JP7237600B2 - 加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱装置及び画像形成装置に関し、特に、複写機やレーザプリンタ等の画像形成装置に搭載される定着装置において使用される加熱装置の制御回路の保護構成に関する。
従来、複写機やプリンタ等の画像形成装置、すなわち電子写真方式等の画像形成手段により加熱軟化性の樹脂等によるトナーを用いて記録材に形成したトナー像を定着装置により加熱処理を施し固着画像として形成する装置がある。定着装置は、電力が供給されることによって発熱する加熱体と、電力の供給を制御する制御素子と、加熱体の温度を検知する温度検知手段を備えている。また、定着装置は、温度検知結果に基づき制御素子を制御する制御部と、記録材を加熱体と共に挟持搬送するための加圧体とを備えている。制御部は、温度検知手段の検知結果に基づき制御素子を駆動することによって加熱体の発熱量を制御している場合が多い。また、画像形成装置の高速化に対応する手段として、セラミックヒータを備える場合がある。セラミックヒータは、セラミック基材上に配置され、電力が供給されることにより発熱する発熱抵抗体と、発熱抵抗体に電力を供給するための給電用電極部と、発熱抵抗体を覆うように配置されたオーバーコート層と、を有している。更に、複数の発熱抵抗体と、複数の制御素子とを有し、記録材の幅に応じて電力が供給される発熱抵抗体を選択・調整することで、様々な幅の記録材に対して良質な定着性かつ高速な定着処理を提供する構成も存在する。
ここで、温度検知手段や制御部等が正常に機能しない場合、定着装置は正常に機能しなくなる。そのような異常状態に対し、過昇温保護素子を用いることにより、定着装置が過昇温状態とならないように構成されている。また、過昇温保護素子とは別に、例えば図13に示すような安全回路を設ける構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この構成では、加圧体の回転数に応じて電力供給が可能な発熱抵抗体を制限することにより、加圧体の回転状態・非回転状態に応じてセラミックヒータへ供給可能な電力を変更している。なお、図13の構成の詳細は後述する。加圧体が回転状態のときには、全ての発熱抵抗体への電力供給を可能とすることで加圧体の回転時に必要とされる電力量を供給可能とする。一方、加圧体が停止状態のときには、電力供給可能な発熱抵抗体を制限することで、加圧体の停止時の異常状態における定着装置の過昇温によるダメージを最小限に留めている。
特許第4979449号公報
近年の画像形成装置の高速化に伴い、より多種の幅の記録材に対する高速な定着処理が必要とされている。複数の発熱抵抗体と、複数の制御素子とを有し、記録材の幅に応じて電力が供給される発熱抵抗体を選択する構成においては、より多くの電力を供給可能な発熱抵抗体を用いることで高速化に対応している。一方で、制御部の故障等の異常状態において、複数の発熱抵抗体に同時に電力が供給されうる状況が発生すると、供給される電力量も増加してしまう。その結果、過昇温保護素子等を用いて異常状態における過渡な過昇温状態を防止する上で、加圧体の回転状態においても複数の発熱抵抗体に同時に電力が供給されないよう、電力が供給される発熱抵抗体を制限する必要がある。しかしながら、従来の加圧体の回転数に応じた電力制限を行う構成では、加圧体が回転状態のときには発熱抵抗体への電力供給を制限できない。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、制御部に異常が発生した場合でも、電力が供給される発熱体を制限し、加熱装置の過昇温を防止することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)交流電源から電力を供給されて発熱する複数の発熱体を含むヒータと、前記複数の発熱体のそれぞれに対応して設けられ、前記発熱体に電力を供給するために導通状態又は電力の供給を遮断するために非導通状態となる複数のトライアックと、前記複数のトライアックを制御する制御手段と、を備える加熱装置であって、長手方向の長さが第1の長さである第1の発熱体と、前記長手方向の長さが前記第1の長さよりも短い第2の長さである第2の発熱体と、前記長手方向の長さが前記第2の長さよりも短い第3の長さである第3の発熱体と、前記第1の発熱体、前記第2の発熱体、及び前記第3の発熱体が配置される基板と、を備え、前記第1の発熱体は、前記基板の短手方向の一方の端部に配置された一方の前記第1の発熱体と、他方の端部に配置された他方の前記第1の発熱体とであり、一方の前記第1の発熱体、他方の前記第1の発熱体及び前記第3の発熱体の一方の端部が電気的に接続された第1の接点と、一方の前記第1の発熱体、他方の前記第1の発熱体及び前記第2の発熱体の他方の端部が電気的に接続された第2の接点と、前記第2の発熱体の一方の端部が電気的に接続された第3の接点と、前記第3の発熱体の他方の端部が電気的に接続された第4の接点と、を備え、前記基板の前記短手方向において、一方の前記第1の発熱体、前記第2の発熱体、前記第3の発熱体、他方の前記第1の発熱体の順に配置されており、前記第1の発熱体に対応して設けられた第1のトライアックを導通状態にするための第1の信号が前記制御手段から出力されると、前記第2の発熱体に対応して設けられた前記第1のトライアックとは異なる第2のトライアックが導通状態になることが禁止された後に前記第1のトライアックが導通状態になり、前記第1のトライアックを非導通状態にするための第2の信号が前記制御手段から出力されると、前記第1のトライアックが非導通状態となった後に前記第2のトライアックが導通状態になることが禁止された状態が解除されることを特徴とする加熱装置。
(2)交流電源から電力を供給されて発熱する複数の発熱体を含むヒータと、前記複数の発熱体のそれぞれに対応して設けられ、前記発熱体に電力を供給するために導通状態又は電力の供給を遮断するために非導通状態となる複数の接続手段と、前記複数の接続手段を制御する制御手段と、を備える加熱装置であって、第1の発熱体に対応して設けられた第1の接続手段を導通状態にするための第1の信号が前記制御手段から出力されると、第2の発熱体に対応して設けられた第2の接続手段が導通状態になることが禁止された後に前記第1の接続手段が導通状態になり、前記第1の接続手段を非導通状態にするための第2の信号が前記制御手段から出力されると、前記第1の接続手段が非導通状態となった後に前記第2の接続手段が導通状態になることが禁止された状態が解除され、前記第1の接続手段が非導通状態となってから前記禁止された状態が解除されるまでの期間は、前記交流電源の交流電圧の半周期よりも長く、前記第1の接続手段を駆動するための第1の駆動手段と、前記第2の接続手段を駆動するための第2の駆動手段と、時定数を決定するための抵抗及びコンデンサを有し、前記第1の信号が入力されると前記第1の駆動手段を導通状態にするための第1の駆動信号を出力し、前記第2の信号が入力されると前記第1の駆動手段を非導通状態にするための第2の駆動信号を出力する第1の駆動部と、時定数を決定するための抵抗及びコンデンサを有し、前記第1の信号が入力されると前記第2の駆動手段を非導通状態にするための禁止信号を出力し、前記第2の信号が入力されると前記第2の駆動手段を導通状態にするための解除信号を出力する第2の駆動部と、を備え、前記第2の駆動部の時定数は、入力される信号が前記第2の信号から前記第1の信号に変化するときには、前記第1の駆動部における時定数よりも小さくなるように設定され、入力される信号が前記第1の信号から前記第2の信号に変化するときには、前記第1の駆動部における時定数よりも大きくなるように設定されることを特徴とする加熱装置。
(3)交流電源から電力を供給されて発熱する複数の発熱体を含むヒータと、前記複数の発熱体のそれぞれに対応して設けられ、前記発熱体に電力を供給するために導通状態又は電力の供給を遮断するために非導通状態となる複数の接続手段と、前記複数の接続手段を制御する制御手段と、を備える加熱装置であって、長手方向の長さが第1の長さである第1の発熱体と、前記長手方向の長さが前記第1の長さよりも短い第2の長さである第2の発熱体と、前記長手方向の長さが前記第2の長さよりも短い第3の長さである第3の発熱体と、前記第1の発熱体、前記第2の発熱体、及び前記第3の発熱体が配置される基板と、第1の電力供給経路を介して、前記ヒータに電力の供給を行うか行わないかを切り替える第1の接続手段と、第2の電力供給経路、又は第3の電力供給経路を介して、前記ヒータに電力の供給を行うか行わないかを切り替える第2の接続手段と、前記第2の電力供給経路を形成するか、前記第3の電力供給経路を形成するかを切り替える第3の接続手段と、を備え、前記基板の短手方向において、一方の前記第1の発熱体、前記第2の発熱体、前記第3の発熱体、他方の前記第1の発熱体の順に配置されており、前記第1の接続手段を導通状態にするための第1の信号が前記制御手段から出力されると、前記第2の接続手段が導通状態になることが禁止された後に前記第1の接続手段が導通状態になり、前記第1の接続手段を非導通状態にするための第2の信号が前記制御手段から出力されると、前記第1の接続手段が非導通状態となった後に前記第2の接続手段が導通状態になることが禁止された状態が解除されことを特徴とする加熱装置。
(4)記録材に未定着のトナー像を形成する画像形成手段と、記録材上の未定着のトナー像を定着する前記(1)から前記(3)のいずれか1項に記載の加熱装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、制御部に異常が発生した場合でも、電力が供給される発熱体を制限し、加熱装置の過昇温を防止することができる。
実施例1~3の画像形成装置の概略図 実施例1~3の画像形成装置の制御ブロック図 実施例1~3の定着装置の長手方向の中央部付近の断面模式図、ヒータの模式図 実施例1の制御回路の概略図 実施例1の制御回路の各波形を示すタイムチャート 実施例1の発熱体を増やした場合の制御回路の概略図 実施例2の制御回路の概略図 実施例2の制御回路の各波形を示すタイムチャート 実施例2の発熱体を増やした場合の制御回路の概略図 実施例3の制御回路の概略図 実施例3の制御回路の各波形を示すタイムチャート 実施例3の発熱体を増やした場合の制御回路の概略図 従来例の保護回路の概略図
[図13の回路の説明]
図13の回路について説明する。発熱体901と発熱体902に対してそれぞれ駆動用の双方向サイリスタ(以下、トライアックという)903とトライアック904とがある。それぞれのトライアック903、904は、フォトトライアックカプラ905とフォトトライアックカプラ906とによって、ゲート電流を制御されている。トライアック903に関しては、CPU907から駆動信号DRV1が出力されることにより、抵抗908を介してベース電流が供給され、トランジスタ910が導通状態となる。なお、抵抗909はプルダウン抵抗である。トランジスタ910が導通状態となることで、電源電圧Vccから抵抗911を介してフォトトライアックカプラ905の発光部に電流が供給され、フォトトライアックカプラ905の受光部が導通する。その結果、抵抗912を介してトライアック903にゲート電流が供給され、交流電源922から供給された電流が発熱体901に流れる。なお、電源電圧Vccは、例えば、交流電源55の交流電圧に接続された電源回路(不図示)によって生成されるものとする。
一方で、トライアック904の場合は次の通りとなる。CPU907から駆動信号DRV2が出力され、抵抗913を介してトランジスタ915へのベース電流が供給される。ここで、抵抗914はプルダウン抵抗である。また、MOTDET信号は、加圧体の回転状態によって変化する。例えば、加圧体が回転状態のときにMOTDET信号はローレベル(L)、非回転状態のときにハイレベル(H)となる信号である。加圧体が非回転状態のとき、プルアップ抵抗917によってトランジスタ916はオフ状態となり、トライアック904へのゲート電流は供給されない。そのため、DRV2信号が出力されてもフォトトライアックカプラ906は導通状態となれない。逆に加圧体が回転状態のとき、トランジスタ916は導通状態となり、電源電圧Vccから抵抗918を介してフォトトライアックカプラ906の発光部に電流が供給可能となる。DRV2信号が出力されている場合はトライアック904へのゲート電流が抵抗919を介して供給され、トライアック904は導通状態となる。加圧体が回転状態のときは、全ての発熱体901、902への電力の供給を可能とすることで加圧体の回転状態のときに必要とされる電力量を供給可能とする。一方、加圧体が非回転(停止)状態のときには、電力を供給可能な発熱体を制限することで、加圧体の回転が非回転状態のときの異常状態における定着装置の過昇温によるダメージを最小限に留めている。
[画像形成装置]
図1は実施例1の定着装置を有する画像形成装置の一例を示す図である。像担持体である感光ドラム1は表面に感光層が形成されている。感光ドラム1は、帯電手段である帯電ローラ2によって表層が帯電された後に、露光手段である露光装置11からのレーザ光の照射によって潜像が形成される。感光ドラム1上の潜像に、現像手段である現像ローラ4によってトナー5が付与されてトナー像が形成される。転写手段である転写ローラ25は記録材である用紙Pに電荷を供給する。感光ドラム1と転写ローラ25との転写ニップ部において、搬送されてきた用紙P上(記録材上)に未定着のトナー像が転写され、加熱装置である定着装置50へ搬送される。第1の回転体であるフィルム51は、図1における奥行き方向を長手方向とした、円筒状の定着フィルムである。第2の回転体である加圧ローラ53はフィルム51に対して加圧されることで定着ニップ部N(図3参照)を形成するローラである。ヒータ54は例えばセラミック製の基材と発熱体と保護層からなる発熱部材である。ステイ512は発熱体54bを保持する。部材513は補強用の部材である。定着温度センサ59は、ヒータ54の温度を検知するサーミスタ等の温度検知素子である。ヒータ54の加熱により、未定着のトナー像が用紙Pに固着される。その後、用紙Pは定着ニップ部Nから排出口を介して画像形成装置の排出トレー30に排出される。なお、給紙ローラ17は用紙Pを給紙するためのローラであり、搬送ローラ218、219は用紙Pを搬送するためのローラである。CPU94は、定着温度センサ59の検知結果に基づき後述する双方向サイリスタ(以下、トライアックという)を介して商用電源からの電力供給を制御する。
[画像形成装置のブロック図]
図2は画像形成装置の動作を説明するブロック図であり、この図を参照しながら画像形成装置のプリント動作について説明する。ホストコンピュータであるPC1110は、画像形成装置の内部にあるビデオコントローラ91に対してプリント指令を出力し、プリント画像の画像データをビデオコントローラ91に転送する役割を担う。
ビデオコントローラ91はPC1110からの画像データを露光データに変換し、エンジンコントローラ92内にある露光制御装置93に転送する。露光制御装置93はCPU94から制御され、露光データのオンオフ、露光装置11の制御を行う。制御手段であるCPU94はプリント指令を受信すると画像形成シーケンスをスタートさせる。
エンジンコントローラ92にはCPU94、メモリ95等が搭載されており、予めプログラムされた動作を行う。高電圧電源96は帯電高電圧電源20、現像高電圧電源21、転写高電圧電源26から構成される。電力制御部97は、後述する双方向サイリスタ(以下、トライアックという)56を有する。ヒータ54においては、発熱体54b1か発熱体54b2のいずれか一方に対して電力が供給される。電力制御部97は、定着装置50において発熱する発熱体54bに電力を供給し、供給する電力量を決定する。また、駆動装置98はメインモータ99、定着モータ100等から構成される。またセンサ101は定着装置50の温度を検知する定着温度センサ59、フラグを有し用紙Pの有無を検知する紙有無センサ102等からなり、センサ101の検知結果はCPU94に送信される。CPU94は画像形成装置内のセンサ101の検知結果を取得し、露光装置11、高電圧電源96、電力制御部97、駆動装置98を制御する。これにより、CPU94は、静電潜像の形成、現像されたトナー像の転写、用紙Pへのトナー像の定着等を行い、露光データがトナー像として用紙P上にプリントされる画像形成工程の制御を行う。なお、本発明が適用される画像形成装置は、図1で説明した構成の画像形成装置に限定されるものではなく、異なる幅の用紙Pをプリントすることが可能で、後述するヒータ54を有する定着装置50を備える画像形成装置であればよい。
[定着装置]
次に、実施例1における定着装置50の構成について図3を用いて説明する。ここで、長手方向とは、後述する用紙Pの搬送方向と略直交する加圧ローラ53の回転軸方向のことである。また、搬送方向に略直交する方向(長手方向)の用紙Pの長さを幅という。図3(a)は、定着装置50の断面模式図、図3(b)はヒータ54の模式図である。
図3(a)左側から未定着のトナー像Tnを保持した用紙Pが、定着ニップ部Nにおいて図中左から右に向けて搬送されながら加熱されることにより、トナー像Tnが用紙Pに定着される。実施例1における定着装置50は、円筒状のフィルム51と、フィルム51を保持するニップ形成部材52と、フィルム51と共に定着ニップ部Nを形成する加圧ローラ53と、用紙Pを加熱するためのヒータ54とにより構成されている。
フィルム51は加熱回転体としての定着フィルムである。実施例1では、基層として、例えばポリイミドを用いている。基層の上に、シリコーンゴムからなる弾性層、PFAからなる離型層を用いている。フィルム51の回転によるニップ形成部材52及びヒータ54とフィルム51との間に生じる摩擦力を低減するために、フィルム51の内面には、グリスが塗布されている。
ニップ形成部材52はフィルム51を内側からガイドするとともに、フィルム51を介して加圧ローラ53との間で定着ニップ部Nを形成する役割を果たす。ニップ形成部材52は剛性・耐熱性・断熱性を有する部材であり、液晶ポリマー等により形成されている。フィルム51はこのニップ形成部材52に対して外嵌されている。加圧ローラ53は加圧回転体としてのローラである。加圧ローラ53は、芯金53a、弾性層53b、離型層53cからなる。加圧ローラ53は、両端を回転可能に保持されており、定着モータ100(図2参照)によって回転駆動される。また、加圧ローラ53の回転により、フィルム51は従動回転する。加熱部材であるヒータ54は、ニップ形成部材52に保持され、フィルム51の内面と接している。基板54a、発熱体54b1、54b2、保護ガラス層54e、定着温度センサ59については後述する。
(ヒータ)
ヒータ54について、図3(b)を用いて詳しく説明する。ヒータ54は、基板54a、発熱体54b1、54b2、導体54c、接点54d1~54d3、保護ガラス層54eからなる。基板54a上に、発熱体54b1、54b2、導体54c、接点54d1~54d3が形成され、その上に発熱体54b1、54b2とフィルム51との絶縁を確保するために保護ガラス層54eが形成されている。発熱体54b1と発熱体54b2とは、長手方向の長さ(以下、サイズともいう)が異なっている。具体的には、発熱体54b1の長手方向の長さが第1の長さであるL1であり、発熱体54b2の長手方向の長さが第2の長さであるL2であり、長さL1と長さL2は、L1>L2の関係になっている。発熱体54b1の長さL1は、この画像形成装置によってプリントする(又は、搬送する)ことが可能な用紙Pのうち最大の幅(以下、最大通紙幅という)を有する用紙Pを定着可能な長さになっている。以下、第1の幅の記録材である長さL1の用紙PをL1幅の用紙P、第2の幅の記録材である長さL2の用紙PをL2幅の用紙Pともいう。発熱体54b1は導体54cを介して接点54d1、54d3に電気的に接続されており、発熱体54b2は導体54cを介して接点54d2、54d3に電気的に接続されている。すなわち、接点54d3は、発熱体54b1、54b2に共通して接続されている接点である。
定着温度センサ59は、基板54aに対して保護ガラス層54eと反対の面に位置し、かつ発熱体54b1、54b2の長手方向における中心位置aに設置され、基板54aと接している。定着温度センサ59は例えばサーミスタであり、ヒータ54の温度を検知し、検知結果をCPU94に出力する。CPU94は、定着温度センサ59の検知結果に基づいて、定着処理時の温度を制御する。
[制御回路]
図4は実施例1の制御回路の概略図である。ヒータ54への制御回路部は次の通りとなっている。発熱体54b1又は発熱体54b2が交流電源55から電力を供給されることによりヒータ54は発熱する。CPU94は、発熱体54b1又は発熱体54b2のどちらに電力を供給するかは、例えばヒータ54の長手方向に対する用紙Pの長さに応じて決定する。CPU94は、発熱体54b1と発熱体54b2のどちらか一方のみに電力を供給するように制御する。
(GATE_A信号について)
トライアック56aは、発熱体54b1への電力を供給、又は電力の供給を遮断するトライアックである。第1の駆動手段であるフォトトライアックカプラ105の受光部が導通することにより、ゲート抵抗106によって制限されたゲート電流がトライアック56aへ供給され、トライアック56aは導通状態となる。フォトトライアックカプラ105は、受光部の両端電圧が所定の電圧以下のときにのみ導通可能となる。また、ゲート電流が供給されない状態でトライアック56aに流れる電流がゼロクロスポイントに到達することで、トライアック56aは導通状態から非導通状態となる。
フォトトライアックカプラ105は次のように制御されている。CPU94は、電源(不図示)により生成された電源電圧Vccによって駆動される。CPU94がトライアック56aを駆動する(導通させる)ための駆動指示信号DRV_Aをハイレベルにする。これにより、電界効果トランジスタ(以下、FETという)107とFET108とによって構成される第1のCMOS出力部から出力された電圧はローレベルになる。駆動指示信号DRV_AはFET107及びFET108のゲート端子に入力されている。FET107は、ソース端子が電源電圧Vccに接続され、ドレイン端子は、FET108のドレイン端子とコンパレータ111の反転入力端子とに接続されている。FET108は、ソース端子が接地され、ドレイン端子は、FET107のドレイン端子とコンパレータ111の反転入力端子とに接続されている。
以上のことから、第1の信号であるハイレベルの駆動指示信号DRV_Aが入力されると、FET107はオフ、FET108はオンとなり、第1のCMOS出力部から出力される電圧はローレベルとなる。第2の信号であるローレベルの駆動指示信号DRV_Aが入力されると、FET107はオン、FET108はオフとなり、第1のCMOS出力部から出力される電圧はハイレベルとなる。
第1のCMOS出力部は、抵抗109を介してコンパレータ111の反転入力端子に接続されている。コンパレータ111は、第1のCMOS出力部から出力された電圧と、非反転入力端子に接続された抵抗112と抵抗113とによる第1の基準電圧とを比較する。コンパレータ111の反転入力端子に印加される電圧は、抵抗109とコンデンサ110による時定数をもって変化する。すなわち、駆動指示信号DRV_Aの出力が変化してから抵抗109及びコンデンサ110の時定数で決定されている時間だけ遅延して、コンパレータ111の反転入力端子の電圧が変化する。第1のCMOS出力部、抵抗109、コンデンサ110は、第1の駆動部として機能する。
コンパレータ111の反転入力端子への電圧が第1の基準電圧以下の場合、コンパレータ111の出力端子はハイインピーダンス状態となる。これにより、電源電圧Vccから抵抗114を介してベース電流が流れることで、第1の駆動信号であるハイレベルのGATE_A信号がトランジスタ115のベース端子へ供給される。これによりトランジスタ115はオンする。トランジスタ115がオンすることで、フォトトライアックカプラ105の発光部に電源電圧Vccから抵抗116を介して電流が流れ、フォトトライアックカプラ105の受光部が導通状態となる。これにより、トライアック56aが導通(オン)する。
(GATE_B信号について)
発熱体54b2への電力の供給、電力の供給の遮断はトライアック56bによって行われる。第2の駆動手段であるフォトトライアックカプラ118の受光部が導通状態となることにより、ゲート抵抗119によって制限されたゲート電流がトライアック56bに供給され、トライアック56bは導通状態となる。フォトトライアックカプラ118は、受光部の両端電圧が所定の電圧以下のときにのみ導通可能となる。トライアック56aと同様に、ゲート電流が供給されない状態でトライアック56bに供給される電流がゼロクロスポイントに到達することで、トライアック56bは導通状態から非導通状態となる。
CPU94は、フォトトライアックカプラ118に対する駆動指示信号として、駆動指示信号DRV_Bを出力する。CPU94が駆動指示信号DRV_Bをハイレベルにすることで、FET120とFET121によって構成される第2のCMOS出力部はローレベルとなる。駆動指示信号DRV_BはFET120及びFET121のゲート端子に入力されている。FET120は、ソース端子が電源電圧Vccに接続され、ドレイン端子は、FET121のドレイン端子とコンパレータ124の反転入力端子とに接続されている。FET121は、ソース端子が接地され、ドレイン端子は、FET120のドレイン端子とコンパレータ124の反転入力端子とに接続されている。
以上のことから、第1の信号であるハイレベルの駆動指示信号DRV_Bが入力されると、FET120はオフ、FET121はオンとなり、第2のCMOS出力部から出力される電圧はローレベルとなる。第2の信号であるローレベルの駆動指示信号DRV_Bが入力されると、FET120はオン、FET121はオフとなり、第2のCMOS出力部から出力される電圧はハイレベルとなる。
第2のCMOS出力部は、抵抗122を介してコンパレータ124の反転入力端子に接続されている。コンパレータ124は、第2のCMOS出力部から出力された電圧と、非反転入力端子に接続された抵抗125と抵抗126とによる第2の基準電圧とを比較する。コンパレータ124の反転入力端子に印加される電圧は、抵抗122とコンデンサ123による時定数をもって変化する。すなわち、駆動指示信号DRV_Bの出力が変化してから抵抗122及びコンデンサ123の時定数で決定されている時間だけ遅延して、コンパレータ124の反転入力端子の電圧が変化する。第2のCMOS出力部、抵抗122、コンデンサ123は、第1の駆動部として機能する。
コンパレータ124の反転入力端子への電圧が第2の基準電圧以下の場合、コンパレータ124の出力端子はハイインピーダンス状態となる。これにより、電源電圧Vccから抵抗127を介してベース電流が流れることで、第1の駆動信号であるハイレベルのGATE_B信号がトランジスタ128のベース端子へ供給される。これによりトランジスタ128はオンする。トランジスタ128がオンすることで、フォトトライアックカプラ118の発光部に電源電圧Vccから抵抗129を介して電流が流れ、フォトトライアックカプラ118の受光部が導通状態となる。これにより、トライアック56bが導通(オン)する。以下、トライアック56a、56bを総称してトライアック56といい、駆動指示信号DRV_A、DRV_Bを総称して駆動指示信号DRVという。
(/DISABLE_B信号について)
また、一方のトライアック56に対する駆動指示信号DRVが出力された際の、他方のトライアック56の駆動信号(GATE_A信号又はGATE_B信号)は次のようになる。CPU94からハイレベルの駆動指示信号DRV_Aが出力されることで、FET130とFET131によって構成される第3のCMOS出力部はローレベルとなる。駆動指示信号DRV_AはFET130及びFET131のゲート端子に入力されている。FET130は、ソース端子が電源電圧Vccに接続され、ドレイン端子は、FET131のドレイン端子とコンパレータ136の非反転入力端子とに接続されている。FET131は、ソース端子が接地され、ドレイン端子は、FET130のドレイン端子とコンパレータ136の非反転入力端子とに接続されている。ハイレベルの駆動指示信号DRV_Aが入力されると、FET130はオフ、FET131はオンとなり、第3のCMOS出力部から出力される電圧はローレベルとなる。ローレベルの駆動指示信号DRV_Aが入力されると、FET130はオン、FET131はオフとなり、第3のCMOS出力部から出力される電圧はハイレベルとなる。
第3のCMOS出力部の出力端子は、抵抗132を介してコンパレータ136の非反転入力端子に接続されている。抵抗132には、ダイオード135と抵抗133とが直列に接続された回路が並列に接続されている。ダイオード135は、カソード端子が第3のCMOS出力部の出力端子に接続され、アノード端子が抵抗133の一端に接続されている。抵抗133の他端はコンパレータ136の非反転入力端子に接続されている。これにより、第3のCMOS出力部の出力端子の状態に応じて、コンパレータ136の非反転入力端子に入力される電圧が遅延する時間(回路の時定数)が変化する。詳細は後述する。
(第3のCMOS出力部の遷移がH⇒Lのとき)
第3のCMOS出力部から出力される電圧がハイレベルからローレベルに遷移するとき、抵抗132と抵抗133とコンデンサ134とを有する回路の時定数をもって、コンパレータ136の非反転入力端子の電圧が変化する。すなわち、駆動指示信号DRV_Aの出力が変化して、抵抗132、133及びコンデンサ134の時定数で決定されている時間だけ遅延して、コンパレータ136の非反転入力端子の電圧が変化する。第3のCMOS出力部、抵抗132、抵抗133、コンデンサ134は、第2の駆動部として機能する。
コンパレータ136は、非反転入力端子の電圧と、反転入力端子に接続された抵抗137と抵抗138とによる第3の基準電圧とを比較する。コンパレータ136は、比較の結果、非反転入力端子の電圧が第3の基準電圧未満の場合、出力端子から禁止信号であるローレベルの/DISABLE_B信号を出力する。/DISABLE_B信号がローレベル状態の場合、GATE_B信号がローレベルに固定され無効状態となる。言い換えれば、トライアック56bが導通状態となることが禁止された状態となる。例えば、第1の基準電圧と第3の基準電圧とを1/2×Vccとする。また、第3のCMOS出力部の出力がハイレベルからローレベルへと遷移する場合の/DISABLE_B信号とGATE_A信号との時定数の関係を、
{(R132×R133)/(R132+R133)}×C134
<R109×C110
とする。ここで、時定数{(R132×R133)/(R132+R133)}×C134をτ1、時定数R109×C110をτ2とする。これにより、CPU94からハイレベルの駆動指示信号DRV_Aが出力されたとき、/DISABLE_B信号が先にローレベル状態となってからGATE_A信号がハイレベル状態となる。すなわち、先にトライアック56bの制御が無効状態とされてから、トライアック56aが導通状態となる。ここで、R109、R132、R133はそれぞれ抵抗109と抵抗132と抵抗133の抵抗値を示す。また、C110とC134はそれぞれコンデンサ110とコンデンサ134の容量値を示す。
(第3のCMOS出力部の遷移がL⇒Hのとき)
また、第3のCMOS出力部から出力される電圧がローレベルからハイレベルに遷移するとき、抵抗132とコンデンサ134とによる時定数R132×C134をもって、コンパレータ136の非反転入力端子の電圧は上昇する。すなわち、駆動指示信号DRV_Aの出力が変化してから抵抗132及びコンデンサ134の時定数で決定されている時間だけ遅延して、コンパレータ136の非反転入力端子の電圧が上昇する。コンパレータ136による比較の結果、非反転入力端子の電圧が第3の基準電圧以上の場合、/DISABLE_B信号はハイインピーダンス状態(解除信号に相当)となる。第3のCMOS出力部の出力がローレベルからハイレベルへと遷移する場合の/DISABLE_B信号とGATE_A信号との時定数の関係を、
R132×C134>R109×C110
とする。ここで、時定数R132×C134をτ3とする。これにより、CPU94からローレベルの駆動指示信号DRV_Aが出力されたとき、GATE_A信号が先にローレベルとなりトライアック56aが停止してから、/DISABLE_B信号がハイインピーダンス状態となる。すなわち、先にトライアック56aが非導通状態となってから、トライアック56bの制御の無効状態が解除される。
(/DISABLE_A信号について)
CPU94からハイレベルの駆動指示信号DRV_Bが出力されることで、FET139とFET140によって構成される第4のCMOS出力部からの出力はローレベルとなる。駆動指示信号DRV_BはFET139及びFET140のゲート端子に入力されている。FET139は、ソース端子が電圧Vccに接続され、ドレイン端子は、FET140のドレイン端子とコンパレータ145の非反転入力端子とに接続されている。FET140は、ソース端子が接地され、ドレイン端子は、FET139のドレイン端子とコンパレータ145の非反転入力端子とに接続されている。ハイレベルの駆動指示信号DRV_Bが入力されると、FET139はオフ、FET140はオンとなり、第4のCMOS出力部から出力される電圧はローレベルとなる。ローレベルの駆動指示信号DRV_Bが入力されると、FET139はオン、FET140はオフとなり、第4のCMOS出力部から出力される電圧はハイレベルとなる。
第4のCMOS出力部の出力端子は、抵抗141を介してコンパレータ145の非反転入力端子に接続されている。抵抗141には、ダイオード144と抵抗142とが直列に接続された回路が並列に接続されている。ダイオード144は、カソード端子が第4のCMOS出力部の出力端子に接続され、アノード端子が抵抗142の一端に接続されている。抵抗142の他端はコンパレータ145の非反転入力端子に接続されている。これにより、第4のCMOS出力部の出力端子の状態に応じて、コンパレータ145の非反転入力端子に入力される電圧が遅延する時間(回路の時定数)が変化する。詳細は後述する。
(第4のCMOS出力部の遷移がH⇒Lのとき)
第4のCMOS出力部から出力される電圧がハイレベルからローレベルに遷移するとき、コンパレータ145の非反転入力端子の電圧は、抵抗141と抵抗142とコンデンサ143とによる時定数をもって低下する。すなわち、駆動指示信号DRV_Bの出力が変化してから抵抗141、142及びコンデンサ143の時定数で決定されている時間だけ遅延して、コンパレータ145の非反転入力端子の電圧が低下する。第4のCMOS出力部、抵抗141、抵抗142、コンデンサ143は、第2の駆動部として機能する。
コンパレータ145は、非反転入力端子の電圧と、反転入力端子に接続された抵抗146と抵抗147とによる第4の基準電圧とを比較する。コンパレータ145は、比較の結果、非反転入力端子の電圧が第4の基準電圧未満の場合、出力端子から禁止信号であるローレベルの/DISABLE_A信号を出力する。/DISABLE_A信号がローレベル状態の場合、GATE_A信号がローレベルに固定され無効状態となる。例えば、第2の基準電圧と第4の基準電圧とを1/2×Vccとする。また、第4のCMOS出力部の出力がハイレベルからローレベルへと遷移する際の/DISABLE_Aと信号GATE_B信号との時定数の関係を、
{(R141×R142)/(R141+R142)}×C143
<R122×C123
とする。ここで、時定数{(R141×R142)/(R141+R142)}×C143をτ4、時定数R122×C123をτ5とする。これにより、CPU94からハイレベルの駆動指示信号DRV_Bが出力されたとき、/DISABLE_A信号が先にローレベル状態となってからGATE_B信号がハイレベル状態となる。すなわち、先にトライアック56aの制御が無効状態とされてから、トライアック56bが導通状態となる。ここで、R122、R141、R142はそれぞれ抵抗122と抵抗141と抵抗142の抵抗値を示す。また、C123とC143はそれぞれコンデンサ123とコンデンサ143の容量値を示す。
(第4のCMOS出力部の遷移がL⇒Hのとき)
また、第4のCMOS出力部から出力される電圧がローレベルからハイレベルに遷移するとき、抵抗141とコンデンサ143とによる時定数R141×C143をもって、コンパレータ145の非反転入力端子の電圧は上昇する。すなわち、駆動指示信号DRV_Bの出力が変化してから抵抗141及びコンデンサ143の時定数で決定されている時間だけ遅延して、コンパレータ145の非反転入力端子の電圧が上昇する。コンパレータ145による比較の結果、非反転入力端子の電圧が第4の基準電圧以上の場合、/DISABLE_A信号はハイインピーダンス状態(解除信号に相当)となる。第4のCMOS出力部の出力がローレベルからハイレベルへと遷移する場合の/DISABLE_A信号とGATE_B信号との時定数の関係を、
R141×C143>R122×C123
とする。ここで、時定数R141×C143をτ6とする。これにより、CPU94からローレベルの駆動指示信号DRV_Bが出力されたとき、GATE_B信号が先にローレベルとなりトライアック56bが停止してから、/DISABLE_A信号がハイインピーダンス状態となる。すなわち、先にトライアック56bが非導通状態となってから、トライアック56aの制御の無効状態が解除される。
このように、駆動指示信号DRV_Aがハイレベルとなるとき、時定数τ2は時定数τ1よりも長くなるように設定され(τ1<τ2)る。一方、駆動指示信号DRV_Aがローレベルとなるとき、時定数τ3は時定数τ2よりも長くなるように設定される(τ2<τ3)。また、駆動指示信号DRV_Bがハイレベルとなるとき、時定数τ5は時定数τ4よりも長くなるように設定され(τ4<τ5)、駆動指示信号DRV_Bがローレベルとなるとき、時定数τ6は時定数τ5よりも長くなるように設定される(τ5<τ6)。
[制御回路の動作]
図5は、交流電源55と、駆動指示信号DRV_Aと、/DISABLE_B信号と、GATE_A信号と、トライアック56aに供給される電流と経過時間との関係を示す。図5で、(i)は交流電源55[V]の波形を示し、(ii)は駆動指示信号DRV_Aの波形(ハイレベル(H)、ローレベル(L))を示す。(iii)は/DISABLE_B信号の波形を示し、ハイレベルを「駆動可」とし、ローレベルを「駆動不可」とする。(iv)はGATE_A信号の波形を示し、ハイレベルを「ゲート電流供給」とし、ローレベルを「ゲート電流停止」とする。(v)はトライアック56aに供給される電流[A]の波形を示す。いずれも横軸は時間[ミリ秒(msec)]を示す。
なお、図5の波形に関わる抵抗等の定数は、例として次の通りである。交流電源55は電圧100Vac、周波数50Hz(周期20msec)の交流電圧であり、発熱体54b1、54b2は共に20Ω程度である。電源電圧Vccは3.3Vであり、第1の基準電圧から第4の基準電圧を決定する抵抗112と、抵抗113と、抵抗125と、抵抗126と、抵抗137と、抵抗138と、抵抗146と、抵抗147とは全て10kΩである。このような抵抗定数とすることで第1の基準電圧と第3の基準電圧を1/2×Vccとする。駆動指示信号DRV_Aに対するGATE_A信号及び駆動指示信号DRV_Bに対するGATE_B信号の時定数を決定する抵抗109と、コンデンサ110と、抵抗122と、コンデンサ123とは、それぞれ10kΩと4700pF程度である。駆動指示信号DRV_Aに対する/DISABLE_B信号及び駆動指示信号DRV_Bに対する/DISABLE_A信号の時定数を決定する抵抗132と抵抗141とは420kΩ程度である。更に、抵抗133と抵抗142とは100Ω程度、コンデンサ134とコンデンサ143は0.047μF程度である。
(トライアック56aの導通(オン))
基準となるタイミングt300(0msec)から約12msecが経過したタイミングt301で駆動指示信号DRV_Aがハイレベルとなる(図5(ii))。タイミングt301での駆動指示信号DRV_Aのハイレベルへの変化に対して、/DISABLE_B信号は5μsec程度経過したタイミングt302でローレベルに変化する(図5(iii))。タイミングt301からタイミングt302までの時間は、時定数τ1に相当する。タイミングt301での駆動指示信号DRV_Aのハイレベルへの変化に対して、GATE_A信号は35μsec程度経過したタイミングt303でハイレベルに変化する(図5(iv))。タイミングt301からタイミングt303までの時間は、時定数τ2に相当する。上述したように、時定数τ2は時定数τ1より長くなるように設定されている(τ2>τ1)。/DISABLE_B信号が出力されてからGATE_A信号が出力されるまでの期間を第1の期間(τ2-τ1)とした場合、実施例1における第1の期間は30(35-5)μsec程度となる。つまり、/DISABLE_B信号によってGATE_B信号が無効状態となってから30μsec程度経過してからトライアック56aへのゲート電流が供給される(図5(v))。
(トライアック56aの非導通(オフ))
また、タイミングt300から約14msecが経過したタイミングt304で、駆動指示信号DRV_Aがローレベルとなる(図5(ii))。タイミングt304においては、ゼロクロスポイントに到達していないため(図5(i))、トライアック56aによる発熱体54b1への電力の供給は継続される(図5(v))。
一方で、タイミングt304における駆動指示信号DRV_Aのハイレベルからローレベルへの変化に対して、GATE_A信号は35μsec程度経過したタイミングt305で、遅れてローレベルに変化する(図5(iv))。タイミングt304からタイミングt305までの時間は、時定数τ2に相当する。また、/DISABLE_B信号は、タイミングt304から13.6msec程度経過したタイミングt306でハイインピーダンス状態となる(図5(iii))。タイミングt304からタイミングt306までの時間は、時定数τ3に相当する。上述したように、時定数τ3は時定数τ2より長くなるように設定されている。GATE_A信号がローレベル状態となったタイミングt305から/DISABLE_B信号がハイインピーダンス状態となるタイミングt306までの期間(τ2-τ3)を第2の期間とした場合、第2の期間は次のような時間になる。すなわち、実施例1における第2の期間は、13.5(13.6-0.035)msec程度となる。なお、第2の期間は、トライアック56aが非導通状態となってからトライアック56bの導通状態が禁止された状態が解除されるまでの期間ともいえる。ここで、第2の期間を交流電源55の交流電圧の半波の周期(1周期の半分;半周期)よりも長くする(13.5msec>10msec)。これにより、トライアック56aにより供給される電流は、ゼロクロスポイントに確実に到達し(図5(v))、トライアック56aが確実に非導通状態となった後にトライアック56bが駆動可能となる。
このように、実施例1の制御回路は、第1の発熱体である一方の発熱体54bに電力を供給するための第1の接続手段である一方のトライアック56を導通状態とする際には、次のように動作する。すなわち、まず、第2の発熱体である他方の発熱体54bに電力を供給するための第2の接続手段である他方のトライアック56が導通状態となることが禁止される。その後、一方のトライアック56が導通状態となる。また、一方のトライアック56を非導通状態とする際には、一方のトライアック56が非導通状態となった後で、他方のトライアック56が導通状態となることが禁止された状態が解除される。
なお、CPU94による正常な制御においては、電力供給の対象となる一方の発熱体54bから他方の発熱体54bへと変更する際は、次のように制御する。一方の発熱体54bへの駆動指示信号DRVを出力してから第2の期間以上の期間を設けてから他方の発熱体54bへの駆動指示信号DRVを出力する。これにより、電力供給の対象となる発熱体54bを変更できる。また、駆動指示信号DRV_Bに対してもGATE_A信号を無効化する/DISABLE_A信号を有し、第1の期間と第2の期間とを有する。そのため、CPU94に異常が発生し、GATE_A信号とGATE_B信号が同時にハイレベル状態となった場合でも、トライアック56a及びトライアック56bに、同時に電力が供給されることを防止できる。なお、実施例1においては、独立に電力が供給される発熱体54bが2つの場合にて説明したが、発熱体54bの数に制限は無く、上述した制御を適用することができる。
[発熱体を増やした場合]
図6に発熱体54bを増やした場合の例としてのヒータ54の構成及び電気的接続概略図を示す。なお、上述した構成と同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略する。ヒータ54は、発熱体54b1、54b2を有し、更に、発熱体54b3及び接点54d4~54d6を有する構成である。発熱体54b1と発熱体54b2と発熱体54b3とは、サイズが異なっており、発熱体54b3の発熱体の長手方向の長さを第3の長さであるL3とした場合、L1>L2>L3の関係になっている。
図6に示すように、発熱体54b1は、基板54eの短手方向の一方の端部に配置された一方の発熱体54b1と、他方の端部に配置された他方の発熱体54b1とである。短手方向において、一方の発熱体54b1、発熱体54b2、発熱体54b3、他方の発熱体54b1の順に配置されている。
発熱体54b1は、導体54cと第1の接点である接点54d1と第2の接点である接点54d6を介して電気的に接続されており、トライアック56aによって電力供給が制御されている。なお、発熱体54b2は、導体54cと、第3の接点である接点54d4と、接点54d6と、リレー57aとリレー57bとを介して電気的に接続されている。発熱体54b3は、導体54cと、接点54d1と、第4の接点である接点54d5と、リレー57aとリレー57bを介して電気的に接続されている。ここで、リレー57a及びリレー57bの接続状態によって発熱体54b2と発熱体54b3のどちらか一方が電気的に接続状態となり、トライアック56bによって供給される電力が制御されている。トライアック56a及びトライアック56bに、同時に電力が供給されることが防止されているため、発熱体54b1と発熱体54b2と発熱体54b3とのどれか一つにしか電力が供給されない構成となっている。
以上、実施例1によれば、制御部に異常が発生した場合でも、電力が供給される発熱体を制限し、加熱装置の過昇温を防止することができる。
[実施例2の制御回路]
実施例1の図4に記載した回路では、フォトトライアックカプラ105及びフォトトライアックカプラ118は導通のタイミングに制限無く電力を供給できるものである。トライアック56a及びトライアック56bの電力供給の最小単位を交流電源55の1半波単位とする場合、トライアック56a及びトライアック56bの駆動用としてゼロクロス検知機能を有するフォトトライアックカプラを用いることがある。ゼロクロス検知機能を有するフォトトライアックカプラは、受光部の両方の端子の電圧(以下、両端電圧という)(2つの端子間の電位差)(以下、端子間電圧ともいう)がゼロクロス電圧Vzerox以下(ゼロクロス電圧以下)である場合に導通状態となる。なお、詳細には、フォトトライアックカプラの受光部の端子間電圧が-Vzerox以上+Vzerox以下となる期間で、フォトトライアックカプラは導通状態となる。以下、単に端子間電圧が以下となる、と表現する。ゼロクロス検知機能を有するフォトトライアックカプラは、受光部の端子間電圧がゼロクロス電圧Vzeroxより大きい場合には非導通状態である。そのため、ゼロクロス検知機能を有するフォトトライアックカプラの発光部に電流が供給されていれば、交流電源55の交流電圧のゼロクロスポイント近傍でフォトトライアックカプラの受光部は導通状態となる。これにより、交流電源55のゼロクロスポイントの情報が無くとも、1半波単位での制御が可能となる。
図7にゼロクロス検知機能を有するフォトトライアックカプラを用いた際の制御回路の概略図を示す。なお、実施例1で説明した構成と同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略する。ここで、フォトトライアックカプラ401、402は、それぞれトライアック56a及びトライアック56bの駆動用のフォトトライアックカプラである。CPU94は、第1の駆動手段であるフォトトライアックカプラ401を駆動する際に出力する駆動指示信号DRV_Aと、第2の駆動手段であるフォトトライアックカプラ402を駆動するGATE_B信号とのどちらかをハイレベルとして出力する。
トライアック56aの場合は、CPU94からハイレベルの駆動指示信号DRV_Aが出力されることで、FET107とFET108からなる第1のCMOS出力部はローレベルとなる。第1のCMOS出力部は、抵抗404を介してコンパレータ111の反転入力端子に接続され、抵抗404とコンデンサ405とによる時定数R404×C405をもって変化する。ここでR404は抵抗404の抵抗値を、C405はコンデンサ405の容量値を示す。コンパレータ111の反転入力端子の電圧は、非反転入力端子に接続された抵抗112と抵抗113とによる第1の基準電圧と比較される。反転入力端子に入力された電圧が第1の基準電圧未満の場合は、コンパレータ111の出力端子はハイインピーダンス状態となる。その結果、ハイレベルのGATE_A信号がトランジスタ115のベース電流として供給され、フォトトライアックカプラ401の発光部に電流が流れる。ここで、フォトトライアックカプラ401の受光部の端子間電圧がゼロクロス電圧Vzerox以下である場合、フォトトライアックカプラ401の受光部は導通し、ゲート電流がトライアック56aへ供給される。また、ゲート電流が供給されない状態でトライアック56aに供給される電流がゼロクロスポイントに到達することで、トライアック56aは導通状態から非導通状態となる。
トライアック56bの場合は、CPU94からハイレベルのGATE_B信号が出力されることで、抵抗406を介してトランジスタ128のベース電流が供給され、トランジスタ128がオンする。トランジスタ128がオンすることで、フォトトライアックカプラ402の発光部に電流が流れる。ここで、フォトトライアックカプラ402の受光部の端子間電圧がゼロクロス電圧Vzerox以下である場合、フォトトライアックカプラ402の受光部は導通し、ゲート電流がトライアック56bに供給される。また、ゲート電流が供給されない状態でトライアック56bに供給される電流がゼロクロスポイントに到達することで、トライアック56bは導通状態から非導通状態となる。
(第3のCMOS出力部の遷移がH⇒Lのとき)
一方で、駆動指示信号DRV_Aがローレベルからハイレベルへと遷移することで、FET130とFET131からなる第3のCMOS出力部がハイレベルからローレベルへと遷移する。なお、実施例2の第3のCMOS出力部は、実施例1の第3のCMOS出力部の構成と符号が異なる部分があるものの、素子構成や接続構成は同じであり、説明を省略する。その結果、コンパレータ136の非反転入力端子の電圧は、{(R407×R408)/(R407+R408)}×C409の時定数をもって低下する。すなわち、駆動指示信号DRV_Aの出力が変化してから抵抗407、408及びコンデンサ409の時定数で決定されている時間だけ遅延して、コンパレータ136の非反転入力端子の電圧が低下する。ここで、R407とR408はそれぞれ抵抗407と抵抗408の抵抗値を、C409はコンデンサ409の容量値を示す。コンパレータ136は、非反転入力端子の電圧と、反転入力端子に接続された抵抗137と抵抗138からなる第3の基準電圧とを比較する。コンパレータ136による比較の結果、非反転入力端子の電圧が第3の基準電圧未満の場合、コンパレータ136の出力端子である/DISABLE_B信号はローレベル状態となる。例えば、第1の基準電圧と第3の基準電圧とを1/2×Vccとする。また、第3のCMOS出力部がハイレベルからローレベルへと遷移する際の/DISABLE_B信号とGATE_A信号との時定数の関係を、
{(R407×R408)/(R407+R408)}×C409
<R404×C405
とする。ここで、時定数{(R407×R408)/(R407+R408)}×C409をτ11、時定数R404×C405をτ12とする。これにより、/DISABLE_B信号がローレベル状態となってからGATE_A信号がハイレベル状態となる。すなわち、先にトライアック56bの制御が無効状態とされてから、トライアック56aが導通状態となる。
(第3のCMOS出力部の遷移がL⇒Hのとき)
また、駆動指示信号DRV_Aがハイレベルからローレベルへと遷移する場合、第3のCMOS出力部がローレベルからハイレベルへと遷移する。その結果、コンパレータ136の非反転入力端子の電圧は、R407×C409の時定数をもって上昇する。すなわち、駆動指示信号DRV_Aの出力が変化してから抵抗407及びコンデンサ409の時定数で決定されている時間だけ遅延して、コンパレータ136の非反転入力端子の電圧が上昇する。コンパレータ136による比較の結果、非反転入力端子の電圧が第3の基準電圧以上の場合、コンパレータ136の出力端子である/DISABLE_B信号がハイインピーダンス状態となる。第3のCMOS出力部がローレベルからハイレベルへの遷移する際の/DISABLE_B信号とGATE_A信号との時定数の関係を、
R407×C409>R404×C405
とする。ここで、時定数R407×C409をτ13とする。これにより、GATE_A信号がローレベルとなってから/DISABLE_B信号がハイインピーダンス状態となる。すなわち、先にトライアック56aが非導通状態となってから、トライアック56bの制御の無効状態が解除される。
[制御回路の動作]
図8は、交流電源55と、フォトトライアックカプラ401の駆動可能タイミングと、駆動指示信号DRV_Aと、/DISABLE_B信号と、GATE_A信号と、トライアック56aの供給電流とのタイミングの関係を示す。図8の(i)、(iii)~(vi)は、図5の(i)~(v)と同様の波形を示すグラフであり、説明を省略する。(ii)はフォトトライアックカプラ401の駆動可能タイミングを示し、ハイレベルを「駆動可」とし、ローレベルを「駆動不可」とする。
ここで、第1の基準電圧と第3の基準電圧は1/2×Vccとし、フォトトライアックカプラ401のゼロクロス電圧Vzeroxは20Vとする。また、抵抗404は18kΩ、抵抗407は33kΩ、抵抗408は100Ω、コンデンサ405とコンデンサ409は0.1μFとしている。更に、20Vのゼロクロス電圧Vzeroxに対し、フォトトライアックカプラ401の受光部の端子間電圧がゼロクロス電圧Vzerox以下となり導通可能となっている時間をtssr onとする。期間tssr onは、交流電源55の交流電圧のゼロクロスポイントの前後0.5msec程度の期間に限定される。
(トライアック56aの導通(オン))
タイミングt500から約2msecが経過したタイミングt501で、CPU94からハイレベルの駆動指示信号DRV_Aが出力される(図8(iii))。タイミングt501から8μsec程度が経過したタイミングt502で/DISABLE_B信号がローレベルとなる(図8(iv))。タイミングt501からタイミングt502までの時間は、時定数τ11に相当する。GATE_A信号は、タイミングt501から1.1msec程度経過したタイミングt503でハイレベルとなる(図8(v))。タイミングt501からタイミングt503までの時間は、時定数τ12に相当する。
ここで、/DISABLE_B信号がローレベルとなったタイミングt502からGATE_A信号がハイレベル出力となるタイミングt503までの期間を第3の期間とする(τ12-τ11)。第3の期間は、導通可能期間tssr onよりも長く設定している(τ12-τ11>tssr on)。また、GATE_A信号のハイレベル状態を、交流電源55の1半波の周期である10msec程度継続する。これにより、GATE_A信号がハイレベルの期間内にフォトトライアックカプラ401の導通可能期間tssr on、すなわち駆動可となる期間が入ることとなり、トライアック56aのゲート電流の供給が開始される(図8(vi))。
(トライアック56aの非導通(オフ))
タイミングt500から約12msecが経過したタイミングt506で、CPU94からローレベルの駆動指示信号DRV_Aが出力される(図8(iii))。タイミングt506から1.1msec程度経過したタイミングt507でGATE_A信号がローレベルとなる(図8(v))。タイミングt506からタイミングt507までの時間は、時定数τ12に相当する。/DISABLE_B信号は、タイミングt506から2.2msec程度経過したタイミングt508でハイインピーダンス状態となる(図8(iv))。タイミングt506からタイミングt508までの時間は、時定数τ13に相当する。第3の期間と同様に、タイミングt507からタイミングt508までの期間を第4の期間とする(τ13-τ12)。第4の期間は、導通可能期間tssr onよりも長く設定している(τ13-τ12>tssr on)。第4の期間、実施例2では、1.1(=2.2-1.1)msec程度が経過したタイミングt508で、/DISABLE_B信号がハイインピーダンス状態となる。
例えば/DISABLE_B信号がハイインピーダンス状態となったタイミングt508で、GATE_B信号がハイレベルであっても、フォトトライアックカプラ402の導通可能期間tssr onではない(図8(ii))。このため、トライアック56aの導通が終了する際のゼロクロスポイントを迎えるタイミングt509まで、トライアック56bへのゲート電流の供給は開始されない。このように、実施例2では、/DISABLE_B信号として、GATE_A信号のハイレベルの出力期間の前後に導通可能期間tssr onよりも長い期間をそれぞれ設けた信号とする。このようなGATE_B信号が無効となる期間を設けることにより、交流電源55の同一の1半波中にトライアック56bとトライアック56aとの両方が同時に電力供給可能となることを防止する構成となる。
つまり、ゼロクロス検知機能を有するフォトトライアックカプラを用いる場合は、他方のトライアックを制限する回路を一つ設ける構成でよい。これにより、駆動指示信号DRV_AとGATE_B信号とが同時にハイレベル状態となった場合においてもトライアック56a及びトライアック56bに同時に電力が供給されることを防止することができる。
[発熱体を増やした場合]
また、図9に示す様な発熱体54bを増やした構成の場合においても、実施例1と同様にトライアック56a及びトライアック56bに、同時に電力が供給されることが防止されている。なお、上述した構成を同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略する。そのため、実施例2で発熱体を増やした場合でも、発熱体54b1と発熱体54b2と発熱体54b3とのどれか一つにしか電力が供給されない構成となっている。
以上、実施例2によれば、制御部に異常が発生した場合でも、電力が供給される発熱体を制限し、加熱装置の過昇温を防止することができる。
実施例1では、複数のフォトトライアックカプラに対して駆動信号が同時に供給されない構成、実施例2ではフォトトライアックカプラの特性を利用して受光部が同時に導通状態となることを防止する構成について説明した。実施例3では、フォトトライアックカプラ105の発光部とフォトトライアックカプラ118の発光部に供給される電源電圧を選択する構成について説明する。
[制御回路]
図10に実施例3の制御回路の概略図を示す。CPU94はGATE信号とSELECT信号の2つの信号を用いてフォトトライアックカプラ105又はフォトトライアックカプラ118を制御する。なお、図4等と同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略する。
(フォトトライアックカプラ105)
例えば、コンパレータ602の非反転入力端子に接続されたSELECT信号がローレベル状態からハイレベル状態となった際に、この電圧が抵抗603と抵抗604とによる第5の基準電圧以上の場合、コンパレータ602の出力はハイインピーダンスとなる。コンパレータ602の出力がローレベルからハイインピーダンスとなることで、抵抗605とコンデンサ606による時定数R605×C606をもってコンパレータ607の反転入力端子の電圧は上昇する。すなわち、SELECT信号の出力が変化してから抵抗605及びコンデンサ606の時定数で決定されている時間だけ遅延して、コンパレータ607の反転入力端子の電圧が上昇する。ここで、R605は抵抗605の抵抗値を、C606はコンデンサ606の容量値を示す。
コンパレータ607の反転入力端子の電圧が抵抗609と抵抗610とによる第6の基準電圧以上となることで、コンパレータ607の出力端子はローレベル状態となる。コンパレータ607の出力は抵抗611と抵抗612とにより分圧され、分圧された電圧がFET613のゲート端子に印加される。その結果、FET613が導通状態となることで、電源回路(不図示)(第1の供給手段)により供給される第1の電圧である電源電圧VSSRAがフォトトライアックカプラ105の発光部に供給される。更に、CPU94がハイレベルのGATE信号を出力することにより、フォトトライアックカプラ105の発光部に電流が流れ、フォトトライアックカプラ105の受光部は導通状態となり、トライアック56aが導通状態となる。
また、SELECT信号がローレベルになると、コンパレータ602の出力がハイインピーダンスからローレベルとなる。そうすると、コンパレータ607の反転入力端子の電圧は、抵抗605と抵抗608とコンデンサ606による時定数{(R605×R608)/(R605+R608)}×C606にて減少する。すなわち、SELECT信号の出力が変化してから抵抗605、608及びコンデンサ606の時定数で決定されている時間だけ遅延して、コンパレータ607の反転入力端子の電圧が減少する。ここで、R608は抵抗608の抵抗値を示す。コンパレータ607の反転入力端子の電圧が第6の基準電圧未満となることで、コンパレータ607の出力端子はハイインピーダンス状態となる。その結果、FET613は非導通状態となり、フォトトライアックカプラ105の発光部への電源電圧VSSRAが遮断される。これにより、ハイレベルのGATE信号が出力されてもフォトトライアックカプラ105は動作しない状態となる。
(フォトトライアックカプラ118)
一方で、コンパレータ614の反転入力端子に接続されたSELECT信号がハイレベル状態からローレベル状態となった際に、この電圧が抵抗615と抵抗616とによる第7の基準電圧未満の場合、コンパレータ614の出力はハイインピーダンスとなる。コンパレータ614の出力がローレベルからハイインピーダンスとなることで、抵抗617とコンデンサ618による時定数R617×C618をもってコンパレータ620の反転入力端子の電圧は上昇する。すなわち、SELECT信号の出力が変化してから抵抗617及びコンデンサ618の時定数で決定されている時間だけ遅延して、コンパレータ620の反転入力端子の電圧が上昇する。ここでR617は抵抗617の抵抗値を、C618はコンデンサ618の容量値を示す。
コンパレータ620の反転入力端子の電圧が、抵抗621と抵抗622とによる第8の基準電圧以上となることで、コンパレータ620の出力端子はローレベル状態となる。コンパレータ620の出力は抵抗623と抵抗624とにより分圧され、分圧された電圧がFET625のゲート端子に印加される。その結果、FET625が導通状態となることで、電源回路(不図示)(第2の供給手段)により供給される第2の電圧である電源電圧VSSRBがフォトトライアックカプラ118の発光部に供給される。更に、CPU94がハイレベルのGATE信号を出力することにより、フォトトライアックカプラ118の発光部に電流が流れ、フォトトライアックカプラ118の受光部は導通状態となり、トライアック56bが導通状態となる。
また、SSELECT信号がローレベルになると、コンパレータ614の出力がハイインピーダンスからローレベルとなる。そうすると、コンパレータ620の反転入力端子の電圧は、抵抗617と抵抗619とコンデンサ618による時定数{(R617×R619)/(R617+R619)}×C618をもって減少する。すなわち、SELECT信号の出力が変化してから抵抗617、619及びコンデンサ618の時定数で決定されている時間だけ遅延して、コンパレータ620の反転入力端子の電圧が減少する。ここでR619は抵抗619の抵抗値を示す。コンパレータ620の反転入力端子の電圧が第8の基準電圧未満となることで、コンパレータ620の出力端子はハイインピーダンス状態となる。その結果、FET625は非導通状態となり、フォトトライアックカプラ118の発光部への電源電圧VSSRBの供給が遮断される。これにより、ハイレベルのGATE信号が出力されてもフォトトライアックカプラ118は動作しない状態となる。
表1にSELECT信号の出力状態と駆動可能となるトライアック56の関係を示す。表1は、1行目にCPU94から出力されるSELECT信号の状態(H又はL)、2行目に供給可能となる電源電圧、3行目に駆動対象となるトライアック56、4行目にCPU94から出力されるトライアックの駆動信号をそれぞれ示す。
Figure 0007237600000001
CPU94から出力されるSELECT信号がハイレベル(H)の場合、電源電圧VSSRAが供給可能となり、トライアック56aが駆動対象となり、CPU94はGATE信号を出力することによりトライアック56aを制御する。一方、CPU94から出力されるSELECT信号がローレベル(L)の場合、電源電圧VSSRBが供給可能となり、トライアック56bが駆動対象となり、CPU94はGATE信号を出力することによりトライアック56bを制御する。以上のことから、トライアック56aに対しては、ハイレベルのSELECT信号が第1の信号に相当し、ローレベルのSELECT信号が第2の信号に相当する。トライアック56bに対しては、ローレベルのSELECT信号が第1の信号に相当し、ハイレベルのSELECT信号が第2の信号に相当する。このように、SELECT信号のハイレベル又はローレベルの状態に応じて、トライアック56aとトライアック56bのどちらか一方しか駆動できない状態となっていることがわかる。なお、電源電圧VSSRA、VSSRBは、電源電圧Vccであってもよい。
[制御回路の動作]
図11にSELECT信号のローレベルからハイレベル又はハイレベルからローレベルへと切り替える際の電源電圧VSSRAと電源電圧VSSRBの出力状態の関係を示す。図11で、(i)は交流電源55[V]の波形を示し、(ii)はSELECT信号の波形(ハイレベル(H)、ローレベル(L))を示す。(iii)は電源電圧VSSRAの波形を示し、ハイレベルのとき電源電圧Vccが供給され、ローレベルのとき0Vとなっている。(iv)は電源電圧VSSRBの波形を示し、ハイレベルのとき電源電圧Vccが供給され、ローレベルのとき0Vとなっている。(v)はフォトトライアックカプラ105、118の駆動可能タイミングを示し、ハイレベルを「不可」とし、ローレベルを「可」とする。いずれも横軸は時間[ミリ秒(msec)]を示す。
なお、図11の波形に関わる抵抗等の定数は、例えば次の通りである。抵抗603と、抵抗604と、抵抗609と、抵抗610と、抵抗615と、抵抗616と、抵抗621と、抵抗622とは1kΩである。この抵抗定数によって第5の基準電圧から第8の基準電圧は、1/2×Vccとする。抵抗605と抵抗617は33kΩ、抵抗608と、抵抗612と、抵抗619と抵抗624は100Ω、抵抗611と抵抗623は10kΩ、コンデンサ606とコンデンサ618は0.47μFである。
SELECT信号がローレベルからハイレベルに遷移したタイミングt801で(図5(ii))、コンパレータ620の出力は約30μsec遅れてハイインピーダンスとなり、タイミングt802で電源電圧VSSRBは遮断される(図11(iv))。また、コンパレータ607の出力は約10.7msec遅れてローレベル状態となり、タイミングt803で電源電圧VSSRAは供給される(図11(iii))。その結果、電源電圧VSSRA及び電源電圧VSSRBのどちらも出力されない10.6(=10.7-0.03)msec程度の第5の期間が発生する。タイミングt803からタイミングt805は、フォトトライアックカプラ105が駆動可能な期間である(図11(v))。
また、タイミングt804におけるSELECT信号のハイレベルからローレベルへの遷移においても(図11(ii))、電源電圧VSSRAは約30μsec遅れてタイミングt805で遮断され(図11(iii))る。そして、電源電圧VSSRBは約10.7msec遅れてタイミングt806で供給される(図11(iv))。この場合も、電源電圧VSSRA及び電源電圧VSSRBのどちらも出力されない10.6msec程度の第6の期間が発生する。タイミングt806からタイミングt807は、フォトトライアックカプラ118が駆動可能な期間である(図11(v))。
つまり、駆動対象のトライアック56を切り替える際に、両方のトライアック56に対してゲート電流を供給できない期間として、交流電源55の1半波の周期よりも長い期間が設けられる。そのため、どちらか一方のトライアック56が電力を供給中であった場合でも、必ず供給されている電流のゼロクロスポイントに到達した上で停止した後に、他方のトライアック56にゲート電流を供給可能となる。
このような構成により、CPU94に異常が発生し、GATE信号とSELECT信号とが同時にハイレベル状態となった場合に、トライアック56a及びトライアック56bが同時に電力が供給されることを防止できる。また、これらの信号がハイレベルからローレベル又はその逆の遷移が異常なタイミングで発生してもトライアック56a及びトライアック56bが同時に電力が供給されることを防止できる。
[発熱体を増やした場合]
また、図12に示す様な発熱体54bを増やした構成の場合においても、実施例1と同様にトライアック56a及びトライアック56bに、同時に電力が供給されることが防止されている。なお、上述した構成を同じ構成には同じ符号を付し、説明を省略する。そのため、実施例3で発熱体を増やした場合でも、発熱体54b1と発熱体54b2と発熱体54b3とのどれか一つにしか電力が供給されない構成となっている。
以上、実施例3によれば、制御部に異常が発生した場合でも、電力が供給される発熱体を制限し、加熱装置の過昇温を防止することができる。
50 定着装置
54b1、54b2 発熱体
56a、56b 双方向サイリスタ
94 CPU

Claims (15)

  1. 交流電源から電力を供給されて発熱する複数の発熱体を含むヒータと、
    前記複数の発熱体のそれぞれに対応して設けられ、前記発熱体に電力を供給するために導通状態又は電力の供給を遮断するために非導通状態となる複数のトライアックと、
    前記複数のトライアックを制御する制御手段と、
    を備える加熱装置であって、
    長手方向の長さが第1の長さである第1の発熱体と、
    前記長手方向の長さが前記第1の長さよりも短い第2の長さである第2の発熱体と、
    前記長手方向の長さが前記第2の長さよりも短い第3の長さである第3の発熱体と、
    前記第1の発熱体、前記第2の発熱体、及び前記第3の発熱体が配置される基板と、
    を備え、
    前記第1の発熱体は、前記基板の短手方向の一方の端部に配置された一方の前記第1の発熱体と、他方の端部に配置された他方の前記第1の発熱体とであり、
    一方の前記第1の発熱体、他方の前記第1の発熱体及び前記第3の発熱体の一方の端部が電気的に接続された第1の接点と、
    一方の前記第1の発熱体、他方の前記第1の発熱体及び前記第2の発熱体の他方の端部が電気的に接続された第2の接点と、
    前記第2の発熱体の一方の端部が電気的に接続された第3の接点と、
    前記第3の発熱体の他方の端部が電気的に接続された第4の接点と、
    を備え、
    前記基板の前記短手方向において、一方の前記第1の発熱体、前記第2の発熱体、前記第3の発熱体、他方の前記第1の発熱体の順に配置されており、
    前記第1の発熱体に対応して設けられた第1のトライアックを導通状態にするための第1の信号が前記制御手段から出力されると、前記第2の発熱体に対応して設けられた前記第1のトライアックとは異なる第2のトライアックが導通状態になることが禁止された後に前記第1のトライアックが導通状態になり、
    前記第1のトライアックを非導通状態にするための第2の信号が前記制御手段から出力されると、前記第1のトライアックが非導通状態となった後に前記第2のトライアックが導通状態になることが禁止された状態が解除されることを特徴とする加熱装置。
  2. 前記第1のトライアックが非導通状態となってから前記禁止された状態が解除されるまでの期間は、前記交流電源の交流電圧の半周期よりも長いことを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  3. 前記第1のトライアックを駆動するための第1の駆動手段と、
    前記第2のトライアックを駆動するための第2の駆動手段と、
    時定数を決定するための抵抗及びコンデンサを有し、前記第1の信号が入力されると前記第1の駆動手段を導通状態にするための第1の駆動信号を出力し、前記第2の信号が入力されると前記第1の駆動手段を非導通状態にするための第2の駆動信号を出力する第1の駆動部と、
    時定数を決定するための抵抗及びコンデンサを有し、前記第1の信号が入力されると前記第2の駆動手段を非導通状態にするための禁止信号を出力し、前記第2の信号が入力されると前記第2の駆動手段を導通状態にするための解除信号を出力する第2の駆動部と、
    を備え、
    前記第2の駆動部の時定数は、
    入力される信号が前記第2の信号から前記第1の信号に変化するときには、前記第1の駆動部における時定数よりも小さくなるように設定され、
    入力される信号が前記第1の信号から前記第2の信号に変化するときには、前記第1の駆動部における時定数よりも大きくなるように設定されることを特徴とする請求項2に記載の加熱装置。
  4. 前記第1の駆動手段及び前記第2の駆動手段は、発光部と、受光部と、前記受光部の両端電圧が所定の電圧以下のときにのみ導通可能となる機能と、を有するフォトトライアックカプラであることを特徴とする請求項3に記載の加熱装置。
  5. 前記禁止信号が出力されてから前記フォトトライアックカプラが導通状態となるまでの時間は、前記フォトトライアックカプラの前記受光部の両端電圧がゼロクロス電圧以下となっている時間よりも長いことを特徴とする請求項4に記載の加熱装置。
  6. 前記フォトトライアックカプラが非導通状態となってから前記解除信号が出力されるまでの時間は、前記フォトトライアックカプラの前記受光部の両端電圧がゼロクロス電圧以下となっている時間よりも長いことを特徴とする請求項4に記載の加熱装置。
  7. 前記制御手段は、前記第1の信号を前記半周期の間、継続して出力することを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の加熱装置。
  8. 前記第1のトライアックを駆動するための第1の駆動手段と、
    前記第2のトライアックを駆動するための第2の駆動手段と、
    前記第1の駆動手段を駆動するための第1の電圧を供給するための第1の供給手段と、
    前記第2の駆動手段を駆動するための第2の電圧を供給するための第2の供給手段と、
    を備え、
    前記制御手段により前記第1の信号が出力されると前記第1の供給手段から前記第1の電圧が供給され、前記制御手段により前記第2の信号が出力されると前記第2の供給手段から前記第2の電圧が供給されることを特徴とする請求項2に記載の加熱装置。
  9. 前記第1の電圧及び前記第2の電圧がともに供給されない期間が設けられることを特徴とする請求項8に記載の加熱装置。
  10. 交流電源から電力を供給されて発熱する複数の発熱体を含むヒータと、
    前記複数の発熱体のそれぞれに対応して設けられ、前記発熱体に電力を供給するために導通状態又は電力の供給を遮断するために非導通状態となる複数の接続手段と、
    前記複数の接続手段を制御する制御手段と、
    を備える加熱装置であって、
    第1の発熱体に対応して設けられた第1の接続手段を導通状態にするための第1の信号が前記制御手段から出力されると、第2の発熱体に対応して設けられた第2の接続手段が導通状態になることが禁止された後に前記第1の接続手段が導通状態になり、
    前記第1の接続手段を非導通状態にするための第2の信号が前記制御手段から出力されると、前記第1の接続手段が非導通状態となった後に前記第2の接続手段が導通状態になることが禁止された状態が解除され、
    前記第1の接続手段が非導通状態となってから前記禁止された状態が解除されるまでの期間は、前記交流電源の交流電圧の半周期よりも長く、
    前記第1の接続手段を駆動するための第1の駆動手段と、
    前記第2の接続手段を駆動するための第2の駆動手段と、
    時定数を決定するための抵抗及びコンデンサを有し、前記第1の信号が入力されると前記第1の駆動手段を導通状態にするための第1の駆動信号を出力し、前記第2の信号が入力されると前記第1の駆動手段を非導通状態にするための第2の駆動信号を出力する第1の駆動部と、
    時定数を決定するための抵抗及びコンデンサを有し、前記第1の信号が入力されると前記第2の駆動手段を非導通状態にするための禁止信号を出力し、前記第2の信号が入力されると前記第2の駆動手段を導通状態にするための解除信号を出力する第2の駆動部と、
    を備え、
    前記第2の駆動部の時定数は、
    入力される信号が前記第2の信号から前記第1の信号に変化するときには、前記第1の駆動部における時定数よりも小さくなるように設定され、
    入力される信号が前記第1の信号から前記第2の信号に変化するときには、前記第1の駆動部における時定数よりも大きくなるように設定されることを特徴とする加熱装置。
  11. 交流電源から電力を供給されて発熱する複数の発熱体を含むヒータと、
    前記複数の発熱体のそれぞれに対応して設けられ、前記発熱体に電力を供給するために導通状態又は電力の供給を遮断するために非導通状態となる複数の接続手段と、
    前記複数の接続手段を制御する制御手段と、
    を備える加熱装置であって、
    長手方向の長さが第1の長さである第1の発熱体と、
    前記長手方向の長さが前記第1の長さよりも短い第2の長さである第2の発熱体と、
    前記長手方向の長さが前記第2の長さよりも短い第3の長さである第3の発熱体と、
    前記第1の発熱体、前記第2の発熱体、及び前記第3の発熱体が配置される基板と、
    第1の電力供給経路を介して、前記ヒータに電力の供給を行うか行わないかを切り替える第1の接続手段と、
    第2の電力供給経路、又は第3の電力供給経路を介して、前記ヒータに電力の供給を行うか行わないかを切り替える第2の接続手段と、
    前記第2の電力供給経路を形成するか、前記第3の電力供給経路を形成するかを切り替える第3の接続手段と、
    を備え、
    前記基板の短手方向において、一方の前記第1の発熱体、前記第2の発熱体、前記第3の発熱体、他方の前記第1の発熱体の順に配置されており、
    前記第1の接続手段を導通状態にするための第1の信号が前記制御手段から出力されると、前記第2の接続手段が導通状態になることが禁止された後に前記第1の接続手段が導通状態になり、
    前記第1の接続手段を非導通状態にするための第2の信号が前記制御手段から出力されると、前記第1の接続手段が非導通状態となった後に前記第2の接続手段が導通状態になることが禁止された状態が解除されことを特徴とする加熱装置。
  12. 記録材に未定着のトナー像を形成する画像形成手段と、
    記録材上の未定着のトナー像を定着する請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の加熱装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  13. 前記複数の発熱体により加熱される第1の回転体と、
    前記第1の回転体とともにニップ部を形成する第2の回転体と、
    を備えることを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記第1の回転体は、フィルムであることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記ヒータは、前記フィルムの内部空間に配置されており、前記ヒータと前記第2の回転体により前記フィルムを挟持しており、
    記録材上の画像は、前記フィルムと前記第2の回転体との間に形成されたニップ部で前記フィルムを介して加熱されることを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
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