JP7244319B2 - 布帛およびその製造方法および繊維製品 - Google Patents
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Description
ただし、撚り係数とカバーファクターCFは下記式により定義する。
撚り係数=撚数[T/m]×(繊度[dtex]×9/10) 1/2
CF=(DWp/1.1) 1/2 ×MWp+(DWf/1.1) 1/2 ×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、
DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。
また、前記複合糸の収縮率が5~15%の範囲内であることが好ましい。
また、本発明によれば、前記の布帛を用いてなる、婦人用ブラックフォーマル衣料、パーティドレス、紳士用スーツ、スラックス、およびスポーツ衣料からなる群より選択されるいずれかの繊維製品が提供される。
また、ポリエステルの種類としてはポリエチレンテレフタレートまたはポリトリメチレンテレフタレートが好ましい。
テレフタル酸を主とするジカルボン酸成分とエチレングリコールを主とするジオール成分からエステル化反応を行い、オリゴマーを生成する直接重合法に適用される。ここで、オリゴマーとはジカルボン酸成分、ジオール成分がそれぞれテレフタル酸、エチレングリコールの場合にはビス(2-ヒドロキシエチル)テレフタレートの他、一分子内にエチレンテレフタレートの繰り返し単位を2以上含み、いまだポリエチレンテレフタレートと呼べるほど固有粘度・分子量・重合度が上がっておらず、末端がカルボキシル基またはヒドロキシエチル基である化合物を表す。そのようなオリゴマーが生成するまでエステル化反応を行う。エステル化反応の反応率は生成する水の量を測定することによって検知することができる。
製造工程中への添加時期は、エステル化反応工程、重縮合反応工程の中の任意の段階を選
択することができるが、エステル化反応及び重縮合反応へ及ぼす影響から、エステル化反
応中、若しくはエステル化反応終了後、重縮合反応開始の前半(30分以内)で添加する
ことが望ましい。
0.5≦P/M≦2.0 ・・・(1)
上記数式(1)のP/Mが0.5未満では、リン化合物とアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物から形成される粒子量が減少するため、得られるポリエステルを溶融紡糸し、次いでアルカリ減量することで得られるポリエステル繊維の表面凹凸構造の形成が不十分となり、十分な鮮明性を発現できないうえ、ポリエステル中のアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物量が過剰となり、過剰な金属原子成分がポリエステルの熱分解を促進し、熱安定性を著しく損なうため好ましくない。一方、P/Mが2.0を越えると、逆にリン化合物が過剰となり、過剰なリン化合物がポリエステルの重合反応を阻害するため好ましくない。P/Mは好ましくは0.8~1.8、更に好ましくは0.9~1.5の範囲である。
複合糸には、前記ポリエチレンテレフタレート繊維の、通常に紡糸、延伸された延伸糸と、加熱下で自己伸長性を有する未延伸糸(中間配向糸)が混繊されていることが好ましい。この未延伸糸は、前記のポリエチレンテレフタレートを常法により紡糸し、2000~4300m/分の速度で未延伸糸として一旦巻き取った後、180~200℃に加熱されたヒーターを用いて、弛緩状態(オーバーフィード1.5~10%)で熱処理することにより得られる。
その際、下記式により定義する撚り係数としては10000~30000の範囲内であることが好ましい。
撚り係数=撚数[T/m]×(繊度[dtex]×9/10)1/2
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。
(1)固有粘度
ポリエステル組成物を100℃、60分間でオルトクロロフェノールに溶解した希薄溶液を、35℃でウベローデ粘度計を用いて測定した値から求めた。
(2)繊度
JIS L 1013:2010 8.3.1記載の方法により測定した。
(3)熱水収縮率(BWS)
糸を約3000デニール(3333dtex)の綛とし、デニール当り1/30gの荷重を掛けて初期の綛長L0 を測定する。この綛を荷重を掛けずに、収縮が妨げられないようにガーゼの袋に入れて熱水(100℃)で30分間処理し、風乾後、再びデニール当り1/30gの荷重を掛けて綛長L1を読み取り、以下の式で表わした。
BWS(%)=(L0-L1)/L0×100
(4)深色性
色の深みを示す尺度としては、L値を用いた。また、L値は分光側光器(Gretag MacBeth Color-Eye 7000A)で生地表面を測定した。L値は明度を示し、その数値が大きいほど明度が高いことを示し、100に近いほど淡色で白色に近く、0に近いほど濃色であることを示す。
(5)撚り係数
下記式により撚り係数を算出した。
撚り係数=撚数[T/m]×(繊度[dtex]×9/10)1/2
(6)織物のカバーファクターCF
下記式により織物のカバーファクターCFを算出した。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、
DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。
(7)目付け
JIS L 1096:2010 8.3に記載の方法により測定した。
(8)通気度
JIS L 1096:2010 8.26.1記載の方法により測定した
(9)風合い(ドライ感)
試験者3名が官能評価により、「ドライ感がある」「普通」「ドライ感がない」の3段階評価を行った。
エステル化反応槽にて、テレフタル酸86部とエチレングリコール40部とを、常法に従ってエステル化反応させオリゴマーを得た。このオリゴマーに、テレフタル酸86部とエチレングリコール40部を65分間かけて連続的に供給し、245℃にてエステル化反応を行った。ついで三酸化アンチモン0.045部を添加して20分後、追加供給したテレフタル酸とエチレングリコールとから生成されるオリゴマー量と等モル量のオリゴマーを重縮合反応槽へ送液した。送液終了後直ちに酢酸カルシウムをポリマー中の酸成分に対して0.5モル%を重縮合反応槽に添加した。さらに5分後にフェニルホスホン酸をポリマー中の酸成分に対して0.6モル%を重縮合反応槽に添加した。その後290℃まで昇温し、0.03kPa以下の高真空化にて重縮合反応を行い、固有粘度が0.64dL/gの含金属リン化合物を含有するポリエステルチップを得た。
実施例1において、混繊糸へ付与する撚りをS方向に1800T/mまたはZ方向に1800T/mに変更し、密度を経密度:114本/2.54cm、緯密度:74本/2.54cmに変更した以外は、実施例1と同様にして撚り係数24000、カバーファクター2700の織物(布帛)を得た。
ライ感があり、目付けを測定したところ183g/m2と軽量性に優れていた。また、通気度を測定したところ通気度111.0cm3/cm2・sと通気性にも優れていた。
実施例1において、芯部ポリエステルマルチフィラメントを、イソフタル酸を10.0%共重合したポリエステルから得られた、沸水収縮15%の別延糸84dtex/15filに変更したこと以外は実施例1と同様にした。
実施例1において、芯部ポリエステルマルチフィラメントを、含金属リン化合物を含まないポリエステルマルチフィラメント84dtex/36filに変更し、鞘部ポリエステルを、含金属リン化合物を含まないポリエステルマルチフィラメント84dtex/36filに変更すること以外は実施例1と同様にした。
Claims (4)
- 芯部ポリエステルマルチフィラメントと鞘部ポリエステルマルチフィラメントとからなる芯鞘型複合糸を含む布帛であって、前記芯部ポリエステルマルチフィラメントと鞘部ポリエステルマルチフィラメントにおいて、繊維表面上に微細孔が形成されており、
前記芯部ポリエステルマルチフィラメントの繊維表面に形成されている微細孔の長径が0.01~1.5μmの範囲内であり、かつ前記鞘部ポリエステルマルチフィラメントの繊維表面に形成されている微細孔の長径が0.1~5.0μmの範囲内であり、
前記芯部ポリエステルマルチフィラメントにおいて、単繊維繊度が3dtex以下であり、
前記鞘部ポリエステルマルチフィラメントにおいて、単繊維繊度が1dtex以上であり、
前記複合糸が空気混繊されたものであり、
前記複合糸において、撚り係数10000~30000の撚りが施されており、
布帛が織物であり、かつ該織物のカバーファクターCFが1200~3500の範囲内であり、
染色加工が施されており、
布帛の明度指数L値が13以下であり、
布帛の目付けが200g/m 2 以下であり、
かつ布帛の通気度が20cm 3 /cm 2 ・s以上であることを特徴とする布帛。
ただし、撚り係数とカバーファクターCFは下記式により定義する。
撚り係数=撚数[T/m]×(繊度[dtex]×9/10) 1/2
CF=(DWp/1.1) 1/2 ×MWp+(DWf/1.1) 1/2 ×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、
DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。 - 下記一般式で表される含金属リン化合物を含む芯部ポリエステルマルチフィラメントと、下記一般式で表される含金属リン化合物を含む鞘部ポリエステルマルチフィラメントとからなる複合糸を用いて布帛を得た後、水酸化ナトリウム水溶液中処理することにより、前記芯部ポリエステルマルチフィラメントと鞘部ポリエステルマルチフィラメントにおいて、繊維表面上に微細孔を形成することを特徴とする、請求項1に記載の布帛の製造方法。
- 前記複合糸の熱水収縮率が5~15%の範囲内である、請求項2に記載の布帛の製造方法。
- 請求項1に記載された布帛を用いてなる、婦人用ブラックフォーマル衣料、パーティドレス、紳士用スーツ、スラックス、およびスポーツ衣料からなる群より選択されるいずれかの繊維製品。
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