JP2006242286A - クリップ - Google Patents
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Abstract
【課題】 作業者が、被固定部品を固定面から突設されるスタッドにクリップを介して組付ける際、被固定部品がスタッドの所定位置に組付けられたか否かを確実に認識することのできるクリップを提供する。
【解決手段】 各フック部12、12を各傾斜面18、18に沿って押し込む際、各フック部12、12がスタッドボルト2のネジ部2aに係止されない非係止位置からスタッドボルト2の上下方向所定位置のネジ部2aに係止される係止位置の直前までスライドする間では、被固定部品3は上側フランジ部6と下側フランジ部15との間で仮保持されているので、作業者は、被固定部品3の組付けが未完了であることを認識でき、各フック部12、12が前記係止位置に達すると、その押込み荷重が一瞬小さくなるため、この節度感により、クリップ5がスタッドボルト2の所定位置まで達したことを認識できる。
【選択図】 図3
【解決手段】 各フック部12、12を各傾斜面18、18に沿って押し込む際、各フック部12、12がスタッドボルト2のネジ部2aに係止されない非係止位置からスタッドボルト2の上下方向所定位置のネジ部2aに係止される係止位置の直前までスライドする間では、被固定部品3は上側フランジ部6と下側フランジ部15との間で仮保持されているので、作業者は、被固定部品3の組付けが未完了であることを認識でき、各フック部12、12が前記係止位置に達すると、その押込み荷重が一瞬小さくなるため、この節度感により、クリップ5がスタッドボルト2の所定位置まで達したことを認識できる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、固定面に被固定部品を組付ける際に使用されるクリップであって、特に、固定面から突設されるスタッドボルトに挿入されて、被固定部品をスタッドボルトに組付けるクリップに関するものである。
従来から、固定面から突設され、外周面にネジ部を有するスタッドボルトに被固定部品を組付ける際には、スタッドボルトと被固定部品との間にクリップを介装させて組付けるようにしていた。そこで、従来採用されていたクリップを図5に基いて説明する。
従来のクリップ50は、図5に示すように、上部クリップ51と下部クリップ52とからなる2部材で構成されている。
上部クリップ51は、図5(a)及び(b)に示すように、スタッドボルト2が挿入される挿通孔53を有する筒状の上部クリップ本体54と、この挿通孔53の上下方向略中間部でその内周面から、それぞれ斜上方向に突設されて、対向するように配置される各フック部55、55と、上部クリップ本体54の上下方向略中間部でその外周面から外方に略水平方向に突設される上側フランジ部56とから構成されている。また、上部クリップ本体54の下部の外周面には、三角形状の係合突起部57が周方向に沿って形成されている。さらに、各フック部55、55の先端間の距離は、スタッドボルト2のネジ部2aの谷径よりも短く設定されている。
従来のクリップ50は、図5に示すように、上部クリップ51と下部クリップ52とからなる2部材で構成されている。
上部クリップ51は、図5(a)及び(b)に示すように、スタッドボルト2が挿入される挿通孔53を有する筒状の上部クリップ本体54と、この挿通孔53の上下方向略中間部でその内周面から、それぞれ斜上方向に突設されて、対向するように配置される各フック部55、55と、上部クリップ本体54の上下方向略中間部でその外周面から外方に略水平方向に突設される上側フランジ部56とから構成されている。また、上部クリップ本体54の下部の外周面には、三角形状の係合突起部57が周方向に沿って形成されている。さらに、各フック部55、55の先端間の距離は、スタッドボルト2のネジ部2aの谷径よりも短く設定されている。
下部クリップ52は、図5(a)及び(b)に示すように、上部クリップ51の上部クリップ本体54の下部が挿入される挿通孔58を有する筒状の下部クリップ本体59と、この下部クリップ本体59の下端の外周面から外方に略水平方向に突設される下側フランジ部60とから構成されている。また、下部クリップ本体59の挿通孔58の内周面には、V字形状の係合溝部61が周方向に沿って形成されている。
そして、上述したクリップ50を用いて、被固定部品3をスタッドボルト2に組付ける際には、まず、図5(a)及び(b)に示すように、上部クリップ51の上側フランジ部56と、下部クリップ52の下側フランジ部60との間に被固定部品3を配置して、上部クリップ51の上部クリップ本体54の下部を、下部クリップ52の下部クリップ本体59の挿通孔58に挿入すると共に、上部クリップ51の係合突起部57を下部クリップ52の係合溝部61に係合して、被固定部品3を、上部クリップ51の上側フランジ部56と下部クリップ52の下側フランジ部60との間に固定する。
次に、クリップ50に被固定部品3が固定された状態で、図5(b)に示すように、上部クリップ51の挿通孔53にスタッドボルト2を挿入すると共に、上部クリップ51の各フック部55、55を、スタッドボルト2の上部のネジ部2aに係止させた状態とする。
そして、この図5(b)の状態から、クリップ50を、その下部クリップ52の下側フランジ部60が固定面1に当接するまで下方に押し込み、図5(c)に示すように、上部クリップ51の各フック部55、55を、スタッドボルト2の下部のネジ部2aに係止させて、被固定部品3をスタッドボルト2(固定面1)に組付ける。
そして、この図5(b)の状態から、クリップ50を、その下部クリップ52の下側フランジ部60が固定面1に当接するまで下方に押し込み、図5(c)に示すように、上部クリップ51の各フック部55、55を、スタッドボルト2の下部のネジ部2aに係止させて、被固定部品3をスタッドボルト2(固定面1)に組付ける。
また、上述のクリップに類似した従来技術が特許文献1に開示されている。すなわち、特許文献1には、被固定部品であるダッシュパネルパッドの装飾外皮を、第1のクリップ体の第1のフランジ部と、第2のクリップ体の第2のフランジ部とにより挟み込み、第2クリップ体の第2のフランジ部に設けた係止針部を装飾外皮に刺し込むと共に、第2のクリップ体に設けた係合部を、第1のクリップ体に設けた係合凹部に係合して、第1及び第2のクリップを装飾外皮を挟んだ状態で一体的に結合する。そして、この装飾外皮と共に一体的に結合された第1及び第2のクリップ体のそれぞれの挿入孔に、ダッシュパネルに一体的に設けられたボルト部を挿入して、第1及び第2のクリップ体を所定の位置まで押し込み、その位置において、第1のクリップ体の爪部がボルト部の谷の部分に噛合うことで、装飾外皮を含むダッシュパネルパッドがダッシュパネルに取付けられることが開示されている。
実開平1−67317号公報
上述したように、図5に示す従来のクリップ及び特許文献1の発明は、作業者が、クリップに被固定部品を挟み込んで固定した状態で、このクリップ内に固定面から突設されたスタッドボルトを挿入して、クリップを被固定部品と共にスタッドボルトの上下方向所定位置まで押し込む形態であるが、クリップを押し込む際、各フックがネジ部の各ねじ山を順次乗り越えながらスライドするために、図6に示すように、クリップを押し込む途中(固定面への未着座状態)での押し込み荷重と、クリップを所定位置(固定面への着座状態)まで押し込んだ時点での押し込み荷重との間で、これらの押し込み荷重に変化が少ない。
そのため、作業者は、クリップがスタッドボルトの所定位置まで押し込まれたか否か(着座したか否か)を認識することが困難となり、さらに、クリップを所定位置まで押し込んだ時の節度感が得られないために、クリップの挿入を途中で止めてしまい、未着座の状態が発生する虞があった。しかも、未着座の状態であっても、被固定部品はクリップに固定されているために、被固定部品のガタツキが少なく、作業者は、クリップが固定面に未着座の状態であることを把握することが困難であった。
そのため、作業者は、クリップがスタッドボルトの所定位置まで押し込まれたか否か(着座したか否か)を認識することが困難となり、さらに、クリップを所定位置まで押し込んだ時の節度感が得られないために、クリップの挿入を途中で止めてしまい、未着座の状態が発生する虞があった。しかも、未着座の状態であっても、被固定部品はクリップに固定されているために、被固定部品のガタツキが少なく、作業者は、クリップが固定面に未着座の状態であることを把握することが困難であった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、作業者が、被固定部品を固定面から突設されるスタッドにクリップを介して組付ける際、被固定部品がスタッドの所定位置に組付けられたか否かを確実に認識することのできるクリップを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載したクリップの発明は、固定面から突設されるスタッドに挿入されて、被固定部品を前記スタッドに組付けるクリップであって、該クリップは、略直線状に延びるたわみ部の端部に設けられ、前記スタッドの外周面に形成された突条部に係止される爪部を有するフック部と、前記たわみ部と一体的に形成されるフランジ部と、前記固定面側に配置され、前記フック部の前記爪部を前記スタッドの前記突条部に係止させない非係止位置から前記スタッドの所定位置の前記突条部に係止させる係止位置まで案内するような傾斜面を備えた案内部とを有し、前記たわみ部を変形させながら、前記フック部を前記案内部に沿って案内させると、前記フック部の前記爪部が前記係止位置まで案内されると共に前記フランジ部が前記固定面に近接し、前記フランジ部と前記固定面との間の距離が所定距離に達した時点で、前記たわみ部を変形させた状態で前記爪部を前記係止位置にて前記突条部に係止させることを特徴とするものである。
請求項2に記載したクリップの発明は、請求項1に記載した発明において、前記フック部に係合突起部を設けると共に、前記案内部の端部に、前記フック部の前記爪部が前記係止位置まで案内された時に前記係合突起部を係合させる係合溝部を設け、前記フック部の前記係合突起部を前記案内部の前記係合溝部に係合させた際、前記たわみ部の変形量が弾性的に変化すると共に、前記爪部が前記係止位置にて前記突条部に係止されることを特徴とするものである。
請求項3に記載したクリップの発明は、請求項1または2に記載した発明において、前記案内部に一体的に形成されるフランジ部を設け、前記フック部の爪部が前記係止位置に達すると、前記被固定部品は、前記たわみ部と一体化された前記フランジ部と前記案内部と一体化された前記フランジ部とに挟持されて固定されることを特徴とするものである。
請求項2に記載したクリップの発明は、請求項1に記載した発明において、前記フック部に係合突起部を設けると共に、前記案内部の端部に、前記フック部の前記爪部が前記係止位置まで案内された時に前記係合突起部を係合させる係合溝部を設け、前記フック部の前記係合突起部を前記案内部の前記係合溝部に係合させた際、前記たわみ部の変形量が弾性的に変化すると共に、前記爪部が前記係止位置にて前記突条部に係止されることを特徴とするものである。
請求項3に記載したクリップの発明は、請求項1または2に記載した発明において、前記案内部に一体的に形成されるフランジ部を設け、前記フック部の爪部が前記係止位置に達すると、前記被固定部品は、前記たわみ部と一体化された前記フランジ部と前記案内部と一体化された前記フランジ部とに挟持されて固定されることを特徴とするものである。
従って、請求項1に記載したクリップの発明では、作業者が、クリップ内にスタッドを挿入してフック部を押し込み、たわみ部を変形させながら、フック部を案内部に沿って案内させると、フック部の爪部がスタッドの突条部に係止されない非係止位置からスタッドの所定位置の突条部に係止される係止位置まで案内されると共に、フランジ部が固定面に近接する。そして、被固定部品は、フック部の爪部が非係止位置から係止位置の直前までスライドする間は、フランジ部と固定面との間に隙間を有した状態で仮保持され、フック部の爪部が係止位置に達した時点で、被固定部品は、フランジ部と固定面とに挟持されて固定される状態となる。
請求項2に記載したクリップの発明では、フック部がスタッドの所定位置の突条部に係止される係止位置まで押し込まれた瞬間、フック部の係合突起部が案内部の係合溝部に係合するが、その際、たわみ部の変形量が弾性的に急激に変化して、その押し込み荷重が一瞬小さくなるので、作業者は、フック部がスタッドの所定位置に押し込まれた際の節度感が得られる。
請求項3に記載したクリップの発明では、被固定部品は、一対のフランジ部により挟持されて固定される。
請求項2に記載したクリップの発明では、フック部がスタッドの所定位置の突条部に係止される係止位置まで押し込まれた瞬間、フック部の係合突起部が案内部の係合溝部に係合するが、その際、たわみ部の変形量が弾性的に急激に変化して、その押し込み荷重が一瞬小さくなるので、作業者は、フック部がスタッドの所定位置に押し込まれた際の節度感が得られる。
請求項3に記載したクリップの発明では、被固定部品は、一対のフランジ部により挟持されて固定される。
本発明によれば、作業者が、被固定部品を固定面から突設されるスタッドにクリップを介して組付ける際、被固定部品がスタッドの所定位置に組付けられたか否かを確実に認識することのできるクリップを提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図1〜図4に基いて詳細に説明する。従来例と同一部材には、同一の符号を使用して説明する。
本発明の実施の形態に係るクリップ5は、図1〜図3に示すように、固定面1から突設され、外周面にネジ部(突条部)2aを有するスタッドボルト(スタッド)2に挿入されて、被固定部品3をスタッドボルト2に組付けるもので、上部クリップ5aと下部クリップ5bとからなる2部材で構成されている。
本発明の実施の形態に係るクリップ5は、図1〜図3に示すように、固定面1から突設され、外周面にネジ部(突条部)2aを有するスタッドボルト(スタッド)2に挿入されて、被固定部品3をスタッドボルト2に組付けるもので、上部クリップ5aと下部クリップ5bとからなる2部材で構成されている。
上部クリップ5aは、図1及び図2に示すように、略円形の上側フランジ部6を有し、この上側フランジ部6の下面には後述する下部クリップ5bのブロック体17を受け入れる挿通孔7が凹設されると共に、上側フランジ部6の上面に挿通孔7と連通する略矩形状の挿通孔8を有するフック固定部10が上方に突設されている。また、挿通孔8には、その対向する面から所定距離内方に離れた位置にそれぞれ下方に延設されるように一対の板状のたわみ部11、11がフック固定部10と一体に形成されている。これら一対のたわみ部11、11は、略直線状に延びており、その下端には、内方に向って折曲されて斜上方向に延設された一対のフック部12、12が形成されている。ここで言及した略直線状とは、直線状に加え、円弧状または折れ線状等の若干屈曲した形態を含むものである。
各フック部12、12は、図3(a)に示すように、それぞれの上端には、対向するように略水平方向に延びる水平爪部(爪部)13、13が形成されると共に、それぞれの下端(たわみ部11との接続部付近)外方には、略水平方向でそれぞれ離遠する方向に突設される係合突起部14、14が形成されている。
各フック部12、12は、図3(a)に示すように、それぞれの上端には、対向するように略水平方向に延びる水平爪部(爪部)13、13が形成されると共に、それぞれの下端(たわみ部11との接続部付近)外方には、略水平方向でそれぞれ離遠する方向に突設される係合突起部14、14が形成されている。
下部クリップ5bは、図1及び図2に示すように、略円形で、中央にスタッドボルト2(図3参照)が挿通される挿通孔16を有する下側フランジ部15と、この下側フランジ部15の挿通孔16の両側で対向するように立設された脚部17a、17aを有するブロック体17とから構成されている。
このブロック体17の上壁には、上部クリップ5aの各フック部12、12が挿入される開口17’が形成されている。
また、図3(a)に示すように、ブロック体17の各脚部17a、17aの対向する面には、それぞれ対向する側に向って斜下方向に延びる傾斜面18、18が形成されており、これら傾斜面18、18が案内部に相当する。各傾斜面18、18の上端には、上部クリップ5aの各フック部12、12の下端外方に形成した係合突起部14、14が係合される第1係合溝部20、20がそれぞれ形成されている。また、各傾斜面18、18の下端には、第2係合溝部(係合溝部)21、21がそれぞれ形成されている。
このブロック体17の上壁には、上部クリップ5aの各フック部12、12が挿入される開口17’が形成されている。
また、図3(a)に示すように、ブロック体17の各脚部17a、17aの対向する面には、それぞれ対向する側に向って斜下方向に延びる傾斜面18、18が形成されており、これら傾斜面18、18が案内部に相当する。各傾斜面18、18の上端には、上部クリップ5aの各フック部12、12の下端外方に形成した係合突起部14、14が係合される第1係合溝部20、20がそれぞれ形成されている。また、各傾斜面18、18の下端には、第2係合溝部(係合溝部)21、21がそれぞれ形成されている。
次に、上述したクリップ5を用いて、固定面1から突設されるスタッドボルト2に被固定部品3を組付ける手順を図3に基いて説明する。
まず、図3(a)に示すように、上部クリップ5aの上側フランジ部6と、下部クリップ5bの下側フランジ部15との間に被固定部品3を配置する。
まず、図3(a)に示すように、上部クリップ5aの上側フランジ部6と、下部クリップ5bの下側フランジ部15との間に被固定部品3を配置する。
次に、図3(a)の状態から、上部クリップ5aを下部クリップ5b側に押し込むと、図3(b)に示すように、上部クリップ5aの各フック部12、12の下端に設けた各係合突起部14、14が、下部クリップ5bの各傾斜面18、18の上端に設けた各第1係合溝部20、20に係合されて、上部クリップ5aと下部クリップ5bとが結合する。そして、下部クリップ5bの挿通孔16及び上部クリップ5aの各フック部12、12間に、固定面1から突設されるスタッドボルト2が挿入される。
この図3(b)状態では、上部クリップ5aの各フック部12、12先端の各水平爪部13、13間の距離は、スタッドボルト2のネジ部2aの外径よりも大きく、各フック部12、12先端の各水平爪部13、13が、スタッドボルト2のネジ部2aに係止されない状態(非係止位置)となる。
さらに、この図3(b)状態では、上部クリップ5aの上側フランジ部6と、下部クリップ5bの下側フランジ部15との間の距離は、被固定部品3の厚みより大きく、上部及び下部フランジ6、15と被固定部品3との間には隙間があり、被固定部品3が仮保持される状態となる。しかも、この状態では、下部クリップ5bの下側フランジ部15が固定面1に当接されておらず、まだ、固定面1(スタッドボルト2)が上下方向に移動できる状態となっている。
この図3(b)状態では、上部クリップ5aの各フック部12、12先端の各水平爪部13、13間の距離は、スタッドボルト2のネジ部2aの外径よりも大きく、各フック部12、12先端の各水平爪部13、13が、スタッドボルト2のネジ部2aに係止されない状態(非係止位置)となる。
さらに、この図3(b)状態では、上部クリップ5aの上側フランジ部6と、下部クリップ5bの下側フランジ部15との間の距離は、被固定部品3の厚みより大きく、上部及び下部フランジ6、15と被固定部品3との間には隙間があり、被固定部品3が仮保持される状態となる。しかも、この状態では、下部クリップ5bの下側フランジ部15が固定面1に当接されておらず、まだ、固定面1(スタッドボルト2)が上下方向に移動できる状態となっている。
次に、図3(b)の状態から、下部クリップ5bの下側フランジ部15を固定面1に当接させて、さらに、上部クリップ5aを押し込み、その押し込み荷重を次第に大きくすると、図3(c)に示すように、上部クリップ5aの各フック12、12の各係合突起部14、14が、下部クリップ5bの各傾斜面18、18の略中間地点まで案内されて、上部クリップ5aの各フック部12、12先端の各水平爪部13、13が、スタッドボルト2の上下方向略中間部のネジ部2aに係止される。
この図3(c)の状態では、固定面1(スタッドボルト2)の上下の移動が規制されるが、図3(b)の状態と同様で、上部クリップ5aの上側フランジ部6と、下部クリップ5bの下側フランジ部15との間の距離は、図3(b)の状態よりも小さくはなっているものの、被固定部品3の厚みよりもまだ大きく、上部及び下部フランジ6、15と被固定部品3との間には隙間があり、被固定部品3が仮保持される状態が続く。
この図3(c)の状態では、固定面1(スタッドボルト2)の上下の移動が規制されるが、図3(b)の状態と同様で、上部クリップ5aの上側フランジ部6と、下部クリップ5bの下側フランジ部15との間の距離は、図3(b)の状態よりも小さくはなっているものの、被固定部品3の厚みよりもまだ大きく、上部及び下部フランジ6、15と被固定部品3との間には隙間があり、被固定部品3が仮保持される状態が続く。
次に、図3(c)の状態から、さらに、上部クリップ5aの各フック12、12を押し込み、その押し込み荷重を次第に大きくすると、図3(d)に示すように、上部クリップ5aの各フック12、12の各係合突起部14、14が、さらに下部クリップ5bの各傾斜面18、18に沿って案内され、上部クリップ5aの各たわみ部11、11がそれぞれ対向するように内方に弾性変形すると共に、各フック12、12先端の各水平爪部13、13が、スタッドボルト2のネジ部2aを乗り越えながら下方にスライドする。そして、上部クリップ5aの各フック部12、12の各係合突起部14、14が、下部クリップ5bの各第2係合溝部21、21に係合されると共に、上部クリップ5aの各フック部12、12先端の各水平爪部13、13がスタッドボルト2の下部のネジ部2aに係止される。そこで、各フック部12、12の各係合突起部14、14が、下部クリップ5bの各第2係合溝部21、21に係合された瞬間には、一対のたわみ部11、11は、若干復元してその弾性変形量が急激に変化するようになる。
そして、この図3(d)の状態が、各フック部12、12がスタッドボルト2の上下方向所定位置(最も固定面1に近い位置)のネジ部2aに係止される状態(係止位置)であると共に、被固定部品3が、上部クリップ5aの上側フランジ部6と、下部クリップ5bの下側フランジ部15とに挟持されて固定される状態である。
そして、この図3(d)の状態が、各フック部12、12がスタッドボルト2の上下方向所定位置(最も固定面1に近い位置)のネジ部2aに係止される状態(係止位置)であると共に、被固定部品3が、上部クリップ5aの上側フランジ部6と、下部クリップ5bの下側フランジ部15とに挟持されて固定される状態である。
次に、上部クリップ5aの各フック12、12を押し込む際の押し込み荷重を、図4に基いて、図3も参照しながら説明する。
その押し込み荷重は、図3(a)の状態から図3(b)の状態までは、単に、上部クリップ5aの各フック部12、12の各係合突起部14、14を、下部クリップ5bの各第1係合溝部20、20に係合させるだけなので、図4の範囲Xで、大きな押し込み荷重を必要としない。
その押し込み荷重は、図3(a)の状態から図3(b)の状態までは、単に、上部クリップ5aの各フック部12、12の各係合突起部14、14を、下部クリップ5bの各第1係合溝部20、20に係合させるだけなので、図4の範囲Xで、大きな押し込み荷重を必要としない。
さらに、図3(b)の状態から図3(c)の状態になるまでの押し込み荷重は、上部クリップ5aの各フック部12、12の各係合突起部14、14を、下部クリップ5bの各傾斜部18、18に沿ってスライドさせる荷重が必要で、その荷重の推移は、図4の範囲Y1となり、各フック部12、12を押し込むにつれて次第に大きくなる。
さらにまた、図3(c)の状態から図3(d)の状態の直前までの押し込み荷重は、上部クリップ5aの各係合突起部14、14を、下部クリップ5bの各傾斜部18、18に沿ってスライドさせる荷重に加え、各フック部12、12先端の各水平爪部13、13がスタッドボルト2のネジ部2aを乗り越えるための荷重が必要となるため、その荷重の推移は、図4の範囲Y2となり、各フック部12、12を押し込むつれて、範囲Y1での押し込み荷重よりも大きい荷重で次第に大きくなる。
そして、図3(d)の状態になった瞬間、すなわち、上部クリップ5aの各フック部12、12の各係合突起部14、14が、下部クリップ5bの各傾斜面18、18の下端に設けた各第2係合溝部21、21に係合した瞬間には、各たわみ部11、11の弾性変形量が急激に変化するために、次第に大きくなるように推移した押し込み荷重が、図4の範囲Zで解るように、瞬間的に小さくなる。
以上説明した、本発明の実施の形態に係るクリップ5によれば、上部クリップ5aの各フック部12、12を、下部クリップ5bの各傾斜面18、18に沿って押し込む際、各フック部12、12が、スタッドボルト2のネジ部2aに係止されない非係止位置(図3(b)の状態)から、スタッドボルト2の上下方向所定位置のネジ部2aに係止される直前の状態(図3(d)の直前の状態)までスライドする間では、各フック部12、12を押し込む荷重は、次第に大きくなるように推移(図4の範囲Y1及びY2)するが、この段階では、まだ、被固定部品3は、上部クリップ5aの上側フランジ部6と、下部クリップ5bの下側フランジ部15との間で隙間を有している状態で仮保持されているため、作業者は、まだ、被固定部品3の組付けが完了していないことを認識できる。
さらに、上部クリップ5aの各フック部12、12が、スタッドボルト2の上下方向所定位置のネジ部2aに係止される位置(図3(d)の状態)に達すると、各フック部12、12を押し込む荷重が一瞬小さくなり、作業者はこの節度感を得ることにより、クリップ5がスタッドボルト2の上下方向の所定位置まで押し込まれたことを認識できる。さらに、この時、被固定部品3は、上部クリップ5aの上側フランジ部6と、下部クリップ5bの下側フランジ部15との間に挟持されて固定されているので、作業者は、被固定部品3の固定具合を確認することによっても、クリップ5がスタッドボルト2の上下方向の所定位置まで押し込まれたことを認識できる。
さらに、通常、被固定部品3は、その周辺部位等が固定面1から複数突設されたスタッドボルト2により固定されて、固定面1に組付けられるようになるが、本発明のクリップ5は、被固定部品3を固定面1に組付ける際の作業を容易にする複数の機能を有している。すなわち、本発明のクリップ5は、まず、被固定部品3に複数のクリップ5を仮保持させる機能(図3(b)の状態)、また、被固定部品3に仮保持された複数のクリップ5内に対応する複数のスタッドボルト2を挿入すると共に、各クリップ5を軽く押し込んで仮保持させ、被固定部品3を固定面1に対して位置決めする機能(図3(c)の状態)、さらに、固定面1に位置決めされた被固定部品3内の各クリップ5をそれぞれ所定位置まで強く押し込むことで、被固定部品3をスタッドボルト2に固定して、被固定部品3を固定面1に組付ける機能(図3(d)の状態)を有しており、大変有用である。
なお、本発明の実施の形態に係るクリップ5は、上側フランジ部6及び一対のたわみ部11、11を備えた上部クリップ5aと、下側フランジ部15及び一対の傾斜面18、18を有したブロック体17を備えた下部クリップ5bとから構成されて、被固定部品3を上部クリップ5aの上側フランジ部6と下部クリップ5bの下側フランジ部15とにより挟持して固定する形態を説明したが、下部クリップ5bから下側フランジ部15を除き、下部クリップ5bを一対の傾斜面18、18を有したブロック体17だけを備えた形態として、被固定部品3を、上部クリップ5aの上側フランジ部6と固定面1とにより挟持して固定する形態でもよい。
2 スタッドボルト(スタッド)、2a ネジ部(突条部)、3 被固定部品、5 クリップ、5a 上部クリップ、5b 下部クリップ、6 上側フランジ部、11 たわみ部、12 フック部、13 水平爪部(爪部)、14 係合突起部、15 下側フランジ部、18 傾斜面(案内部)、21 第2係合溝部(係合溝部)
Claims (3)
- 固定面から突設されるスタッドに挿入されて、被固定部品を前記スタッドに組付けるクリップであって、
該クリップは、略直線状に延びるたわみ部の端部に設けられ、前記スタッドの外周面に形成された突条部に係止される爪部を有するフック部と、前記たわみ部と一体的に形成されるフランジ部と、前記固定面側に配置され、前記フック部の前記爪部を前記スタッドの前記突条部に係止させない非係止位置から前記スタッドの所定位置の前記突条部に係止させる係止位置まで案内するような傾斜面を備えた案内部とを有し、前記たわみ部を変形させながら、前記フック部を前記案内部に沿って案内させると、前記フック部の前記爪部が前記係止位置まで案内されると共に前記フランジ部が前記固定面に近接し、前記フランジ部と前記固定面との間の距離が所定距離に達した時点で、前記たわみ部を変形させた状態で前記爪部を前記係止位置にて前記突条部に係止させることを特徴とするクリップ。 - 前記フック部に係合突起部を設けると共に、前記案内部の端部に、前記フック部の前記爪部が前記係止位置まで案内された時に前記係合突起部を係合させる係合溝部を設け、前記フック部の前記係合突起部を前記案内部の前記係合溝部に係合させた際、前記たわみ部の変形量が弾性的に変化すると共に、前記爪部が前記係止位置にて前記突条部に係止されることを特徴とする請求項1に記載のクリップ。
- 前記案内部に一体的に形成されるフランジ部を設け、前記フック部の爪部が前記係止位置に達すると、前記被固定部品は、前記たわみ部と一体化された前記フランジ部と前記案内部と一体化された前記フランジ部とに挟持されて固定されることを特徴とする請求項1または2に記載のクリップ。
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-
2005
- 2005-03-03 JP JP2005058887A patent/JP2006242286A/ja active Pending
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