JP7243212B2 - 積層セラミック電子部品 - Google Patents
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誘電体層と内部電極層とが交互に積層されて形成されたセラミック素体を有する積層セラミック電子部品であって、
前記誘電体層は、チタン酸バリウムを含む主成分と、ホウ素酸化物および/またはリチウム酸化物を含む副成分とを有し、
前記内部電極層は、銅および/または銀を主成分として含み、
前記誘電体層に対する前記内部電極層の被覆率が98%以下であることを特徴とする。
誘電体層と内部電極層とが交互に積層されて形成されたセラミック素体を有する積層セラミック電子部品であって、
前記誘電体層は、チタン酸バリウムを含む主成分と、ホウ素酸化物および/またはリチウム酸化物を含む副成分とを有し、
前記内部電極層は、銅および/または銀を主成分として含み、
前記内部電極層では、長手方向に沿って所定長さの範囲内に、前記内部電極層を構成する導電性粒子が存在する電極存在領域と、前記導電性粒子が存在しない電極不存在領域とが交互に配置されており、前記電極不存在領域が2以上で存在することを特徴とする。
まず、本発明に係る積層セラミック電子部品の一実施形態として、積層セラミックコンデンサの全体構成について説明する。
次に、本発明の一実施形態としての積層セラミックコンデンサ2の製造方法について説明する。
まず、主原料の原料紛体として粒子径が0.05~1μmのBaTiO3 粉末を準備し、次にMgCO3 、MnCO3 、Y2 O3 、SiO2 、B2 O3 を副成分として準備した。なお、副成分はあらかじめ予備解砕を行い、チタン酸バリウム原料の粒子径よりも小さい0.03~0.2μm程度に加工した。
実施例1のコンデンサ試料の製造条件の内、共材として添加するセラミック粉末の調合量を変化させた以外は、実施例1と同様にして、実施例2~8に係る複数のコンデンサ試料を作製した。
主原料100モルに対して、副成分として、B2 O3 粉末を10モルの代わりにLi2 Oを10モル秤量した以外は、実施例7と同様にして、実施例9に係る複数のコンデンサ試料を作製した。
Cu粒子:56重量部の代わりに、Ag粒子:56重量部を用いた以外は、実施例7と同様にして、実施例10に係る複数のコンデンサ試料を作製した。なお内部電極層にAg粒子を用いる場合、焼成工程およびアニール工程の保持温度は、Agの融点に合わせて900℃とした。
コンデンサ試料の製造条件を、共材としてのチタン酸バリウム粒子を入れないこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1に係る複数のコンデンサ試料を作製した。
Cu粒子:56重量部の代わりに、Ni粒子:56重量部を用いた以外は、実施例7と同様にして、比較例2に係る複数のコンデンサ試料を作製した。
主原料100モルに対して、副成分として、ホウ素酸化物またはリチウム酸化物のいずれも含ませることなく、比較例3に係る複数のコンデンサ試料を作製した。
比較例1~3および実施例1~10で得られたコンデンサ試料について、以下の測定を行った。結果を表1に示す。
各実施例および比較例に対して、積層セラミックコンデンサ試料の内部電極層の平面に対して垂直な面を研磨して、その研磨面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて3千倍で9視野、拡大観察し、1視野あたり10個の内部電極層12における電極存在領域12aの存在割合(平均)を、内部電極の被覆率C(%)として算出した。
絶縁復帰試験を行う前の実施例および比較例のそれぞれ10個のコンデンサ試料に関して、LCRメーターにて1kHz、1Vrmsの条件で、静電容量を測定し、その試料の平均値を求めた。そして、比較例1に係る基準試料の初期静電容量を100%とし、それを基準に、各実施例1~10(比較例2~3を含む)の各試料の静電容量の平均値を算出した。
各実施例および比較例のコンデンサ試料を複数準備し、それらに1000Vを印加し、内部電極の短絡を強制的に生じさせて10Ω以下となった試料を、各実施例および比較例について、それぞれ10個用意し、それらに2.5Aで通電し、10kΩ以上まで絶縁が復帰した試料の個数を調べた。表1に示す絶縁復帰の項目において、数値の分母は、試験した試料の個数であり、分子は、絶縁が復帰した試料の個数を示す。
各実施例および比較例のコンデンサ試料について、内部電極の被覆率と絶縁復帰特性との関係を評価した結果を、表1に示す。
実施例1と同様にして、実施例11に係る複数のコンデンサ試料を作製した。すなわち実施例11では、平均粒径1μmのチタン酸バリウムを共材として用い、その含有割合は50重量部とした。また、実施例11では、内部電極層の一層当たりの厚みは、焼成後で平均1.5μmであり、内部誘電体層の一層当たりの厚みは、焼成後で平均10μmであった。
実施例11のコンデンサ試料の製造条件の内、共材として添加するセラミック粉末の調合量を変化させた以外は、実施例11と同様にして、実施例12~15に係る複数のコンデンサ試料を作製した。
Cu粒子:56重量部の代わりに、Ag粒子:56重量部を用いた以外は、実施例15と同様にして、実施例16に係る複数のコンデンサ試料を作製した。
主原料100モルに対して、副成分として、B2 O3 粉末を10モルの代わりにLi2 Oを10モル秤量した以外は、実施例15と同様にして、実施例17に係る複数のコンデンサ試料を作製した。
主原料100モルに対して、副成分として、B2 O3 粉末を5モルに加えてLi2 Oを5モルと秤量した以外は、実施例15と同様にして、実施例18に係る複数のコンデンサ試料を作製した。
コンデンサ試料の製造条件を、共材としてのチタン酸バリウム粒子の調合量を変化させた以外は、実施例11と同様にして、比較例4に係る複数のコンデンサ試料を作製した。
Cu粒子:56重量部の代わりに、Ni粒子:56重量部を用いた以外は、実施例15と同様にして、比較例5に係る複数のコンデンサ試料を作製した。
主原料100モルに対して、副成分として、ホウ素酸化物またはリチウム酸化物のいずれも含ませることなく、比較例6に係る複数のコンデンサ試料を作製した。
比較例1、3~6および実施例11~18で得られたコンデンサ試料について、実験例1で行った初期静電容量の測定および絶縁復帰試験に加えて、以下の測定を行った。結果を表2に示す。
被覆率の測定と同様に、各実施例および比較例に対して、積層セラミックコンデンサ試料の内部電極層の平面に対して垂直な面で研磨して、その研磨面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて3千倍で9視野、拡大観察し、1視野あたり10個の内部電極層12を観察した。そして、内部電極層12において、その長手方向に沿って所定長さX0(=50μm)の範囲内での電極不存在領域12bの数の平均値を求めた。なお、内部電極層12に途切れが全く生じていない場合、内部電極層12における電極不存在領域12bの数は0になる。
各実施例および比較例のコンデンサ試料について、電極不存在領域の個数と絶縁復帰特性との関係を評価した結果を、表2に示す。
4… コンデンサ素体
6… 第1端子電極
8… 第2端子電極
10… 内側誘電体層
10a… 誘電体粒子
12… 内部電極層
12a… 電極存在領域
12b… 電極不存在領域
20… 空隙
Claims (8)
- 誘電体層と内部電極層とが交互に積層されて形成されたセラミック素体を有する積層セラミック電子部品であって、
前記誘電体層は、チタン酸バリウムを含む主成分と、ホウ素酸化物および/またはリチウム酸化物を含む副成分とを有し、
前記内部電極層は、銅および/または銀を主成分として含み、
前記誘電体層に対する前記内部電極層の被覆率の平均が98%以下であり、
前記内部電極層の積層方向の中央部に比較して、前記積層方向の最外層での前記内部電極層の被覆率が小さい積層セラミック電子部品。 - 前記内部電極層の被覆率の平均が60%以上で90%以下である請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
- 前記内部電極層には、チタン酸バリウムを主成分とする誘電体粒子が含まれている請求項1または2に記載の積層セラミック電子部品。
- 前記内部電極層には、空隙が含まれている請求項1~3のいずれかに記載の積層セラミック電子部品。
- 前記内部電極層の積層方向の中央部に比較して、前記積層方向の最外層での前記内部電極層に含まれる前記空隙の面積比率が大きい請求項4に記載の積層セラミック電子部品。
- 誘電体層と内部電極層とが交互に積層されて形成されたセラミック素体を有する積層セラミック電子部品であって、
前記誘電体層は、チタン酸バリウムを含む主成分と、ホウ素酸化物および/またはリチウム酸化物を含む副成分とを有し、
前記内部電極層は、銅および/または銀を主成分として含み、
前記誘電体層に対する前記内部電極層の被覆率の平均が98%以下であり、
前記内部電極層では、前記内部電極層を構成する導電性粒子が存在する電極存在領域と、前記導電性粒子が存在しない電極不存在領域とが交互に配置されており、
前記内部電極層の長手方向に沿って所定長さの範囲内において、前記電極不存在領域が平均で2以上存在し、
前記所定長さの範囲が50μmであり、
前記内部電極層の積層方向の中央部に比較して、前記積層方向の最外層での前記内部電極層の長手方向に沿って前記所定長さの範囲内での前記電極不存在領域の数が多い積層セラミック電子部品。 - 前記内部電極層では、長手方向に沿って前記所定長さの範囲内に、前記電極不存在領域が、平均で、2~5個の範囲で存在することを特徴とする請求項6に記載の積層セラミック電子部品。
- 前記内部電極層には、空隙が含まれており、
前記内部電極層の積層方向の中央部に比較して、前記積層方向の最外層での前記内部電極層に含まれる前記空隙の面積比率が大きい請求項6または7に記載の積層セラミック電子部品。
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