JP7204009B2 - ペリクルのデマウント方法、及び、ペリクルのデマウント装置 - Google Patents

ペリクルのデマウント方法、及び、ペリクルのデマウント装置 Download PDF

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Description

本発明は、ペリクルのデマウント方法、及び、ペリクルのデマウント装置に関する。
半導体デバイスの高集積化及び微細化は、年々加速している。
例えば、現在では、エキシマ露光にて線幅45nm程度のパターンが形成されているが、近年では、半導体デバイスのさらなる微細化に伴い、線幅32nm以下のパターンの形成が求められている。このような微細加工は、従来のエキシマ露光では対応が難しい。そこで、露光光をより短波長のEUV(Extreme Ultra Violet:極端紫外)光に替えることが検討されている。
EUV光は、あらゆる物質に吸収されやすい特性を有する。露光光としてEUV光を用いるフォトリソグラフィー(以下、「EUVリソグラフィー」ともいう)では、反射光学系を用いて露光を行う。具体的には、露光パターンが反映されフォトマスク(例えばレチクル等)によってEUV光を反射させ、反射光としてのEUV光によってレジストを露光する。
フォトリソグラフィー工程において、フォトマスクに異物が付着していると、EUV光が異物に吸収されることにより、EUV光が散乱するため、所望のパターンに露光されない場合がある。そのため、フォトマスクのEUV光照射面側にペリクルをマウント(即ち、装着)させてフォトマスク保護している。
上記ペリクルの構成は、フォトマスクのEUV光照射面を保護するためのペリクル膜と、このペリクル膜を支持するペリクル枠と、を含む構成となっている。
フォトマスクにマウントされているペリクルは、塵埃等による汚染、光による劣化等を被る場合がある。この場合、ペリクルの張り替えを行う必要を生じる場合があり、そのために、フォトマスクにマウントされているペリクルをデマウントする(即ち、脱着する)必要を生じる場合がある。
フォトマスクからペリクルをデマウントする従来の方法として、例えば、特許文献1に記載のペリクルのデマウント方法が知られている。
特許文献1には、フォトマスクに配置されたペリクルの少なくともペリクル膜をシートと密着させ、上記ペリクルを上記フォトマスクからデマウントする、ペリクルのデマウント方法が開示されている。
特許文献1:特開2016-206527号公報
本開示の実施形態が解決しようとする課題は、フォトマスクの汚染の抑制性に優れるペリクルのデマウント方法を提供することである。
上記課題を解決するための手段には、以下の態様が含まれる。
<1> フォトマスク、ペリクル枠、及びペリクル膜をこの順の配置で備える積層体を準備する工程と、
電極を準備する工程と、
前記積層体及び前記電極を前記積層体における前記ペリクル膜と前記電極とが対向するように配置し、かつ、前記電極に電圧を印加することにより、静電引力を発生させ、発生した前記静電引力によって前記ペリクル膜を前記電極の方向に引きつけることにより、前記積層体における前記フォトマスクから前記ペリクル膜をデマウントするデマウント工程と、
を含む、ペリクルのデマウント方法。
<2> 前記デマウント工程は、前記積層体における前記ペリクル膜と前記電極との間にフィルムを配置し、前記静電引力により、前記ペリクル膜を前記フィルムの表面に引きつけることにより前記ペリクル膜をデマウントする、<1>に記載のペリクルのデマウント方法。
<3> 前記積層体が、前記フォトマスクと前記ペリクル枠との間に、マスク接着層を更に備える、<1>又は<2>に記載のペリクルのデマウント方法。
<4> 前記積層体を第1積層体とした場合に、
前記デマウント工程が、
前記第1積層体における前記フォトマスク側に前記ペリクル枠を残したまま、前記静電引力により前記ペリクル膜をデマウントすることにより、前記フォトマスク、前記マスク接着層、及び前記ペリクル枠を含む第2積層体を得ることと、
前記第2積層体を熱処理することと、
前記第2積層体における前記フォトマスクから前記ペリクル枠をデマウントすることと、
を含む、<3>に記載のペリクルのデマウント方法。
<5> 前記デマウント工程の前に、前記積層体を熱処理する工程を更に含む、<1>~<4>のいずれか1つに記載のペリクルのデマウント方法。
<6> 前記ペリクル枠の外周面に、凹部及び切り欠きの少なくとも一方が設けられている、<1>~<5>のいずれか1つに記載のペリクルのデマウント方法。
<7> <1>~<6>のいずれか1つに記載のペリクルのデマウント方法における前記デマウント工程を実施するためのペリクルのデマウント装置であって、
前記積層体を保持する保持部材と、
前記電極と、
を備える、ペリクルのデマウント装置。
<8> 前記保持部材は、前記積層体を前記フォトマスクが上側となり前記ペリクル膜が下側となる向きに保持し、かつ、前記ペリクル膜の自立部分を露出させる開口部を有する、<7>に記載のペリクルのデマウント装置。
<9> 前記保持部材及び前記電極は、前記開口部と前記電極とが対向するように配置されているか、又は、
前記保持部材及び前記電極の少なくとも一方は、前記開口部と前記電極とが対向する配置となるように移動可能である、
<8>に記載のペリクルのデマウント装置。
<10> 前記電極の面積が、前記開口部の面積よりも広い、<9>に記載のペリクルのデマウント装置。
<11> 更に、互いに対向している前記開口部と前記電極との間に樹脂フィルムを走行させるフィルム搬送手段を更に備える、<9>又は<10>に記載のペリクルのデマウント装置。
<12> 前記保持部材が、前記ペリクル枠を固定するペリクル枠固定部材を含む、<7>~<11>のいずれか1つに記載のペリクルのデマウント装置。
本開示によれば、フォトマスクの汚染の抑制性に優れるペリクルのデマウント方法が提供される。
本開示のペリクルのデマウント方法において、積層体を準備する工程で準備する積層体の一例を模式的に示す概略断面図である。 本開示におけるペリクルのデマウントの一例を模式的に示す概略断面図である。 本開示におけるペリクルのデマウントの別の一例を模式的に示す概略断面図である。 ペリクル膜及びペリクル枠に、ペリクル膜及びペリクル枠の厚さ方向を深さ方向とする穴が設けられている態様の積層体の一例を示す概略断面図である。 外周面に凹部が設けられている態様のペリクル枠を含む積層体の一例を示す概略断面図である。 外周面に切り欠きが設けられている態様のペリクル枠を含む積層体の一例を示す概略断面図である。 本開示のペリクルのデマウント方法において、積層体を準備する工程で準備する積層体の別の一例を模式的に示す概略断面図である。 本開示のペリクルのデマウント方法において、積層体を準備する工程で準備する積層体の更に別の一例を模式的に示す概略断面図である。 本開示のペリクルのデマウント方法において、積層体を準備する工程で準備する積層体の更に別の一例を模式的に示す概略断面図である。 本開示の実施形態に係るペリクルのデマウント装置の一例を概念的に示す概略断面図である。 本開示の実施形態に係るペリクルのデマウント装置の別の一例を概念的に示す概略断面図である。 本開示の実施形態に係るペリクルのデマウント装置の更に別の一例を概念的に示す概略断面図である。
本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値下限値及び上限値として含む範囲を意味する。本明細書に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本明細書において、好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本明細書において、「工程」との用語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本開示において、EUV(Extreme Ultra Violet:極端紫外)光とは、波長5nm~30nmの光を指す。EUV光の波長は、波長5nm~13.5nmが好ましい。
本開示において、EUV光、及び、EUV光よりも波長が短い光を総称し、「EUV光等」ということがある。
本明細書において、「ペリクル」とは、ペリクル枠と、ペリクル枠の厚さ方向の一端面に支持されたペリクル膜と、を含む部材を意味する。
本明細書において、「ペリクルのデマウント方法」とは、ペリクルがマウントされたフォトマスクから、少なくともペリクル膜をデマウントする(即ち、脱着する)方法を意味する。
「ペリクルのデマウント方法」の概念には、
ペリクルがマウントされたフォトマスクにペリクル枠を残したまま、ペリクル膜をデマウントする方法と、
ペリクルがマウントされたフォトマスクから、ペリクル膜及びペリクル枠の両方(即ち、ペリクル全体)をデマウントする方法と、
の両方が包含される。
また、「ペリクルのデマウント方法」の概念には、ペリクル膜のみ又はペリクル膜及びペリクル枠の両方と、その他の要素(例えば、接着層等)と、をデマウントする方法も包含される。
また、「ペリクルのデマウント方法」の概念には、ペリクルを破壊しながらフォトマスクから脱着する方法も包含される。
〔ペリクルのデマウント方法〕
本開示のペリクルのデマウント方法は、
フォトマスク、ペリクル枠、及びペリクル膜をこの順の配置で備える積層体を準備する工程と、
電極を準備する工程と、
積層体及び電極を、積層体におけるペリクル膜と電極とが対向するように配置し、かつ、電極に電圧を印加することにより、静電引力を発生させ、発生した静電引力によってペリクル膜を電極の方向に引きつけることにより、積層体におけるフォトマスクからペリクル膜をデマウントするデマウント工程と、
を含む。
本開示のペリクルのデマウント方法は、フォトマスクの汚染の抑制性に優れる。即ち、本開示のペリクルのデマウント方法によれば、フォトマスクの汚染が抑制される。かかる効果が奏される理由は、以下のように推測される。
ペリクル膜は、厚さが極めて薄い膜である。例えば、EUVリソグラフィーにおいて使用されるペリクル膜は、厚さがナノメートルオーダーの値となる。このため、フォトマスクからペリクルをデマウントする際、ペリクル膜の破損が生じやすく、ペリクル膜の破損(破壊の概念を含む。以下同じ。)によって生じたペリクル膜片がフォトマスクに付着することにより、フォトマスクが汚染される場合がある。特に、ペリクル膜の自立部分(即ち、ペリクル枠の内周面によって形成される開口部上に位置し、ペリクル枠によって支持されていない部分)は破損しやすい。
かかる問題に関し、本開示のペリクルのデマウント方法では、フォトマスクと、ペリクル枠と、ペリクル膜と、をこの順の配置で備える積層体におけるフォトマスクからのペリクル膜のデマウントを、以下のようにして行う。
積層体及び電極を積層体におけるペリクル膜と電極とが対向するように配置し、かつ、電極に電圧を印加することにより、静電引力を発生させる。この静電引力により、ペリクル膜を電極の方向に引きつけることにより、積層体におけるフォトマスクからペリクル膜デマウントする。この際、ペリクル膜が破損しても構わない。ペリクル膜が破損した場合、破損によって生じたペリクル膜片が、電極の方向に引き寄せられる。
このように、本開示のペリクルのデマウント方法では、ペリクル膜が破損した場合においても、ペリクル膜の破損によって生じたペリクル膜片が電極の方向に引き寄せられるので、ペリクル膜片がフォトマスクに付着すること(即ち、ペリクル膜片によるフォトマスクの汚染)が抑制される。
本開示において、「積層体におけるペリクル膜と電極とが対向する」とは、積層体における(フォトマスク側ではなく)ペリクル膜側に電極が配置されている状態を意味する。この条件を満足する限り、ペリクル膜と電極との間に、他の物体(例えば、後述する静電チャックにおける電極以外の部材(例えば、樹脂部材)、後述するフィルム、等)が介在していてもよい。
以下、本開示の一例について、適宜、図面を参照しながら説明する。
但し、本開示は、以下の図面等の具体例に限定されることはない。
各図面に共通の要素については、同一の符号を付し、重複した説明を省略することがある。
また、図面では、構造を見やすくするために、隠れ線の一部を省略することがある。
図1は、本開示のペリクルのデマウント方法において、積層体を準備する工程で準備する積層体の一例を模式的に示す概略断面図である。
図1に示されるように、本一例に係る積層体は、フォトマスク105と、ペリクル枠103と、ペリクル膜102と、をこの順の配置で備える。
本一例に係る積層体は、例えば、フォトマスク105上に、ペリクル膜102及びペリクル枠103を含むペリクル101をマウントすることによって得られる。
ペリクル枠103は、その厚さ方向の一端面の側にペリクル膜102を支持している。言い換えれば、ペリクル膜102のうち、平面視でペリクル枠103に重なる部分は、ペリクル枠103によって支持されている。ペリクル膜102のうち、平面視で、ペリクル枠103の内周面によって確定される開口部に重なる部分は支持されておらず、自立部分(即ち、膜が下地上に形成されているのではなく、膜単独で存在している部分)となっている。
図2は、本開示におけるペリクルのデマウントの一例を模式的に示す概略断面図である。
図2に示されるように、この一例に係るペリクルのデマウントでは、図1に示した積層体におけるフォトマスク105にペリクル枠103を残したままペリクル膜102をデマウントする。デマウントは、ペリクル膜102を、ペリクル膜102に対向配置された不図示の電極の方向(例えば、図2中では上方)に、静電引力によって引きつけることによって行う。
この一例では、デマウントされたペリクル膜102が膜の形状を維持しているが、ペリクル膜102はデマウントされる際に破壊されてもよい。
図3は、本開示におけるペリクルのデマウントの別の一例を模式的に示す概略断面図である。
図3に示されるように、この一例に係るペリクルのデマウントでは、図1に示した積層体におけるフォトマスク105から、ペリクル膜102及びペリクル枠103の両方(即ち、ペリクル101全体)をデマウントする。デマウントは、ペリクル101をペリクル膜102に対向配置された不図示の電極の方向に、静電引力によって引きつけることによって行う。
この一例でも、デマウントされたペリクル101におけるペリクル膜102が膜の形状を維持しているが、ペリクル膜102はデマウントされる際に破壊されてもよい。
以下、本開示のペリクルのデマウント方法に含まれ得る各工程について、より詳細に説明する。
<積層体を準備する工程>
本開示のペリクルのデマウント方法は、積層体を準備する工程を含む。
ここでいう積層体は、フォトマスクと、ペリクル枠と、ペリクル膜と、をこの順の配置で備える積層体である(例えば、前述の図1参照)。
積層体を準備する工程は、上記積層体を製造する工程であってもよいし、予め製造された上記積層体を単に準備するだけの工程であってもよい。
(ペリクル膜)
本工程で準備する積層体は、ペリクル膜を備える。
ペリクル膜としては、公知のペリクル膜を用いることができる。
ペリクル膜に含まれる材料としては特に制限はなく、有機系材料であっても、無機系材料であっても、有機系材料と無機系材料との混合材料であってもよい。
有機系材料としては、フッ素系ポリマー等が挙げられる。
無機系材料としては、結晶シリコン(例えば、単結晶シリコン、多結晶シリコン、等)、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、グラファイト、アモルファスカーボン、グラフェン、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等が挙げられる。
ペリクル膜は、上記材料を1種単独で含んでいてもよいし、2種以上を含んでいてもよい。
ペリクル膜の構成は、単層構成であっても、二層以上からなる構成であってもよい。
ペリクル膜の厚さ(二層以上からなる場合には総厚)は、2nm~200nmであることが好ましく、2nm~100nmであることがより好ましく、2nm~70nmであることが更に好ましく、2nm~50nmであることが特に好ましい。ペリクル膜の厚さの下限は、5nm又は10nmであってもよい。
ペリクル膜の構成については、例えば、特開2014-021217号公報、国際公開第2015/174412号等の公知のペリクル膜の構成を適宜参照することができる。
(ペリクル枠)
本工程で準備する積層体は、ペリクル枠を備える。
ペリクル枠としては、枠形状を有する部材である公知のペリクル枠を用いることができる。
ペリクル枠の材質としては、ペリクル枠に用いられる通常の材質を適用することができる。
ペリクル枠の材質として、具体的には、アルミニウム、アルミニウム合金(5000系、6000系、7000系等)、ステンレス、シリコン、シリコン合金、鉄、鉄系合金、炭素鋼、工具鋼、セラミックス、金属-セラミックス複合材料、樹脂等が挙げられる。中でも、アルミニウム又はアルミニウム合金が、軽量かつ剛性の面からより好ましい。
また、ペリクル枠は、その表面に保護膜を有していてもよい。
保護膜としては、露光雰囲気中に存在する水素ラジカルおよびEUV光に対して耐性を有する保護膜が好ましい。
保護膜としては、例えば、酸化被膜が挙げられる。酸化被膜は、陽極酸化等の公知の方法によって形成することができる。また、酸化被膜は、黒色系染料によって着色されていてもよい。ペリクル枠が黒色系染料によって着色された酸化被膜を有する場合には、ペリクル枠上の異物の検出がより容易となる。
ペリクル枠の構成については、例えば、特開2014-021217号公報、特開2010-146027号公報等の公知のペリクル枠の構成を適宜参照することができる。
ペリクル枠の外周面には、凹部及び切り欠きの少なくとも一方が設けられていることが好ましい。これにより、フォトマスクから静電引力によってペリクル膜をデマウントした後、ペリクル枠をデマウントする段階において、ペリクル枠をよりデマウントしやすい。例えば、凹部又は切り欠きにペリクル枠ハンドリング用の把持具を差し込むか又は引っ掛けることにより、フォトマスクからペリクル枠を容易にデマウントすることができる。
ペリクル枠の外周面における凹部又は切り欠きは、それぞれ、1つのみ設けられていてもよいし、複数設けられていてもよい。凹部が複数設けられている場合、複数の凹部の各々の形状は同一であってもよいし異なっていてもよい(切り欠きについても同様である)。
図5Aは、外周面に凹部が設けられている態様のペリクル枠を含む積層体の一例を示す概略断面図である。
図5Aに示されるように、この一例に係る積層体は、フォトマスク505と、ペリクル枠503及びペリクル膜502を含むペリクル501と、を備える。この積層体では、フォトマスク505、ペリクル枠503、及びペリクル膜502が、この順に配置されている。
ペリクル枠503の外周面には、凹部509が設けられている。凹部509は、ペリクル枠の外周面を起点とし、ペリクル膜502の面に対して並行方向に延びている。
この一例における積層体では、例えば、フォトマスク505から静電引力によってペリクル膜502をデマウントした後、ペリクル枠503をデマウントする段階において、凹部509にペリクル枠ハンドリング用の把持具を差し込むか又は引っ掛けることにより、フォトマスク505からペリクル枠503を容易にデマウントすることができる。
図5Bは、図5Aに示される積層体の変形例であり、外周面に切り欠きが設けられている態様のペリクル枠を含む積層体の一例を示す概略断面図である。
図5Bに示す積層体の構造は、凹部509が切り欠き510に変更されていること以外は、図5Aに示す積層体の構造と同様である。
この一例における積層体では、例えば、切り欠き510にペリクル枠ハンドリング用の把持具を差し込むか又は引っ掛けることにより、フォトマスク505からペリクル枠503を容易にデマウントすることができる。
また、ペリクル枠には、ペリクル枠の外周面から内周面までを貫通する貫通孔が設けられていてもよい。この貫通孔は、例えば、積層体の外部と、積層体の内部(即ち、ペリクル枠の内周面、ペリクル膜、及びフォトマスクによって囲まれた空間)と、を通気する通気口として機能する。
例えば、後述するデマウント工程において、電極に電圧を印加して静電引力を発生させ、かつ、ペリクル枠に設けられた上記通気口を通じ、積層体の内部に気体を送りこむことにより、積層体の内部を陽圧にし、ペリクル膜を外側(即ち、電極の方向)に膨らませてペリクル膜を破損させ、破損により生じたペリクル膜片を電極側に引きつけることにより、ペリクル膜をデマウントすることができる。
また、ペリクル枠には、ペリクル枠の厚さ方向を深さ方向とする穴(以下、「ペリクル枠の厚さ方向の穴」ともいう)が設けられていてもよい。これにより、フォトマスクから静電引力によってペリクル膜をデマウントした後、ペリクル枠をデマウントする段階において、ペリクル枠をよりデマウントしやすい。例えば、ペリクル枠の厚さ方向の穴にペリクル枠ハンドリング用の把持具を差し込むか又は引っ掛けることにより、フォトマスクからペリクル枠を容易にデマウントすることができる。
また、上述したペリクル枠をデマウントする際の容易性の観点から、積層体におけるペリクル膜及びペリクル枠に、ペリクル膜及びペリクル枠の厚さ方向を深さ方向とする穴が設けられていてもよい。
図4は、ペリクル膜及びペリクル枠に、ペリクル膜及びペリクル枠の厚さ方向を深さ方向とする穴が設けられている態様の積層体の一例を示す概略断面図である。
図4に示されるように、この一例に係る積層体は、フォトマスク405と、ペリクル枠403及びペリクル膜402を含むペリクル401と、を備える。
積層体におけるペリクル膜402及びペリクル枠403には、これらの厚さ方向を深さ方向とする穴409が設けられている。
以上で説明した、ペリクル枠の外周面に設けられる凹部又は切り欠き、ペリクル枠の厚さ方向を深さ方向とする穴、並びに、ペリクル膜及びペリクル枠の厚さ方向を深さ方向とする穴(以下、これらをまとめて「空間」ともいう)は、それぞれ、1つのみであってもよいし、複数であってもよい。また、これらの空間の形状又は大きさは、空間ごとに異なっていてもよい。
(ペリクル膜接着層)
本工程で準備する積層体は、ペリクル膜とペリクル枠との間に、ペリクル膜接着層を更に備えてもよい。
かかる態様における積層体は、例えば、ペリクル膜、ペリクル膜接着層、及びペリクル枠を含むペリクルを、フォトマスクにマウントすることによって作製することができる。
ここで、ペリクル膜接着層とは、ペリクル膜とペリクル枠との間に介在し、ペリクル膜とペリクル枠とを接着させるための層を意味する。
ペリクル膜接着層は、公知の接着剤を含むことができる。
ペリクル膜接着層に含まれ得る接着剤としては、例えば、アクリル樹脂接着剤、エポキシ樹脂接着剤、シリコーン樹脂接着剤、フッ素含有シリコーン系接着剤、フッ素含有エーテル系接着剤等が挙げられる。
(フォトマスク)
本工程で準備する積層体は、フォトマスクを備える。
フォトマスクとしては、光が照射される光照射面を有するものであれば特に制限はない。
フォトマスクとしては、例えば、支持基板と、この支持基板上に積層された反射層と、反射層上に形成された吸収体層と、を含むフォトマスクを用いることができる。
フォトマスクでは、反射層及び吸収体層が設けられた側の面が、光照射面となる。光照射面に対しEUV光等の光が照射された場合、光照射面における吸収体層が、照射された光の少なくとも一部を吸収し、光の残部が反射層によって反射される。反射された光が、感応基板(例えば、フォトレジスト膜付き半導体基板)に照射される。これにより、感応基板上に、所望の像が形成される。
反射層としては、モリブデン(Mo)とシリコン(Si)との多層膜が好適に挙げられる。
吸収体層は、クロム(Cr)、窒化タンタル等、EUV光等の吸収性の高い材料であることが好ましい。
(マスク接着層)
本工程で準備する積層体は、フォトマスクとペリクル枠との間に、マスク接着層を更に備えてもよい。
かかる態様の積層体は、例えば、ペリクル膜、ペリクル枠、及びマスク接着層をこの順の配置で備えるペリクルを、マスク接着層とフォトマスクとが接する向きで、フォトマスクにマウントすることによって作製できる。
ここで、マスク接着層とは、フォトマスクとペリクル枠との間に介在し、フォトマスクとペリクル枠とを接着させるための層を意味する。
マスク接着層は、公知の接着剤を含むことができる。
マスク接着層に含まれ得る接着剤としては、例えば、両面粘着テープ、シリコーン樹脂系接着剤、アクリル系接着剤、ゴム系接着剤、ビニル系接着剤、エポキシ系接着剤等が挙げられる。
本工程で準備する積層体は、上記マスク接着層と上記ペリクル膜接着層とを両方備えていてもよい。
図6は、本開示のペリクルのデマウント方法において、積層体を準備する工程で準備する積層体の別の一例(即ち、図1に示した一例とは別の一例)を模式的に示す概略断面図である。
図6に示されるように、本一例に係る積層体は、フォトマスク605と、マスク接着層607と、ペリクル枠603と、ペリクル膜接着層606と、ペリクル膜602と、をこの順の配置で備える。
本一例における積層体は、例えば、マスク接着層607、ペリクル枠603、ペリクル膜接着層606、及びペリクル膜602をこの順の配置で備えるペリクル601を用いて作製できる。
図7は、本開示のペリクルのデマウント方法において、積層体を準備する工程で準備する積層体の更に別の一例を模式的に示す概略断面図である。
図7に示す一例に係る積層体は、ペリクル膜接着層606とペリクル枠603との間にペリクル膜支持枠608及び支持枠接着層609(ここで、ペリクル膜支持枠608はペリクル膜接着層606に接し、支持枠接着層609はペリクル枠603に接する)が介在していること以外は、図6に示した一例に係る積層体の構成と同様である。
本一例における積層体は、例えば、マスク接着層607、ペリクル枠603、支持枠接着層609、ペリクル膜支持枠608、ペリクル膜接着層606、及びペリクル膜602をこの順の配置で備えるペリクル611を用いて作製できる。
図8は、本開示のペリクルのデマウント方法において、積層体を準備する工程で準備する積層体の更に別の一例を模式的に示す概略断面図である。
図8に示す一例に係る積層体の構成は、ペリクル膜接着層606が存在しないこと以外は、図7に示した一例に係る積層体の構成と同様である。
本一例における積層体は、例えば、マスク接着層607、ペリクル枠603、支持枠接着層609、ペリクル膜支持枠608、及びペリクル膜602をこの順の配置で備えるペリクル612を用いて作製できる。
以上の図6~図8に示すように、本開示におけるペリクルの範囲には、
ペリクル膜がペリクル枠の厚さ方向の一端面側に直接(即ち、他の要素を介さずに)支持されている態様(図1参照)だけでなく、
ペリクル膜がペリクル枠の厚さ方向の一端面側に、他の要素(例えば、ペリクル膜接着層、ペリクル膜支持枠、支持枠接着層、等)を介して支持されている態様(図6~図8)も包含される。
<電極を準備する工程>
本開示のペリクルのデマウント方法は、電極を準備する工程を含む。
電極は、後述のデマウント工程において、ペリクル膜のデマウントに用いられる部材である。
電極を準備する工程は、電極を製造する工程であってもよいし、予め製造された電極を単に準備するだけの工程であってもよい。
電極の大きさ、形状、数については特に限定されず、適宜設定することができる。
電極の大きさとしては、ペリクル膜の回収性の観点から、ペリクル膜の自立部分(例えば、図6中の領域A)よりも大きいことが好ましい。
電極を準備する工程は、電極を含む部材(例えば、静電チャック)を準備する工程であってもよい。
この場合、後述するデマウント工程では、電極を含む部材における電極に電圧を印加し、発生した静電引力を利用してペリクル膜のデマウントを行う。
電極を含む部材における電極以外の部分の材質としては、特に制限はなく、例えば、絶縁性を有するガラス、セラミックス、樹脂等が挙げられる。
また、電極を含む部材における電極の構造としては特に制限はなく、単極型であってもよいし、双曲型であってもよい。
電極を含む部材の一例である静電チャックとしては、クーロン力型の静電チャックであってもよいし、ジョンソン・ラベック力型(J-R型)の静電チャックであってもよい。
ここで、クーロン力型の静電チャックは、電極と、静電引力を働かせる対象物と、の間に配置する材料が絶縁体である態様の静電チャックであり、J-R型の静電チャックは、電極と、静電引力を働かせる対象物と、の間に配置する材料が導電性セラミックス化合物である態様の静電チャックである。
クーロン力型の静電チャックとしては特に制限はなく、例えば;
特開昭53-77489号公報に示される、金属板上に絶縁性高分子材料のポリイミドシートを接着剤で貼り付けたクーロン力型の静電チャック;
特開昭63-95644号公報、特開平4-206545号公報、及び特開平5-36819号公報に示されるような2枚の絶縁性セラミック板間に電極を設けたクーロン力型の静電チャック;
特開昭59-152636号公報に示されるように絶縁性セラミックス板上の電極を溶射法により絶縁性セラミックスで被覆したクーロン力型の静電チャック;
等が挙げられる。
J-R型の静電チャックにおいて、電極と対象物の間に配置する導電性セラミックスの体積抵抗率が重要な要素である。
J-R型の静電チャック特に制限はなく、例えば;
特開2000-143349号公報には記載された、窒化アルミニウム、TiN、Ceからなる導電性セラミックスを用いたJ-R型の静電チャック;
特開2006-049356号公報に記載された、酸化アルミニウム酸化チタンからなる導電性セラミックスを用いたJ-R型の静電チャック;
特開2008-087988号公報に記載された、アルミナ、ジルコニア、窒化シリコン、窒化アルミニウムからなる絶縁体セラミックス中に、炭化チタン、窒化チタン、炭化タングステン、炭化タンタル、炭化モリブデン、炭化ニオブ、炭化バナジウムのいずれか一種以上を分散させた導電性セラミックスを用いたJ-R型の静電チャック;
等が挙げられる。
これらの中でも、静電チャックとしては、フォトマスクの汚染の抑制性の観点から、クーロン力型の静電チャックであることが好ましい。
<デマウント工程>
本開示のペリクルのデマウント方法は、上述した積層体におけるフォトマスクからペリクル膜をデマウントするデマウント工程を含む。
本工程におけるデマウントは、上述した積層体及び上述した電極を、積層体におけるペリクル膜と電極とが対向するように配置し、かつ、電極に電圧を印加することにより、静電引力を発生させ、発生した静電引力によってペリクル膜を電極の方向に引きつけることによって行う。これにより、ペリクル膜が回収される。
この過程でペリクル膜が破壊されてもよい。ペリクル膜が破壊された場合には、ペリクル膜片が電極の方向に引き寄せられ、回収される。
電極に電圧を印加することによって発生する静電引力は、ペリクル膜の回収性の観点から、9.8mN/cm(即ち1gf/cm)以上が好ましく、49mN/cm(即ち5gf/cm)以上がより好ましい。
前述したとおり、本工程における静電引力によるペリクル膜のデマウントの際、ペリクル膜と電極との間に、他の物体(例えば、前述した静電チャックにおける電極以外の部材(例えば、樹脂部材)、後述するフィルム、等)が介在していてもよいし、介在していなくてもよい。
他の物体が介在していない場合には、電極の方向に引き寄せられたペリクル膜(ペリクル膜片である場合を含む。以下同じ。)が電極の表面に吸着して回収される。
他の物体が介在している場合には、電極の方向に引き寄せられたペリクル膜が、介在している他の物体の表面に吸着して回収される。
いずれの場合にも、ペリクル膜がフォトマスクから遠ざかる方向に移動するので、フォトマスクに対するペリクル膜の吸着(即ち、汚染)が抑制される。
(フィルム)
デマウント工程では、積層体におけるペリクル膜と電極との間にフィルムを配置し、上記静電引力により、ペリクル膜をフィルムの表面に引きつけることによりペリクル膜をデマウントすることが好ましい。これにより、ペリクル膜の回収がより容易となる。
フィルムとしては特に制限はない。
本開示における「フィルム」の概念には、一般に「フィルム」と称されている物だけでなく、「シート」と称されている物及び「紙」と称されている物も包含される。
フィルムの厚みとしては特に限定されないが、耐久性の点から、5μm~200μmであることが好ましく、5μm~100μmであることがより好ましい。
フィルムの材質としては、例えば、樹脂、ゴム、紙、金属硝子、及びセラミックスからなる群から選択される少なくとも1種が挙げられる。
樹脂を主成分として含むフィルム(以下、「樹脂フィルム」ともいう)における樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)等)などが好適に挙げられる。
樹脂フィルムは、上記材質を1種のみ含んでいてもよいし、2種以上を含んでいてもよい。
ここで、樹脂を主成分として含むフィルムとは、フィルム全体に対する樹脂の含有量が50質量%以上であるフィルムを意味する。
フィルムの片面又は両面には、粘着層が形成されていてもよい。
即ち、デマウント工程では、積層体におけるペリクル膜と電極との間に、粘着層付きのフィルムを、ペリクル膜と粘着層とが対向するように介在させ、この状態で、上記静電引力により、ペリクル膜を粘着層付きのフィルムの粘着層の表面に引きつけ、この表面に吸着させることによりデマウントしてもよい。この態様によれば、ペリクル膜の回収がより容易となる。
粘着剤付きのフィルムとしては、粘着層付きの樹脂フィルムが好ましい。
粘着層付きのフィルム(好ましくは粘着層付きの樹脂フィルム。以下同じ。)における粘着層は、粘着剤を含むことが好ましい。好ましい粘着剤については後述する。
粘着層付きのフィルムにおける粘着層の厚さは、特に制限されないが、ペリクル膜の回収の観点から、50μm~200μm程度の範囲であることが好ましい。
粘着層付きのフィルムの作製方法としては特に制限はなく、公知の作製方法を用いることができる。
粘着層付きのフィルムの作製方法としては、例えば;
フィルムの少なくとも一方の面に、粘着層を形成するための粘着剤溶液を塗布等して乾燥する方法;
剥離ライナー上に、粘着層を形成するための粘着剤溶液を塗布して粘着層を形成した後、この粘着層をフィルムに転写する方法;
等が挙げられる。
上記剥離ライナーとしては、粘着層からの剥離が容易に行えるものであれば特に制限はなく、例えば、フッ素化合物等を用いて表面に離型処理が施された樹脂フィルム(例えばPET等のポリエステルフィルム)などを用いることができる。
(デマウント工程中の熱処理)
積層体が、フォトマスクとペリクル枠との間に、マスク接着層を更に備える場合において、この積層体(即ち、フォトマスクと、マスク接着層と、ペリクル枠と、ペリクル膜と、をこの順の配置で備える積層体)を第1積層体とした場合、
デマウント工程は、
粘着層が形成された第1積層体におけるフォトマスク側にペリクル枠を残したまま、上記静電引力によりペリクル膜をデマウントし、フォトマスク、マスク接着層、及びペリクル枠を含む第2積層体を得ることと、
第2積層体を熱処理することと、
第2積層体におけるフォトマスクからペリクル枠をデマウントすることと、
を含んでもよい。
この態様によれば、第2積層体を熱処理することにより、マスク接着層における接着力を低下させることができるので、ペリクル枠のデマウントをより容易に行うことができる。
上記熱処理の際、第2積層体全体を熱処理してもよいし、第2積層体の一部(例えばマスク接着層を含む部分)を熱処理してもよい。
熱処理のための装置には、特に制限はなく、ヒーター、ホットプレート、オーブン等を用いることができる。
熱処理の温度としては、例えば50℃~140℃が挙げられる。
熱処理の時間としては、例えば10秒~300秒が挙げられる。
<積層体を熱処理する工程>
本開示のペリクルのデマウント方法は、デマウント工程の前に、積層体(即ち、フォトマスク、ペリクル枠、及びペリクル膜を含む積層体)を熱処理する工程を更に含んでもよい。
積層体を熱処理する工程を含む態様は、積層体が、ペリクル膜接着層及びマスク接着層の少なくとも一方を含む場合に特に効果的である。この場合、積層体を熱処理することにより、ペリクル膜接着層及びマスク接着層の少なくとも一方による接着力を低下させることができるので、ペリクル膜の破損を抑制しつつ、デマウントをより容易に行うことができる。
上記熱処理の際、積層体全体を熱処理してもよいし、積層体の一部(例えば、ペリクル膜接着層及びマスク接着層の少なくとも一方を含む部分)を熱処理してもよい。
熱処理のための装置には、特に制限はなく、ヒーター、ホットプレート、オーブン等を用いることができる。
熱処理の温度としては、例えば50℃~140℃が挙げられる。
熱処理の時間としては、例えば10秒~300秒が挙げられる。
<粘着層を形成する工程>
粘着層を形成する工程は、上記積層体におけるペリクル膜上に、粘着層を形成する工程である。
粘着層を形成する工程は、粘着層の形成の際にペリクル膜に加わる負荷をより低減する観点から、
スプレーコーティング法、スピンコーティング法、インクジェット法、スクリーン印刷法、又はディップコーティング法により、粘着層を形成する工程であることが好ましく、
スプレーコーティング法又はスピンコーティング法により、粘着層を形成する工程であることがより好ましく、
スプレーコーティング法により、粘着層を形成する工程であることが特に好ましい。
スプレーコーティング法による粘着層の形成は、公知のスプレーコーティング装置を用いて行うことができる。
スプレーコーティング装置としては、例えば、スプレーガン、超音波スプレーコーティング装置、二流体スプレーコーティング装置、一流体スプレーコーティング装置等が挙げられる。
粘着層は、粘着剤を少なくとも1種含むことが好ましい。
フォトマスクの汚染の抑制性の観点から、粘着層は、
シリコーン系粘着剤、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、エチレン酢酸ビニル共重合体、オレフィン系粘着剤、ポリブタジエン系粘着剤、ゴム系粘着剤、及びスチレン系粘着剤よりなる群から選択される少なくとも1種の粘着剤を含むことが好ましく、
アクリル系粘着剤、ポリブタジエン系粘着剤、ゴム系粘着剤、及びスチレン系粘着剤よりなる群から選択される少なくとも1種の粘着剤を含むことがより好ましく、
アクリル系粘着剤、ポリブタジエン系粘着剤、及びゴム系粘着剤よりなる群から選択される少なくとも1種の粘着剤を含むことが更に好ましい。
粘着剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
シリコーン系粘着剤は、シリコーン樹脂を主成分とする粘着剤であることが好ましい。シリコーン系粘着剤としては、特に制限はなく、付加反応型シリコーン系粘着剤、過酸化物硬化型シリコーン系粘着剤、縮合型シリコーン系粘着剤等が挙げられる。
これらの中でも、ペリクル膜を粘着剤で保持する観点から、保持力の大きい付加硬化型シリコーン系粘着剤が好ましい。
本開示において、粘着剤の主成分とは、粘着剤の全質量に対して、50質量%以上を占める成分を意味する。
アクリル系粘着剤は、アクリル樹脂を主成分とする粘着剤であることが好ましい。アクリル系粘着剤に含まれるアクリル樹脂としては、特に制限はなく、例えば、アルキル(メタ)アクリレート系粘着剤、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、アクリル系粘着剤は、アクリル系ゴム樹脂を主成分とする粘着剤であってもよい。アクリル系ゴム樹脂としては、例えば、メタクリル酸メチルとアクリル酸ブチルのブロック共重合体が挙げられる。
ウレタン系粘着剤は、ポリウレタン樹脂を主成分とする粘着剤であることが好ましい。ウレタン系粘着剤に含まれるポリウレタンとしては、特に制限はなく、例えば、ポリエステルポリウレタン、ポリカーボネートポリウレタン等が挙げられる
ポリアミド系粘着剤は、ポリアミド樹脂を主成分とする粘着剤であることが好ましい。ポリアミド系粘着剤に含まれるポリアミド樹脂としては、特に制限はなく、例えば、ウンデカンラクタムを開環重縮合したポリアミド(アミド11)、ラウリルラクタムを開環重縮合したポリアミド(アミド12)等が挙げられる。
ポリエステル系粘着剤としては、ポリエステル樹脂を主成分とする粘着剤であることが好ましい。ポリエステル樹脂としては、特に制限はなく、多価カルボン酸と多価アルコールとの縮重合体が挙げられる。
上記ポリエステルの具体例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどが挙げられる。
オレフィン系粘着剤は、オレフィン樹脂を主成分とする粘着剤であることが好ましい。
上記オレフィンとしては、特に制限はなく、オレフィンを単独重合してなる重合体、又はオレフィンと他の単量体とを重合してなる共重合体であってもよい。オレフィンとしては、炭素数が2~6のオレフィンが好ましく、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、メチルペンテン、ヘキセンが挙げられる。共重合体に用いる他の単量体としては、例えば、酢酸ビニルが挙げられる。
ゴム系粘着剤はゴムを主成分として含む粘着剤であることが好ましく、例えば、天然ゴム系粘着剤、及び、合成ゴム系粘着剤が好適に挙げられる。合成ゴム系粘着剤としては、例えば、スチレン-ブタジエン共重合体(SBR、SBS)、スチレン-イソプレン共重合体(SIS)、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体(NBR)、クロロプレン重合体、イソブチレン-イソプレン共重合体(ブチルゴム)などが挙げられる。
これらの中でも、ゴム系粘着剤としては、粘着層を形成しやすく、かつ、ペリクル膜を保持しやすい観点から、合成ゴム系粘着剤であることが好ましく、スチレン-ブタジエン共重合体を主成分とする粘着剤であることがより好ましい。
ポリブタジエン系粘着剤は、上記ゴム系粘着剤以外の粘着剤であり、ポリブタジエンを主成分とする粘着剤であることが好ましい。ポリブタジエンとしては、ブタジエンより形成される構造単位含むものであれば、特に制限はなく、ホモポリマーであってもよいし、ブタジエン以外の単量体との共重合体であってもよい。
スチレン系粘着剤は、上記ゴム系粘着剤以外の粘着剤であり、ポリスチレン樹脂を主成分とする粘着剤である。ポリスチレン樹脂としては特に制限はなく、スチレン系単量体(例えば、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ジメチルスチレン、パラメチルスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン)の単独重合体、及び、スチレン系単量体と、スチレン系単量体と共重合可能な単量体と、の共重合体が挙げられる。
スチレン系単量体と共重合可能な単量体としては、例えば、ビニル単量体(例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、無水マレイン酸、ブタジエン)が挙げられる。
フォトマスクの汚染の抑制性の観点から、粘着剤のガラス転移温度としては、-60℃~-20℃であることが好ましく、-60℃~-40℃であることがより好ましい。
フォトマスクの汚染の抑制性の観点から、粘着剤のベースポリマーの重量平均分子量としては、10,000~1,500,000であることが好ましく、50,000~1,000,000であることがより好ましい。また、重合平均分子量の異なるベースポリマーを混合してもよい。
ペリクル膜上に粘着剤を付与して粘着層を形成する際の粘着剤の付与量(例えば、スプレーコーティング法により粘着剤を塗布する際の塗布量)は、乾燥後の付与量で、1g/m~500mg/mであることが好ましく、5mg/m~200g/mであることがより好ましい。
粘着層は、ペリクル膜上に、粘着剤及び溶剤を含む粘着剤溶液を付与して形成してもよい。
粘着剤溶液における溶剤としては、公知の溶剤を用いることができる。
粘着剤溶液における溶剤として、例えば、アセトン、メチルエチルケトン(2-ブタノン)、シクロヘキサン、酢酸エチル、エチレンジクロライド、テトラヒドロフラン、トルエン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、アセチルアセトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメーチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、1-メトキシ-2-プロパノール、3-メトキシ-1-プロパノール、メトキシメトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3-メトキシプロピルアセテート、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ-ブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸エチル等が挙げられる。
粘着剤溶液における溶剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
粘着剤溶液中の固形分濃度(即ち、粘着剤溶液の全量に対する粘着剤の含有量)は、好ましくは1質量%~50質量%程度である。
粘着剤溶液の粘度(25℃)としては、ペリクル膜と粘着剤との密着性をより向上させる観点から、1mPa・s~1,000mPs・sであることが好ましく、100mPa・s~800mPs・sであることがより好ましい。
粘着剤溶液の粘度は、上記溶剤の種類及び/又は量により適宜調整することができる。
粘着層の厚さとしては、1μm以上1mm以下であることがより好ましく、50μm以上1mm以下であることが更に好ましい。
上記粘着層の厚みは、公知の方法によって調整できる。
例えば、スプレーコーティング法によって粘着層を形成する場合、スプレーコーティング装置(例えばスプレーガン)から噴射される粘着剤溶液の噴射量を調整することにより、粘着層の厚さを調整することができる。
粘着層の厚さは、積層体を垂直方向に切断し、その断面を走査型電子顕微鏡により確認することで求められる。
粘着層は、格子構造の溝を有していてもよい。粘着層が格子構造の溝を有することで、例えば、後述する保護フィルムを粘着層上に積層させた場合、ペリクル膜と保護フィルムとを貼り合わせる時に、ペリクル膜と保護フィルムとの間に入り込んだ気体が、格子構造から外部へ排出されやすくなり、ペリクル膜の破裂を防ぐことができる。
粘着層を形成する工程を実施するための装置(例えば、後述のペリクルのデマウント装置)は、ペリクル膜の自立部分上に吐出された粘着剤が、ペリクル膜の自立部分以外の部分及びペリクル膜以外の部分に付着することを防止するためのカバーを備えてもよい。
<保護フィルムを粘着させる工程>
上述した粘着層を形成する工程を含む態様のペリクルのデマウント方法は、粘着層を形成する工程の後であってデマウント工程の前に、粘着層が形成された積層体における粘着層上に保護フィルムを粘着させる工程を更に含んでもよい。
保護フィルムとしては、特に制限はないが、ポリエチレンテレフタラート(PET)フィルム、ポリプロピレン(PP)フィルム、ポリカーボネート(PC)フィルム、等が好適に挙げられる。
保護フィルムの厚みとしては、特に制限はないが、適度な強度を有する観点から、50μm以上500μm以下であることが好ましく、100μm以上200μm以下であることがより好ましい。
保護フィルムは、上述の粘着層ともに共押出した2層フィルムとして、ペリクル膜に積層させてもよい。
本開示のペリクルのデマウント方法は、必要に応じて、上述した工程以外のその他の工程を含んでいてもよい。
以下、本開示のペリクルのデマウント方法の具体的な実施形態である実施形態1を示す。但し、本開示のペリクルのデマウント方法は、以下の実施形態には限定されない。
<実施形態1>
実施形態1について、図6を参照しながら説明する。
図6については前述のとおりである。
実施形態1では、図6に示した積層体と同様の構成を有する積層体と、電極を含む部材としての静電チャック(不図示)と、を積層体におけるペリクル膜602と静電チャックにおける電極とが対向する向きに配置する。この際、積層体は、図6に示した姿勢とは上下反対向きに(即ち、ペリクル膜602が下側となりフォトマスク605が上側となる向きに)配置する。静電チャックは、積層体におけるペリクル膜602の下方に、電極が上を向くように配置する。
次に、積層体におけるペリクル膜602と静電チャックにおける電極との間に、粘着層付きの樹脂フィルム(不図示)を、ペリクル膜602と粘着層(不図示)とが所定の間隔を隔てて対向するように配置する。
この状態で静電チャックにおける電極に電圧を印加することにより、静電引力を発生させ、発生した静電引力により、ペリクル膜602を電極の方向(即ち、下方)に引きつけることにより、積層体におけるフォトマスク605からペリクル膜602をデマウントする。
デマウントされたペリクル膜602は、粘着層付きの樹脂フィルムにおける粘着層に吸着されて回収される。この際、ペリクル膜602が破損され、破損によって生じたペリクル膜片が、上記粘着層に吸着されて回収されてもよい。上記デマウントの際、ペリクル枠603の外周面から内周面までを貫通する貫通孔(即ち通気口;不図示)を通じ、積層体の内部に空気を送りこむことにより、積層体の内部を陽圧にし、ペリクル膜602を外側(即ち、電極の方向)に膨らませてペリクル膜を破損させてもよい。
ペリクル膜602のデマウント後、残った第2積層体(即ち、フォトマスク605とマスク接着層607とペリクル枠603とペリクル膜接着層606とを含む積層体)をホットプレート上に、フォトマスク605とホットプレートとが接触する向きに載置し、マスク接着層の温度が約50℃となるように加熱して、マスク接着層607の接着力を低減させる。
次に、第2積層体におけるペリクル枠603の外周面に設けられた凹部及び/又は切り欠き(不図示)に、ペリクル枠ハンドリング用の把持具を差し込むか又は引っ掛けることにより、マスク接着層607、ペリクル枠603、及びペリクル膜接着層606を、フォトマスク605からデマウントする。
〔ペリクルのデマウント装置〕
次に、上述した本開示のペリクルのデマウント方法を実施するために好適な、ペリクルのデマウント装置の実施形態について説明する。
本実施形態に係るペリクルのデマウント装置は、
本開示のペリクルのデマウント方法における前記デマウント工程を実施するためのペリクルのデマウント装置であって、
本開示のペリクルのデマウント方法において説明した積層体を保持する保持部材と、
本開示のペリクルのデマウント方法において説明した電極と、
を備える。
本実施形態に係るペリクルのデマウント装置により、上述した本開示のペリクルのデマウント方法を実施することができる。
従って、本実施形態に係るペリクルのデマウント装置によれば、上述した本開示のペリクルのデマウント方法と同様に、ペリクル膜片によるフォトマスクの汚染を抑制できるという効果が奏される。
本実施形態に係るペリクルのデマウント装置における保持部材は、本開示のペリクルのデマウント方法において説明した積層体(即ち、フォトマスク、ペリクル枠、及びペリクル膜をこの順の配置で備える積層体)を保持する部材である。
本実施形態に係るペリクルのデマウント装置における電極は、本開示のペリクルのデマウント方法において説明した電極(即ち、電圧が印加されることにより静電引力を発生させ、発生した静電引力によってペリクル膜を引きつけることにより、積層体におけるフォトマスクからペリクル膜をデマウントするための電力)である。
本実施形態に係るペリクルのデマウント装置は、前述したとおり、電極を含む部材として、静電チャックを備えていてもよい。この場合、静電チャックにおける電極を用いてペリクル膜のデマウントを行うことができる。
本実施形態における保持部材は、積層体を、フォトマスクが上側となりペリクル膜が下側となる向きに保持し、かつ、ペリクル膜の少なくとも自立部分を露出させる開口部を有することが好ましい。
この態様によれば、デマウントされたペリクル膜及び/又はペリクル膜片が、開口部を通じて下方(即ち、重力方向)に落ちるので、ペリクル膜片の付着によるフォトマスクの汚染がより効果的に抑制される。
ここで、ペリクル膜の少なくとも自立部分を露出させる開口部の概念には、
開口部がペリクル膜よりも下側に配置される態様と、
開口部がペリクル膜よりも上側に配置される態様(即ち、開口部からペリクル膜が下側にはみ出している態様)(例えば図9及び図10参照)と、
が包含される。
この態様における保持部材が積層体を保持する際、保持部材への取り付け時等における意図しないペリクル膜の損傷を抑制する観点から、保持部材は、積層体におけるペリクル枠及びフォトマスクの少なくとも一方を支持することにより、積層体を保持することが好ましい(例えば図9及び図10参照)。
保持部材が上記開口部を有する態様において、保持部材及び電極は、
(1)保持部材の開口部と電極とが対向するように配置されているか、又は、
(2)保持部材及び電極の少なくとも一方は、保持部材の開口部と電極とが対向する配置となるように移動可能である
ことが好ましい。
これらの態様では、デマウントの際に、ペリクル膜に対して静電引力をより効果的に働かせることができるので、静電引力によるペリクル膜のデマウントをより行いやすい。
(1)の態様は、保持部材の開口部と電極とが常に対向していることを意味する。(1)の態様には、保持部材と電極とが固定配置されている場合に限られず、保持部材及び電極の少なくとも一方が、保持部材と電極との距離が変化するように移動可能である態様も包含される。
(2)の態様は、保持部材及び電極の少なくとも一方が移動可能であることにより、保持部材の開口部と電極とが対向する配置と、保持部材の開口部と電極とが対向しない配置と、の両方を採り得る態様を意味する。
(2)の態様には、例えば、保持部材として、積層体を保持したまま運搬できる運搬部材を用い、保持部材として運搬部材が、電極に対し、上記対向する配置と上記対向しない配置との両方を採り得るように移動可能である態様が含まれる。
上記(1)の態様又は上記(2)の態様において、電極の面積は、開口部の面積よりも広いことが好ましい。これにより、ペリクル膜の自立部分の全体を電極の方向に引き寄せてデマウントすることができるので、フォトマスクの汚染がより効果的に抑制される。
かかる好ましい態様の場合、例えば、ペリクルが、6インチ×6インチの正方形の自立部分を含む場合、開口部のサイズは、6インチ以上×6インチ以上の長方形(正方形を含む)とする。
ペリクルのデマウント装置は、上記(1)の態様又は上記(2)の態様において、更に、互いに対向している開口部と電極との間(即ち、上記(2)の態様においては、開口部と電極とが互いに対向している場合の開口部と電極との間)に、樹脂フィルムを走行させるフィルム搬送手段を更に備えることが好ましい。
この態様では、デマウントにより開口部からペリクル膜及び/又はペリクル膜片を樹脂フィルム上に落下させ、樹脂フィルムの走行によって上記ペリクル膜及び/又は上記ペリクル膜片を回収することができる。このため、フォトマスクの汚染を抑制しつつ、ペリクル膜のデマウントをより効率よく行うことができる。
フィルム搬送手段における樹脂フィルムの搬送方式としては、
フィルムを連続的に搬送することができるツーロール方式、
フィルムを不連続的に、1枚ずつ搬送する枚葉方式
等を適用できる。
中でも、デマウントの効率の観点から、ツーロール方式が好ましい。
ペリクルのデマウント装置における保持部材は、ペリクル枠を固定するペリクル枠固定部材を含むことが好ましい。
この態様によれば、ペリクル膜のデマウントの際のペリクル枠の位置ずれを抑制できる。
本実施形態に係るペリクルのデマウント装置は、必要に応じ、上述した部材以外のその他の部材を備えていてもよい。
以下、本実施形態に係るペリクルのデマウント装置の具体例を3例示すが、本実施形態に係るペリクルのデマウント装置は以下の3例には限定されない。
図9は、本実施形態に係るペリクルのデマウント装置の一例を概念的に示す概略断面図である。
図9に示されるように、本一例に係るペリクルのデマウント装置800は、フォトマスク805、ペリクル枠803、及びペリクル膜802をこの順の配置で備える積層体を保持する保持部材820と、保持部材820に対して下方に配置された電極810と、を備える。
保持部材820は、開口部OP1を有する箱型形状の筐体822を含み、更に、ペリクル枠固定部材としてのペリクル枠固定ピン824を含む。保持部材820は、これらの要素により、積層体を、フォトマスク805が上側となりペリクル膜802が下側となる向きに、開口部OP1からペリクル膜802を露出させつつ、保持している。フォトマスク805のペリクルがマウントされていない主面及び側面は、筐体822によって囲まれている。
保持部材820は、ペリクル枠固定ピン824によって積層体におけるペリクル枠803を固定することにより、積層体を保持している。ペリクル枠固定ピン824の一端は、筐体822の内面に接続されている。ペリクル枠固定ピン824の他端は、ペリクル枠803を固定している。固定方法には特に限定はないが、例えば、ペリクル枠803の外周面に設けられた凹部又は切り欠き(不図示)に対し、ペリクル枠固定ピン824の他端を差し込むか引っ掛ける方法が挙げられる。
保持部材820は、水平方向H1に移動可能である。
これにより、ペリクルのデマウント装置800では、保持部材の開口部OP1と電極810とが対向する配置と、保持部材の開口部OP1と電極810とが対向しない配置と、の両方を採り得る。
保持部材820は、鉛直方向V1(即ち、重力方向G及びその反対方向)にも移動可能である。
電極810もまた、鉛直方向V2(即ち、重力方向G及びその反対方向)に移動可能である。
これらの構成により、デマウント時に、電極810とペリクル膜802との距離(即ちギャップ)を調整することにより、ペリクル膜802に作用する静電引力を調整できる。
電極810は、この電極810に電圧を印加するための電源(不図示)に接続されている。
前述のとおり、この一例における電極810に代えて、電極を含む部材としての静電チャックを用いることもできる。
電極810の面積は、保持部材820(詳細には筐体822)における開口部OP1の面積よりも広くなっている。これにより、ペリクル膜802の自立部分の全体を電極810の方向に引き寄せてデマウントすることができるので、フォトマスクの汚染がより効果的に抑制される。
次に、デマウント装置800の動作(即ち、ペリクルのデマウント)の一例について説明する。
まず、保持部材820に積層体を、前述したとおり保持させる。この操作は、保持部材の開口部OP1と電極810とが対向しない配置で行ってもよい。
次に、保持部材820を水平方向H1に移動させ、保持部材の開口部OP1と電極810とが対向する配置となるように調整する。
この状態で、不図示の電源から電極810に電圧を供給し、静電引力を発生させる。この際、電極810とペリクル膜802とのギャップを調整し、発生する静電引力を調整する。
静電引力によってペリクル膜802を電極810の方向に引きつける。この際、静電引力により、ペリクル膜802を破壊させてもよい。ペリクル膜802又はペリクル膜802の破壊によるペリクル膜片は、電極810に引きつけられる。これにより、ペリクル膜802又はペリクル膜片が、フォトマスク805から遠ざかる方向にデマウントされるので、フォトマスクに対するペリクル膜の吸着(即ち、汚染)が抑制される。
この一例では、ペリクル膜802の下側に電極が配置されているので、ペリクル膜802又はペリクル膜片は、重力によっても電極810に引きつけられる。従って、フォトマスクの汚染がより抑制される。
また、この一例では、ペリクル枠803が、ペリクル枠固定ピン824によって固定されているので、ペリクル膜802のデマウントの際のペリクル枠803の位置ずれが抑制される。
以上のようにして、積層体におけるフォトマスク805からペリクル膜802がデマウントされる。その後、必要に応じ、フォトマスク805からペリクル枠803が常法によってデマウントされる。
図10は、本実施形態に係るペリクルのデマウント装置の別の一例を概念的に示す概略断面図である。
図10に示されるペリクルのデマウント装置840の構造は、積層体を保持する保持部材の構造が異なることを除けば、図8におけるペリクルのデマウント装置800の構造と同様である。
従って、ペリクルのデマウント装置840によれば、ペリクルのデマウント装置800と同様の効果が奏される。
ペリクルのデマウント装置840における保持部材830は、筐体832を含み、かつ、ペリクル枠固定ピンを含まない。
筐体832は、開口部OP2を有する箱型形状である点で、筐体833(図8)と共通するが、開口部OP2を確定する凸部833が存在する点で、筐体833(図8)と異なる。
ペリクルのデマウント装置840における保持部材830は、凸部833によってフォトマスク805を支持することにより、積層体を保持している。
ペリクルのデマウント装置840においても、電極810の面積は、保持部材830(詳細には筐体832)における開口部OP2の面積よりも広くなっている。
図11は、本実施形態に係るペリクルのデマウント装置の別の一例を概念的に示す概略断面図である。
図11に示されるペリクルのデマウント装置860の構造は、以下の点以外は、図8におけるペリクルのデマウント装置840の構造と同様である。
従って、ペリクルのデマウント装置860によれば、ペリクルのデマウント装置800及び840と同様の効果が奏される。
図11に示されるペリクルのデマウント装置860は、互いに対向している開口部OP2と電極810との間に、樹脂フィルムF1を走行させるためのフィルム搬送手段(具体的には、ツーロール搬送方式にてフィルムを搬送するための、フィルム送り出し装置R1及びフィルム巻き取り装置R2)を更に備える。これにより、フォトマスクからデマウントされたペリクル膜が、樹脂フィルムF1上に回収される。このため、フォトマスクの汚染を抑制しつつ、ペリクル膜のデマウントをより効率よく行うことができる。
樹脂フィルムF1の開口部OP2に対向する側には、粘着層が形成されていてもよい。これにより、ペリクル膜をより回収しやすくなる。
ペリクルのデマウント装置860は、保持部材830及び電極810に対し、樹脂フィルム搬送方向上流側に、仕切り部材850を備えている。
仕切り部材850は、樹脂フィルムが通過するための開口部を有している。
ペリクルのデマウント装置860は、保持部材830及び電極810に対し、樹脂フィルム搬送方向下流側に、仕切り部材851を備えている。
仕切り部材851も、樹脂フィルムが通過するための開口部を有している。
ペリクルのデマウント装置860では、仕切り部材850及び851の間の領域として、デマウント領域が確定されている。
このデマウント領域内でペリクル膜のデマウントを行うことにより、デマウント領域外へのペリクル膜の飛散を抑制できる。
更に、デマウント領域内の気圧を、デマウント領域外の気圧よりも低くすることにより、デマウント領域外へのペリクル膜の飛散をより抑制できる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本開示はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
以下の各工程を実施することにより、ペリクルのデマウントを行った。以下、詳細を示す。
<積層体を準備する工程>
SiN膜ペリクル膜と、
一端面の側でSiN膜ペリクル膜を支持するペリクル枠と、
SiN膜ペリクル膜とペリクル枠との間に介在するペリクル膜接着層と、
ペリクル枠の、SiN膜ペリクル膜を支持している端面とは反対側の端面に設けられたマスク接着層と、
を含むペリクルを準備した。
ペリクル枠の外周面には、凹部としてのハンドリング穴が設けられている。このハンドリング穴は、梃子を用いたデマウントの際の作用点として機能する。
ペリクル枠には、外周面から内周面までを貫通する、通気用の貫通孔も設けられている。
上記ペリクルを、遮光膜層を含むフォトマスクの遮光膜層側に、フォトマスクの遮光膜層側とペリクルにおけるマスク接着層とが接する向きで、98Nの荷重で30秒間押しつけた。これにより、フォトマスクにペリクルをマウントさせ、積層体を得た。
<電極を準備する工程>
電極を含む部材として、静電チャック(詳細には、日本特殊陶業(株)製の8インチ静電チャック)を準備した。
<デマウント工程>
Z軸駆動する懸垂型の精密ステージ(以下、「懸垂型Z駆動ステージ」ともいう。)に上記積層体をペリクル膜が下を向くようにして懸垂固定した。
懸垂固定した積層体の下方に、上記静電チャックを配置した。即ち、積層体及び静電チャックを、積層体におけるペリクル膜と静電チャックにおける電極とが対向するように配置した。この際、ペリクル膜の面と電極の面とは平行となるようにし、両者の距離は50mmとなるように調整した。
次に、静電チャック上に樹脂フィルム(詳細には、東レ(株)製のPETフィルム、商品名;ルミラー(登録商標)、厚さ50μm)を配置した。この状態で静電チャックの電極に800Vの電圧を1分間印加し、これにより、約7gf/cm(即ち、68.6mN/cm)の静電引力(即ち、水平保持力)を発生させ、静電チャックにPETフィルムを吸着させた。
次に、懸垂型Z駆動ステージに懸垂固定された積層体をゆっくりと下方に移動させ、積層体におけるペリクル膜を静電チャック上に配置されたPETフィルムに接触させた。この状態を5分間維持した後、積層体を上方にゆっくりと移動させ、これによりペリクル膜を破膜させ、破膜したペリクル膜を、静電引力により静電チャック上に配置されたPETフィルム上に吸着させた。以上のようにして、フォトマスクからペリクル膜をデマウントした。
次に、ペリクル膜のデマウントによって残った第2積層体(即ち、フォトマスクとマスク接着層とペリクル枠とを含む積層体)をホットプレート上に、フォトマスクとホットプレートとが接触する向きに載置し、第2積層体を約70℃で5分間加熱した。これにより、マスク接着層の接着力を低下させた。
次に、ペリクル枠の外周面に設けられたハンドリング穴を作用点とし、梃子を用いて、第2積層体からペリクル枠をデマウントした。
以上の操作の後、フォトマスクの表現を目視にて観察したところ、異物の付着(即ち、汚染)は確認されなかった。
2019年12月13日に出願された日本国特許出願2019-225700号の開示はその全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

Claims (12)

  1. フォトマスク、ペリクル枠、及びペリクル膜をこの順の配置で備える積層体を準備する工程と、
    電極を準備する工程と、
    前記積層体及び前記電極を、前記積層体における前記ペリクル膜と前記電極とが対向するように配置し、かつ、前記電極に電圧を印加することにより、静電引力を発生させ、発生した前記静電引力によって前記ペリクル膜を前記電極の方向に引きつけることにより、前記積層体における前記フォトマスクから前記ペリクル膜をデマウントするデマウント工程と、
    を含む、ペリクルのデマウント方法。
  2. 前記デマウント工程は、前記積層体における前記ペリクル膜と前記電極との間にフィルムを配置し、前記静電引力により、前記ペリクル膜を前記フィルムの表面に引きつけることにより前記ペリクル膜をデマウントする、請求項1に記載のペリクルのデマウント方法。
  3. 前記積層体が、前記フォトマスクと前記ペリクル枠との間に、マスク接着層を更に備える、請求項1又は請求項2に記載のペリクルのデマウント方法。
  4. 前記積層体を第1積層体とした場合に、
    前記デマウント工程が、
    前記第1積層体における前記フォトマスク側に前記ペリクル枠を残したまま、前記静電引力により前記ペリクル膜をデマウントすることにより、前記フォトマスク、前記マスク接着層、及び前記ペリクル枠を含む第2積層体を得ることと、
    前記第2積層体を熱処理することと、
    前記第2積層体における前記フォトマスクから前記ペリクル枠をデマウントすることと、
    を含む、請求項3に記載のペリクルのデマウント方法。
  5. 前記デマウント工程の前に、前記積層体を熱処理する工程を更に含む、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載のペリクルのデマウント方法。
  6. 前記ペリクル枠の外周面に、凹部及び切り欠きの少なくとも一方が設けられている、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載のペリクルのデマウント方法。
  7. 請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のペリクルのデマウント方法における前記デマウント工程を実施するためのペリクルのデマウント装置であって、
    前記積層体を保持する保持部材と、
    前記電極と、
    を備える、ペリクルのデマウント装置。
  8. 前記保持部材は、前記積層体を前記フォトマスクが上側となり前記ペリクル膜が下側となる向きに保持し、かつ、前記ペリクル膜の少なくとも自立部分を露出させる開口部を有する、請求項7に記載のペリクルのデマウント装置。
  9. 前記保持部材及び前記電極は、前記開口部と前記電極とが対向するように配置されているか、又は、
    前記保持部材及び前記電極の少なくとも一方は、前記開口部と前記電極とが対向する配置となるように移動可能である、
    請求項8に記載のペリクルのデマウント装置。
  10. 前記電極の面積が、前記開口部の面積よりも広い、請求項9に記載のペリクルのデマウント装置。
  11. 更に、互いに対向している前記開口部と前記電極との間に樹脂フィルムを走行させるフィルム搬送手段を更に備える、請求項9又は請求項10に記載のペリクルのデマウント装置。
  12. 前記保持部材が、前記ペリクル枠を固定するペリクル枠固定部材を含む、請求項7~請求項11のいずれか1項に記載のペリクルのデマウント装置。
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