JPWO2015174412A1 - ペリクル枠、ペリクル、枠部材、露光原版、露光装置、及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

ペリクル枠、ペリクル、枠部材、露光原版、露光装置、及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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    • G03F1/62Pellicles, e.g. pellicle assemblies, e.g. having membrane on support frame; Preparation thereof
    • G03F1/64Pellicles, e.g. pellicle assemblies, e.g. having membrane on support frame; Preparation thereof characterised by the frames, e.g. structure or material, including bonding means therefor

Abstract

厚さ方向の一方の端面が互いに対向するように配置された第1 枠部材(100)及び第2枠部材(200)を備えたペリクル枠(300)であって、対向する前記端面の少なくとも一方に、前記ペリクル枠の外周面(30、130)と内周面(40、140)とに通じ、前記端面内で1つ以上の曲がり部又は分岐部を有する溝形状の凹部(112)と、前記第1枠部材及び前記第2枠部材の少なくとも一方の、少なくとも一方の端面(10、20、110)に、前記凹部(112)に接続しない、外周面(30、130)へ貫通する貫通孔(14A、14B、24A、24B)を有する溝(12、22)と、を備えた前記ペリクル枠(300)とすることで、貫通流路の加工性を改善した。

Description

本発明は、ペリクル枠、ペリクル、枠部材、露光原版、露光装置、及び半導体装置の製造方法に関する。
半導体デバイス(半導体装置)の高集積化及び微細化は、年々加速している。
例えば、現在では、エキシマ露光にて線幅45nm程度のパターンが形成されているが、近年では、半導体デバイスのさらなる微細化に伴い、線幅32nm以下のパターンの形成が求められている。このような微細加工は、従来のエキシマ露光では対応が難しい。そこで、露光光をより短波長のEUV(Extreme Ultra Violet:極端紫外)光に替えることが検討されている。
EUV光は、あらゆる物質に吸収されやすい特性を有する。
そこで、露光光としてEUV光を用いるフォトリソグラフィー(以下、「EUVリソグラフィー」ともいう)では、反射光学系を用いて露光を行う。具体的には、露光パターンが反映された原版によってEUV光を反射させ、反射光としてのEUV光によってレジストを露光する。この際、原版に異物が付着していると、EUV光が異物に吸収されたり、EUV光が散乱するため、所望のパターンに露光されない場合がある。
そこで、原版のEUV光照射面を、ペリクルで保護することが検討されている。
ペリクルの構成は、原版のEUV光照射面を保護するためのペリクル膜と、このペリクル膜を支持するペリクル枠と、を有する構成となっている。
EUVリソグラフィーに用いられるペリクル膜としては、EUV光に対して高い透過性を有すること、EUV光の照射によって分解・変形しないことが求められる。このような要求を満たすペリクル膜として、単結晶シリコン膜等のシリコン結晶膜(例えば、文献1及び2参照)、金属メッシュ上に積層された窒化アルミニウム膜(例えば、文献3参照)、グラフェン膜(例えば、文献4参照)、等が提案されている。
文献1:特開2010−256434号公報
文献2:特開2009−116284号公報
文献3:特開2005−43895号公報
文献4:国際公開第2011/160861号パンフレット
ところで、ペリクル枠及びペリクル膜を備えるペリクルは、減圧された露光装置内に配置されて用いられることがある。例えばEUV光等の短波長の光を露光光として用いる露光装置では、露光装置内における例えば100Pa以下(好ましくは10Pa以下)に減圧された領域に、ペリクルと原版とを備える露光原版が配置されて用いられることがある。
ペリクル(ペリクル枠)が減圧下で用いられることに鑑み、ペリクル枠に対し、ペリクル枠の外周面と内周面とを貫通する流路を設けることが考えられる。この場合の流路の機能は、ペリクル枠で囲まれた領域(以下、「ペリクル内」ともいう)と、ペリクル枠の外側の領域(以下、「ペリクル外」ともいう)と、の間の圧力調節(通気)を行うことである。
また、露光装置内(例えば原版上)の異物を低減する観点からも、ペリクル枠の外周面と内周面とを貫通する流路を設けることが考えられる。この場合の流路の機能は、露光装置内(例えば原版上)の異物を捕捉することである。露光装置内の異物の一例として、EUV光源で発生する飛散粒子(デブリ)、露光装置内を減圧又は加圧する際においてペリクル内とペリクル外とを行き来するガスの中に混入している異物粒子が挙げられる。
また、ペリクル枠の外周面と内周面とを貫通する流路は、通気の機能と異物捕捉の機能とを兼ね備えることもあり得る。
しかし、ペリクル枠の外周面と内周面とを貫通する流路を、貫通孔として加工(形成)しようとした場合、加工(形成)が難しい場合がある。
例えば、流路の異物捕捉性能を向上させるために、流路の形状を、曲がり部(例えば屈曲部及び湾曲部)、分岐部等を有する形状とすることが考えられる。流路の形状が複雑になるほど、流路の加工(形成)が難しくなる傾向がある。
また、ペリクル枠の厚さの上限に制約がある場合にも、流路の加工(形成)が難しくなる傾向がある。
本発明は上記に鑑みなされたものであり、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明の目的は、加工により、ペリクル枠の外周面と内周面との間を貫通する流路を形成する際の加工性(加工し易さ)に優れたペリクル枠、上記ペリクル枠を備えるペリクル、上記ペリクル枠の一部材として好適な枠部材、上記ペリクルを備える露光原版、並びに、上記露光原版を用いた露光装置及び半導体装置の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 厚さ方向の一方の端面が互いに対向するように配置された第1枠部材及び第2枠部材を備えるペリクル枠であって、
前記第1枠部材の前記第2枠部材に対向する端面及び前記第2枠部材の前記第1枠部材に対向する端面の少なくとも一方に、ペリクル枠の外周面と内周面とに通じる凹部を有し、
前記凹部が設けられている端面に対して垂直な方向から見た前記凹部の形状が、曲がり部及び分岐部の少なくとも1つを有する溝形状である、ペリクル枠。
<2> 更に、前記第1枠部材と前記第2枠部材とを接着する接着剤層を備える、<1>に記載のペリクル枠。
<3> 少なくとも前記凹部と前記接着剤層の一部とによって前記ペリクル枠の外周面と内周面との間を貫通する流路が形成されている、<2>に記載のペリクル枠。
<4> 前記凹部における、前記曲がり部及び前記分岐部の総数が、6以上である、<1>〜<3>のいずれか1項に記載のペリクル枠。
<5> 前記凹部が設けられている端面に対して垂直な方向から見た前記凹部の形状が、前記ペリクル枠の少なくとも三辺にわたって延びる溝形状である、<1>〜<5>のいずれか1項に記載のペリクル枠。
<6> 前記第1枠部材及び前記第2枠部材の少なくとも一方は、
厚さ方向の端面のうちの少なくとも一方に設けられ、前記凹部に接続しない溝と、
外周面と前記溝の壁面との間を貫通する貫通孔と、
を有する、<1>〜<5>のいずれか1項に記載のペリクル枠。
<7> <1>〜<6>のいずれか1項に記載のペリクル枠と、
前記第1枠部材の前記第2枠部材とは対向しない端面の側、又は、前記第2枠部材の前記第1枠部材とは対向しない端面の側に支持されたペリクル膜と、
を備える、ペリクル。
<8> ペリクル枠用の枠部材であって、
厚さ方向の少なくとも一方の端面に、外周面と内周面とに通じる凹部を有し、
前記凹部が設けられている端面に対して垂直な方向から見た前記凹部の形状が、曲がり部及び分岐部の少なくとも1つを有する溝形状である、枠部材。
<9> 更に、
厚さ方向の少なくとも一方の端面に設けられ、前記凹部に接続しない溝と、
外周面と前記溝の壁面との間を貫通する貫通孔と、
を有する、<8>に記載の枠部材。
<10> <7>に記載のペリクルと、
前記ペリクル枠からみて前記ペリクル膜とは反対側に配置された原版と、
を備える、露光原版。
<11> <10>に記載の露光原版を備える、露光装置。
<12> 露光光を放出する光源と、
<10>に記載の露光原版と、
前記光源から放出された露光光を前記露光原版に導く光学系と、
を有し、
前記露光原版は、前記光源から放出された露光光が前記ペリクル膜を透過して前記原版に照射されるように配置されている、露光装置。
<13> 前記露光光が、EUV光である、<12>に記載の露光装置。
<14> 光源から放出された露光光を、<10>に記載の露光原版の前記ペリクル膜を透過させて前記原版に照射し、前記原版で反射させるステップと、
前記原版によって反射された露光光を、前記ペリクル膜を透過させて感応基板に照射することにより、前記感応基板をパターン状に露光するステップと、
を有する、半導体装置の製造方法。
<15> 前記露光光が、EUV光である、<14>に記載の半導体装置の製造方法。
本発明によれば、加工により、ペリクル枠の外周面と内周面との間を貫通する流路を形成する際の加工性(加工し易さ)に優れたペリクル枠、上記ペリクル枠を備えるペリクル、上記ペリクル枠の一部材として好適な枠部材、上記ペリクルを備える露光原版、並びに、上記露光原版を用いた露光装置及び半導体装置の製造方法が提供される。
本実施形態の一例に係るペリクル枠を示す概略斜視図である。 本実施形態の一例に係るペリクル枠における、第1枠部材の第2枠部材と対向する端面、及び、第2枠部材の第1枠部材と対向する端面を示す分解図である。 図1のA−A線断面図である。 本実施形態の変形例に係るペリクル枠の部分断面図である。 本実施形態の変形例に係るペリクル枠の部分断面図である。 本実施形態の一例に係るペリクル枠の構成部材の一つである第1枠部材を、第2枠部材に対向しない端面を観察できる方向から見た概略斜視図である。 本実施形態の変形例に係るペリクル枠に用いられる第1枠部材の概略斜視図である。 本実施形態の変形例に係るペリクル枠に用いられる第2枠部材の概略平面図である。 本実施形態の一例に係るペリクルの概略断面図である。 本実施形態の露光装置の一例に係るEUV露光装置の概略断面図である。
以下、適宜、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。しかし、本発明は、図面等の具体的な実施形態に限定されることはない。また、各図面に共通の要素については、同一の符号を付すことがあり、重複した説明を省略することがある。また、図面では、構造を見やすくするために、隠れ線の一部を省略することがある。
<ペリクル枠>
本実施形態のペリクル枠は、厚さ方向の一方の端面が互いに対向するように配置された第1枠部材及び第2枠部材を備えるペリクル枠であって、上記第1枠部材の上記第2枠部材に対向する端面及び上記第2枠部材の上記第1枠部材に対向する端面の少なくとも一方に、ペリクル枠の外周面と内周面とに通じる凹部を有し、上記凹部が設けられている端面に対して垂直な方向から見た上記凹部の形状が、曲がり部及び分岐部の少なくとも1つを有する溝形状である。
ここで、ペリクル枠の外周面は、第1枠部材の外周面及び第2枠部材の外周面によって形成されている。また、ペリクル枠の内周面は、第1枠部材の内周面及び第2枠部材の内周面によって形成されている。
本実施形態のペリクル枠は、第1枠部材及び第2枠部材以外のその他の部材(例えば、後述の接着剤層等)を備えていてもよい。
また、本実施形態のペリクル枠は、上記凹部を1つのみ有していてもよいし、2つ以上有していてもよい。
また、以下において、枠部材の厚さ方向の端面を、単に「枠部材の端面」ということがある。
本実施形態のペリクル枠において、上記凹部は、(例えば、上記凹部に対向する枠部材、後述の接着剤層、等とともに)ペリクル枠の外周面と内周面との間を貫通する流路を形成している。
即ち、本実施形態のペリクル枠は、上記第1枠部材の上記第2枠部材に対向する端面に、上記第1枠部材の外周面と内周面とに通じる凹部を有すること、及び、上記第2枠部材の上記第1枠部材に対向する端面に、上記第2枠部材の外周面と内周面とに通じる凹部を有することの少なくとも一方を満たしており、少なくとも上記凹部によって、上記ペリクル枠の外周面と内周面との間を貫通する流路が形成されている。
即ち、本実施形態のペリクル枠において、上記流路は、枠部材を貫通する貫通孔として加工されるのではなく、枠部材の端面に凹部を加工することによって形成される。枠部材の端面における凹部の加工は、枠部材を貫通する貫通孔の加工と比較して容易である。
従って、本実施形態のペリクル枠は、加工により、ペリクル枠の外周面と内周面との間を貫通する流路を形成する際の加工性(加工し易さ)に優れている。
上記凹部の加工は、例えば、エッチング(ドライエッチング、ウェットエッチング、等)、研削などの公知の方法によって行うことができる。
上記流路の機能には特に制限はないが、例えば、ペリクル枠で囲まれた領域とペリクル枠の外側の領域との間の圧力調節(通気)を行う機能(以下、「通気機能」ともいう)、露光装置内の異物を捕捉する機能(以下、「異物捕捉機能」ともいう)、等が挙げられる。
上記流路は、2つ以上の機能を兼ね備えていてもよい。
また、ペリクル枠が上記流路を2つ以上有する場合、各流路が異なる機能を有していてもよい。
本実施形態のペリクル枠において、上記凹部が設けられている端面に対して垂直な方向から見た上記凹部の形状は、曲がり部及び分岐部の少なくとも1つを有する溝形状である。これにより、凹部(流路)に侵入した異物(粒子)が、凹部(流路)の壁面により衝突し易くなるので、流路における異物捕捉性能がより向上する。
上記曲がり部としては、屈曲部及び湾曲部が挙げられる。
上記凹部の形状は、屈曲部、分岐部、及び湾曲部の少なくとも1つを有する溝形状であることが好ましい。
ここで、「屈曲部」とは、直線部分に通じる曲がり部を指す(例えば、後述の図2における屈曲部113、114、115、116、117、118)。「屈曲部」は、「コーナー部」と言い換えることもできる。
「湾曲部」とは、直線部分に通じない曲がり部を指す。
本実施形態のペリクル枠は、更に、上記第1枠部材と上記第2枠部材とを接着する接着剤層を備えることが好ましい。これにより、第1枠部材及び第2枠部材がしっかりと固定される。
接着剤層は接着剤を含む。
本実施形態において、「接着剤」は広義の接着剤を指し、「接着剤」の概念には、粘着剤も含まれるものとする。
接着剤としては、アクリル樹脂接着剤、エポキシ樹脂接着剤、ポリイミド樹脂接着剤、シリコーン樹脂接着剤、無機系接着剤、両面粘着テープ、シリコーン樹脂粘着剤、アクリル系粘着剤、ポリオレフィン系粘着剤、等が挙げられる。
中でも、アクリル樹脂接着剤、エポキシ樹脂接着剤、ポリイミド樹脂接着剤、シリコーン樹脂接着剤、無機系接着剤、が好ましい。
本実施形態のペリクル枠では、少なくとも上記凹部と上記接着剤層の一部とによって上記ペリクル枠の外周面と内周面との間を貫通する流路が形成されている態様が好ましい。この態様では、流路の一部を構成する接着剤層の一部により、効果的に異物を捕捉できる。即ち、上記流路における異物捕捉性能がより向上する。
上記流路における異物捕捉性能を更に向上させる観点から、上記凹部における、曲がり部及び分岐部の総数は、6以上であることが好ましい。
この態様は、必ずしも、凹部が曲がり部及び分岐部の両方を有していることには限定されない。例えば凹部が曲がり部のみを有する場合には、曲がり部の総数が6以上であることが好ましい。
例えば、枠部材のうちの特定の一辺の外周面の起点として、枠部材の他の三辺を経由し、上記特定の一辺に戻り、上記特定の一辺の内周面に至る溝(例えば後述の図2参照)では、曲がり部の総数を6とすることができる。
曲がり部及び分岐部の総数の上限には特に制限はないが、上記総数は、圧力損失低減の観点などから、100以下が好ましく、50以下がより好ましく、30以下が特に好ましい。
また、本実施形態のペリクル枠は、上記凹部が設けられている端面に対して垂直な方向から見た上記凹部の形状が、上記ペリクル枠の少なくとも三辺にわたって延びる溝形状である態様が好ましい。
即ち、本実施形態のペリクル枠は、上記第1枠部材の上記第2枠部材に対向する端面に、上記第1枠部材の少なくとも三辺にわたって延び、一端が上記第1枠部材の外周面に通じ、他端が上記第1枠部材の内周面に通じる凹部を有すること、及び、上記第2枠部材の上記第1枠部材に対向する端面に、上記第2枠部材の少なくとも三辺にわたって延び、一端が上記第2枠部材の外周面に通じ、他端が上記第2枠部材の内周面に通じる凹部を有することの少なくとも一方を満たす態様が好ましい。
この態様では、上記凹部によって形成される上記流路の流路長を長くすることができるので、上記流路における異物捕捉性能がより向上する。
この態様の具体例として、後述の第2枠部材200における凹部112(図2参照)、後述の第1枠部材102における凹部32(図7参照)、後述の第2枠部材206における凹部142(図8参照)、等が挙げられる。
本実施形態のペリクル枠において、上記第1枠部材及び上記第2枠部材の少なくとも一方は、厚さ方向の端面のうちの少なくとも一方に設けられ、上記凹部に接続しない溝と、外周面と上記溝の壁面との間を貫通する貫通孔と、を有することが好ましい。
本実施形態のペリクル枠が上記溝及び上記貫通孔を有する場合には、上記第1枠部材及び上記第2枠部材の少なくとも一方(以下、「特定枠部材」ともいう)と他の部材(例えば、ペリクル膜、他の枠部材、原版、等)とを固定する際に、特定枠部材及び他の部材の各々の前面及び背面に接触することなく両者を固定できる。
詳細には、上記貫通孔は、特定枠部材の外周面の一部と、上記溝の壁面(側面又は底面。以下同じ。)の一部と、の間を貫通している。このため、特定枠部材の上記溝が設けられた端面と、他の部材(例えば、ペリクル膜、他の枠部材、原版)と、を対向配置させた状態で、上記貫通孔を通じて上記溝の内部を減圧することにより、特定枠部材と他の部材との間に、押し付け合う力を働かせることができる。このため、特定枠部材及び他の部材の前面及び背面に(装置、治具、手などによって)接触することなく、両者を固定することができる。
従って、本実施形態のペリクル枠が上記溝及び上記貫通孔を有する場合には、特定枠部材と他の部材とを固定する際に、特定枠部材及び他の部材の前面及び背面に接触することなく両者を固定できるという効果が奏される。
なお、本明細書中において、「押し付け合う力」は、引き付け合う力と同義である。
ここで、枠部材について、「前面」とは、厚さ方向の端面の一方(以下、「一端面」ともいう)を指し、「背面」とは、厚さ方向の端面の他方(以下、「他端面」ともいう)を指す。
また、ペリクル膜について、「前面」及び「背面」とは、一方の膜面及び他方の膜面を指す。
原版について、「前面」とは、光照射面を指し、「背面」とは、光照射面とは反対側の面を指す。
以下、本実施形態のペリクル枠が上記溝及び上記貫通孔を有する場合について、より詳細に説明する。
一般に、ペリクル膜は、非常に破れやすい性質を有している。このため、ペリクル膜の取り扱いには、細心の注意が求められる。ペリクル膜の中でも、無機系材料を含むペリクル膜(例えば、特開2010−256434号公報、特開2009−116284号公報、特開2005−43895号公報、又は国際公開第2011/160861号パンフレットに記載のペリクル膜)は、破れやすく、自立しにくい膜であるだけでなく、機械的な接触によっても傷や発塵の原因となるため、その取扱いにはより一層の注意が求められる。ここで、「自立」とは、単独で膜形状を保持できることを指す。
また、半導体デバイスの微細化に伴い、ペリクル膜、ペリクル枠、原版といった部材に異物が付着しないようにするために、より一層の注意が求められる。
例えばEUVリソグラフィーに用いられるEUV露光装置では、露光装置内に原版を固定する際、従来のチャック方式とは異なり、静電チャック方式によって、原版の背面(EUV光照射面とは反対側の面。以下同じ。)がマスクステージに直接接触するように固定される。そのため、原版の背面に異物が付着すると、異物の凹凸によって原版の平坦性が損なわれ正常な露光ができなくなることを本発明者らは見出した。この点に関し、原版を機械的に保持してペリクルを貼り付ける従来の方法では、原版背面への異物付着および傷の発生の原因となりうる。
以上の観点から、本発明者らは、特定枠部材と他の部材(例えば、ペリクル膜、他の枠部材、原版等)とを固定する際に、特定枠部材及び他の部材の前面及び背面を、装置、治具、手などによって接触しないにようにして両者を固定する方法について検討した。
そして本発明者らは、本実施形態のペリクル枠が上記溝及び上記貫通孔を有することにより、かかる方法を実現できることを見出した。
本実施形態のペリクル枠が上記溝及び上記貫通孔を有する場合には、特定枠部材や他の部材に接触することによる、特定枠部材及び他の部材への異物の付着を防止できる。
特に、他の部材としてペリクル膜を用いた場合には、ペリクル膜に接触することによる、ペリクル膜の破れを防止できる。
特に、近年、半導体デバイスの微細化に伴い、ペリクルや原版への異物の付着を抑制する要求が一層強くなっている。
また、線幅32nm以下のパターン形成は、例えばEUVリソグラフィーによって行われる。EUVリソグラフィーに用いられる、無機系材料を含むペリクル膜は、有機系材料を含むペリクル膜と比較して自立しにくい傾向があり、また、機械的な接触によっても傷や発塵を発生しやすい。このため、無機系材料を含むペリクル膜を用いてペリクルを作製する場合には、ペリクル膜の膜面に接触することなくペリクルを作製する要求が大きい。
本実施形態のペリクル枠が上記溝及び上記貫通孔を有する場合には、半導体デバイスの微細化に伴うこれらの要求に応えることができる。
具体的には、本実施形態のペリクル枠は、特に、波長が短い露光光(例えば、EUV光、EUV光よりも更に波長が短い光、等)を用いたリソグラフィー用のペリクル、中でも、無機系材料を含むペリクル膜を備えたペリクルの作製に好適である。
本実施形態において、EUV(Extreme Ultra Violet:極端紫外)光とは、波長5nm〜30nmの光を指す。
EUV光の波長は、5nm〜13.5nmが好ましい。
本実施形態では、EUV光、及び、EUV光よりも波長が短い光を総称し、「EUV光等」ということがある。
本実施形態のペリクル枠が上記溝及び上記貫通孔を有する場合の更に好ましい態様は、特定枠部材が、厚さ方向の一端面及び他端面の両方に上記溝を有する態様である。
この態様の特定枠部材は、上記一端面及び上記他端面の両方に、上述した減圧用の溝を有するため、ペリクル膜、他の枠部材、又は原版を固定する面の選択の幅が広いという利点を有する。
更に、この態様のペリクル枠は、特定枠部材の一端面にペリクル膜若しくは他の枠部材(又は原版)が配置され、他端面に原版(又は、ペリクル膜若しくは他の枠部材)が配置されてなる、露光原版の作製に好適である。この露光原版の作製では、特定枠部材及びペリクル膜に接触せずにペリクルを作製でき、かつ、上記ペリクル及び原版に接触せずに露光原版を作製できる。
(ペリクル枠の一例)
次に、本実施形態のペリクル枠の一例を、図1〜図3及び図6を参照しながら説明する。但し、本実施形態のペリクル枠はこの一例によって限定されることはない。
なお、以下の示す一例は、独立した部材としてのペリクル枠の一例に該当するだけでなく、後述する本実施形態のペリクル(ペリクル枠がペリクル膜を支持してなるペリクル)のうちのペリクル枠の部分の一例にも該当する。
図1は、本実施形態のペリクル枠の一例に係るペリクル枠300の概略斜視図である。
図2は、上記ペリクル枠300における、第1枠部材の第2枠部材と対向する端面、及び、第2枠部材の第1枠部材と対向する端面を示す分解図である。図2では、接着剤層の図示を省略している。
図3は、図1のA−A線断面図である。
図6は、上記ペリクル枠300の構成部材の一つである第1枠部材を、第2枠部材に対向しない端面を観察できる方向から見た概略斜視図である。
図1及び図2に示すように、ペリクル枠300は、矩形状の第1枠部材100及び矩形状の第2枠部材200を備えている。
第1枠部材100及び第2枠部材200は、第1枠部材100の厚さ方向の一方の端面である端面10と、第2枠部材200の厚さ方向の一方の端面である端面110と、が対向するように配置されている。第1枠部材100及び第2枠部材200は、これらの厚さ方向からみたときに、各々の内周面(内周面40、内周面140)、及び、各々の外周面(外周面30、外周面130)が重なるように配置されている。
そして第1枠部材100と第2枠部材200との間には、両者を接着する接着剤層160が介在している。
以上のようにして、一体の枠部材である、ペリクル枠300が形成されている。
ペリクル枠300の外周面は、第1枠部材100の外周面30及び第2枠部材200の外周面130によって形成されている。また、ペリクル枠300の内周面は、第1枠部材100の内周面40及び第2枠部材200の内周面140によって形成されている。
なお、第1枠部材100及び第2枠部材200の形状は上述のとおり矩形状であるが、本実施形態の第1枠部材及び第2枠部材の形状は矩形状には限定されず、矩形状以外の形状(例えば、台形状、枠の外側部分に出っ張りを有する形状、等)であってもよい。
図2に示すように、第2枠部材200の端面110には、溝形状の凹部112が設けられている。凹部112は、第2枠部材200の外周面130と内周面140とに通じている。即ち、凹部112は、第2枠部材200の外周面130と内周面140との間を貫通している。
詳細には、凹部112の形状は、端面110に対して垂直な方向からみたときに、第2枠部材200の四辺のうちの特定の一辺の外周面130を起点とし、他の三辺を経由して上記特定の一辺に戻り、特定の一辺における内周面140を終点とする形状となっている。言い換えれば、凹部112は、第2枠部材200の四辺のうちの少なくとも三辺(概ね四辺)にわたって延び、その一端が外周面130に通じており、その他端が内周面140に通じている。
凹部112は、上記形状であるために、6つの曲がり部、詳細には6つの屈曲部(屈曲部113、114、115、116、117、118)を有している。
本実施形態における凹部の形状は、凹部112の形状には限定されない。凹部の変形例については後述する。
また、第1枠部材100の端面10には、溝12が設けられている。
ペリクル枠300において、第1枠部材100の溝12及び第2枠部材200の凹部112は、互いに接続しない配置で設けられている(特に、図2及び図3参照)。即ち、溝12及び凹部112は、第1枠部材100及び第2枠部材200の厚さ方向(以下、単に「厚さ方向」ともいう)からみたときに、互いに重ならない配置で設けられている。
ペリクル枠300において、より具体的には、溝12は、凹部112よりも外側に配置されている。
更に、溝12は、厚さ方向からみたときに、第1枠部材100の四辺に渡って概ね一周する形状となっているが完全に一周する形状ではなく、端部16及び17を有する有端形状となっている。そして厚さ方向からみた溝12及び凹部112の配置は、溝12の端部16と端部17との間を、凹部112の一部が通る配置となっている。
また、第1枠部材100は、貫通孔14A及び貫通孔14Bを有している。
貫通孔14A及び貫通孔14Bは、それぞれ、溝12の底面と第1枠部材100の外周面30との間を貫通している。
ここで、貫通孔14A及び14Bは、それぞれ、溝12の側面と外周面30との間を貫通していてもよい。
また、貫通孔14A及び14Bのいずれか一方は、省略されていてもよい。即ち、第1枠部材100では、1つの溝(例えば溝12)に対して2つの貫通孔(貫通孔14A及び14B)が接続しているが、本実施形態はこの態様には限定されない。本実施形態では、1つの溝(例えば溝12)に対し、少なくとも1つの貫通孔が接続されていればよい。また、本実施形態では、少なくとも1つの貫通孔に接続される溝が、1つの端面につき2つ以上設けられていてもよい。
また、図6に示すように、端面10とは反対側の端面20には、溝22が設けられている。溝22の形状は、第1枠部材100の形状に沿って一周する無端形状となっている。
第1枠部材100は、貫通孔24A及び貫通孔24Bを有している。
貫通孔24A及び貫通孔24Bは、それぞれ、溝22の底面と外周面30との間を貫通している。
貫通孔24A及び24Bのバリエーションについては、貫通孔14A及び14Bのバリエーションと同様である。
また、図3に示すように、ペリクル枠300において、接着剤層160は、第1枠部材100の端面10のうち、溝12以外の領域に設けられている。
これにより、ペリクル枠300では、凹部112と、接着剤層160の一部(より詳細には接着剤層160の膜面)と、によって、ペリクル枠300の内周面と外周面との間を貫通する流路が形成されている。
この流路は、ペリクル枠300で囲まれた領域とペリクル枠の外側の領域との間の圧力調節(通気)を行う機能(通気機能)、及び、露光装置内の異物を捕捉する機能(異物捕捉機能)の少なくとも一方を果たす。
溝12以外の領域に接着剤層160を設ける方法としては、ペリクル枠300を製造する際、まず、(第2枠部材200の側ではなく)第1枠部材100の側に接着剤層160を形成し、次いで、接着剤層160が形成された第1枠部材100と、第2枠部材200と、を貼り合わせる方法が好適である。
なお、接着剤層160は、第2枠部材の端面110のうち、凹部112以外の領域に設けられていてもよい。凹部112以外の領域に接着剤層160を設ける方法としては、ペリクル枠300を製造する際、第1枠部材100ではなく第2枠部材200の側に、接着剤層160を形成し、その後、接着剤層160が形成された第2枠部材200と、第1枠部材100と、を貼り合わせる方法が好適である。
上述したペリクル枠300において、凹部112は、接着剤層160の一部とともに、ペリクル枠300の内周面と外周面との間を貫通する流路を形成している。
ペリクル枠の内周面と外周面との間を貫通する流路を形成する方法としては、本実施形態とは異なり、枠部材に貫通孔を加工し、この貫通孔を流路とする方法も考えられる。しかし、貫通孔として流路を形成する方法では、凹部112のような、屈曲部を有する複雑な流路を形成することは難しい。
この方法に対し、本実施形態では、枠部材に対し、貫通孔ではなく、凹部を形成するので、流路の形成(加工)が容易であるという利点を有する。凹部の加工は、エッチング(ドライエッチング、ウェットエッチング、等)、研削などの公知の方法によって行うことができる。
また、ペリクル枠300では、上記流路の一部を構成している接着剤層160の一部に異物を付着させることができるので、上記流路における異物捕捉性能が向上する。
また、ペリクル枠300では、凹部112が6か所の屈曲部を有している。これにより、異物が凹部112の壁面に衝突しやすくなるので、凹部112によって形成される流路の異物捕捉性能が向上する。
また、ペリクル枠300では、第1枠部材100の端面10に、凹部112とは接続しない溝12が設けられている。更に、この第1枠部材100には、この溝12に接続する貫通孔14A及び貫通孔14Bが設けられている。
これらの構成により、第1枠部材100と第2枠部材200とを、これらの前面(一方の端面)及び背面(他方の端面)に接触することなく、接着剤層160を介して固定することができる。特に、第2枠部材の端面110とは反対側の端面の側にペリクル膜が支持されている場合(即ち、ペリクル枠300とペリクル膜とを備えるペリクルを作製する場合)には、ペリクル膜の一方の膜面及び他方の膜面に接触することなく、第1枠部材100と第2枠部材200とを接着剤層160を介して固定できる。
具体的には、第1枠部材100の端面10の側(接着剤層160の表面)に第2枠部材200を固定する際に、貫通孔14A及び14Bを通じて溝12の内部を(例えば真空ポンプ等の排気手段によって)減圧することができる。この減圧により、第1枠部材100と第2枠部材200との間に押し付け合う力(即ち、引き付け合う力)を働かせることができるので、これらの前面(一方の端面)及び背面(他方の端面)に接触することなく、接着剤層160を介して両者を固定することができる。
本一例において、溝12は、凹部112とは接続しない溝であるため、上記押し付け合う力を効果的に働かせることができる。また、溝12によって、凹部112の機能(例えば、異物捕捉機能、通気機能、等)が妨げられることもない。
また、ペリクル枠300では、第1枠部材100の端面20に溝22が設けられており、更に、この第1枠部材100には、この溝22に接続する貫通孔24A及び貫通孔24Bが設けられている。
これらの構成により、ペリクル枠300の第1枠部材100の端面20の側に、原版を固定して露光原版を作製する際に、ペリクル枠300及び原版の各々の前面及び背面に接触することなく、両者を固定することができる。
具体的には、第1枠部材100の端面20の側に原版を固定する際に、貫通孔24A及び24Bを通じて溝22の内部を(例えば真空ポンプ等の排気手段によって)減圧することができる。この減圧により、第1枠部材100と原版との間に押し付け合う力(即ち、引き付け合う力)を働かせることができるので、これらの前面及び背面に接触することなく両者を固定することができる。上記固定は、接着剤層を介して行われてもよい。その後、第2枠部材200の端面110とは反対側の端面の側に、(必要に応じ接着剤層を介して)ペリクル膜を固定してもよい。
また、上述したペリクル枠300は、まずペリクル枠300にペリクル膜が支持されたペリクルを作製し、次いで、ペリクルと原版とを固定して露光原版を作製する用途にも好適である。この露光原版の作製では、ペリクル膜、ペリクル枠300、及び原版の各々の前面及び背面に接触することなくペリクルと原版とを(必要に応じ接着剤層を介して)固定して、露光原版を作製することができる。
次に、第1枠部材100の寸法の例について、図2を参照しながら説明する。
なお、第2枠部材200の寸法の例についても第1枠部材100の寸法の例と同様である。
第1枠部材100の長辺方向の長さL1は、例えば135mm〜153mmとすることができ、140mm〜152mmが好ましく、145mm〜151mmがより好ましい。
第1枠部材100の短辺方向の長さL2は、例えば100mm〜130mmとすることができ、105mm〜125mmが好ましく、110mm〜120mmがより好ましい。
長辺方向の長さL1と短辺方向の長さL2とは、同一寸法であってもよい。即ち、第1枠部材100の形状は、正方形形状であってもよい。
第1枠部材100の枠幅(フレーム幅)Wは、例えば1.0mm〜5.0mmとすることができ、1.2mm〜3.5mmが好ましく、1.5mm〜2.5mmがより好ましい。枠幅は、矩形形状の第1枠部材100の四辺において、同一の寸法としてもよいし、異なる寸法としてもよい。
また、第1枠部材100によって囲まれた開口部(貫通孔)の長辺方向の長さは、例えば130mm〜152mmとすることができ、135mm〜151mmが好ましく、140mm〜150mmがより好ましい。
また、開口部の幅は、例えば95mm〜130mmとすることができ、100mm〜125mmが好ましく、105mm〜120mmがより好ましい。
第1枠部材100の厚さtは、例えば0.5mm〜5.0mmとすることができ、0.5mm〜3.0mmが好ましく、0.5mm〜2.0mmがより好ましい。
また、溝12及び溝22の幅は、溝での圧力損失低減、第1枠部材100の枠幅との関係、等を考慮して適宜設定できるが、例えば10μm〜1.0mmとすることができ、50μm〜700μmが好ましく、100μm〜600μmがより好ましく、200μm〜500μmが特に好ましい。
また、溝12及び溝22の深さは、溝での圧力損失低減、枠部材の厚さとの関係、等を考慮して適宜設定できるが、例えば10μm〜1.0mmとすることができ、50μm〜700μmが好ましく、100μm〜600μmがより好ましく、200μm〜500μmが特に好ましい。
また、貫通孔14A、14B、24A、及び24Bの幅は、貫通孔での圧力損失低減、枠部材の厚さとの関係等を考慮して適宜設定できるが、例えば10μm〜1.0mmとすることができ、50μm〜700μmが好ましく、100μm〜600μmがより好ましく、200μm〜500μmが特に好ましい。
また、貫通孔14A、14B、24A、及び24Bの長さは、貫通孔での圧力損失低減、等を考慮して適宜設定できるが、例えば0.5mm〜10mmとすることができ、0.7mm〜5.0mmが好ましく、1.0mm〜2.0mmがより好ましい。
本一例において、第2枠部材200に設けられている凹部112の幅(流路幅)は、凹部112での圧力損失低減等を考慮して適宜設定できるが、例えば10μm以上とすることができ、100μm以上が好ましい。
また、凹部における異物捕捉性能をより高める観点からは、凹部の幅は1.0mm以下が好ましく、700μm以下が更に好ましく、600μm以下が更に好ましく、500μm以下が更に好ましい。
凹部の幅が1.0mm以下であると、ブラウン運動によって異物(特に、粒径100nm以下の粒子)が凹部の壁面により衝突し易くなるので、凹部における異物捕捉性能がより高まる。
なお、粒径10μm程度の異物(粒子)は、重力及び慣性力の少なくとも一方によって凹部(又は流路)の壁面に衝突し、凹部(又は流路)内に捕捉されると考えられる。
凹部の深さ(流路高さ)は、凹部での圧力損失低減、枠部材の厚さとの関係、等を考慮して適宜設定できるが、例えば10μm〜1.0mmとすることができ、50μm〜700μmが好ましく、100μm〜600μmがより好ましく、200μm〜500μmが特に好ましい。
本実施形態における凹部は外周面と内周面とに通じる凹部であるため、凹部の長さ(流路長)は、枠幅(フレーム幅)以上であれば特に制限はない。
凹部の長さ(流路長)は、例えば10mm〜500mmとすることができ、50mm〜490mmが好ましく、100mm〜480mmがより好ましく、200mm〜450mmが更に好ましい。
凹部(流路)の異物捕捉性能を向上させる点では、凹部の長さ(流路長)が長いほど有利である。また、凹部(流路)における圧力損失を低減する点では、凹部の長さ(流路長)が短いほど有利である。
第1枠部材100及び第2枠部材200の材質には特に制限はなく、ペリクル枠に用いられる通常の材質とすることができる。
第1枠部材100の材質として、具体的には、アルミニウム、アルミニウム合金(5000系、6000系、7000系等)、ステンレス、シリコン、シリコン合金、鉄、鉄系合金、炭素鋼、工具鋼、セラミックス、金属−セラミックス複合材料、樹脂等が挙げられる。中でも、アルミニウム、アルミニウム合金が、軽量かつ剛性の面からより好ましい。
また、第1枠部材100の材質及び第2枠部材200の材質は、同一であっても異なっていてもよい。
例えば、第1枠部材100として、アルミニウム又はアルミニウム合金製の枠部材を用い、第2枠部材200として、シリコン製の枠部材を用いてもよい。この態様は、シリコン基板である第2枠部材200が結晶シリコン膜であるペリクル膜を支持した構造の、複合部材を用いる場合に好適である。この複合部材については後述する。
また、第1枠部材100及び第2枠部材200は、その表面に保護膜を有していてもよい。
保護膜としては、露光雰囲気中に存在する水素ラジカルおよびEUV光等に対して耐性を有する保護膜が好ましい。
保護膜としては、例えば、酸化被膜が挙げられる。
酸化被膜は、陽極酸化等の公知の方法によって形成することができる。
また酸化被膜は、黒色系染料によって着色されていてもよい。第1枠部材100が黒色系染料によって着色された酸化被膜を有する場合には、第1枠部材100上の異物の検出がより容易となる。
その他、第1枠部材100及び第2枠部材200のその他の構成については、例えば、特開2014−021217号公報、特開2010−146027号公報等の公知のペリクル枠の構成を適宜参照することができる。
(ペリクル枠の変形例)
以下、本実施形態のペリクル枠の変形例について説明する。
上記ペリクル枠300では、ペリクル枠の外周面と内周面とに通じる凹部112が、第2枠部材200に設けられているが、本実施形態における凹部は、第2枠部材に設けられることには限定されない。
本実施形態における凹部は、第1枠部材及び第2枠部材の少なくとも一方に設けられていればよい。
より詳細には、本実施形態のペリクル枠は、上記第1枠部材の上記第2枠部材に対向する端面に、ペリクル枠(詳細には上記第1枠部材)の外周面と内周面とに通じる凹部を有すること、及び、上記第2枠部材の上記第1枠部材に対向する端面に、ペリクル枠(詳細には上記第2枠部材)の外周面と内周面とに通じる凹部を有することの少なくとも一方を満たしていればよい。
図4及び図5は、いずれも本実施形態の変形例に係るペリクル枠の部分断面図であり、いずれも図3の部分断面図に対応するものである。
図4に示すペリクル枠は、第2枠部材202には凹部が設けられておらず、その代りに第1枠部材102に凹部32が設けられた例である。この例では、凹部32と、接着剤層160の一部(詳細には接着剤層160の端面)と、第2枠部材202の厚さ方向の端面の一部と、によって流路が形成されている。
第1枠部材102において、凹部32は、溝12と接触しない位置(枠部材の厚さ方向からみて重ならない位置)に設けられている。
図5に示すペリクル枠は、第2枠部材200に凹部112が設けられ、かつ、第1枠部材102に凹部32が設けられた例である。図5に示すペリクル枠では、枠部材の厚さ方向からみたときに、凹部112と凹部32とが重なるように両者が設けられており、これにより、凹部112と凹部32とによって一つの流路が形成されている。より詳細には、この例では、凹部112と、凹部32と、接着剤層160の一部(詳細には接着剤層160の端面)と、によって流路が形成されている。
なお、図5に示すペリクル枠では、凹部112と凹部32とによって一つの流路が形成されているが、更なる変形例として、凹部112と凹部32とによって別個の流路が形成されていてもよい。要するに、凹部32が、溝12と接触しない位置(枠部材の厚さ方向からみて重ならない位置)に設けられていればよい。
図7は、図4及び図5に示す変形例に係るペリクル枠に用いられる、第1枠部材102の概略斜視図である。
図7に示すように、第1枠部材102では、端面10に、溝12とは接触しない凹部32が設けられている。
第1枠部材102のその他の構成は、第1枠部材100の構成と同様である。
図8は、ペリクル枠300における第2枠部材200の変形例に係る第2枠部材206の概略平面図である。
図8に示すように、第2枠部材206では、第2枠部材200における凹部112が、凹部112と同様に溝形状ではあるが、分岐部及び蛇行部を含む凹部142に変更されている。
第2枠部材206のその他の構成は、第2枠部材200の構成と同様である。
以上の具体例及び変形例は、適宜、組み合わせることもできる。
(その他の部材)
本実施形態のペリクル枠は、第1枠部材、第2枠部材、第1枠部材と第2枠部材との間に介在する接着剤層以外のその他の部材を備えていてもよい。
例えば、本実施形態のペリクル枠は、ペリクル膜と固定される側の端面、及び、原版と固定される側の端面の少なくとも一方に、接着剤層を備えていてもよい。
接着剤層に含まれる接着剤としては、アクリル樹脂接着剤、エポキシ樹脂接着剤、ポリイミド樹脂接着剤、シリコーン樹脂接着剤、無機系接着剤、両面粘着テープ、シリコーン樹脂粘着剤、アクリル系粘着剤、ポリオレフィン系粘着剤、等が挙げられる。
ペリクル膜との接着に用いられる接着剤としては、アクリル樹脂接着剤、エポキシ樹脂接着剤、ポリイミド樹脂接着剤、シリコーン樹脂接着剤、無機系接着剤、が好ましい。
原版との接着に用いられる接着剤としては、両面粘着テープ、シリコーン樹脂粘着剤、アクリル系粘着剤、ポリオレフィン系粘着剤が好ましい。
また、本実施形態のペリクル枠は、接着剤層上に、更に、剥離ライナー(剥離フィルムやセパレーターとも呼ばれている)を有していてもよい。剥離ライナーとしては、公知のものを特に制限なく用いることができる。
<枠部材>
本実施形態の枠部材は、ペリクル枠用の枠部材であって、厚さ方向の少なくとも一方の端面に、外周面と内周面とに通じる凹部を有し、上記凹部が設けられている端面に対して垂直な方向から見た上記凹部の形状が、曲がり部及び分岐部の少なくとも1つを有する溝形状である。
本実施形態の枠部材としては、前述した第1枠部材及び第2枠部材のうち、凹部が設けられた枠部材が挙げられ、好ましい範囲も前述のとおりである。
本実施形態の枠部材の具体例としては、前述した、第1枠部材102、第2枠部材200、及び第2枠部材206が挙げられる。
本実施形態の枠部材は、更に、厚さ方向の少なくとも一方の端面に設けられ、上記凹部に接続しない溝と、外周面と上記溝の壁面との間を貫通する貫通孔と、を有することが好ましい。
かかる態様の枠部材の一例として、前述した第1枠部材102が挙げられる。
本実施形態の枠部材は、枠部材(以下、「枠本体」ともいう)と枠本体以外のその他の部材を備えた部材であってもよい。
例えば、本実施形態の枠部材(枠本体)は、厚さ方向の少なくとも一方の端面に接着剤層を備えていてもよい。
接着剤層に含まれる接着剤の例は前述のとおりである。
また、本実施形態の枠部材は、上記接着剤層上に、更に、剥離ライナー(剥離フィルムやセパレーターとも呼ばれている)を有していてもよい。
<ペリクル>
本実施形態のペリクルは、上述した本実施形態のペリクル枠と、上記第1枠部材の上記第2枠部材とは対向しない端面の側、又は、上記第2枠部材の上記第1枠部材とは対向しない端面の側に支持されたペリクル膜と、を備える。
本実施形態のペリクルは、本実施形態のペリクル枠を備えるので、本実施形態のペリクル枠と同様の効果を奏する。
以下では、第1枠部材及び第2枠部材の一方であってペリクル膜からみて近い方の枠部材を「枠部材P」と称することがあり、第1枠部材及び第2枠部材の他方(ペリクル膜からみて遠い方の枠部材)を「枠部材Q」と称することがある。
また、以下では、第2枠部材が枠部材P(ペリクル膜からみて近い方の枠部材)であり、第1枠部材が枠部材Q(ペリクル膜からみて遠い方の枠部材)である場合を中心に説明する。
本実施形態のペリクルの構造は、本実施形態のペリクル枠がペリクル膜を支持している構造である。
しかし、本実施形態のペリクルの製造順序は、必ずしも、本実施形態のペリクル枠を製造した後、このペリクル枠にペリクル膜を固定して製造する順序である必要はない。
具体的には、枠部材Pがペリクル膜を支持している構造の複合部材を製造し、得られた複合部材と枠部材Qとを固定して製造する順序であってもよい。
本実施形態のペリクルをいずれの製造順序で製造する場合であっても、第1枠部材及び第2枠部材の一方における凹部が設けられた端面の側に、他方の枠部材を必要に応じ接着剤層を介して固定することにより、少なくとも凹部によって流路を形成することができる。このため、本実施形態のペリクル枠と同様の効果が奏される。
上記ペリクル膜の材質には特に制限はなく、有機系材料であっても、無機系材料であっても、有機系材料と無機系材料との混合材料であってもよい。
有機系材料としては、フッ素系ポリマー等が挙げられる。
無機系材料としては、結晶シリコン(例えば、単結晶シリコン、多結晶シリコン、等)、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、グラファイト、アモルファスカーボン、グラフェン、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等が挙げられる。
ペリクル膜は、上記材料を1種単独で含んでいてもよいし、2種以上を含んでいてもよい。
即ち、ペリクル膜としては、フッ素系ポリマー、結晶シリコン、ダイヤモンドライクカーボン、グラファイト、アモルファスカーボン、グラフェン、炭化ケイ素、窒化ケイ素、及び窒化アルミニウムからなる群から選択される少なくとも1種を含むペリクル膜が挙げられる。
中でも、EUV光等に対し高い透過性を有し、かつ、EUV光等の照射による分解及び変形を抑制できる点で、結晶シリコン、ダイヤモンドライクカーボン、グラファイト、アモルファスカーボン、グラフェン、炭化ケイ素、窒化ケイ素、及び窒化アルミニウムからなる群から選択される少なくとも1種の無機系材料を含むペリクル膜が好ましい。
一方、かかる無機系材料を含むペリクル膜は、非常に破れやすく、接触による傷及び発塵が生じやすい膜である。しかし、本実施形態のペリクルにおいて、枠部材Pが、上述した、凹部に接続しない溝を有する場合には、ペリクル膜及びペリクル枠の各々の前面及び背面に接触することなくペリクルを製造できる。従って、この場合には、かかる無機系材料を含むペリクル膜を用いた場合であっても、接触によるペリクル膜の破れ、傷、発塵等を効果的に防止できる。
また、ペリクル膜の構成は、単層構成であっても、二層以上からなる構成であってもよい。
ペリクル膜の厚さ(二層以上からなる場合には総厚)は、例えば、10nm〜200nmとすることができ、10nm〜100nmが好ましく、10nm〜70nmがより好ましく、10nm〜50nmが特に好ましい。
ペリクル膜の厚さが薄いと(例えば200nm以下であると)、EUV光等に対する透過性に優れる。
一方、ペリクル膜の厚さが薄いと(例えば200nm以下であると)、ペリクル膜が破れやすくなる傾向となる。しかし、本実施形態のペリクルにおいて、枠部材Pが、上述した、凹部に接続しない溝を有する場合には、ペリクル膜、第1枠部材、及び第2枠部材の各々の前面及び背面に接触することなく、ペリクルを製造できる。従って、この場合には、厚さが薄い(例えば200nm以下の)ペリクル膜を用いた場合であっても、ペリクル膜の破れを効果的に防止できる。
また、例えば、本実施形態のペリクルにおいて、上記凹部に接続しない溝が、上記ペリクル枠の端面のうちペリクル膜を支持する側の端面に設けられている場合には、本実施形態のペリクルは、ペリクル膜及びペリクル枠の前面及び背面に接触することなく製造できるという効果(以下、「効果1」とする)を奏する。
また、本実施形態のペリクルにおいて、上記凹部に接続しない溝が、上記ペリクル枠の端面のうちペリクル膜を支持する側の端面の反対面に設けられている場合には、本実施形態のペリクルは、ペリクル及び原版の前面及び背面に接触することなく露光原版を製造できるという効果(以下、「効果2」とする)を奏する。
また、本実施形態のペリクルにおいて、上記ペリクル枠の両方の端面に溝が設けられている場合には、効果1及び効果2の両方を奏することは言うまでもない。
本実施形態のペリクルの好ましい態様は、枠部材Pがペリクル膜を支持している構造の複合部材を備える態様である。
この態様は、ペリクル膜が自立しにくい膜(例えば、シリコン結晶膜等の無機系材料を含むペリクル膜、厚さが薄いペリクル膜、等)である場合であっても、枠部材Pによってペリクル膜の膜形状を保持しながらペリクルを製造できるという利点を有する。
上記複合部材を備える態様のペリクルは、枠部材Pがペリクル膜を支持している構造の複合部材と、枠部材Qと、を固定することによって好適に作製される。
上記複合部材の一例として、ペリクル膜としてのシリコン結晶膜と、枠部材Pとしての枠形状のシリコン基板(例えばシリコンウェハ)と、からなる複合部材が挙げられる。ペリクルの製造において、上記一例に係る複合部材を用いた場合には、枠部材P(枠形状のシリコン基板)によってペリクル膜(シリコン結晶膜)の膜形状を保持しながら、ペリクルを製造できる。
この一例に係る複合部材は、例えば、まず、シリコン基板上にシリコン結晶膜を形成し、次いで、このシリコン基板のシリコン結晶膜非形成面側から、シリコン基板の中央部をエッチングしてこの中央部のシリコン基板を除去することにより作製できる。この方法で作製された複合部材の上記中央部にはシリコン結晶膜のみが残り、この中央部のシリコン結晶膜がペリクル膜となる。中央部の周りの周辺部にはシリコン結晶膜及びシリコン基板が残り、この周辺部に残ったシリコン基板によって枠部材Pが形成される。シリコン基板として円形状のシリコン基板(例えばシリコンウェハ)を用いた場合には、円形状のシリコン基板及びシリコン結晶膜は、枠部材Qとの貼り合わせ前又は貼り合わせ後において、枠部材Qの外形状と同じ外形状にカットされることが好ましい。このカットする操作は、「トリミング」と呼ばれている。
なお、枠部材Pがペリクル膜を支持している構造の複合部材が、上記一例以外の複合部材である場合も同様の方法によって作製できる。
(ペリクルの一例)
次に、本実施形態のペリクルの一例を、図9を参照しながら説明する。但し、本実施形態のペリクルはこの一例によって限定されることはない。
図9は、本実施形態のペリクルの一例(ペリクル500)の概略断面図である。
図9に示されるように、ペリクル500の構成は、ペリクル膜480と第2枠部材482(枠部材P)との複合部材490と、接着剤層付き枠部材420と、を貼り合わせた構成となっている。
接着剤層付き枠部材420は、第1枠部材400(枠部材Q)と、第1枠部材400の一端面(第2枠部材482との対向面)に接する接着剤層460と、第1枠部材400の他端面に接する接着剤層462と、接着剤層462に接する剥離ライナー470と、を備えている。
ペリクル500において、複合部材490と接着剤層付き枠部材420とは、複合部材490の第2枠部材482と、接着剤層付き枠部材420の接着剤層460と、が接するように配置されている。
第1枠部材400(枠部材Q)は、厚さ方向の端面の両方に、それぞれ前述の第1枠部材100と同様の、凹部に接続しない溝を有している。更に、第1枠部材400は、前述の第1枠部材100と同様の貫通孔を有している。
また、第2枠部材482(枠部材P)は、前述の第2枠部材200と同様に、第2枠部材の外周面と内周面とに通じる凹部を有している。そしてこの凹部と、接着剤層付き枠部材420の接着剤層460の膜面とによって流路が形成されている。
ペリクル500は、見方を変えると、第2枠部材482、接着剤層460、第1枠部材400、接着剤層462、及び剥離ライナー470を備えるペリクル枠と、第2枠部材482の第1枠部材400とは対向しない端面の側に固定されたペリクル膜480と、を備えている。
即ち、ペリクル500は、前述のペリクル枠300に対し、第2枠部材200の第1枠部材100とは対向しない端面にペリクル膜を固定し、かつ、第1枠部材100の第2枠部材200とは対向しない端面に、接着剤層及び剥離ライナーを順次設けた構成となっている。
ペリクル500は、複合部材490と接着剤層付き枠部材420とを固定する(貼り合わせる)ことによって作製されることが好ましい。
この際、第1枠部材400の一端面に設けられた溝の内部を、この溝に接続する貫通孔を通じて減圧することができるので、複合部材490及び接着剤層付き枠部材420の前面及び背面に接触することなく、両者を固定することができる。
なお、接着剤層付き枠部材420における剥離ライナー470は、接着剤層462の露出面を保護するために設けられている。
ペリクル500を用いて露光原版を作製する場合には、まず、ペリクル500の接着剤層付き枠部材420から剥離ライナー470を除去することで接着剤層462を露出させ、次いで、露出した接着剤層462によって、ペリクルと原版とを固定する。
上記複合部材490としては、多結晶シリコン膜(p−Si膜)であるペリクル膜480とシリコン基板である第2枠部材482との複合部材が好ましい。このような複合部材を製造する方法の例については、前述したとおりである。
上記第1枠部材400としては、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の枠部材が好ましい。
また、接着剤層460に含まれる接着剤としては、アクリル樹脂接着剤、エポキシ樹脂接着剤、ポリイミド樹脂接着剤、シリコーン樹脂接着剤、無機系接着剤が好ましい。
また、接着剤層462に含まれる接着剤としては、両面粘着テープ、シリコーン樹脂粘着剤、アクリル系粘着剤、ポリオレフィン系粘着剤が好ましい。
<ペリクルの製造方法>
本実施形態のペリクルの製造方法には特に制限はない。
本実施形態のペリクルの製造方法の例として、例えば、本実施形態のペリクル枠とペリクル膜とを、必要に応じ接着剤層を介して固定する方法によって製造する方法(以下、「方法1」ともいう)が挙げられる。
また、本実施形態のペリクルの製造方法の別の例として、前述のとおり、枠部材Pがペリクル膜を支持している構造の複合部材と、枠部材Qと、を必要に応じ接着剤層を介して固定する方法(以下、「方法2」)も挙げられる。
方法1において、枠部材P(ペリクル膜からみて近い方の枠部材)は、ペリクル膜と対向する端面に、凹部と接続しない溝を備え、かつ、この溝の壁面と外周面との間を貫通する貫通孔が設けられていることが好ましい。
また、方法1は、枠部材Pの上記溝が設けられている端面と上記ペリクル膜とが対向するように配置する配置工程と、上記貫通孔を通じて上記溝の内部を減圧することにより、上記ペリクル枠と上記ペリクル膜とを固定する固定工程と、を有することが好ましい。
これにより、前述したとおり、上記減圧により、ペリクル枠とペリクル膜との間に押し付け合う力を働かせることができるので、ペリクル枠及びペリクル膜の前面及び背面に接触することなく、両者を固定することができる。
また、方法2において、枠部材Q(ペリクル膜からみて遠い方の枠部材)は、複合部材と対向する端面に、凹部と接続しない溝を備え、かつ、この溝の壁面と外周面との間を貫通する貫通孔が設けられていることが好ましい。
また、方法2は、枠部材Qの上記溝が設けられている端面と、上記複合部材に含まれる枠部材Pと、が対向するように配置する配置工程と、上記貫通孔を通じて上記溝の内部を減圧することにより、枠部材Qと複合部材とを固定する固定工程と、を有することが好ましい。これにより、前述したとおり、上記減圧により、溝が設けられている枠部材Qと複合部材との間に押し付け合う力を働かせることができるので、枠部材P、枠部材Q、及びペリクル膜の各々の前面及び背面に接触することなく、両者を固定することができる。
上記方法1において、固定工程における減圧は、固定の対象となる、ペリクル枠及びペリクル膜が、加圧雰囲気下に配置された状態で行うことが好ましい。
この態様によれば、ペリクル枠及びペリクル膜が配置される全体の雰囲気の圧力と、溝の内部の圧力と、の差(差圧)をより大きくすることができるので、ペリクル枠とペリクル膜との間に生じる、押し付け合う力をより大きくすることができる。このため、両者をより容易に固定することができる。
上記押し付け合う力(ペリクル枠全体に加わる力)は、1N以上が好ましく、2N以上がより好ましい。
上記押し付け合う力(ペリクル枠全体に加わる力)は、10N以上が更に好ましく、20N以上が特に好ましい。
上記押し付け合う力(ペリクル枠全体に加わる力)の上限には特に制限はないが、生産性などの点からは、例えば500N、好ましくは400Nである。
同様に、上記方法2において、固定工程における減圧は、固定の対象となる、枠部材Q及び複合部材が、加圧雰囲気下に配置された状態で行うことが好ましい。
この態様によれば、枠部材Q及び複合部材が配置される全体の雰囲気の圧力と、溝の内部の圧力と、の差(差圧)をより大きくすることができるので、枠部材Qと複合部材との間に生じる、押し付け合う力をより大きくすることができる。このため、両者をより容易に固定することができる。
上記押し付け合う力の好ましい範囲は、方法1について上述した範囲と同様である。
本実施形態におけるペリクル枠の外周面と内周面とを貫通する流路は、固定工程における減圧を、固定の対象が加圧雰囲気下に配置された状態で行う場合においても有効に機能する。即ち、上記流路により、加圧雰囲気とする際(例えば真空チャンバー内を加圧する際)における、ペリクル内(ペリクル枠で囲まれた領域)とペリクル外(ペリクル枠の外側の領域)との差圧を低減することができる。従って、上記流路により、上記差圧によるペリクル膜の変形(凹みや張り出し)を効果的に抑制できる。
<露光原版>
本実施形態の露光原版は、本実施形態のペリクルと、上記ペリクルの上記ペリクル枠からみて上記ペリクル膜とは反対側に配置された原版と、を備える。
本実施形態の露光原版は、本実施形態のペリクルを備えるので、本実施形態のペリクルと同様の効果を奏する。
本実施形態の露光原版は、特に、上記ペリクル枠の端面のうち、少なくとも原版に対向する側の端面(即ち、少なくとも、枠部材Qの原版に対向する側の端面)に上記溝が設けられていることが好ましい。この態様の露光原版は、ペリクル及び原版の前面及び背面に接触することなく製造することができる。
ここで、原版としては、支持基板と、この支持基板上に積層された反射層と、反射層上に形成された吸収体層と、を含む原版を用いることができる。吸収体層がEUV光を一部吸収することで、感応基板(例えば、フォトレジスト膜付き半導体基板)上に、所望の像が形成される。反射層は、モリブデン(Mo)とシリコン(Si)との多層膜でありうる。吸収体層は、クロム(Cr)や窒化タンタル等、EUV光等の吸収性の高い材料でありうる。
<露光原版の製造方法>
本実施形態の露光原版の製造方法には特に制限はないが、本実施形態のペリクルであって上記ペリクル枠の少なくとも上記ペリクル膜を支持する側の端面とは反対側の端面に上記溝が設けられているペリクルと、原版と、を上記反対側の面と上記原版とが対向するように配置する配置工程と、上記貫通孔を通じて上記溝の内部を減圧することにより、上記ペリクルと上記原版とを固定する固定工程と、を有することが好ましい。
本実施形態の露光原版の製造方法によれば、溝の内部の減圧により、ペリクルと原版との間に押し付け合う力を働かせることができるので、ペリクル及び原版の前面及び背面に接触することなく、両者を固定できる。
本実施形態の露光原版の製造方法において、上記固定工程における上記減圧は、上記ペリクル及び上記原版が加圧雰囲気下に配置された状態で行うことが好ましい。
この態様によれば、ペリクル及び原版が配置される全体の雰囲気の圧力と、溝の内部の圧力と、の差(差圧)をより大きくすることができるので、ペリクルと原版との間の押し付け合う力をより大きくすることができる。このため、両者をより容易に固定することができる。
ペリクルと原版との間の押し付け合う力(ペリクル枠全体に加わる力)は、1N以上が好ましく、2N以上がより好ましい。
ペリクルと原版との間の押し付け合う力(ペリクル枠全体に加わる力)は、10N以上が更に好ましく、20N以上が特に好ましい。
ペリクルと原版との間の押し付け合う力(ペリクル枠全体に加わる力)の上限には特に制限はないが、生産性などの点からは、例えば500N、好ましくは400Nである。
<露光装置>
本実施形態の露光装置は、本実施形態の露光原版を備える。
このため、本実施形態の露光原版と同様の効果を奏する。
本実施形態の露光装置は、露光光(好ましくはEUV光等、より好ましくはEUV光。以下同じ。)を放出する光源と、本実施形態の露光原版と、上記光源から放出された露光光を上記露光原版に導く光学系と、を備え、上記露光原版は、上記光源から放出された露光光が上記ペリクル膜を透過して上記原版に照射されるように配置されていることが好ましい。
この態様によれば、EUV光等によって微細化されたパターン(例えば線幅32nm以下)を形成できることに加え、露光光として異物による解像不良が問題となり易いEUV光等を用いた場合であっても、異物による解像不良が低減されたパターン露光を行うことができる。
<半導体装置の製造方法>
本実施形態の半導体装置の製造方法は、光源から放出された露光光を、本実施形態の露光原版の上記ペリクル膜を透過させて上記原版に照射し、上記原版で反射させるステップと、上記原版によって反射された露光光を、上記ペリクル膜を透過させて感応基板に照射することにより、上記感応基板をパターン状に露光するステップと、を有する。
本実施形態の半導体装置の製造方法によれば、露光光として異物による解像不良が問題となり易いEUV光等を用いた場合であっても、異物による解像不良が低減された半導体装置を製造することができる。
図10は、本実施形態の露光装置の一例である、EUV露光装置800の概略断面図である。
図10に示されるように、EUV露光装置800は、EUV光を放出する光源831と、本実施形態の露光原版の一例である露光原版850と、光源831から放出されたEUV光を露光原版850に導く照明光学系837と、を備える。
露光原版850は、ペリクル膜812及びペリクル枠814を含むペリクル810と、原版833と、を備えている。この露光原版850は、光源831から放出されたEUV光がペリクル膜812を透過して原版833に照射されるように配置されている。
原版833は、照射されたEUV光をパターン状に反射するものである。
ペリクル枠814及びペリクル810は、それぞれ、本実施形態のペリクル枠及びペリクルの一例である。
EUV露光装置800において、光源831と照明光学系837との間、及び照明光学系837と原版833の間には、フィルター・ウィンドウ820及び825がそれぞれ設置されている。
また、EUV露光装置800は、原版833が反射したEUV光を感応基板834へ導く投影光学系838を備えている。
EUV露光装置800では、原版833により反射されたEUV光が、投影光学系838を通じて感応基板834上に導かれ、感応基板834がパターン状に露光される。なお、EUVによる露光は、減圧条件下で行われる。
EUV光源831は、照明光学系837に向けて、EUV光を放出する。
EUV光源831には、ターゲット材と、パルスレーザー照射部等が含まれる。このターゲット材にパルスレーザーを照射し、プラズマを発生させることで、EUVが得られる。ターゲット材をXeとすると、波長13〜14nmのEUVが得られる。EUV光源が発する光の波長は、13〜14nmに限られず、波長5〜30nmの範囲内の、目的に適した波長の光であればよい。
照明光学系837は、EUV光源831から照射された光を集光し、照度を均一化して原版833に照射する。
照明光学系837には、EUVの光路を調整するための複数枚の多層膜ミラー832と、光結合器(オプティカルインテグレーター)等が含まれる。多層膜ミラーは、モリブデン(Mo)、シリコン(Si)が交互に積層された多層膜等である。
フィルター・ウィンドウ820,825の装着方法は特に制限されず、接着剤等を介して貼り付ける方法や、機械的にEUV露光装置内に固定する方法等が挙げられる。
光源831と照明光学系837との間に配置されるフィルター・ウィンドウ820は、光源から発生する飛散粒子(デブリ)を捕捉し、飛散粒子(デブリ)が照明光学系837内部の素子(例えば多層膜ミラー832)に付着しないようにする。
一方、照明光学系837と原版833との間に配置されるフィルター・ウィンドウ825は、光源831側から飛散する粒子(デブリ)を捕捉し、飛散粒子(デブリ)が原版833に付着しないようにする。
また、原版に付着した異物は、EUV光を吸収、もしくは散乱させるため、ウエハへの解像不良を引き起こす。したがって、ペリクル810は原版833のEUV照射エリアを覆うように装着されている。EUV光はペリクル膜812を通過して、原版833に照射される。
原版833で反射されたEUV光は、ペリクル膜812を通過し、投影光学系838を通じて感応基板834に照射される。
投影光学系838は、原版833で反射された光を集光し、感応基板834に照射する。投影光学系838には、EUVの光路を調製するための複数枚の多層膜ミラー835、836等が含まれる。
感応基板834は、半導体ウエハ上にレジストが塗布された基板等であり、原版833によって反射されたEUVにより、レジストがパターン状に露光される。このレジストを現像し、半導体ウエハのエッチングを行うことで、半導体ウエハに所望のパターンを形成する。
2014年5月16日に出願された日本国特許出願2014−102518の開示はその全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

Claims (15)

  1. 厚さ方向の一方の端面が互いに対向するように配置された第1枠部材及び第2枠部材を備えるペリクル枠であって、
    前記第1枠部材の前記第2枠部材に対向する端面及び前記第2枠部材の前記第1枠部材に対向する端面の少なくとも一方に、前記ペリクル枠の外周面と内周面とに通じる凹部を有し、
    前記凹部が設けられている端面に対して垂直な方向から見た前記凹部の形状が、曲がり部及び分岐部の少なくとも1つを有する溝形状である、ペリクル枠。
  2. 更に、前記第1枠部材と前記第2枠部材とを接着する接着剤層を備える、請求項1に記載のペリクル枠。
  3. 少なくとも前記凹部と前記接着剤層の一部とによって前記ペリクル枠の外周面と内周面との間を貫通する流路が形成されている、請求項2に記載のペリクル枠。
  4. 前記凹部における、前記曲がり部及び前記分岐部の総数が、6以上である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のペリクル枠。
  5. 前記凹部が設けられている端面に対して垂直な方向から見た前記凹部の形状が、前記ペリクル枠の少なくとも三辺にわたって延びる溝形状である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のペリクル枠。
  6. 前記第1枠部材及び前記第2枠部材の少なくとも一方は、
    厚さ方向の少なくとも一方の端面に設けられ、前記凹部に接続しない溝と、
    外周面と前記溝の壁面との間を貫通する貫通孔と、
    を有する、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のペリクル枠。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のペリクル枠と、
    前記第1枠部材の前記第2枠部材とは対向しない端面の側、又は、前記第2枠部材の前記第1枠部材とは対向しない端面の側に支持されたペリクル膜と、
    を備える、ペリクル。
  8. ペリクル枠用の枠部材であって、
    厚さ方向の少なくとも一方の端面に、外周面と内周面とに通じる凹部を有し、
    前記凹部が設けられている端面に対して垂直な方向から見た前記凹部の形状が、曲がり部及び分岐部の少なくとも1つを有する溝形状である、枠部材。
  9. 更に、
    厚さ方向の少なくとも一方の端面に設けられ、前記凹部に接続しない溝と、
    外周面と前記溝の壁面との間を貫通する貫通孔と、
    を有する、請求項8に記載の枠部材。
  10. 請求項7に記載のペリクルと、
    前記ペリクル枠からみて前記ペリクル膜とは反対側に配置された原版と、
    を備える、露光原版。
  11. 請求項10に記載の露光原版を備える、露光装置。
  12. 露光光を放出する光源と、
    請求項10に記載の露光原版と、
    前記光源から放出された露光光を前記露光原版に導く光学系と、
    を備え、
    前記露光原版は、前記光源から放出された露光光が前記ペリクル膜を透過して前記原版に照射されるように配置されている、露光装置。
  13. 前記露光光が、EUV光である、請求項12に記載の露光装置。
  14. 光源から放出された露光光を、請求項10に記載の露光原版の前記ペリクル膜を透過させて前記原版に照射し、前記原版で反射させるステップと、
    前記原版によって反射された露光光を、前記ペリクル膜を透過させて感応基板に照射することにより、前記感応基板をパターン状に露光するステップと、
    を有する、半導体装置の製造方法。
  15. 前記露光光が、EUV光である、請求項14に記載の半導体装置の製造方法。
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