JP7265266B2 - リニア振動アクチュエータ - Google Patents
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Description
この構成によれば、リニア振動アクチュエータの可動子は、その両端に配置された第1付勢用磁石と、これと対面配置された第2付勢用磁石と、の反発力によって振動方向に付勢される。このように磁石の反発力を利用した付勢構造をバネに見立てた場合、バネ力が変形量に比例する一般的な線形バネと異なり、磁石によるバネ(磁気バネと呼ぶ)は非線形バネとなる。このとき、一般的な線形バネで可動子を付勢するリニア振動アクチュエータでは、可動子の共振周波数が上述したように非常に狭い帯域の周波数となる。これに対し、磁気バネで可動子を付勢する本発明のリニア振動アクチュエータでは、磁気バネが非線形バネとなることにより可動子の共振周波数が広い帯域の周波数となる。このため、本発明のリニア振動アクチュエータによれば、その広い帯域において振動周波数についてある程度の幅を持たせて可動子を振動させることができる。
この構成によれば、外枠部によって、直線配列された複数の磁石と、一対の第1付勢用磁石を、精度よく確実に位置決めして保持することができる。
この構成によれば、直線配列された複数の磁石と、一対の第1付勢用磁石を、容易に配置できるとともに、高精度且つ確実に位置決めして保持することができる。
この構成によれば、可動子が、平板状コイルが配置される平面それぞれに向かう略均等な大きさの磁力を得ることができるので、可動子の位置を安定させ易く、安定的に振動させることができる。
この構成によれば、可動子が、ハルバッハ配列によって所望の方向に向かう磁力が強まるように設定されるので、磁力が強められた一方の平面に配置された平板状コイルから大きな駆動力を得ることができる。
この構成によれば、第1付勢用磁石がハルバッハ配列を構成する磁石の役割も兼ねるため、可動子に使用する磁石の総数を減らしても、コイルに鎖交する磁束密度を大きくすることが出来る。
この構成によれば、振動によって可動子が中点から移動してもコイルにより多くの磁束が鎖交するので、振動1周期の間のより長い区間で、可動子に推力を発生させることができる。
この構成によれば、一対となる両平面に平板状コイルが配置されることにより、一方の平面にのみ平板状コイルを配置する場合と比較して、可動子により大きな推力を発生することができる。
この構成によれば、可動子の動作状況によって可動子とガイド溝とが摺動する場合に、ガイド溝からガイドが浮上するため、また、たとえ接触したとしても互いの接触面積が小さくなるため、摩擦を低減できる。
この構成によれば、可動子を滑らかに直進振動させることができるうえに磁石の使用数を抑えることができるので、製造コストを削減することができる。
この構成によれば、容易に可動子を高精度に位置決めして保持することができる。
この構成によれば、複数の共振周波数を発生することができるので、広い帯域の範囲内において、可動子の振幅を大きくすることができる。
この構成によれば、筐体内に配置された永久磁石からの漏洩磁束を抑えることができるので、より効率良く可動子を振動させることができるとともに、外部機器への磁気ノイズによる影響を抑えることができる。
この構成によれば、可動子に配列された磁石との磁気吸引により駆動力が減少することを回避することができる。
この構成によれば、第1付勢用磁石と第2付勢用磁石とによる磁気バネからの漏洩磁束を抑えることができるので、より大きな付勢力を得ることが出来るとともに磁石同士の衝突を回避することができる。
尚、各実施例を説明する図面において、一部の共通する構成要素については同じ符号を用いている。
尚、外枠部121とガイド溝132の振動方向D11に対する直交断面の形状の組合せは、凸V字形状と凹V字形状に限定されるものでは無く、例えば、凸U字形状と凹U字形状とによる組合せや、他の凸形状と凹形状の組合せとしてもよい。
また、振動方向D11に対する外枠部121又はガイド溝132の直交断面の形状は、一部の範囲で切り欠きや、部分的に窪みがある形状となるようにしてもよい。このとき、可動子12の動作状況によって外枠部121とガイド溝132とが摺動する場合に、互いの接触面積が小さくなる分、摩擦を低減できる。
尚、各平板状コイル14は、複数のコイルを並列に接続して形成してもよい。例えば、図4の模式図で示すように、コイル14aとコイル14bとを並列に接続して平板状コイル14を形成し、この平板状コイル14を平面151上に3つ直列で配置する。このようにコイル14aとコイル14bの2つのコイル並列にすることで、並列接続しない場合と比較して最大許容電流を流すことのできる巻線のターン数を2倍にできる。その結果として、可動子12の推力についても並列接続しない場合と比較して、2倍の推力を得ることができる。
また、後述する、ハルバッハ配列を採用して磁力を一方の面に強めた可動子を使用する場合や、リニア振動アクチュエータ1の薄型化を優先する場合などには、複数の平板状コイル14を配置する長方形板部152を一方のみに配置する形態とすることもできる。
錘を増やして振動エネルギーを高める必要が無く、空間S11に更に余裕がある場合は、振動アクチュエータの薄型化、小型化を図ることができる。
外枠部121’が、第一付勢用磁石161と磁石122とを可動子32の中心に、高精度位置決めできる形状となっているため、可動子32の振動方向と直交する方向において第1付勢用磁石161の表面の磁束密度分布が対称となる。また、ガイドシャフト17と保持部124とが協働してガイド部を形成することで、可動子32を筐体11の中心に保持することが容易になり、磁気バネを構成する第1付勢用磁石161と第2付勢用磁石162同士の中心を一致するように組み立てることが容易になる。これにより、高い加速度を得ることが出来る。
11 筐体
12,22 可動子
13 ガイド部
14 平板状コイル
15,15’ コイル保持部
16,223 磁気バネ
111,111’ 周壁部
112,112’ 底壁部
113,113’ 天井壁部
121,121’ 外枠部
122,122a,122b,222 磁石
123 端縁
131 レール部材
132 ガイド溝
151 平面
152 長方形板部
153 連結部
161 第1付勢用磁石
162 第2付勢用磁石
171 第1浮上用磁石
172 第2浮上用磁石
181 第1浮上用部材
182 第2浮上用部材
221 可動子部分
223a 付勢用磁石
D11 振動方向
D12,D13,D14,D15,D16,D17 着磁方向
D3,D4,D5,D6,D7,D8,D9 着磁方向
D2 振動方向両端面から漏洩する磁束の走査方向
F11,F15 反発力
F12 浮上力
F13,F14 吸引力
G21 グラフ
L21 変化曲線
P1,P2 ピーク
Claims (13)
- 所定の振動方向に延在する筐体と、
前記筐体に収容され、前記振動方向に延在するとともに当該振動方向に直線配列された複数の磁石を有する可動子と、
前記筐体に収容され、前記可動子を前記振動方向に直進移動可能に保持するガイド部と、
前記筐体に収容され、前記振動方向に沿うとともに前記可動子に対向する平面で平板状に巻かれ、駆動電流が流されることで前記可動子を前記振動方向に直進振動させる複数の平板状コイルと、
前記可動子における前記振動方向の両端部それぞれに配置された一対の第1付勢用磁石と、
前記筐体の内部において、前記一対の第1付勢用磁石それぞれと対向するように配置され、当該一対の第1付勢用磁石それぞれの極性と同じ極性を有することで、前記可動子を前記振動方向に付勢する一対の第2付勢用磁石と、を備え、
前記可動子における前記複数の磁石の配列は、隣り合う2つの磁石のうち一方の磁石の着磁方向が前記平面と直交して他方の磁石の着磁方向が前記振動方向と平行となるハルバッハ配列を含んだ配列であり、
前記第1付勢用磁石が、前記振動方向で構成する前記ハルバッハ配列の両端部として前記他方の磁石を兼ねていることを特徴とするリニア振動アクチュエータ。 - 前記可動子は、外枠部を備え、
前記外枠部と一体に、前記振動方向に直線配列された複数の磁石と、前記一対の第1付勢用磁石とが保持されていることを特徴とする請求項1に記載のリニア振動アクチュエータ。 - 前記振動方向に直線配列された複数の磁石は、少なくとも四方を囲まれて、前記外枠部の内側に固定配置されており、
前記一対の第1付勢用磁石は、前記振動方向であって前記外枠部の外側に固定配置されていることを特徴とする請求項2に記載のリニア振動アクチュエータ。 - 前記可動子における前記複数の磁石の配列は、隣り合う2つの磁石それぞれの着磁方向が前記平面と直交するとともに互いに逆向きとなるN-S配列を含んだ配列であることを特徴とする請求項1~3のうち何れか一項に記載のリニア振動アクチュエータ。
- 前記平板状コイルの前記振動方向における巻線の幅が前記ハルバッハ配列を構成する前記一方の磁石の前記振動方向における長さ以下であることを特徴とする請求項1~4のうち何れか一項に記載のリニア振動アクチュエータ。
- 前記平面は、相互間に前記可動子を挟む一対の平面で構成されることを特徴とする請求項1~5のうち何れか一項に記載のリニア振動アクチュエータ。
- 前記ガイド部が、前記可動子における前記振動方向に沿った端縁が、当該振動方向に直進移動可能に嵌め込まれるガイド溝を有するレール部材を備えており、
前記可動子の前記端縁に配置された第1浮上用磁石と、
前記ガイド溝の内面に、前記第1浮上用磁石と対向するように配置され、当該第1浮上用磁石の極性と同じ極性を有することで、前記端縁を前記ガイド溝の内面から浮かせる第2浮上用磁石と、
を備えたことを特徴とする請求項1~6のうち何れか一項に記載のリニア振動アクチュエータ。 - 前記ガイド部が、前記可動子における前記振動方向に沿った端縁が、当該振動方向に直進移動可能に嵌め込まれるガイド溝を有するレール部材を備えており、
複数の前記平板状コイルが配置される前記平面は1つであり、当該平面と対向する側とは反対側の前記可動子における面に配置された第1浮上用部材と、
前記筐体の内面に、前記第1浮上用部材と対向するように配置される第2浮上用部材とを備え、
前記第1浮上用部材と前記第2浮上用部材とは、その組合せにより、前記可動子の前記端縁を前記ガイド溝の内面から浮かせるものであり、
前記第1浮上用部材と前記第2浮上用部材との前記組合せは、互いに逆極性を有する磁石同士又は、磁石と磁性体或いは磁性体と磁石であることを特徴とする請求項1~7に記載のリニア振動アクチュエータ。 - 前記ガイド部は、棒状のガイドシャフトであって、前記ガイドシャフトは前記可動子を摺動可能に保持し、前記可動子の枠体に、前記ガイドシャフトとの間で摺動可能な保持部が形成されていることを特徴とする請求項1~8のうち何れか一項に記載のリニア振動アクチュエータ。
- 前記可動子が、前記振動方向に配列されて、隣り合うものどうしが弾性的に連結された複数の可動子部分を有していることを特徴とする請求項1~9のうち何れか一項に記載のリニア振動アクチュエータ。
- 前記筐体が周壁部、底板部および天井板部から構成され、前記周壁部が軟磁性材料で形成されることを特徴とする請求項1~10のうち何れか一項に記載のリニア振動アクチュエータ。
- 前記底板部および前記天井板部において、少なくとも前記振動方向に直線配列された複数の磁石と対向する部分が非磁性材料で形成されることを特徴とする請求項11に記載のリニア振動アクチュエータ。
- 前記底板部および前記天井板部がそれぞれ3つに分割され、3つのうち両端部が軟磁性材料で形成されることを特徴とする請求項11又は12に記載のリニア振動アクチュエータ。
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