JP7256359B2 - 固体高分子形燃料電池用膜電極接合体及び固体高分子形燃料電池 - Google Patents
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Description
従来の膜電極接合体の製造方法としては、触媒を担持した炭素粒子、高分子電解質及び溶媒からなる触媒インクを、転写基材又はガス拡散層に塗布した後、高分子電解質膜に熱圧着して作製する方法が知られている。
しかしながら、従来の転写による膜電極接合体の製造方法では、電極触媒層と高分子電解質膜の密着性が低く、電極触媒層と高分子電解質膜との間に空隙部が生じやすかった。そのため、界面抵抗による発電性能の低下や、空隙部への水詰まりによるフラッディングによって発電性能の低下が発生しやすいという問題点があった。
しかしながら、特許文献1、2に開示の技術では、膜電極接合体の耐久性が低下するおそれがあるとともに、製造工程が複雑になることにより歩留まりの低下やコストの増加が生じるおそれがあった。
本発明の別の態様に係る固体高分子形燃料電池用膜電極接合体は、高分子電解質膜の両面に電極触媒層が積層された固体高分子形燃料電池用膜電極接合体であって、電極触媒層は、触媒、炭素粒子、及び高分子電解質を含有し、高分子電解質膜は、炭化水素系高分子電解質を含有し、電極触媒層と高分子電解質膜の界面には、少なくとも1個の空隙部が形成されており、界面に直交する平面で固体高分子形燃料電池用膜電極接合体を切断した場合の断面を、走査型電子顕微鏡により観察した場合に、空隙部の界面に直交する方向の長さである高さをhとし、空隙部の界面に平行な方向の長さである幅をwとすると、高分子電解質膜の両面側のそれぞれの界面において、空隙部の高さhが0.5μm以下であり、界面に平行な方向の長さ30μmの領域内に存在する空隙部の幅wの合計が10μm以下であることを要旨とする。
本発明のさらに別の態様に係る固体高分子形燃料電池は、上記一態様又は別の態様に係る固体高分子形燃料電池用膜電極接合体を備えることを要旨とする。
また、以下の詳細な説明では、本発明の実施形態について、完全な理解を提供するように、特定の細部について記載する。しかしながら、かかる特定の細部が無くとも、一つ以上の実施形態が実施可能であることは明確である。また、図面を簡潔なものとするために、周知の構造及び装置を、略図で示す場合がある。
図1に示すように、固体高分子形燃料電池1を構成する高分子電解質膜2には、その両面に、高分子電解質膜2を挟んで互いに向い合う一対の電極触媒層3A、3Fが配置されている。電極触媒層3Aの高分子電解質膜2に対向する面とは反対側の面には、ガス拡散層4Aが、また、電極触媒層3Fの高分子電解質膜2に対向する面とは反対側の面には、ガス拡散層4Fが、高分子電解質膜2及び一対の電極触媒層3A、3Fを挟んで互いに向い合うように配置されている。
また、本実施形態に係る高分子電解質膜9は、炭化水素系高分子電解質を含んで構成される炭化水素系高分子電解質膜であってもよく、炭化水素系高分子電解質のみで構成される炭化水素系高分子電解質膜であってもよい。本実施形態において、「炭化水素系高分子電解質膜」とは、高分子電解質膜9全体の質量に対し、例えば、後述する炭化水素系高分子電解質を50質量%超含んだ膜を意味する。
次に、本実施形態に係る固体高分子形燃料電池1の電極触媒層3、8(固体高分子形燃料電池用電極触媒層)を形成するための触媒インクの製造方法について説明する。まず、触媒10を担持した炭素粒子11を分散媒中に混合・分散させ、触媒粒子スラリーを得る。
炭素粒子11としては、導電性を有し、触媒10に侵されずに触媒10を担持可能なものであれば、どのようなものでも構わないが、一般的にカーボン粒子が使用される。カーボン粒子としては、例えば、カーボンブラック、グラファイト、黒鉛、活性炭、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、フラーレンを用いることができる。カーボン粒子の粒径は、小さすぎると電子伝導パスが形成され難くなり、また、大きすぎると電極触媒層8のガス拡散性が低下したり、触媒の利用率が低下したりするので、10nm以上1000nm以下の範囲内が好ましい。更に好ましくは、10nm以上100nm以下の範囲内である。
高分子電解質膜2の両面に電極触媒層3を接合することで、膜電極接合体の製造を行う。この時、高分子電解質膜2に電極触媒層3を接合する方法としては、例えば、転写基材に触媒インクを塗布した電極触媒層付き転写基材を用い、電極触媒層付き転写基材の電極触媒層の表面と高分子電解質膜とを接触させて加熱・加圧することで、高分子電解質膜2と電極触媒層3の接合を行う方法がある。電極触媒層付き転写基材を用いて高分子電解質膜2と電極触媒層3を接触させて加熱・加圧することで接合を行う場合には、電極触媒層3に掛かる圧力や温度が膜電極接合体の発電性能に影響することがある。発電性能の高い膜電極接合体を得るには、積層体に掛かる圧力は、0.1MPa以上20MPa以下の範囲内であることが望ましい。積層体に掛かる圧力が20MPaより大きい場合には電極触媒層3が過圧縮となり、0.1MPaより小さい場合には電極触媒層3と高分子電解質膜2との接合性が低下して、発電性能が低下することがある。また、接合時の温度は、高分子電解質膜2と電極触媒層3の界面の接合性の向上や、界面抵抗の抑制を考慮すると、高分子電解質膜2又は電極触媒層3の高分子電解質12のガラス転移点付近とするのが好ましい。
電極触媒層を製造する際に用いる触媒インクとして、触媒とアルコールとを含んだインクを用いることがあるが、当該触媒インクにはインク自体が発火(燃焼)する危険性がある。そこで、当該触媒インクを用いる際には、当該触媒インクに水を添加し、インク自体の発火性(燃焼性)を低減することがある。
当該触媒インクに水を添加することで、インク自体の発火性(燃焼性)は低減するが、当該触媒インクの乾燥速度が低下するという弊害がある。そのため、水を添加した当該触媒インクを用いて電極触媒層を製造する際には、触媒インクの乾燥温度を、通常の温度である80℃程度から、例えば90℃程度まで上昇させたいというニーズがあった。
これに対し、本実施形態で用いる炭化水素系高分子電解質膜は、フッ素系高分子電解質膜と比べて、そのガラス転移点が高いものが多い。例えば、炭化水素系高分子電解質膜のガラス転移点は100度以上である。そのため、高分子電解質膜として炭化水素系高分子電解質膜を用いた場合には、触媒インクの乾燥温度を例えば90℃程度まで上昇させたとしても、その乾燥温度が炭化水素系高分子電解質膜のガラス転移点を上回ることは少ない。その結果、炭化水素系高分子電解質膜の膨潤は極めて少なくなり、電極触媒層と炭化水素系高分子電解質膜との密着性は、電極触媒層とフッ素系高分子電解質膜との密着性と比べて向上する傾向がある。
繊維状物質13としては、電子伝導性繊維およびプロトン伝導性繊維が使用できる。繊維状物質13は、以下に示す繊維のうち一種のみを単独で使用してもよいが、二種以上を併用してもよく、電子伝導性繊維とプロトン伝導性繊維を併せて用いてもよい。
また、繊維状物質13の繊維長は1μm以上40μm以下の範囲内が好ましく、1μm以上20μm以下の範囲内がより好ましい。繊維長をこの範囲にすることにより、電極触媒層3の強度を高めることができ、形成時にしわやひび割れが生じることを抑制できる。また、電極触媒層3内の空孔を増加させることができ、高出力化が可能になる。
空隙部14の発生原因としては、転写基材(図示せず)に電極触媒層8を形成する際に電極触媒層8の表面に微小凹凸が発生することが挙げられる。その結果、高分子電解質膜9へ電極触媒層8を転写する際に、高分子電解質膜9と電極触媒層8の界面に凹凸による空隙部14が生じる。
特に、電極触媒層8と高分子電解質膜9の界面に、該界面に直交する方向の長さである高さhが0.5μm超過の空隙部14がある場合や、高さhが0.5μm以下の空隙部14が一定領域に多数ある場合に、発電性能の低下や耐久性が低下するといった問題が発生しやすい。
なお、本実施形態においては、界面に直交する平面で固体高分子形燃料電池用膜電極接合体を切断した場合の断面を、SEMにより観察した場合に、空隙部14の界面に直交する方向の長さを高さhとし、空隙部14の界面に平行な方向の長さを幅wとする。
また、界面に平行な方向の長さlが30μmである領域内に存在する空隙部14の幅wの合計が10μmを超えると、空隙部14の幅が広くなるため、高分子電解質膜9が膨潤しても空隙部14が埋まりにくい。
また、例えば、電極触媒層8中の高分子電解質12の配合率は、炭素粒子11の重量に対して同程度から半分程度が好ましい。また、繊維状物質13の配合率は、炭素粒子11の重量に対して同程度から半分程度が好ましい。触媒インクの固形分比率は、薄膜に塗工できる範囲で、高いほうが好ましい。
本実施形態によれば、複雑な工程を用いることなく、電極触媒層8と高分子電解質膜9の密着性が良好で且つ発電性能及び耐久性に優れた膜電極接合体を製造することが可能である。
(実施例1)
白金担持カーボン触媒(TEC10E50E,田中貴金属工業社製)と水と1-プロパノールと高分子電解質(ナフィオン(登録商標)分散液,和光純薬工業社製)とを混合し、ビーズミル分散機を使用して過分散しない程度に各成分を分散させて、触媒インクを製造した。こうして製造した触媒インクの固形分比率は、10質量%であった。なお、水と1-プロパノールとの質量比は、1:1とした。また、ビーズミル分散機を用いて各成分を分散させる際の条件を以下のように設定した。また、下記条件は、以下の実施例及び比較例において共通とした。
・パス(pass)回数:5回
・ボール(ビーズ)径:直径0.3mm
・アジテータ周速:10m/sec.
こうして得た膜電極接合体を、まず、ミクロトーム(Leica製 EM UC7ウルトラミクロトーム)を用いて切片化した。次に、この切片化した膜電極接合体を、拡大率を4000倍に設定したSEM(株式会社日立ハイテクノロジーズ製のS-4800)を用いて、電極触媒層と高分子電解質膜の間の界面を観察した。
実施例1の膜電極接合体は、電極触媒層と高分子電解質膜の間の界面に空隙部が存在しなかった。そのため、電極触媒層と高分子電解質膜の密着性が良好であり、且つ、良好な発電性能及び耐久性を示した。
カソード側の電極触媒層(触媒インク)の塗布量を2倍とした点以外は、実施例1と同様にして実施例2の膜電極接合体を得た。
実施例2の膜電極接合体は、電極触媒層と高分子電解質膜の間の界面に空隙部が存在しなかった。そのため、電極触媒層と高分子電解質膜の密着性が良好であり、且つ、良好な発電性能及び耐久性を示した。
触媒インクの分散に遊星ボールミル分散機を使用した点以外は、実施例1と同様の手順で実施例3の膜電極接合体を得た。なお、ボールミル分散機を用いて各成分を分散させる際の条件を以下のように設定した。また、下記条件は、以下の実施例及び比較例において共通とした。
・分散時間:3時間
・ボール径:直径3mm
実施例3の触媒インクは、ビーズミル分散機により分散を行った実施例1の触媒インクと比較すると、分散度合いが低かった。そのため、実施例3の膜電極接合体の電極触媒層と高分子電解質膜の界面には、高さhが0.3μmから0.4μmの空隙部が複数存在しており、界面に平行な方向の長さ30μmの領域内に存在する複数の空隙部の幅wの合計は6μmであった。実施例3の膜電極接合体の発電性能及び耐久性は良好であった。
白金担持カーボン触媒の代わりに白金とコバルトの合金系カーボン触媒を使用した点以外は、実施例1と同様の手順で実施例4の膜電極接合体を得た。
実施例4の触媒インクは、実施例1のインクと比較して、高分子電解質膜への塗布の際に電極触媒層の一部にひび割れが生じた。これに起因して、実施例4の膜電極接合体の電極触媒層と高分子電解質膜の界面には、高さhが0.1μmから0.2μmの空隙部が複数存在しており、界面に平行な方向の長さ30μmの領域内に存在する複数の空隙部の幅wの合計は10μmであった。実施例4の膜電極接合体の発電性能及び耐久性は良好であった。
実施例1の触媒インクにカーボンナノファイバー(VGCF-H(登録商標),昭和電工社製)を混合した点以外は、実施例1と同様の手順で実施例5の膜電極接合体を得た。
実施例5の膜電極接合体は、電極触媒層と高分子電解質膜の間の界面に空隙部が存在しないため、電極触媒層と高分子電解質膜の密着性が良好であり、且つ、良好な発電性能及び耐久性を示した。
実施例1の触媒インクにカーボンナノファイバー(VGCF-H(登録商標),昭和電工社製)を混合し、高分子電解質膜として、フッ素系高分子電解質膜を用いた点以外は、実施例1と同様の手順で実施例6の膜電極接合体を得た。
実施例6の膜電極接合体は、電極触媒層と高分子電解質膜の間の界面に空隙部が存在しないため、電極触媒層と高分子電解質膜の密着性が良好であり、且つ、良好な発電性能及び耐久性を示した。
実施例3の触媒インクにカーボンナノファイバー(VGCF-H(登録商標),昭和電工社製)を混合した点以外は、実施例3と同様の手順で実施例7の膜電極接合体を得た。
実施例7の触媒インクは、実施例3の触媒インクと比較すると、分散度合いが低かった。そのため、実施例7の膜電極接合体の電極触媒層と高分子電解質膜の界面には、高さhが0.4μmから0.5μmの空隙部が複数存在しており、界面に平行な方向の長さ30μmの領域内に存在する複数の空隙部の幅wの合計は9μmであった。実施例7の膜電極接合体の発電性能及び耐久性は良好であった。
白金担持カーボン触媒(TEC10E50E,田中貴金属工業社製)と水と1-プロパノールと高分子電解質(ナフィオン(登録商標)分散液,和光純薬工業社製)とカーボンナノファイバー(VGCF-H(登録商標),昭和電工社製)とを混合し、ビーズミル分散機を使用して、触媒インクを製造した。
製造した触媒インクを、高分子電解質膜(ナフィオン211(登録商標),Dupont社製)の両表面にスリットダイコーターを用いて直接塗布し、乾燥させて電極触媒層を形成して、膜電極接合体を得た。
実施例8の膜電極接合体は、電極触媒層と高分子電解質膜の間の界面に空隙部が存在しなかった。そのため、電極触媒層と高分子電解質膜の密着性が良好であり、且つ、良好な発電性能及び耐久性を示した。
カソード側の電極触媒層(触媒インク)の塗布量を2倍とした点以外は、実施例8と同様にして実施例9の膜電極接合体を得た。
実施例9の膜電極接合体は、電極触媒層と高分子電解質膜の間の界面に空隙部が存在しなかった。そのため、電極触媒層と高分子電解質膜の密着性が良好であり、且つ、良好な発電性能及び耐久性を示した。
触媒インクの分散にボールミル分散機を使用した点以外は、実施例8と同様の手順で実施例10の膜電極接合体を得た。
実施例10の触媒インクは、ビーズミル分散機により分散を行った実施例8の触媒インクと比較すると、分散度合いが低かった。そのため、実施例10の膜電極接合体の電極触媒層と高分子電解質膜の界面には、高さhが0.3μmから0.4μmの空隙部が複数存在しており、界面に平行な方向の長さ30μmの領域内に存在する複数の空隙部の幅wの合計は6μmであった。実施例10の膜電極接合体の発電性能及び耐久性は良好であった。
白金担持カーボン触媒の代わりに白金とコバルトの合金系カーボン触媒を使用した点以外は、実施例8と同様の手順で実施例11の膜電極接合体を得た。
実施例11の触媒インクは、実施例8のインクと比較して、高分子電解質膜への塗布の際に電極触媒層の一部にひび割れが生じた。これに起因して、実施例11の膜電極接合体の電極触媒層と高分子電解質膜の界面には、高さhが0.1μmから0.2μmの空隙部が複数存在しており、界面に平行な方向の長さ30μmの領域内に存在する複数の空隙部の幅wの合計は10μmであった。実施例11の膜電極接合体の発電性能及び耐久性は良好であった。
高分子電解質膜として、フッ素系高分子電解質膜を用いた点以外は、実施例8と同様にして比較例1の膜電極接合体を得た。
比較例1の膜電極接合体では、電極触媒層にしわやひび割れが生じ、発電性能及び耐久性の低下が生じる結果となった。このとき、電極触媒層と高分子電解質膜の界面には、高さhが0.1μmから0.3μmの空隙部が複数存在しており、界面に平行な方向の長さ30μmの領域内に存在する複数の空隙部の幅wの合計は16μmであった。
触媒インクを転写基材に塗布した後に高分子電解質膜に転写する方法により、膜電極接合体を製造した点以外は、実施例8と同様にして比較例2の膜電極接合体を得た。
比較例2の膜電極接合体では、電極触媒層と高分子電解質膜の界面に高さhが0.5μm超過の空隙部が生じ、発電性能及び耐久性の低下が生じる結果となった。
カソード側の電極触媒層(触媒インク)の塗布量を4倍とした点以外は、実施例8と同様にして比較例3の膜電極接合体を得た。
比較例3の膜電極接合体では、電極触媒層にしわやひび割れが生じ、発電性能及び耐久性の低下が生じる結果となった。このとき、電極触媒層と高分子電解質膜の界面には、高さhが0.1μmから0.3μmの空隙部が複数存在しており、界面に平行な方向の長さ30μmの領域内に存在する複数の空隙部の幅wの合計は13μmであった。
2・・・高分子電解質膜
3A、3F・・・電極触媒層
4A、4F・・・ガス拡散層
5A、5F・・・セパレーター
6A、6F・・・ガス流路
7A、7F・・・冷却水通路
8・・・電極触媒層
9・・・高分子電解質膜
10・・・触媒
11・・・炭素粒子
12・・・高分子電解質
13・・・繊維状物質
14・・・空隙部
Claims (6)
- 高分子電解質膜の両面に電極触媒層が積層された固体高分子形燃料電池用膜電極接合体であって、
前記電極触媒層は、触媒、炭素粒子、及び高分子電解質を含有し、
前記高分子電解質膜は、炭化水素系高分子電解質を含有し、
前記電極触媒層と前記高分子電解質膜の界面には、少なくとも1個の空隙部が形成されており、
前記界面に直交する平面で前記固体高分子形燃料電池用膜電極接合体を切断した場合の断面を、走査型電子顕微鏡により観察した場合に、前記空隙部の前記界面に直交する方向の長さである高さをhとし、前記空隙部の前記界面に平行な方向の長さである幅をwとすると、
前記高分子電解質膜の両面側のそれぞれの前記界面において、前記空隙部の前記高さhが0.5μm以下であり、前記界面に平行な方向の長さ30μmの領域内に存在する前記空隙部の幅wの合計が10μm以下である固体高分子形燃料電池用膜電極接合体。 - 前記高さhが0.3μm以下である請求項1に記載の固体高分子形燃料電池用膜電極接合体。
- 前記電極触媒層は、繊維状物質をさらに含有し、
前記繊維状物質は、プロトン伝導性繊維であり、
前記繊維状物質の繊維径は、0.5nm以上500nm以下の範囲内であり、
前記繊維状物質の繊維長は、1μm以上40μm以下の範囲内である請求項1または請求項2に記載の固体高分子形燃料電池用膜電極接合体。 - 前記繊維状物質の繊維径は、5nm以上200nm以下の範囲内であり、
前記繊維状物質の繊維長は、1μm以上20μm以下の範囲内である請求項3に記載の固体高分子形燃料電池用膜電極接合体。 - 前記電極触媒層の厚さが20μm以下である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の固体高分子形燃料電池用膜電極接合体。
- 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の固体高分子形燃料電池用膜電極接合体を備える固体高分子形燃料電池。
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