JP2009214356A - 二軸配向積層ポリエステルフィルム - Google Patents

二軸配向積層ポリエステルフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】 フィルムのヘーズムラや延伸ムラが少なく、光学特性に優れ、光学的な特性の均一性が求められる各種のフィルム用として好適に利用することができる二軸配向積層フィルムを提供する。
【解決手段】 少なくとも2層からなる二軸配向積層フィルムであって、少なくとも一方の表層を構成する層が極限粘度0.65以上のポリエステルからなり、当該表層が主たる構成成分以外の第三成分を2.0〜10.0モル%の範囲で含有することを特徴とする二軸配向積層フィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、フィルムにヘーズムラや延伸ムラが少なく、光学特性に優れる二軸配向積層フィルムを提供する。
ポリエチレンテレフタレートあるいはポリエチレンナフタレートに代表されるポリエステルフィルムは、機械的強度、寸法安定性、平坦性、耐熱性、耐薬品性、光学特性等に優れた特性を有し、コストパフォーマンスに優れるため、各種の用途において使用されている。
ポリエステルフィルムは、近年、特に各種光学用フィルムに多く使用され、LCDの部材のプリズムシート、光拡散シート、反射板、タッチパネル等のベースフィルムや反射防止用ベースフィルムやディスプレイの防爆用ベースフィルム、PDPフィルター用フィルム等の各種用途に用いられている。これらの光学製品において、明るく鮮明な画像を得るために、光学用フィルムとして用いられるベースフィルムはその使用形態から透明性が良好で、かつ画像に影響を与える異物やキズ等の欠陥がないことが必要となる。これに加え、特に偏光をかけて使用しようした場合でもポリマーの配向のムラや厚みのムラの原因とするレタデーションのムラがないことおよびヘーズのムラやスジがないことが、ムラのない画像を得るために必要である。
ポリエステルフィルムは、通常シート状に溶融押出し、急冷個化して得た無定形シートを縦方向および横方向に延伸し、熱処理を行って得られる。これらの工程で冷却や延伸の均一性が十分でないと、上記したレタデーションのムラや、ヘーズムラ、ヘーズスジが残り、光学用に使用した場合にフィルム自体の欠点となったり、画像の劣化を招いてしまったりするという問題がある。
ポリエステルフィルムの製造方法は、一般には樹脂を単軸(または2軸)等の押出機等により溶融状態でTダイから1つの冷却ドラム上に押出す製造方法が取られているが、通常この方法では、フィルムの片面が開放されているため、外気の影響を受け、フィルムの温度変化の不均一から光学的に均一なフィルムを得ることができない。
特許文献1には、テープ状電極にてフィルムに電荷を析出させて冷却ドラムにフィルムに密着させることにより厚み精度および生産性を向上させる方法が記載されているが、光学的に均一という点では、特に厚さが厚いフィルムに対しては、十分なものではなかった。
特開2002−264201号公報
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、フィルムにヘーズムラや延伸ムラが少なく、光学特性に優れる二軸配向積層フィルムを提供することにある。
本発明者は、上記実情に鑑み鋭意検討を重ねた結果、特定の構成を有するフィルムによれば、上記課題を容易に解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、少なくとも2層からなる二軸配向積層フィルムであって、少なくとも一方の表層を構成する層が極限粘度0.65以上のポリエステルからなり、当該表層が主たる構成成分以外の第三成分を2.0〜10.0モル%の範囲で含有することを特徴とする二軸配向積層フィルムに存する。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明にいうポリエステルフィルムとは、押出口金から溶融押し出される、いわゆる押出法により押し出した溶融ポリエステルシートを冷却した後、必要に応じ、縦方向および横方向の二軸方向に配向させたフィルムである。
本発明において、ポリエステルとは、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールとを重縮合させて得られる。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、脂肪族グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。代表的なポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)等が例示される。
また、本発明においては、一方の表層を構成する層が、主たる構成成分以外の第三成分を2.0〜10.0モル%含有することを必要とし、好ましくは2.5〜10モル%、さらに好ましくは3.0〜8.0モル%である。
かかる第三成分を含有させる方法としては、フィルムを製造する原料として所定量の共重合成分として含有する共重合ポリエステルを使用してもよいし、所定量より多い共重合成分を含有する共重合ポリエステルと、共重合成分が少ない含有量の共重合ポリエステルまたはホモポリエステルとをブレンドして得られる原料を用いてもよい。
ここでいう第三成分の例としては、ジカルボン酸成分として、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸および、オキシカルボン酸(例えば、P−オキシ安息香酸など)の一種または、二種以上が挙げられ、グリコール成分として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等の一種または二種以上が挙げられる。これらの中でもジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールを用いた場合、ヘーズムラだけではなく、ポリマーの配向や厚みムラによるフィルムの光学的なムラを効果的に低減することができ、しかもフィルムの平面性や耐熱性、寸法安定性を高度に維持できる点で好ましい。ここで、ポリエステルが含有する第三成分として、重合中にエチレングリコールから副生成したジエチレングリコールも含むものとする。
本発明におけるポリエステルは、従来公知の方法で、例えばジカルボン酸とジオールの反応で直接低重合度ポリエステルを得る方法や、ジカルボン酸の低級アルキルエステルとジオールとを従来公知のエステル交換触媒で反応させた後、重合触媒の存在下で重合反応を行う方法で得ることができる。重合触媒としては、アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物、チタン化合物等公知の触媒を使用してよいが、好ましくはアンチモン化合物の量を零またはアンチモンとして100ppm以下にすることによりフィルムのくすみを低減したものが好ましい。
なおポリエステルは、溶融重合後これをチップ化し、加熱減圧下または窒素等不活性気流中に必要に応じてさらに固相重合を施してもよい。
特に特定の条件で固相重合を行った原料は、原料中に含まれるオリゴマー量がさらに低減できるので好ましい。ポリエステル原料中に含有するオリゴマー量は、1.5重量%以下が好ましく、さらに好ましくは1.0重量%以下、特に好ましくは0.7重量%以下である。ポリエステル原料中のオリゴマー量が少ない場合、本発明の効果に加え、オリゴマー析出防止効果が高度に発揮される。
本発明においては、通常のオリゴマー含有量のポリエステルからなる層の少なくとも片側の表面に、かかるオリゴマー含有量の少ないポリエステルを共押出積層した構造を有するフィルムであってもよい。
本発明のポリエステルフィルムは、最外層のうち少なくとも片側1層(A層)が極限粘度数0.65以上のポリエステルの層であり、主たる構成成分以外の第三成分を合計2.0〜10.0モル%の範囲で含有する必要がある。A層の極限粘度は、好ましくは0.70以上であり、さらに好ましくは、0.75以上、さらに好ましくは、0.80以上、さらに好ましくは0.85以上である。A層と隣接する層の極限粘度数はA層の極限粘度数未満であれば、本発明の効果を発揮するが、A層の極限粘度を0.65とする場合は、通常0.45〜0.65である。A層の極限粘度を0.70以上とする場合は、通常0.45〜0.69である。極限粘度が0.45未満の場合は、フィルムの機械強度が弱くなる傾向がある。また、A層と隣接する層の主たる構成成分以外の第三成分の含有量についてはフィルムとして製膜でき、製品とできる含有量であれば特に指定はないが、例えば光学用途に使用する場合は、フィルムとしての熱安定性を保つために、好ましくは、4.0モル%以下、さらに好ましくは3.5モル%以下、さらに好ましくは、2.5モル%以下である。
本発明においては、フィルムの片面の最外層が上記した極限粘度数および主たる構成成分以外の第三成分を含有すれば、その効果を発揮できるが、両面およびその隣接層の極限粘度数および主たる構成成分以外の第三成分が上記した範囲を満足してもよい。
A層の厚みは、フィルムとして製膜でき、製品とできる含有量であれば特に指定はないが、全フィルム厚みの50%以下であることが好ましい。表面層の厚みが全厚みの50%を超えると、極限粘度が高い原料の配合割合が高くなってしまうため、製造コストの上昇を招いてしまうためである。また、例えば光学用途に使用する場合は、フィルムとしての熱安定性を保つために、好ましくは15μm以下、さらに好ましくは5μm以上、特に好ましくは1μm以下である。
またフィルムの最外層片面およびその隣接層を上記した範囲とし、別途塗布層を設けたものであってもよい。この場合の塗布層は、ポリエステルフィルムの製造工程内で設けられたものであることが好ましい。具体的には、未延伸シート表面に塗布液を塗布して乾燥する方法、一軸延伸フィルム表面に塗布液を塗布して乾燥する方法、二軸延伸フィルム表面に塗布液を塗布して乾燥する方法等が挙げられる。かかる塗布層を設けることにより、その表面にさらに塗布層を設けたり、他の素材とラミネートしたりするなどの加工時に、双方の密着性を高める効果や、静防性、防汚性などの機能を加えることができる。
本発明で得られるポリエステルには、本発明の要旨を損なわない範囲で、耐侯剤、耐光剤、帯電防止剤、潤滑剤、遮光剤、抗酸化剤、蛍光増白剤、マット化剤、熱安定剤、および染料、顔料などの着色剤などを配合してもよい。また用途によっては、紫外線吸収剤特にベンゾオキサジノン系紫外線吸収剤等を含有させてもよい。また、必要に応じ、フィルムの滑り性や耐摩耗性を改良する目的などのために、ポリエステルに対し、不活性な無機または有機の微粒子などを配合することもできる。
用いる粒子としては、酸化ケイ素、アルミナ、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、カオリン、酸化チタン、硫酸バリウム、フッ化リチウム、タルクおよび特公昭59−5216号公報に記載されているような架橋高分子微粉体や特開昭59−217755号公報等に記載されている耐熱性有機粒子を挙げることができる。これらの粒子は、単独あるいは2成分以上を同時に使用してもよい。
この他の耐熱性有機粒子の例として、熱硬化性尿素樹脂、熱硬化性フェノール樹脂、熱硬化性エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等が挙げられる。さらに、ポリエステル製造工程中、触媒等の金属化合物の一部を沈殿、微分散させた析出粒子を用いることもできる。
一方、使用する粒子の形状に関しても特に限定されるわけではなく、球状、塊状、棒状、扁平状等のいずれを用いてもよい。また、その硬度、比重、色等についても特に制限はない。これら一連の粒子は、必要に応じて2種類以上を併用してもよい。
また、用いる粒子の平均粒径は、通常0.01〜5μmが好ましい。平均粒径が0.01μm未満の場合には、粒子が凝集しやすく、分散性が不十分な場合があり、一方、5μmを超える場合には、フィルムの表面粗度が粗くなりすぎて、透明性に劣るようになってしまう。
さらに、ポリエステル中の粒子含有量は、フィルムを構成する全ポリエステルに対し通常0.0003〜1.0重量%、好ましくは0.0005〜0.5重量%の範囲である。粒子含有量が0.0003重量%未満の場合には、フィルムの易滑性が不十分な場合があり、一方、1.0重量%を超えて添加する場合にはフィルムの透明性が不十分な場合がある。
ポリエステル中に粒子を添加する方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を採用しうる。例えば、ポリエステルを製造する任意の段階において添加することができるが、好ましくはエステル化の段階、もしくはエステル交換反応終了後、重縮合反応を進めてもよい。また、ベント付き混練押出機を用い、エチレングリコールまたは水などに分散させた粒子のスラリーとポリエステル原料とをブレンドする方法、または、混練押出機を用い、乾燥させた粒子とポリエステル原料とをブレンドする方法などによって行われる。
本発明の積層フィルムは、フィルムとして製膜できる厚さであればよく、例えば5〜500μmの範囲から選択することができ、好ましくは188〜500μm、さらに好ましくは、250〜500μm、さらに好ましくは、300〜500μm、さらに好ましくは、350〜500μm厚みのフィルムの場合、本発明が非常に優れた効果を発揮する。フィルム厚みが5μm未満の場合は、フィルムに塗布層を形成した際に工程内での加熱、あるいは塗布材中の樹脂の硬化収縮により、カールやシワが生じる場合がある。
ヘーズについては、フィルムとして製膜でき、製品とできるヘーズであれば特に指定はないが、例えば光学用途に使用する場合は、10%以下、さらに好ましくは、5%以下、さらに好ましくは、1%以下である。本発明は特にヘーズが低く、光学用フィルムとして透明度を要求される製品の場合に優れた効果を発揮する。
次に本発明のポリエステルフィルムの製造方法について具体的に説明するが、本発明のフィルムは以下の製造例に限定されるものではない。
まず、先に述べたポリエステル原料を使用し、押出機を用い、口金から溶融シートを押出し、冷却ロールで冷却固化して未延伸シートを得る方法が好ましい。この場合、シートの平面性を向上させるため、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高める必要があり、静電印加密着法および/または液体塗布密着法が好ましく採用される。次いで、得られた未延伸フィルムは二軸方向に延伸して二軸配向される。すなわち、まず、前記の未延伸シートを一方向にロールまたは、テンター方式の延伸機により延伸する。延伸温度は、通常70〜120℃、好ましくは80〜110℃であり、延伸倍率は、通常2.5〜7倍、好ましくは3.0〜6倍である。次いで、一段目の延伸方向と直交する方向に延伸を行う。延伸温度は、通常70〜120℃、好ましくは80〜115℃であり、延伸倍率は、通常3.0〜6倍、好ましくは3.5〜5倍である。そして、引き続き、130℃〜250℃の範囲の温度で30%以内の弛緩下で熱処理を行い、二軸延伸フィルムを得る。
延伸工程中にフィルム表面を処理する、いわゆるインラインコ−ティングを施すこともできる。それは、以下に限定するものではないが、例えば、1段目の延伸が終了して、2段目の延伸前に、帯電防止性、滑り性、接着性等の改良、2次加工性改良等の目的で、水溶液、水系エマルジョン、水系スラリー等によるコ−ティング処理を施すことができる。
上記の延伸においては、一方向の延伸を2段階以上で行う方法を用いることもできる。その場合、最終的に二方向の延伸倍率がそれぞれ上記範囲となるように行うのが好ましい。また、前記の未延伸シートを面積倍率が10〜40倍になるように同時二軸延伸を行うことも可能である。さらに、必要に応じて熱処理を行う前または後に再度縦および/または横方向に延伸してもよい。
本発明のポリエステルフィルムには、特定の極限粘度を有する表面にハードコートを形成できるが、かかるハードコート層としては、活性エネルギー線硬化樹脂層が好ましく用いられる。
活性エネルギー線硬化樹脂層の硬化成分としては、不飽和ポリエステル樹脂系、アクリル系、付加重合系、チオール・アクリルのハイブリッド系、カチオン重合系、カチオン重合とラジカル重合のハイブリッド系などを使用することができる。これらの中では、硬化性、耐擦傷性、表面硬度、可撓性および耐久性などの観点でアクリル系の硬化成分が好ましい。
上記のアクリル系硬化成分は、活性エネルギー線重合成分としてのアクリルオリゴマーと反応性希釈剤とを含有する。そして、必要に応じ、光重合開始剤、光増感剤、改質剤を含有する。
アクリルオリゴマーとしては、代表的には、アクリル系樹脂骨格に反応性のアクリロイル基またはメタアクリロイル基が結合されたオリゴマーが挙げられる。その他のアクリルオリゴマーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート、ポリブタジエン(メタ)アクリレート等が挙げられる。さらに、メラミン、イソシアヌール酸、環状ホスファゼン等の剛直な骨格にアクリロイル基またはメタアクリロイル基が結合したオリゴマーが挙げられる。
反応性希釈剤は、塗布剤の媒体として塗布工程での溶剤の機能を担うとともに、それ自体が多官能性または一官能性のアクリルオルゴマーと反応する基を有するため、塗膜の共重合成分となる。反応性希釈剤の具体例としては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレングリコール(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
光重合開始剤としては、例えば、2,2−エトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ジベンゾイル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、p−クロロベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、ミヒラーケトン、アセトフェノン、2−クロロチオキサントン、アントラキノン、フェニルジスルフイド、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン等が挙げられる。
光増感剤としては、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール等の3級アミン系、トリフェニルホスフィン等のアルキルホスフィン系、β−チオジグリコール等のチオエーテル系などが挙げられる。
改質剤としては、塗布性改良剤、消泡剤、増粘剤、無機系粒子、有機系粒子、潤滑剤、有機高分子、染料、顔料、安定剤などが挙げられる。これらは、活性エネルギー線による反応を阻害しない範囲で使用され、活性エネルギー線硬化樹脂層の特性を用途に応じて改良することができる。活性エネルギー線硬化樹脂層の組成物には、塗工時の作業性向上、塗工厚さのコントロールのため、有機溶剤を配合することができる。
活性エネルギー線硬化樹脂層の形成は、硬化用樹脂組成物を前記の塗布層の表面に塗布した後に活性エネルギー線を照射して架橋硬化させることにより行う。活性エネルギー線としては、紫外線、可視光線、電子線、X線、α線、β線、γ線を使用することができる。活性エネルギー線の照射は、通常、塗布層側から行うが、フィルムとの密着性を高めるため、フィルム面側から行ってもよく、さらには、活性エネルギー線を反射し得る反射板をフィルム面側に設けてもよい。
活性エネルギー線硬化樹脂層の厚さは、通常0.5〜15μm、好ましくは1〜10μmの範囲である。硬化樹脂層の厚さが0.5μm未満の場合は、表面硬度が不十分となることがあり、15μmを超える場合は、硬化樹脂層の硬化収縮が大きくなり、フィルムが硬化樹脂層側にカールすることがある。本発明において硬化樹脂層側の表面硬度は、通常H以上、好ましくは2H以上である。H未満では製品となった時にキズが付きやすく、実用上好ましくない場合がある。
一方、本発明のポリエステルフィルムは、離型性を与える層を形成できる。ここで、離型性を与える層とは、ある密着性を有する物質に対し、ポリエステルフィルムそのものよりも剥離強度を小さくできる層を指すが、より具体的には、後述する剥離強度測定方法において、剥離強度が1〜200gf/50mm、好ましくは2〜100gf/50mmの範囲の剥離強度を有する表面をいう。
かかる離型層は、離型性を有する材料を含有していれば、特に限定されるものではない。その中でも、硬化型シリコーン樹脂を含有するものによれば離型性が良好となるので好ましい。硬化型シリコーン樹脂を主成分とするタイプでもよいし、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂等の有機樹脂とのグラフト重合等による変性シリコーンタイプ等を使用してもよい。
硬化型シリコーン樹脂の種類としては、付加型・縮合型・紫外線硬化型・電子線硬化型・無溶剤型等何れの硬化反応タイプでも用いることができる。
具体例としては、信越化学工業(株)製KS−774、KS−775、KS−778、KS−779H、KS−847H、KS−856、X−62−2422、X−62−2461、ダウ・コーニング・アジア(株)製DKQ3−202、DKQ3−203、DKQ3−204、DKQ3−205、DKQ3−210、東芝シリコーン(株)製YSR−3022、TPR−6700、TPR−6720、TPR−6721、東レ・ダウ・コーニング(株)製SD7220、SD7226、SD7229等が挙げられる。
さらに離型層の剥離性等を調整するために剥離コントロール剤を併用してもよい。離型層は、非粘着で離型効果に優れているので、ベースフィルムであるポリエステルフィルムとの密着性が十分とは言い難いことが多いが、本発明においてはコロナ放電処理を行って臨界表面張力を特定範囲としているので塗布工程適性や密着性を高めることができる。
本発明によれば、フィルムのヘーズムラや延伸ムラが少なく、光学特性に優れ、光学的な特性の均一性が求められる各種のフィルム用として好適に利用することができる二軸配向積層フィルムを提供することができ、本発明の工業的価値は高い。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。また、本発明で用いた測定法は次のとおりである。
(1)ポリエステルの極限粘度数
ポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
(2)第三成分(共重合成分)含有量の測定
樹脂試料を重水化クロロホルム/ヘキサフルオロイソプロパノール(重量比7/3)の混合溶媒に濃度3重量%となるように溶解させた溶液について、核磁気共鳴装置(日本電子社製「JNM−EX270型」)を用いて、H−NMRを測定して各ピークを帰属し、ピークの積分値から共重合成分の含有量を算出し
(3)光学的均一性
無定型シートを縦延伸および横延伸した後のフィルムについて、延伸ムラ、ヘーズムラまたはヘーズスジ、白化の状況を次に示す3ランクにて判定評価した。この評価は、光学的均一性を示すもので、品質の良否を判別する重要な項目である。
○:延伸ムラ、ヘーズムラ、ヘーズスジ、白化がなく光学的均一性良好
△:薄く延伸ムラあるいはヘーズムラ、あるいは、ヘーズすじあるいは、白化が見え、光学的均一性に劣る
×:明瞭に延伸ムラ、ヘーズムラ、ヘーズすじ、あるいは、白化し、光学的均一性が全くない
実施例および比較例において使用したポリエステルの製造方法は以下のとおりである。
[ポリエステル(1)〜(4)の製造方法]
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04部を添加した後、エチレングリコールに分散させた平均粒子径1.60μmのシリカ粒子を0.2部、三酸化アンチモン0.04部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.45に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステル(1)の極限粘度は0.45であった。ジエチレングリコールの含有量は1.0モル%であった。同様にして、極限粘度0.55のポリエステル(2)、極限粘度0.60のポリエステル(3)および0.65のポリエステル(4)を得た。ポリエステル(1)〜(4)のジエチレングリコールの含有量は1.0モル%であった。
[ポリエステル(5)の製造方法]
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04部を添加した後、エチレングリコールに分散させた平均粒子径1.60μmのシリカ粒子を0.2部、三酸化アンチモン0.04部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、3時間30分を経た時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステルの極限粘度は0.51であった。次いで得られたポリマーを225℃で0.3mmHgの条件下、10時間固相重合を行った。得られたポリエステル(5)の極限粘度は0.70であった。ジエチレングリコールの含有量は1.0モル%であった。
[ポリエステル(6)〜(8)の製造方法]
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とジエチレングリコール2重量部を出発原料とし、触媒として酸化ゲルマニウム使用し、ポリエステル(1)〜(5)の製造方法と同様な方法を用いてポリエステルを得た
なお、酸化ゲルマニウムの添加方法は公知の方法を採用し、その添加量はゲルマニウムとして原料重量に対して100ppmとした。得られたポリエステル(6)の極限粘度数は0.60であった。同様にして、極限粘度素0.65のポリエステル(7)および0.70のポリエステル(8)を得た。ポリエステル(6)〜(8)のポリマー中のジエチレングリコールの含有量は4.0モル%であった。
[ポリエステル(9)の製造方法]
ポリエステル(8)の製造において、グリコール成分としてジエチレングリコールを増加させ、ジエチレングリコールを6モル%含有するポリエステルを得た。
[ポリエステル(10)の製造方法]
出発原料をテレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール54重量部と1,4−シクロヘキサンジメタノール25重量部とし、触媒としてテトラブトキシチタネート0.011重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とし、さらに1時間反応を継続した。その後、反応物を、温度を230℃から徐々に昇温すると共に圧力を常圧より徐々に減じ、最終的に温度を280℃、圧力を0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.70に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステル(10)の極限粘度は0.70、1,4−シクロヘキサンジメタノールの含有量は33モル%、ジエチレングリコールの含有量は1.0モル%であった。
<ポリエステル(11)の製造方法>
ポリエステル(4)の製造方法において、出発原料のジカルボン酸をテレフタル酸ジメチル80重量部、イソフタル酸20部としたこと以外はポリエステル(4)の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル(11)を得た。得られたポリエステル(11)は、極限粘度0.67、ジエチレングリコールの含有量は1.0モル%であった。
実施例1:
表層(A層)用原料をポリエステル(7)とし、内層(B層)用原料をポリエステル(3)として、A/B/Aの構成の共押出積層フィルムを作成した。溶融押出機は、いずれもベント付き二軸混練機にて行い、マルチマニホールドダイを用いて2種の原料を積層して押出した。290℃で溶融押出し、静電印加密着法を用いて表面温度を40℃に設定した冷却ロール上で冷却固化して未延伸シートを得た。次いで、83℃で縦方向に3.7倍延伸した後、テンターに導き、110℃で横方向に3.9倍延伸し、さらに、220℃で熱処理を行い、ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの厚みは、5/240/5μmの構成で、全厚みは250μmであった。
実施例2:
ポリエステル(7)をA層としポリエステル(3)をB層として、A/B/Aの構成の共押出積層フィルムを作成した。溶融押出機は、いずれもベント付き二軸混練機にて行い、マルチマニホールドダイを用いて2種の原料を積層して押出した。延伸、熱処理条件等、製膜時の条件は、実施例1と同様とした。得られたフィルムの厚みは、15/220/15の構成で、全厚みは250μmであった。
実施例3:
ポリエステル(8)、(10)をそれぞれ95%、5%の割合で混合した原料をA層としポリエステル(3)をB層として、A/B/Aの構成の共押出積層フィルムを作成した。溶融押出機は、いずれもベント付き二軸混練機にて行い、マルチマニホールドダイを用いて2種の原料を積層して押出した。延伸、熱処理条件等、製膜時の条件は、実施例1と同様とした。得られたフィルムの厚みは、5/240/5の構成で、全厚みは250μmであった
実施例4:
ポリエステル(8)をA層としポリエステル(2)をB層として、A/Bの構成の共押出積層フィルムを作成した。溶融押出機は、いずれもベント付き二軸混練機にて行い、マルチマニホールドダイを用いて2種の原料を積層して押出した。延伸、熱処理条件等、製膜時の条件は、実施例1と同様とした。得られたフィルムの厚みは、5/245の構成で、全厚みは250μmであった。
実施例5:
ポリエステル(8)、(10)をそれぞれ95%、5%の割合で混合した原料をA層とし、ポリエステル(1)をB層として、A/B/Aの構成の共押出積層フィルムを作成した。溶融押出機は、いずれもベント付き二軸混練機にて行い、マルチマニホールドダイを用いて2種の原料を積層して押出した。延伸、熱処理条件等、製膜時の条件は、実施例1と同様とした。得られたフィルムの厚みは、5/240/5μmの構成で、全厚みは250μmであった。
実施例6:
ポリエステル(8)をA層とし、ポリエステル(3)をB層として、A/B/Aの構成の共押出積層フィルムを作成した。溶融押出機は、いずれもベント付き二軸混練機にて行い、マルチマニホールドダイを用いて2種の原料を積層して押出した。延伸、熱処理条件等、製膜時の条件は、実施例1と同様とした。得られたフィルムの厚みは、5/28/5μmの構成で、全厚みは38μmであった
実施例7:
ポリエステル(8)をA層とし、ポリエステル(6)をB層として、A/B/Aの構成の共押出積層フィルムを作成した。溶融押出機は、いずれもベント付き二軸混練機にて行い、マルチマニホールドダイを用いて2種の原料を積層して押出した。延伸、熱処理条件等、製膜時の条件は、実施例1と同様とした。得られたフィルムの厚みは、5/178/5μmの構成で、全厚みは188μmであった
実施例8:
ポリエステル(8)をA層とし、ポリエステル(3)をB層として、A/B/Aの構成の共押出積層フィルムを作成した。溶融押出機は、いずれもベント付き二軸混練機にて行い、マルチマニホールドダイを用いて2種の原料を積層して押出した。延伸、熱処理条件等、製膜時の条件は、実施例1と同様とした。得られたフィルムの厚みは、15/220/15μmの構成で、全厚みは250μmであった
実施例9:
ポリエステル(8)、(10)をそれぞれ95%、5%の割合で混合した原料をA層とし、ポリエステル(3)をB層として、A/B/Aの構成の共押出積層フィルムを作成した。溶融押出機は、いずれもベント付き二軸混練機にて行い、マルチマニホールドダイを用いて2種の原料を積層して押出した。延伸、熱処理条件等、製膜時の条件は、実施例1と同様とした。得られたフィルムの厚みは、15/270/15μmの構成で、全厚みは300μmであった
実施例10:
ポリエステル(8)をA層とし、ポリエステル(3)をB層として、A/B/Aの構成の共押出積層フィルムを作成した。溶融押出機は、いずれもベント付き二軸混練機にて行い、マルチマニホールドダイを用いて2種の原料を積層して押出した。延伸、熱処理条件等、製膜時の条件は、実施例1と同様とした。得られたフィルムの厚みは、15/320/15μmの構成で、全厚みは300μmであった
実施例11:
ポリエステル(8)、(5)をそれぞれ50%、50%の割合で混合した原料をA層とし、ポリエステル(3)をB層として、A/Bの構成の共押出積層フィルムを作成した。溶融押出機は、いずれもベント付き二軸混練機にて行い、マルチマニホールドダイを用いて2種の原料を製膜時に冷却ドラムに接する面をB層として積層して押し出した。
延伸、熱処理条件等、製膜時の条件は、実施例1と同様とした。得られたフィルムの厚みは、15/485μmの構成で、全厚みは500μmであった
実施例12:
ポリエステル(8)をA層とし、ポリエステル(3)をB層として、A/B/Aの構成の共押出積層フィルムを作成した。溶融押出機は、いずれもベント付き二軸混練機にて行い、マルチマニホールドダイを用いて2種の原料を積層して押出した。延伸、熱処理条件等、製膜時の条件は、実施例1と同様とした。得られたフィルムの厚みは、15/485の構成で、全厚みは500μmであった
実施例13:
ポリエステル(10)、(8)をそれぞれ33%、67%の割合で混合した原料ををA層とし、ポリエステル(3)をB層として、A/B/Aの構成の共押出積層フィルムを作成した。溶融押出機は、いずれもベント付き二軸混練機にて行い、マルチマニホールドダイを用いて2種の原料を積層して押出した。延伸、熱処理条件等、製膜時の条件は、実施例1と同様とした。得られたフィルムの厚みは、15/485の構成で、全厚みは500μmであった
実施例14:
ポリエステル(11)、(8)をそれぞれ10%、90%の割合で混合した原料ををA層とし、ポリエステル(3)をB層として、A/B/Aの構成の共押出積層フィルムを作成した。溶融押出機は、いずれもベント付き二軸混練機にて行い、マルチマニホールドダイを用いて2種の原料を積層して押出した。延伸、熱処理条件等、製膜時の条件は、実施例1と同様とした。得られたフィルムの厚みは、15/485の構成で、全厚みは500μmであった
実施例15:
ポリエステル(9)をA層とし、ポリエステル(3)をB層として、A/B/Aの構成の共押出積層フィルムを作成した。溶融押出機は、いずれもベント付き二軸混練機にて行い、マルチマニホールドダイを用いて2種の原料を積層して押出した。延伸、熱処理条件等、製膜時の条件は、実施例1と同様とした。得られたフィルムの厚みは、15/485の構成で、全厚みは500μmであった
比較例1:
ポリエステル(4)をA層、B層として、A/B/Aの構成の共押出積層フィルムを作成した。溶融押出機は、いずれもベント付き二軸混練機にて行い、マルチマニホールドダイを用いて2種の原料を積層して押出した。延伸、熱処理条件等、製膜時の条件は、実施例1と同様とした。得られたフィルムの厚みは、5/240/5μmの構成で、全厚みは250μmであった。結晶化によるヘーズすじが発生し、光学的均一性が全くなかった。
比較例2:
ポリエステル(10)、(8)をそれぞれ35%、65%の割合で混合した原料ををA層とし、ポリエステル(5)をB層として、A/Bの構成の共押出積層フィルムを作成した。溶融押出機は、いずれもベント付き二軸混練機にて行い、マルチマニホールドダイを用いて2種の原料を製膜時に冷却ドラムに接する面をA層として積層して押し出した。延伸、熱処理条件等、製膜時の条件は、実施例1と同様とした。得られたフィルムの厚みは、15/485μmの構成で、全厚みは500μmであったが結晶化によるヘーズムラが発生し、光学的均一性が全くなかった。
Figure 2009214356
上記表中、DEGはジエチレングリコール、1,4−CHDMは1,4−シクロヘキサンジメタノール、IPAはイソフタル酸をそれぞれ意味し、実施例3、5、9、13、14、比較例2は、DEGの量を含むものである。
実施例のフィルムは、ヘーズのムラやスジがほとんどなく、光学的均一性が良好である。一方比較例のフィルムはヘーズのムラやスジ、延伸ムラが見え、光学的均一性を要求される用途においては、使用が制限されるという問題または品質的に使用できないという問題があった。
本発明のフィルムは、例えば、光学的な特性の均一性が求められる各種のフィルム用として好適に利用することができる。

Claims (1)

  1. 少なくとも2層からなる二軸配向積層フィルムであって、少なくとも一方の表層を構成する層が極限粘度0.65以上のポリエステルからなり、当該表層が主たる構成成分以外の第三成分を2.0〜10.0モル%の範囲で含有することを特徴とする二軸配向積層フィルム。
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