JP7284680B2 - スタッドクリップ - Google Patents

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Description

本発明は、スタッドボルト等の軸状部材が立設した載置面に対して配設されるスタッドクリップに関し、特に、車体に配索されたワイヤハーネス等を固定する際に、破損し難く、繰り返し利用可能なスタッドクリップに関する。
従来の被固定部材101の固定構造100として、図8(A)及び図8(B)に示す構造が知られている。図8(A)は、従来の固定構造100の固定前の状態を説明する斜視図である。図8(B)は、従来の固定構造100の固定後の状態を説明する斜視図である。
図8(A)に示す如く、被固定部材101は、例えば、ワイヤハーネスプロテクタや電気接続箱等の自動車部品である。被固定部材101の固定構造100として、主に、自動車ボディ102と、自動車ボディ102に設けられたボルト103と、ボルト103と嵌合する樹脂製ナット104と、を有している。
樹脂製ナット104は、主に、胴部105と鍔部106とが一体成形された本体107と、本体107の中空部108に形成された一対の係止爪109と、を有している。そして、一対の係止爪109は、ボルト103の延在方向に沿って互いに対向するように形成されている。
図8(B)に示す如く、被固定部材101は、その貫通孔110(図8(A)参照)内にボルト103を挿通し、自動車ボディ102の上面に当接して配設されている。樹脂製ナット104は、その中空部108の一対の係止爪109の間にボルト103が配置されるように、被固定部材101の上面に配設されている。
このとき、樹脂製ナット104の取り付け作業では、一対の係止爪109間に配設されるボルト103は、係止爪109を弾性変形させながら挿入される。その結果、係止爪109が、ボルト103の雄ネジ部103aへと食い込むことで、樹脂製ナット104は、ボルト103に対して係止される。そして、樹脂製ナット104は、鍔部106の上面と被固定部材101の一対の突出壁部111の上面と面一となるまで押し込まれ、被固定部材101は、自動車ボディ102の上面に固定される(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005-291261号公報
上述したように、樹脂製ナット104をボルト103に取り付ける作業では、係止爪109には、ボルト103の雄ネジ部103aに対応した溝は形成されてなく、係止爪109を弾性変形させながら、樹脂製ナット104をボルト103に対して押し込む必要がある。一方、樹脂製ナット104をボルト103から取り外す作業では、図8(B)に示すように、樹脂製ナット104は、被固定部材101の突出壁部111により回転動作が規制され、樹脂製ナット104をボルト103から引き抜く必要がある。
樹脂製ナット104をボルト103に対して脱着する上記作業により、特に、樹脂製ナット104の係止爪109は破損し易く、樹脂製ナット104が破損した際には、新品の樹脂製ナット104に取り替える必要がある。また、長期間の使用により、樹脂製ナット104がボルト103と接着し、あるいはボルト103の周囲にて硬化する等、劣化した際には、工具を用いて係止爪109等を破壊しながら取り外す必要がある。つまり、樹脂製ナット104は、繰り返し使用することが難しく、コストアップ要因となるという課題がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、スタッドボルト等の軸状部材が立設した載置面に対して配設され、例えば、車体に配索されたワイヤハーネス等を固定する際に、破損し難く、繰り返し利用可能なスタッドクリップを提供することにある。
本発明の請求項1に記載のスタッドクリップでは、軸状部材が立設する載置面上に配設され、前記軸状部材が挿通される挿通孔を有するベース部と、前記ベース部に対して着脱自在に装着されるロック部と、を備え、前記ベース部は、前記挿通孔の近傍から前記ロック部が装着される方向へと延在する弾性係止片と、前記弾性係止片に形成され、前記軸状部材の軸部に係止される第1の係止爪と、前記ロック部の装着位置を規制する位置規制部と、を有し、前記ロック部は、少なくとも前記軸状部材及び前記弾性係止片の一部が収納される収納部と、前記収納部に形成され、前記軸状部材及び前記弾性係止片が挿通される規制孔と、前記載置面と接触すると共に、前記収納部と前記載置面との間にて弾性変形する弾性部材と、を有し、前記ロック部が前記ベース部に装着され、前記収納部を前記載置面側へと押圧していない状態では、前記規制孔が前記弾性係止片を前記軸状部材側へと弾性変形させ、前記第1の係止爪が前記軸部に係止されることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載のスタッドクリップでは、前記ロック部が前記ベース部に装着され、前記収納部を前記載置面側へと押圧した状態では、前記弾性係止片は、前記第1の係止爪が前記軸部に係止されない位置へ戻ることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載のスタッドクリップでは、前記規制孔は長穴であり、前記収納部を前記載置面側へと押圧していない状態では、前記弾性係止片は、前記規制孔の長手方向の内周面と接触することを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載のスタッドクリップでは、前記位置規制部は、前記規制孔の長手方向に沿って配設され、前記弾性部材は、前記収納部の前記規制孔の長手方向の両端部近傍に配設されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に記載のスタッドクリップでは、前記ベース部は、前記弾性係止片に形成され、前記規制孔近傍の前記収納部に係止される第2の係止爪と、を有し、前記第2の係止爪は、前記第1の係止爪とは略反対側へと延在していることを特徴とする。
また、本発明の請求項6に記載のスタッドクリップでは、前記載置面は、車体フレームの一主面であることを特徴とする。
また、本発明の請求項7に記載のスタッドクリップでは、前記ベース部には、前記車体フレームに配索されたワイヤハーネスまたは配管が固定されていることを特徴とする。
本発明の請求項1に記載のスタッドクリップでは、ロック部の規制孔とベース部の挿通孔に軸状部材が挿通されると共に、ロック部がベース部側へと押圧されていない状態において、弾性係止片が、規制孔を介して軸状部材側へと押圧される。その結果、第1の係止爪が、軸状部材の軸部へと係止され、スタッドクリップは、載置面上へと固定される。そして、ロック部及びベース部の弾性変形を利用することで、スタッドクリップを軸状部材に着脱する際に破損することが防止される。更には、上記着脱作業の際に、ドライバー等の工具が不要であり、上記工具によりスタッドクリップが破損することが防止されると共に、取り外し作業性が向上される。
また、本発明の請求項2に記載のスタッドクリップでは、ロック部をベース部側へと上から押圧した状態にて、軸状部材に対して装着作業を行うことで、第1の係止爪が、軸状部材の軸部へと接触し難くなり、破損することが防止される。
また、本発明の請求項3に記載のスタッドクリップでは、規制孔が長穴として形成され、その開口幅が狭く、長手方向の内周面を利用して、弾性係止片の押圧状態、あるいは押圧しない状態を作り出すことができる。
また、本発明の請求項4に記載のスタッドクリップでは、ロック部がベース部に装着された状態において、弾性部材は、規制孔の長手方向において弾性変形することで、ロック部は、規制孔の短手方向において位置規制部により回転動作が規制される。
また、本発明の請求項5に記載のスタッドクリップでは、ベース部の弾性係止片の先端側に第2の係止爪が形成され、第2の係止爪が、ロック部の収納部へと引っ掛かることで、ロック部が、ベース部から抜け落ちることが防止される。
また、本発明の請求項6に記載のスタッドクリップは、車体フレームに立設する軸状部材を利用して車体フレームに固定される。
また、本発明の請求項7に記載のスタッドクリップは、車両のワイヤハーネス等を整理して車体フレームに配索することができる。
本発明の一実施形態であるスタッドクリップを説明する(A)斜視図、(B)斜視図である。 本発明の一実施形態であるスタッドクリップのベース部を説明する(A)斜視図、(B)断面図である。 本発明の一実施形態であるスタッドクリップのロック部を説明する(A)斜視図、(B)断面図、(C)上面図である。 本発明の一実施形態であるスタッドクリップの装着作業を説明する(A)斜視図、(B)上面図、(C)断面図である。 本発明の一実施形態であるスタッドクリップの装着作業を説明する(A)斜視図、(B)上面図、(C)断面図である。 本発明の一実施形態であるスタッドクリップを車体フレームに取り付ける作業を説明する(A)断面図、(B)断面図である。 本発明の一実施形態であるスタッドクリップを車体フレームから取り外す作業を説明する(A)断面図、(B)断面図、(C)断面図である。 従来の固定構造の車体フレームへの固定方法を説明する(A)斜視図、(B)斜視図である。
以下、本発明の一実施形態に係るスタッドクリップ10を図面に基づき詳細に説明する。尚、本実施形態の説明の際には、同一の部材には原則として同一の符番を用い、繰り返しの説明は省略する。また、以下の説明では、上下方向はスタッドクリップ10の高さ方向を示し、左右方向はスタッドクリップ10を前方から見た場合の横幅方向を示し、前後方向はスタッドクリップ10の奥行方向を示している。
最初に、図1から図3を用いて、本実施形態のスタッドクリップ10を説明する。図1(A)は、本実施形態のスタッドクリップ10を説明する分解斜視図である。図1(B)は、本実施形態のスタッドクリップ10を説明する斜視図である。図2(A)は、本実施形態のスタッドクリップ10のベース部13を説明する斜視図である。図2(B)は、本実施形態のスタッドクリップ10のベース部13を説明し、図2(A)のA-A線方向の断面図である。図3(A)は、本実施形態のスタッドクリップ10のロック部14を説明する斜視図である。図3(B)は、本実施形態のスタッドクリップ10のロック部14を説明し、図3(A)のB-B線方向の断面図である。図3(C)は、本実施形態のスタッドクリップ10のロック部14を説明する上面図である。
図1(A)に示す如く、スタッドクリップ10は、例えば、車両(図示せず)の車体フレーム11に立設した軸状部材、例えば、スタッドボルト12(以下、「ボルト12」と呼ぶ。)を利用して車体フレーム11に固定され、車両のワイヤハーネス15(図1(B)参照)等を固定する。そして、スタッドクリップ10は、主に、車両(図示せず)の車体フレーム11の上面である載置面に配設されるベース部13と、ベース部13に対して着脱自在に装着されるロック部14と、を有している。尚、スタッドクリップ10は、車両用部品として用いられる場合に限定するものではなく、例えば、建造物等の構造物等にも用いられ、ボルト12が立設している柱材の載置面に対して固定され、電気配線等を固定することができる。また、上記軸状部材は、上記ボルト12に限定されるものではなく、スタッドクリップ10が固定される際に用いられる棒状の鋼材等でも良い。
図1(B)に示す如く、ベース部13の挿通孔24(図1(A)参照)に車体フレーム11のボルト12を挿通することで、ベース部13は、ボルト12により位置規制されると共に、車体フレーム11の上面に当接した状態となる。詳細は後述するが、ロック部14が、ベース部13の位置規制部23に挟まれた状態にてベース部13の上面に固定される。そして、弾性係止片25(図1(A)参照)の第1の係止爪26(図1(A)参照)が、ボルト12の軸部であるネジ溝12Aへと係止されることで、ベース部13が車体フレーム11に固定される。尚、上記軸部は、上記ネジ溝12Aに限定されるものではなく、弾性係止片25の第1の係止爪26が係止されるための、上記軸状部材に形成される凹部形状でも良い。
図示したように、ベース部13には、ワイヤハーネス15の一部がビニールテープ等の取付け部材16により固定される。一方、図示していないが、複数のスタッドクリップ10が、車体フレーム11に取り付けられることで、ワイヤハーネス15を車体フレーム11に沿って、整理して配索することができる。尚、ベース部13は、上記取付け部材16にてワイヤハーネス15を固定する構造に限定するものではなく、ベース部13と一体に形成されたバンドクリップ(図示せず)を用いてワイヤハーネス15を固定する構造でも良い。また、スタッドクリップ10は、ワイヤハーネス15を固定する場合に限定するものではなく、車両(図示せず)内に配索される配管等を固定する場合でも良い。
図2(A)に示す如く、ベース部13は、主に、ワイヤハーネス15(図1(B)参照)等を固定する第1の載置板21と、第1の載置板21と連続し、ロック部14を載置する第2の載置板22と、第2の載置板22の延在方向(紙面前後方向)に沿って配設される一対の位置規制部23と、第2の載置板22を厚み方向(紙面上下方向)に貫通する挿通孔24と、挿通孔24の近傍から上方へと延在する一対の弾性係止片25と、弾性係止片25の先端に形成されている第1の係止爪26及び第2の係止爪27と、を有している。
また、ベース部13は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂により形成され、第1及び第2の載置板21,22、位置規制部23、弾性係止片25及び第1及び第2の係止爪26,27は、一体成形されている。
図示したように、第1及び第2の載置板21,22は、略Tの字形状の板状体として一体に形成されている。そして、位置規制部23は、第2の載置板22の紙面左右方向の両端部に、それぞれ第2の載置板22の延在方向(紙面前後方向)に渡り形成されている。図1(B)に示す如く、ロック部14がベース部13上面に装着された状態において、位置規制部23は、ロック部14のベース部13上面での回転動作を規制する。そのため、位置規制部23は、少なくともロック部14の回転を規制する高さを有している。
挿通孔24は、第2の載置板22の略中心に形成され、略円形状に開口している。上述したように、挿通孔24は、車体フレーム11(図1(A)参照)に配設されるボルト12(図1(A)参照)を挿通するための孔であり、ボルト12の外径よりも若干広く開口している。
図2(B)に示す如く、弾性係止片25が、挿通孔24の近傍であり、挿通孔24を挟むように、第2の載置板22の短手方向(紙面左右方向)に一対配設されている。そして、弾性係止片25は、ロック部14が装着される方向である、第2の載置板22から上方へと向けて延在すると共に、挿通孔24から離れるように緩やかに外側へと向けて湾曲している。詳細は後述するが、弾性係止片25は、例えば、熱可塑性樹脂を用いて形成され、ロック部14の規制孔33(図3(A)参照)の長手方向の内周面と接触し、挿通孔24の中心側へと押圧されることで、挿通孔24に挿通されるボルト12側へと撓み、弾性変形する。
また、第1の係止爪26及び第2の係止爪27は、弾性係止片25の先端部に一体に形成されている。第1の係止爪26は、挿通孔24の中心側へと延在し、ボルト12のネジ溝12A(図1(A)参照)に対して引っ掛かる形状となる。一方、第2の係止爪27は、第1の係止爪26とは反対側へと延在し、ロック部14の収納部31(図3(A)参照)の底板31A(図3(A)参照)に対して引っ掛かる形状となる。
尚、弾性係止片25は、挿通孔24の周囲に一対形成される場合に限定するものではなく、挿通孔24の周囲に3個以上形成される場合でも良い。また、第1及び第2の係止爪26,27は、弾性係止片25の先端に一体に形成される構造に限定するものではなく、例えば、弾性係止片25の先端側に、例えば、紙面上下方向に段差してそれぞれ個別に形成される場合でも良い。
図3(A)に示す如く、ロック部14は、主に、少なくともボルト12(図1(A)参照)及び弾性係止片25(図3(A)参照)の一部が収納される収納部31と、収納部31の底板31A(図3(C)参照)またはその近傍から下方へと延在する弾性部材32と、収納部31の底板31Aを厚み方向(紙面上下方向)に貫通する規制孔33(図3(C)参照)と、を有している。そして、ロック部14は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂により形成され、収納部31及び弾性部材32は、一体成形されている。
図3(B)に示す如く、収納部31は、中空構造の略直方体の箱形状であり、その天面は開口している。一方、収納部31の底板31Aには、規制孔33が形成されている。そして、収納部31の底板31Aの紙面左右方向の両端部近傍には、収納部31の外側であり、斜め下方へと向けて延在する一対の弾性部材32が形成されている。
図3(A)及び図3(B)に示すように、弾性部材32及びその周辺は、上記樹脂材料から成る板状体であり、弾性変形することができる。そして、弾性部材32は、それぞれ収納部31の底板31Aの両端部に、1側辺に渡り形成されている。この構造により、ロック部14をベース部13上面に載置した状態では、弾性部材32が、ベース部13の第2の載置板22(図2(A)参照)と接触し、収納部31の底板31Aは、第2の載置板22の上面から離間する。
一方、詳細は後述するが、スタッドクリップ10をボルト12に対して着脱する際には、収納部31を上から押圧するが、その押圧状態では、丸印34にて示す領域が屈曲し、収納部31は下方へと沈み込む。そして、収納部31が、上記押圧状態から解放されると、弾性部材32は元の状態へと戻り、収納部31は元の位置へと戻る。
図3(C)に示す如く、収納部31の底板31Aには、例えば、開口形状が楕円形状となる規制孔33が形成されている。規制孔33は、弾性部材32の配置方向(紙面左右方向)に長手方向を有し、その直交方向(紙面前後方向)に短手方向を有している。そして、点線にてベース部13(図2(A)参照)の挿通孔24を示すが、ロック部14をベース部13上面に装着した状態では、規制孔33の中心C1は、挿通孔24の中心と略一致する。詳細は後述するが、規制孔33の短手方向の開口幅W1は、少なくとも挿通孔24の開口幅よりも広く、収納部31が上から押圧されていない状態において、弾性係止片25(図2(A)参照)を内側へと押圧し、第1の係止爪26(図2(A)参照)がネジ溝12A(図1(A)参照)に係止される開口幅を有している。
次に、図4及び図5を用いて、本実施形態のスタッドクリップ10の装着作業を説明する。図4(A)は、本実施形態のスタッドクリップ10の装着前の状態を説明する斜視図である。図4(B)は、図4(A)に示すスタッドクリップ10の上面図である。図4(C)は、図4(B)に示すスタッドクリップ10のC-C線方向の断面図である。図5(A)は、本実施形態のスタッドクリップ10の装着後の状態を説明する斜視図である。図5(B)は、図5(A)に示すスタッドクリップ10の上面図である。図5(C)は、図5(B)に示すスタッドクリップ10のD-D線方向の断面図である。
図4(A)に示す如く、ロック部14がベース部13に装着される前段階として、先ず、ロック部14をベース部13の上面に載置する。このとき、ロック部14の弾性部材32をベース部13の位置規制部23の上面に載置することで、収納部31は、ベース部13の第2の載置板22から浮いた状態となる。
図4(B)に示す如く、紙面左右方向において、ロック部14の収納部31と弾性部材32とを合わせた幅W2は、ベース部13の位置規制部23間の幅W3よりも広くなっている。また、規制孔33の長手方向の開口幅W4は、弾性係止片25先端の第2の係止爪27間の離間幅W5(図4(C)参照)よりも広くなっている。
図4(C)に示す如く、上記構造により、作業者は、ベース部13の位置規制部23上面にロック部14の弾性部材32を載置する際に、容易にロック部14の弾性係止片25や第1及び第2の係止爪26,27を規制孔33内へと挿通でき、作業性が向上する。尚、規制孔33の開口幅W4は、少なくとも弾性係止片25や第1及び第2の係止爪26,27を規制孔33内へと挿通し易い程度の幅を有していれば良く、任意の設計変更が可能である。
次に、図5(A)及び図5(B)に示す如く、図4(A)に示す上記状態から、例えば、ロック部14を時計回りに90度回転させることで、ロック部14が、ベース部13の位置規制部23間に入り込み、ロック部14がベース部13に装着される。この装着状態では、紙面左右方向において、ロック部14の収納部31の幅W6は、ベース部13の位置規制部23間の幅W3よりも若干狭い程度である。また、位置規制部23は、規制孔33の長手方向に沿って配設されている。この構造により、ロック部14の回転動作が、ベース部13の位置規制部23により規制される。
また、図5(C)に示す如く、規制孔33の短手方向の開口幅W1は、規制孔33の長手方向の開口幅W4より狭く、規制孔33の長手方向の内周面が、弾性係止片25と接触し、規制孔33の内周面が、弾性係止片25を内側へと押圧する。一方、弾性係止片25の先端には、第2の係止爪27が形成されている。この構造により、ロック部14は、ベース部13の上方へ移動可能であるが、第2の係止爪27が、収納部31の底板31Aに対して引っ掛かることで、ロック部14が、ベース部13から抜け落ちることが防止される。
次に、図6を用いて、本実施形態のスタッドクリップ10を車体フレーム11に取り付ける作業を説明し、図6(A)及び図6(B)は、その作業を説明する断面図である。一方、図7を用いて、本実施形態のスタッドクリップ10を車体フレーム11から取り外す作業を説明し、図7(A)から図7(C)は、その作業を説明する断面図である。尚、上記作業の説明に際し、図1から図5を用いて説明した内容を、適宜、参照し、繰り返しの説明は詳細する。
図6(A)では、例えば、複数のボルト12が立設する車体フレーム11に対してスタッドクリップ10を取り付ける状況を示している。完成車メーカーの車両の組み立てラインでは、予め、図5(A)に示すように、ロック部14がベース部13に対して装着されたスタッドクリップ10を準備する。そして、スタッドクリップ10は、部品メーカーにて製造され、組み付けられた後、搬送用トラックにて搬送されるが、搬送時に衝撃が加わっても、第2の係止爪27によりロック部14がベース部13から抜け落ちることが防止される。その結果、搬送時等に、ベース部13とロック部14のどちらか一方が無くなる等、部品の紛失や再度の組み付け作業を行う必要がなく、車両の組み立てラインでの作業効率が向上する。
作業者は、ロック部14の収納部31をベース部13の第2の載置板22側へと上から押圧した状態にて、矢印41にて示すように、ボルト12をベース部13の挿通孔24及びロック部14の規制孔33に対して挿通させる。尚、上述したように、挿通孔24と規制孔33とは、その中心が略一致している。
このとき、図5(B)及び図5(C)を用いて上述したように、収納部31を上から押圧することで、規制孔33が形成された底板31Aが、第2の載置板22へと近づくか、あるいは当接する。その結果、規制孔33が弾性係止片25を内側へと押圧する状態が解消され、弾性係止片25が外側へと湾曲した元の状態へと戻り、第1の係止爪26も外側へと移動する。そして、この状態のスタッドクリップ10をボルト12に沿って下方へと移動させることで、第1の係止爪26が、ボルト12のネジ溝12Aと接触し難くなり、第1の係止爪26の破損が防止される。
図6(B)に示す如く、ベース部13と車体フレーム11とが当接するまでスタッドクリップ10を下方へ移動させた後、作業者は、収納部31を押圧することを終える。そして、ロック部14の弾性部材32が、上記押圧状態から解放されることで、図5(A)に示すように、弾性部材32が元の状態へと戻る。その結果、図示したように、規制孔33の内周面が、弾性係止片25と接触し、規制孔33の内周面が、弾性係止片25を内側へと押圧する。そして、第1の係止爪26が、ボルト12のネジ溝12A(図1(A)参照)に係止されることで、スタッドクリップ10が、車体フレーム11へと固定される。
上述したように、ロック部14は、ベース部13の位置規制部23によりその回転動作が規制されると共に、第1の係止爪26とネジ溝12Aにより上下方向の移動も規制される。その結果、車両の走行時には、車体フレーム11を介してスタッドクリップ10にも振動が加わるが、上記規制状態を維持することで、スタッドクリップ10が、車体フレーム11から離脱し難くなる。
図7(A)に示す如く、ワイヤハーネス15(図1(B)参照)の交換時等、スタッドクリップ10を車体フレーム11から取り外す際には、作業者は、矢印42にて示すように、ロック部14の収納部31をベース部13の第2の載置板22側へと上から押圧する。その結果、規制孔33が弾性係止片25を内側へと押圧する状態が解消され、弾性係止片25が外側へと湾曲した元の状態へと戻り、第1の係止爪26がネジ溝12Aに係止された状態も解消する。
図7(B)に示す如く、作業者は、矢印43にて示すように、この状態のスタッドクリップ10をボルト12に沿って上方へと移動させることで、第1の係止爪26が、ボルト12のネジ溝12Aと接触し難くなり、第1の係止爪26の破損が防止される。
図7(C)に示す如く、作業者は、スタッドクリップ10をボルト12から引き抜いた後、収納部31を押圧することを終え、ロック部14の弾性部材32が、上記押圧状態から解放されることで、弾性部材32が元の状態へと戻る。その結果、第2の係止爪27が、収納部31の底板31Aに引っ掛かることで、ロック部14がベース部13から抜け落ちることが防止される。
上述したように、スタッドクリップ10をボルト12から引き抜く際に、第1の係止爪26が破損されることが防止されると共に、スタッドクリップ10をボルト12から引き抜いた後に、ベース部13とロック部14とが装着した状態にて管理することができる。その結果、スタッドクリップ10をボルト12から取り外す際に、ドライバー等の工具を使用する必要がなく、工具によりスタッドクリップ10を破損し、変形させることが防止されると共に、取り外し作業性が向上される。また、ベース部13やロック部14を紛失することが防止される。そして、スタッドクリップ10は、繰り返し使用することが可能となり、製造コストを低減することができる。更には、図1(B)に示すように、ベース部13にワイヤハーネス15を固定した状態にて、スタッドクリップ10を取り外すことができ、取り外し作業性が向上される。
尚、本実施形態では、弾性部材32が、収納部31の底板31Aの端部近傍に、収納部31の外側へと向けて、略「ハの字」の形状に形成される場合について説明したが、この場合に限定するものではない。弾性部材32は、作業者の押圧力に応じて、収納部31を上下方向へと可動させる構造であれば良く、例えば、弾性部材32は、略「くの字」の形状や傘形状等の板状体に形成される場合でも良い。また、弾性部材32は、樹脂材料により収納部31と一体成形により形成される場合に限定されるものではなく、例えば、金属製の板バネやコイルバネ等を収納部31の底板31Aの下面に連結させる構造の場合でも良い。
また、規制孔33の開口形状は、楕円形状の長穴として形成される場合について説明したが、この場合に限定するものではない。規制孔33は、その長手方向の内周面にて弾性係止片25を内側へ押圧することで、第1の係止爪26によるネジ溝12Aへの係止状態を作り出す構造であれば良い。そのため、規制孔33の開口形状は、例えば、長方形形状の長穴として形成される場合でも良い。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲にて種々の変更が可能である。
10 スタッドクリップ
11 車体フレーム
12 スタッドボルト
12A ネジ溝
13 ベース部
14 ロック部
21 第1の載置板
22 第2の載置板
23 位置規制部
24 挿通孔
25 弾性係止片
26 第1の係止爪
27 第2の係止爪
31 収納部
31A 底板
32 弾性部材
33 規制孔

Claims (7)

  1. 軸状部材が立設する載置面上に配設され、前記軸状部材が挿通される挿通孔を有するベース部と、前記ベース部に対して着脱自在に装着されるロック部と、を備え、
    前記ベース部は、
    前記挿通孔の近傍から前記ロック部が装着される方向へと延在する弾性係止片と、
    前記弾性係止片に形成され、前記軸状部材の軸部に係止される第1の係止爪と、
    前記ロック部の装着位置を規制する位置規制部と、を有し、
    前記ロック部は、
    少なくとも前記軸状部材及び前記弾性係止片の一部が収納される収納部と、
    前記収納部に形成され、前記軸状部材及び前記弾性係止片が挿通される規制孔と、
    前記載置面と接触すると共に、前記収納部と前記載置面との間にて弾性変形する弾性部材と、を有し、
    前記ロック部が前記ベース部に装着され、前記収納部を前記載置面側へと押圧していない状態では、前記規制孔が前記弾性係止片を前記軸状部材側へと弾性変形させ、前記第1の係止爪が前記軸部に係止されることを特徴とするスタッドクリップ。
  2. 前記ロック部が前記ベース部に装着され、前記収納部を前記載置面側へと押圧した状態では、前記弾性係止片は、前記第1の係止爪が前記軸部に係止されない位置へ戻ることを特徴とする請求項1に記載のスタッドクリップ。
  3. 前記規制孔は長穴であり、
    前記収納部を前記載置面側へと押圧していない状態では、前記弾性係止片は、前記規制孔の長手方向の内周面と接触することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスタッドクリップ。
  4. 前記位置規制部は、前記規制孔の長手方向に沿って配設され、
    前記弾性部材は、前記収納部の前記規制孔の長手方向の両端部近傍に配設されていることを特徴とする請求項3に記載のスタッドクリップ。
  5. 前記ベース部は、
    前記弾性係止片に形成され、前記規制孔近傍の前記収納部に係止される第2の係止爪と、を有し、
    前記第2の係止爪は、前記第1の係止爪とは略反対側へと延在していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のスタッドクリップ。
  6. 前記載置面は、車体フレームの一主面であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のスタッドクリップ。
  7. 前記ベース部には、前記車体フレームに配索されたワイヤハーネスまたは配管が固定されていることを特徴とする請求項6に記載のスタッドクリップ。
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