JP7278235B2 - ガラススペーサ、ハードディスクドライブ装置、及びガラススペーサの製造方法 - Google Patents
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Description
ところで、磁気ディスク用の基板としてガラス基板を用いる場合、スペーサと磁気ディスクとは互いに接触しているので、HDD装置内の温度の変化に伴って金属製スペーサとガラス製磁気ディスクとの間で熱膨張に差が出て磁気ディスクに撓みが生じ、この結果、磁気ヘッドの浮上性が悪化する。磁気ヘッドの浮上性が悪化することは、ハードディスク装置の読み取り、書き込みの点から好ましくない。このため、近年、磁気ディスク用基板としてガラス基板を用いる場合に対応させて、熱膨張の差が小さくなるように、ガラス製スペーサ(以下、ガラススペーサという)を用いることが検討されている。
しかし、ガラスは一般的に絶縁体であるので、高速回転する磁気ディスク及びガラススペーサと空気との摩擦により磁気ディスクあるいはガラススペーサ上に静電気が溜まり易い。磁気ディスクやスペーサが帯電すると異物や微粒子を吸着し易くなるほか、溜まった静電気の磁気ヘッドへの放電によって、磁気ヘッドの記録素子や再生素子が破壊されることがあるので好ましくない。
これにより、磁気ディスクやスペーサが帯電を抑制して、異物や微粒子の吸着を低減することができる、とされている。
今日の磁気ディスクでは、磁気ヘッドの磁気ディスクに対する浮上距離を極小化して、多くの磁気ディスクがHDD装置に搭載されるが、上記HDD装置の記憶容量の大容量化には十分対応できていない。このため、HDD装置に搭載される磁気ディスクの枚数を増加することが考えられる。
磁気ディスクの枚数を増やすことにより、磁気ディスクに帯電した静電気の磁気ヘッドへの放電によって、磁気ヘッドの記録素子や再生素子が破壊される可能性が高くなる他、磁気ディスクやスペーサの帯電によって、磁気ディスクやスペーサへの異物や微粒子の吸着が増大する可能性が高くなる。
前記ガラススペーサのガラス材料の、22[℃]における表面抵抗率は、103~109[Ω/sq]である。
前記ガラススペーサのガラス材料表面の、22[℃]における表面抵抗率は、前記ガラス材料内部の、22[℃]における表面抵抗率よりも小さい。
前記ガラススペーサは、
P2O5を含み、
Li2OまたはNa2Oのいずれか1つを含み、
TiO2、Nb2O5、WO3およびBi2O3からなる群から選択される少なくとも1つの酸化物を含む、ことが好ましい。
前記ガラススペーサ素材の表面を還元することにより、前記表面における表面抵抗率を下げるステップと、を有する。
前記ガラススペーサは、
P2O5を含み、
Li2OまたはNa2Oのいずれか1つを含み、
TiO2、Nb2O5、WO3およびBi2O3からなる群から選択される少なくとも1つの酸化物を含む、ことが好ましい。
図1は、一実施形態のガラススペーサ(以下、単にスペーサという)1の外観斜視図であり、図2は、スペーサ1と磁気ディスク5との配置を説明する図である。図3は、スペーサ1が組み込まれるHDD装置の構造の一例を説明する要部断面図である。
図2に示すように、スペーサ1は、2つの磁気ディスク5の間に位置するように、スペーサ1と磁気ディスク5が交互に配置され、隣り合う磁気ディスク5間の隙間を所定の距離に保持する。なお、以下の実施形態で説明するスペーサ1は、2つの磁気ディスク5の間に磁気ディスク5に接するように設けられるスペーサを対象とするが、本発明の対象とするスペーサは、最上層あるいは最下層の磁気ディスク5のみと接するスペーサをも含む。なお、HDD装置の仕様によっては、最上層あるいは最下層の磁気ディスク5のみと接するスペーサ1が設けられない場合もある。
内周端面3は、スピンドル14と接する面であり、スピンドル14の外径よりもわずかに大きい内径の孔を囲む壁面である。
このため、スペーサ1は、静電気が溜まり難く、帯電も小さい表面抵抗率の小さいガラスが用いられる。スペーサ1で生じた静電気は拡散し、導電性のスピンドル14を通じて外部(アースされた部分)に流れる。したがって、磁気ディスク5に静電気が生じても、磁気ディスク5から導電性のスピンドル14を通じて外部(アースされた部分)に流れる他、スペーサ1及びスピンドル14を通じて静電気が外部に流れるので、静電気が溜まり難い。したがって、スペーサ1及びスペーサ1と接する磁気ディスク5において帯電を抑制することができる。
表面抵抗率は、四探針法(JIS K7194に準拠)あるいは以下に説明する図4に示す二重リング方式で測定される。2つの測定方法のいずれも用いることができるが、四探針法は、抵抗が103~106[Ω]となるようなガラスを測定対象とする場合に用いられ、二重リング方式は、抵抗が106~109[Ω]となるようなガラスを測定対象とする場合に用いることが、精度の高い表面抵抗率を求める上で好ましい。四探針法では、4つの連続して並んだ端子の外側の2つの端子間に電流を流して、内側の2つの端子間の電圧を測定することにより抵抗の情報を得る測定方法である。
表面抵抗率の測定では、図4に示すように、スペーサ1(あるいは試験片)の上面に円形状の主電極20を設け、下面に円形状の対向電極22を設け、さらに、主電極20の周りを囲み、中心位置が主電極20の中心位置と同じになるように環状電極24を上面に設ける。主電極20と対向電極22の間に直流電源26の電圧を印加し、直流電源26と対向電極22とを接続する配線と環状電極24とを接続する配線を流れる電流を電流計28で計測する。表面抵抗率は、主電極20と対向電極22の間の印加電圧(100[V])を電流計28で計測した電流値で割り算した値を抵抗Rs[Ω]として、以下の式(1)にしたがって表面抵抗率ρs[Ω/sq]を算出する。
表面抵抗率ρs = π・(D+d)/(D-d)・Rs (1)
ここで、Dは環状電極24の内径[mm]であり、dは主電極20の直径[mm]であり、πは円周率である。例えば、試験片を用いる場合、45mm×50mm×10mmのサイズを用いる場合、D=38.1mm、d=25.4mmとし、さらに、環状電極24の外径を50.8mmとし、対向電極22の直径を50mmとする。主電極20、対向電極22、及び環状電極24は導電ペーストを用いる。
スペーサ1の別の一態様によれば、TiO2、Nb2O5、WO3、及びBi2O3からなる群から選択される少なくとも1つの酸化物を含む。これらの酸化物は、還元され易く、これらの酸化物を含むと導電性が高まり易くなり好ましい。この酸化物に、さらにP2O5を含むことが好ましい。P2O5は上記4種の酸化物それぞれの還元を促進する効果がある。表面抵抗率を103~109[Ω/sq]とする場合、TiO2、Nb2O5、WO3、及びBi2O3の少なくとも1つの酸化物の含有量を調整することで、上記表面抵抗率の範囲を実現することができる。なお、上述の観点から、表面抵抗率はより好ましくは、108[Ω/sq]以下、さらに好ましくは107[Ω/sq]以下である。
スペーサ1の別の一態様によれば、P2O5を含み、Li2OまたはNa2Oのいずれか1つを含み、TiO2、Nb2O5、WO3およびBi2O3からなる群から選択される少なくとも1つの酸化物を含む。
なお、導電性の金属の微粒子を分散させたガラスや結晶化ガラスは、スペーサ1向けのガラスとして好ましくない。これらのガラスは金属成分や結晶成分の微粒子などを含むため、これらが表面から欠落して大きな凹部を表面に形成する。これら凹部には塵等の微小異物やパーティクルが溜まりやすく、また洗浄もしにくいため、後々磁気ディスクの表面を汚染するおそれがある。これらの観点から、スペーサ1向けのガラスとしてはアモルファスのガラスであることが好ましい。
・HDD装置内において磁気ディスク5に接するように設けられるリング1の素となるガラススペーサ素材を作製する。ガラススペーサ素材は、ガラス原料を溶解した溶融ガラスからフロート法やオーバーフローダウンドロー法などにより板状ガラスを作製し、この板状ガラスをリング状に切り出したもの、プレス法で熔融ガラスを成型したもの、管引き法で製造したガラス管を適当な長さにスライスしたものなどいずれの方法によるものでもよい。
・作製されたガラススペーサ素材の端面(外周端面又は内周端面)や主表面に対し、研削及び/又は研磨を施す。
・次に、ガラススペーサ素材の表面を還元する。これにより、ガラススペーサ素材の表面の導電性は向上する。すなわち、ガラス材料表面の、22[℃]における表面抵抗率は、ガラス材料内部の、22[℃]における表面抵抗率よりも小さいスペーサ1を得ることができる。ガラススペーサ素材の表面の還元は、一実施形態によれば、還元性ガスの雰囲気にガラススペーサ素材を置くことにより行うことができる。
ここで、ガラス材料内部の表面抵抗率は、ガラス材料表面を削ることにより内部が露出してできた新たな表面を持った試料を上述した表面抵抗率の測定方法により得ることができる。なお、抵抗率に関する他のパラメータとしては体積抵抗率があるが、測定対象の物体全体について測定されるため、表面の抵抗のみを測定することができない。また、一般的に表面抵抗率と体積抵抗率とは数値が異なる。さらに、磁気ディスクに生じた静電気は、磁気ディスクとスペーサ1との接触によって伝わり、逃がすことができるので、スペーサ1における表面の表面抵抗率が重要である。したがって、スペーサ1においては表面抵抗率を用いる方が体積抵抗率を用いるよりも適切である。
一実施形態によれば、スペーサ1は、ガラス成分として、TiO2、Nb2O5、WO3、及びBi2O3からなる群から選択される少なくとも1つの酸化物を含むことが好ましい。したがって、ガラススペーサ素材も、ガラス成分として、TiO2、Nb2O5、WO3、及びBi2O3からなる群から選択される少なくとも1つの酸化物を含むことが好ましい。この酸化物に、さらにP2O5を含むとより好ましい。
P2O5 37質量%以下、
B2O3 5質量%以下、
Li2O 2質量%以下、
N2O 10質量%以下、
K2O 15質量%以下、
TiO2 45質量%以下、
Nb2O5 60質量%以下、
WO3 50質量%以下、
Bi2O3 38質量%以下。
より好ましくは、例えば、下記のガラス組成とすることができる。
P2O5 20質量%以上30質量%以下、
B2O3 1質量%以下、
Li2O 0.5質量%以下、
N2O 2質量%以下、
K2O 6質量%以下、
TiO2 20質量%以上30質量%以下、
Nb2O5 25質量%以上40質量%以下、
WO3 5質量%以上20質量%以下、
Bi2O3 5質量%以下、である。
P2O5 26.81質量%、
B2O3 0質量%、
Li2O 0.08質量%、
N2O 0質量%、
K2O 4.03質量%、
TiO2 26.04質量%、
Nb2O5 31.76質量%、
WO3 11.29質量%、
Bi2O3 0質量%。
得られた板状ガラスについて、誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP-AES)で各ガラス成分の含有量を測定し、各組成を確認した。
ここで、以降表面粗さパラメータとして説明するRa、Rz、及びスキューネスSkは、JIS B 0601-2001に準拠する。Raは算術平均粗さ、Rzは最大高さである。表面粗さは、例えば、スタイラスを用いる触針式の表面粗さ計を用いて測定されたデータから算出される。なお、使用するスタイラスは、先端曲率半径が2μm、円錐のテーパ角度が60°のものを用いることができる。その他の測定・算出パラメータに関して、測定長を80μm、測定分解能(ピッチ)を0.1μm、スキャン速度を0.1mm/秒、ローパスフィルタのカットオフ値(Ls)を2.5μm、ハイパスフィルタのカットオフ値(Lc)を80μmとすることができる。
スタイラスを用いて表面粗さパラメータを測定する場合、スペーサ1の厚さ方向にスタイラスを走査して表面粗を計測する。こうすることで、スペーサ1の端面の全面に円周方向の微細な溝を多数形成した場合であっても、表面粗さを正確に評価することができる。この表面に対してスタイラスを溝が延びる円周方向に走査して測定すると、スタイラスは溝に沿って走査するため、溝の凹凸が評価できない場合がある。すなわち、測定対象の表面に、一方向に延びる溝が形成されている場合は、この溝の延在方向に垂直な方向にスタイラスを走査する。
上記の表面粗さパラメータの値としては、評価する部分の表面について、例えば5回測定し、得られた5つの値の平均値を用いることができる。
外周端面2の表面粗さRzを1.5μm以上とするのは、磁気ディスク5とスペーサ1とを図2に示すように積層してHDD装置10のスピンドル14に嵌挿して磁気ディスク5及びスペーサ1を組み付けたHDD装置10から、特定の磁気ディスク5を取り出すとき、スペーサ1を取り出すために組み立て装置の把持治具が容易に把持して抜き取ることができるようにするためである。換言すると、把持治具がスペーサ1の外周端面2を把持してスピンドル14から取り出す際に、滑りにくくするためである。磁気ディスク5とスペーサ1は、トップクランプ16で押し付けられて固定されているので、スペーサ1が磁気ディスク5に密着し易く、組み立て装置の把持治具による抜き取りの失敗が、生じ易い。表面粗さRzを1.5μm未満とすると、抜き取りの失敗が急激に多くなる。
表面粗さRzを20μm超にすると、把持治具によるスペーサの把持のとき把持治具の表面が外周端面2の表面凹凸によって削られてパーティクル等の異物が発生する可能性が高まる。この点で、表面粗さRzは20μm以下であることが好ましい。パーティクル等の異物が発生する可能性をより低下させるためには、表面粗さRzは10μm以下であることがより好ましい。
また、表面粗さRzが2.0μm未満において抜き取りの失敗がない場合であっても、抜き取る際の摩擦が強いためにパーティクルが発生する場合がある。したがって、Rzは2.0μm以上であることがより好ましい。
溝の幅は、抜き取りの失敗がないように摩擦力を確保できる点から平均値で10μm以上であることが好ましい。他方、溝が大きすぎると溝と溝の間の凸形状の稜線上にバリが発生しやすくなる。詳細は後述するが、バリがあると把持する際にパーティクルが発生しやすくなる。よって、当該溝幅は平均値で300μm以下であることが好ましい。溝幅の平均値は、外周端面2の厚さ方向における所定長さの範囲にある溝の本数から概略計算することができる。溝の深さは平均値で20μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがより好ましい。
なお、スペーサの外周端面には、組み付け時の磁気ディスク5のたわみ防止などの目的で、1~3本程度の凹構造が円周方向に沿って設けられる場合がある。この凹構造の深さは、一般的に100μm以上であって上記溝(筋目)より明らかに大きいものであり、目視で容易に認識でき、上記溝(筋目)とは異なるものである。なお、上記凹構造と上記溝(筋目)は併用することも可能である。この場合、少なくとも上記凹構造以外の外周端面に上記溝(筋目)を設ければよい。
外周端面2に上述した溝(筋目)を形成する場合、溝と溝との間の凸形状に大きなバリがあると、スキューネスSkが1.2超になり易い。この点でも、スキューネスSkは、1.2以下であることが好ましい。
このように所定範囲のスキューネス及び表面粗さRzを持つ表面凹凸によって、組み立て装置の把持治具と外周端面2との摩擦力を高めて、スペーサ1の抜き取りの失敗を抑制し、かつパーティクル等の異物の発生を抑制することができる。
スペーサ1の効果を確認するために、スペーサ1を作製して以下の実験を行った。
作製したスペーサ1の内径は25mm、外径は32mm、厚さは2mmであり、面取面の角度は45度であり、面取面の半径方向の幅は150μmである。
スペーサ1は、上述の酸化物を含むガラス材料で作製した板状ガラスをリング状に切り出した後、端面及び主表面のRa、Rz等の表面粗さが所定の範囲内となるように、研削、研磨をした。その後、水素雰囲気下による熱処理をして全表面を還元処理した。すなわち、スペーサ1は、還元処理したものを用いた。
また、作製したスペーサ1の表面抵抗率ρsの情報を得るために、スペーサ1と同じ上述の酸化物を含む同じガラス組成で、バルクの板材ガラスを作製した。板状ガラスを所定形状に切り出して、主表面についてスペーサ1と同じ研削や研磨を行い、スペーサ1と同じ厚さであり、かつ主表面の表面粗さがスペーサ1の主表面の表面粗さと同等の板状ガラスとした後、水素雰囲気下による熱処理をして全表面を還元処理して試験片とした。
試験片の表面抵抗率ρsについては、図4に示す測定方法により抵抗Rsを測定して表面抵抗率ρsを求めた。印加電圧=100[V]、D=38.1mm、d=25.4mm、環状電極24の外径=50.8mm、対向電極22の直径=50mmとし、主電極20、対向電極22、及び環状電極24は導電ペーストを用いた。測定により得られた表面抵抗率ρsは、22[℃]において4.2×107[Ω/sq]であった。このとき、厚さ方向中心部の表面抵抗率ρsは、2.7×1010[Ω/sq]であった。
作製した7個のスペーサ1それぞれを8枚のガラス製磁気ディスク(磁性膜等の成膜済み)間に挿入してHDD装置に組み込み、恒温恒湿槽の中で、磁気ヘッドをシーク動作させながら1週間連続稼働させたところ、特にトラブルは発生しなかった。具体的には、静電気の帯電によって異物等が磁気ディスク上へ付着し、それがヘッドと磁気ディスクとの間に挟まってHDD装置がクラッシュすることはなく、磁気ヘッドと磁気ディスクとの間に微小な放電が発生することによって磁気ヘッドが静電破壊することもなかった。すなわち、スペーサ1をHDD装置に用いたところ、磁気ディスク5及びスペーサ1の静電気による帯電を抑制できることが確認できた。
実施例1で作製したスペーサ1及び試験片と同じガラス組成のスペーサ1及び試験片を作製し、このときに行う還元処理の条件(炉内の温度及び処理時間)を種々変更して、試験片の表面及び内部における表面抵抗率ρsの変化を調べた(実施例2~6)。内部における表面抵抗率ρsについては、試験片の表面を研削及び研磨して、厚さ方向の中心部分を露出させて計測した。計測結果は実施例1を含め、以下の表1に示す通りであった。
2 外周端面
3 内周端面
4 主表面
5 磁気ディスク
10 ハードディスクドライブ装置
12 モーター
14 スピンドル
16 トップクランプ
20 主電極
22 対向電極
24 環状電極
26 直流電源
28 電流計
Claims (16)
- ハードディスクドライブ装置内において磁気ディスクに接するように設けられるリング状のガラススペーサであって、
前記ガラススペーサのガラス材料表面の、22[℃]における表面抵抗率は、前記ガラス材料内部の、22[℃]における表面抵抗率よりも小さく、
前記ガラススペーサの前記磁気ディスクと接しない外周端面の表面粗さRzは1.5[μm]以上20[μm]以下である、ことを特徴とするガラススペーサ。 - ハードディスクドライブ装置内において磁気ディスクに接するように設けられるリング状のガラススペーサであって、
前記ガラススペーサのガラス材料表面の、22[℃]における表面抵抗率は、前記ガラス材料内部の、22[℃]における表面抵抗率よりも小さく、
前記ガラススペーサの前記磁気ディスクと接しない外周端面には、前記外周端面の全面に、前記ガラススペーサの外周に沿って延びる溝が多数形成されている、ことを特徴とするガラススペーサ。 - ハードディスクドライブ装置内において磁気ディスクに接するように設けられるリング状のガラススペーサであって、
前記ガラススペーサのガラス材料表面の、22[℃]における表面抵抗率は、前記ガラス材料内部の、22[℃]における表面抵抗率よりも小さく、
前記ガラススペーサの前記磁気ディスクと接しない外周端面のスキューネスは、1.2以下である、ことを特徴とするガラススペーサ。 - 前記ガラススペーサの前記磁気ディスクと接しない外周端面の表面粗さRzは1.5[μm]以上である、請求項2に記載のガラススペーサ。
- 前記ガラススペーサの前記磁気ディスクと接しない外周端面の表面粗さRzは1.5[μm]以上である、請求項3に記載のガラススペーサ。
- 前記ガラススペーサの前記磁気ディスクと接しない外周端面には、前記ガラススペーサの外周に沿って延びる溝が形成されている、請求項3に記載のガラススペーサ。
- 前記ガラススペーサの前記磁気ディスクと接しない外周端面のスキューネスは、1.2以下である、請求項4に記載のガラススペーサ。
- 前記ガラススペーサのガラス材料の、22[℃]における表面抵抗率は、103~109[Ω/sq]である、請求項1~7のいずれか1項に記載のガラススペーサ。
- 前記ガラススペーサは、
TiO2、Nb2O5、WO3、及びBi2O3からなる群から選択される少なくとも1つの酸化物をガラス成分として含む、請求項1~8のいずれか1項に記載のガラススペーサ。 - 前記ガラススペーサは、さらにP 2 O 5 をガラス成分として含むことを特徴とする、請求項9に記載のガラススペーサ。
- 前記ガラススペーサの前記磁気ディスクと接する主表面の表面粗さRaは、1.0[μm]以下である、請求項1~10のいずれか1項に記載のガラススペーサ。
- 前記ガラススペーサの外周端面の表面粗さRzは20[μm]以下である、請求項1~11のいずれか1項に記載のガラススペーサ。
- 請求項1~12のいずれか1項に記載のガラススペーサと、前記磁気ディスクと、を含むハードディスクドライブ装置。
- 前記磁気ディスクは、ガラス基板に磁性膜が形成されたディスクである、請求項13に記載のハードディスクドライブ装置。
- 前記磁気ディスクの主表面の表面粗さRaは、0.3[nm]以下である、請求項13または14に記載のハードディスクドライブ装置。
- 前記磁気ディスクを8枚以上搭載する、請求項13~15のいずれか1項に記載のハードディスクドライブ装置。
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