JP7287185B2 - 電子部品、電子部品実装基板及び電子部品の製造方法 - Google Patents

電子部品、電子部品実装基板及び電子部品の製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、電子部品、電子部品実装基板及び電子部品の製造方法に関する。
特許文献1には、導体を内部に取り込んだ積層ガラス体(multi-layer glass body)を備える積層型インダクタ部品の製造方法が開示されている。具体的には、まずガラス粉末を含むガラスペーストをシート化したガラスグリーンシートに、Ag又はCuなどの導体粉末を含む導体ペーストを印刷塗布したものを複数用意する。次に、導体ペーストが印刷塗布された複数のガラスグリーンシートを積層し、個片に切り出す。この際、個片から導体ペーストの端部を露出させる。
次に、この個片を焼成し、ガラスペーストが焼結した積層ガラス体、導体ペーストが焼結した内部導体を形成する。この際、内部導体は、積層ガラス体と一体化し、端部のみが露出した状態で積層ガラス体の内部に取り込まれる。
次に、積層ガラス体から露出する内部導体の端部にめっきをして、外部との電気的接続を行う端子電極を形成する。これにより、内部導体及び端子電極によって構成されるインダクタ素子を含む積層型インダクタ部品が完成する。
特開2013-98350号公報
ガラスは、絶縁性、物理的・化学的安定性などの優位点により、電子部品の絶縁体、構造体として広く用いられている。特に、特許文献1のように、積層ガラス体内に内部導体が取り込まれた構造を有する積層型インダクタ部品は、非磁性構造が求められる高周波信号用の小型インダクタ部品として好適である。
一方、積層ガラス体内に内部導体が取り込まれた構造を有する電子部品は、焼成による影響を大きく受ける。具体的には、焼成により、ガラスペースト、導体ペーストが焼結してそれぞれ積層ガラス体、内部導体となる際には、ペースト成分である有機材料が揮発することに加え、ガラス粉末や導体粉末が焼き締まる。したがって、ガラスペースト、導体ペーストの形成時の形状、位置関係について、どれだけ精度を上げたとしても、焼成後の積層ガラス体、内部導体の形状、位置関係はペースト形成時から変化してしまう。これにより、積層ガラス体内に内部導体が取り込まれた構造を有する電子部品は、焼成後の最終的な外形や特性について、ばらつきが発生することは避けられない。
また、積層ガラス体内に内部導体が取り込まれた構造を有する電子部品では、ガラス粉末、導体粉末、有機材料間の熱膨張係数の差異や、上記のガラス粉末、導体粉末が積層ガラス体、内部導体となる際の変化により、焼成を経て形成された積層ガラス体に内部応力が蓄積しやすい。特に、積層されたガラスグリーンシートの界面に位置する導体ペーストが存在していた付近では大きな内部応力が蓄積する。これによって、焼成後の電子部品におけるクラックや断線のリスクが高まり、さらなる外力や熱への耐性が低下する。また、内部応力は、電子部品の電気的特性に歪みを与える原因ともなり得る。
さらに、積層ガラス体内に内部導体が取り込まれた構造を有する電子部品では、内部導体は、製造過程において、ペースト上に形成される必要がある上に、焼成における高温に耐える必要もあるため、内部導体の材料・工法の選択自由度が低下する。
本開示の目的は、ガラスが用いられた電子部品において、焼成による影響を低減できる構造を提供することにある。
本開示の一態様に係る電子部品は、単層ガラス板と、前記単層ガラス板の外面の上方に配置され、電気素子の少なくとも一部である外面導体と、前記単層ガラス板の外面の上方に配置され、前記外面導体と電気的に接続された、前記電気素子の端子である端子電極と、を備える。
なお、本明細書において「単層ガラス板(single-layer glass plate)」は、積層ガラス体に対する概念であり、より具体的にはガラス内で一体化した導体、すなわち内部導体を内部に取り込んでいないガラスの板を指す。
また、「単層ガラス板の外面」とは、単に単層ガラス板の外周側を向く面という意味ではなく、単層ガラス板のガラス体の外側と内側との境界となる面である。また、「外面の上方」とは、重力方向に規定される鉛直上方のような絶対的な一方向ではなく、外面を基準に、当該外面を境界とする外側と内側とのうち、外側に向かう方向を指す。したがって、「外面の上方」とは外面の向きによって定まる相対的な方向である。以上のことから、「単層ガラス板の外面の上方に配置」とは、ガラス体の外側に位置し、単層ガラス板のガラス体に取り込まれていないことを意味する。
なお、単層ガラス板の焼結後における貫通孔や溝部の表面も、ガラス体の外側と内側との境界となる面であるため、上記「単層ガラス板の外面」に含まれる。上記のガラス体の外側と内側との境界は、走査型電子顕微鏡(SEM)などを用いた単層ガラス板の断面解析によって容易に把握できる。
また、ある要素に対して「上方(above)」には、当該要素とは離れた上方、すなわち当該要素上の他の物体を介した上側の位置や間隔を空けた上側の位置だけではなく、当該要素と接する直上の位置(on)も含む。
上記態様の電子部品では、単層ガラス板の外面上に外面導体が配置されているため、外面導体が単層ガラス板に取り込まれていない。したがって、上記電子部品では焼成による影響を低減できる。
インダクタ部品1を底面側から見た模式斜視図である。 インダクタ部品1を天面側から見た模式斜視図である。 インダクタ部品1の模式断面図である。 インダクタ部品1の模式断面図である。 インダクタ部品1の模式断面図である。 インダクタ部品1の模式天面図である。 インダクタ部品1の模式天面図である。 インダクタ部品1の模式天面図である。 インダクタ部品1の模式断面図である。 インダクタ部品1aを底面側から見た模式斜視図である。 インダクタ部品1aの模式断面図である。 インダクタ部品1の模式側面図である。 コンデンサ部品2の模式断面図である。 電子部品3の電気回路図である。 電子部品3の模式天面図である。 電子部品3の模式断面図である。 電子部品3の模式底面図である。 電子部品4の模式斜視図である。 電子部品実装基板5の模式断面図である。
以下、本開示の一態様である実施形態について図面を用いながら説明する。なお、図面は模式的なものであり、全体及び各部の寸法や位置関係、形状を変形、省略している場合がある。
<第1実施形態>
第1実施形態に係るインダクタ部品1について、以下に説明する。図1は、インダクタ部品1を底面側から見た模式斜視図であり、図2は、インダクタ部品1を天面側から見た模式斜視図である。
1.概要構成
インダクタ部品1の概要構成について説明する。インダクタ部品1は、電気素子として、例えば高周波信号伝送回路に用いられるインダクタ素子Lを含む表面実装型の電子部品である。インダクタ部品1は、単層ガラス板10と、単層ガラス板10の外面100の上方に配置され、インダクタ素子Lの少なくとも一部である外面導体11と、単層ガラス板10の底面100bの上方に配置され、外面導体11と電気的に接続された、インダクタ素子Lの端子である端子電極12と、を備える。
上記構成により、インダクタ部品1では、単層ガラス板10の外面100の上方に外面導体11及び端子電極12が配置されているため、外面導体11及び端子電極12が単層ガラス板10に取り込まれていない。したがって、インダクタ部品1では焼成による影響を低減できる。
また、インダクタ部品1は、さらに、単層ガラス板10に形成された貫通孔Vを貫通し、外面導体11と電気的に接続された、インダクタ素子Lの少なくとも一部である貫通配線13を備える。
上記構成により、インダクタ部品1では、外面100の上方に配置された外面導体11や端子電極12に対して、垂直方向に配線を形成することができ、インダクタ素子Lの形成自由度が向上する。
また、インダクタ部品1では、単層ガラス板10の外面100は、単層ガラス板10の主面の一つである底面100bを含み、端子電極12が、インダクタ素子Lの入出力端子である第1端子電極121及び第2端子電極122を含む。さらに、インダクタ部品1では、第1端子電極121及び第2端子電極122が、底面100bの上方において、底面100bに平行な主面を有する形状である。
上記構成により、インダクタ部品1は、底面100b側に、底面100bと平行な方向に半田が付着できる面を有するインダクタ素子Lの入出力端子を備えるため、底面100bを実装面とする表面実装が可能かつ、実装面積を低減できる表面実装型電子部品となる。
また、インダクタ部品1では、外面100が、底面100bの裏側に位置する天面100tをさらに含み、外面導体11が、底面100bの上方、天面100tの上方にそれぞれ配置され、貫通配線13によって互いに電気的に接続された底面導体11b、天面導体11tを含む。さらに、インダクタ部品1では、底面導体11b、天面導体11t及び貫通配線13によって構成される周回配線110が、底面100bと平行な巻回軸AXの周囲を周回する。
上記構成により、巻回軸AXがインダクタ部品1の実装面と平行となるため、インダクタ素子Lによって発生する磁束の主成分である、周回配線110の内径を通過する磁束が、実装基板に交差せず、渦電流損によるインダクタ素子LのQ値低下を低減でき、実装基板へのノイズ放射も低減できる。
また、インダクタ部品1では、単層ガラス板10が、空洞Cを有する。これにより、空洞Cを有さない単層ガラス板10よりも実効的な誘電率が下がり、外面導体11、端子電極12、貫通配線13及び実装基板の配線パターンのいずれかの間において形成される浮遊容量を低減でき、特に、インダクタ素子Lの自己共振周波数の低下を抑制できる。
なお、後述する加工方法により、空洞Cは単層ガラス板10の任意の場所に任意の形状で形成することができる。例えば、インダクタ部品1では、端子電極12の周囲に空洞C1を有する。また、インダクタ部品1では、周回配線110が、巻回軸AXの周囲を2周以上周回し、単層ガラス板10が、隣り合う周回配線110の間に空洞C2を有する。また、インダクタ部品1では、単層ガラス板10が、巻回軸AXを含む位置に空洞C3を有する。
これらのように、インダクタ部品1において、電位差が大きく、電気力線が生じやすい位置において、空洞C1~C3を形成すると、さらに浮遊容量を効果的に低減できる。なお、インダクタ部品1においては、空洞C1~C3のうちの一つ又は二つのみを有していてもよいし、空洞C1~C3を有さなくても良い。なお、空洞C1~C3は単層ガラス板10を貫通していてもよいし、貫通していなくてもよく、少なくとも配線付近に形成されていればよい。例えば、空洞C1~C3はいずれも単層ガラス板10を貫通していない。また、空洞C1~C3について、フェライト板や金属磁性粉やフェライト粉などの磁性粉を含有する樹脂などの磁性体を充填してもよい。
さらに、図2に示すように、インダクタ部品1では、単層ガラス板10が、(ハッチングにて示す)結晶化部101を有する。これにより、結晶化部101によって、単層ガラス板10の実効的な誘電率を調整することが可能となり、外面導体11、端子電極12、貫通配線13及び実装基板の配線パターンのいずれかの間において形成される浮遊容量を増加減でき、特に、インダクタ素子Lの自己共振周波数を調整できる。
図2では、インダクタ部品1では、単層ガラス板10が、巻回軸AXを含む位置に結晶化部101を有するが、結晶化部101の位置に限定はなく、空洞C1~C3と結晶化部101とは、互いの位置を置換可能である。また、空洞Cと結晶化部101のどちらか一方のみを有していてもよいし、どちらも有していなくてもよい。また、インダクタ部品1のように、空洞C3と結晶化部101との両方が、巻回軸AXを含む位置にある場合、その深さは同じであってもよいし、異なっていてもよいし、空洞C1と結晶化部101とが隣接していてもよいし、間隔をあけていてもよい。
次に、インダクタ部品1の断面形状について説明する。図3及び図4は、インダクタ部品1の模式断面図である。具体的には、図3の断面は、巻回軸AXを含み、底面100bに直交する断面について、第2端子電極122側の底面100b付近の一部を拡大したものである。また、図4の断面は、巻回軸AXを含み、天面100tに直交する断面について、天面100t付近の一部を拡大したものである。
図3及び図4に示すように、インダクタ部品1では、単層ガラス板10の外面100である底面100b、天面100tが、それぞれ周囲より窪んだ溝部G1、G2を有し、外面導体11が、溝部G1、G2内に配置された溝部導体11gを含む。
上記構成では、溝部G1、G2によって溝部導体11gの形成範囲が規制されるため、溝部導体11gが高精度に形成される。したがって、インダクタ部品1では、さらにインダクタ素子Lの形状、特性の精度が向上する。また、端子電極12を溝部導体11gよりも底面100b側に突出しやすくなるため、インダクタ部品1の実装基板への実装時に半田が溝部導体11gに付着しにくく、インダクタ部品1の実装性が向上する。
また、このとき、隣り合う溝部導体11g間に単層ガラス板10が配置されることがより好ましく、これにより、単層ガラス板10を介して隣り合う溝部導体11g間の絶縁性、耐マイグレーション性がより向上する。この場合、単層ガラス板10を介さない場合に比較して、溝部導体11g間の間隔をより狭めることが可能となり、インダクタ部品1の外形に対するインダクタンス値(L値)の取得効率が向上する。
また、図3に示すように、インダクタ部品1の底面100b側では、溝部導体11gの厚み11Tが、溝部G1の深さG1Tより小さい。これにより、溝部導体11gが単層ガラス板10から突出しないため、インダクタ部品1の製造、実装時などにおいて、溝部導体11gが損傷しにくくなる。
なお、インダクタ部品1では、図3に示すように、外面導体11(溝部導体11g)を覆う保護膜14を備えることが好ましい。これにより、外面導体11の損傷を抑制できる。さらにインダクタ部品1では、溝部導体11gの厚み11Tが、溝部G1の深さG1Tより小さいため、保護膜14を薄くすることができる。これはインダクタ部品1の高さ寸法における、保護膜14の占める割合を低減できることを意味し、この場合、周回配線110の周回形状の内径をより大きく取ることができるため、インダクタ部品1の外形あたりのL値、Q値の取得効率が向上する。
なお、保護膜14は必須の構成ではなく、インダクタ部品1は、保護膜14を備えなくてもよいし、一部分だけ保護膜14を備えていてもよい。例えば、特に、保護膜14は、外面導体11を覆い、端子電極12を露出させることが好ましい。また、同様に必須ではないが、保護膜14が単層ガラス板10を覆うことにより、単層ガラス板10の損傷を低減することができる。
また、図4に示すように、インダクタ部品1の天面100t側では、溝部導体11gの厚み11Tが、溝部G2の深さG2Tより大きい。これにより、インダクタ部品1の高さ寸法が規定された場合に、溝部G2上ではない天面100t上に配置した外面導体11に比べて、溝部導体11gの厚み11Tを大きくでき、溝部導体11gの直流抵抗を低減することができる。これによって、インダクタ部品1の外形あたりのQ値の取得効率が向上する。また、厚み11Tを大きくすることにより、溝部導体11gの熱容量も向上するため、インダクタ素子Lの放熱特性も向上する。
なお、上記においては、インダクタ部品1の底面100b、天面100tは、それぞれ溝部導体11gの厚み11Tとの関係が異なる深さG1T,G2Tの溝部G1,G2を有したが、インダクタ部品1はこの構成に限られない。例えば、天面100tに溝部G1、底面100b側に溝部G2を形成してもよいし、底面100b及び天面100tの両方又は片側に溝部G1又は溝部G2のどちらかのみを形成してもよい。
また、溝部G1,G2はインダクタ部品1の必須構成ではない。図5は、インダクタ部品1の模式断面図であって、図3に相当する断面を示す。図5に示すように、外面導体11は溝部導体11gを含まなくてもよい。また、外面導体11の周回ごとに溝部G1を有する構成、溝部G2を有する構成又は溝部がない構成のいずれかとなっていてもよい。
また、図3に示すように、インダクタ部品1は、さらに、第2端子電極122から、単層ガラス板10の内部に突出するアンカー部123を備える。図示しないが、第1端子電極121側も同様の構成を有する。これにより、端子電極12の単層ガラス板10に対する固着力が向上する。なお、図3では、アンカー部123は、底面100bから、単層ガラス板10の中間位置まで突出しているが、アンカー部123は、天面100tまで突出することにより、単層ガラス板10を貫通していてもよい。
また、アンカー部123は、単層ガラス板10に形成された穴に形成されるが、アンカー部123は当該穴全体に充填されることが好ましく、これにより端子電極12の単層ガラス板10に対する固着力がより向上する。
また、アンカー部123は、インダクタ部品1の必須構成ではなく、アンカー部123を備えなくてもよいし、第1端子電極121、第2端子電極122の一方側にのみ備えていてもよい。さらに、図3では、アンカー部123は第2端子電極122から2つ突出しているが、この数には限定はなく、1つであっても3つ以上であってもよい。
なお、図面に示すように、以下では、説明の便宜上、単層ガラス板10の長手方向であって、第1端子電極121から、第2端子電極122に向かう方向をx方向とする。また、x方向に直交する方向のうち、底面100bから天面100tに向かう方向をz方向とし、x方向及びz方向に直交する方向であって、x,y,zの順に並べたとき、右手系を構成する方向をy方向とする。また、向きを考慮しない場合など、x方向、y方向、z方向にそれぞれに平行な方向を、それぞれL方向、W方向、T方向と記載する場合がある。
前述の定義により、外面100である底面100bの上方とは、底面100bから逆z方向に向かう方向であり、外面100である天面100tの上方とは、天面100tからz方向に向かう方向である。また、溝部導体11gなどの外面導体11の厚みとは、外面導体11の下方に位置する外面100に直交する方向の厚みであり、例えば、図3、図4において、溝部導体11gの厚みとは、T方向の導体の厚みとなる。
2.各部構成
(単層ガラス板10)
単層ガラス板10は、インダクタ部品1の絶縁体、構造体として機能する。単層ガラス板10の材料としては、後述する製造方法の観点からは、FoturanII(SchottAG社登録商標)に代表される感光性を有するガラス板が好ましい。特に、単層ガラス板10は、セリウム酸化物(セリア:CeO)を含有していることが好ましく、この場合、セリウム酸化物が増感剤となって、フォトリソグラフィによる加工がより容易となる。
ただし、単層ガラス板10は、ドリル、サンドブラストなどの機械加工、フォトレジスト・メタルマスクなどを用いたドライ/ウェットエッチング加工、レーザ加工などによって加工できることから、感光性を有さないガラス板であってもよい。また、単層ガラス板10は、ガラスペーストを焼結させたものであってもよいし、フロート法などの公知の方法よって形成されていてもよい。
単層ガラス板10は、ガラス体の内部に一体化した内部導体など、配線を取り込んでいない単層の板状部材である。特に、単層ガラス板10は、ガラス体としての外側と内側との境界としての外面100を有する。単層ガラス板10に形成された貫通孔Vや溝部G1,G2もガラス体の外側と内側との境界であるため、外面100に含まれる。
単層ガラス板10は、基本的にはアモルファス状態であるが、結晶化部101を有していてもよい。例えば上記FoturanIIの場合、アモルファス状態のガラスの誘電率が6.4であるのに対し、結晶化させることで、誘電率を5.8に減少できる。これによって、結晶化部101付近の、導体間の寄生容量を減少させることができる。
(外面導体11)
外面導体11は、単層ガラス板10の外面100の上方、すなわち単層ガラス板10の外側に配置された配線であり、電気素子であるインダクタ素子Lの少なくとも一部を構成する。より具体的には、外面導体11は、単層ガラス板10の底面100b上に配置された底面導体11b、単層ガラス板10の天面100t上に配置された天面導体11tを含む。底面導体11bは、W方向に延びる形状であり、天面導体11tは、ややL方向に傾いてW方向に延伸している。これによって、周回配線110は天面導体11tで次の周回へ移行するヘリカル形状を構成している。
外面導体11は、銅、銀,金又はこれらの合金などの良導体材料からなる。外面導体11は、めっき、蒸着、スパッタリングなどによって形成された金属膜であってもよいし、導体ペーストを塗布、焼結させた金属焼結体であってもよい。また、外面導体11は、複数の金属層が積層された多層構造であってもよいし、保護膜14を備えない場合など、ニッケル、錫、金などの被膜が最外層に形成されていてもよい。外面導体11の厚みは、5μm以上50μm以下であることが好ましい。
なお、外面導体11は、セミアディティブ法によって形成することが好ましく、これにより、低電気抵抗、高精度及び高アスペクトな外面導体11を形成することができる。例えば、外面導体11は次のように形成することができる。まず、個片化された単層ガラス板10の外面100全体に、スパッタリング法又は無電解めっきによって、チタンの層及び銅の層をこの順に形成してシード層とし、当該シード層上にパターニングされたフォトレジストを形成する。次に、フォトレジストの開口部におけるシード層上に電解めっきで銅の層を形成する。その後に、フォトレジスト及びシード層をウェットエッチング又はドライエッチングで除去する。これにより、任意の形状にパターニングされた外面導体11を単層ガラス板10の外面100上に形成することができる。
(端子電極12)
端子電極12は、単層ガラス板10の外面100の上方に配置され、外面導体11と電気的に接続された、インダクタ素子Lの端子である。端子電極12は図2に示すように、インダクタ部品1の外部に露出している。より具体的には、端子電極12は、単層ガラス板10の底面100b上に配置された第1端子電極121及び第2端子電極122を含み、第1端子電極121及び第2端子電極122は底面100bのみにおいて外部に露出している。
ただし、端子電極12は、上記構成に限られず、3つ以上であってもよいし、底面100bに隣接する側面や、天面100tにも形成されていてもよい。端子電極12は、外面導体11で例示した材料、製法を用いることができる。
また、端子電極12は、例えば、図3のように、外面導体11よりも上方にある単層ガラス板10の外面100に形成されることで、外面導体11よりも上方に突出していてもよい。また、例えば、図4のように、外面導体11よりも厚みが大きいことで、外面導体11よりも上方に突出していてもよい。なお、外面導体11が保護膜14に覆われている場合は、端子電極12は、必ずしも保護膜14よりも突出している必要はなく、保護膜14よりも単層ガラス板10側に端子電極12の主面が位置していてもよい。また、この場合、端子電極12の主面に半田ボールを形成して実装性を向上してもよい。
なお、インダクタ部品1は、端子電極12から単層ガラス板10の内部に突出するアンカー部123を備えるが、これは、例えば、端子電極12を形成する前に、単層ガラス板10に後述する加工方法にて、非貫通穴又は貫通孔を形成し、外面導体11で例示した材料、製法により、当該非貫通穴又は貫通孔内に導体を形成すればよい。例えば、非貫通穴又は貫通穴の内部及びその周辺の端子電極形成領域にシード層を形成し、電解めっきで非貫通穴又は貫通孔を充填するように導体を形成すればよい。端子電極12とアンカー部123とは別々に形成してもよいし、同一のシード層で形成して、端子電極12とアンカー部123とを一体形成し、よりアンカー効果の高い端子電極12としてもよい。
(貫通配線13)
貫通配線13は、単層ガラス板10に形成された貫通孔Vを貫通し、外面導体11と電気的に接続された配線であり、インダクタ素子Lの少なくとも一部を構成する。特に外面導体11及び貫通配線13によって構成される周回配線110は、巻回軸AXの周囲を周回するヘリカル形状であり、インダクタ素子Lの主要部を構成している。貫通配線13は、後述する方法により、単層ガラス板10に予め形成された貫通孔V内に、外面導体11で例示した材料、製法を用いて形成することができる。
なお、貫通配線13は、図1,2では、底面100b、天面100tに直交する方向に形成された貫通孔Vに形成されているが、これに限られず、例えば個片化後の単層ガラス板10において、底面100b、天面100tに平行な方向に貫通孔Vを形成し、底面100b、天面100tに平行な方向に延びる配線としてもよい。
(保護膜14)
保護膜14は、外面導体11を外力から保護し、外面導体11の損傷を防止する役割や、外面導体11の絶縁性を向上する役割を有する部材である。保護膜14は、例えば絶縁性及び薄膜化に優れた珪素やハフニウムなどの酸化物、窒化物、酸窒化物などの無機膜とすることが好ましい。ただし、保護膜14はより形成が容易なエポキシ、ポリイミドなどの樹脂膜であってもよい。
なお、保護膜14は、図4に示すように、天面100tにおいて、単層ガラス板10及び外面導体11(溝部導体11g)を覆っていてもよく、これにより、インダクタ部品1の実装基板への実装時の実装機のピックアップ面を形成することができる。
3.単層ガラス板10の加工方法
インダクタ部品1では、単層ガラス板10は、外面導体11、端子電極12、貫通配線13などのインダクタ素子Lを形成する前に、予め形成された貫通孔V、空洞C、結晶化部101、溝部G1,G2などを有する加工体である。当該単層ガラス板10の加工については、上述した方法を含む公知の方法を用いることができるが、感光性ガラスを用いた加工が最も好ましく、これによって、高精度の加工が可能となる。以下に当該感光性ガラスを用いた加工方法について、説明する。
(1) 基板用意
まず、単層ガラス板10となる部分の集合体である感光性ガラス基板を用意する。感光性ガラス基板としては、例えば、FoturanIIを用いることができる。感光性ガラス基板は一般的に、珪素、リチウム、アルミニウム、セリウム等の酸化物を含むことによって、高精度なフォトリソグラフィに対応可能となる。
(2) 露光
次に、用意した感光性ガラス基板の貫通孔V、空洞C、結晶化部101、溝部G1,G2などを形成したい部分に、例えば、波長約310nmの紫外光を照射する。上記紫外光の照射により、例えば、感光性ガラス中のセリウムイオンなどの金属イオンが光エネルギーにより酸化され、電子を放出する。ここで、最終的に単層ガラス板10において得られる加工深さは、上記紫外光の照射量を感光性ガラス基板の厚みに応じて調整することで、制御することができる。例えば、照射量を高めに設定することで、単層ガラス板10の底面100bから天面100tまで貫通する貫通孔Vを形成ことができ、照射量を低めに調整すれば、空洞C、溝部G1,G2などの非貫通の穴を形成することができる。
上記紫外光の照射に用いる露光装置としては、波長約310nmの紫外光を得られるコンタクトアライナー又はステッパーを利用できる。その他、フェムト秒レーザを含む、レーザ照射装置を光源として利用することもできる。なお、フェムト秒レーザを用いた場合、感光性ガラス基板の内部でレーザ光を集光することで、集光部でのみ金属酸化物から電子を放出させることができる。すなわち、感光性ガラス基板のレーザ光照射部表面は感光させず、内部のみを感光させることが可能である。
これにより、より単層ガラス板10の設計自由度が向上する。例えば、インダクタ部品1の空洞C3及び結晶化部101の形成位置のように、外面導体11の形成面である底面100bや天面100tに露出せずより内部にある部分、すなわち感光性ガラス基板における露出面以外の部分にも加工が可能となる。
(3) 焼成
上記露光後の感光性ガラス基板について、焼成を行う。具体的には、2段階の温度、例えば、まず500℃付近で焼成を行う。これにより、感光性ガラス基板の紫外光の照射部において、放出された電子によって銀、金、銅などのイオンが還元され、金属原子のナノクラスターが形成される。次に、560℃付近で焼成を行う。これにより、上記金属原子のナノクラスターが結晶核となり、周辺にメタ珪酸リチウムなどの結晶相が析出する。なお、メタ珪酸リチウムなどの結晶相はフッ酸に容易に溶解し、次のエッチング工程でこの特性が利用される。
なお、感光性ガラス基板の面内において上記結晶相を均一に析出させる上で、焼成炉内の温度分布は均一である必要があり、±3℃以内であることが好ましい。
(4) エッチング
焼成後、フッ酸水溶液を用いてエッチング工程を行う。フッ酸水溶液の濃度は、例えば、5~10%であることが好ましい。エッチング工程では、フッ酸水溶液に上記焼成後の感光性ガラス基板全体を浸漬させる。これにより、基板内の結晶相のみがエッチングされ、貫通孔や非貫通穴が形成される。フッ酸水溶液中には、エッチング後の感光性ガラス基板の表面を滑らかにする目的で、塩酸や硝酸といった、フッ酸以外の酸が含まれていてもよい。
なお、単層ガラス板10に結晶化部101を形成する場合は、例えば、上記結晶相のうち、結晶化部101とする部分について、フッ酸水溶液が結晶相に浸漬しないように、フッ酸水溶液に耐性のあるバリア層で覆えばよい。また、上記の工程後に、必要に応じ、感光性ガラス基板を研磨して厚みを調整してもよい。
(5) 導体形成
上記エッチング工程後の感光性ガラス基板の外面に、例えばセミアディティブ法によって、外面導体11、端子電極12、貫通配線13などを形成する。外面導体11、端子電極12、貫通配線13は単一のシード層から形成してもよいし、別々の工程で形成してもよい。また、外面導体11、端子電極12間で厚みを異ならせる場合は、例えば、外面導体11を保護膜14で覆いつつ、端子電極12となる部分のみをさらに電解めっきするか、再度シード層を形成して多層の導体層を形成すればよい。
上記導体形成後は、必要に応じて樹脂を塗布又はラミネートして保護膜14を形成し、ダイシングブレードなどで感光性ガラス基板を個片化することによって、単層ガラス板10を備えるインダクタ部品1が完成する。
上記の製造方法では、インダクタ部品1の単層ガラス板10の焼結後に、外面導体11、端子電極12、貫通配線13など導体が形成されるため、焼成による影響を低減できる。
なお、上記においては、結晶化部101は、エッチング工程において、フッ酸水溶液に耐性のあるバリア層で覆うことで形成したが、これに限られず、例えば、導体形成後の感光性ガラス基板又は個片化後のインダクタ部品1に再度紫外光を照射することによって、照射部をわずかながらに結晶化させて結晶化部101を形成してもよい。これにより、より結晶化部101の形成自由度が向上する。
4.変形例
以上、第1実施形態として、インダクタ部品1を説明したが、インダクタ部品1は、上記で説明しなかった以下の追加的な構成を有することが可能である。
(低透過率部102)
図6、図7、図8は、インダクタ部品1の模式天面図である。インダクタ部品1は、単層ガラス板10の外面100の少なくとも一部に、周囲より光透過率が低い(ハッチングにて示す)低透過率部102を有する。これにより、光透過率が高く、視認性の低い単層ガラス板10において、視認性を改善し、インダクタ部品1の製造、使用時の取り扱いが容易になる。なお、低透過率部102は、少なくとも一部の波長において、周囲より光透過率が低ければよく、例えば、赤外光、可視光、紫外光の一部波長又は複数の波長において、光透過率が低い。
なお、低透過率部102は、例えば、単層ガラス板10に感光性ガラスを用いた上で、前述した結晶化部101と同様に、単層ガラス板10を部分的に結晶化させることで形成することができる。低透過率部102の透過率は、紫外光の照射量・照射時間、加熱などによって、適宜制御できる。
また、低透過率部102は、図6に示すように、単層ガラス板10の外面100の一面、例えば図6では天面100tの外周縁に位置していることが好ましい。これにより、当該一面について、外周縁の認識をしやすくすることができ、特に、製造時、使用時の外観検査がより容易となる。
また、低透過率部102は、図7に示すように、単層ガラス板10の外面100の一面、例えば図7では天面100tにおいて十字形状となることが好ましい。これにより、当該一面について、十字形状をフォトリソグラフィなどのアライメントマークとして用いることができ、加工精度が向上する。また、十字形状をインダクタ部品1の極性を示す方向性マークとして用いることもできる。
なお、低透過率部102は、図8に示すように、単層ガラス板10の外面100の一面、例えば図8では天面100tにおいて、全面的に形成されていてもよく、これにより、反対側、例えば底面100bにおける底面導体11bや端子電極12を透けなくさせることで、天面100tからの認識精度を向上させることができる。なお、この際、例えば十字形状などの部分的に単層ガラス板10のアモルファス部分を残すことで、図7のようなアライメントマーク、方向性マークを付すことも可能である。
(下地絶縁層15)
図9は、インダクタ部品1の模式断面図であって、図3の位置に相当するものである。図9に示すように、インダクタ部品1は、さらに、単層ガラス板10の外面100、図9では底面100b上に配置された下地絶縁層15を備え、端子電極12が、下地絶縁層15上に配置されていてもよい。なお、このとき、外面導体11も下地絶縁層15上に配置されていてもよい。このように、外面導体11、端子電極12は、単層ガラス板10の外面100の直上に配置される場合だけでなく、外面100の別の部材(下地絶縁層15)を介した上方に配置されていてもよい。
下地絶縁層15により、外面導体11、端子電極12の形成高さ、密着性、インダクタ素子Lの電気的特性などを調整することができる。
下地絶縁層15は、例えば、前述の製造方法において、シード層を形成する前の感光性ガラス基板にABF GX-92(味の素ファインテクノ株式会社社製)などの樹脂フィルムをラミネートするか、ペースト状の樹脂を塗布、熱硬化するなどによって形成できる。
なお、下地絶縁層15が、外面導体11上に配置されていてもよい。図10は、当該変形例に係るインダクタ部品1aを底面側から見た模式斜視図であり、図11は、インダクタ部品1aの模式断面図である。図11は、図3の位置に相当するものである。
インダクタ部品1aでは、単層ガラス板10の外面100である底面100b上において、底面導体11bがL方向に伸びており、下地絶縁層15が底面導体11b上に配置され、端子電極12が下地絶縁層15上に配置されている。このように、外面導体11と端子電極12とを、異なる層に形成することで、外面導体11と端子電極12のレイアウトをより自由に設計することができる。特に、インダクタ部品1aのように、単層ガラス板10の長手方向に沿って外面導体11を形成することで、周回配線の内径が大きくなるため、インダクタ部品1aの外形に対するインダクタ素子LのL値、Q値の取得効率が向上する。
なお、端子電極12は、下地絶縁層15内に形成した貫通配線(不図示)によって、底面導体11bや貫通配線13と電気的に接続させることができる。また、下地絶縁層15は、端子電極12だけを配置するのではなく、再配線層として、底面導体11bや貫通配線13と電気的に接続する配線を配置してもよい。これにより、さらにインダクタ素子Lの設計自由度が向上する。
図12は、インダクタ部品1の模式側面図である。図12は、底面100bと天面100tを接続する面の内、L方向及びT方向に平行な側面100s側からインダクタ部品1を見た図である。なお、図12では、周回配線110は省略している。
図12に示すように、インダクタ部品1では、単層ガラス板10が、周囲より硬度の高い補強部103を有していてもよい。インダクタ部品1のような電子部品では、製造工程や実装後でインダクタ部品1に外力や熱衝撃により、損傷が発生しやすい。特に単層ガラス板10、外面導体11、端子電極12、貫通配線13の物性の異なる各要素間の界面では、応力が集中しやすく、当該界面を起点に単層ガラス板10にクラックが入りやすい。上記構成では、補強部103によって、局所的な損傷、クラックに対して、適切に強度を補強できるため、インダクタ部品1としての強度が向上する。
なお、補強部103は、例えば、単層ガラス板10に感光性ガラスを用いた上で、前述した結晶化部101と同様に、単層ガラス板10を部分的に結晶化させることで形成することができる。補強部103の透過率は、紫外光の照射量・照射時間、加熱などによって、適宜制御できる。
特に、補強部103が、外面導体11の下方又は端子電極12の下方に位置することが好ましく、上記局所的な損傷、クラックを効果的に低減できる。さらに、補強部103は、外面導体11又は端子電極12の外周縁の下方に位置することがより好ましい。
また、インダクタ部品1では、製造方法も適宜変更可能である。例えば、上記説明した製造方法において、外面導体が形成された感光性ガラス基板をフォトリソグラフィ法で切断することにより、個片の単層ガラス板を形成してもよい。
上記製造方法であれば、感光性ガラス基板を個片化する際のチッピングを低減しつつ、高精度に切断できる。また、ダイシングブレードのように、ダイシング時に感光性ガラス基板に物理的な衝撃を与えないので、単層ガラス板におけるマイクロクラックの発生を抑制できる。さらに、ダイシングブレードを用いた場合に比べて、個片化時の切りしろを小さくでき、同じ感光性ガラス基板サイズから、単層ガラス板の取り個数を増やすことができる。
<第2実施形態>
第1実施形態では、外面導体がインダクタ素子の一部であったが、外面導体は、これに限られず、インダクタ素子L以外の電気素子の一部であってもよい。図13は、第2実施形態に係るコンデンサ部品2の模式断面図である。図13に示すように、コンデンサ部品2は、電気素子として、広く電子回路に用いられるコンデンサ素子Capを含む表面実装型の電子部品である。
コンデンサ部品2は、上述の単層ガラス板10と、単層ガラス板10の外面100の上方に配置され、電気素子であるコンデンサ素子Capの一部である外面導体21と、外面100の上方に配置され、外面導体21と電気的に接続された、コンデンサ素子Capの端子である端子電極22と、を備える。
上記構成により、コンデンサ部品2では、単層ガラス板10の外面100の上方に外面導体21及び端子電極22が配置されているため、外面導体21及び端子電極22が単層ガラス板10に取り込まれていない。したがって、コンデンサ部品2では焼成による影響を低減できる。
また、コンデンサ部品2では、単層ガラス板10の外面100が、単層ガラス板10の主面の一つである底面100bと、底面100bの裏側に位置する天面100tと、を含み、外面導体21が底面100bの上方(図13の逆z方向)に配置された平板状の底面平板電極21bと、天面100tの上方(図13のz方向)に配置された平板状の天面平板電極21tと、を含む。
上記構成により、コンデンサ部品2では、底面平板電極21b及び天面平板電極21tが、誘電層である単層ガラス板10を介して対向することにより、コンデンサ素子Capが構成される。
また、コンデンサ部品2では、単層ガラス板10が、底面平板電極21bと天面平板電極21tに挟まれた位置に空洞C21を有する。なお、空洞C21は、図2に示す結晶化部101であってもよい。また、コンデンサ部品2は、空洞C21内に配置された単層ガラス板10よりも誘電率の高い高誘電部を備えていてもよい。
上記構成により、コンデンサ部品2では、空洞C21、結晶化部101又は高誘電部を用いて、コンデンサ素子Capの容量値を調整することが可能である。具体的には、空洞C21及び結晶化部101は、単層ガラス板10よりも誘電率が低く、これによって、底面平板電極21b及び天面平板電極21tが挟む誘電層の全体的な誘電率を低減することができる。また、高誘電部は、単層ガラス板10よりも誘電率が高く、これによって、上記誘電層の全体的な誘電率を増加させることができる。
特に、上述の感光性ガラス基板を用いた空洞C21、結晶化部101の形成方法によれば、底面平板電極21b及び天面平板電極21tによるコンデンサ素子Capを形成後に空洞C21や結晶化部101を形成することができ、コンデンサ素子Capの電気的特性を測定後に、当該電気的特性を調整することが可能となり、コンデンサ部品2の容量調整や歩留まりを向上することができる。なお、コンデンサ部品2においては、空洞C21、結晶化部101又は高誘電部のうちのいずれか一つのみを備えていてもよいし、これらを複数組み合わせて備えていてもよい。
また、コンデンサ部品2は、さらに、単層ガラス板10に形成された貫通孔Vを貫通し、外面導体21と電気的に接続された、コンデンサ素子Capの少なくとも一部である貫通配線23を備える。
上記構成により、コンデンサ部品2では、外面100の上方に配置された外面導体21や端子電極22に対して、垂直方向に配線を形成することができ、コンデンサ素子Capの形成自由度が向上する。コンデンサ部品2において、貫通配線23は、天面平板電極21tと端子電極22とを接続する配線となる。
また、コンデンサ部品2では、端子電極22が、コンデンサ素子Capの入出力端子である第1端子電極221及び第2端子電極222を含み、第1端子電極221及び第2端子電極222が、底面100bの上方(逆z方向)において、底面100bに平行な主面を有する形状である。
上記構成により、コンデンサ部品2は、底面100b側に、底面100bと平行な方向に半田が付着できる面を有するコンデンサ素子Capの入出力端子を備えるため、底面100bを実装面とする表面実装が可能かつ、実装面積を低減できる表面実装型電子部品となる。
また、コンデンサ部品2は、底面平板電極21bの一部を覆う保護膜24をさらに備える。これにより、底面平板電極21bの損傷防止や、絶縁性向上を図ることができる。特に、保護膜24は、底面平板電極21bの一部を露出させることで、当該一部を端子電極22(第1端子電極221)とすることができる。
<第3実施形態>
第1実施形態、第2実施形態では、一つの電気素子を含む電子部品であったが、これに限られず、電子部品内に複数の電気素子を含んでいてもよい。図14は、第3実施形態に係る電子部品3の電気回路図である。電子部品3は、電気素子として、インダクタ素子L及びコンデンサ素子Cap1,Cap2を含む表面実装型の電子部品である。
図14に示すように、電子部品3では、第1端子電極321がインダクタ素子L及びコンデンサ素子Cap1の共通端子であり、第2端子電極322がインダクタ素子L及びコンデンサ素子Cap2の共通端子であり、第3端子電極323が、コンデンサ素子Cap1,Cap2の共通端子となっている。これにより、電子部品3では、インダクタ素子L及びコンデンサ素子Cap1,Cap2がπ型のLCフィルタを構成している。
次に、電子部品3の具体的な構成について説明する。図15は、電子部品3の模式天面図であり、図16は、電子部品3の模式断面図である。図17は、電子部品3の模式底面図である。なお、図16は、図15に示すXVI-XVIの一点鎖線における断面である。
電子部品3は、単層ガラス板10Aと、それぞれ単層ガラス板10Aの外面である底面100Ab,天面100Atの各上方(逆z方向、z方向)に配置され、インダクタ素子L又はコンデンサ素子Cap1,Cap2の一部である外面導体31と、底面100Abの上方(逆z方向)に配置され、外面導体31と電気的に接続された、インダクタ素子L又はコンデンサ素子Cap1,Cap2の端子である端子電極32と、を備える。
なお、天面100Atの上方に配置された外面導体31は、図3に示す溝部導体11gと同様に、溝部導体31ga,31gb,31gcとなっている。
上記構成により、電子部品3では、単層ガラス板10Aの外面100Ab,100At上に外面導体31が配置されているため、外面導体31が単層ガラス板10Aに取り込まれていない。したがって、電子部品3では焼成による影響を低減できる。
また、電子部品3は、さらに、単層ガラス板10Aとは異なる第2単層ガラス板10Bを備え、第2単層ガラス板10Bが、溝部導体31ga,31gb,31gcの上方(z方向)に配置されている。これは、逆に言うと、溝部導体31ga,31gb,31gcは、第2単層ガラス板10Bに対しても、その外面である底面100Bbの上方(逆z方向)に配置されていることを意味する。
上記構成により、電子部品3では、溝部導体31ga,31gb,31gcを内部導体とすることができ、多層化による3次元配線が可能となるため、電子部品3の設計自由度が向上する。なお、上述のように、溝部導体31ga,31gb,31gcは、単層ガラス板10A及び第2単層ガラス板10Bのいずれに対しても、その外面である天面100Atの上方及び底面100Bbの上方に配置されているため、単層ガラス板10A及び第2単層ガラス板に取り込まれていない。したがって、上記構成においても、電子部品3は焼成による影響を低減できる。
なお、電子部品3では、単層ガラス板10Aの天面100Atと第2単層ガラス板10Bの底面100Bbは互いに接合されている。これによって、電子部品3を積層構成とすることができる。このように、溝部導体31ga,31gb,31gcを単層ガラス板10A,第2単層ガラス板10Bの焼結後に形成した上で、単層ガラス板10Aと第2単層ガラス板10Bを接合する方法については、後述する。
また、電子部品3は、さらに、第2単層ガラス板10Bの外面である天面100Btの上方(z方向)に配置され、インダクタ素子Lの一部である外面導体41を備える。上記構成により、電子部品3では、第2単層ガラス板10Bの外面の上方に外面導体41が配置されているため、外面導体41が第2単層ガラス板10Bに取り込まれていない。したがって、電子部品3では焼成による影響を低減できる。
また、電子部品3では、溝部導体31ga,31gb,31gcが、平板状の溝部平板電極31ga,31gcを含み、外面導体31が、溝部平板電極31ga,31gcと単層ガラス板10Aを介して対向する平板状の対向平板電極31bを含む。
上記構成により、電子部品3では、溝部平板電極31ga,31gc及び対向平板電極31bが、コンデンサ素子Cap1,Cap2を構成する。具体的には、対向平板電極31bが、それぞれ溝部平板電極31ga,31gcと対向する対向平板電極31ba、31bcを含み、溝部平板電極31gaと対向平板電極31baとがコンデンサ素子Cap1を、溝部平板電極31gcと対向平板電極31bcとがコンデンサ素子Cap2を、それぞれ構成している。このように、電子部品3では、コンデンサ素子Cap1,Cap2を内蔵することができる。
さらに、電子部品3では、図16,17に示すよう、対向平板電極31bが、保護膜34から露出した部分である第3端子電極323を含むことにより、端子電極32となっている。
上記構成により、電子部品3では、LCフィルタを含む電子部品として、より小型低背化を実現できる。通常の積層型電子部品では、強度確保の観点から、内部電極と部品外面との間の外層部分は、内部の層間絶縁層よりも厚く形成される。このため、部品外面に対向平板電極を配置すると、積層体の内部の平板電極との電極間隔が大きくなり、必要な電気的特性が得られない場合があるため、通常は、積層体内部の平板電極に対向する対向平板電極も積層体の内部に配置される。これによって、平板電極、対向平板電極、端子電極の3層構造となる上に、対向平板電極と端子電極間の外層は平板電極と対向平板電極間の層間絶縁層よりも厚く、全体的に厚みが大きくなってしまう。
一方、電子部品3では、単層ガラス板10Aが十分な強度を確保できるため、従来よりも薄く加工することが可能であり、対向平板電極31bを外面100Abに配置することが可能となる。この結果、電子部品3では、溝部平板電極31ga,31gc、対向平板電極31bの2層構造であり、かつ単層ガラス板10Aを十分薄くでき、従来構造と比較して、電子部品3の小型低背化を実現できる。特に、電子部品3では、単層ガラス板10Aの天面100At側を溝部平板電極31ga,31gcとしているため、単層ガラス板10Aの強度(厚み)への影響を低減しつつ、コンデンサ素子Cap1,Cap2の電極間距離をより小さくできる。
また、電子部品3では、上記のとおり、対向平板電極31bが端子電極32を兼ねるため、コンデンサ素子Cap1,Cap2を構成するための電極数を低減できるため、浮遊容量を低減でき、電気的特性向上や特性ばらつき低減を実現できる。
また、電子部品3は、さらに、それぞれ単層ガラス板10A,10Bに形成された貫通孔Vを貫通し、外面導体31,41と電気的に接続された、インダクタ素子L又はコンデンサ素子Cap1,Cap2の少なくとも一部である貫通配線33,43を備える。
上記構成により、電子部品3では、外面100の上方に配置された外面導体31,41や端子電極32に対して、垂直方向に配線を形成することができ、インダクタ素子L又はコンデンサ素子Cap1,Cap2の形成自由度が向上する。
なお、電子部品3においては、貫通配線33は、溝部平板電極31ga,31gcと第1端子電極321,第2端子電極322とを接続する配線となる。また、電子部品3において、貫通配線43は、溝部導体31gbと外面導体41とを接続し、溝部導体31gb、外面導体41、貫通配線43によって構成される周回配線は、底面100Abと平行な巻回軸(不図示)の周囲を周回する。上記構成により、周回配線がインダクタ素子Lの主要部を構成し、インダクタ素子Lを含む電子部品3となる。
また、電子部品3では、端子電極32が、インダクタ素子L又はコンデンサ素子Cap1,Cap2のいずれかの入出力端子である第1端子電極321、第2端子電極322及び第3端子電極323を含み、第1端子電極321、第2端子電極322及び第3端子電極323が、底面100Abの上方(逆z方向)において、底面100Abに平行な主面を有する形状である。
上記構成により、電子部品3は、底面100Ab側に、底面100Abと平行な方向に半田が付着できる面を有するインダクタ素子L又はコンデンサ素子Cap1,Cap2の入出力端子を備えるため、底面100Abを実装面とする表面実装が可能かつ、実装面積を低減できる表面実装型電子部品となる。
また、電子部品3は、対向平板電極31bの一部、具体的には対向平板電極31ba,31bcを覆う保護膜24をさらに備える。これにより、対向平板電極31ba,31bcの損傷防止や、絶縁性向上を図ることができる。特に、保護膜24は、対向平板電極31bの一部を露出させることで、当該一部を端子電極32(第3端子電極323)とすることができる。
(単層ガラス板10Aと第2単層ガラス板10Bの接合方法)
電子部品3では、単層ガラス板10Aの天面100Atと、第2単層ガラス板10Bの底面100Bbは互いに接合されている。これは、例えば、単層ガラス板10A又は第2単層ガラス板10Bに感光性ガラスを用い、当該感光性ガラス表面をウェットエッチングやドライエッチングで活性化させることによりガラス板同士を直接接合してもよい。また、単層ガラス板10Aの天面100Atと、第2単層ガラス板10Bの底面100Bbとの間に、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などの接着層を介することで互いを接合してもよい。
また、このとき、溝部導体31ga,31gb,31gcは、例えば、接合する前の単層ガラス板10Aに形成してもよいし、単層ガラス板10Aと第2単層ガラス板10Bとの接合後に形成してもよい。具体的には、例えば、単層ガラス板10Aの天面100Atに溝部を形成し、当該溝部に溝部導体31ga,31gb,31gcを配置した後に、単層ガラス板10Aの天面100Atと、第2単層ガラス板10Bの底面100Bbを互いに接合することができる。
また、これに限られず、例えば、第2単層ガラス板10Bと接合後の単層ガラス板10Aの天面100Atに溝部を形成し、又は天面100Atに溝部を形成した後に単層ガラス板10Aと第2単層ガラス板10Bを接合し、その後、当該溝部に溝部導体31ga,31gb,31gcを形成してもよい。なお、接合後の溝部に、溝部導体31ga,31gb,31gcを形成することで、溝部導体31ga,31gb,31gcを単層ガラス板10Aの天面100At及び第2単層ガラス板10Bの底面100Bbと密接させることもでき、好ましい。なお、接着層を用いた場合も、接着層が塑性変形することで、溝部導体31ga,31gb,31gc、単層ガラス板10Aの天面100At及び第2単層ガラス板10Bの底面100Bbの間の空間を埋めることができるので好ましい。
なお、電子部品3では、溝部平板電極31ga,31gcと対向平板電極31a、31cは、単層ガラス板10Aを介して対向したが、外面導体41が、第2単層ガラス板10Bを介して対抗する平板状の対向平板電極や端子電極を含んでいてもよい。
また、電子部品3では、対向平板電極31bを溝部平板電極としてもよい。このとき、溝部平板電極が端子電極32となる。
また、電子部品3では、インダクタ素子Lの主要部である周回配線が第2単層ガラス板10B側を周回したが、単層ガラス板10A側を周回してもよい。
<第4実施形態>
第1実施形態から第3実施形態では、表面実装型の電子部品であったが、これに限られず、例えば、3次元実装用の電子部品であってもよい。図18は、第4実施形態に係る電子部品4の模式斜視図である。電子部品4は、流体Fの有無又は流量を検出するセンサ素子を含む3次元実装用のセンサである。
電子部品4では、それぞれ単層ガラス板10の天面100t,底面100bの上方に配置された天面平板電極51t,底面平板電極51bが、センサ素子の一部である外面導体であるとともに、センサ素子の端子である端子電極ともなっている。すなわち、電子部品4においても、単層ガラス板10と、単層ガラス板10の外面100t,100bの上方に配置され、センサ素子の一部であり、端子である天面平板電極51t、底面平板電極51bと、を備える。したがって、電子部品4では焼成による影響を低減できる。
また、電子部品4では、天面100tと底面100bとに端子電極51t,51bを備えるため、例えば、端子電極51t,51bの一方をインターポーザやサブストレートなどの基板のランドに実装し、端子電極51t,51bの他方を半導体チップの端子と半田やボンディングワイヤなどで接続すれば、3次元実装が可能となる。
また、電子部品4では、単層ガラス板10が、外面導体である天面平板電極51t,底面平板電極51bが配置された外面である主面、すなわち天面100t,底面100bと、天面100t,底面100bに直交する側面100sとを有し、側面100sに開口する空洞C4を有する。
上記構成により、空洞C4を用いた電気素子設計を行うことができる。具体的には、電子部品4では、空洞C4を流路として、空洞C4に流れる流体の有無、流量を、静電容量の変化として、天面平板電極51t,底面平板電極51bにて検出することができ、流体センサとして用いることができる。ただし、空洞C4の利用方法はこれに限られず、例えば、空洞C4を、貫通配線が配置される貫通孔としても用いることで、より複雑な電気素子を設計することが可能となる。例えば、当該貫通配線を側面100sを経由して、実装基板のグランド電極に接続すれば、静電気や落雷などのサージ電圧の発生時に、サージ電流をグランド電極側に流し込む経路を形成でき、電子部品4に静電気対策機能を付加することができる。
<その他実施形態>
上記第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、第4実施形態において説明した種々の特徴は、それぞれの実施形態において、又は他の実施形態において、独立して追加、削除、変更が可能である。さらに、これらの形態に公知の構成を追加、削除、変更することも可能である。
また、上記第1から第4の実施形態又は当該実施形態を上記適宜変形させた実施形態に係る電子部品は、特定の実装基板に実装することが好ましい。図19は、電子部品実装基板5の模式断面図である。
電子部品実装基板5は、第1実施形態のインダクタ部品1及び第2実施形態のコンデンサ部品2と、インダクタ部品1及び第2実施形態のコンデンサ部品2が実装されたガラス基板10Cと、を備える。
上記構成によれば、インダクタ部品1及びコンデンサ部品2の構造体である単層ガラス板10と、ガラス基板10Cが、同一材料であり、線膨張係数が近いため、インダクタ部品1及びコンデンサ部品2について、熱衝撃試験などでガラス基板10Cに発生する熱膨張、熱収縮に対する信頼性を向上できる。
なお、上記のとおり、ガラス基板10Cに実装するものは構造体に単層ガラス板を用いた電子部品であればよく、例えば電子部品3,4などであってもよい。また、当該電子部品以外の電子部品が実装されていてもよい。この場合であっても、少なくとも構造体に単層ガラス板を用いた電子部品については信頼性を向上できる。
ガラス基板10Cは、電子機器内で用いられるプリント配線基板に相当するものであってもよいし、マザーボード基板などのプリント配線基板に実装される補助基板であってもよいし、インターポーザやサブストレートなど、半導体や電子モジュール内で用いられる内蔵基板であってもよい。
1 インダクタ部品
2 コンデンサ部品
3,4 電子部品
5 電子部品実装基板
10,10A 単層ガラス板
10B 第2単層ガラス板
11,21,31,41 外面導体
11b,31b 底面導体
11g,31ga,31gb 溝部導体
11t 天面導体
12,22,32 端子電極
13,23,33,43 貫通配線
14,24 保護膜
15 下地絶縁層
21b 底面平板電極
21t 天面平板電極
31ba,31bc 対向平板電極
100 外面
100b,100Ab,100Bb 底面
100t,100At,100Bt 天面
101 結晶化部
102 低透過率部
103 補強部
110 周回配線
121,221,321 第1端子電極
122,222,322 第2端子電極
123 アンカー部
323 第3端子電極
AX 巻回軸
C,C1,C2,C3 空洞
Cap,Cap1,Cap2 コンデンサ素子
G1,G2 溝部
L インダクタ素子
V 貫通孔

Claims (20)

  1. 単層ガラス板と、
    前記単層ガラス板の外面の上方に配置され、電気素子の少なくとも一部である外面導体と、
    前記単層ガラス板の外面の上方に配置され、前記外面導体と電気的に接続された、前記電気素子の端子である端子電極と、
    前記単層ガラス板に形成された貫通孔を貫通し、前記外面導体と電気的に接続された、前記電気素子の少なくとも一部である貫通配線と
    を備え、
    前記外面が、前記単層ガラス板の主面の一つである底面と、前記底面の裏側に位置する天面と、を含み、
    前記端子電極が、前記電気素子の入出力端子である第1端子電極及び第2端子電極を含み、
    前記第1端子電極及び前記第2端子電極が、前記底面の上方において、前記底面に平行な主面を有する形状であり、
    前記外面導体が、前記底面の上方、前記天面の上方にそれぞれ配置され、前記貫通配線によって互いに電気的に接続された底面導体、天面導体を含み、
    前記底面導体、前記天面導体及び前記貫通配線によって構成される周回配線が、前記底面と平行な巻回軸の周囲を周回し、
    前記単層ガラス板が、前記巻回軸を含む位置に結晶化部を有する、電子部品。
  2. 単層ガラス板と、
    前記単層ガラス板の外面の上方に配置され、電気素子の少なくとも一部である外面導体と、
    前記単層ガラス板の外面の上方に配置され、前記外面導体と電気的に接続された、前記電気素子の端子である端子電極と、
    前記単層ガラス板に形成された貫通孔を貫通し、前記外面導体と電気的に接続された、前記電気素子の少なくとも一部である貫通配線と
    を備え、
    前記外面が、前記単層ガラス板の主面の一つである底面と、前記底面の裏側に位置する天面と、前記底面と前記天面を接続する側面とを含み、
    前記端子電極が、前記電気素子の入出力端子である第1端子電極及び第2端子電極を含み、
    前記第1端子電極及び前記第2端子電極が、前記底面の上方において、前記底面に平行な主面を有する形状であり、
    前記外面導体が、前記底面の上方、前記天面の上方にそれぞれ配置され、前記貫通配線によって互いに電気的に接続された底面導体、天面導体を含み、
    前記底面導体、前記天面導体及び前記貫通配線によって構成される周回配線が、前記底面と平行な巻回軸の周囲を周回し、
    前記第1端子電極及び前記第2端子電極は、前記底面の上方からみて、前記巻回軸に重なり、
    前記単層ガラス板が、前記巻回軸を含む位置に空洞を有し、
    前記空洞の一端は、前記側面に開口する一方、前記空洞の他端は、開口しないで底部を有し、
    前記空洞内には充填材が存在しない、電子部品。
  3. 前記周回配線が、前記巻回軸の周囲を2周以上周回し、
    前記単層ガラス板が、隣り合う前記周回配線の間に空洞又は結晶化部を有する、請求項1または2の電子部品。
  4. 前記単層ガラス板が、前記端子電極の周囲に空洞又は結晶化部を有する、請求項1または2の電子部品。
  5. 前記単層ガラス板の外面が、周囲より窪んだ溝部を有し、
    前記外面導体が、前記溝部内に配置された溝部導体を含む、請求項1または2の電子部品。
  6. 前記溝部導体の厚みが、前記溝部の深さより小さい、請求項の電子部品。
  7. 前記溝部導体の厚みが、前記溝部の深さより大きい、請求項の電子部品。
  8. さらに、前記単層ガラス板とは異なる第2単層ガラス板を備え、
    前記第2単層ガラス板が、前記溝部導体の上方に配置された、請求項の電子部品。
  9. 前記溝部導体が、平板状の溝部平板電極を含み、
    前記外面導体が、前記溝部平板電極と前記単層ガラス板又は前記第2単層ガラス板を介して対向する平板状の対向平板電極を含み、
    前記溝部平板電極又は前記対向平板電極が、前記端子電極となる、請求項の電子部品。
  10. 前記単層ガラス板が、周囲より光透過率が低い低透過率部を有する、請求項1~のいずれか1つの電子部品。
  11. 前記低透過率部が、前記単層ガラス板の主面の外周縁に位置する、請求項10の電子部品。
  12. 前記低透過率部が、前記単層ガラス板の主面において十字形状となる、請求項10の電子部品。
  13. 前記単層ガラス板が、前記外面導体が配置された外面である主面と、前記主面に直交する側面とを有し、前記側面に開口する空洞を有する、請求項1の電子部品。
  14. さらに、前記単層ガラス板の外面上に配置された下地絶縁層を備え、
    前記端子電極が、前記下地絶縁層上に配置されている、請求項1~13のいずれか1つの電子部品。
  15. 前記下地絶縁層が、前記外面導体上に配置されている、請求項14の電子部品。
  16. 前記単層ガラス板が、周囲より硬度の高い補強部を有する、請求項1~15のいずれか1つの電子部品。
  17. 前記補強部が、前記外面導体の下方又は前記端子電極の下方に位置する、請求項16の電子部品。
  18. さらに、前記端子電極から、前記単層ガラス板の内部に突出するアンカー部を備える、請求項1~17のいずれか1つの電子部品。
  19. 請求項1~18のいずれか1つの電子部品と、
    前記電子部品が実装されたガラス基板と、
    を備える、電子部品実装基板。
  20. 請求項1~18のいずれか1つの電子部品の製造方法であって、
    マザー単層ガラス板の外面上に前記外面導体を形成し、
    前記外面導体が形成されたマザー単層ガラス板をフォトリソグラフィ法で切断することにより、単層ガラス板を形成する、電子部品の製造方法。
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