JP3960741B2 - 熱収縮性ポリエステル系多層フイルム - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、ボトルの収縮ラベル等として好適に使用できる熱収縮性ポリエステル系多層フイルムに係り、特に収縮被覆工程において低温より収縮を開始するとともに、フイルムのしわ、ひずみ、収縮斑などを極めて少なく抑えた収縮仕上がりに優れた熱収縮性ポリエステル系多層フイルムに関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
収縮包装や収縮結束包装、あるいはプラスチック容器のラベル、ガラス容器の破壊飛散防止包装やラベル、キャップシールなどに広く利用される熱収縮性フイルムの材質としては、ポリ塩化ビニル(以下「PVC」と表記する)が最もよく知られ、また使用されてきた。これはPVCから作られた熱収縮性フイルムが、機械強度、剛性、光学特性、収縮特性等の実用特性、およびコスト性も含めて、ユーザーの要求を比較的広く満足するからである。
ところが、PVCは熱収縮性フイルムとしての優れた実用特性とコスト性を有しているものの、廃棄後焼却すると塩素を含んだガスを発生する等の環境への影響から、近年PVC以外の材料が要望されるようになってきた。
【0003】
このようなPVC以外の材料の一つとして、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(以下「SBS」と表記することがある)を主たる材料とするポリスチレン系熱収縮性フイルムが提案され使用されているが、このポリスチレン系フイルムは、加熱収縮時の収縮斑やしわが少なく収縮仕上がり性は優れているものの、室温における剛性が乏しく、自然収縮(常温よりやや高い温度、例えば夏場においてフイルムが本来の使用前に少し収縮してしまうこと)率が大きいことや、耐破断性に劣る等の問題を有している。
【0004】
さらにPVC以外の材料として、ポリエステル系樹脂を主たる材料とした熱収縮性ポリエステル系フイルムも提案され使用されている。この熱収縮性ポリエステル系フイルムは室温の剛性が高く、透明性に優れ、自然収縮率は非常に低いものの、PVCやSBSからなるフイルムと比較すると、加熱収縮時に収縮斑やしわが発生し易く収縮仕上がり性に劣る傾向が見られる。
最近の熱収縮性フイルムにおけるラベリング工程では、内容物を容器に充填した後にフイルムのシュリンクを行うことが主流となりつつあり、この方法では内容物の温度上昇による品質低下を回避すると共にコストダウンのためPETボトルの薄肉化を進めている。そのためにシュリンク時の温度を下げ、ボトルの変形を防ぐ必要が出てきている。
従って、なるべく低温から収縮を開始すると共に、低温での収縮仕上がりの優れた外観が得られる熱収縮性ポリエステル系フイルムが切望されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題点を解決するために種々検討の結果、多層ポリエステル系フイルムにおいて、特定の粘弾性特性を有する多層の原シートを延伸することによって単層ポリエステル系フイルムよりさらに良好な収縮仕上がりを有するフイルムが得られることを見出して完成するに至ったものである。
【0006】
すなわち、本発明の要旨は、
中間層と表裏層を有し、動的粘弾性測定により周波数10Hz、昇温速度1℃/分で測定した、貯蔵弾性率(E')及び損失弾性率(E")の測定値が下記の関係を満足する多層のポリエステル系樹脂原シートを用い、少なくとも一軸方向に延伸してなる熱収縮性ポリエステル系多層フイルム。
(E")のピークが70℃以下に存在すると共に、このピーク温度をAとし、A−5℃における(E')の値を(E'l)、A+5℃における(E')の値を(E'h)とした場合、(E'l)/(E'h)≦7.0、
好ましくは(E'l)/(E'h)≦5.0の範囲である。
【0007】
さらに上記多層フイルムであって、中間層に全層厚みの5〜45%の表裏層を配し、中間層と表裏層の間に全層厚みの20%以下の接着層を配したものを含んでいる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳しく説明する。
本発明フイルムでは、多層のポリエステル系樹脂原シートの粘弾性特性を特定の範囲にする必要がある。
この粘弾性特性は上記シートを動的粘弾性測定により周波数10Hz、昇温速度10℃/分で測定したものであり、貯蔵弾性率(E')及び損失弾性率(E")の測定グラフの一例を図1の概略図に示した。図1において横軸は温度、縦軸は(E')及び(E")の対数値である。本発明フイルムの延伸前の多層の原シートは、(E")のピーク(図1において△で示した極大値)が70℃以下に存在すると共に、このピーク温度をAとし、A−5℃における(E')の値を(E'l)、A+5℃における(E')の値を(E'h)とした場合、(E'l)/(E'h)≦7.0の範囲、好ましくは(E'l)/(E'h)≦5.0の範囲である。
【0009】
上記のピーク温度Aが70℃を越えるシートを延伸したフイルムは収縮の開始温度が高く、低温から収縮するフィルムとならないという問題がある。
また、(E'l)/(E'h)の数値が7.0を越えるフイルムでは、加熱収縮後の仕上がりにおいて収縮斑やしわが発生し、商品価値が低下するという問題がある。この原因としては(E'l)/(E'h)の数値が7.0を越えた場合、収縮時に弾性率の急激な低下を伴ないつつ収縮していくことにあると考えられる。(E'l)の具体的数値は6.0×108〜1.5×109N/m2、(E'h)の具体的数値は8.0×106〜6.0×108N/m2の範囲が好ましい。
【0010】
上記の粘弾性特性は多層の原シート全体での規定であるが、中間層及び表裏層の各々の樹脂を用いた単層原シートの貯蔵弾性率をそれぞれ(E'c)、(E's)及び、対応する損失弾性率を(E"c)、(E"s)とした場合、これらの測定値が下記関係を満足するポリエステル系樹脂を積層することにより、上記の粘弾性特性を容易に得ることができる。
単層原シートの粘弾性特性は上記原シート全体と同一の条件で測定したものであり、貯蔵弾性率(E')及び損失弾性率(E")の測定グラフの一例を図2の概略図に示した。図2において横軸は温度、縦軸は(E')及び(E")の対数値である。
【0011】
中間層(E"c)のピーク温度をAcとし、表裏層(E"s)のピーク温度をAsとするとその温度差Ac−Asが20℃以下である。
中間層:(E"c)のピーク温度をAcとし、Ac−5℃における(E'c)の値を(E'cl)、Ac+5℃における(E'c)の値を(E'ch)とした場合、(E'cl)/(E'ch)≦8.0
(E'cl)の具体的数値は6.0×108〜1.8×109N/m2、(E'ch)の具体的数値は7.0×106〜6.0×108N/m2の範囲が好ましい。
表裏層:(E"s)のピーク温度をAsとし、As−5℃における(E's)の値を(E'sl)、As+5℃における(E's)の値を(E'sh)とした場合、(E'sl)/(E'sh)≦10.0
(E'sl)の具体的数値は6.0×108〜1.8×109N/m2、(E'sh)の具体的数値は7.0×106〜6.0×108N/m2の範囲が好ましい。
【0012】
本発明の熱収縮性ポリエステル系フイルムにおいては、上記の収縮特性を発現すると共に材料特性も工夫したほうが良い。
本来ポリエステル系樹脂は結晶性樹脂であり、フイルムを延伸することによって配向結晶化してしまう。収縮フィルムは通常、印刷及び溶剤を用いた製袋工程が伴う。そこで、印刷適性及び溶剤シール性を向上させるために構成材料自体の結晶性を下げることが必要となる。しかし、構成材料の樹脂を完全に非晶性としてしまうと、熱収縮性フイルムとして十分に要求特性を満足させることが困難となる。従って、適度な結晶性を付与させることが重要である。
非晶性のポリエステル系フイルムでは、その粘弾性特性に応じて急激な収縮カーブの立ち上がりと、非常に高い収縮応力を有している。一方、適度な結晶性を付与させることによって、高温時での収縮率が低減されるために、結果的に収縮カーブ曲線が緩やかになり収縮仕上がり性を向上させることが期待できる。
さらに、結晶性を付与させることによって延伸後のフイルムの厚み精度に影響を及ぼす。延伸加工条件によっても厚み精度を向上させる方法はいくつかあるが、最も厚み精度に影響するのは構成材料の樹脂の結晶性である。
【0013】
延伸加工の初期の段階において、加熱されるフイルムを部分的に見た場合、不均一な温度分布を示すことがある。この場合、より高い温度の個所から延伸が開始される。使用する樹脂が非晶性樹脂の場合では、延伸され薄くなった個所がより延伸され、フイルム全体が不均一な延伸となる。
一方、結晶性がある場合、初期に延伸された部分は薄くなるとともに配向結晶化により延伸応力が大きくなるので、非延伸部分が延伸されやすくなり、その結果フイルム全体で均一延伸されることによって厚み精度が向上するのである。
【0014】
本発明フイルムの素材となるポリエステル樹脂は、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、ジオール成分としてエチレングリコールを主成分とするエチレンテレフタレート系共重合ポリエステルが好適に用いられる。共重合成分としては、ジカルボン酸としてイソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸等、ジオール成分としてネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ブタンジオールなどを用いた共重合ポリエステルが工業的に容易に入手でき、かつ収縮性も良好で好ましい。
本発明において用いる共重合ポリエステルにおいては、ジカルボン酸成分100モル%およびジオール成分100モル%の合計量200モル%中、共重合成分が合計20モル%以上、より好ましくは30モル%以上とするのがよい。共重合成分が合計20モル%未満の共重合ポリエステルはフイルムにした際の結晶化度が高くなり、収縮仕上がり、溶剤シール性が劣るので好ましくない。
【0015】
本発明フイルムにおいて、上述した粘弾性特性を付与させるためには、ポリエーテルを共重合したポリブチレンテレフタレートをブレンドすることが好ましい。ポリブチレンテレフタレート自体でもTgは非常に低く、配合することによってTgを下げる効果は十分に期待できるが、ポリブチレンテレフタレートの添加量のみで、より低温収縮性を付与させる場合、上記に示した通り、結晶性が上昇しすぎてしまい、溶剤シール性、インキ密着性が低下し易い。従って、結晶性樹脂は表裏層よりも中間層への添加が好ましい。
特に、ポリエーテルのなかでもポリテトラメチレングリコールが、重合面や品質面から最も良好である。なお、上記ポリエーテルをポリブチレンテレフタレート中に共重合することにより粘弾性特性を満足させるだけではなくTgを下げる効果も期待できることから最も良好な組成の1つである。
ポリブチレンテレフタレート中のポリテトラメチレングリコール含有量はジオール成分中0.3〜10モル%が好ましく、より好ましくは0.5〜3モル%である。ポリテトラメチレングリコールユニットが0.3モル%未満ではポリブチレンテレフタレート単体の場合と同様に物性が変化しない。一方、10モル%を越える場合、他の混合樹脂との相溶性が悪くなり透明性の低下をもたらし易い。
【0016】
なお、本発明フイルムの極限粘度は0.5以上、好ましくは0.6以上がよい。フイルムの極限粘度が0.5未満であると耐破断性が低下し易い。
また本発明のフイルムでは、フイルムの易滑性を向上させるため、表裏層に有機滑材、無機滑材などの微粒子を含有させてもよく、静防剤等を練り込み方法やコーティング方法によって付与させることも可能である。本発明に使用される原料は各成分をもつポリエステル樹脂を混合した状態で使用されるにとどまらず、重合段階において上記内容と同等のポリエステルを作成し、使用することもできる。
【0017】
つぎに本発明フイルムの製造法を具体的に説明するが、下記製造法には限定されない。重縮合反応によって得られた共重合ポリエステル等を混合し、200〜320℃の温度で溶融押出する。押出に際しては、Tダイ法、チューブラ法等の通常の製膜方法により行うことが出来る。
Tダイ法を用いた場合、多層の原シートを共押出した後、表面温度15〜80℃のキャスティングドラム上で急冷して、厚さ30〜300μmの未延伸フイルムを形成する。得られた未延伸フイルムを、加熱縦延伸ロールを用いて、ロール温度60〜120℃にて1.0〜2.0倍、好ましくは1.0〜1.5倍延伸する、縦延伸後、テンターを用いて延伸温度60〜120℃にて1.7〜7.0倍延伸し、60〜100℃の温度で熱処理して巻き取る。
【0018】
ここで、前記フイルムの諸特性のうち、収縮特性は主に延伸倍率と延伸温度に依存するので、主収縮方向の収縮率を上げるという面からは高倍率、低温延伸が好ましい。一方収縮応力も延伸温度の主に依存し、高倍率、低温延伸ほど収縮能力が大きくなり、また延伸後の熱処理(アニーリング、特に弛緩熱処理)の影響もある。収縮率の温度依存性をよりなだらかに設定するためには、やや高温での延伸を行いつつ延伸倍率を調整するのが一つの方法であり、延伸後のフイルムの平坦性改良や収縮率調整のために熱処理を行う場合にはポリエステルの結晶化を促進しない低温で行うことである。それにより、加熱収縮時初期のフイルムの挙動に大きく影響する収縮応力を低く抑えなだらかな収縮特性を示すフイルムを得ることが可能になる。具体的な温度条件は使用するポリエステルの種類に応じて適宜設定することができる。
【0019】
また、本発明のポリエステル系多層フイルムにおいては、ポリエステル系多層フイルムに比べ紫外線吸収成分を含む樹脂や着色した樹脂を中間層に使用することにより少量の添加剤で紫外線防止効果を得ることができる。
また、ポリエステル系多層フイルムの表裏層と中間層の間に接着層を配することにより層間の接着強度を低下させることなく表裏層や中間層への機能成分を添加しやすくなるとともに、触感をより柔らかくすることができる。これは、加熱収縮後ポリエステル系フイルムが硬いことによりラベルをペットボトルから剥がす際つかみ難いなどの問題に効果がある。
接着層としては通常の無水カルボン酸等により酸変成した接着性ポリオレフィン樹脂等を使用することができる。このような接着層を設ける場合、中間層に全層厚みの5〜45%の表裏層を配し、中間層と表裏層の間に全層厚みの20%以下の接着層を配することが好ましい。
【0020】
さらに、前記延伸工程中、延伸前または延伸後に、フイルムの片面または両面にコロナ放電処理などの表面活性化処理を施してフイルムの印刷層に対する接着性を向上させることも可能である。また上記延伸工程中、延伸前または延伸後に、フイルムの接着性、帯電防止性、滑り性、遮光性などを向上させることも可能である。
【0021】
【実施例】
以下、実施例について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。表1に示した酸成分とジオール成分からなるポリエステル系樹脂組成物を用い、口金温度270℃でマルチTダイにより溶融押出しして未延伸の多層の原シートを得た。
得られた原シートを、テンターにより横方向に1軸延伸し、次いで熱処理を行って厚さ50μmのフイルムを得た。各フイルムの特性の評価結果を表2に示した。なお、表2に示した粘弾性特性は上記未延伸の多層の原シートを用い、岩本製作所(株)製粘弾性スペクトロメーターVES−F3を用い、周波数10Hz、昇温速度1℃/分で、貯蔵弾性率(E')及び損失弾性率(E")をサンプルの引き落とし方向で測定し計算した数値である。
なお、フイルムの特性の評価方法は以下の通りである。
【0022】
1)低温ラベリング性
格子目を入れたフイルムを円筒状にしてペットボトルにかぶせ、蒸気シュリンクトンネルを通過させてボトルに装着し、収縮外観を評価した。蒸気シュリンクの温度は65℃〜70℃、にて実施した。ラベルの格子目の歪みがなく密着性も優れ非常に美しい仕上がりのものを(◎)、通常の仕上りのものを(○)、ゆがみ、しわなどが僅かにあるが実用上支障がないものを(△)、完全な収縮不足もしくは仕上がり性が完全に実用レベルに達しないものを(×)とした。
【0023】
2)一般ラベリング性
蒸気シュリンクの温度を80℃〜85℃にて実施した以外は上記1)と同一内容にて収縮外観を評価した。
【0024】
【表1】
【0025】
TPA:テレフタル酸 IPA:イソフタル酸
EG:エチレングリコール CHDM:1,4-シクロヘキサンジメタノール
BD:1,4-ブタンジオール PTMG:ポリテトラメチレングリコール
DEG:ジエチレングリコール
実施例4では層間に接着層(酸変成ポリエチレン樹脂:5μ)を介在させた。
【0026】
【表2】
【0027】
表2から本発明の粘弾性特性であるピーク温度範囲とE'式の範囲を満足する実施例1〜5は実施例6〜7より低温および一般ラベリング性のいずれも優れていることが分かる。これに対して比較例1〜3のフイルムは、ピーク温度範囲及び/又はE'式の範囲を逸脱しており低温及び/又は一般ラベリング性に劣ることが分かる。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、低温のシュリンカーでも十分対応し、収縮時のフイルムのしわ、ひずみ、収縮斑などの極めて少ない、収縮特性の優れたフイルムが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多層フイルム原シートの測定グラフの一例を示す概略図である。
【図2】表裏層、中間層における各層のフイルム原シートの測定グラフの一例を示す概略図である。
【符号の説明】
A … ピーク温度
(E'l)… A−5℃における(E')の値
(E'h)… A+5℃における(E')の値
Claims (4)
- ポリエーテルを0.3〜10モル%含有する共重合ポリブチレンテレフタレートをエチレンテレフタレート系ポリエステルにブレンドした混合樹脂からなる中間層と、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、ジオール成分としてエチレングリコールを主成分とするエチレンテレフタレート系共重合体ポリエステルからなる表裏層を有し、
動的粘弾性測定により周波数10Hz、昇温速度1℃/分で測定した、貯蔵弾性率(E')及び損失弾性率(E")の測定値が下記の関係を満足する多層のポリエステル系樹脂原シートを用い、少なくとも一軸方向に延伸してなる熱収縮性ポリエステル系多層フイルム。
(E")のピークが70℃以下に存在すると共に、このピーク温度をAとし、A−5℃における(E')の値を(E'l)、A+5℃における(E')の値を(E'h)とした場合、(E'l)/(E'h)≦7.0 - (E'l)/(E'h)≦5.0であることを特徴とする請求項1記載の熱収縮性ポリエステル系多層フイルム。
- 中間層に全層厚みの5〜45%の表裏層を配し、中間層と表裏層の間に全層厚みの20%以下の接着層を配することを特徴とする請求項1又は2記載の熱収縮性ポリエステル系多層フイルム。
- 前記ポリエーテルがポリテトラメチレングリコールである請求項1〜3のいずれかに記載の熱収縮性ポリエステル系多層フイルム。
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