JP2011030370A - 振動モータ - Google Patents
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Abstract
【課題】ヨークを固定部に配置した場合にも、容易に可動部を振動させることが可能な振動モータを提供する。
【解決手段】この振動モータ1は、永久磁石31を含む可動部3と、可動部3に対して対向するように配置され、通電されることにより可動部3を移動させる磁力を発生させる平面コイル25および26と、可動部3、平面コイル25および26を挟み込むように、可動部3の上面側と下面側との両方にそれぞれ可動部3に対して対向するように配置された上面側ヨーク(上部ケース部22)および下面側ヨーク(ヨーク28およびベースプレート21)を含む固定部2とを備えている。
【選択図】図4
【解決手段】この振動モータ1は、永久磁石31を含む可動部3と、可動部3に対して対向するように配置され、通電されることにより可動部3を移動させる磁力を発生させる平面コイル25および26と、可動部3、平面コイル25および26を挟み込むように、可動部3の上面側と下面側との両方にそれぞれ可動部3に対して対向するように配置された上面側ヨーク(上部ケース部22)および下面側ヨーク(ヨーク28およびベースプレート21)を含む固定部2とを備えている。
【選択図】図4
Description
本発明は、永久磁石を含む可動部と、コイルを含む固定部とを備えた振動モータに関する。
従来、永久磁石を含む可動部と、コイルを含む固定部とを備えた振動モータが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、永久磁石を含む可動部と、箱状のケースおよび通電されることにより可動部を移動させる磁力を発生させるコイルを含む固定部とを備えた振動モータが開示されている。上記特許文献1では、可動部には、永久磁石の上面、下面および側面を取り囲むように配置されたヨークが設けられている。永久磁石をヨークにより取り囲むことによって、永久磁石の磁気がヨーク内に閉じ込められて磁気漏れが抑制されるので、永久磁石の磁力を可動部の駆動に有効に用いることが可能である。
ここで、磁気漏れを抑制するためには、ヨークを可動部に設けず、固定部に設けることも考えられる。たとえば、上記特許文献1の振動モータにおいて、可動部の永久磁石の上面側のヨークを固定部(ケース)の上面に配置した場合にも、可動部のヨークと固定部のヨークとにより永久磁石の磁気を閉じ込めて磁気漏れを抑制することが可能である。
しかしながら、可動部の永久磁石の上面側のヨークを固定部(ケース)の上面に配置した場合には、可動部の永久磁石と固定部のヨークとが引き付けあうので、可動部が固定部のヨーク側(上側)に移動しようとする力が可動部に働いてしまう。この場合、この可動部が上側に移動しようとする力が可動部の振動動作に対して抵抗力として働くので、可動部を振動させにくくなってしまうという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、ヨークを固定部に配置した場合にも、容易に可動部を振動させることが可能な振動モータを提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による振動モータは、永久磁石を含む可動部と、可動部に対して対向するように配置され、通電されることにより可動部を移動させる磁力を発生させるコイルと、可動部およびコイルを挟み込むように可動部の上面側と下面側との両方にそれぞれ可動部に対して対向するように配置された上面側ヨークおよび下面側ヨークを含む固定部とを備えている。
この発明の一の局面による振動モータでは、上記の構成により、ヨークを固定部に配置した場合にも、容易に可動部を振動させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
まず、図1〜図8を参照して、本発明の第1実施形態による振動モータ1(リニア駆動型振動モータ)の構造を説明する。
まず、図1〜図8を参照して、本発明の第1実施形態による振動モータ1(リニア駆動型振動モータ)の構造を説明する。
本発明の第1実施形態による振動モータ1は、携帯機器(図示せず)などに内蔵され、その携帯機器に振動を付与するための装置である。図1に示すように、振動モータ1は、固定部2と、固定部2に対して振動する可動部3と、可動部3を振動可能に支持するバネ部材4とからなる。
固定部2は、図2および図3に示すように、ベースプレート(下部ケース部)21および上部ケース部22からなる金属製の箱状のケース23と、ベースプレート21に固定されたヨーク一体型コイル部24とを含んでいる。ベースプレート21および上部ケース部22は、磁性を有する金属材料(たとえば、SPCC)からなる。
ベースプレート21と上部ケース部22とは6箇所の溶接部分23a、23b、23c、23d、23eおよび23f(図1参照)において溶接されることにより固定されている。具体的には、図1〜図3に示すように、ベースプレート21のX方向の両端部に、突出部21aが形成されており、上部ケース部22の側面の下端には、ベースプレート21の突出部21aが嵌りこむ切欠部22aが形成されている。この突出部21aと切欠部22aとの嵌合部分において2箇所(溶接部分23aおよび23b)で溶接されている。また、ベースプレート21の側面21bの上端部21cと、上部ケース部22の上面22bのY方向の端部22cとが、ケース23のY方向の両端でそれぞれ2箇所ずつ(溶接部分23c、23d、23eおよび23f)で溶接されている。
ケース23(ベースプレート21および上部ケース部22)は、磁性材料から構成されることにより、ケース23から外部へ磁気が漏れるのを抑制するための磁気シールド(ヨーク)としての機能を有している。図2〜図4に示すように、ベースプレート21の下面には開口部21dが形成されており、ヨーク一体型コイル部24は開口部21d内に嵌め込まれるようにして配置されている。ベースプレート21とヨーク一体型コイル部24とは、2箇所の接着部分において接着されることにより固定されている。具体的には、開口部21dに対応する領域においてベースプレート21の側面21bから曲げ加工により内側に突出する部分21e(図2および図3参照)の下面と、ヨーク一体型コイル部24の上面のY方向の両端部とが線状に接着されている。なお、ベースプレート21および上部ケース部22は、それぞれ、本発明の「下面側ヨーク」および「上面側ヨーク」の一例である。
また、図2に示すように、ベースプレート21の上面21f(ケース23の下側の内面)には、上方に突出する一対のレール21gがベースプレート21と一体的に設けられている。レール21gは、開口部21dを挟んでX方向の両側の領域のそれぞれに一対ずつ設けられている。一対のレール21gは、ベースプレート21のX方向の端部(突出部21a側の端部)から開口部21dまで、可動部3の振動方向であるX方向に延びるように形成されている。一対のレール21gは、可動部3のY方向の両端部より若干内側部分に対応する位置に配置されている。レール21gの表面は丸みを帯びており、レール21gが延びる方向(X方向)と直交する方向(Y方向)の断面におけるレール21gの表面の形状は、略円弧形状である。
また、レール21gの表面を含むベースプレート21の表面の全体は、フッ素樹脂加工が施されている。具体的には、ニムフロン処理(ニムフロンは登録商標)が施されている。ニムフロン処理とは、摩擦係数の低いテフロン(ポリテトラフルオロエチレン:PTFE)(テフロンは登録商標)と無電解Niとの双方の特性を併せ持つメッキ処理である。ニムフロン処理は、無電解メッキ液にPTFE粒子を混ぜてメッキすることにより行われる。また、同様にして、上部ケース部22の表面の全体にもニムフロン処理が施されている。
ヨーク一体型コイル部24は、図6および図7に示すように、2層配線構造からなる扁平形状の平面コイル25および26と、ヨーク一体型コイル部24の下面側に露出した実装用端子27aおよび実装用端子27bを含む配線層27と、磁性材料(たとえば、SPCC、珪素鋼板など)からなるヨーク28とを含んでいる。平面コイル25、26、配線層27およびヨーク28は、絶縁性の樹脂29によって一体的な部品として成形されている。より詳細には、図7に示すように、平面コイル25、ヨーク28が樹脂29aによって一体化されており、樹脂29aの上面および下面にそれぞれ形成された平面コイル26および配線層27が樹脂29bにより覆われている。そして、実装用端子27aおよび実装用端子27bを含む配線層27の一部が、下面側の樹脂29bの開口部29cを介して露出している。平面コイル25および26は、それぞれ、平面的に見て、矩形形状の輪郭を有するとともに、内側から外側に向かってXY面(X方向とY方向とにより形成される面)方向に広がるように渦巻状に形成されている。なお、平面コイル25および26は、それぞれ、本発明の「コイル」の一例である。ヨーク28は、本発明の「下面側ヨーク」の一例である。
平面コイル25および26は、1本の電流線により電気的に直列接続されている。具体的には、図6に示すように、平面コイル25を構成する第1層目電流線25aは、上側から見た場合に外側から内側に向かって反時計回りに渦巻状に巻回されている。図6および図7に示すように、平面コイル25の第1層目電流線25aの外側の端部は、厚み方向に延びる接続線25bを介してヨーク一体型コイル部24の下面の表面に露出した実装用端子27aに接続されている。
図5に示すように、平面コイル26を構成する第2層目電流線26aは、上側から見た場合に内側から外側に向かって反時計回りに渦巻状に巻回されている。図6および図7に示すように、平面コイル26の第2層目電流線26aの外側の端部は、厚み方向(Z方向)に延びる接続線26bを介して実装用端子27bに接続されている。そして、平面コイル25を構成する第1層目電流線25aの内側の端部と、平面コイル26を構成する第2層目電流線26aの内側の端部とが、平面的に見てヨーク一体型コイル部24の中心部分24a近傍において互いに接続されている。
図5および図6に示すように、平面コイル25および26は、中心部分にX方向の幅W4を有する所定のスペースを設けて渦巻状に巻回されている。平面コイル25および26の最外周のX方向の幅W1(図5参照)は、永久磁石31のX方向の幅W2(図8参照)と略等しい。ヨーク一体型コイル部24のX方向の幅W3(図5参照)は、永久磁石31のX方向の幅W2よりも大きい。また、図4に示すように、平面コイル25および26の電流線が巻回された部分の中心線O1およびO2は、後述する第1磁石311の中心線O3および第2磁石312の中心線O4よりも外側に位置している。
可動部3は、図8に示すように、平板状の永久磁石31と、比重の大きい材料(たとえば、タングステン)からなる錘32と、永久磁石31および錘32を覆う非磁性材料(たとえば、りん青銅)の磁石カバー33とからなる。なお、可動部3にはヨーク(磁性体)は含まれていない。永久磁石31は、フェライトやネオジウムなどの強磁性材料からなる永久磁石である。永久磁石31は平面的に見て略矩形状に形成されている。錘32は平面的に見て外形が略矩形状の枠状に形成されているとともに、永久磁石31と略同じ形状の開口部32aを有している。錘32の開口部32a内に永久磁石31が嵌め込まれている。永久磁石31および錘32は略等しい厚みを有している。磁石カバー33は、永久磁石31および錘32の上面の全体と、錘32のX方向の側面の全体と、錘32の下面の一部とを覆うようにして永久磁石31および錘32と一体的に固定されている。磁石カバー33の下面は、永久磁石31および錘32の下面よりも下方に位置している。また、磁石カバー33の表面の全体には、ニムフロン処理が施されている。
永久磁石31は、図4および図8に示すように、厚み方向(Z方向)に一対の磁極が着磁された第1磁石311および第2磁石312からなる2つの永久磁石により構成されている。具体的には、可動部3の中心線を境界として矢印X1方向側に第1磁石311が配置されるとともに、矢印X2方向側に第2磁石312が配置されるように構成されている。そして、第1磁石311は、ヨーク一体型コイル部24に対向する側をN極に着磁されたN極面311aとし、その反対側をS極に着磁されたS極面311bとしている。また、第2磁石312は、ヨーク一体型コイル部24に対向する側をS極に着磁されたS極面312aとし、その反対側をN極に着磁されたN極面312bとしている。
また、第1磁石311と第2磁石312とは、ヨーク一体型コイル部24側の表面において、N極面311aとS極面312aとが隣接するとともに、ヨーク一体型コイル部24側と反対側の表面において、S極面311bとN極面312bとが隣接するように配置されている。そして、第1磁石311と第2磁石312とは、それぞれ、互いに隣接するN極面311aおよびS極面312a間による引力と、S極面311bおよびN極面312b間による引力とにより密着した状態で保持されているとともに、接着剤などにより互いに固定されている。
以上により、可動部3は、図4および図5に示すように、永久磁石31の磁極面がヨーク一体型コイル部24と平行になるように対向して配置されている。そして、可動部3は、バネ部材4に支持された状態で、ケース23の内部においてヨーク一体型コイル部24に対して平行な矢印X1およびX2方向に直線移動する。ここで、平行とは、互いに平行な状態だけでなく、可動部3が直線移動する際の妨げにならない程度に平行な状態からずれた状態(所定の角度傾斜した状態)を含んでいる。また、このとき、ケース23のY方向の側面は、可動部3が矢印X1およびX2方向に移動する際のガイドとしての機能を有する。
バネ部材4は、図5および図8に示すように、皿部41と、皿部41の両側に設けられた一対のバネ部42および43とからなる。皿部41、バネ部42および43は、板状の非磁性材料(たとえば、SUS304)からなる。皿部41の下面と磁石カバー33の上面とは接着されることにより固定されている。皿部41の中央部には、矩形状の開口部41aが形成されている。平面的に見て、開口部41aと永久磁石31とは略同じ大きさとなるように構成されている。皿部41を構成するSUS304は基本的に非磁性であるが、加工中に磁性を帯びる場合があるので、皿部により永久磁石31の磁力線がシールドされてしまう場合がある。ここで、この開口部41aを設けることにより、永久磁石31からの磁力線がバネ部材4によりシールドされてしまうことが抑制される。これにより、ヨーク一体型コイル部24のヨーク28およびベースプレート21と永久磁石31との間の吸引力(下向きの吸引力)の全部または一部を、上部ケース部22と永久磁石31との間の吸引力(上向きの吸引力)により相殺している。なお、皿部41は、本発明の「取付部」の一例である。
バネ部42は、図4および図5に示すように、可動部3の矢印X1方向側において磁石カバー33の側面と上部ケース部22の側面とを突っ張るようにして設けられている。また、バネ部材4は、可動部3がケース23(ベースプレート21および上部ケース部22)に当接しないように支持している。すなわち、永久磁石31と上部ケース部22との間の吸引力と、永久磁石31とヨーク一体型コイル部24のヨーク28およびベースプレート21との吸引力とに差があることに起因して可動部3が所定の力で上方向または下方向に引っ張られる場合にも、バネ部材4は、その可動部3に加わる上下方向の吸引力よりも大きい力(可動部3に加わる上下方向の吸引力に耐える強度)により可動部3を上下方向に支持するように構成されている。
より具体的には、バネ部42は、皿部41と一体的に形成された第1部分42aと、第1部分42aおよび上部ケース部22に溶接された第2部分42bとを含んでいる。第1部分42aおよび第2部分42bは板バネである。第1部分42aは、矢印Y1方向の端部において磁石カバー33の側面と面状に当接しており、矢印Y2方向の端部が磁石カバー33の側面から離間するように湾曲している。第2部分42bは、矢印Y1方向の端部において上部ケース部22の矢印X1方向の側面と面状に当接しており、矢印Y2方向の端部が上部ケース部22の矢印X1方向の側面から離間するように湾曲している。第1部分42aの矢印Y2方向の端部と第2部分42bの矢印Y2方向の端部とは面接触した状態で溶接されている。また、バネ部43は、バネ部42と同様の構成を有しており、第1部分42aおよび第2部分42bと同様の構造を有する第1部分43aおよび第2部分43bを含んでいる。上記の構成により、バネ部42および43は、可動部3を互いに逆方向に付勢し合うように構成されている。
また、振動モータ1は、たとえば、携帯機器のマザーボードに形成された端子(図示せず)に実装用端子27aおよび27bが半田付けされることにより、携帯機器に固定的に取り付けられる。
次に、図4〜図6を参照して、本発明の第1実施形態による振動モータ1の動作を説明する。
まず、実装用端子27aおよび27bを介して、平面コイル25および26を構成する電流線に駆動電流が供給される。これにより、可動部3のN極面311aおよびS極面312a間において発生する上下方向の磁界と直交する方向(矢印Y1およびY2方向)の電流が平面コイル25および平面コイル26に流れる。この際、平面コイル25および平面コイル26の中央部分(渦巻の中心部分)よりも平面的に見て矢印X1方向側の部分(以下、右側部分)に流れる電流の向きと、中央部分よりも矢印X2方向側の部分(以下、左側部分)に流れる電流の向きは逆である。そして、永久磁石31が作る磁界により、電流が流れる平面コイル25および26の右側部分に対して矢印X1方向にローレンツ力が働き、その反力が第1磁石311のN極面311aに矢印X2方向に働く。同時に、平面コイル25および26の左側部分に対して矢印X1方向にローレンツ力が働き、その反力が第2磁石312のS極面312aに矢印X2方向に働く。以上により、可動部3が矢印X2方向に直線移動される。
そして、所定時間後、反対方向の駆動電流を供給することによって、上記と同様の作用により、可動部3が矢印X1方向に直線移動される。このようにして、所定の周波数で駆動電流の方向を切り替えることによって、可動部3は、矢印X1方向と矢印X2方向とに交互に直線移動されて往復運動される。この際、第1磁石311のN極面311aと第2磁石312のS極面312aとの間に発生する磁束は、ヨーク28およびベースプレート21に吸収されてヨーク28およびベースプレート21内を選択的に通過するので、ケース23の外側にまで及ぶ磁束はほとんど発生しない。また、第1磁石311のS極面311bと第2磁石312のN極面312bとの間に発生する大部分の磁束は、上部ケース部22に吸収されて上部ケース部22内を選択的に通過するので、ケース23の外側にまで及ぶ磁束はほとんど発生しない。
また、このとき、可動部3には、平面コイル25および26のうち、X方向に延びる電流線から発生する電磁力により、それぞれ、矢印Y1およびY2方向に沿った中心に向かう方向の力、または、中心から矢印Y1およびY2方向に沿った外側に引っ張る方向の力が加えられている。
本発明の第1実施形態による振動モータ1では、以下の効果を得ることができる。
(1)横振動(矢印X1およびX2方向の振動)の振動モータ1を構成することによって、縦振動(上下方向(Z方向)の振動)の振動モータに比べて薄型化を図りやすい。
(2)平面コイル25および26の表面に沿った方向(矢印X1およびX2方向)に沿って移動可能な可動部3を設けた。これによって、上下方向(Z方向)に厚みが大きいコイルを用いて上下方向に可動部3を直線移動させる場合に比べて、可動部3の移動範囲(上下方向への移動空間)を設ける必要がないので、その方向の厚みを小さくするための設計の自由度を確保することができる。その結果、薄型化を図ることが可能な振動モータ1を提供することができる。
(3)平面コイル25および26を可動部3の移動方向に沿って扁平状になるように渦巻状にした。これによって、コイルの巻き面が可動部の移動方向に対して直交する方向に配置される場合に比べて、コイルの巻き面による高さ方向(高さ方向)への領域を設ける必要がなくなり、ヨーク一体型コイル部24の厚みを小さくすることができる。したがって、振動モータ1の薄型化を図ることができる。
(4)永久磁石31を含む可動部3にヨークを設けず、平面コイル25および26を含む固定部2に、可動部3の上面側と下面側との両方にそれぞれ可動部3に対して対向するように配置された上面側ヨーク(ヨークとして機能する上部ケース部22)および下面側ヨーク(ヨーク28およびヨークとして機能するベースプレート21)を設けた。このように構成することによって、可動部3の永久磁石31と上部ケース部22との間の吸引力(上方向の吸引力)と、可動部3の永久磁石31とヨーク28およびベースプレート21との間の吸引力(下方向の吸引力)とのバランスを取ることができる。これにより、ヨークを固定部2に配置したことに起因して可動部3に加わる上下方向の力を小さくすることができる。これにより、ヨークを固定部2に配置した場合にも、容易に可動部3を振動させることができる。
(5)上面側ヨーク(ヨークとして機能する上部ケース部22)により可動部3が可動部3の上面側に吸引される力と、下面側ヨーク(ヨーク28およびヨークとして機能するベースプレート21)により可動部3が可動部3の下面側に吸引される力の少なくとも一部とを相殺している。このように構成することによって、可動部3に加わる上下方向の力を容易に調整することができる。これにより、振動モータ1の振動系のQ値を容易に調整することができる。ここで、Q値とは、振動状態を特徴付ける無次元数で、共振する系の振動の持続特性を表す量である。Q値が高いと振動が長く続き、低いと振動がすぐに減少する。
(6)平面コイル25および26を、可動部3の下面側のみに設けた。第1実施形態では、上記効果(4)で述べたように、容易に可動部3を振動させることができるので、平面コイル25および26を可動部3の上面に設けずに下面側のみに設けた場合にも、十分に可動部3を振動させることができる。
(7)バネ部材4に、可動部3の上面を覆うように可動部3に固定される皿部41を設け、皿部41に開口部41aを設けた。これにより、皿部41が磁性体である場合であっても、開口部41aを介して永久磁石31の磁力線を上部ケース部22側に通すことができる。これにより、可動部3の上面を皿部41により覆った場合にも、上部ケース部22と永久磁石31との間の吸引力(上方向の吸引力)が減少することを抑制することができる。これにより、可動部3の上方向の吸引力と下方向の吸引力とのバランスが崩れることを抑制することができる。
(8)可動部3に非磁性体からなる磁石カバー33を設けた。これにより、永久磁石31の磁力線がシールドされることなく永久磁石31を磁石カバー33により支持することができる。
(9)振動モータ1の構成により、振動量−周波数特性(振動モータ1が振動させる対象物(たとえば、携帯電話)の振動量と入力電圧の周波数との関係)におけるQ値を低く(振動量が大きくなる周波数帯を大きく)しながら、振動モータ1が振動させる対象物の振動量を増加させることができる。Q値を低くすることにより、Q値が高い場合のように正確な周波数の入力電圧を入力しなければ振動量が大きくならない場合(入力電圧が共振周波数から少しずれると振動量が急激に減少する場合)と異なり、より広い周波数帯で大きい振動量を得ることができる。これにより、振動モータ1の部品の製造誤差、組立誤差などにより実際の共振周波数(f0)が設計値からずれてしまった場合にも、十分な振動量を得ることができる。また、Q値を小さくすることができるので、共振状態から振動が停止するまでの時間を小さくすることができる。これにより、振動モータ1の停止特性を向上させることができる。
(10)可動部3にヨークを設けず、固定部2にヨークを設けた。このように構成することによって、ローレンツ力のみならず、永久磁石31と固定部2のヨーク(ヨーク28、ベースプレート21および上部ケース部22)との間の吸引力を可動部3の振動に寄与させることができる。これにより、振動モータ1が振動させる対象物の振動量を大きくすることができる。振動モータ1では、上記のようにQ値を小さくした場合にも、振動量が減少することを抑制することができる。
(11)平面コイル25および26の中心部分にX方向の幅W4を有するスペースを設けた。これにより、可動部3が矢印X1方向に移動する際、平面コイル25および26の右側部分と第2磁石312のS極面312aとの間に作用する矢印X1方向に働くローレンツ力を抑制することができる。これにより、永久磁石31(第2磁石312)に対して矢印X2方向に働くローレンツ力の反力を抑制することができる。また、可動部3が矢印X2方向に移動する際、平面コイル25および26の左側部分と第1磁石311のN極面311aとの間に作用する矢印X2方向に働くローレンツ力を抑制することができる。これにより、永久磁石31(第1磁石311)に対して矢印X1方向に働くローレンツ力の反力を抑制することができる。このように、可動部3の移動方向と反対方向に働く力(ローレンツ力の反力)が抑制されるので、可動部3の駆動量を増加させることができる。
次に、上記(9)の効果を検証したシミュレーションについて説明する。
このシミュレーションでは、実施例として、可動部にヨークを設けずに固定部の上下に磁性体(ヨーク)を配置した上記第1実施形態の構造を用いてQ値を小さくしたモデル(実施例)を想定した。比較例として、上記特許文献1のように可動部に永久磁石を囲うヨークを設けたモデル(比較例)を想定した。そして、実施例および比較例について、振動特性を検証した。
実施例および比較例のシミュレーション結果をそれぞれ図9および図10に示す。図9および図10では、横軸が入力電圧の周波数(共振周波数がf0)であり、縦軸が振動モータが振動させる対象物の加速度および振動量である。実施例では、可動部の上下方向の吸引力を調節することにより可動部の振動に対する抵抗力を付与することによりQ値を小さく(Q値=10)している。その一方、比較例では、可動部に上下方向の力が働かず、可動部の振動に対する抵抗力が小さいので、Q値が大きく(Q値=40)なっている。
実施例および比較例について、加速度が所定の値g0を上回るように振動モータを駆動する場合について考察する。
図9および図10に示すように、実施例における加速度がg0を上回る周波数幅A1は、比較例における加速度がg0を上回る周波数幅A2よりも大きくなっている。すなわち、実施例では比較例よりもQ値を下げることにより、入力電圧の共振周波数f0に対するずれの許容幅が比較例よりも大きくなっている。これは、振動モータの部品の製造誤差および組立誤差が生じた場合にも、実施例の方が比較例よりも製品間のバラツキが小さくなる(所望の性能を得られる割合が高くなる)ことを示している。
また、入力周波数(入力電圧の周波数)の許容幅に対応する振動量のずれの最大幅は、実施例がB1であるのに対して比較例はB1より大きいB2である。すなわち、実施例では、製品間における振動量の最大誤差がB1であり、比較例では最大誤差がB2となることを示している。したがって、振動量の最大誤差が大きい比較例では、可動部をケースに衝突させないためには、ケースの内壁間の距離(上部ケース部22のX方向の側面間の距離(図1参照))をより大きくとるように設計する必要がある。実施例では、振動量の最大誤差が小さいので、ケースの内壁間の距離を小さく設計することができる。その結果、振動モータのサイズを小さくすることが可能であると考えられる。
(第2実施形態)
次に、図11〜図13を参照して、第2実施形態による振動モータ101の構造について説明する。この第2実施形態では、可動部3がケース23に当接(摺動)しない上記第1実施形態と異なり、可動部103がケース23に当接(摺動)する例について説明する。
次に、図11〜図13を参照して、第2実施形態による振動モータ101の構造について説明する。この第2実施形態では、可動部3がケース23に当接(摺動)しない上記第1実施形態と異なり、可動部103がケース23に当接(摺動)する例について説明する。
図11〜図13に示すように、振動モータ101は、固定部2(ケース23およびヨーク一体型コイル部24)と、可動部103と、非磁性材料(たとえば、SUS304)からなるバネ部材104とを備えている。可動部103は、永久磁石31と、錘32と、非磁性材料(たとえば、りん青銅)からなる磁石カバー133とを含んでいる。磁石カバー133およびバネ部材104の構造以外の構造については、上記第1実施形態による振動モータ1と同様である。
図11および図13に示すように、磁石カバー133の上面に上方に突出する突出部133aが4つ形成されている。バネ部材104の皿部141の突出部133aに対応する領域には2つの矩形状の開口部141aが形成されている。すなわち、図12に示すように、磁石カバー133とバネ部材104の皿部141とが接着された状態で、磁石カバー133の突出部133aが皿部141の開口部141aを介して皿部141の上面よりも上方に突出している。これにより、可動部103が上部ケース部22に引っ張られて上部ケース部22側に移動した場合にも、可動部103と上部ケース部22とは突出部133aを介して(4つの突出部133aの先端部の4点で)当接するように構成されている。なお、皿部141は、本発明の「取付部」の一例である。
また、図12に示すように、磁石カバー133は、錘32のX方向の側面を覆う側面部133bを有している。側面部133bの下端には、永久磁石31および錘32の下面よりも下方に突出する摺動部133cが形成されている。摺動部133cは、側面部133bの下端が外側に略水平方向となるように曲げられることにより形成されている。
また、図11および図13に示すように、バネ部材104は、皿部141に加えて、バネ部142および143を含んでいる。バネ部142は、磁石カバー133のX方向の側面と面状に当接する第1部分142aと、折り返し部142bを有する弾性変形部142cと、上部ケース部22のX方向の側面と面状に当接する第2部分142dと、上部ケース部22のY方向の側面と面状に当接する第3部分142eとを有している。第1部分142aから弾性変形部142cに向かって、Y方向の中央部近傍に位置する折曲部142fを起点にして弾性変形部142cが磁石カバー133の側面133bから離間している。同様に、第2部分142dから弾性変形部142cに向かって、Y方向の中央部近傍に位置する折曲部142gを起点にして弾性変形部142cが上部ケース部22の側面から離間している。また、バネ部材104は、第2部分142dから第3部分142eにかけて上部ケース部22の側面の形状に沿って折り曲げられている。第3部分142eと上部ケース部22のY方向の側面とは溶接されることにより固定されている。また、バネ部143は、バネ部142と同様の構成を有している。
図12に示すように、バネ部材104は、可動部103がベースプレート21に当接するように可動部103を支持している。すなわち、永久磁石31と上部ケース部22との間の吸引力が、永久磁石31とヨーク一体型コイル部24のヨーク28およびベースプレート21との吸引力よりも小さくなるように構成されている。この吸引力の差に起因して可動部103が所定の力で下方向に引っ張られる場合に、バネ部材104は、その所定の力よりも小さい力により可動部103を上下方向(Z方向)に支持するように構成されている。これにより、可動部103は、磁石カバー133の摺動部133cとベースプレート21のレール21gとを摺動させながら振動する。
本発明の第2実施形態による振動モータ101では、上記(1)〜(11)の効果に加え、以下の効果を得ることができる。
(12)ケース23のヨーク28が配置されている側の表面(内面)と可動部103とは、レール21gを介して当接するように構成されている。このように構成することによって、ケース23(ベースプレート21)と可動部103とが摺動した場合にも、ベースプレート21の内面と可動部103とが面状に接触する場合と異なり、接触面積を小さくすることができるので、ベースプレート21と可動部103との間の摩擦力を低減させることができる。これにより、可動部103の振動量が低下することを抑制することができる。
(13)ケース23の上部ケース部22の表面(内面)と可動部103とは、磁石カバー133の突出部133aを介して当接するように構成されている。このように構成することによって、ケース23(上部ケース部22)と可動部103とが摺動した場合にも、上部ケース部22の内面と可動部103とが面状に接触する場合と異なり、接触面積を小さくすることができるので、上部ケース部22と可動部103との間の摩擦力を低減させることができる。これにより、可動部103の振動量が低下することを抑制することができる。
(14)ケース23の表面(内面)と可動部103とを、可動部103の移動方向に沿って延びるように形成されたレール21gを介して当接するように構成している。このように構成することによって、可動部103の振動による移動範囲のどの位置においても、常にケース23と可動部103とをレール21gを介して当接させることができる。
(15)ケース23の表面と磁石カバー133とを、レール21gを介して当接するように構成している。このように構成することによって、永久磁石31とケース23とが摺動することを防止することができる。これにより、永久磁石31が磨耗することを防止することができるので、振動モータ1の信頼性を向上させることができる。
(16)レール21gの可動部103との当接部分の表面が丸みを帯びるようにレール21gを形成している。このように構成することによって、レール21gと可動部103との接触面積をより減少させることができるとともに、滑らかにレール21gと可動部103とを摺動させることができる。
(17)レール21gを含むベースプレート21の表面の全体、上部ケース部22の表面の全体および突出部133aを含む磁石カバー133の表面の全体にフッ素樹脂加工を施している。このように構成することによって、レール21gと磁石カバー133との間の摩擦係数および突出部133aと上部ケース部22との間の摩擦係数を低減させることができる。これにより、ケース23と可動部103とが摺動した場合にも、摩擦により可動部103の運動エネルギーが低下することを抑制することができる。したがって、可動部103の振動量が減少することを抑制することができる。
(第3実施形態)
図14および図15は、それぞれ、本発明の第1および第2実施形態のいずれかによる振動モータを用いた携帯機器の一例を説明するための図である。なお、図15は、図14の振動モータを含む部分の一断面である。
図14および図15は、それぞれ、本発明の第1および第2実施形態のいずれかによる振動モータを用いた携帯機器の一例を説明するための図である。なお、図15は、図14の振動モータを含む部分の一断面である。
本発明の第1および第2実施形態のいずれかによる振動モータ1(101)は、図14および図15に示すように、携帯電話500などに用いることが可能である。携帯電話500は、振動モータ1(101)と、CPU510(図15参照)と、表示部520とを備えている。振動モータ1(101)は、携帯電話500の表示部520が配置された側とは反対側の面に配置されている。表示部520は、タッチパネル方式のパネルにより構成され、表示部520に表示されたボタン部520aを押圧することにより携帯電話500を操作するように構成されている。そして、振動モータ1(101)は、表示部520に表示されたボタン部520aが押圧されたことを検知した場合や電話を着信した際にマナーモードに設定されている場合などに振動するようにCPU510で制御される。
本発明の第3実施形態による振動モータ1(101)を備えた携帯電話500では、以下の効果を得ることができる。
(18)上記の振動モータ1(101)を振動源として備えることによって、上記振動モータ1(101)が薄型化される分、携帯電話500の薄型化を図ることができる。
(19)上記の振動モータ1(101)を備えることによって、振動モータ1(101)からの磁束漏れが抑制されている分、携帯電話500に鉄などの強磁性体が近づいた場合でも、それによる振動モータ1(101)の動作への影響を軽減することができる。
なお、今回開示された実施形態および実施例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、ベースプレート21に一対のレール21gを可動部3の振動方向に沿って延びるように形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、レールは3本以上形成してもよい。また、レールを可動部の振動方向から所定の角度傾いた方向に延びるように形成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ベースプレート21にレール21gを一体的に形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、ベースプレート21に別部材からなるレールを接着などにより固定してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、レール21gの表面にフッ素樹脂加工を施した例を示したが、本発明はこれに限らず、フッ素樹脂加工を施さなくてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、バネ部材4(104)により可動部3(103)を移動可能に支持する例を示したが、本発明はこれに限らず、コイルバネまたはゴム部材などの板バネ以外の弾性部材であってもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、平面コイル25および26が配置されたヨーク一体型コイル部24を可動部3(103)の一方の表面側にのみ配置する例を示したが、本発明はこれに限らず、可動部3(103)の両側の表面にそれぞれ配置してもよい。これにより、可動部3(103)の両側から駆動されるので、可動部3(103)の駆動力を向上させることができる。その結果、可動部3(103)の応答時間(可動部3(103)が所定の振動量に達するまでの時間)を短縮させることができる。
また、上記第2実施形態では、ベースプレート21にレール21gを設け、レール21g上と磁石カバー133の摺動部133aとを摺動させる例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、図16に示す第2実施形態の第1変形例の振動モータの磁石カバー633のように、磁石カバー633の摺動部633aに下方(ベースプレート側)に突出する突起633bを設け、ベースプレート21にレールを設けない構成としてもよい。これによっても、ベースプレート21と磁石カバー133との接触面積を小さくすることができる。
また、上記第2実施形態では、折り返し部142bを有するバネ部材104を用いた例を示したが、本発明はこれに限らず、図17に示す第2実施形態の第2変形例の振動モータのバネ部材のように、折り返し部142bの内側部分に樹脂600を塗布してもよい。これにより、樹脂600により折り返し部142bに生じる応力を分散させて負荷を軽減させることができるので、バネ部材104の信頼性を向上させることができる。
また、上記第1および第2実施形態では、バネ部材4(104)の皿部41(141)に開口部41a(141a)を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。第1および第2実施形態では、バネ部材4(104)を非磁性のSUSから構成しているが、バネ部材の加工時にSUSが磁性を帯びてしまう場合があるため、磁性を帯びた皿部41(141)により磁気がシールドされてしまうことを抑制するために開口部41a(141a)を設けた。したがって、バネ部材が磁性を帯びることがない材料であれば、バネ部材に開口部を設けなくてもよい。第2実施形態のように突出部を設ける場合には、図18に示す第2実施形態の第3変形例の振動モータのバネ部材700のように、突出部に対応する領域のみに開口700aを形成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ケース23および磁石カバー33(133)にニムフロン処理を行った例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、通常のテフロンコーティング(ライニング)処理を行ってもよい。また、フッ素樹脂加工としては、PTFEのみならず、他のフッ素樹脂でもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ケース23(ベースプレート21および上部ケース部22)を磁性材料から構成してヨークとして用いた例を示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、ケースを非磁性材料から構成した場合であっても、ケースの表面(特に、ケースの上側の表面(外面または内面)と、下側の表面(外面または内面))を覆うようにケースと別体の磁性材料からなるヨークを固定してもよい。
また、上記第1実施形態では、可動部3がケース23に当接しないようにバネ部材4により支持する例を示したが、本発明はこれに限らず、可動部3をケース23に当接させてもよい。可動部をケース(レール)に当接(摺動)させることにより、可動部とレールとの摩擦によって振動モータの振動系のQ値を下げることができる。これにより、可動部の振動を安定させることができるとともに、振動の停止特性を向上させることができる。また、可動部とレールとを当接(摺動)させなくとも、ヨークおよび上部ケース部との間の可動部の上下方向の吸引力のバランスを崩すことにより、振動モータの振動系のQ値を下げることができる。
また、第1および第2実施形態では、ヨーク一体型コイル部24のX方向の幅W3を永久磁石31のX方向の幅W2よりも大きくした例を示したが、本発明はこれに限らず、ヨーク一体型コイル部24のX方向の幅W3を永久磁石31のX方向の幅W2よりも小さくしてもよい。
また、第1および第2実施形態では、永久磁石31を、N極面311a、S極面312a、S極面311bおよびN極面312bにより構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、永久磁石31をN極面311aおよびS極面312aのみから構成し、S極面311bおよびN極面312bは設けないようにしてもよい。つまり、平面コイル25および26に対向する面に沿って、互いに異なる磁性に着磁された磁極面が設けられていればよい。
また、上記第1および第2実施形態では、可動部3(103)がヨーク(磁性体)を含まない例を説明したが、本発明はこれに限らず、可動部3(103)にヨーク(磁性体)を配置してもよい。この場合、可動部に設けるヨークを、永久磁石と上面側ヨークとの間または永久磁石と下面側ヨークとの間に位置しないように配置することが好ましい。
また、上記第1および第2実施形態では、磁石カバー33(133)を設けた例を示したが、本発明はこれに限らず、永久磁石31および錘32が一体物として組み付けられていれば磁石カバーを設けなくてもよい。
1、101 振動モータ
2 固定部
21 ベースプレート(下面側ヨーク)
22 上部ケース部(上面側ヨーク)
23 ケース
24 ヨーク一体型コイル部
25、26 平面コイル(コイル)
28 ヨーク(下面側ヨーク)
3、103 可動部
31 永久磁石
33、133 磁石カバー
4、104 バネ部材
41、141 皿部(取付部)
2 固定部
21 ベースプレート(下面側ヨーク)
22 上部ケース部(上面側ヨーク)
23 ケース
24 ヨーク一体型コイル部
25、26 平面コイル(コイル)
28 ヨーク(下面側ヨーク)
3、103 可動部
31 永久磁石
33、133 磁石カバー
4、104 バネ部材
41、141 皿部(取付部)
Claims (5)
- 永久磁石を含む可動部と、
前記可動部に対して対向するように配置され、通電されることにより前記可動部を移動させる磁力を発生させるコイルと、
前記可動部および前記コイルを挟み込むように前記可動部の上面側と下面側との両方にそれぞれ前記可動部に対して対向するように配置された上面側ヨークおよび下面側ヨークを含む固定部とを備えた、振動モータ。 - 前記上面側ヨークにより前記可動部が前記可動部の上面側に吸引される力は、前記下面側ヨークにより前記可動部が前記可動部の下面側に吸引される力の少なくとも一部を相殺するように働く、請求項1に記載の振動モータ。
- 前記コイルは、前記可動部の上面側および下面側のいずれか一方に配置されている、請求項1または2に記載の振動モータ。
- 前記可動部を前記コイルの上面に沿った方向に移動可能に支持するバネ部材をさらに備え、
前記バネ部材は、前記可動部の上面を覆うように前記可動部に固定される取付部を含み、
前記取付部は、開口部を有する、請求項3に記載の振動モータ。 - 前記可動部は、前記永久磁石を支持するとともに非磁性体からなる磁石カバーを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の振動モータ。
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