250℃以下の温度で溶融混練・押出しして未延伸フィルムを作成し、該未延伸フィルムを2.1倍以上に延伸して得られる(8)〜(13)の熱収縮性ポリエステル系フィルム。(15)(1)〜(14)の熱収縮性ポリエステル系フィルムから作成された熱収縮性ラベル。
本発明の収縮フィルムはフィルムラベルを容器に装着後、収縮トンネルを通過する過程で、急激な収縮が生じないため、収縮方向の応力のバランスがずれて、印刷した文字や図柄のひずみやシワ、ボトルの首側への収縮フィルムのずれが解消され、収縮後の仕上がり性が向上する。
以下に本発明の詳細を説明する。
本発明は、フィルムを温水中に浸漬後のフィルムの最大収縮方向の熱収縮率(HSWと称す)について、浸漬時間が10秒間の収縮率(HSW10と称す)と浸漬時間が3秒間の収縮率(HSW03と称す)との差(ΔHSWと称す)に対して、95℃温水中で、HSW10が50%以上であり、ΔHSWが3%以上であることを特徴とする。ボトルなどの対象形状が複雑化してきており、充分に収縮する必要性があることから温度95℃のHSWは50%以上が、より好ましくは55%以上が、更には、60%以上が望ましい。収縮トンネル内の温度分布を考慮すると温度範囲70℃〜95℃において、経験則では下記の式に近いことが収縮仕上りの外観を美麗に保つ上で、より好ましい。
HSW10=2×温度(℃)+α (α≒−105〜−135)

また、HSW10が上記範囲であることに加えて、熱収縮開始から終了まで常にゆっくり収縮することがひずみやシワが発生しないために重要であり、ΔHSWは3%以上が、より好ましくは5%以上が、更には、7%以上が望ましく、温度分布を考慮すると、温度範囲70℃〜95℃において、ΔHSWが10±7%であることが好ましい。
本発明で使用するポリエステル系樹脂は一般的なジカルボン酸構成単位とジオール構成単位からなる樹脂であり、ジカルボン酸構成単位に適用できるモノマーとしては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2−メチルテレフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、テトラリンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、及び、これらのエステル形成性誘導体、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、コルク酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ノルボルナンジカルボン酸、トリシクロデカンジカルボン酸、ペンタシクロドデカンジカルボン酸等の飽和脂環族ジカルボン酸、及び、これらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。また、ジオール構成単位に適用できるモノマーとしては、エチレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族ジオール類やポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールなどのポリエーテル化合物類、また、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−デカヒドロナフタレンジメタノール、1,3−デカヒドロナフタレンジメタノール、1,4−デカヒドロナフタレンジメタノール、1,5−デカヒドロナフタレンジメタノール、1,6−デカヒドロナフタレンジメタノール、2,7−デカヒドロナフタレンジメタノール、テトラリンジメタノール、ノルボルネンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、ペンタシクロドデカンジメタノールなどの脂環族ジオール類、更に、4,4’−(1−メチルエチリデン)ビスフェノール、メチレンビスフェノール(ビスフェノールF)、4,4’−シクロヘキシリデンビスフェノール(ビスフェノールZ)、4,4’−スルホニルビスフェノール(ビスフェノールS)などのビスフェノール類、及び、前記ビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物が挙げられる。加えて、ヒドロキノン、レゾルシン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルベンゾフェノンなどの芳香族ジヒドロキシ化合物、及び、前記芳香族ジヒドロキシ化合物のアルキレンオキシド付加物などや環状アセタール骨格を有するジオールなども挙げられる。
また、前記ポリエステル系樹脂の製造方法に制限はなく、公知の方法を適用することが可能である。例えばエステル交換法、直接エステル化法等の溶融重合法または溶液重合法を挙げることが可能であり、エステル交換触媒、エステル化触媒、エーテル化防止剤、また重合に用いる重合触媒、熱安定剤、光安定剤等の各種安定剤、重合調整剤等も従来の既知のものを用いることが可能である。エステル交換触媒として、マンガン、コバルト、亜鉛、チタン、カルシウム等の化合物、またエステル化触媒として、マンガン、コバルト、亜鉛、チタン、カルシウム等の化合物、またエーテル化防止剤としてアミン化合物等が例示できる。重縮合触媒としてはゲルマニウム、アンチモン、スズ、チタン等の化合物が例示される。また熱安定剤としてリン酸、亜リン酸、フェニルホスホン酸等の各種リン化合物を加えることも有効である。その他に光安定剤、耐電防止剤、滑剤、酸化防止剤、離型剤等を加えても良い。また、直接エステル化法において、スラリー性改善のために水を加えても良い。
なお、このようなポリエステル系樹脂は、本発明の目的を損なわない範囲でブチルアルコール、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール等のモノアルコール類やトリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の3価以上の多価アルコール、安息香酸、プロピオン酸、酪酸などのモノカルボン酸を原料モノマーとして用いることができ、更に、必要に応じて、フィラー、着色剤、補強剤、表面平滑剤、レベリング剤、硬化反応促進剤、光安定化剤、紫外線吸収剤、可塑剤、酸化防止剤、増量剤、つや消し剤、乾燥調節剤、帯電防止剤、沈降防止剤、界面活性剤、流れ改良剤、乾燥油、ワックス類、熱可塑性オリゴマーなどの成形助剤や添加剤を含むことができる。
上記のようなポリエステル系樹脂において、本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムの好適な実施様態においてはフィルムを構成するポリエステル系樹脂の主構成成分がエチレンテレフタレートであり、副次構成成分としてシクロヘキサンジメタノール及びそのエステル成形性誘導体、又はネオペンチルグリコール及びそのエステル形成性誘導体、又はイソフタル酸及びそのエステル形成性誘導体のいずれかを含有することがHSW10を70℃〜95℃の温度範囲で所定の範囲内に制御する上で好ましい。
さらに好適な実施様態としては、前記に加えて2種類以上の異なる副次構成成分を含有するポリエステル系樹脂組成とすることが好ましい。副次構成成分として、飽和脂肪族ジカルボン酸を含有させることが後述の相分離構造を作る観点より特に好ましい。
相分離構造は一般的なガラス転移温度の分離、動的粘弾性における主分散の分離から確認でき、相分離構造を構成するドメインの大きさが数百nm以上ならば、屈折率に差異がある場合は光学顕微鏡や位相差顕微鏡などで観察でき、数百nm以下でも密度差や染色などを施して電子顕微鏡などで観察できる。このような相分離構造は要因が不明であるが、層状より、海島、孔あきラメラ、相互貫入などの方が、また、ドメインの大きさも観察できる範囲で数百nm以下、更には、数十nm以下の方が温度範囲70℃〜95℃におけるΔHSWを前述の範囲内に制御するのが容易となるため、好ましい。そして、このような相分離構造にあって、JIS K 7121「プラスチックの転移温度測定方法」に準拠した示差走査熱量測定によるDSC曲線で2ヶ所以上のガラス転移温度(Tg)が認められることが好ましい。得られるTgは低すぎると経時による収縮性能の変化が大きくなり、高すぎると所定の処理温度で収縮しないのでTgはいずれも0℃〜100℃の範囲内であることが好ましく、更には30℃〜90℃の範囲内であることがより好ましい。そして、最大と最小のTgの差は、要因は明瞭ではないが、大きいとΔHSWを大きくすることが出来る。Tgの差は、5℃以上が好ましく、更には10℃以上が好ましい。そして、このような収縮フィルムを得る方法は、異なる2種類以上のポリエステル系樹脂を溶融混練・押出しすることが好ましい。該ポリエステル樹脂の構成成分としては前述の成分が使用できる。より好ましい方法は、Tgが異なる2種類以上のポリエステル系樹脂を溶融混練・押出しすることである。さらに好ましくはTgが−10℃〜55℃の範囲内のポリエステル系樹脂AとTgが60℃〜100℃の範囲内のポリエステル系樹脂Bを溶融混練・押出しする。特に好ましくはAのTgが30℃〜55℃の範囲内、BのTgが65℃〜90℃の範囲内である。Aの構成成分としては主構成成分がエチレンテレフタレートであり、副次構成成分として飽和脂肪族ジカルボン酸を含有することが好ましく、Bの構成成分としては、主構成成分がエチレンテレフタレートであり、副次構成成分としてシクロヘキサンジメタノール及びそのエステル成形性誘導体、又はネオペンチルグリコール及びそのエステル形成性誘導体、又はイソフタル酸及びそのエステル形成性誘導体のいずれかを含有することが好ましい。
本発明の好適な実施様態として適用できる、主構成成分がエチレンテレフタレートであり、副構成成分に飽和脂肪族ジカルボン酸を含有するポリエステル系樹脂における飽和脂肪族ジカルボン酸としては、炭素数が6以上の飽和脂環族ジカルボン酸である、コルク酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ノルボルナンジカルボン酸、トリシクロデカンジカルボン酸、ペンタシクロドデカンジカルボン酸などが例示でき、炭素数が小さく、偶数であるセバシン酸が生産性や価格の観点から好ましく、該モノマーの構成比は目標とするガラス転移温度、他の構成モノマー、ならびに、他に混合するポリエステル系樹脂により変化するが、少なくとも5mol%、好ましくは10mol%以上、更には、25mol%以上が他に混合するポリエステル系樹脂に対して後述の相分離構造を形成し易く好ましい。なお、ジカルボン酸構成単位、ならびに、ジオール構成単位は上述のモノマーを併用することが可能であり、成形性や溶融粘度などを考慮して、イソフタル酸、ネオペンチルグリコールなどの併用が可能である。
本発明に適用できる主構成成分がエチレンテレフタレートであり、副構成成分に飽和脂肪族ジカルボン酸を含有するポリエステル系樹脂と主構成成分がエチレンテレフタレートであり、副構成成分にシクロヘキサンジメタノール及びそのエステル成形成誘導体を含有するポリエステル系樹脂、又は、主構成成分がエチレンテレフタレートであり、副構成成分にネオペンチルグリコール及びそのエステル成形成誘導体又は、イソフタル酸及びそのエステル形成性誘導体のいずれかを含有するポリエステル系樹脂におけるシクロヘキサンジメタノール又は、ネオペンチルグリコール又は、イソフタル酸のいずれかの構成比としては、主構成成分がエチレンテレフタレートであり、副構成成分に飽和脂肪族ジカルボン酸を含有するポリエステル系樹脂における飽和脂肪族ジカルボン酸の種類、構成比、及び、Tgによるが少なくとも5mol%、好ましくは10mol%以上、更には、25mol%以上が相分離構造を形成し易く好ましい。なお、前述と同様に、ジカルボン酸構成単位、ならびに、ジオール構成単位は上述のモノマーを併用することが可能であり、成形性や溶融粘度などを考慮して、イソフタル酸、ネオペンチルグリコールなどの併用が可能である。
本発明の収縮フィルムはJIS K 7128「プラスチック及びシートの引裂試験方法」に於けるトラウザー引裂法に準拠した引裂強さが30N/mm以下であることが重要である。これより大きいと容器の分別回収時に引裂きにくく、小さすぎると簡単に破れてしまうことがある。従って、30N/mm以下が好ましく、より好ましくは25N/mm以下、更には、0.5N/mm〜20N/mmが望ましい。
本発明の収縮フィルムはJIS K 7127「プラスチック及びシートの引張試験方法」に於けるひずみ1%の引張割線弾性率(F1値と称す)が12MPa以上であることが重要である。これより小さいと製品包装で各種容器に収縮フィルムを装着するときにへたってしまうことがある。また、高すぎると印刷工程や袋状形成工程などに適用しにくい問題が生じる。従って、12MPa以上が好ましく、更には15MPa〜30MPaが望ましい。
本発明の好適な実施様態としては、例えば前述のポリエステル系樹脂Aとポリエステル系樹脂Bを250℃以下で溶融混練して、押出して得たシート(未延伸フィルム)を延伸倍率2.1倍以上で延伸して得ることが重要である。混練する温度は高すぎると相分離構造を形成しないようになり、低すぎると成形できないことがある。従って、250℃以下が好ましく、更には180℃〜240℃が望ましい。また、延伸倍率は低すぎると所定のHSWが得られず、高すぎると白化やクレーズ、破断などが生じる場合があるので、延伸倍率は2.1倍以上が好ましく、3.5倍〜7.0倍程度、より好ましくは3.5倍〜6.0倍、更には3.5倍〜5.5倍が望ましい。延伸温度は適用するポリエステル系樹脂のTgによるが、低すぎると白化やクレーズ、破断などが生じる場合があり、高すぎると高分子が緩和してしまい収縮が発現しない。従って、主構成成分がエチレンテレフタレートであり、副構成成分に飽和脂肪族ジカルボン酸を含有するポリエステル系樹脂と主構成成分がエチレンテレフタレートであり、副構成成分にシクロヘキサンジメタノール、及び、そのエステル成形成誘導体を含有するポリエステル系樹脂、または、主構成成分がエチレンテレフタレートであり、副構成成分にネオペンチルグリコール、および、そのエステル成形性誘導体を含有するポリエステル系樹脂、または、これ以外のポリエステル系樹脂で最も高いTgの近傍、あるいは、そのTgに対して5℃〜25℃高い温度で延伸することが好ましい。なお、本発明の熱収縮フィルムを得る方法としては特に制限されるものではなくカレンダー成形などの公知の方法も適用できるが、通常、押出機から吐出された溶融フィルムをキャスティングロールに密着させ、該ロール上で冷却する工程を経たシートを延伸して、収縮フィルムを得る。なお、延伸方法は特に限定されるものではなく、ロール延伸、テンター延伸などが適用でき、延伸時の形状も平面状、管状などが採用できる。また、一軸延伸、逐次二軸延伸、同時二軸延伸などを行なっても良い。
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムより熱収縮性ラベル等を製造するには、通常行われている方法が適用できる。一例としては、原料ポリマーを連続的に溶融押出しし、未延伸フィルムを製造する。次いで、延伸を行って熱収縮性ポリエステル系フィルムロールを得る。このロールからフィルムを繰り出しながら、所望幅にスリットし、再びロール状に巻回する。続いて、必要あれば各種製品名等の文字情報や図柄を印刷する。その後溶剤接着等の手段でフィルムの左右端部を重ね合わせて接合してチューブを製造する(チュービング工程)。なお、スリット工程と印刷工程は順序が逆の場合もある。得られたチューブを適宜長さに裁断すれば筒状ラベルとなり、この筒状ラベルの一方の開口部を接合すれば袋を製造できる。
上記熱収縮性ラベルを製造する際の接着溶剤としては、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン等の公知の溶剤が使用できる。また、接着溶剤の塗布量としては、2〜5g/m2程度が好ましく、塗布幅としては1〜5mm程度であることが好ましい。
次に実施例を用いて、本発明を具体的に説明する。なお、本文、及び、実施例の評価は下記の方法で行ない、JIS Z 1709「収縮包装フィルム」に準拠して、フィルムの加工の流れに平行で、収縮の小さい方向をMD、それに垂直で収縮の大きい方向をTDとする。
(1)熱収縮性能(HSW、ΔHSW)
JIS Z 1709「収縮包装用フィルム」に準拠して、TDについて60℃〜95℃の範囲で設定された恒温浴槽へ10sec浸漬した収縮率(HSW10)と3sec浸漬した収縮率(HSW03)の差を収縮率の時間差(ΔHSW)を収縮性能とした。なお、最も収縮率の大きい方向を最大収縮方向とする。
(2)ガラス転移温度(Tg)
JIS K 7121「プラスチックの転移温度測定方法」に準拠した示差走査熱量測定(DSC)により求めるDSC曲線より得られる補外ガラス転移開始温度をガラス転移温度(Tg)とした。
(3)引裂強さ(T)
JIS K 7128「プラスチック及びシートの引裂試験方法」に於けるトラウザー引裂法に準拠して、MDについての平均引裂強さを引裂強さ(T)とした。なお、引裂が試験片の仮想中心線から逸れた場合、参考値として最大引裂強さを参考引裂強さ(T‘)とした。
(4)弾性率(F1値)
JIS K 7127「プラスチック及びシートの引張試験方法」に準拠して、MDについてひずみ1%の引張割線弾性率(F1値)を弾性率とした。
(5)収縮仕上がり性
10mm間隔の格子をマジックインキで書き込んだ収縮フィルム(縦118mm×横250mm)をヒートシール接着で筒状にし、これを容量350mlのPETボトル(全高160mm、首廻りφ25mm、胴周囲□58mm)に装着した後、スチームによる加熱機構を有した収縮トンネル(90℃〜95℃)を15〜20secで通過させて収縮フィルムを密着させる。上記の工程で得られた30枚の収縮フィルムに対してシワやずれ、格子のひずみなどの異常を目視で判断し、仕上がり性に関する下記の判断を行なった。
◎ :異常なし
○ :異常が1〜2ヶ所認められるが、1枚のみ
△ :異常が1〜2ヶ所認められるが、2枚以上
× :異常が3ヶ所以上認められる
(6)透明性
JIS K 7105「プラスチックの光学特性試験方法」に準拠して、積分球式光線透過率測定装置により得られる曇価(ヘーズ)について、下記の判断を行なった。
◎ : 〜 5% (透明性が非常に高い)
○ : 5%〜10% (透明性が高い)
△ :10%〜20% (透明性が低い)
× :20%〜 (透明性が非常に低い)
実施例
<ポリエステル系樹脂(PET:ポリエチレンテレフタレート)>
テレフタル酸(TPA)、エチレングリコール(EG)をエステル化反応釜に仕込み、圧力0.25MPa、温度220〜240℃の条件下で120分間エステル化反応を行なった後、反応釜内を常圧にして、重合触媒であるチタニウムテトラブトキシドを加えて、撹拌しながら反応系内を徐々に減圧し、75分間で0.5hPaとすると共に、温度を280℃に昇温して、280℃で溶融粘度が約7000poiseとなるまで撹拌を続けて重合反応を行ない、その後、水中に吐出して冷却し、PETを得た。
<ポリエステル系樹脂(PBT:ポリブチレンテレフタレート)>
テレフタル酸ジメチル(DMT)、1,4−ブタンジオールを反応釜に仕込み、常圧、170〜210℃で180分間、エステル交換反応を行なった後は前述の<ポリエチレンテレフタレート(PET)の合成>と同様にしてPBTを得た。
<ポリエステル系樹脂(A1〜A5)>
テレフタル酸(TPA)、イソフタル酸(IPA)、セバシン酸(SA)、ならびに、エチレングリコール(EG)、ネオペンチルグリコール(NPG)をそれぞれ、所定のmol比になるようにエステル化反応釜に仕込み、以降は前述の<ポリエチレンテレフタレート(PET)の合成>と同様にしてA1〜A5の樹脂を得た。なお、上記で得られた各種の樹脂を表1に示す。
<ポリエステル系樹脂(B1)>
テレフタル酸(TPA)、アジピン酸(AA)、ならびに、エチレングリコール(EG)をそれぞれ、所定のmol比になるようにエステル化反応釜に仕込み、以降は前述の<ポリエチレンテレフタレート(PET)の合成>と同様にしてB1の樹脂を得た。なお、上記で得られた各種の樹脂を表1に示す。
<ポリエステル系樹脂(C1)>
2,6−ナフタレンジカルボン酸(NDA)、ならびに、エチレングリコール(EG)、ネオペンチルグリコール(NPG)、及び、分子量650のポリテトラメチレングリコール(PTMG)をそれぞれ、所定のmol比になるようにエステル化反応釜に仕込み、以降は前述の<ポリエチレンテレフタレート(PET)の合成>と同様にしてC1の樹脂を得た。なお、上記で得られた各種の樹脂を表1に示す。
<ポリエステル系樹脂(D1〜D2)>
テレフタル酸(TPA)、ならびに、エチレングリコール(EG)と1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)をそれぞれ、所定のmol比になるようにエステル化反応釜に仕込み、以降は前述の<ポリエチレンテレフタレート(PET)の合成>と同様にしてD1〜D2の樹脂を得た。なお、上記で得られた各種の樹脂を表1に示す。
<ポリエステル系樹脂(E1〜E2)>
テレフタル酸(TPA)、ならびに、エチレングリコール(EG)とネオペンチルグリコール(NPG)をそれぞれ、所定のmol比になるようにエステル化反応釜に仕込み、以降は前述の<ポリエチレンテレフタレート(PET)の合成>と同様にしてE1〜E2の樹脂を得た。なお、上記で得られた各種の樹脂を表1に示す。
Figure 2006206770
実施例1〜9、比較例1〜5
充分に乾燥したポリエステル系樹脂A1〜5、B1、D1〜2、ならびに、E1を所定配合で均一に混合した。これを二軸押出し機(池貝製PCM45)を用いて所定温度で混練して押出し、厚さ180μmの未延伸フィルムを成形し、この未延伸フィルムを一軸延伸装置内で約10sec間の予熱ゾーンで延伸温度にまで予熱し、延伸ゾーンで延伸速度1,500%/minで設定3.9倍に延伸した後、約10sec間の固定ゾーンで熱処理を施し、厚さ40μmの収縮フィルムを得た。なお、得られた試料に関する物性などを表2に示す。
比較例6
充分に乾燥したポリエステル系樹脂C1を二軸押出し機(池貝製PCM45)を用いて所定温度で押出し、厚さ200μmの未延伸フィルムを成形し、この未延伸フィルムを一軸延伸装置内で予熱120℃、3sec、次いで、100℃で1.5倍、続いて、95℃で6%の弛緩工程を経た後、105℃と110℃の2ゾーンに分けて、合計として設定4.1倍まで延伸し、更に、固定ゾーンで110℃、5.5secの熱処理を施し、厚さ40μmの収縮フィルムを得た。得られた試料に関する物性などを表2に示す。
Figure 2006206770
実施例1〜9より、本発明の収縮フィルムは所定の配合比にあって、相分離構造を呈し、所定の延伸条件で所定の収縮性と収縮遅延性を付与することにより、優れた仕上がり性を有し、また、特定の配合比においては透明性にも優れることが分かる。
比較例1〜5との対比により、本発明の収縮フィルムは未延伸フィルムの形成時に所定の温度範囲で相分離構造を呈し、炭素数が6以上の飽和脂環族ジカルボン酸に相当するセバシン酸の量が所定の範囲にある場合に相分離構造を呈し、優れた仕上がり性を有することが分かる。但し、セバシン酸の量が多い場合は、粘着性になり、取扱い性が低減することがある。
比較例6との対比により、従来の収縮フィルムに対して、本発明の収縮フィルムが優れた仕上がり性を有していることが分かる。
実施例10〜12、比較例7
充分に乾燥したPET、PBT、ポリエステル系樹脂A5、D2、ならびに、E2を所定配合で均一に混合すること以外は、実施例1〜9、並びに、比較例1〜5と同様に、二軸押出し機(池貝製PCM45)を用いて所定温度で溶融押出し、厚さ180μmの未延伸フィルムを成形し、この未延伸フィルムを一軸延伸装置内で約10sec間の予熱ゾーンで延伸温度にまで予熱し、延伸ゾーンで延伸速度1,500%/minで設定3.9倍に延伸した後、約10sec間の固定ゾーンで熱処理を施し、厚さ40μmの収縮フィルムを得た。得られた試料に関する物性などを表3に示す。
Figure 2006206770
実施例10〜12、ならびに、比較例7より、本発明の収縮フィルムは所定の配合比にあって、相分離構造を呈し、所定の延伸条件で所定の収縮性と収縮遅延性を付与することにより、優れた仕上がり性を有しすることが分かる。
以上のように、本発明の収縮フィルムは従来の収縮フィルムと異なり、相分離構造を呈しているので、使用する樹脂のガラス転移温度を超える条件下に曝されても、ガラス転移温度の低い成分が急激に収縮するのを妨げて、ゆっくりとした収縮を発現させるため、優れた仕上がり性が得られるものと推測する。
本発明の収縮フィルムは優れた仕上がり性を得るものであり、包装に関する産業に寄与することが大である。

Claims (15)

  1. フィルムを温水中に浸漬後のフィルムの最大収縮方向の熱収縮率(HSWと称す)において、浸漬時間が10秒間の熱収縮率(HSW10と称す)と浸漬時間が3秒間の熱収縮率(HSW03と称す)との差(ΔHSWと称す)が、95℃温水中で、HSW10が50%以上であり、ΔHSWが3%以上であることを特徴とする熱収縮性ポリエステル系フィルム。
  2. フィルムを90℃温水中に浸漬後のHSW10が40%以上であり、ΔHSWが3%以上であることを特徴とする請求項1に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
  3. フィルムを80℃温水中に浸漬後のHSW10が20%以上であり、ΔHSWが3%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱収縮性ポリエステル系収縮フィルム。
  4. フィルムを70℃温水中に浸漬後のHSW10が5%以上であり、ΔHSWが3%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
  5. JIS K 7121「プラスチックの転移温度測定方法」に準拠した示差走査熱量測定によるDSC曲線で2ヶ所以上のガラス転移温度(Tg)が認められることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
  6. JIS K 7128「プラスチック及びシートの引裂試験方法」に於けるトラウザー引裂法に準拠した引裂強さが、フィルムの最大収縮方向と直交する方向において30N/mm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
  7. JIS K 7127「プラスチック及びシートの引張試験方法」に於けるひずみ1%の引張割線弾性率(F1値と称す)が、フィルムの最大収縮方向と直交する方向において12MPa以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
  8. フィルムを構成するポリエステル系樹脂の主構成成分がエチレンテレフタレートであり、副次構成成分としてシクロヘキサンジメタノール及びそのエステル成形性誘導体、又はネオペンチルグリコール及びそのエステル形成性誘導体、又はイソフタル酸及びそのエステル形成性誘導体のいずれかを含有することを特徴とする請求項1〜7いずれかに記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
  9. フィルムを構成するポリエステル系樹脂の副次構成成分として炭素数が6以上の飽和脂肪族ジカルボン酸成分を含有することを特徴とする請求項8に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
  10. JIS K 7121「プラスチックの転移温度測定方法」に準拠した示差走査熱量測定によるDSC曲線で、飽和脂肪族ジカルボン酸成分に由来するガラス転移温度が55℃以下であることを特徴とする請求項9に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
  11. 該脂肪族飽和ジカルボン酸成分がセバシン酸成分であることを特徴とする請求項10に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
  12. 副次構成成分として、シクロヘキサンジメタノール及びそのエステル成形性誘導体を含有し、JIS K 7121「プラスチックの転移温度測定方法」に準拠した示差走査熱量測定によるDSC曲線で、該成分に由来するガラス転移温度が65℃以上であることを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
  13. 副次構成成分として、ネオペンチルグリコール及びそのエステル成形性誘導体を含有し、JIS K 7121「プラスチックの転移温度測定方法」に準拠した示差走査熱量測定によるDSC曲線で、該成分に由来するガラス転移温度が65℃以上であることを特徴とする請求項8〜12のいずれかに記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
  14. 異なる2種類以上のポリエステル系樹脂を250℃以下の温度で溶融混練・押出しして未延伸フィルムを作成し、該未延伸フィルムを2.1倍以上に延伸して得られることを特徴とする請求項8〜13いずれかに記載の熱収縮性ポリエステル系フィルム。
  15. 請求項1〜14にいずれかに記載の熱収縮性ポリエステル系フィルムから作成された熱収縮性ラベル。
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