JP7242455B2 - 撮像装置およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、撮像素子を移動させることにより像振れを低減(補正)する撮像装置に関する。
上記のような撮像装置では、ボイスコイルモータ(VCM)等の電磁アクチュエータによって撮像素子を移動させるため、電磁アクチュエータから発生する磁気的なノイズの影響により撮像素子の出力を用いて生成される画像の画質が低下するおそれがある。
特許文献1には、被写体(画像)の明るさに応じて防振ユニットの制御を切り替える方法が開示されている。具体的には、被写体が暗いために撮像素子の出力を大きく増幅する場合にはノイズの発生を抑制できるアナログ制御を用い、被写体が明るい場合はデジタル制御を行う。
特開2011-221519号公報
しかしながら、防振ユニットのアナログ制御を行うことでノイズの発生は抑制できるものの、デジタル制御に比べて消費電力が大きくなる。
本発明は、画像のノイズを低減しつつ、高い防振性能が得られる撮像装置を提供する。
本発明の一側面としての撮像装置は、被写体像を撮像する撮像素子と、アクチュエータへの通電により撮像素子を移動させる防振動作を行う防振ユニットと、アクチュエータへの通電を制御する制御手段とを有する。制御手段は、アクチュエータに対する通電方式を第1の通電方式と該第1の通電方式よりもアクチュエータの応答の歪みが大きくリップル電流が小さい第2の通電方式とに切り替え可能である。撮像素子の電荷蓄積中に該撮像素子からの信号読出しを行わない第1の状態において第1の通電方式でアクチュエータへの通電を制御し、電荷蓄積後の撮像素子からの信号読出しを行う第2の状態において第2の通電方式でアクチュエータへの通電を制御することを特徴とする。
また、本発明の他の一側面としての制御方法は、被写体像を撮像する撮像素子をアクチュエータへの通電により移動させる防振動作を行う撮像装置に適用される。撮像装置は、アクチュエータに対する通電方式を第1の通電方式と該第1の通電方式よりもアクチュエータの応答の歪みが大きくリップル電流が小さい第2の通電方式とに切り替え可能である。制御方法は、撮像素子の電荷蓄積中に該撮像素子からの信号読出しを行わない第1の状態において第1の通電方式でアクチュエータへの通電を制御するステップと、電荷蓄積後の撮像素子からの信号読出しを行う第2の状態において2の通電方式でアクチュエータへの通電を制御するステップとを有することを特徴とする。
なお、撮像装置のコンピュータに上記制御方法に従う処理を実行させるコンピュータプログラムも、本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、撮像装置の状態に応じて防振ユニットのアクチュエータに対する通電方式を切り替えることで、画像のノイズを低減しつつ、高い防振性能を得ることができる。
本発明の実施例である撮像装置の動作シーケンスを示す図。 実施例の撮像装置の断面図および電気的構成を示すブロック図。 実施例における防振ユニットの分解斜視図。 防振ユニットにおける磁束の発生と撮像素子への影響を説明する図。 防振ユニットのPWM方式での通電制御と画像の縞状ノイズとの関係を説明する図。 防振ユニットの駆動回路を説明する図。 複数の通電方式での電圧と電流の状態を説明する図。 正逆通電方式での波形の例と歪みを説明する図。 オンショート通電方式での波形の例と歪みを説明する図。 実施例の撮像装置のカメラ制御部が実行する処理を示すフローチャート。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。図2(a)は本発明の実施例である撮像装置1の断面を示し、図2(b)は撮像装置1の電気的構成を示す。図2(a)と図2(b)において同じ構成要素には同符号を付している。
図2(a)において、撮像装置(以下、カメラという)1には、交換レンズユニット2が着脱(交換)可能に装着されている。交換レンズユニット2は、複数のレンズや絞りを含む撮像光学系3を有する。カメラ1は、シャッタ16、撮像素子6、防振ユニット14、振れセンサ15、背面表示器9aおよび電子ビューファインダ(EVF)9bを有する。カメラ1に設けられたカメラ制御部(制御手段)5は、電気接点11を介して交換レンズユニット2に設けられたレンズ制御部12との通信を行ったり交換レンズユニット2に電源を供給したりする。
図2(b)において、撮像素子6は、撮像光学系3により形成された被写体像を光電変換(撮像)する。撮像素子6の露光量は、カメラ制御部5によって制御されるシャッタ16により制御される。画像処理部7は、撮像素子6から出力された信号に対してA/D変換やホワイトバランス調整、ガンマ補正および補間演算等の画像処理を行って画像(データ)を生成する。画像は、不揮発性メモリ8に記録されたり、背面表示器9aやEVF9bに表示されたりする。画像処理部7、背面表示器9aおよびEVF9bの動作はカメラ制御部5によって制御される。
またカメラ1において、振れセンサ15は、ジャイロセンサ等により構成され、垂直/水平(ピッチ/ヨー)方向や撮像光学系3の光軸4回りでの手振れ等のカメラ振れを検出して振れ信号をカメラ制御部5に出力する。防振ユニット14は、撮像素子6を光軸4に直交する方向に移動(シフト)可能および光軸4回りで回転可能に保持しており、後述する電磁アクチュエータとしてのVCMによって撮像素子6をシフト駆動および回転駆動することで像振れを補正する防振動作を行う。カメラ制御部5は、振れセンサ15からの振れ信号から取得したピッチ/ヨー方向の振れ量や回転振れ量に応じてVCMの駆動を制御する。防振ユニット14の詳細な構成と動作については後述する。
操作検出部10は、シャッタボタンやモードダイヤル等の操作部材の操作を検出する。カメラ制御部5は、操作検出部10からシャッタボタンの半押し操作により出力されるS1信号に応じてオートフォーカスや自動露出制御等の撮像準備動作を行い、シャッタボタンの全押し操作により出力されるS2信号に応じて撮像および記録動作を行う。また、カメラ制御部5は、操作検出部10からモードダイヤルの操作により出力される信号に応じて、静止画撮像モード、動画撮像モードおよび防振モード等の撮像モードを設定する。
防振モードにおいて、カメラ制御部5は、防振ユニット14を駆動して防振動作を行わせる際に、振れセンサ15からの振れ信号を取得し、該振れ信号に基づいてVCMに通電する。VCMに対する通電方式には、後述する第1の通電方式と第2の通電方式とがあるが、これらの詳細については後述する。
図3は、防振ユニット14の詳細構成を分解して示している。図3において、図の上下方向が光軸4に平行な方向(光軸方向)である。また図3において、移動しない部材には100番台の符号を付し、移動する部材には200番台の符号を付している。
101は上部ヨーク、102a,102b,102cはビス、103a,103b,103c,103d,103e,103fは上部磁石である。104a,104bは補助スペーサ、105a,105b,105cはメインスペーサ、106a,106b,106cは固定部転動板である。107a,107b,107c,107d,107e,107fは下部磁石、108は下部ヨーク、109a,109b,109cはビス、110はベース板である。201はFPC、202a,202b,202cは位置検出素子、203は可動プリント回路基板(PCB)、204a,204b,204cは可動部転動板、205a,205b,205cはコイル、206は可動枠である。301a,301b,301cはボールである。上部ヨーク101、上部磁石103a~103f、下部磁石107a~107f、下部ヨーク108およびコイル205a~205cによりVCMが構成される。
上部ヨーク101、上部磁石103a~103f、下部磁石107a~fおよび下部ヨーク108は閉磁気回路を形成している。上部磁石103a~103fは、上部ヨーク101に吸着した状態で該上部ヨーク101に接着固定されている。下部磁石107a~107fは下部ヨーク108に吸着した状態で該下部ヨーク108に接着固定されている。上部磁石103a~103fおよび下部磁石107a~107fはそれぞれ光軸方向に着磁されており、互いに隣接する磁石(例えば磁石103a,103b)は互いに異なる向きに着磁されている。また互いに対向する磁石(例えば磁石103a,107a)は互いに同じ向きに着磁されている。これにより、上部ヨーク101と下部ヨーク108との間における光軸方向での磁束密度が高くなる。
上部ヨーク101と下部ヨーク108の間には強い吸引力が生じるので、これらの間にメインスペーサ105a~105cと補助スペーサ104a,104bが配置されることで、上部ヨーク101と下部ヨーク108の間の間隔が適切に保たれる。適切な間隔は、上部磁石103a~103fと下部磁石107a~107fの間にコイル205a~205cおよびFPC201を所定の空隙を確保しつつ配置できる間隔である。メインスペーサ105a~105cにはネジ穴が設けられており、これらに挿入されたビス102a~102cによって上部ヨーク101がメインスペーサ105a~105cに固定される。メインスペーサ105a~105cの胴部の外周にゴムが設けられており、可動部の機械的端部となるストッパを形成している。
ベース板110には開口が形成されており、下部磁石107a~107fはこの開口から磁石面が突出するように配置される。具体的には、ビス109a~109cによって下部ヨーク108がベース板110に固定され、この際ベース板110よりも厚みが大きい下部磁石107a~107fがベース板110の開口から突出する。
可動枠206は、マグネシウムダイキャストまたはアルミダイキャストにより成形された部材であり、軽量で剛性が高い。可動枠206に対して可動部を構成する他の部材が固定される。FPC201における3箇所の裏側には、破線で示す位置検出素子202a,202b,202cが実装されている。位置検出素子としては、前述した閉磁気回路を利用して可動部の位置を検出することができるホール素子等が用いられる。位置検出素子202a,202b,202cはそれぞれ、コイル205a,205b,205cの巻き線の内側に配置されている。
可動枠206に固定された可動PCB203には、その裏面に前述した撮像素子6、コイル205a~205cおよび位置検出素子202a~202cが接続されており、これらは可動PCB203上のコネクタを介してカメラ制御部5等との電気的なやり取りを行う。
ベース板110には固定部転動板106a~106cが接着固定され、可動枠206には可動部転動板204a~204cが接着固定されている。これら固定部転動板106a~106cと可動部転動板204a~204cは、可動部と固定部との間に挟持されて可動部を固定部に対して光軸4に直交する面内でガイドするボール301a~301cの転動面を形成する。
以上のように構成された防振ユニットにおいて、コイル205a~205cに通電すると、でフレミングの左手の法則に従う力が発生し、コイル205a~205cに光軸4に直交する面内で可動部が固定部に対してシフトおよび回転する。この際、位置検出素子202a~202cにより検出された可動部の位置を用いることで、可動部のシフトおよび回転をフィードバック制御することができる。
図4(a),(b)を用いて、VCMからの漏れ磁束について説明する。図4図4(a),(b)は撮像素子6が取り付けられた防振ユニット14を示しており、図4(a)は光軸方向から見た防振ユニット14を、図4(b)は図4(a)中のA-A線での断面を示す。撮像素子6には、CMOSセンサ6aと、該CMOSセンサ6aを保持するセンサ筐体6cとを有する。CMOSセンサ6aの受光面(撮像面)はカバーガラス6bにより覆われている。示す。撮像素子6は、図3に示した可動枠206に固定されたセンサホルダ210により保持されている。このため、可動枠206がシフトおよび回転することで、撮像素子6もシフトおよび回転する。
図4(b)に示すコイル205cに電流が流れると、VCM内に磁束が発生する。このとき、多くの磁束は軟磁性体で形成されている上部ヨーク101と下部ヨーク108により遮断されるが、一部の磁束(漏れ磁束)は矢印31,32で示す経路を辿ってCMOSセンサ6aに到達する。なお、図4(b)にはコイル205cのみを示しているが、他のコイル205a,205bに電流が流れたときも同様に漏れ磁束がCMOSセンサ6aに到達する。CMOSセンサ6aからの信号読出しの際に漏れ磁束が生ずると、画像上に縞状のノイズが現れるおそれがある。
本実施例では、コイル205a~205cへの通電制御はパルス幅変調(PWM)方式で行うため、各コイルに流れる電流の向きや量が一定周期で変動する。この結果、いわゆるリップル電流が生じ、不要な磁束が発生する。この不要な磁束が漏れ磁束となってCMOSセンサ6aに到達すると、上述したノイズの原因となる。
ここで、PWM方式でのコイル通電に伴うリップル電流の発生と画像タに生じる縞状ノイズとの関係について説明する。図5(a)はPWM方式でのコイル通電における電圧と電流の関係を示している。41は電圧波形を、42はPWMのDUTYを切り替えるタイミングを、43は電流波形をそれぞれ示している。
PWM方式では、一定周期(PWM周期)内におけるコイル通電のDUTYを変化させるようにデジタル制御を行うことで、VCMの駆動力を制御する。例として、図5(a)におけるタイミング42より前は+50%のDUTYでコイル通電を行っており、タイミング42より後は+25%のDUTYでコイル通電を行っている。この例では、コイルへの印加電圧は+Vと0の2値で切り替えられている。
PWM周期は、防振ユニットの機械的な応答を期待する周波数よりも十分に高い周波数に対応した周期になるように設定される。例えば、手振れに対して100Hz程度まで防振を行う場合には、PWM周波数は100kHz等に設定される。これによりPWM方式での制御の揺らぎは実際上の制御では問題とならず、平均的な応答のみが出力される。図3を用いて説明した防振ユニットでは、可動枠206の質量の効果により高周波の成分は十分にカットオフされる。このため、PWM周波数での揺らぎは、駆動力は変化させるが、可動枠206の移動としては観測されない。
一方、コイルに流れ電流は、電流波形43で示すように、PWM周波数で三角波を形成するように変動する。このとき、平均的に電流I1をコイルに流す場合には、コイルの抵抗をRとすると、
I1=V×DUTY/R
からDUTYを定めればよい。図5(a)では、タイミング42より前は+50%のDUTYであるので、I1=V/(2R)のコイル電流が流れる。またタイミング42より後は+25%のDUTYであるので、I1=V/(4R)のコイル電流が流れる。これらの電流I1,I2のような平均的な電流がVCMに駆動力を発生させる。すなわち、DUTYを変化させることで、VCMの駆動力を制御することができる。
電流波形43は、コイルのインピーダンス(抵抗値とインダクタンス)によって変化する。PWM周波数が、コイルのインピーダンスで決まるカットオフ周波数よりも高い周波数である場合には、図5(a)に示すような三角波の電流波形43が得られる。三角波の振幅はコイルのインピーダンスによって決まる。この三角波の電流をリップル電流という。リップル電流は、正弦波ではなく三角波であるので、高調波成分も含むが、PWM周波数の成分を多く含む。またコイルに電流が流れると、それに対応した磁束が発生する。このため、リップル電流によっても磁束が発生する。この結果、PWM周波数で変化する磁束が生じる。
そして、リップル電流による磁束の変化により、図5(b)に示すように画像44に縞状ノイズ45が発生する。撮像素子6(CMOSセンサ6a)からは、矢印46で示す方向において信号読出しが順次行われる。このときの読出し周期は、防振ユニット14を制御するためのPWM周期と完全には同期していない。このため、図5(b)には、読出し周期ごとに生じるリップル電流により発生する磁束の変化を模式的にN,S,N,Sと交互に変化するように示している。信号を読み出す際にアンプ等の電気回路に磁束が作用すると、読出し電位が変化する。特に撮像素子6が高感度である(ISO感度が高い)場合は読出し電位の変化が大きくなる。この結果、画像の縦方向に周期的な明るさの変化が発生し、これが縞状ノイズ45として観察される。
なお、図5(b)では磁束がNのときに画像が暗くなり、Sのときに画像が明るくなるように示しているが、これは電気回路の構成等によって異なる。
図6(a)~(b)は、コイル通電をPWM方式で制御するための電気回路の例を示している。この電気回路は、一般にHブリッジと呼ばれる回路である。47はモータであり、防振ユニット14のコイルに相当する。図6(a)はHブリッジのスイッチを開放してハイインピーダンスにした状態を、図6(b)はグランドに対して短絡した状態を、図6(c)はTER1からTER2の方向に電流48,49を流す状態をそれぞれ示している。
Hブリッジは、4つのスイッチSW1,SW2,SW3,SW4を備え、中央にモータ47を配置して、文字Hのような形状の回路を形成する。また一組のスイッチSW1,SW2は1つの制御信号Ctrl1により、他の一組のスイッチSW3,SW4は別の1つの制御信号Ctrl2により制御される。さらに、各組の2つのスイッチはいずれか1つのみがONになるように制御される。すなわち、SW1とSW2は同時にONにならず、SW3とSW4は同時にONにならない。これは、各組の2つのスイッチが同時にONになると、電圧VとGNDとが短絡して大電流が流れ、回路が破損するためである。このため、SW1がONでSW2がOFFの状態からSW1がOFFでSW2がONの状態に遷移する際には、必ず所定時間の間、SW1とSW2がともにOFFとなるように制御される。この所定時間をデッドタイムといい、制御的には反応しない時間となる。このデッドタイムに伴う課題については後述する。
モータ47に対して通電を行わない場合は、図6(a)または図6(b)に示すようにスイッチSW1~SW4が制御される。図6(b)では、TER1とTER2が短絡した状態にあるので、モータ47から逆起電力が発生する場合(回転型モータでは、モータが慣性負荷等で回転している場合)は、モータ47にブレーキが作用する。
一方、モータ47に対して通電を行う場合は、図6(c)に示すようにSW1とSW4がONとすることで、TER1からTER2の方向に電流48,49が流れる。反対方向に電流を流すには、SW2とSW3をONにすればよい。
図6(a)~(c)から分かるように、モータ47の両端にかかる電圧を+V,0,-Vの3つに指示することができる。またPWM方式の通電制御に対応するようにCtrl1とCtrl2を制御することで、Hブリッジを利用して容易にPWM方式の通電制御を行うことができる。
図7(a),(b)は、PWM方式における2つの通電方式の例とそれらの通電方式で発生するリップル電流を示している。図7(a)は、2つの電圧+V,-Vのみを用いる正逆通電方式(第1の通電方式)を示し、図7(b)は3つの電圧+V,0,-Vを用いるオンショート通電方式(第2の通電方式)を示している。図7(a),(b)とも、左側からフル通電状態(DC的な電圧Vを印加した状態)に対して、0%、+50%、+100%および-50%の電流が流れるようにしたときの1PWM周期分の定常的な電圧と電流を示している。「定常的な」とは、過渡応答ではなく安定した状態という意味である。また、リップル電流は実際には小さい電流値であるが、図7(a),(b)の電流のグラフでは、これを誇張して示している。
図7(a)において、51a,51b,51c,51dはそれぞれ正逆通電方式にてDC的な電流が0%,+50%,+100%,-50%となる電圧波形を示し、52a,52b,52c,52dはそれぞれ正逆通電方式にてDC的な電流が0%,+50%,+100%,-50%となる電流波形を示している。53a,53b,53dはそれぞれ、正逆通電方式にてDC的な電流が0%,+50%,-50%となるときに生じるリップル電流の大きさを示している。
同様に、図7(b)において、54a,54b,54c,54dはそれぞれオンショート通電方式でDC的な電流が0%,+50%,+100%,-50%となる電圧波形を示し、55a,55b,55c,55dはそれぞれオンショート通電方式でDC的な電流が0%,+50%,+100%,-50%となる電流波形を示している。56b,56dはそれぞれ、オンショート通電方式でDC的な電流が+50%と-50%のときに生じるリップル電流の大きさ(振幅)を示している。
図7(a)に示すように、正逆通電方式においてDC的な電流を流さない場合は、電圧波形51aで示すように+Vと-Vの電圧が50%の比率で印加される。これにより、電流波形52aで示すように、電流は平均的には流れずに0を中心に変動し、三角波状のリップル電流(大きさ53a)が生じる。+V,-Vが印加されているために、リップル電流は最大となる。すなわち、他のどの状態よりもリップル電流が大きく、画像に生じる縞状ノイズも大きくなる。正逆通電方式でDC的な電流を+50%とするには、電圧波形51bで示すように+VをPWM周期の75%の間、-VをPWM周期の25%の間、印加する。
ここからDC的な電流を+方向に増やすと、+Vの比率が大きくなり、電圧波形は51cで示すように変化する。またDC的な電流を-方向に増やすと、-Vの比率が大きくなり、-50%の電流では電圧波形は51dに示すように変化する。DC的な電流が0%,+50%,+100%,-50%となるにつれてリップル電流は減少していき、電流が+50%と-50%のときにリップル電流は53bと53dで示す大きさとなる。DC的な電流が+100%のときは、電圧は+Vで一定であるので、PWM周期での電圧と電流の変動がなく、リップル電流は生じない。DC的な電流が-100%のときも、図示はしていないが、電圧は-Vで一定であるのでPWM周期での電圧と電流の変動がなく、リップル電流は生じない。
図7(b)に示すように、オンショート通電方式でDC的に電流を流さない場合は、電圧波形54aで示すように、いわゆるショートの状態にある。すなわち、電圧は0Vから変化しない。これにより、電流波形55aで示すように平均的には電流が流れない。電圧は0で一定であるのでPWM周期での電圧と電流の変動がなく、リップル電流は生じない。オンショート通電方式では、DC的に流れる電流を+方向に増やすと+Vの比率が大きくなる。DC的な電流を+50%とするには、PWM周期の50%の間で+Vを印加し、50%の間で0を印加する。+方向の電流を増やしていくと+Vの比率がさらに大きくなり、電圧波形は54bから54cのように変化する。-方向の電流を増やすと-Vの比率が大きくなり、DC的な電流が-50%のときは電圧波形が54dで示すように変化する。
オンショート通電方式では、リップル電流は、DC的な電流が±50%の状態で最大(56b,56d)となる。DC的な電流が+100%のときは、電圧は+Vで一定であるのでPWM周期での電圧と電流の変動がなく、リップル電流は生じない。DC的な電流が-100%のときも、図示はしていないが、電圧は-Vで一定であるのでPWM周期での電圧と電流の変動がなく、リップル電流は生じない。
上述した正逆通電方式でのリップル電流の大きさは、DC的な電流の大きさによらず、常にオンショート通電方式で発生するリップル電流よりも大きい。DC的な電流が+50%である場合を例とすると、図7(a)に示すリップル電流の大きさ53bは、図7(b)に示すリップル電流の大きさ56bよりも大きい。また、それらの差はDC的な電流の大きさが減少するほど大きくなる。DC的な電流が0%の場合、リップル電流は大きさ53aと0との間で変化し、それらの差は非常に大きい。このため、正逆通電方式を用いるとノイズが大きくなるが、オンショート通電方式を用いればノイズを小さく抑えることができる。
一方、本実施例の防振ユニット14は、可動部を駆動するためのパワーを確保しつつ、可動部をその自重に抗して保持するための消費電力を削減する必要がある。このため、防振ユニット14は、その状態として最も時間的に長くなる可動部の自重を保持する状態での消費電力、すなわちDC的な電流が小さくなるように設計される必要がある。
次に、図8(a)~(e)および図9(a)~(e)を用いて、正逆通電方式とオンショート通電方式でのVCMの応答の歪みについて説明する。正逆通電方式において、図8(a)はアクチュエータ(コイル)に流すDC的な電流の大きさを0にする場合に通電を指示する指令電圧71を示し、図8(b)は図8(a)の指令電圧71を受けたときのアクチュエータ(コイル)の両端電圧72を示している。図8(c)はDC的な電流の大きさを少し+にする指令電圧73を示し、図8(d)は図8(c)の指令電圧73を受けたときアクチュエータの両端電圧74を示している。
図8(a)~(d)において、61はPWM周期の開始タイミングを、62は開始タイミング61に対してデッドタイムによって遅れるタイミングを、63はPWM周期の中間をそれぞれ示す。また64はタイミング63に対してデッドタイムによって遅れるタイミングを示し、65はDC的な電流を流すために+Vの時間を長くした後の電圧切替えタイミングを示す。さらに66はタイミング65に対してデッドタイムによって遅れるタイミングを示し、67はPWM周期の終了タイミングを示している。図8(a)~(d)では1PWM周期での指令電圧および両端電圧の波形を示しており、実際にはPWM周期ごとにこの波形が形成される。
図8(a)に示す指令電圧71は、図7(a)に示した電圧波形51aと同様に、PWM周期内の50%の時間で+Vを印加し、残りの50%の時間で-Vを印加する指令である。このため、タイミング61からタイミング63の間は+Vが指示され、タイミング63からタイミング67の間は-Vが指示される。このときのアクチュエータの両端電圧について説明する。図6を用いて説明したように、PWM方式で通電制御を行う回路では、一般に短絡の状態を防ぐためにスイッチOFFの時間、すなわちデッドタイムが設けられる。図8(b)はデッドタイムを考慮したアクチュエータの両端電圧72を模式的に示している。タイミング61で+Vが指示されるが、アクチュエータの両端電圧はデッドタイムがあるために立ち上がりが遅れ、タイミング62で+Vとなる。同様にタイミング63で+Vから-Vへの電圧の変更が指示された際も、アクチュエータの両端電圧はデッドタイムがあるために切り替わりが遅れてタイミング64で-Vとなる。
一方、DC的な電流の大きさを少し+にするには、+Vの時間を-Vの時間よりも少し長くすればよい。このため、図8(c)の指令電圧73に示すように、タイミング61からタイミング65の間は+Vが指示され、タイミング65からタイミング67の間は-Vが指示される。アクチュエータの両端電圧は、デッドタイムがあるためにタイミング62で+Vとなり、タイミング65からタイミング66の間は短絡を防ぐために0となり、タイミング66からタイミング67で-Vとなる。
このような正逆通電方式でのDC的な電流の目標量とアクチュエータの両端電圧として得られる応答量を、図8(e)を用いて説明する。図8(e)は、DC的な電流の目標量に対して正逆通電方式で得られる応答量75を示している。横軸は目標量、縦軸は応答量を示す。
正逆通電方式では電圧の切り替わりでOFF(=0)となる区間が生じるが、これは+Vと-Vの両方の時間を減少させるので応答の歪みは小さい。ここでいう「応答の歪み(または応答量の歪み)」とは、目標量に対して応答量に差が生じることを意味する。これをグラフにすると図8(e)に示すようになり、原点を通る直線のような歪みが小さい応答量75が得られる。
一方、オンショート通電方式において、図9(a)はアクチュエータ(コイル)に流すDC的な電流の大きさを0にする場合の指令電圧91を示し、図9(b)は図9(a)の指令電圧91を受けたときのアクチュエータの両端電圧92を示している。図9(c)はDC的な電流の大きさを少し+にする指令電圧93を示し、図9(d)は図9(c)の指令電圧93を受けたときアクチュエータの両端電圧94を示している。
図9(a)~(d)において、81はPWM周期の開始タイミングを示し、82は開始タイミング61に対してデッドタイムによって遅れるタイミングを示す。83はDC的な電流を流すために+Vの時間を長くした後の電圧切替えタイミングを示す。さらに84はタイミング83に対してデッドタイムによって遅れるタイミングを示し、85はPWM周期の終了タイミングを示している。図9(a)~(d)では1PWM周期での指令電圧および両端電圧の波形を示しており、実際にはPWM周期ごとにこの波形が形成される。
図9(a)に示す指令電圧91は、図7(b)に示した電圧波形54aと同様に、常に電圧0を指示する。このときのアクチュエータの両端電圧92も同様に常に0となる。
一方、DC的な電流の大きさを少し+にするには、+Vの時間を一定時間、設定すればよい。このため、図9(c)に示す指令電圧93のように、タイミング81からタイミング83の間は+Vが指示され、タイミング83からタイミング85の間は0が指示される。アクチュエータの両端電圧は、デッドタイムがあるためにタイミング82で+Vとなり、タイミング83で0となる。タイミング84からはデッドタイムにより短絡を防ぐ意味とは関係なく0が指示される。
オンショート通電方式では電圧の目標値が+Vと0であるために、+Vの時間と0の時間とが非線形に変化することになる。例えば、デッドタイムよりも短いような極端に短い時間だけ+Vが指示されると、アクチュエータの両端電圧は+Vになることなく0のままとなる。
このようなオンショート通電方式でのDC的な電流の目標量とアクチュエータの両端電圧として得られる応答量を、図9(e)を用いて説明する。図9(e)は、DC的な電流の目標量に対して正逆通電方式で得られる応答量95を示している。横軸は目標量、縦軸は応答量を示す。オンショート通電方式には上述したような特徴があるために、原点付近で不感帯を含むような歪みが大きい応答量95が得られる。
図8(e)で説明した正逆通電方式と図9(e)で説明したオンショート通電方式では、応答量75,95の歪みに違いがあるために、制御性に違いがある。応答量の歪みの小さい正逆通電方式の方がオンショート通電方式よりも制御性に優れる。
図7(a)から図9(e)を用いて説明したように、通電方式によって応答量の歪みやリップル電流に違いがある。正逆通電方式は、オンショート通電方式に比べて応答の歪みが小さくリップル電流が大きい通電方式である。逆に言えば、オンショート通電方式は、正逆通電方式に比べて応答の歪みが大きくリップル電流が小さい通電方式である。ただし、正逆通電方式とオンショート通電方式は例に過ぎず、応答の歪みやリップル電流の大きさに差があれば、これらの通電方式に限定されない。
図1は、本実施例のカメラの動作シーケンスを示している。この動作シーケンスにおける各動作は、カメラ制御部5によって制御される。図1の横軸は時間の流れを示し、図におけるタイミング401~409間の間隔は均一となっているが、実際の間隔は均一ではない。
図1は、上からカメラ1の状態411、防振ユニット14の状態412、撮像素子6からの読出し状態412、画像記録の状態414、カメラ1の保持状態415および通電方式416を示している。カメラ1の状態411には、カメラ1の電源がオフされた状態(OFF)、電源がオンされた状態(S0)、ライブビュー画像を表示している状態(LV)、静止画撮像モードにおいてS1信号が入力された状態(S1)、撮像素子6が露光されている状態(露光)、露光後に撮像素子6から信号を読み出す状態(露光後)および動画撮像モードにて動画撮像を行う状態(動画)がある。防振ユニット14の状態412には、VCMに通電せず防振動作を行わない状態(OFF)、防振動作を行わないが可動部の自重を支えるようにVCMに通電して可動部を所定位置に保持する自重保持状態(センタ)およびVCMに通電して防振動作を行う状態(ON)がある。
撮像素子6からの読出し状態412には、撮像素子6からの信号の読出しの有無の2つの状態がある。画像記録の状態414には、画像がメモリ8に記録される状態と記録されない状態とがある。カメラ1の保持状態には、カメラ1をユーザが手持ちしている状態(手持ち)とカメラ1が三脚等の支持部材により固定された状態(三脚)とがある。通電方式には、アクチュエータに通電しない状態(OFF)、第1の通電方式を用いる状態(第1)および第2の通電方式を用いる状態(第2)の3つがある。
図1において、タイミング401で電源がONにされると、カメラ1の状態は「S0」になる。ここでは、静止画撮像モードが設定されたものとする。
次にタイミング402において、カメラ1の状態は「LV」(第3の状態)に移行し、ライブビュー画像の表示が開始される。この際、防振ユニット14は自重保持状態(「センタ」)となり、撮像素子6は電荷蓄積と信号読出しを連続して行う。ここで取得されたライブビュー画像のメモリ8への記録は行われない。「LV」では撮像素子6の電荷蓄積中に信号読出しを行うが、画像の記録を行わないので、第1の通電方式としての正逆通電方式で防振ユニット14への通電を制御する。これは、画像に生じるノイズを抑えることよりも防振ユニット14の制御性を高めて高い防振性能を得ることを優先するためである。
次にタイミング403において、シャッタボタンの半押し操作に応じてカメラ1の状態は「S1」に移行し、ユーザは撮像構図を決める。このとき、防振ユニット14は防振動作を開始し(「ON」)、撮像素子6は電荷蓄積と信号読出しを連続して行う。なお、「S1」においても、「LV」と同様に、画像のメモリ8への記録は行われないため、高い防振性能を得ることを優先して第1の通電方式で防振ユニット14への通電を制御する。
次にタイミング404においてシャッタボタンの全押し操作に応じてカメラ1の状態は「露光」(第1の状態)に移行し、撮像素子6の露光が行われる。このとき、防振ユニット14は防振動作を引き続き行う(「ON」)。撮像素子6は、タイミング404からタイミング405までの「露光」中には電荷蓄積を行うが信号読出しは行わない。このため、「露光」中も第1の通電方式で防振ユニット14への通電を制御する。これは、「露光」中はノイズの影響を受けないために、高い防振性能を得ることを優先するためである。
次にタイミング405で露光が完了すると、カメラ1の状態は「露光後」(第2の状態)に移行し、電荷蓄積後の撮像素子6からの信号読出しが行われる。「露光後」では、撮像素子6からの信号読出しを行う一方、防振ユニット14による防振動作を行う必要はない。ただし、防振ユニット14の可動部の自重保持は行う(「センタ」)。したがって、「露光後」では、第2の通電方式としてのオンショート通電方式で防振ユニット14への通電を制御する。これは、「露光後」では撮像素子6からの信号読出しを行うために画像に対するノイズの影響を抑える必要がある一方、防振動作は不要で可動部の自重保持が必要であるため、防振性能よりもノイズの低減を優先するためである。これにより、ノイズを抑えた高画質の画像を得ることができる。
次にタイミング406において、信号読出しが完了すると、カメラ1は「LV」に戻り、操作待ち状態となる。この操作待ち状態は、前述したタイミング402~403と同じである。
次にタイミング407において、ユーザによる動画撮像モードへの切り替え操作に応じてカメラ1の状態が「動画」(第3の状態)となると、動画の撮像と記録が開始される。タイミング407からタイミング408まではユーザはカメラ1を手で持って撮像を行う。この「動画」では、撮像素子6は電荷蓄積と信号読出しを連続して行い、防振ユニット14は防振動作を行う(「ON」)。また、取得された画像はメモリ8に記録される。この際、第1の通電方式で防振ユニット14への通電を制御する。これは、画像に対するノイズの影響よりも像振れの影響の方が大きいため、ノイズ低減よりも防振性能を優先するためである。これにより、像振れを抑えた高画質の画像(映像)を得ることができる。
次にタイミング408においてユーザがカメラ1を三脚に固定して、タイミング409まで動画撮像を行う。カメラ1が三脚に固定されたか否かは、振れセンサ15からの振れ信号が所定値より小さい状態が所定期間以上続く等することで判定することができる。三脚に固定された状態においては、手振れ等による像振れは生じにくく、カメラ振れが防振動作を必要とする所定値より小さくなる。このため、「動画」であっても防振ユニット14の防振動作は必要なく、可動部の自重保持(「センタ」)のみを行えばよい。したがって、「動画」のうちカメラ振れが所定値より小さい状態では、第2の通電方式で防振ユニット14の通電を制御する。これは、カメラ1が三脚に固定された場合には防振性能は必要とされないため、ノイズ低減を優先するためである。これにより、ノイズが抑えられた高画質の画像を得ることができる。なお、静止画撮像モードにおいても、カメラ1が三脚に固定されている場合には第2の通電方式で防振ユニット14の通電を制御して可動部の自重保持を行えばよい。
タイミング409では、カメラ1の電源がOFFされる。
図10のフローチャートは、カメラ制御部5が実行する通信方式を選択(設定)する処理(制御方法)を示している。コンピュータであるカメラ制御部5が、コンピュータプログラムに従って本処理を実行する。
ステップ(図ではSと略記する)1では、カメラ制御部5は、カメラ1の状態を取得する。次にステップ2では、カメラ1が三脚等の支持部材により固定されているか否かを前述した方法により判定し、支持部材により固定されている場合はステップ10に進み、そうでない場合はステップS2に進む。ステップ10では、カメラ制御部5は、第2の通電方式を選択して本処理を終了する。
ステップ3では、カメラ制御部5は、撮像モードが静止画撮像モードであるか動画撮像モードであるかを判定し、静止画撮像モードの場合はステップ4に進み、動画撮像モードの場合はステップS9に進む。ステップ9では、カメラ制御部5は、第1の通電方式を選択して本処理を終了する。
ステップ4では、カメラ制御部5は、カメラ1が図9に示した「LV」または「S1」か否かを判定し、LVまたはS1である場合はステップ7に進み、そうでない場合はステップ5に進む。
ステップ5では、カメラ制御部5は、カメラ1が「露光」中か否かを判定し、「露光」中である場合はステップ7に進み、そうでない場合はステップ6に進む。ステップ7では、カメラ制御部5は、第1の通電方式を選択して本処理を終了する。
ステップ6では、カメラ制御部5は、カメラ1が「露光後」か否かを判定し、「露光後」である場合はステップ8に進み、そうでない場合はステップ6の判定を繰り返す。ステップ8では、カメラ制御部5は、第2の通電方式を選択して本処理を終了する。
本実施例によれば、カメラ1の動作シーケンスに応じて防振ユニット14に対する通電方式を切り替えることで、画像のノイズを低減しつつ高い防振性能を得ることができる。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
1 カメラ
5 カメラ制御部
6 撮像素子
14 防振ユニット
15 振れセンサ

Claims (8)

  1. 被写体像を撮像する撮像素子と、
    アクチュエータへの通電により前記撮像素子を移動させる防振動作を行う防振ユニットと、
    前記アクチュエータへの通電を制御する制御手段とを有し、
    前記制御手段は、
    前記アクチュエータに対する通電方式を第1の通電方式と該第1の通電方式よりも前記アクチュエータの応答の歪みが大きくリップル電流が小さい第2の通電方式とに切り替え可能であり、
    前記撮像素子の電荷蓄積中に該撮像素子からの信号読出しを行わない第1の状態において前記第1の通電方式で前記アクチュエータへの通電を制御し、
    電荷蓄積後の前記撮像素子からの信号読出しを行う第2の状態において前記2の通電方式で前記アクチュエータへの通電を制御することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記制御手段は、前記撮像素子の電荷蓄積中に該撮像素子からの信号読出しを行う第3の状態において前記第1の通電方式で前記アクチュエータへの通電を制御することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記制御手段は、前記第3の状態において、前記撮像装置の振れが所定値より大きい状態では前記第1の通電方式で前記アクチュエータへの通電を制御し、前記振れが前記所定値より小さい状態では前記第2の通電方式で前記アクチュエータへの通電を制御することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記制御手段は、前記撮像装置が支持部材により固定されている場合は、前記第2の通電方式で前記アクチュエータへの通電を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の撮像装置。
  5. 前記制御手段は、前記撮像素子を所定位置に保持させるように前記第2の通電方式で前記アクチュエータへの通電を制御することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の撮像装置。
  6. 前記第1の通電方式は、符号が異なる2つの電圧を切り替えて前記アクチュエータに印加する通電方式であり、
    前記第2の通電方式は、符号が異なる2つの電圧と、0ボルトとの3つの電圧を切り替えて前記アクチュエータに印加する通電方式であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の撮像装置。
  7. 被写体像を撮像する撮像素子をアクチュエータへの通電により移動させる防振動作を行う撮像装置の制御方法であって、
    該撮像装置は、前記アクチュエータに対する通電方式を第1の通電方式と該第1の通電方式よりも前記アクチュエータの応答の歪みが大きくリップル電流が小さい第2の通電方式とに切り替え可能であり、
    前記撮像素子の電荷蓄積中に該撮像素子からの信号読出しを行わない第1の状態において前記第1の通電方式で前記アクチュエータへの通電を制御するステップと、
    電荷蓄積後の前記撮像素子からの信号読出しを行う第2の状態において前記2の通電方式で前記アクチュエータへの通電を制御するステップとを有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  8. 被写体像を撮像する撮像素子をアクチュエータへの通電により移動させる防振動作を行う撮像装置のコンピュータに、請求項6に記載の制御方法に従う処理を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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