JP4687205B2 - 電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は、内部導体と外部導体とを有する電子部品に関し、更に詳しくは、内部導体と外部導体との接続信頼性を高めた電子部品に関するものである。
例えば特許文献1〜3には電子部品の内部導体と外部導体の接続構造を改善した技術が記載されている。
特許文献1に記載の電子部品の場合には、基板上に接着層とその表面に形成された導体層からなる内部導体が形成され、この内部導体の一部が基板端部に延び、基板端部において内部導体の端面と外部導体が電気的に接続されている。外部導体は、基板端部側から接着層、半田くわれ防止層及び酸化防止層がこの順序で積層して形成されている。そして、内部導体の接着層と外部導体の接着層は、同一の材料によって形成されている。内部導体の接着層と外部導体の接着層を同一材料によって形成することにより、内部導体と外部導体の接続信頼性を高めている。
また、特許文献2に記載の電子部品は、積層セラミックコンデンサに関する技術である。この積層セラミックコンデンサの場合には、コンデンサ素子の端子電極層が内部電極層と同じ金属成分によって形成され、これらの電極層はコンデンサ素子と同時に焼成して形成される。内部電極層と端子電極層を同じ金属成分にすることによってこれら両者の接続信頼性を高めている。
更に、特許文献3に記載の電子部品は、積層チップ部品に関する技術である。この積層チップ部品の場合には、部品素体に設けた卑金属の内部電極と電気的に導通するCuを主成分とする導体材料並びにガラスフリットを含有する下地層と、Pdを含んでAgを主とする貴金属の導体材料並びに下地層のガラスフリットと同じガラスフリットを含有する外層と、下地層と外層との界面に生成するCu/Pdの合金層とからなる外部電極を備えている。この技術では内部電極の卑金属と濡れ性の良いCuを主成分とする下地層を用いることによって内部電極と下地層、延いては外部電極との接続性を高めている。
特許第3018830号公報 特開2000−243650号公報 特開2001−307947号公報
しかしながら、従来の特許文献1に記載の技術の場合には、厳しい環境下での信頼性評価を実施しても、内部導体の接着層と外部導体の接着層はそれぞれの同一材料からなるため、これらの接着層間の接続信頼性は確保されるが、内部導体の導体層と外部導体の接着層は材料が異なり、それぞれの線膨張係数の違い等からこれら両者間の接続性は必ずしも良好ではないため、内部導体と外部導体間の導通はそれぞれの接着層間の導通性に頼らざるを得ない。ところが、内部導体と外部導体それぞれの接着層は絶縁性部材との密着性を確保する必要からCr、NiCr等の電気伝導率があまり良好でない電極材料が用いられているため、接着層間の導通性が良好でなく、接触抵抗が増大する。
また、特許文献2に記載の技術の場合には、コンデンサ素子の端子電極層と内部電極層とが同じ金属成分によって形成され、これらの電極層がコンデンサ素子と同時に焼成して形成されているため、両電極層間の接続信頼性を高めることができるが、焼成を伴うため内部電極層の絶縁材料として樹脂材料を使用することができない。また、内部導体の電気抵抗を小さくする必要から内部導体材料がAg、Cu等に制限される場合には、これらの内部導体材料は素体材料との密着力が十分でなく、電気的信頼性を確保できない。
また、特許文献3に記載の技術の場合には、内部電極と外部電極の下地層との接続性を高めるために、内部電極の卑金属と濡れ性の良いCuを主成分とする下地層を用いているが、この場合にも焼成によって積層チップ部品を製造するため、引用文献2に記載の技術の場合と同様の課題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、内部導体の絶縁材料として絶縁性樹脂材料を用いても内部導体と外部導体との接続信頼性を十分に確保することができ、内部導体と外部導体間の導通性に優れた電子部品を提供することを目的としている。
本発明の請求項1に記載の電子部品は、上下一対の磁性体基板と、上記各磁性体基板の間に介在し且つ絶縁性樹脂材料によって形成された絶縁層と、上記絶縁層内に形成され且つ端面が上記絶縁層の端面に露出する内部導体と、を有する電子部品素体を備え、上記電子部品素体の両端部にそれぞれ露出する上記内部導体の端面に外部導体が電気的に接続される電子部品であって、上記電子部品素体の端部に露出する上記内部導体の端面を全て覆い、且つ上記内部導体から見て上記絶縁上下に形成された上記磁性体基板にかかるように上記内部導体と同一金属材料からなる導体パッドが設けられ、上記外部導体は上記導体パッドを全て覆うように形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に記載の電子部品は、請求項1に記載の発明において、上記導体パッドの面積は、上記内部導体の端面の面積の3倍以上で、上記外部導体の上記電子部品素体の端部を覆う面積の1/3以下であることを特徴とするものである。
本発明によれば、上下一対の磁性体基板と、上記各磁性体基板の間に介在し且つ絶縁性樹脂材料によって形成された絶縁層と、上記絶縁層内に形成され且つ端面が上記絶縁層の端面に露出する内部導体と、を有する電子部品素体を備え、上記電子部品素体の両端部にそれぞれ露出する上記内部導体の端面に外部導体が電気的に接続される電子部品の内部導体の絶縁材料として絶縁性樹脂材料を用いても内部導体と外部導体との接続信頼性を導体パッドにより十分に確保することができ、内部導体と外部導体間の導通性に優れた電子部品を提供することができる。
以下、図1、図2に示す実施形態に基づいて本発明を説明する。尚、図1は本発明の電子部品の一実施形態の要部を示す図で、(a)はその外部導体側から内部導体側への断面を示す断面図、(b)その外部導体側からの正面図、図2は図1に示す電子部品を分解して示す斜視図である。
本実施形態の電子部品10は、例えば図1、図2に示すように、上下の基板11、12と、これらの基板11、12間に介在する絶縁層13と、この絶縁層13内に所定の回路パターンで形成された内部導体14と、この内部導体14の両端面にそれぞれ電気的に接続された一対の外部導体15、16と、を有し、内部導体14がコイル状を呈するインダクタとして構成されている。電子部品10は、通常、マザー基板に複数個同時に形成され、マザー基板を分割することによって得られる。尚、本実施形態では電子部品素体10Aは、外部電極15、16を設ける前の状態を云う。
基板11、12の材料は特に制限されないが、電子部品10がインダクタとして構成されている場合には、基板11、12は磁性材料によって形成されたものが好ましい。磁性体材料としては、特に制限されないが、例えば高周波特性に優れたフェライト材料が好ましく用いられる。そこで、以下では基板を磁性体基板として説明する。本実施形態では磁性体基板11、12間には絶縁層13を形成されるため、その対象面が表面粗さRaで0.5μm以下に研磨されていることが好ましい。
絶縁層13は、図2に分解して示すように、例えば絶縁シート層13A、13B、13Cが三層積層して形成されている。これらの絶縁シート層13A、13B、13Cの形成方法は、特に制限されないが、例えばスピン塗布法等が好ましく用いられる。絶縁層13の材料は、特に制限されないが、例えばポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂等の樹脂材料が好ましく用いられる。また、樹脂材料としては、必要に応じて感光性を付与した感光性樹脂材料を単独であるいは上記各材料と組み合わせて用いることもできる。感光性樹脂材料からなる絶縁層13は、ビアホール13Dを形成する絶縁シート層13Bに場合に用いられる。ビアホール13Dは、絶縁シート層13Bをフォトマスクでマスキングした後、絶縁シート層13Bを露光、現像処理することによって形成される。
絶縁層13と上方の磁性体基板12は、例えば図2に示すように二枚の接着層17を介して接着されている。例えば、一方の接着層17は絶縁層13の上面に形成され、他方の接着層17は磁性体基板12の下面に形成される。接着層17の材料としては、絶縁層13と同一の材料が好ましく用いられる。絶縁層13がポリイミド樹脂の場合には接着層17もポリイミド樹脂が好ましい。
内部導体14は、図2に示すように、絶縁層13の平面形状に従って形成されたスパイラル状のコイル部14Aと、コイル部14Aの外端から絶縁層13の一端面へ引き出された平面形状が矩形状の第1引き出し電極14Bと、コイル部14Aの内端から絶縁層13の他端面へ引き出された矩形状の第2引き出し電極14Cとから形成されている。第2引き出し電極14Cは、コイル部14Aの上層の絶縁シート層13Bに形成され、そのビアホール13Dを介してコイル部14Aの内端に接続されている。第1、第2引き出し電極14B、14Cは、それぞれ実質的に同一大きさで、図1に示すようにそれぞれの端面が絶縁層13の端面に表出している。内部導体14の形成方法は、特に制限されないが、例えばスパッタリング法や蒸着法等の成膜技術と、フォトリソグラフィ技術等のパターン形成技術とを適宜組み合わせた形成方法が好ましく用いられる。内部導体14は、導電性に優れた金属材料、例えば、Ag、Cu、Pd、あるいはこれらを適宜組み合わせた合金によって形成されていることが好ましい。
外部導体15、16は、図1の(a)では便宜上一層で示してあるが、一般的に複数の導体層からなり、その層数は必要に応じて設定することができる。外部導体15は、例えば接着層、半田くわれ防止層及び外層から形成されている。接着層は、電子部品素体10Aとの接着性に優れた材料が選択される。本実施形態では磁性体基板11、12との密着性に優れた金属、例えばニクロム、Ti、Cr等によって形成されている。半田くわれ防止層は、例えばモネル等からなる層とNi等からなる層の二層によって形成され、半田による食われを防止する。また、外層は、半田付け性に優れたSnによって形成されている。外部導体15、16の形成方法は、特に制限されないが、例えばスパッタリング法等と湿式メッキ法とを適宜組み合わせが方法を用いることができる。
而して、図1の(a)、(b)に示すように、第1、第2引き出し電極14B、14Cそれぞれの端面と外部導体15、16との間には導体パッド18、19が介在し、導体パッド18、19は第1、第2引き出し電極14B、14Cそれぞれの端面を完全に被覆し、外部導体15、16の領域内でこれらの端面と外部導体15、16とを接続する機能を有する。第1、第2引き出し電極14B、14C、外部導体15、16及び導体パッド18、19はそれぞれ同一であるため、以下では第1引き出し電極14B、外部電極15及び導体パッド18について説明する。
導体パッド18は、内部導体14と同一の金属材料によって形成されて第1引き出し電極14Bの端面に接続されて一体化している。導体パッド18の面積は、図1の(a)、(b)に示すように第1引き出し電極14Bの端面の面積よりも大きく、また、外部導体15の電子部品素体10Aの端部との接合面積よりも小さい面積に形成されている。これにより、第1引き出し電極14Bの端面は、外部導体15との接続面積が導体パッド18の面積まで拡大され、外部導体15に対して確実に接続されている。また、外部導体15は、電子部品素体10Aに直接接続される領域があるため、電子部品素体10Aとの密着性に優れた材料を接着層に用いることができる。
更に、導体パッド18は、絶縁層13を越えて上下の磁性体基板11、12に部分的に覆う大きさに形成されている。導体パッド18は、上下の磁性体基板11、12の一部を覆うことによって電子部品素体10Aと強固に接合されて、電子部品素体10Aから剥離することがない。また、温度変化による線膨張係数の違いから素体、金属よりも膨張、収縮が大きく、変位量に差が生じても、導体パッド18は、その変位量を吸収、緩和することができ、外部導体15との接続性を良好に保つことができる。
導体パッド18は、第1引き出し電極14Bの端面の3倍以上で、外部導体15の1/3以下の面積で形成されていることが好ましい。導体パッド18の面積が各端面の面積の3倍未満では外部導体15との接続信頼性が十分ではなく、外部導体15の1/3を超えると外部導体15の電子部品素体10Aの端面との密着力が低下する。
また、導体パッド18の厚みは、内部電極14の厚みと同程度であることが好ましい。導体パッド18が薄すぎると信頼性評価において電子部品素体10Aを構成する各材料の線膨張係数差による凹凸が生じて、導体パッド18に亀裂を生じ、導体パッド18本来の接続機能が低下する。逆に、導体パッド18が厚すぎると導体パッド18と電子部品素体10Aの端面との段差によって外部導体15に凹凸が生じ、実装時に不具合を生じる虞がある。従って、外部導体15の厚みの1/2程度に止めることが好ましい。
本実施形態のように内部導体14がコイルとして形成され且つ上下が磁性体基板11、12によって挟まれている場合には、上下の磁性体基板11、12間の距離が大きくなると磁性体の効果が薄れ、所定の電気的特性を得られなくなるため、上下の磁性体基板11、12間の距離は50μm以下が好ましく、内部電極14の厚みは4〜20μmの範囲が好ましい。従って、内部導体14の厚みは4〜20μmの範囲であるため、その端面の面積が小さく、外部導体15との接続性を十分に確保できなくなる虞がある。このような場合に、導体パッド18を設けることで第1引き出し電極14Bの端面を拡大し、外部導体15との接続面積を大きくすることができるため、内部導体14と外部導体15を確実に接続することができ、接続信頼性を十分に確保することができる。
次に、本実施形態の電子部品10は例えば以下の手順で製造することができる。まず、例えばポリイミド樹脂を、予め作製された磁性体基板11上に塗布して絶縁シート層13Aを形成し、加熱、硬化した後、冷却する。次いで、Agを絶縁シート層13A上にスパッタリングしてAgの導体膜層を形成した後、この導体膜層上に感光性のレジスト材を塗布し、このレジスト材層を、フォトマスクを介して露光、現像した後、導体膜層をエッチングして不要部分を除去して内部導体14のコイル部14A及び第1引き出し電極14Bを一体的に形成した後、レジストを剥離する。
引き続き、感光性を付与したポリイミド樹脂を絶縁シート層13A上に塗布、乾燥して絶縁シート層13Bを形成した後、フォトマスクを介して露光、現像した後、ビアホール13Dを形成し、加熱、硬化する。次いで、Agを絶縁シート層13B上にスパッタリングして導体膜層を形成した後、この導体膜層上に感光性のレジスト材を塗布し、このレジスト材層を、フォトマスクを介して露光、現像した後、導体膜層をエッチングして不要部分を除去して第2引き出し電極14Cを形成した後、レジストを剥離する。これによってコイル部14Aの内端と第2引き出し電極14Cがビアホール導体を介して電気的に接続される。更に、絶縁シート層13B上にポリイミド樹脂を塗布、乾燥させて絶縁シート層13Cを形成することにより、絶縁層13内に内部導体14を含む回路層が形成される。
回路層の上面に接着層17を形成すると共に上方の磁性体基板12の下面に接着層17を形成した後、不活性ガス雰囲気下または真空下で回路層と磁性体基板12とをそれぞれの接着層17、17を介して接合し、加熱、加圧し、冷却した後、圧力を解除して電子部品素体10Aとして一体化する。実際には、複数の電子部品素体10Aが一括したマザー基板として作製される。次いで、マザー基板をダイシング等の切断加工を行って個々の電子部品素体10Aとして分割する。電子部品素体10Aの端面には内部導体14の第1、第2引き出し電極14B、14Cの端面が表出している。
次いで、内部電極14と同一の金属材料であるAgを用いて電子部品素体10Aの端面それぞれに導体パッド18、19を形成する。
導体パッド18を形成する場合には、導体パッド18の形状に即した開口部をもつ治具を準備し、この治具の開口部を電子部品素体10Aの該当箇所に位置合わせを行った後、開口部を介してAgをスパッタリングして開口部の面積に即した導体パッド18を形成し、第1引き出し電極14Bの端面を導体パッド18で被覆する。この導体パッド18は、図1の(a)に示すように第1引き出し電極14Bの端面の周辺をも覆い、上下の磁性体基板11、12にも被着されている。導体パッド18は、第1引き出し電極14Bと同一材料であるため、その端面に確実に接続され、しかも上下の磁性体基板11、12に対して強い密着力で電子部品素体10Aの端部に固着される。
次いで、外部導体15の形状に即した開口部をもつ治具を用いて、導体パッド18を設けた場合と同一の手法で電子部品素体10Aの端面にニクロム及びモネルをこの順序でスパッタリングして外部導体15の下地層及び半田くわれ防止層の一層目を順次設ける。更に、モネルからなる半田くわれ防止層の一層目に湿式メッキ法によってNi層からなる半田くわれ防止層の二層目を設け、更にその上層としてSn層を設けて、4層構造の外部導体15を形成して電子部品10を得る。
以上説明したように本実施形態によれば、電子部品素体10Aを構成する絶縁層13の内部に配置された内部導体14と、電子部品10Aの端部で表出する内部電極14の第1、第2引き出し電極14B、14Cの端面それぞれに電気的に接続される外部導体15、16と、を有し、内部導体14と外部導体15、16の接続部となる端面から見て、内部導体14の表裏両面が絶縁層13によって被覆された電子部品10であって、第1、第2引き出し電極14B、14Cの端面と外部導体15、16の間に介在し内部導体14と同一金属材料からなる導体パッド18、19を備え、導体パッド18、19は、内部導体14の第1、第2引き出し電極14B、14Cの端面を全て覆い、且つ内部導体14から見て絶縁層13の外側の部材である磁性体基板11、12にかかるように形成され、外部導体15、16は、導体パッド18、19をそれぞれ全て覆うように形成されているため、第1、第2引き出し電極14B、14Cは、導体パッド18、19を介してそれぞれの接続面積を拡大して外部導体15、16に対して確実に接続され、内部導体14と外部導体15、16との接続信頼性を格段に高めることができる。また、導体パッド18、19は、内部導体14と同一の金属材料によって形成されているため、絶縁層13の絶縁材料が樹脂であっても内部導体14との線膨張係数差が殆どなくなり、厳しい環境下で信頼性評価を実施しても内部導体14との間で亀裂や接続不良を生じることがなく、高い接続信頼性及び導通性を確保することができる。また、外部導体15、16は、導体パッド18、19と接続される領域以外で電子部品素体10Aに接続されるため、外部導体15、16それぞれの接着層を介して電子部品素体10Aに対して確実に接着することができ、剥離することがない。加えて、導体パッド18、19は外部導体15、16により完全に覆われるため、実装時に半田食われ等の不具合が生じない。
また、本実施形態によれば、導体パッド18、19の面積は、内部導体14の第1、第2引き出し電極14B、14Cの端面の面積の3倍以上で且つ外部導体15、16の電子部品素体10Aの端部を覆う面積の1/3以下であるため、内部導体14と外部導体15、16とを確実に接続できると共に、外部導体15、16を電子部品素体10Aの両端部に強い接合力で固着することができる。
本実施例では、実施例1において導体パッドの効果を確認した。また、実施例2において外部電極と電子部品素体との固着力について確認した。
実施例1
本実施例では、表1に示すように導体パッドの大きさを変化させて、図1に示す電子部品(インダクタ)を作製した。本実施例のインダクタでは、内部導体にAg、絶縁層にポリイミド樹脂、導体パッドにAgを用いた。外部導体は、接着層にニクロム、半田くわれ防止層の二層にモネル及びNi、外層にSnを用いた。そして、表1に示すように面積の異なる導体パッドを有するインダクタをそれぞれ30個ずつ用いて信頼性試験を行った。信頼性試験は、温度70℃、相対湿度90%の雰囲気中にインダクタを3000時間放置した後、そのインダクタについて導通試験を行い、導通の有無を確認し、その結果を表1に示した。また、信頼性試験を5000時間行った後、導通の有無を確認し、その結果を表1に示した。更に、導体パッドを設けないインダクタを作製し、そのインダクタについて実施例1と同一要領で信頼性試験を行った後、導通試験を行い、その結果を表1に示した。表1において、導体パッドの面積比Sは、導体パッドの面積/内部導体の端面の面積、即ち導体パッドの内部導体の端面に対する倍率を示している。尚、表2において、Sは表1と同様に導体パッドの内部導体の端面に対する倍率を示している。
Figure 0004687205
表1に示す結果によれば、本実施例のインダクタは、導体パッドを設けない場合と比較して内部導体と外部導体間の導通性が改善されていることが判った。また、導体パッドの面積が内部導体の端面の断面積の3倍以上になると、それ以下の面積と比較して更に導通性が改善していることが判った。
実施例2
本実施例では、表2に示すように導体パッドの大きさを変化させて、実施例1と同一の材料を用いてインダクタを作製し、それぞれの大きさの導体パッドにおける外部導体と電子部品素体と固着力を調べ、その結果を表2に示した。
Figure 0004687205
表2に示す結果によれば、導体パッドの面積を外部電極の30%程度になるまで設けても、導体パッドを設けない場合と比較して外部電極の固着力の著しい低下は認められなかった。導体パッドの面積が外部導体の40%程度に達すると導体パッドのない場合から約10%程度固着力が低下していることが判った。
尚、上記実施形態では、導体パッド18、19を内部導体14と同一金属材料(Ag)をスパッタリング等により形成したが、内部導体14と同一の金属材料を主成分とする低温焼結ペースト等を塗布し、加熱、硬化させ形成されたものであっても良い。この場合には、金属材料の含有率が低いと、導体パッド18、19と内部導体14との接続信頼性が低下するため、金属材料は80%以上の含有率であることが好ましい。
また、上記実施形態では、内部導体14のコイル部14Aを一層だけ形成したものについて説明したが、上下に複数層に渡って形成されていても良く、例えば上下二層のコイル部を電気的に接続してコモンモードチョークコイルとして構成されたものであっても良い。また、内部導体は電子部品素体の表面に表出していても良い。また、電子部品は、内部電極の端面が電子部品素体の端面から表出していて、その端面に外部電極を接続するものであれば、インダクタに制限されるものではない。
本発明は、回路基板に実装されるインダクタ等の電子部品に好適に利用することができる。
本発明の電子部品の一実施形態の要部を示す図で、(a)はその外部導体側から内部導体側への断面を示す断面図、(b)その外部導体側からの正面図である。 図1に示す電子部品を分解して示す斜視図である。
符号の説明
10 電子部品
10A 電子部品素体
11、12 磁性体基板(基板)
13 絶縁層
14 内部導体
15、16 外部導体
18、19 導体パッド

Claims (2)

  1. 上下一対の磁性体基板と、上記各磁性体基板の間に介在し且つ絶縁性樹脂材料によって形成された絶縁層と、上記絶縁層内に形成され且つ端面が上記絶縁層の端面に露出する内部導体と、を有する電子部品素体を備え、上記電子部品素体の両端部にそれぞれ露出する上記内部導体の端面に外部導体が電気的に接続される電子部品であって、上記電子部品素体の端部に露出する上記内部導体の端面を全て覆い、且つ上記内部導体から見て上記絶縁上下に形成された上記磁性体基板にかかるように上記内部導体と同一金属材料からなる導体パッドが設けられ、上記外部導体は上記導体パッドを全て覆うように形成されていることを特徴とする電子部品。
  2. 上記導体パッドの面積は、上記内部導体の端面の面積の3倍以上で、上記外部導体の上記電子部品素体の端部を覆う面積の1/3以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子部品。
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