JPH0737068B2 - 熱収縮性ポリエステル系フィルム - Google Patents

熱収縮性ポリエステル系フィルム

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JPH0737068B2
JPH0737068B2 JP32734090A JP32734090A JPH0737068B2 JP H0737068 B2 JPH0737068 B2 JP H0737068B2 JP 32734090 A JP32734090 A JP 32734090A JP 32734090 A JP32734090 A JP 32734090A JP H0737068 B2 JPH0737068 B2 JP H0737068B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、熱収縮性ポリエステル系フィルムに関し、
さらに詳しくは、低温収縮性、均一収縮性などに優れ、
特に、各種容器用収縮ラベルとして有用な熱収縮性ポリ
エステル系フィルムに関する。
〔従来の技術〕
熱収縮性フィルムは、再加熱によって収縮する性質を利
用して、収縮包装、収縮ラベル、キャップシールなどの
用途に広く用いられている。
ところで、ポリエチレンテレフタレート(PET)容器や
ガラス容器などの各種容器に対してラベル用として用い
られる収縮ラベルには、塩化ビニル系樹脂や発泡ポリス
チレンなどの一軸延伸フィルムが主に用いられている。
その中でも、熱収縮性塩化ビニル系フィルムは、低温収
縮性、印刷特性も良好であるため凡用されている。
ところで、塩化ビニル系樹脂は、耐熱性が低いこと、焼
却時に塩化水素を発生することなどの問題を抱えてい
る。また、熱収縮性塩化ビニル系フィルムを収縮ラベル
として用いたものは、その収縮ラベルと一緒にPET容器
の回収利用ができないという問題がある。
一方、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル
系樹脂の熱収縮性フィルムは、耐熱性に優れ、焼却時に
塩化水素が発生しないなど、塩化ビニル系樹脂にない特
性を有しているので、塩化ビニル系樹脂の熱収縮性フィ
ルムに代わる容器用収縮ラベルとして利用が期待され
る。
ところが、ポリエステル系樹脂は高い結晶性を有してい
るため、その熱収縮性フィルムにおいては、熱収縮開始
温度が比較的高く、しかも温度上昇に伴って収縮率が急
激に増大する傾向を示し、各種容器用収縮ラベルの用途
には、生産性や均一収縮性の点で問題があった。
そこで、最近、ポリエステル系樹脂の熱収縮性フィルム
について各種の改良提案がなされている。
例えば、特開昭57−42726号公報には、ジカルボン酸成
分としてテレフタル酸、ジオール成分としてエチレング
リコールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールより
なる共重合ポリエステルを用いた透明で、ヒートシール
性のある熱収縮包装用フィルムが提案されている。
特公昭63−7573号公報では、イソフタル酸を共重合成分
として含有させることにより、高い結晶性を緩和し、収
縮むらやヒートシール性を改良することが提案されてい
る。
また、特公昭64−10332号公報には、テレフタル酸もし
くはその誘導体およびエチレングリコールと1,4−シク
ロヘキサンジメタノールから誘導される非晶質の共重合
ポリエステルと、テレフタル酸もしくはその誘導体とエ
チレングリコールからなるポリエステル系重合体とから
なる組成物を成膜延伸処理した高収縮性ポリエステル系
フィルムについて開示されている。
上記先行文献では、熱収縮性ポリエステル系フィルムの
原料として、非晶質の共重合ポリエステル、または、非
晶質の共重合ポリエステルと結晶性のポリエステルを混
合し、ポリエステルの結晶化を抑制したものを使用して
いる。これらは、結晶性のポリエチレンテレフタレート
を原料とする熱収縮性フィルムに比べて、収縮率が大き
く、ヒートシール強度が大きく、収縮力応力が低減さ
れ、収縮むら、ヒートシール部の裂け易さが改善される
とされている。
しかし、これらの従来の技術では、未だ十分な収縮特性
をもつ熱収縮性ポリエステル系フィルムは得られていな
い。
即ち、上記公知の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、
熱収縮性塩化ビニル系フィルムに比べると、依然として
収縮温度が高く、しかも収縮を開始する温度で急激に収
縮率が増大するという欠点を有している。
このため、収縮工程での生産性の低下や収縮むらの発生
といった問題は避けられない。特に、ボトルなど首の部
分と胴の部分で大きさが異なる容器の収縮ラベルとして
用いた場合、温度上昇に伴う急激な収縮率の増大は、密
着性の不均一や印刷のゆがみを生じ、実用上重大な問題
となる。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、低温収縮率が良好で、かつ、収縮むら
のない均一な収縮が達成できる熱収縮性ポリエステル系
フィルムを提供することことを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、ジカルボン酸成分がテレフタル酸からなる
と共に、ジオール成分がエチレングリコール及び1,4−
シクロヘキサンジメタノールよりなり、ジオール成分中
1,4−シクロヘキサンジメタノールが1〜80モル%であ
る共重合ポリエステル樹脂(a)95〜5重量%と、ジカ
ルボン酸成分がテレフタル酸及びイソフタル酸からなる
と共にジオール成分がエチレングリコール、ジエチレン
グリコール及びネオペンチルグリコールの中から選ばれ
る少なくとも2種以上のジオールよりなり、ジカルボン
酸成分中イソフタル酸が1〜80モル%である共重合ポリ
エステル樹脂(b)5〜95重量%とからなる樹脂組成物
を成膜延伸してなることを特徴とする熱収縮性ポリエス
テル系フィルムであり(以下請求項1の発明という)、
また、請求項1の発明の樹脂組成物95〜70重量%と、ポ
リエチレンテレフタレート5〜30重量%とからなる樹脂
組成物を成膜延伸してなることを特徴とする熱収縮性ポ
リエステル系フィルムであり(以下請求項2の発明とい
う)、また、ジカルボン酸成分がテレフタル酸からなる
と共にジオール成分がエチレングリコール及び1,4−シ
クロヘキサンジメタノールよりなり、ジオール成分中1,
4−シクロヘキサンジメタノールが1〜80モル%である
共重合ポリエステル樹脂(a)95〜5重量%と、ジカル
ボン酸成分がテレフタル酸及びイソフタル酸からなると
共にジオール成分がエチレングリコール及びジエチレン
グリコールよりなり、ジカルボン酸成分中イソフタル酸
が1〜80モル%であり、ジオール成分中ジエチレングリ
コールが1〜80モル%である共重合ポリエステル樹脂
(b)5〜95重量%と、ポリエチレンテレフタレート5
〜30重量%とからなる樹脂組成物を成膜延伸してなるこ
とを特徴とする熱収縮性ポリエステル系フィルムであり
(以下請求項3の発明という)、請求項3の説明の樹脂
組成物95〜70重量%と、ポリエチレンテレフタレート5
〜30重量%とからなる樹脂組成物を成膜延伸してなるこ
とを特徴とする熱収縮性ポリエステル系フィルムである
(以下請求項4の発明という)。
この請求項1〜4の発明において、上記共重合ポリエス
テル樹脂(a)は、上記のとおりジオール成分として1,
4−シクロヘキサンジメタノールが共重合成分として1
〜80モル%含有されていることによりポリエチレンテレ
フタレートよりも結晶性が低下し、ガラス転移点(Tg)
が高いものであるが、この1,4−シクロヘキサンジメタ
ノールがジオール成分中5〜40モル%であれば更に好ま
しい。
また、この請求項1及び2の発明において、上記共重合
ポリエステル樹脂(b)は、ジオール成分がエチレング
リコール、ジエチレングリコール及びネオペンチルグリ
コールの中から選ばれる2種以上のジオールよりなり、
ジカルボン酸成分中イソフタル酸が共重合成分として1
〜80モル%含有されていることにより、ポリエチレンテ
レフタレートよりも結晶性が低下し、ガラス転移点(T
g)が低いものであるが、このイソフタル酸がジカルボ
ン酸成分中5〜40モル%であれば更に好ましい。
また、この請求項3及び4の発明において、上記共重合
ポリエステル樹脂(b)は、ジカルボン酸成分中イソフ
タル酸が共重合成分として1〜80モル%、ジオール成分
中ジエチレングリコールが1〜80モル%含有されている
ことにより、ポリエチレンテレフタレートよりも結晶性
が低下し、ガラス転移点(Tg)が低いものであるが、こ
のフタル酸がジカルボン酸成分中5〜40モル%で、ジエ
チレングリコールがジオール成分中5〜40モル%であれ
ば更に好ましい。
そして、請求項1の発明においては、上記共重合ポリエ
ステル樹脂(a)と(b)とが併用使用されるものであ
るが、それぞれを単独で使用したときよりも結晶性が低
下することになって低温での熱収縮率が増大し、また、
この2種の樹脂のTgが相違することにより、昇温に伴う
収縮率の急激な増大がなく徐々に収縮するため収縮むら
のない均一な熱収縮が達成される。
請求項3の発明においては、上記共重合ポリエステル樹
脂(a)と(b)とが併用使用されるものであるが、そ
れぞれ単独で使用したときよりも結晶性が低下すること
になって低温での熱収縮率が増大し、また、昇温に伴う
収縮率の急激な増大がなく徐々に収縮するための収縮む
らのない均一な熱収縮が達成される。
なお、請求項1及び3の発明において、上記共重合ポリ
エステル樹脂(a)と(b)との混合割割合は前記した
とおりであり、それぞれの樹脂が5重量%未満である
と、他方の樹脂の性質が強く現れて収縮むらが大きくな
るので好ましくない。
また、請求項2及び4の発明においては、前記共重合ポ
リエステル樹脂(a)と(b)の他ポリエチレンテレフ
タレート(c)を5〜30重量%を混合することにより、
低温での収縮率が増大すると共に、3種の樹脂の収縮率
の相違により、加熱に伴う収縮率の変化は一層徐々に収
縮するようになるため、収縮むらのない均一な熱収縮を
達成できると共に、耐熱性が向上する効果もある。
なお、請求項2及び4の発明において、上記共重合ポリ
エステル樹脂(a)と(b)に対するポリエチレンテレ
フタレート(c)の配合割合は前記したとおりであり、
5重量%未満であると耐熱性向上効果が少なく、30重量
%を越えると結晶性が増し、熱収縮率が低下すると共
に、収縮むらが大きくなるので好ましくない。
上記のとおりのポリエステル系樹脂組成物を、Tダイ
法、チューブラー法などの従来方法によりシート状に溶
融押出し、未延伸フィルムを得る。
次いで、この未延伸フィルムをロール、テンター、チュ
ーブラー法などにより、少なくとも一軸方向に1.5〜6
倍程度延伸することによって、この発明の熱収縮性ポリ
エステル系フィルムが得られる。
なお、熱収縮性ポリエステル系フィルムの厚みは、外観
及び収縮速度から10〜120μm、好ましくは30〜70μm
のものが収縮ラベルとして適している。
〔作用〕
この発明の請求項1〜4の発明の熱収縮性ポリエステル
系フィルムは、上記のとおりの組成から成膜延伸された
ものであり、熱収縮性塩化ビニル系フィルムとほぼ同じ
70℃前後の低温収縮性を有している。
しかも、熱収縮が開始する温度から温度上昇に伴い、熱
収縮率が徐々に増大する傾向を示す。
したがって、この熱収縮性ポリエステル系フィルムを、
ボトルなどの首の部分のような細かい所と、胴の部分の
ような太い所にかけて円筒状の収縮ラベルとして用いる
と、収縮率が徐々に増大するため、細い所と太い所にか
けて円筒状の収縮ラベルを適用しても、収縮が不均一と
なることはなく、密着性が良好で、印刷のゆがみも生じ
ない。
また、塩化ビニル系樹脂のような焼却時に塩化水素を発
生することがない。さらに、この熱収縮性ポリエステル
系フィルムはPET容器と同種原料からなるので、ラベル
をつけたままでPET容器の回収再利用が可能である。
このように、本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルム
は、従来の熱収縮性ポリエステル系フィルムに比べて、
低温で収縮するため生産性が向上し、かつ、フィルムの
温度上昇に伴い収縮率が徐々に増加するため、収縮むら
が発生しないなどの優れた収縮特性を発揮する。
〔実施例〕
以下、この発明について、実施例および比較例をあげて
具体的に説明する。
(実施例1〜3) ジカルボン酸成分がテレフタル酸よりなり、ジオール成
分がエチレングリコール70モル%、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール30モル%よりなる共重合ポリエステル樹
脂(a)と、ジカルボン酸成分がテレフタル酸90モル
%、イソフタル酸10モル%よりなり、ジオール成分がエ
チレングリコール80モル%とジエチレングリコール20モ
ル%よりなる共重合ポリエステル樹脂(b)とを第1表
に示すとおりの比率で配合した各組成物を溶融押出し、
厚さ120μmの未延伸フィルムを得た。
この熱収縮性フィルムについて、60℃〜110℃の温度域
の10℃毎における横方向の各収縮率を測定した。
収縮率の測定は、サンプルを横方向に長さ100mm、幅10m
mに切断し、測定温度に設定した熱風中で、5分間収縮
させて、収縮率を測定した。
更に、この熱収縮性フィルムに格子状の模様を印刷し、
横方向に巻いてヒートシールしてチューブ状熱収縮ラベ
ルとした。このラベルをPETボトルに被せ、120℃のオー
ブン中で収縮させ装着した後、ラベルの印刷の歪みやし
わの発生の有無についての外観を観察評価した。
これらの熱収縮率、使用後の外観についての結晶を第2
表に示した。
(実施例4〜6) ジカルボン酸成分がテレフタル酸よりなり、ジオール成
分がエチレングリコール70モル%、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール30モル%よりなる共重合ポリエステル樹
脂(a)と、イソフタル酸10モル%よりなり、ジオール
成分がエチレングリコール80モル%とジエチレングリコ
ール20モル%よりなる共重合ポリエステル樹脂(b)
と、ポリエチレンテレフタレート(c)とを、第1表に
示すとおりの比率で配合した各組成物を溶融押出し、厚
さ120μmの未延伸フィルムを得た。
それぞれの未延伸フィルムについて、80℃で横芳香に3.
0倍に延伸し、厚さ40μmの熱収縮正フィルムを得た。
この熱収縮性フィルムについて、熱収縮率および使用後
の外観評価について実施例1〜3と同様に評価した。
更に、上記ラベルを装着したPETボトルに水を入れて密
閉したものを124℃で45分レトルト処理してラベルを変
形、変色を観察した。
これらの熱収縮率、使用後の外観、レトルト後のラベル
外観についての結果を第2表に示した。
(実施例7、8) ジカルボン酸成分がテレフタル酸よりなり、ジオール成
分がエチレングリコール70モル%、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール30モル%よりなる共重合ホリエステル樹
脂(a)と、ジカルボン酸成分がテレフタル酸90モル
%、イソフタル酸10モル%よりなり、ジオール成分がエ
チレングリコール80モル%とネオペンチルアルコール20
モル%よりなる共重合ポリエステル樹脂(b)とを第1
表に示すとおりの比率で配合した各組成物を溶融押出
し、厚さ120μmの未延伸フィルムを得た。
それぞれの未延伸フィルムについて、80℃で横方向に3.
0倍に延伸し、厚さ40μmの熱収縮性フィルムを得た。
この熱収縮性フィルムについて、熱収縮率及び使用後の
外観評価について実施例1〜3と同様に評価した。
これらの熱収縮率、使用後の外観についての結果を第2
表に示す。
(実施例9) ジカルボン酸成分がテレフタル酸よりなり、シオール成
分がエチレングリコール70モル%、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール30モル%よりなる共重合ポリエステル樹
脂(a)と、ジカルボン酸成分がテレフタル酸90モル
%、イソフタル酸10モル%よりなり、ジオール成分がエ
チレングリコール80モル%と、エチレングリコール10モ
ル%と、ネオペンチルグリコール10モル%よりなる共重
合ポリエステル樹脂(b)とを第1表に示すとおりの比
率で配合した各組成物を溶融押出し、厚さ120μmの未
延伸フィルムを得た。
それぞれの未延伸フィルムについて、80℃で横方向に3.
0倍に延伸し、厚さ40μmの熱収縮性フィルムを得た。
この熱収縮性フィルムについて、熱収縮率及び使用後の
外観評価について実施例1〜3と同様に評価した。
これらの熱収縮率、使用後の外観についての結果を第2
表に示した。
(実施例10,11) ジカルボン酸成分がテレフタル酸よりなり、ジオール成
分がエチレングリコール70モル%、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノー30モル%よりなる共重合ポリエステル樹脂
(a)と、ジカルボン酸成分がテレフタル酸90モル%、
イソフタル酸10モル%よりなり、ジオール成分がエチレ
ングリコール80モル%とネオペンチルグリコール20モル
%よりなる共重合ポリエステル樹脂(b)と、ポリエチ
レンテレフタレート(c)とを、第1表に示すとおりの
比率で配合した各組成物を溶融押出し、厚さ120μmの
未延伸フィルムを得た。
それぞれの未延伸フィルムについて、80℃で横方向に3.
0倍に延伸し、厚さ40μmの熱収縮性フィルムを得た。
この熱収縮性フィルムについて、熱収縮率、使用後の外
観およびレトルト後のラベル外観について実施例1〜3
と同様に評価した。
これらの熱収縮率、使用後の外観、レトルト後のラベル
外観についての結果を第2表に示した。
(実施例12) ジカルボン酸成分がテレフタル酸よりなり、ジオール成
分がエチレングリコール70モル%、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノー30モル%よりなる共重合ポリエステル樹脂
(a)と、ジカルボン酸成分がテレフタル酸90モル%、
イソフタル酸10モル%よりなり、ジオール成分がエチレ
ングリコール80モル%とジエチレングリコール10モル
%、ネオペンチルグリコール10モル%よりなる共重合ポ
リエステル樹脂(b)と、ポリエチレンテレフタレート
(c)とを、第1表に示すとおりの比率で配合した各組
成物を溶融押出し、厚さ120μmの未延伸フィルムを得
た。
それぞれの未延伸フィルムについて、80℃で横方向に3.
0倍に延伸し、厚さ40μmの熱収縮性フィルムを得た。
この熱収縮性フィルムについて、熱収縮率、使用後の外
観およびレトルト後のラベル外観について実施例1〜3
と同様に評価した。
これらの熱収縮率、使用後の外観、レトルト後のラベル
外観についての結果を第2表に示した。
(比較例1〜4) 第1表に示すとおりのポリエステル系樹脂を用い実施例
1〜3と同様にして熱収縮性フィルムを得、同様に評価
した。これらの評価結果を第2表に示した。
第2表の実施例1〜3及び実施例7〜9から明らかなよ
うに、この発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、
熱収縮性塩化ビニル系樹脂フィルムの熱収縮開始温度で
ある70℃付近での低温収縮を行うことができる。更に、
重要なことは、収縮温度が上昇するにつれて、収縮率が
徐々に大きくなる傾向を示すことである。したがって、
急激な収縮率の上昇による不均一な収縮現象を克服する
ことができる。
また、実施例4〜6及び実施例10〜12から明らかなとお
り、ポリエチレンテレフタレート(c)を少量使用すれ
ば、上記特性に加え、耐熱性が向上し、レトルト容器用
ラベルとしても好適である。
これに対して、比較例1〜4の熱収縮性ポリエチレン系
フィルムは、熱収縮開始温度が80℃と高く、かつ、80℃
での急激な収縮率の上昇を示している。
(発明の効果) この請求項1及び3の発明の熱収縮性ポリエステル系フ
ィルムは、低温収縮が可能で、かつ、収縮温度上昇に伴
い収縮率が急激に増大することなく、徐々に増加し、収
縮むらのない均一な収縮を達成できるため、例えば、PE
T容器などの各種容器用収縮ラベルの分野などに好適で
ある。
また、ポリエチレンテレフタレートを少量併用すれば、
上記特性に加え、耐熱性が向上し、レトルト容器用ラベ
ルとしても好適なものとなる。
また、塩化ビニル系樹脂のように焼却炉に塩化水素を発
生することがない。
更に、請求項2及び請求項4の発明の熱収縮性ポリエス
テル系フィルムは、ポリエチレンテレフタレートを少量
使用することにより、前記特性に加え、耐熱性が向上
し、レトルト容器用ラベルとしても好適である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジカルボン酸成分がテレフタル酸からなる
    と共にジオール成分がエチレングリコール及び1,4−シ
    クロヘキサンジメタノールよりなり、ジオール成分中1,
    4−シクロヘキサンジメタノールが1〜80モル%である
    共重合ポリエステル樹脂(a)95〜5重量%と、ジカル
    ボン酸成分がテレフタル酸及びイソフタル酸からなると
    共にジオール成分がエチレングリコール、ジエチレング
    リコール及びネオペンチルグリコールの少なくとも2種
    以上のジオールよりなり、ジカンボン酸成分中イソフタ
    ル酸が1〜80モル%である共重合ポリエステル樹脂
    (b)5〜95重量%とからなる樹脂組成物を成膜延伸し
    てなることを特徴とする熱収縮性ポリエステル系フィル
    ム。
  2. 【請求項2】請求項第1項記載の樹脂組成物95〜70重量
    %と、ポリエチレンテレフタレート5〜30重量%とから
    樹脂組成物を成膜延伸してなることを特徴とする熱収縮
    性ポリエステル系フィルム。
  3. 【請求項3】ジカルボン酸成分がテレフタル酸からなる
    と共にジオール成分がエチレングリコール及び1,4−シ
    クロヘキサンジメタノールよりなり、ジオール成分中1,
    4−シクロヘキサンジメタノールが1〜80モル%である
    共重合ポリエステル樹脂(a)95〜5重量%と、ジカル
    ボン酸成分がテレフタル酸及びイソフタル酸からなると
    共にジオール成分がエチレングリコール及びジエチレン
    グリコールよりなり、ジカンボン酸成分中イソフタル酸
    が1〜80モル%であり、ジオール成分中のジエチレング
    リコールが1〜80モル%である共重合ポリエステル樹脂
    (b)5〜95重量%とからなる樹脂組成物を成膜延伸し
    てなることを特徴とする熱収縮性ポリエステル系フィル
    ム。
  4. 【請求項4】請求項第3項記載の樹脂組成物95〜70重量
    %と、ポリエチレンテレフタレート5〜30重量%とから
    樹脂組成物を成膜延伸してなることを特徴とする熱収縮
    性ポリエステル系フィルム。
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