JP5155654B2 - レリーフ画像の製造方法 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2005年3月15日付けで出願された「Method of Producing a Relief Image for Printing」と題される米国特許出願第11/081,018号明細書の優先権を主張し、また、2004年4月10日付けで出願された「Method of Producing a Relief Image for Printing」と題される米国特許仮出願第60/561,162号明細書の優先権を主張し、また、2004年11月23日付けで出願された、やはり「Method of Producing a Relief Image for Printing」と題される米国特許仮出願第60/630,460号明細書の優先権を主張する。これらの明細書のそれぞれを引用することにより本明細書中に組み入れる。
本発明は、フィルムからマスク画像を形成し、マスク画像を感光性材料に転写し、そして感光性材料を硬化用輻射線に暴露することにより、レリーフ画像を担持する物品を形成する方法に関する。感光性要素の表面上にレーザー・アブレート可能なマスク層を含む感光性要素が報告されている。このような要素は、デジタル画像ネガ又は他の別個のマスキング装置を使用することなしに、レリーフ画像を担持する物品に形成することができる。アブレート可能なマスク層(又はいわゆる「一体マスク」)を有する感光性要素は、まず、レーザー輻射線(一般にはコンピューター制御下で赤外線レーザーから)に対し、感光性要素を像様露光して、露光済領域内のマスク層を選択的に除去し、次いで、化学線に対して全体露光して、マスキングされていない領域内の感光性層を硬化することにより、画像形成することができる。次いで、マスク層の残留領域及び感光性層の未硬化部分は、1つ又は2つ以上の液体現像プロセスによって除去される。アブレート可能なマスク層を有するフレキソグラフィ物品の例が、米国特許第5,262,275号明細書(Fan)、同第5,703,310号明細書(Van Zoeren)、同第5,719,009号明細書(Fan)、同第6,020,108号明細書(Goffing他)、及び同第6,037,102号明細書(Loerzer他)に記載されている。
レーザー・アブレート可能なマスク層を有する要素は、レーザーによる直接像様露光を可能にし、別個のマスキング装置を必要としないが、マスクを形成するための画像形成時間が極めて長い。それというのも赤外線に対する感光性が、周知の一体マスク・システムの場合低いからである。感光性は一般には、約1 J/cm2以上であり、そしてレーザー・アブレーション画像形成のためには、典型的には約3 J/cm2が必要とされる。
近年、熱可燃性高分子バインダー及び特定の脂肪族ジエステルを使用することにより、アブレート可能なマスク層の赤外線感光性を改善するために、米国特許第6,521,390号明細書(Leinenbach他)に報告されているような試みが行われている。より高い感光性、及びこのようなものとして、より短い露光時間を達成することができるが、この構造の場合、露光前に除去しなければならないカバーシートに対して、アブレート可能なマスク層の望ましくない接着が生じる。米国特許第6,599,679号明細書(Philipp他)のC1及びC2、表2を参照されたい。
一体マスク構造の場合には、より高い感光性を達成するのは難しい。それというのも、レーザー・アブレート可能な層は、広範囲に変化する多数の品質基準を満たさなければならないからである。米国特許第6,599,679号明細書、第2欄、第1-29行を参照されたい。アブレート可能な層内にポリエーテル-ポリウレタン・バインダーを使用することが、米国特許第6,599,679号明細書に報告されているが、しかし、画像形成速度の向上はわずかなものである(表2において報告された例1-3;比較例C6と比較)。
さらに、フレキソグラフィ印刷版を製造するための一体マスク・アプローチは、フレキソグラフィ物品を画像形成するために特異的に構成された高出力のレーザーを備えた画像形成装置、例えばEsko-Graphics (Kennesaw, Georgia)製のCYREL Digital Imager (CDI SPARK)、及びCreo (Burnaby, British Columbia)製のThermoFlexの使用を必要とする。特定の印刷用途に応じてフレキソグラフィ印刷版の厚さを変える必要があるので、一体マスク・アプローチには、2つ以上の画像形成装置が必要となることがある。
これとは対照的に、フィルムを使用してマスク画像を形成する「コンピューター-印刷版間」のリソグラフィ用途(例えばCreoのTRENDSETTER)、及びデジタル・プルーフィング用途(例えばECRMのDESERTCAT 88)のためのコンベンショナルな画像形成装置を本発明において使用することができる。
一つの態様において、本発明の方法は、キャリアシート上に配置された画像形成性材料を含むフィルムを用意すること;該画像形成性材料の露光済領域と未露光領域とを生成することにより、該キャリアシート上にマスク画像を形成すること;該マスク画像を硬化用輻射線に対して感光する感光性材料に、該画像形成材料が該キャリアシートに対するよりも該感光性材料に対してより接着するように、転写すること;該感光性材料を、該マスク画像を通過する該硬化用輻射線に暴露して、画像形成された物品を形成すること、ここで、該マスク画像は、該硬化用輻射線に対して実質的に不透明である;そして該画像形成された物品を現像して、該レリーフ画像を形成する各工程を含む。
別の態様では、マスク画像は、キャリアシート上ではなく受理体シート上に形成される。この態様では、この方法は、フィルムの画像形成性材料を受理体シートと接触させ、これにより、画像形成性材料の露光済領域を受理体シートに転写して、受理体シート上にマスク画像を形成し、そして、マスク画像からキャリアシートを除去する工程を含む。これらの工程に続いて、マスク画像を感光性材料に転写し、硬化用輻射線に当て、そして現像することにより、レリーフ画像を形成する。
さらに別の態様では、本方法は、フィルムの露光済領域と未露光領域とを生成することにより、該キャリアシート上にマスク画像を形成すること;該マスク画像を硬化用輻射線に対して感光する感光性材料に、該画像形成材料が該キャリアシートに対するよりも該感光性材料に対してより接着するように、転写すること;該感光性材料を、該マスク画像を通過する該硬化用輻射線に暴露して、画像形成された物品を形成すること、ここで、該マスク画像は、該硬化用輻射線に対して実質的に不透明である;そして該画像形成された物品を現像して、該レリーフ画像を形成する、各工程を含む。
さらに別の態様では、画像形成性材料の露光済領域と未露光領域とを生成することにより、キャリアシート上にマスク画像を形成し、次いで、マスク画像を、硬化用輻射線に対して感光する感光性材料に転写する。この態様では、キャリアシートは、感光性材料を硬化用輻射線に暴露する工程の前にマスク画像から除去される。
別の態様では、本方法は、キャリアシートと、キャリアシート上に配置されたリリース層と、リリース層上に配置された画像形成性材料とを含むフィルムから、マスク画像を形成することを含む。この態様では、画像形成性材料は熱接着バインダーを含む。次いで、マスク画像を硬化用輻射線に対して感光する感光性材料に、該画像形成材料が該キャリアシートに対するよりも該感光性材料に対してより接着するように、転写する。
転写に続いて、感光性材料を、キャリアシート及びマスク画像を通過する硬化用輻射線に暴露して、画像形成された物品を形成する。この露光工程は真空圧なしで行われる。最後に、マスク画像からキャリアシートを除去し、そしてマスク画像及び画像形成された物品を現像することにより、レリーフ画像を形成する。
本発明の方法を用いることによって、厚いフレキソグラフィ物品のドラム系画像形成システムにおける(亀裂形成、指紋付着などの傾向と関連する)取り扱い、取り付け、及び回転に関連する問題を回避することができる。感光性材料が厚いフレキソグラフィ物品である場合、マスク画像をフレキソグラフィ物品に転写した後、フレキソグラフィ物品をほぼ平らなままの状態で硬化させることができる。
本発明のさらに別の利点は、マスク画像を感光性材料に転写する前にマスク画像を試験できることである。このことは、レリーフ画像が生成される前にマスク画像が「プルーフ」され補正されるのを可能にする。感光性材料は典型的には、マスク画像を形成するのに使用されるフィルムよりも著しく高価なので、フレキソグラフィ印刷版の製造においてコスト節減を実現することができる。
本発明の方法は、「一体マスク」を有する画像形成性物品と比較して有利である。例えば、マスク画像は画像形成感光性が著しく高いことにより、一体マスク物品が画像形成される場合よりも著しく短時間で、フィルムから形成することができる。いくつかの態様では、例えば、マスクの画像形成に必要となるのは約0.5 J/cm2にすぎず、その結果、スループットが著しく増大する。
転写可能なマスクは製造のフレキシビリティを提供する。それというのは、転写可能なマスクは種々の感光性材料との組み合わせで使用することができ、ひいては種々の用途で使用することができるからである。必要に応じて、商業的に入手可能な感光性材料との組み合わせで、転写可能なマスクを使用することもできる。対照的に、一体マスク物品は、下側のフレキソグラフィ支持体と一緒に使用しなければならず、従って、所望の用途のために特異的に製造されなければならない。
本発明の方法の工程、及びこの方法において使用される構成部分を以下にさらに説明する。
フィルム
本発明の方法において、キャリアシート上にマスク画像を形成するために、フィルムが使用される。本発明の1工程は、画像形成性材料とキャリアシートとを含むフィルムを用意することを含む。画像形成性材料は一般に、1つ又は2つ以上の層の比較的均一な塗膜として、キャリアシート上に配置される。フィルムは任意には、1つ又は2つ以上の付加的な層、例えばバリア層、リリース層、接着層、又は他の層を含むことができる。1つ又は2つの画像形成法によって画像形成されるように、フィルムの種々異なる構造を設計することができる。
フィルムは一般に、2つ以上の要素、すなわち、シート状支持体又はキャリアシート、並びに支持体上に配置されたバインダー、エネルギー吸収剤、及び着色剤を含有する画像形成性材料層を含む。具体的な態様では、バインダーは接着バインダーである。画像形成性材料中に接着バインダーを使用することにより、マスク画像は、キャリアシートに接着するよりも強く感光性材料に接着する。感光性材料に対するマスク画像の接着力により、感光性材料の同様の画像形成法において典型的に用いられる真空ドローダウンを用いずに、感光性材料の露光工程を行うことができる。画像形成性材料に、通常は走査赤外線レーザー源からの赤外線によるパターン様露光を施す場合、輻射線はエネルギー吸収剤によって吸収され、これらの画像形成済領域では、キャリアシートから画像形成性材料又は着色剤の転写がおきる。着色剤は一般に、この方法の後続工程において使用される硬化用輻射線に対する実質的な不透明性を提供する。この方法は、米国特許第5,935,758号明細書(Patel他)に概要が示されている。この明細書全体を引用することにより本明細書中に組み入れる。輻射線による露光、及び画像形成性材料の露光済部分又は未露光部分の除去の後、残っている画像形成性材料をマスク画像と呼ぶ。
一つの態様において、フィルムは、キャリアシート上に配置されたリリース層と、リリース層上に配置された画像形成性材料とを含む。図4Aに示された別の態様では、フィルム40は、キャリアシート48上に配置されたリリース層46と、リリース層46上に配置されたバリア層44と、バリア層44上に配置された画像形成性材料42とを含む。特定のタイプの画像形成メカニズムを用いる場合には、画像形成性材料上に受理体シートを配置することができる。キャリアシート48、リリース層46、バリア層44、画像形成性材料42、及びその他の層を以下にさらに説明する。
キャリアシート
フィルムのキャリアシートは任意の好適な支持体であってよい。好適な支持体は、例えばプラスチック・シート及びフィルム、例えばポリエチレンテレフタレート、又はポリエチレンナフタレート、フルオレンポリエステルポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、及びこれらのコポリマー、及び加水分解型及び非加水分解型酢酸セルロースを含む。
画像形成用輻射線を使用してマスク画像を形成する場合、キャリアシートが画像形成用輻射線を十分に通すことが望ましい場合がある(必要というわけではない)。いくつかの態様では、キャリアシートは透明高分子フィルムであってよい。一般に採用されるキャリアシートの一例は、ポリエチレンテレフタレート・シートである。典型的にはポリエチレンテレフタレート・シートの厚さは、約20 μm〜約200 μmである。例えば、DuPont Teijin Films(Hopewell, Virginia)によってMELINEXの名称で販売されているポリエチレンテレフタレート・シート、例えばMELINEX 574が好適である。
必要な場合には、キャリアシートは、その湿潤性及び、続いて塗布される塗膜に対する接着力を改質するように表面処理することができる。このような表面処理は、コロナ放電処理、及び下塗り層又はリリース層の塗布を含む。
リリース層
フィルムは、キャリアシートと画像形成性材料との間に配置されたリリース層を含有してよい。リリース層の存在は、受理体シートに画像形成性材料を転写すること、又は結果として生じたマスク画像を、この方法の後続工程において感光性材料に転写することを容易にするために望ましい場合がある。一般に、キャリアシートと画像形成性材料との間に配置されたリリース層を含むことにより、マスク画像を形成するための周知の物品を、本発明の方法における使用に適合させることができる。
一般には感光性材料の後続処理中に、マスク画像を通過する硬化用輻射線に当てた後、リリース層は現像、分散又は容易に除去できるのが好ましい。さらに、リリース層が硬化用輻射線を著しくは吸収しない又は散乱させないことを確保することが望ましい場合がある。
一例を挙げるならば、リリース層として好適な塗膜は、ポリ(ビニルアルコール)又は同様のポリマー、セルロース系ポリマー、例えばメチルセルロール又はヒドロキシプロピルメチルセルロース、又はポリビニルブチラール、又は上述のその他のヒドロキシル・ポリマーを含むことができる。リリース層の1つの具体例は、加水分解型スチレン無水マレイン酸である。
より高い解像度画像を得るためには、透明であり且つ薄いリリース層が有益である場合がある。リリース層の厚さは例えば、約0.1ミクロン〜10ミクロンであってよい。薄いリリース層が有利な場合がある。それというのも、薄い層は、結果として生じるレリーフ画像のために得ることができる解像度に不都合な影響を与えないからである。薄いリリース層はまた、後続の処理工程中に除去するのがより容易である。リリース層内にビーズ又はその他の光散乱材料を含まないことが好ましい。
一つの態様において、リリース層は、例えば米国特許第5,248,583号明細書(Lundquist他)に報告されているように、続いて行われる感光性材料の画像形成に影響を与える所望の酸素透過性を提供するポリマー又はポリマー混合物を含有することができる。これらの態様では、リリース層は、ほぼ連続的な層として、感光性材料に(マスク画像とともに)転写される。酸素透過性が低いリリース層の場合には、耐久性及びインク受理性を提供するために、硬化がより効率的であり得る。これに対して、酸素透過性がより高いリリース層の場合には、レリーフ画像表面における硬化が低減されるので、より良好なドット鮮鋭度を得ることができる。酸素透過性が低いポリマー、例えばメチルセルロースを含む薄いリリース層が、最適な硬化性能及びドット鮮鋭度を提供することができる。
別の態様では、熱アブレーション画像形成システムのためのリリース層は、耐熱性ポリマー層である。リリース層のための耐熱性ポリマーは、リリース層の完全性を維持するために有益であり、そして熱画像形成後にも良好なリリース特性を維持する。ポリイミド、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ビスフェノール-Aテレフタレート、ポリビニルアルコール、及びポリアミドのような耐熱性ポリマーが有用である。ただし、選択されたポリマーは、キャリアシートからの良好なリリースを可能にし、そして感光性材料の後続処理中、硬化用輻射線による露光後に、現像、分散又は容易に除去することもできることを条件とする。
リリース層は、より良好なリリース特性を提供するために架橋剤を含むこともできる。リリース層は、塗布助剤、界面活性剤、リリース増強材料などを含むこともできる。例えば、リリース層は好適な界面活性剤、例えば、Air Products (Allentown, Pennsylvania)製のSURFYNOL 465(エトキシル化テトラメチルデシンジオール)、又はSURFYNOL GA(他の非イオン性界面活性剤及び溶剤が配合されたアセチレンジオール)、CasChem Inc. (Bayonne, New Jersey)製のSURFACTOL 365(エトキシル化ひまし油)、又はRohm & Haas (Philadelphia, Pennsylvania)製のTriton X-100(オクチルフェノキシポリエトキシエタノール)を含有することができる。
バリア層
フィルムは、キャリアシートと画像形成性材料との間に配置されたバリア層を含有してよい。バリア層は、画像形成法が例えばアブレーション・メカニズムを含む場合に特に好適であり得る。
好適なバリア層及びこれらの調製が、例えば米国特許第5,468,591号明細書及び同第5,576,144号明細書(Pearce他)、及び同第6,369,844号明細書(Neumann他)に記載されている。バリア層は、バインダー、より具体的には「熱可燃性」バインダーを含むことができる。熱可燃性バインダーは、米国特許第6,521,390号明細書(Leininbach他)に報告されている。一例を挙げるならば、好適な熱可燃性バインダーは、ポリ(アルキルシアノアクリレート)及びニトロセルロースを含む。駆出剤発生用ポリマー、例えばグリシジルアジドポリマー(GAP)、及びその他のアジド基含有ポリマーが、米国特許第5,278,023号明細書(Bills他)及び同第6,027,849号明細書(Vogel)に記載されている。
バリア層は、粒状材料、例えば金属酸化物粒子を含んでよい。バリア層内に使用するのに適した1粒状材料は、Toda Kogyo Corp.(日本国広島)から入手可能な酸化鉄材料である。粒状材料は、画像形成又は硬化用輻射線に対して高い光学濃度を提供することができる。金属酸化物粒子は、アブレーション画像形成メカニズムに有利であり得る。なぜならば、これらは熱分解することにより、駆出ガスを発生させることができるからである。他の好適な粒子及び金属酸化物粒子が、例えば米国特許出願公開第2001/0026309号明細書に報告されている。
バリア層は任意には、赤外線吸収色素を含むことができる。バリア層のための好ましい赤外線吸収色素は、米国特許第5,935,758号明細書に報告されたカチオン性赤外線吸収色素である。特に好適な赤外線吸収色素は、光熱漂白性色素である。
バリア層は架橋剤を含んでもよい。架橋剤の使用は、バリア層により大きな耐熱性を付与することができる。架橋剤の例は、メラミン-ホルムアルデヒド樹脂、例えばUCB Group(ベルギー国)製のRESIMENE、ジアルデヒド、例えばグリオキサール、フェノール樹脂、例えばBorden Chemical Inc.(Columbus, Ohio)製のDURITE、多官能性アジリジン、イソシアネート、例えばBayer Corp.(Pittsburgh, Pennsylvania)製のDESMODUR AP、尿素-ホルムアルデヒド、エポキシ樹脂、例えばShell Chemical (Houston, Texas)のEPON 1001を含む。その他の多くの好適な架橋剤が当業者に知られている。
画像形成性材料
画像形成性材料は、一般に、比較的均一な塗膜(すなわち実質的に連続的であり、厚さがほぼ均一である)としてキャリアシート上に配置される。いくつかの態様では、画像形成性材料は、単層としてキャリアシート上に存在する。他の態様では、画像形成性材料は、選択された画像形成法に応じて、2つ以上の層を含むことができる。例えば、画像形成性材料は、エネルギー吸収剤を含有する光-熱変換層と、光-熱変換層の上側に位置するアブレーション材料又は昇華性材料を含む層とを含むことができる。
好ましくは、画像形成材料の成分は、レリーフ画像を形成するために続いて使用される現像剤溶液中に、マスク画像が可溶性又は膨潤可能であるように、或いは、マスクを通過する硬化性輻射線に感光性材料を暴露した後に、何らかの他の手段によってマスク画像を除去できるように選択される。
画像形成性材料は着色剤を含んでよい。一般に、着色剤は、結果として生じたマスク画像中に存在することになり、そして、硬化用輻射線の強い吸収度を提供することができるようになるか、或いは、硬化用輻射線をその他の手段で、例えば反射率によってブロックすることができる。本明細書中に使用された「着色剤」という用語は、マスク画像を通過する硬化用輻射線の透過を実質的に防止する成分を示す。「着色剤」という用語は、成分が可視色を画像形成性材料に必ず提供又は付与することを示すものではないが、そのようになっていてもよい。
着色剤は一般に、所望のスペクトル特性を提供する1種又は2種以上の色素又は顔料を含む。着色剤は好ましくは、画像形成性材料の固形分含有量を基準として、約10〜50 wt%の量で、画像形成性材料中に存在する。
着色剤は、分散剤の補助を伴って又は伴わずに、画像形成性材料内部に分散されるのに十分に小さな粒子サイズを有する粒状材料であってよい。画像形成性材料中に使用するのに適した着色剤は、顔料、非昇華性色素、又は昇華性色素を含む。顔料及び非昇華性色素が好適に採用される。なぜならばこれらは移動する傾向がないからである。画像形成に際して顔料分散体を使用することは当業者によく知られており、そしてその目的に有用な任意のコンベンショナルな顔料を本発明において使用することができる。
本発明の一つの態様において、着色剤はブラック色素又は顔料である。好適なブラック色素又は顔料は、可視スペクトル全体にわたるほぼ全ての波長、例えば約350〜750 nmでエネルギーを吸収する。しかし、ブラック色素又は顔料は、例えば、赤外線又は紫外線の領域で同様に吸収することもできる。好適なブラック色素又は顔料は、可視スペクトル内部の種々異なる波長を吸収する色素及び顔料を含むこともできる。これらの色素又は顔料は例えば、実際には、濃いブルー又はその他の色であってよい。ブラック色素又は顔料は、色素又は顔料の混合物、又は色素及び顔料の両方の混合物を含むことができる。これらの色素及び顔料は個別にはブラックであってもなくてもよいが、しかし混合されると、ニュートラルな黒色を提供する。
例えば、BASF(ドイツ国)から入手可能な、ニュートラルな黒色を提供するNEPTUNブラック、ブルー・シェード・マゼンタ、及びレッド・シェード・イエロー・ピグメントの混合物が好適な場合がある。Runnemade Dispersions KV(英国)製のDISPERCEL CBJも着色剤として好適な場合がある。
1つの好適なブラック顔料はカーボンブラックである。カーボンブラックは、ニュートラルな色と好適なカバー力とを示す。最大色強度のために小さな粒子を有するカーボンブラックを使用することが望ましい。平均粒子サイズ30 nm未満の微粒子状カーボンブラック等級が特に好適である。好適なカーボンブラック顔料の例は、Colombian Chemicals Co. (Atlanta, Georgia)から入手可能なRAVEN 450、760 ULTRA、890、1020、1250、及びその他のもの、並びに、Cabot Corp. (Waltham, Massachusetts)から入手可能なBLACK PEARLS 170、BLACK PEARLS 480、VULCAN XC72、BLACK PEARLS 1100、及びその他のものを含む。その他の好適なカーボンブラックは、Degussa (ドイツ国)のPRINTEX U、PRINTEX L6、SPEZIALSCHWARZ 4又はSPEZIALSCHWARZ 250を含む。カーボンブラックは例えば、画像形成性材料の総重量の約10〜50%、より具体的には約10〜40%、さらにより具体的には約10〜30%を含むことができる。
カーボンブラックだけを含有する画像形成性材料は、カーボンブラック粒子によって赤外線が固有に吸収されることにより、調製が難しい。画像形成性材料内部のカーボンブラックの過熱の結果、マスク画像の濃度の損失、又は拡散の増大が生じることがある。マスク画像が拡散されることにより、最終的な画像形成された物品のエッジ鮮鋭度が悪化するおそれがある。1種又は2種以上の非赤外線吸収ブラック色素又は顔料をカーボンブラックと組み合わせて画像形成性材料中に内蔵することにより、輻射線に対する妨害が低減され、そして結果として生じる画像形成された物品の品質が改善される。カーボンブラックの濃度が著しく低減されても、好適な色中立性及び不透明性は維持される。
顔料としてやはり好適なのは、非炭素質粒状材料、例えば金属粒子又は金属酸化物粒子である。
本発明の別の態様では、着色剤は、非赤外線吸収ブラック色素又は顔料であってよい。非赤外線吸収ブラック色素又は顔料は、赤外線を最小量だけ吸収するか又は全く吸収しない色素又は顔料を含む。この態様では、赤外線領域内の画像形成輻射線を使用して、マスク画像が形成される。画像形成輻射線は、別個の赤外線吸収剤によって吸収される。着色剤は、硬化用輻射線に対して不透明(又は反射性)となる。硬化用輻射線は一般に紫外線である。非赤外線吸収着色剤は、赤外線吸収剤に対する妨害がほとんど又は全くない限り、この態様において若干の赤外線を吸収することができる。例えば、非赤外線吸収ブラック色素又は顔料は使用濃度において、約0.5吸収単位未満、より具体的には約0.1吸収単位未満の赤外線を吸収することができる。
非赤外線吸収ブラック色素又は顔料は、例えば、BASF(ドイツ国)製のNEPTUN Black X60、PALIOGEN Black S 0084、並びに、Ciba Specialty Chemicals (Tarrytown, New York)製のMICROLITH Violet B-Kを含む。その他の好適な非赤外線吸収ブラック色素が、米国特許第6,001,530号明細書(Kidnie他)に見いだすことができる。この明細書全体を引用することにより本明細書中に組み入れる。
別の態様では、画像形成性材料は、着色剤として紫外線吸収色素を含むことができる。この色素は典型的には、感光性材料が感光する、そして全体露光のための硬化用輻射線として使用されるスペクトル領域において、強い吸収度を有する。紫外線吸収色素は、約250〜600 nmの範囲内、より典型的には約300〜500 nmにおいて吸収最大値を有することができる。現像剤可溶性色素が好ましい。このような色素の例が、米国特許第3,769,019号明細書(Weise他)、同第4,081,278号明細書(Dedias他)、及び同第5,399,459号明細書(Simpson他)に報告されている。好適な紫外線吸収色素の例は、BASF(ドイツ国)製のUVINUL、及びKeystone Aniline Corporation(Chicago, Illinois)製のKEYPLAST YELLOW GCの名称で市販されている色素を含む。
画像形成性材料はエネルギー吸収剤を含むこともできる。画像形成用輻射線によってエネルギー吸収剤が励起されると、着色剤又は画像形成性材料の転写、又は硬化用輻射線に対する画像形成性材料の透明性又は不透明性を変化させる物理的又は化学的変化が開始される。いくつかの態様では、着色剤は、エネルギー吸収剤として作用し、そして別個のエネルギー吸収剤を含むことは必要とされない。換言すれば、これらの態様では、着色剤は二重の機能を果たす。しかし他の態様では、画像形成性材料を画像形成用輻射線に対して増感させる別個のエネルギー吸収剤が存在する。
一つの態様において、エネルギー吸収剤は赤外線吸収剤を含むことができる。赤外線吸収剤は例えば、赤外線を熱に変換することができる。赤外線は例えば、750〜1200 nmにあってよい。画像形成性材料中に熱が発生する結果、画像形成性材料の他の成分の物理的又は化学的変化が生じ、或いは、アブレーションが誘発される。好適な赤外線吸収剤の例は、赤外線吸収色素、例えばシアニン赤外線吸収色素、赤外線吸収顔料、例えばカーボンブラック又は金属、例えばアルミニウムを含む。
いくつかの態様では、赤外線吸収色素はカチオン性色素である。本発明の転写材料において使用するのに適したカチオン性色素は、テトラアリールポリメチン(TAPM)色素、アミン・カチオン・ラジカル色素、及びこれらの混合物を含む。好ましくは、色素はテトラアリールポリメチン色素である。これらのクラスの色素は、画像形成性材料の他の成分及びフィルムの他の層と一緒に調製されると、典型的には安定であり、そして、一般に利用可能なレーザー源と一緒に使用するための正しい波長域内で吸収する。さらに、これらのクラスの色素は、レーザー輻射線によって光励起されると、下記の潜在的な架橋剤と反応すると考えられる。
TAPM色素は、奇数の炭素原子(5以上)を有するポリメチン鎖を含み、鎖のそれぞれの末端炭素原子は、2つのアリール置換基に結合されている。TAPM色素は一般には、700〜900 nmで吸収し、これらの色素をダイオード・レーザー・アドレスに適したものにする。好適なTAPM色素が例えば米国特許第5,935,758号明細書(Patel他)に記載されている。
好適なカチオン性赤外線吸収色素は、国際公開第90/12342号パンフレット、及び欧州特許出願公開第0 739 748号明細書に報告されたアミン・カチオン・ラジカル色素(インモニウム色素としても知られる)のクラスを含む。好適なカチオン性赤外線吸収色素が米国特許第5,935,758号明細書(Patel他)にも記載されている。
赤外線吸収色素は好ましくは、露光波長において、透過光学濃度約0.5以上、より好ましくは0.75以上、最も好ましくは1.0以上を提供するのに十分な量で存在する。典型的には、このことは、画像形成性材料の固形分含有量を基準として、約3〜20 wt%の赤外線吸収色素で達成される。赤外線吸収色素は、画像形成性材料が赤外線に当てられた場所で、実質的に透明な領域を生成するのに十分であるべきである。「実質的に透明」という用語は、感光性材料のマスキングされていない領域の透過光学濃度が、約0.5以下、より具体的には約0.1以下、さらにより具体的には約0.05以下となることを意味する。透過光学濃度は、濃度計、例えばMACBETH TR 927上で好適なフィルターを使用して測定することができる。
図2は、キャリアシート又は受理体シート上に実質的に透明な領域を生成するのに必要とされるエネルギーの量及び赤外線色素の量を示している。グラフは、y軸上の露光済領域の平均透過光学濃度(「TOD」)、及びx軸上のそのTODに達するのに必要なエネルギーJ/cm2を示している。種々の記号は、画像形成性材料中に使用される赤外線吸収色素のwt%を示している。ダイヤは、12.1 wt%(グラム)の赤外線吸収色素を含有する画像形成性材料に対応する座標を示す。四角は、17.2 wt%(グラム)の赤外線吸収色素を含有する画像形成性材料に対応する座標を示す。三角は、17.2 wt%(グラム)の赤外線吸収色素を含有する画像形成性材料に対応する座標を示す。
別の態様では、エネルギー吸収剤は紫外線吸収剤を含んでよい。紫外線吸収剤は、例えば約150〜400 nmの輻射線を吸収することができる。
画像形成性材料は、バインダーを含んでもよい。好ましいバインダーは、画像形成性材料中に含まれる他の成分を溶解又は分散することができる。バインダーは、画像形成システムに応じて、いくつかの目的を果たすことができる。
バインダーの1つの機能は、続いて、結果として生じるマスク画像を感光性層に転写するのを助けることである。熱可塑性特性を提供するバインダーは、マスク画像を感光性材料に転写するのを容易にすることができる。感光性材料に対するより良好な接着力を提供するバインダーが役立つこともある。
総バインダーは典型的には、画像形成性材料の固形分顔料を基準として、約25〜75 wt%の量で、そしてより好適には約35〜65 wt%の量で存在する。
種々様々なバインダーは、本発明の実施において好適である場合がある。この場合、バインダーは、選択された画像形成法に応じて選ばれる。バインダーは、画像形成性材料の選択されたその他の成分と適合性を有するべきであり、好適な塗布溶剤、例えば低級アルコール、ケトン、エーテル、炭化水素、炭化水素、及びハロアルカンなどに可溶性であるべきである。画像形成性材料中に接着バインダーを含むことにより、マスク画像は、マスク画像の感光性材料への転写に続いて、感光性材料に対する接着性がより高くなる。
一つの態様において、バインダーは接着バインダーを含む。接着バインダーは当業者に知られており、本発明の方法において任意のものを使用することができる。特に好適な接着ポリマーは、熱接着バインダー、例えばガラス転移温度(Tg)が約65℃未満、より具体的には約60℃未満のバインダーを含む。好適な接着バインダーのいくつかの例は、アセチルポリマー及びアクリルアミドポリマーを含む。商業的に入手可能なアセチルポリマーの一例は、Solutia, Inc.(St. Louis, Missouri)製のBUTVAR B-76である。BUTVARシリーズのポリマーから得られる他のバインダーを使用することもできる。商業的に入手可能なアクリルアミドポリマーの一例は、Henkel Corp. (Gulph Mills, Pennsylvania)製のMACROMELT 6900である。粘着バインダーが好適な場合もある。このようなバインダーは当業者に概ね知られている。
バインダーは、複数のヒドロキシ基を含有する高分子材料(すなわち「ヒドロキシル・ポリマー」)であってよい。一つの態様において、バインダーの100%がヒドロキシル・ポリマーである。ヒドロキシ基は、アルコール基又はフェノール基、又はその両方であってよい。主としてアルコール基を含むバインダーが好適である。ヒドロキシ官能性モノマー、例えばアリルアルコール及びヒドロキシアルキルアクリレート又はメタクリレートの重合又は共重合によって、或いは、予め形成されたポリマーの化学変換によって、例えば、ビニルエステル(例えば酢酸ビニル)のポリマー及びコポリマーの加水分解により、ヒドロキシル・ポリマーを得ることができる。高度のヒドロキシ官能性を有するポリマー、例えばポリ(ビニルアルコール)、セルロースなどが、原則的には本発明における使用に適しているが、しかし実際には、可溶性及びその他の物理化学特性が、たいていの用途にとって余り理想的ではない。ヒドロキシ基のバルクをエステル化、エーテル化、又はアセタール化することにより得られる、このようなポリマーの誘導体は一般に、優れた可溶性及び皮膜形成特性を示し、そして、少なくとも小さな割合のヒドロキシ基が反応しないまま残るものとすると、これらの誘導体は本発明における使用に適している。
バインダーとして使用するのに適した1種のヒドロキシル・ポリマーは、ポリ(ビニルアルコール)とブチルアルデヒドとを反応させることによって形成された反応生成物である。この反応生成物の商業等級は典型的には、5%以上のヒドロキシ基を未反応のまま残し(すなわち遊離)、そして大抵の場合には一般的な有機溶剤中にあり、また優れた皮膜形成特性及び顔料分散特性を有する。
商業的に入手可能な好適なヒドロキシル・ポリマーは、Solutia, Inc. (St. Louis, Missouri)からBUTVAR B-76の商品名で入手可能なポリビニルブチラールポリマーである。この特定のポリマーの軟化範囲は140℃〜200℃である。BUTVARシリーズのポリマーから得られる他のヒドロキシル・バインダーを使用することもできる。Kuraray America, Inc. (New York, New York)からMOWITALの商品名で入手可能なポリビニルブチラールポリマーも好適である。
或いは、1種又は2種以上の非架橋性バインダーと1種又は2種以上のヒドロキシ官能性バインダーとのブレンドを使用することもできる。非架橋性バインダーは、着色剤の転写を妨害しないように、本発明の画像形成システムと適合性を有するべきである。すなわち、非架橋性バインダーは、画像形成中に用いられる条件に晒される時には無反応であるべきである。好適な非架橋性バインダーは、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリカルバメート、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエーテル、ポリビニルエーテル、ポリビニルエステル、ポリアクリレート、及びポリメタクリレートなどを含む。画像形成性材料中で上記ヒドロキシル・バインダーと合体することができる、商業的に入手可能な好適な非架橋性バインダーの一例は、DuPont(Wilmington, Delaware)からELVACITEの商品名で入手可能なポリ(メチルメタクリレート)を含む。
国際公開第94/04368号パンフレットに報告されているように、バインダーのない画像形成性材料も可能である。
画像形成性材料は任意には、溶融又は軟化された膜の転写、及び、十分に定義された、概ね連続的な、そして比較的シャープなエッジを有するハーフトーン・ドット(すなわち画素)の生成のためのフルオロカーボン添加剤を含む。画像形成条件下では、フルオロカーボン添加剤は、レーザー露光済の加熱された領域と未露光領域との間の界面において、画像形成性材料中の凝集力を低減するために働き、そしてこれにより、画像形成性材料の主面に対して垂直な方向における、露光済領域のきれいな「剪断」を促進すると考えられる。このことは、よりシャープなエッジを有するドットの完全性の改善を可能にする。それというのは、露光済領域が画像形成性材料の残りから分離するにつれて、「裂断」又はその他の歪みの傾向が少なくなるからである。
種々様々な化合物を、フルオロカーボン添加剤として採用することができ、この場合、選ばれた添加剤は通常の塗布・乾燥条件下で実質的に不揮発性であり、そしてバインダーと十分に適合性を有することを条件とする。こうして、高不溶性フルオロカーボン、例えばポリテトラフルオロエチレン及びポリビニリデンフルオリドは、ガス及び低沸点液体、例えばペルフルオルアルカンと同様に不適当である。上記制約とともに、高分子材料及び低分子量材料の両方を使用することができる。
好適なフルオロカーボン添加剤の例は、米国特許第5,935,758号明細書(Patel他)に記載されている。画像形成性材料は、米国特許第6,664,020号明細書(Warner他)に記載されているようなフルオロカーボン添加剤を含むこともできる。その他の好適なフルオロカーボン化合物が、欧州特許出願公開第0 602 893号明細書に報告されている。これらの明細書を本明細書中に引用する。好適なフルオロカーボン添加剤は、70%の直鎖と30%の分枝鎖とを含む、式(C8F17)SO2NH(CH2CH3)を有するスルホンアミド化合物N-エチルペルフルオロオクタンスルホンアミドである。フルオロカーボン添加剤は典型的には、画像形成性材料の乾燥塗膜重量を基準として、約1〜10wt%の量で使用される。好ましくは、フルオロカーボン添加剤と着色剤との重量比は、最小約1:10であり、より好ましくは最小約1:5である。
いくつかの態様において、潜在的な架橋剤が採用される。画像形成メカニズムとしてLIFTシステムが採用される場合に、潜在的な架橋剤は特に好適である。本明細書中に使用される「潜在的な架橋剤」という用語は、レーザー・アドレス条件下でのみ架橋を引き起こすことができる化合物である。レーザー画像形成中に、潜在的な架橋剤が光励起された赤外線吸収色素と反応し、これによりヒドロキシル・バインダーの架橋が開始されると考えられる。こうして架橋がレーザー画像形成中に発生する。
好適な潜在的な架橋剤は、例えばジヒドロピリジンから誘導された化合物を含む。ジヒドロピリジンの好適な誘導体は、環位置のいずれかで、適切な置換基、例えばアルキル又はアリール基と置換することができる。具体的にはジヒドロピリジンの3,5-ジカルボン酸ジエステル誘導体が、潜在的な架橋剤として好適である。ポリマー主鎖内に組み込まれたジヒドロピリジンの3,5-ジカルボン酸ジエステル誘導体が好適な場合もある。画像形成性材料中に有用である潜在的な架橋剤は、米国特許第5,935,758号明細書(Patel他)に記載されている。
この潜在的な架橋剤は、画像形成性材料の固形分含量を基準として、最大約30 wt%の量で画像形成性材料中に存在する。或いは、潜在的な架橋剤は、受理体シート内に存在することもできる。
潜在的な架橋剤は、転写された着色剤内部に凝集力を提供するのに重要であると考えられる。このことは、フルオロカーボン添加剤の作用を補完し、そしてその結果、凝集膜としての露光済領域の転写をもたらす。また潜在的な架橋剤は、着色剤のフィルムへの再転写、並びに、後続の画像形成工程における着色剤の別個のフィルムへの戻り転写を防止するにも重要であると考えられる。
付加的な成分、例えば可塑剤、塗布助剤、分散剤、UV吸収剤、充填剤などを、画像形成性材料中に内蔵することもできる。種々の添加剤が当業者に知られている。
画像形成性材料は例えば塗布助剤を含有することもできる。分散剤又は「ディスパーサント」は最適な分散体品質を達成するために望ましい。分散剤のいくつかの例は、例えばポリエステル/ポリアミン・コポリマー、アルキルアリールポリエーテルアルコール、アクリルバインダー、及び湿潤剤を含む。画像形成性材料中の1つの好適な分散剤は、顔料親和性基を有するブロックコポリマーであり、これは、Byk-Chemie USA (Wallingford, Connecticut)からDISPERBYK 161の商品名で入手可能である。分散剤は好ましくは、画像形成性材料の固形分含有量を基準として、約1〜6wt%の量で分散体中に使用される。
界面活性剤を塗布助剤として使用することにより、溶液安定性を改善することができる。種々様々な界面活性剤を使用することができる。1つの好適な界面活性剤は、塗膜品質を改善するために、画像形成性材料中に使用されたフルオロカーボン界面活性剤である。好適なフルオロカーボン界面活性剤は、フッ素化ポリマー、例えば米国特許第5,380,644号明細書(Yonkoski他)に記載されているフッ素化ポリマーを含む。好適な塗布助剤の一例は、3M(St. Paul, Minnesota)から入手可能なNOVECフルオロ界面活性剤、例えばFC 4432である。好適な品質は約0.05 wt%〜約5 wt%であってよく、そして典型的には約1〜2 wt%である。
接着層
フィルムは、一般に画像形成性材料の上側に位置する別個の層として、接着層を含むこともできる。接着層は、転写時に、感光性材料に対するマスク画像の接着力を増強し、ひいては、マスク画像の転写を助ける。接着層は、例えば熱可塑性接着剤、熱接着剤、又は粘着剤を含むことができる。好適な接着剤が当業者に知られている。
受理体シート
本発明のいくつかの態様において、受理体シートが採用される。本明細書中に使用された「受理体シート」という語句は、フィルムから画像形成性材料を受理することができる1つ以上の主面を有する、一般にシート状の材料を意味する。
いくつかの態様では、受理体シートは、フィルムから不用の画像形成性材料を受理するためだけに作用し、続いて廃棄される。これらの態様では、受理体シートの特定の構造は必要とされない。唯一必要なのは、受理体シートが画像形成性材料を受理できることである。
しかし、本発明の他の態様では、受理体シートは、転写画像形成の際にフィルムから転写された画像形成性材料又は着色剤を像様受容することができる主面を有している。これらの態様では、受理体シートは、画像受理側と非画像形成側とを有するシート支持体を含む。
画像受理主面は一般に、転写済画像形成性材料又は着色剤の受容及び定着を容易にするように、処理又は塗布されている。必要に応じて、受理体シートは、支持体の画像受理側上に、厚さ約2〜20 μmの塗膜を有することができる。或いは、塗膜の塗膜重量は約2〜20 g/m2である。
受理体シートのシート支持体は、特定の画像形成用途に応じて選択される。好適なシート支持体は、紙又はカード材料、金属(例えば鋼又はアルミニウム)、又は種々のフィルム形成ポリマーから成るフィルム又はプレートを含む。好適な高分子材料は、付加ポリマー(例えばポリ(塩化ビニリデン)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(酢酸ビニル)、ポリスチレン、ポリイソブチレンポリマー及びコポリマー)、及び線状縮合ポリマー(例えばポリエステル、例えばポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ヘキサメチレンアジペート)、及びポリ(ヘキサメチレンアジパミド/アジペート)を含む。シート支持体は透明又は不透明である。透明でないシート支持体は、拡散反射性であるか又は鏡面反射性であってよい。
受理体シートのための好適なシート支持体は、例えばプラスチック・シート材料及びフィルム、例えばポリエチレンテレフタレート、フルオレンポリエステルポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、及びこれらのコポリマー、並びに加水分解型及び非加水分解型酢酸セルロースを含む。特に好適な支持体は、ポリエステル・フィルム、例えばポリエチレンテレフタレート・シートである。例えば、DuPont Teijin Films (Hopewell, Virginia)によってMELINEXの名称で販売されたポリエチレンテレフタレート・シート、例えばMELINEX 574が好適である。
実際には、シート支持体の典型的な厚さは、約20〜200 μmである。必要な場合には、支持体は、その湿潤性及び続いて塗布される塗膜に対する接着力を改質するように前処理することができる。このような表面処理は、コロナ放電処理、及び下塗り層又はリリース層の塗布を含む。シート支持体は、接着剤、例えばアクリル接着剤又は酢酸ビニル接着剤を含有する剥離性層を含むこともできる。
必要というわけではないが、本発明の受理体シートの画像受理側上にテクスチャ処理された表面を含むことが有利である場合がある。シート支持体又は塗膜上のテクスチャ処理された面は、支持体または塗膜の主面から延びる複数の突起によって提供することができる。突起は、種々の方法で得ることができる。例えばテクスチャ処理用材料を塗膜内に含むことにより、下記のような突起を形成することができる。或いは、シート支持体をコンベンショナルな方法によってミクロ複製し、これにより、突起を形成することもできる。テクスチャ処理された受理体シートが、例えば米国特許第4,876,235号明細書(DeBoer)に報告されている。
塗膜は、周囲温度で不粘着表面を提供することができるバインダーを含むことができ、このバインダーは、フィルムから転写されることになっている材料(例えば画像形成性材料又は着色剤)との適合性を有する。塗膜は任意の添加剤、界面活性剤、及び抗酸化剤を含有することができる。塗膜は、テクスチャ処理用材料を含有することもできる。
高分子バインダーを選ぶ上で、例えばポリマーのガラス転移温度、軟化点、及び粘度などが考慮に入れられる。多種多様の高分子バインダーが本発明の実施に適している。バインダーは、ヒドロキシル・ポリマー(すなわち複数のヒドロキシ基を有するポリマー)を含むことができ、或いは、ヒドロキシ基のないポリマーを含むことができる。
受理体シート上の塗膜のための高分子ポリマーは、関与する着色剤転写のメカニズム(例えばアブレーション、溶融粘着、又は昇華)に応じて選ばれる。溶融粘着メカニズムを採用する画像形成システム内に使用するためには、例えば、フィルム上の画像形成性材料のバインダーと同様又は同一のバインダーを、受理体シートのために採用するのが有利な場合がある。
いくつかの態様では、受理体シート上の塗膜中に使用するのに極めて適した材料は、Solutia, Inc.(St. Louis, Missouri)製のBUTVAR B-76ポリビニルブチラール・コポリマー及び同様の熱可塑性ポリマーである。受理体シートの塗膜中に使用するのに適した別のポリマーは、International Specialty Products, Inc. (Wayne, New Jersey)から、E-735の商品名で入手可能なポリビニルピロリドン/ビニルアセテート・コポリマー・バインダーである。別の好適なポリマーは、GoodYear Chemical (Akron, Ohio)からPLIOLITEの商品名で入手可能なスチレン-ブタジエン・コポリマーである。別の好適なポリマーは、InChem Corp(Rock Hill, South Carolina)からINCHEMREZ PKHM-301の商品名で入手可能なフェノキシ樹脂である。
スチレン/アリルアルコール・コポリマーを、塗膜内に好適に含むこともできる。商業的に入手可能なスチレン/アリルアルコール・コポリマーは、Lyondell Chemical Company (Houston, Texas)製のSAA-100である。
バインダーとして、ポリマーの混合物を好適に採用することもできる。例えば、重量比約2:1〜20:1のBUTVAR B-76とSAA-100との混合物が好適である。
上記材料は一例にすぎない。他の好適なポリマーは当業者によって明らかにされる。
受理体シート上の塗膜を任意にはテクスチャ処理用材料でテクスチャ処理することにより、制御された程度の粗さを有する表面を提供することができる。テクスチャ処理用材料は例えば、不活性粒状材料、例えば高分子ビーズ、シリカ粒子などであってよい。
受理体シートが画像形成のためにフィルムと近接されると、何らかの表面粗さの存在が有利であることが見いだされる。受理体シート内の突起は、フィルムと受理体要素との関係を正確に調節し、そして、画像形成中に供与体要素と受理体要素との間の概ね均一なギャップを提供する。受理体シート上の突起の規模は、これらがビーズ又は粒状材料によって形成されていようと、テクスチャ処理によって形成されていようと、周知の技術、例えば干渉分光法を用いて、又は光学又は電子顕微鏡による表面の試験によって測定することができる。
上述のように、テクスチャ処理用材料は、不活性粒状材料、例えば高分子ビーズ、シリカ粒子、金属酸化物粒子、無機塩などであってよい。ビーズの形状は好ましくは球形、長楕円形、卵形又は楕円形である。テクスチャ処理用材料は、事実上均一なサイズ(すなわち単分散)であってよく、或いはサイズが変化してもよい。無機粒子、例えばシリカの分散体が一般に所定の範囲の粒子サイズを有しているのに対して、ポリマービーズの単分散懸濁液が容易に入手可能である。どのタイプの個体群を使用するとしても、これらの粒子は、平均で約8 μmを上回って、受理体要素表面の平面上に投射すべきではないが、しかし好ましくは約1 μm以上の大きさだけ、そしてより好ましくは約3 μm以上の大きさだけ前記平面上に投射すべきである。いくつかの構造の場合、異なる平均サイズを有する区別可能な2つのビーズ集合を添加することが有利である。このことは、フレキシビリティが、曇り特性と滑り又は分離特性とのバランスを取ることを可能にする。
好適な高分子ビーズの非限定的な例は、ポリ(メチルメタクリレート)及びポリ(ステアリルメタクリレート)ビーズ、及びジオールジメタクリレート・ホモポリマー又はコポリマーを含むビーズを含む。好適な高分子ビーズはまた、ポリスチレン、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミドなどから形成されたビーズを含む。
一般に、高分子ビーズの粒子サイズは、約3〜50 μm、好ましくは約5〜25 μmであるべきである。塗膜内のスペーサー・ビーズの被覆率は約5〜2,000ビーズ/mm2であってよい。ビーズの粒子サイズが増大するのに比例して、必要なビーズの数は少なくなる。
例えば、好適な1つのテクスチャ処理用材料は、平均直径約10 μmのポリ(メチルメタクリレート)の単分散ビーズを含む。このようなビーズは商業的に入手可能である。
受理体上の塗膜内のテクスチャ処理用材料の濃度は、面積密度約100〜500粒子/mm2を提供するのに十分であるべきである。例えば、好適な粒子面積密度は、約200粒子/mm2である。一つの態様において、受理体シート上の塗膜は、約1重量部のテクスチャ処理用材料に対して約20〜80重量部のバインダーを含む。
ビーズ又は粒子の使用とは別に、受理体要素表面を物理的にテクスチャ処理することにより、所要の突起を提供することができる。金属表面、例えばアルミニウムを、グレイニング及び陽極化によりテクスチャ処理することができる。当業者に知られたミクロ複製技術によって、他のテクスチャ処理された表面を得ることができる。
マスク画像の形成
本発明の実施において、キャリアシート又は受理体シート上に、マスク画像が形成される。マスク画像の形成工程は概ね、画像形成性材料の露光済領域と未露光領域とを生成することを含む。画像形成メカニズムを選択することにより、下記のように、マスク画像を形成する際の可能な変更形が決定される。
これらの方法は、画像形成性材料の露光済領域と未露光領域とを生成する工程を含む。この工程において、画像形成性材料を、選択された領域で画像形成用輻射線に暴露することができる。この露光は別名「像様露光」としても知られる。
フィルムの像様露光法は、当業者にはコンベンショナルである。フィルムのアナログ及びデジタル双方の像様露光法が好適である。画像形成が容易なこと、そしてデジタル画像形成装置がますます入手しやすくなっていることにより、デジタル法が多くの使用者によって好まれる。
本発明のいくつかの態様では、コンピューター制御下で走査又はラスタライズされたレーザーからのレーザー輻射線を使用して、像様露光が効率的に達成される。周知の走査デバイスのいずれか、例えば平床式スキャナー、外部ドラム・スキャナー、又は内部ドラム・スキャナーを使用することができる。これらのデバイスにおいて、画像形成されるべきフィルムがドラム又は床に固定され、そしてレーザー・ビームが、画像形成性材料上に衝突することができるスポットに焦点を当てられる。レーザー・スポットが画像形成されるべき領域上で走査される一方、レーザー出力は、電子的に記憶された画像情報(すなわちデジタル・データ)に従って変調される。2つ又は3つ以上のレーザーが画像形成性材料の種々異なる領域を同時に走査することにより、スループットを増大させることができる。この態様は、図1A及び3Aに示されている。図1Aでは、赤外線2を使用して、キャリアシート6上にマスク画像4を生成する。同様に図3Aも、赤外線22を使用して、キャリアシート26上にマスク画像24を生成することを示している。
或る特定の態様では、画像形成性材料の一部に、赤外線による像様露光を施す。赤外線は例えば、約750 nm〜約1200 nmであってよい。この態様を実施する際には、好適な画像形成性材料は、上述のように、赤外線に対して感光する成分を含む。この成分は例えば、赤外線を熱に変換することができる。画像形成性材料中に熱を発生させると、次いでその結果として、画像形成性材料の別の成分に物理的又は化学的な変化が生じ得る。この態様では、フィルムは、赤外線画像形成装置に好適に取り付け、そしてフィルムに赤外線による像様露光を施すことができる。赤外線は、例えばダイオード・レーザー(例えば〜830 nm)又はNd:YAGレーザー(〜1064 nm)のような赤外線レーザーによって提供することができる。赤外線レーザーは、コンピューター制御下で走査又はラスタライズすることができる。
好適な赤外線画像形成装置は、プルーフィング法で使用される赤外線画像形成装置を含む。このような画像形成装置の例は、ECRM (Tewksbury, Massachusetts)から入手可能なDESERTCAT 88を含む。CTPリソグラフフィ印刷版用途のための赤外線画像形成装置、例えばCreo (Burnaby, British Columbia)製のTRENDSETTER、及びPresstek (Hudson, New Hampshire)製のDIMENSIONを使用することもできる。フレキシグラフィ物品を画像形成するように構成された画像形成装置、例えば、Esko-Graphics (kennesaw, Georgia)製のCYREL Digital Imager(CDI SPARK)、Creo (Burnaby, British Columbia)製のThermoFlex、及びMisomex International (Hudson, New Hampshire) 製のOMNISETTERを採用することもできる。
他の態様では、画像形成性材料は可視レーザー光に暴露される。可視光は、例えば約400〜750 nmであってよい。商業的に入手可能なフィルムセッター及び画像セッター、例えばAgfa-Gevaert(ベルギー国)製のACCUSET Plus(可視赤色レーザー・ダイオード、670 nm)、Agfa-Gevaert製のADVANTAGE DL3850(410 nm)、Fuji Photo Film製のLUXEL V-9600(410 nm)、Western Lithotech(St. Louis, Missouri)製のDIAMONDSETTER(周波数二倍型Nd:YAGレーザー;532 nm)、Agfa-Gevaert製のSELECTSET 5000(HeNe, 630 nm)を使用することができる。
さらに別の態様では、画像形成性材料は、レーザー直接画像形成(LDI)によって紫外線に暴露される。紫外線は約150〜410 nmであってよい。Orbotech(Billerica, MA)製のDP-100、及びEtec Systems(Tucson, AZ)製のDIGIRITE 2000が、UVレーザー画像形成に適している場合がある。
本発明のいくつかの態様を実施する際に、画像形成性材料の露光済領域と未露光領域とを生成することにより、キャリアシート上に画像形成が形成される。マスク画像形成工程は、画像形成性材料の露光済領域又は未露光領域をフィルムから除去する工程を含むこともできる。或る特定の態様では、露光済領域がキャリアシートから除去され、マスク画像をキャリアシート上に残す。
これらの態様では、不用の画像形成性材料を除去するために、任意には受理体シートを使用することができる。受理体シートは、不用の画像形成性材料を除去するのに適した任意の材料、例えば紙、透明フィルム、及び金属シートであってよい。フィルムを輻射線に暴露する前に、受理体シートに1つ又は2つ以上の塗膜を塗布することにより、画像形成性材料の受理体への転写を容易にすることができる。画像形成後、受理体シートをフィルムから除去することにより、キャリアシート上のマスク画像を露出させることができる。マスク画像に対して相補的な画像が受理体シート上に残ることができる。
他の態様では、画像形成性材料の露光済領域と未露光領域とを生成し、そしてキャリアシートから未露光領域を除去することにより、キャリアシート上にマスク画像が形成される。
いくつかの態様では、マスク画像の転写特性に不都合な影響が及ぼされないことを条件として、キャリアシート上に存在するマスク画像は任意には、これに熱処理を施すことにより硬化することができる。種々の手段、例えば炉内の貯蔵、熱風処理、加熱プラテンとの接触、又は加熱されたローラー装置内の通過によって、熱処理を行うことができる。他の態様では、硬化が行われるのに熱処理は必要でない。
さらに別の態様では、画像形成性材料の露光済領域と未露光領域とを生成し、露光済領域が受理体シートに転写されるようにすることにより、受理体シート上にマスク画像が形成される。これらの態様では、マスク画像が感光性材料に転写される前に、キャリアシートは続いてマスク画像から除去される。フィルムは、画像形成性材料と接触した状態で受理体シートを備えることができ、或いは、画像形成性材料は別個の受理体シートと接触させられる。
好適な受理体シートは上記の通りである。好適な受理体塗膜の特性は、使用される除去システムのタイプに依存することがある。例えば、溶融粘着システム内の転写を促進するために、受理体塗膜及び画像形成性材料のバインダー両方に対して、同様又は同一のバインダーを採用することが好適である。特定の態様では、受理体を画像形成性材料と接触させる前に、ポリビニルブチラール、例えばSolutia, Inc.(St. Louis, Missouri)から入手可能なBUTVAR B-76、又は同様のバインダーを受理体にコートする。
別個の受理体シートが画像形成中に使用される場合に、画像形成前にフィルムと受理体シートとを近接させて集成する。この場合受理体シートの画像受理側を画像形成性材料に隣接させる。このような関連における「近接」という語句は、画像形成性材料と受理体シートとが接触させられること、又はこれらは互いに接触はしないものの、画像形成用輻射線による露光時に画像形成性材料又は着色剤の転写を可能にするのに十分に接近していることを意味する。真空ホールドダウン又は機械手段を用いて、集成体内にフィルム及び受理体シートを固定することができる。
次に、供与体シート及び受理体シートとから成る集成体に、下記のように画像形成用輻射線による像様露光を施すことにより、マスク画像を形成する。画像形成用輻射線による像様露光は、画像形成性材料又は着色剤をフィルムから受理体シートに像様転写させる。画像形成後、フィルムを受理体シートから除去することにより、受理体シート上のマスク画像を露出させることができる。
いくつかの態様では、マスク画像の転写特性に不都合な影響が及ぼされないことを条件として、受理体シート上に存在するマスク画像は任意には、これに熱処理を施すことにより硬化することができる。種々の手段、例えば炉内の貯蔵、熱風処理、加熱プラテンとの接触、又は加熱されたローラー装置内の通過によって、熱処理を行うことができる。他の態様では、硬化が行われるのに熱処理は必要でない。
前記変更形のそれぞれを、いくつかの画像形成メカニズムに関して以下に詳細に説明する。これらの方法は他の画像形成メカニズムと協働するように容易に適合することができるので、挙げられた画像形成メカニズムは、非限定的な例と考えられるべきである。
アブレーション
一つの態様において、画像形成性材料の露光済領域がアブレーションを介して除去される。この態様では、露光済の画像形成性材料は、ガスの発生によって、キャリアシートから駆出される。熱(例えばレーザー輻射線)に対する暴露時に分解して、ガスを急速に発生させる特定のバインダーを画像形成性材料中に使用することができる。画像形成性材料の露光済領域下又は露光済領域内部にガスが形成されると、露光済領域においてキャリアシートから画像形成性材料を駆出する圧力が形成される。この作用は、物理変化(例えば溶融、蒸発又は昇華)というよりはむしろ、化学変化(例えば結合破断)が、粒子転写ではなく、画像形成性材料をほとんど完全に転写させるという点で、他の物質移動技法と区別することができる。
レーザー・ビームの作用によって画像形成する1アブレーション・モードの場合、着色剤、赤外線吸収材料、及びバインダーを含む画像形成性材料層を有するフィルムが画像形成される。レーザーによって提供されるエネルギーは、レーザー・ビームが要素に衝突するスポットで、画像形成性材料を駆出する。
1つの好適な態様では、バインダーは、上述のような、また米国特許第6,521,390号明細書(Leinenbach)にさらに論じられているような「熱可燃性」材料として役立つ。熱可燃性材料は任意には、この態様の実施のために、バリア層内に存在してよい。
アブレーション画像形成メカニズムのために、レーザーの作用によってアブレーションできることを条件として、任意の着色剤を使用することができる。着色剤として使用するのに適した色素は、例えば、米国特許第5,576,144号明細書(Pearce他)及びこれに引用された参考文献に記載されている。
アブレーション・メカニズムによって、好適なフィルムを使用して、マスク画像をキャリアシート上に発生させることができる。破片捕集体、例えば真空、又は好適な受理体シートを、画像形成性材料の近くに配置することにより、露光済画像形成性材料がキャリアシートから駆出された後で、この露光済画像形成性材料を回収することができる。
アブレーション・メカニズムによって、好適な受理体シート上にマスク画像を発生させることもできる。例えば米国特許第5,171,650号明細書(Ellis他)、及び国際公開第90/12342号パンフレットに、アブレーション転写が報告されている。
溶融粘着転写
さらに別の態様では、画像形成性材料の露光済材料は、溶融粘着を介して除去される。溶融粘着システムの場合、画像形成性材料は、輻射線による露光時に、溶融状態又は半溶融状態でキャリアシートから好適な受理体シートへ移動する。溶融状態又は半溶融状態の特徴は、画像形成性材料に流動性を提供する粘度低減である。画像形成性材料は受理体シート表面に流れ、キャリアシートに接着するよりも高い強度で、受理体シート表面に接着する。キャリアシートから受理体シートへの露光済領域における画像形成性材料の物理的転写が、こうして生じる。転写に続いて、キャリアシートは、転写されていない画像形成性材料と一緒に、受理体シートから分離される。
一つの態様において、マスク画像は、キャリアシート上に残った未露光領域を含む。この態様の実施に際して、受理体シート及び転写された画像形成性材料は、一般には廃棄物として廃棄される(しかし必要というわけではない)。
別の態様では、マスク画像は、受理体シートに転写された画像形成性材料の露光済領域を含む。この態様の実施に際して、キャリアシート、及び残りの画像形成性材料は、一般には廃棄物として廃棄される。
溶融粘着転写の更なる観点及び要件が、米国特許第5,819,661号明細書(Lewis他)、及び同第5,238,778号明細書(Hirai他)に見いだすことができる。これらのそれぞれを引用することにより本明細書中に組み入れる。
レーザー誘起型フィルム転写
さらに別の態様では、画像形成性材料の露光済領域は、レーザー誘起型フィルム転写(「LIFT」)を介して、キャリアシートから除去される。LIFTシステムの場合、潜在的な架橋剤を含有するリリース層が、キャリアシートと画像形成性材料との間に配置される。架橋剤はバインダーと反応することにより、露光領域内で高分子量網状構造を形成する。この架橋の効果は、メルトフロー現象のより良好な制御、より凝集性のある材料の受理体への転写、及びマスク画像のより高品質のエッジ鮮鋭度である。このタイプのシステムの例は、米国特許第5,935,758号明細書(Patel他)に見いだすことができる。この明細書全体を引用することにより本明細書中に組み入れる。
一つの態様において、画像形成性材料は、転写可能な着色剤と赤外線吸収色素とを含む。着色剤は、赤外線による露光時に好適な受理体シートに転写されることが可能である。別の態様では、画像形成性材料は、ヒドロキシル・ポリマー、転写可能な着色剤、フルオロカーボン添加剤、カチオン性赤外線吸収色素、及び潜在的な架橋剤を含む。これらは上述の通りである。
一つの態様において、マスク画像は、キャリアシート上に残る未露光領域を含む。この態様の実施に際して、受理体シート及び転写された画像形成性材料は、一般には廃棄物として廃棄される(しかし必要というわけではない)。
別の態様では、マスク画像は、受理体シートに転写された画像形成性材料の露光済領域を含む。この態様の実施に際して、キャリアシート、及び残りの画像形成性材料は、一般には廃棄物として廃棄される。
剥離
さらに別の態様では、画像形成性材料の露光済領域は、いわゆる「剥離」システムにおいて好適な受理体シートを使用して、キャリアシートから除去される。剥離メカニズムは、画像形成性材料中に接着特性差を生じさせる能力に依存する。フィルムの像様露光後、受理体シートはキャリアシートから分離され、そして画像形成性材料の露光済領域又は未露光領域が、キャリアシート上に残る。
米国特許第6,013,409号明細書(Chou)(全体を参考のため本明細書中に引用する)には、好適な剥離画像形成システムが記載されている。剥離画像形成に役立つ1つの要素は、キャリアシート、着色剤を含む光硬化性層、「感光性高分子接着」層、及び任意のリリース層を含む。
剥離画像形成に適した他の構造が、例えば米国特許第6,013,409号明細書(Chou)の第3欄第25行〜第4欄第16行で引用された参考文献に記載されている。
一つの態様において、マスク画像は、キャリアシート上に残る画像形成性材料を含む。この態様の実施に際して、受理体シート及び転写された画像形成性材料は、一般には廃棄物として廃棄される(しかし必要というわけではない)。
別の態様では、マスク画像は、受理体シートに転写された画像形成性材料を含む。この態様の実施に際して、キャリアシート、及び残りの画像形成性材料は、一般には廃棄物として廃棄される。
色素の昇華又は拡散
別の態様では、画像形成性材料の露光済領域からの着色剤が、昇華を介して除去される。昇華技術は、画像形成性材料中に含まれる着色剤が、バインダーの同時転写なしに昇華又は拡散されるメカニズムに関与する。色素昇華に際しては、昇華性着色剤が気体形態に変換され、大気中に消散させられるか、或いは任意には好適な受理体シートに向けられる。
例えば米国特許第5,126,760号明細書(DeBoer)、及び同第5,994,026号明細書(DeBoer)に、色素昇華が報告されている。これらの明細書のそれぞれの全体を引用することにより本明細書中に組み入れる。例えば米国特許第5,330,962号明細書(De Braabandere他)に記載されているような熱色素拡散転写も、画像形成法として好適である。
使用することができる昇華性着色剤は、例えば米国特許第5,576,141号、同第5,576,142号、同第5,521,050号、同第5,521,051号、及び同第5,510,228号の各明細書(Neumann他)に記載された色素を含む。一般に、このような色素は、約25 wt%の量で画像形成性材料中に存在する。
色素昇華メカニズムによって、好適なフィルムを使用して、そして受理体シートの必要なしにキャリアシート上にマスク画像を発生させることができる。
別の態様では、昇華された着色剤を捕捉するために、受理体シートが採用される。マスク画像は、キャリアシート上に残る画像形成性材料を含む。この態様の実施に際して、受理体シート及び転写された着色剤は、一般には廃棄物として廃棄される(しかし必要というわけではない)。
別の態様では、マスク画像は、受理体シートに転写された着色剤を含む。この態様の実施に際して、キャリアシート、及び残りの画像形成性材料は、一般には廃棄物として廃棄される。
コンベンショナルな現像
さらに別の態様では、画像形成性材料の露光済領域は現像によって除去される。この態様では、フィルムを好適な現像剤で洗浄することにより、画像形成性材料の露光済領域を除去する一方、未露光領域はキャリアシート上に残る。この態様における画像形成性材料は、着色剤を含むポジ型画像形成性組成物である。ポジ型画像形成性組成物は当業者に知られている。ポジ型組成物の像様露光は、露光済領域が好適な現像剤溶液中により可溶性になるようにする。
これらのポジ型画像形成性組成物の好適な現像剤は、pH約9〜約14の水性現像剤である。例えば水、テトラアルキル水酸化アンモニウム、及び界面活性剤を含むコンベンショナルな現像剤が好適である。
別の態様では、画像形成性材料の未露光領域をキャリアシートから除去することにより、マスク画像を生成する。この態様における画像形成性材料は、着色剤を含むネガ型画像形成性組成物である。ネガ型画像形成性組成物は当業者に知られている。ネガ型組成物の像様露光により、露光済領域は現像剤溶液中により不溶性になるのに対して、未露光領域は可溶性のままである。例えば、像様露光は、露光済領域における画像形成性材料の光重合を生じさせることができる。
これらの態様では、例えば、未露光領域は現像によって除去される。フィルムを好適な現像剤で洗浄することにより、画像形成性材料の未露光領域を除去する一方、露光済領域はキャリアシート上に残る。ネガ型システムの好適な現像剤は、水性又は溶剤系現像組成物である。水性現像剤は典型的にはpH約7〜約13であり、そして添加剤、例えば水混和性高沸点有機溶剤、界面活性剤、分散体などを含むことができる。
ポジ型組成物及びネガ型組成物の双方のための現像剤は、種々の供給元から商業的に入手可能である。
ハロゲン化銀乳剤
別の好適な画像形成法として、硬化用輻射線に対する画像形成性材料の不透明度又は透明度を変化させる、画像形成性材料の物理的又は化学的な変化を引き起こすメカニズムを採用することができる。このような1画像形成法は、例えば、画像形成性材料としてハロゲン化銀乳剤を内蔵する。
ハロゲン化銀及び乾燥ハロゲン化銀、具体的には乾式処理を伴うレーザー・アドレス可能なフォトサーモグラフィ・ハロゲン化銀を使用した画像形成法も好適である。米国特許第6,713,241号明細書(Vaeth他)(全体を参考のため本明細書中に引用する)及びこの明細書中の参考文献には、乾式サーモグラフィ・ハロゲン化銀画像形成が記載されている。
マスク画像の感光性材料への転写
本発明の別の工程において、マスク画像は、硬化用輻射線に対して感光する感光性材料に転写される。一つの態様において、マスク画像は画像形成性材料の露光済領域を含む。別の態様では、マスク画像は画像形成性材料の未露光領域を含む。感光性材料は、硬化用輻射線による露光によって固化可能又は硬化可能である。感光性材料は一般に、ポリマー又はプレポリマーを含み、そして、硬化用輻射線による露光時に重合又は架橋によって固化又は硬化することができる。感光性材料は一般に支持体上に配置されるが、これは必ずしもそうであるというわけではない。
この工程の一つの態様の結果は、図1B及び3Bに示されている。図1Bにおいて、キャリアシート6上に配置されたマスク画像4が、感光性材料10上に配置された分離層8上に転写されているのが示されている。この図示の態様において、感光性材料10は、支持体12上に配置されている。同様に、図3には、キャリアシート26上に配置されたマスク画像24が、感光性材料30の上側に配置された分離層28上に転写されているのが示されている。この図示の態様において、感光性材料30は支持体32上に配置されている。
感光性材料
本発明の方法に使用される別の構成部分は、レリーフ画像を生成することができる画像形成性物品である。画像形成性物品の例は、フレキソグラフィ印刷版、プリント回路基板(「PCB」)、及びリソグラフィ印刷版を含む。
画像形成性物品は、少なくとも感光性材料を含む。画像形成性物品は、好適な支持体を含むこともできる。さらに、任意の構成部分、例えば分離層、カバーシート、又は金属層を画像形成性物品内に含むこともできる。感光性材料は、ポジ型又はネガ型であってよい。硬化用輻射線による露光によってネガ型感光性材料は、固化可能又は硬化可能である。感光性材料は一般にポリマー又はプレポリマーを含み、そして硬化用輻射線による露光時に重合又は架橋によって固化又は硬化することができる。
いくつかの態様では、感光性材料は紫外線硬化性樹脂である。特定の態様では、紫外線硬化性樹脂は支持体上に配置され、そして除去可能なカバーシートによって保護される。理想的には、支持体は、寸法安定性材料、例えばポリエステル・フィルム又はアルミニウム・シートから形成される。
紫外線硬化性樹脂を指紋付着又はその他の損傷から保護する分離層を、紫外線硬化性樹脂とカバーシートとの間に配置することができる。この層は当業者によって、粘着防止層、リリース層、スリップ層、又は保護層と呼ばれることがある。本明細書の目的において、分離層は感光性材料の一部と考えられる。分離層はポリアミド、例えばHenkel Corporation (Gulph Mills, Pennsylvania)から入手可能なMACROMELT 6900、ポリビニルアルコール、エチレン及び酢酸ビニルのコポリマー、両性インターポリマー、セルロース系ポリマー、例えばヒドロキシアルキルセルロース、及びセルロースアセテートポリブチレート、ポリブチラール、環状ゴム、及びこれらの組み合わせを含む。米国特許第4,293,635号明細書(Flint他)に、両性インターポリマーが記載されている。この明細書を引用することにより本明細書中に組み入れる。
紫外線硬化性樹脂は、エラストマー・バインダー、1種以上のモノマー、及び開始剤を含むこともできる。開始剤は非赤外化学線に対する感光性を有する。たいていの場合、開始剤は紫外線又は可視線又はその両方に対して感光することになる。好適な開始剤組成物の例が、米国特許第4,323,637号明細書(Chen他)、同第4,427,749号明細書(Gruetzmacher他)、及び同第4,894,315号明細書(Feinberg他)に報告されている。
エラストマー・バインダーは、水性、半水性又は有機溶剤現像剤中に可溶性、膨潤性又は分散性であることが可能な単一のポリマー又はポリマーの組み合わせであってよい。このようなバインダーは、米国特許第3,458,311号明細書(Alles)、同第4,442,302号明細書(Pohl)、同第4,361,640号明細書(Pine)、同第3,794,494号明細書(Inoue他)、同第4,177,074号明細書(Proskow)、同第4,431,723号明細書(Proskow)、及び同第4,517,279号明細書(Worns)に記載されたバインダーを含む。有機溶剤現像剤中に可溶性、膨潤性又は分散性であるバインダーは、共役ジオレフィン炭化水素の天然又は合成ポリマーを含む。これらのポリマーは、ポリイソプレン、1,2-ポリブタジエン、1,4-ポリブタジエン、ブタジエン/アクリロニトリル、ブタジエン/スチレン熱可塑性エラストマー・ブロックコポリマー及びその他のコポリマーを含む。米国特許第4,323,636号明細書(Chen)、同第4,430,417号明細書(Heinz他)、及び同第4,045,231号(Toda他)に論じられたブロックコポリマーを使用することができる。バインダーは約65重量%の紫外線硬化性樹脂を含んでよい。本明細書中に使用されるバインダーという用語は、コア-シェル・ミクロゲル、及びミクロゲルと予め形成されたマクロ分子ポリマーとのブレンド、例えば米国特許第4,956,252号明細書(Fryd他)に記載されたものを含む。
紫外線硬化性樹脂は、単一のモノマー又はモノマーの混合物を含有することもできる。モノマーは、透明な、曇りのない感光性層が生成される程度にバインダーと適合性がなければならない。紫外線硬化性樹脂中に使用することができるモノマーが当業者に良く知られており、そして一例として、比較的低分子量(概ね30,000 Da未満)の付加重合エチレン系不飽和型化合物を含む。好適なモノマーは、約5000 Da未満の比較的低分子量を有する。特に断りのない限り、本明細書全体を通して、分子量は、重量平均分子量である。好適なモノマーの一例としては、t-ブチルアクリレート、ラウリルアクリレート、アルコールとポリオール、例えばアルカノールのアクリレート及びメタクリレートモノエステル及びポリエステル、例えば1,4-ブタンジオールジアクリレート、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールジメタクリレート、及び2,2-ジメチロールプロパンジアクリレート、アルキレングリコール、例えばトリプロピレングリコールジアクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、ヘキサメチレングリコールジアクリレート、及びヘキサメチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパン、エトキシル化トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、例えばペンタエリトリトールトリアクリレート、及びジペンタエリトリトールなどが挙げられる。好適なモノマーの他の例は、イソシアネート、エステル、及びエポキシドなどのアクリレート及びメタクリレート誘導体、例えばデカメチレングリコールジアクリレート、2,2-ジ(p-ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、2,2-ジ(p-ヒドロキシフェニル)プロパンジメタクリレート、ポリオキシエチル-2,2-ジ(p-ヒドロキシフェニル)プロパンジメタクリレート、及び1-フェニルエチレン-1,2-ジメタクリレートを含む。モノマーの更なる例は、米国特許第4,323,636号明細書(Chen)、同第4,753,865号明細書(Fryd他)、同第4,726,877号明細書(Fryd他)、及び同第4,894,315号明細書(Fryd他)に見いだすことができる。モノマーは5重量%以上の紫外線硬化性樹脂を含んでよい。
光開始剤は、紫外線に対して感光して、過剰な停止反応なしにモノマーの重合を開始する遊離基を発生させる、任意の単位の化合物又は化合物の組み合わせであってよい。光開始剤は可視線及び/又は紫外線に対して感光するべきである。光開始剤は赤外線及び/又は可視線に対して感光することもでき、そして185℃以下では熱不活性であるべきである。好適な光開始剤の例は、置換型及び無置換型多核キノンを含む。好適なシステムの例が、米国特許第4,460,675号明細書(Gruetzmacher他)、及び同第4,894,315号明細書(Feinberg他)に開示されている。光開始剤は一般に、紫外線硬化性樹脂の重量を基準として、0.001%〜10.0%の量で存在する。
紫外線硬化性樹脂は、所望される最終特性に応じて他の添加剤を含有することができる。このような添加剤は、増感剤、可塑剤、レオロジー改質剤、熱重合阻害剤、粘着付与剤、着色剤、抗酸化剤、オゾン劣化防止剤、又は充填剤を含む。可塑剤を使用して、エラストマーのフィルム形成特性を調節することができる。好適な可塑剤の例は、脂肪族炭化水素油、例えばナフタレン系及びパラフィン系油、液体ポリジエン、例えば液体ポリブタジエン、液体ポリイソプレンを含む。一般に可塑剤は、約5,000 Da未満の分子量を有する液体であるが、しかし、最大約30,000 Daの分子量を有することもできる。低分子量の可塑剤は、約30,000Da未満の分子量を含むことになる。
紫外線硬化性樹脂の厚さは、所望の印刷版のタイプに応じて変化することができる。一つの態様において、紫外線硬化性樹脂の厚さは、例えば約20〜250ミル(500〜6400 ミクロン)又はこれ以上、より具体的には例えば約20〜100ミル(500〜2500 ミクロン)であってよい。
一つの態様において、画像形成性物品は、好適な紫外線硬化性樹脂を含むフレキソグラフィ印刷版前駆体である。フレキソグラフィ印刷版を形成するために使用される材料は、典型的には支持体、及びポリマー又はプレポリマーを含む感光性材料を含む1つ又は2つ以上の感光性層を含む。本発明において使用できる商業的に利用可能なフレキソグラフィ印刷版の例は、例えば、Kodak Polychrome Graphics(Norwalk, Connecticut)から入手可能なFLEXCEL、DuPont (Wilmington, Delaware)から入手可能なCYREL フレキソグラフィ印刷版、BASFから入手可能なNYLOFLEX FAR 284、Polyfibronから入手可能なFLEXILIGHT CBU、及びASAHI AFP XDIを含む。
プリント回路基板(「PCB」)を形成するために、感光性材料をマスク画像と一緒に使用することもできる。PCBにおいて、マスク画像によって決定されたパターンを成して、導電層(プリント回路とも呼ばれる)が基板上に形成される。プリント回路は次いで、種々の電気的な構成部分、例えば抵抗器、キャパシター、集積回路、及び他の電子デバイスの間で電圧及び電流を導くことができる。これらの電気的な構成部分は、プリント回路の形成後の所定の段階で、プリンタ回路上にはんだ付けされる。
好適なPCB前駆体は、基板、金属層及び感光性材料を含有することができる。基板は、ポリイミド・フィルム、ガラス充填型エポキシ又はフェノール-ホルムアルデヒド、又は業界内で良く知られ使用されており、また必要とみなされる任意の厚さを有する、任意のその他の絶縁材料であってよい。
支持体をカバーする金属層は、導電性金属を含むことができる。1つの好適な例は銅であるが、任意のその他の好適な金属又は金属合金を使用することもできる。
感光性材料は、紫外線硬化性樹脂を含むことができる。PCB前駆体上で使用するのに適した紫外線硬化性樹脂の一例は、オリゴマー及びモノマー、光開始剤、及びバインダーを含む。
好適なオリゴマー及びモノマーは、紫外線による露光を施されると、光開始剤の存在において架橋することができるものを含む。オリゴマー及びモノマーは、上記のものを含んでよい。これらの成分は紫外線硬化性樹脂の35%〜75%であってよい。
光開始剤は、紫外線による露光を施されると、オリゴマー及びモノマーを架橋する助けとなる遊離基を発生させ促進することが可能であるべきである。好適な光開始剤は上記の通りである。光開始剤は、紫外線硬化性樹脂中に含まれるオリゴマー及びモノマーの最大約10重量%であってよい。
バインダーは、水又は希アルカリ現像剤中に、そして有機現像剤中にも可溶性であるべきである。バインダーはまた、エッチング剤、例えば塩化第二鉄水溶液中に可溶性であるべきである。好適なバインダーの例は、例えばノボラク(官能置換されたフェノール-ホルムアルデヒド樹脂)、スチレン無水マレイン酸コポリマー、ポリビニルメチルエーテル/無水マレイン酸コポリマー及びそのエステル、ヒドロキシプロピルセルロース及びエステル化ロジン-マレイン酸エステルを含む。
PCB前駆体を形成するのに使用される紫外線硬化性樹脂内に、他の成分、例えば充填剤及び湿潤剤、並びに、視覚試験を助けるための色素又は顔料を含むこともできる。
硬化済領域と未硬化領域との間の溶解度に最大の差を達成し、そして最大の接着特性を得るために、PCB前駆体内の紫外線硬化性樹脂の塗膜厚は、3ミクロン〜30ミクロン、より具体的には12ミクロンであってよい。
PCB前駆体構造内に使用される感光性材料は、ポジ型であってもよく、このことは、感光性材料が紫外線又は可視線による露光を施されると、より現像されやすくなることを意味する。これらのPCB前駆体の場合、輻射線に当てられない感光性材料の領域は、現像後にPCB前駆体上に残ることになり、このことは当業者に知られている。
転写法
マスク画像の転写工程は、マスク画像、及び付随するキャリアシート又は受理体シート(「シート」)を感光性材料上に配置することを含み、この場合、マスク画像を感光性材料と近接させる。感光性材料が支持体とカバーシートとの間に配置される場合、マスク画像を感光性材料と近接させる前に、カバーシート又は支持体は除去されるべきである。分離層が感光性材料上に含まれる場合、マスク画像は任意には、分離層がマスク画像と感光性材料との間に残るように転写することができる。
一つの態様において、マスク画像の転写工程は、感光性材料にマスク画像をラミネートすることを含んでよい。マスク画像を感光性材料に接触させることにより、集成体を形成し、次いでマスク画像を感光性材料にラミネートする。いくつかの態様では、感光性材料へのマスク画像のラミネートには、集成体に圧力を加えることを伴ってよい。他の態様では、熱を加えることにより、マスク画像を感光性材料にラミネートすることができる。ラミネート処理は、集成体に圧力及び熱の両方を加えることを含むこともできる。
熱及び圧力の両方を集成体に加える商業的に入手可能なラミネーターを使用することができる。好適なラミネーターは、例えば、Eastman Kodak Co.(Rochester, New York)から入手可能なKODAKモデル800XL Approval LAMINATOR、CODOR ラミネーティング・システム(オランダ国アムステルダム)から入手可能なCODOR LPP650 LAMINATOR、及びFilmsource (Casselbury, Florida)から入手可能なLEDCO HDラミネーターを含む。これらのラミネーターは、感光性材料にマスク画像をラミネートするのに十分な熱及び圧力を提供する。感光性材料へのマスク画像の1ラミネート法は、ラミネーターの入口トレイ上に、支持体上に配置された未露光感光性材料シートを置くことである。もし存在するならば保護カバーシートは、感光性材料から除去する。マスク画像及び付随シートを感光性材料上に、マスク画像を感光性材料と近接させた状態で置くことにより、集成体を形成する。集成体をラミネーター内へ、所望の速度、温度及び圧力で供給する。ラミネーターから出た後、プレートとマスクとのラミネートされた集成体を、室温まで冷やしておき、そしてマスク上のシートを、ラミネートされた集成体から剥離する。
一例にすぎないが、保護カバーシートを印刷版から除去し、そして印刷版の粘着防止面上にマスク画像面を下向きにして位置決めすることにより、Kodak Polychrome Graphics(Norwalk, Connecticut)から入手可能なFLEXCEL SRH感光性高分子フレキソグラフィ印刷版を、KODAK モデル800XL APPROVAL LAMINATORを使用して、マスク画像にラミネートすることができる。印刷版よりも僅かに長く且つ幅広く切った50ミルの厚紙材料を、集成体の下側に置くことができる。次いで集成体をラミネーター入口内に供給し、約230°F(110℃)の表面界面温度及び1平方インチ当たり約15ポンドの圧力(1kg/cm2)でラミネートすることができる。ラミネーター速度は、例えば、熱滞留時間48秒をもたらす30インチ/分(76.2 cm/分)で設定することができる。ラミネーターから出たら、集成体を3分間にわたって空気冷却することができる。
別の態様では、転写工程は、感光性材料にマスク画像を選択的に接着することを含むことができる。この態様では、マスク画像は感光性材料に接触させられ、そしてマスク画像は容易に感光性材料に接着し、シートの容易な除去を助ける。
さらに別の態様では、マスク画像の転写工程は、粘着を利用することができる。この態様では、マスク画像は感光性材料に接触させられ、そして圧力の影響下で、マスク画像は、キャリアシートに対するよりも感光性材料に対して高い接着力を有するようになる。感光性材料、分離層、又は画像形成性材料中には、粘着剤を内蔵することができる。粘着剤は、画像形成性材料と感光性材料との間の分離層内に配置することもできる。粘着剤はモノマーのコポリマーを含むことができる。これらのモノマーのうち、第1のモノマーは非第三アルキルアルコールのアクリル酸エステルであり、そして1種以上の第2のモノマーはアクリル酸エステルと共重合可能である。第2のモノマーは、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、又はメタクリロニトリルであってよく、そして総モノマーの3 wt%〜12 wt%を構成することができる。好適な粘着剤の一例は、米国特許Re. 24,906(Ulrich)に見いだすことができる。
転写法として接着を用いる態様では、使用される接着剤材料は、マスク画像中の成分及び感光性材料中の成分に照らして選択されるべきである。好適な接着剤は一般に、感光性材料を硬化するために使用される輻射線に対して透明であり、且つこの輻射線を散乱させないものであるべきである。例えば、輻射線を散乱させる接着剤は好適ではない。なぜならば、このような接着剤は、マスク画像が感光性材料の露光済領域と未露光領域とを形成する能力を歪め、そしてレリーフ画像の解像度を低減することになるからである。
いくつかの態様では、リリース層の少なくとも一部をマスク画像とともに転写することにより、上述のような所望の酸素透過性を提供する。少なくとも、転写されるマスク画像に対応するリリース層部分が転写される。他の態様では、リリース層は無傷の状態で(すなわち連続的に)転写することができる。転写されるリリース層は、フィルム又は受理体シートに由来することができる。
マスク画像からのキャリアシート又は受理体シートの除去
本発明の方法の別の工程は、画像形成された物品上のマスク画像からキャリアシート又は受理体シート(「シート」)を除去することを伴う。一つの態様において、感光性材料を硬化用輻射線に暴露する前に、シートが除去される。この態様は、図1C及び1Dにおいて示されている。図1Cでは、感光性材料10を硬化用輻射線14に暴露する前に、キャリアシート6がマスク画像4から除去され、そしてマスク画像4は分離層8上に残されることが示されている。図1Dに示された態様では、キャリアシート6をマスク画像4から除去した後、感光性材料10を硬化用輻射線14に暴露する。
感光性材料の硬化中に透明又は半透明のシートが残る同様の画像形成法とは異なり、本発明の方法は、少なくとも2つの理由で、結果として得られるレリーフ画像の解像度を高めることができる。第一に、シートの除去により、感光性材料の硬化中の輻射線の散乱を低減することができる。第二に、マスク画像が感光性材料に転写されるときに真空が必要とされないので、より良好な真空ドローダウンのための同様の方法に使用される画像形成性材料中に典型的に含有されるマット剤又はビーズは必要とされず、ひいては、これらのマット剤から生じることのある付加的な光散乱を回避する。
別の態様では、感光性材料を硬化用輻射線に当てた後にシートを除去する。硬化用輻射線による露光中にシートがマスク画像上に残されても、この方法は周知の同様の方法とは異なる。なぜならば、マスク画像の真空ドローダウンが必要とならないからである。この態様は図3C及び3Dに示されている。図3Cに示されているように、感光性材料30を硬化用輻射線34に当てている間、キャリアシート26はマスク画像24上に残っている。硬化用輻射線34による露光に続いて、キャリアシート26はマスク画像24から除去され、その結果が図3Dに示されている。
例えばシートをマスク画像から剥離することにより、シートはマスクから分離することができる。シートの分離は手によって行うことができ、或いは機械的に行うこともできる。好ましくは、マスク画像からキャリアシートを剥離するのに必要とされる力は、約15 gm/インチ未満、より具体的には約2.5〜6 gm/インチ、そしてさらにより具体的には5 gm/インチである。上述のように、本発明のマスク画像を形成するために使用されるフィルムの一つの態様は、リリース層と、熱接着バインダーを含む画像形成性材料とを含むフィルムを採用する。この特定の態様では、この特定のフィルムを利用するマスク画像からキャリアシートを剥離するのに必要とされる力は、約5 gm/インチであることが判っている。
別の態様では、シートを好適な溶剤中に溶解又は分散させることにより、マスク画像からシートを分離する。この態様に使用される溶剤は、シートの感光性組成物のタイプ、及びマスク画像に依存することになる。
さらに別の態様では、キャリアシートと好適な溶剤とを接触させると、例えばキャリアシートとマスク画像とが付着しなくなることにより、キャリアシートがマスク画像からリリースされるのが可能になる。
いくつかの態様では、画像形成性材料と、マスク画像が転写される起点となるシートとの間に、リリース層が配置される。リリース層は、マスク画像からのシートの分離、解像度の向上、及びより長いランレングスにわたるより良好な硬化、及びインク受理性を容易にすることができる。しかし、この工程の実施のためには、リリース層は必要とならない。
マスク画像を通した感光性材料の露光
本発明の別の工程は、感光性材料を、マスク画像を通過する硬化用輻射線に暴露することにより、画像形成された物品を形成することを含む。この工程において、硬化用輻射線が、マスク画像を通して感光性材料上に投射されるので、輻射線のうちのいくらかは、マスク画像によって優先的にブロックされる。マスキングされていない領域では、硬化用輻射線は感光性材料上に衝突することにより、固化又は硬化を引き起こす。マスク画像は従って、感光性材料上に投射される輻射線に対して実質的に不透明であるべきである。「実質的に不透明」という用語は、マスク画像が約2.0以上、より具体的には約3.0以上の透過光学濃度を有することを意味する。マスキングされていない領域は、実質的に透明であるべきである。「実質的に透明」という用語は、感光性材料のマスキングされていない領域が約0.5以下、より具体的には約0.1以下、さらにより具体的には約0.05以下の透過光学濃度を有することを意味する。透過光学濃度は、濃度計、例えばMACBETH TR 927上に好適なフィルターを使用して測定することができる。
この工程は図1D及び3Dに示されている。上記のように、図1Dは、キャリアシート6をマスク画像4から除去した後、感光性材料10を硬化用輻射線14に暴露する態様を示している。この態様では、キャリアシート6を除去した後、感光性材料10を、マスク画像4を通過する硬化用輻射線14に暴露する。図3Cに示された別の態様では、キャリアシート26を除去する前に、感光性材料30を、マスク画像24を通過する硬化用輻射線34に暴露する。
一般に、マスク画像を通して感光性材料に露光を施す工程は、フラッド様露光によって行うことができる。それというのは、マスク画像は硬化用輻射線を優先的にブロックするからである。フラッド様露光は真空中で行うことができ、或いは、真空以外、換言すれば、感光性要素が大気酸素の存在下にある間に行うこともできる。真空なしの露光は、真空ドローダウン時間の工程を排除し、そしてよりシャープなドットを生成することができる。
これらの方法のいくつかの態様は、支持体及び支持体上の感光性材料層を有するシート状感光性要素からレリーフ印刷版、例えばフレキソグラフィ印刷版を形成するのに適している。フレキソグラフィ印刷版の製造に際しては、感光性材料の一方の側を概ね先ず、支持体を通過する硬化用輻射線に当て(「裏側露光」として知られている)ることにより、感光性層の支持体側上に薄い均一な硬化済層を調製する。次いで感光性要素を、マスク画像を通過する硬化用輻射線に当て、これにより感光性材料を、マスキングされていない領域において固化又は硬化させる。次いで、感光性材料の未露光で未硬化の部分を下記現像法によって除去し、レリーフ印刷表面を画定する硬化済部分を残す。
硬化用輻射線として適した波長又は波長範囲は、感光性材料の性質によって決定される。いくつかの態様では、硬化用輻射線は紫外線である。紫外線によるフラッド様露光のための輻射線源はコンベンショナルである。好適な可視線源又はUV線源の例は、炭素アーク、水銀蒸気アーク、蛍光灯、電子フラッシュ・ユニット、及び写真用フラッド灯を含む。好適なUV線源は水銀蒸気灯、具体的には太陽灯を含む。
好適な標準輻射線源の一例は、中心放射波長が354 nm周辺にあるSYLVANIA 350 BLACKLIGHT蛍光灯(FR 48T12/350 VL/VHO/180, 115 w)である。別の例は、Burgess Industries, Inc. (Plymouth, Minnesota)から入手可能な、ADDALUX 754-18017ランプを有するBURGESS EXPOSURE FRAM(登録商標)E, Model 5K-3343VSIIである。
別の好適な紫外線源は、感光性材料を輻射線に暴露すること、そして輻射線露光後に感光性材料を現像することの両方が可能な製版機を含む。好適な製版機は、Kelleigh Corporation (Trenton, New Jersey)から入手可能なKELLEIGH MODEL 310 PLATEMAKER、及びGlobal Asia Limited (Hong Kong)から入手可能なGPP500F PLATE PROCESSORを含む。
マスク画像を通した露光の時間は、感光性材料の性質及び厚さ、及び輻射線源に依存する。例えば、一つの態様において、Kodak Polychrome Graphics(Norwalk, Connecticut)から入手可能なFLEXCEL SRH印刷版前駆体を、Kelleigh Corporation (Trenton, New Jersey)から入手可能なKELLEIGH MODEL 310 PLATEMAKER上に載置し、そして支持体を通過するUV-A線による裏側露光を、35秒間にわたってこの印刷版前駆体に施すことにより、感光性層の支持体側に薄い均一な硬化済層を調製することができる。次いでマスク画像を、FLEXCEL SRH印刷版前駆体の分離層に転写することができ、次いで、集成体を14分間にわたって、マスク画像を通過するUV-A線に暴露することができる。
画像形成された物品の現像
本発明の別の工程は、感光性材料及びマスク画像を現像することにより、レリーフ画像を形成することを含む。図1E及び図3Eに示されているように、画像形成された物品の現像は、感光性材料10, 30の未硬化部分を除去し、支持体12, 32上にレリーフ画像を画定する硬化済部分を残す。一般に、マスク画像もこの工程中に現像により除去される。
一つの態様において、現像工程は、感光性材料及びマスク画像を好適な現像剤で洗浄することを含む。好適な現像剤は、感光性材料の未露光部分及びマスク画像を溶解、分散、又は膨潤させることができる。現像はおよそ室温で実施することができる。好適な現像剤は、有機溶液、水、水溶液又は半水溶液を含む。水を使用する場合、これは界面活性剤を含有してよい。現像剤は、感光性材料の化学的な性質に応じて選択されるべきである。好適な有機溶液現像剤は、芳香族又は脂肪族炭化水素、及び脂肪族又は芳香族ハロ炭化水素溶液、又はこのような溶液と好適なアルコールとの混合物を含む。他の有機溶液現像剤が、独国特許出願公開第38 28 551号明細書及び米国特許第5,354,645号明細書(Schober他)に開示されている。好適な半水性現像剤は、水と、水混和性有機溶液と、アルカリ性材料とを含有することができる。好適な水性現像剤は通常、水とアルカリ性材料とを含有する。他の好適な水性現像剤の組み合わせが、米国特許第3,796,602号明細書(Briney他)に記載されている。商業的に入手可能な1つの好適な現像剤は、DuPont (Wilmington, Delaware)から入手可能なCYREL OPTISOL ROTARY PLATE WASHOUT SOLUTIONである。
機械的な現像が好適である場合もある。現像のための機械手段は、感光性材料及びマスク画像を擦るか又はブラッシングすることにより、未硬化部分を除去することを含む。溶剤現像と組み合わせて機械手段を採用することが一般に行われる。
熱現像法が好適である場合もある。1つの熱現像法が、米国特許出願公開第2004/0048199号明細書(Schadebrodt他)及びこの明細書中に論じられている参考文献に報告されている。吸収剤層を使用して感光性材料の未露光領域を吸収する別の熱現像法が米国特許第5,175,072号明細書(Martens)に報告されている。この明細書を引用することにより本明細書中に組み入れる。他の熱現像法が好適である場合もある。
レリーフ画像の現像後処理がいくつかの環境において好ましい場合がある。典型的な現像後処理は、レリーフ画像を乾燥させることにより過剰の溶剤を除去し、そして感光性材料を後硬化させることにより(例えばレリーフ画像を硬化用輻射線にさらに暴露することにより)、感光性材料をさらに固化又は架橋させることを含む。このような現像後処理は当業者には明らかである。
例えば、レリーフ画像をブロットするか又は拭って乾かし、次いで強制空気又は赤外線炉内で乾燥させることができる。乾燥時間及び温度が様々であってよい。炉乾燥に適した温度は、例えば約60℃を含んでよい。
フレキソグラフィ印刷版に後露光を施すことにより、光重合プロセスが完成したこと、そして印刷版が印刷中及び貯蔵中に安定なままであることを保証することができる。この後露光工程は、上記露光工程と同じ輻射線源を利用する。
表面がまだ粘着性である場合には、脱粘着処理(「ライト仕上げ」と呼ぶこともできる)を用いることもできる。当業者に知られた方法、例えば臭素又は塩素溶液を用いた処理により、粘着性を排除することができる。このような処理は、例えば米国特許第4,400,459号明細書(Gruetzmacher)、米国特許第4,400,460号明細書(Fickes他)、及び独国特許第28 23 300号明細書に報告されている。脱粘着処理には、紫外線-可視線による露光が伴うこともある。
結果として生じたレリーフ画像の深さは、感光性材料の元の厚さの約2〜40%であってよい。こうして、未硬化感光性材料の厚さが1500 μmである場合、レリーフ画像の深さは約500 μmであってよい。フレキソグラフィ印刷版の場合、深さは約150〜500 μmであってよい。PCBの場合、感光性材料を露光済領域又は未露光領域において完全に除去することにより、感光性材料の下側の金属層を露出させる。このようにPCBの場合、レリーフの深さは、金属層上に配置された感光性材料の厚さに依存する。レリーフの厚さは、印刷版の隆起領域(「画像領域」としても知られる)内の硬化済感光性材料の厚さと、感光性材料が現像された印刷版の谷における硬化済感光性材料の厚さとの差である。
本発明には、その思想及び範囲から逸脱することなしに、種々の改変及び変更を加えることができる。言うまでもなく、本明細書中に具体的には開示されていない要素の不在において、本発明を好適に実施することができる。本発明の好ましい態様を説明する上で、明確さを目的として特定の用語を使用する。しかし本発明はこのように選ばれた特定の用語に限定されるものではなく、言うまでもなく、こうして選ばれたそれぞれの用語は、同様に働く全ての技術的等価物を含む。
例において使用される材料の説明及び供給元
AIRVOL 205-Air Products (Allentown, Pennsylvania)から入手可能な、10%総固形分の水溶液としてのポリビニルアルコール。
BUTVAR B-76-Solutia, Inc.(St. Louis, Missouri)から入手可能なポリビニルブチラール樹脂。
カーボンブラック・ミルベース-メチルエチルケトンと溶剤PMとの50:50溶剤混合物中の20%総固形分溶液として、BYK-Chemie USA(Wallingford, Connecticut)から入手可能な、47.52%のカーボンブラック、47.52%のBUTVAR B-76、及び4.95%のDISPERBYK 161の混合物。
硝酸セルロース-Aldrich Chemical(Milwaukee, Wisconsin)から入手可能。
CYASORB IR 165-Cytec Industries, Inc.(West Paterson, New Jersey)から入手可能な赤外線色素。
D99-Mitsui, USA(New York, New York)から入手可能なIR色素YKR-2900。
FC 4432-メチルエチルケトン中の、3M Company (St. Paul, Minnesota)から入手可能な10% NOVEC フルオロ界面活性剤。
FC 55/35/10-3M Company (St. Paul, Minnesota)から入手可能な、特に断りのない限り7.5%総固形分のメチルエチルケトン溶液として、フッ素化アクリレートと単鎖アルキルアクリレートと極性モノマーとのターポリマーの55:35:10比の混合物から形成されたフルオロカーボン界面活性剤。
GANTREZ S97BF-International Specialty Products Inc. (Wayne, New Jersey)から入手可能な、10%総固形分水溶液としてのポリメチルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマー。
HPA-1186-St.-Jean Photochemicals Inc.(カナダ国Quebec)から入手可能なジヒドロピリジン誘導体。
KEYPLASTイエロー-Keystone Aniline Corporation(Chicago, Illinois)から入手可能なC.I.Disperse Yellow 3。
METHOCEL A15LV-Dow Chemical (Midland, Michigan)から入手可能なメチルセルロース。
NEPTUNブラックX60-BASF Corporation (Charlotte, North Carolina)から入手可能なC.I. Solvent Black 3。
OPTISOL-DuPont(Wilmington, Delaware)から入手可能なウォッシュアウト溶液。
PC 364-下記構造
Figure 0005155654
を有する赤外線色素。
PCA-10%総固形分アセトン溶液としての、70 wt%ポリ(メチルシアノアクリレート)と30 wt%ポリ(エチルシアノアクリレート)との混合物。
ポリエチレングリコール400-Aldrich Chemical (St. Louis, Missouri)から入手可能。
PVA 523-Air Products (Allentown, Pennsylvania)から入手可能な、水中10%のポリビニルアルコール523。
レッド・シェード・イエロー・ミルベース-メチルエチルケトンと溶剤PMとの50:50溶剤混合物中の15%総固形分溶液として、BYK-Chemie USA(Wallingford, Connecticut)から入手可能な、47.52%のレッド・シェード・イエロー顔料、47.52%のBUTVAR B-76、及び4.95%のDISPERBYK 161の混合物。
SANTICIZER 160-Ferro Corporation(Walton Hills, Ohio)から入手可能なブチルベンジルポリマー。
溶剤PM-Eastman Chemicals (Kingsport, Tennessee) から入手可能なプロピレングリコールモノメチルエーテル。
TRITON X-100-10%総固形分水溶液として、Rohm and Haas (Philadelphia, Pennsylvania)から入手可能な界面活性剤。
バイオレット・ブラック・ミルベース-10%総固形分のメチルエチルケトン溶液として、Ciba Specialty Chemicals (Tarrytown, New York)から入手可能なMICROLITH バイオレットB-K。
例1
下記プロセスにより、フレキソグラフィ印刷版上にレリーフ画像を形成した。2ミル厚のポリエチレンテレフタレートから形成されたキャリアシートに、#10巻線コーティング・ロッドを使用して、表1に挙げた成分を含有するリリース層溶液を塗布した。その結果として生じた物品を180°Fの炉内で3分間にわたって加熱することにより、リリース層を形成した。
表1:例1におけるリリース層溶液の成分及び量
Figure 0005155654
表2に挙げた成分のバリア層溶液を混合し、そして#10巻線コーティング・ロッドを使用して、リリース層に塗布した。結果として生じた物品を180°Fの炉内で3分間にわたって加熱することにより、バリア層を形成した。
表2:例1におけるバリア層溶液の成分及び量
Figure 0005155654
表3に挙げた成分の画像形成性層溶液を混合し、そして#20巻線コーティング・ロッドを使用して、バリア層に塗布した。結果として生じた物品を180°Fの炉内で3分間にわたって加熱することにより、バリア層上に画像形成性層を形成した。
表3:例1における画像形成性層溶液の成分及び量
Figure 0005155654
焦点値1473、倍率設定値510、及びエネルギー・レベル1.4 J/cm2を有するアブレーション・モードで、830nm輻射線を放出するECRM(Tewksbury, Massachusetts)から入手可能なDESERTCAT 88赤外線画像形成装置を使用して、画像形成性層を画像形成することにより、画像形成済フィルムを形成した。
支持体と、硬化性材料と、粘着防止層と、カバーシートとを含有する、DuPont(Wilmington, Delaware)から入手可能なCYRELアナログ・フレキソグラフィ前駆体0.067インチ厚に、Burgessフレーム高設定で120秒間にわたって、支持体を通過するUV-A線による裏側露光を施した。次いでカバーシートを除去し、そしてフレキソグラフィ前駆体を3分間にわたって100℃の炉内に入れた。フレキソグラフィ前駆体を炉内に入れている間、手持ち式インクローラーを使用して、画像形成済の画像形成性層をフレキソグラフィ前駆体の粘着防止層と対面させた状態で接触させることにより、画像形成済フィルムをフレキソグラフィ前駆体にラミネートした。フレキソグラフィ前駆体及び画像形成済フィルムを炉から取り外し、そして2分間にわたって冷ましておいた。次いでキャリアシートを画像形成済の画像形成性層から剥離した。
キャリアシートを画像形成済の画像形成性層から剥離した後、その結果生じる集成体を、画像形成済の画像形成性層が輻射線源に対面した状態で、Burgessフレーム上に載置し、そして、真空ドローダウンなしに600秒間にわたってUV線に暴露することにより、露光済フレキソグラフィ前駆体を形成した。
次いで露光済フレキソグラフィ前駆体をパン内に置き、そして50 mlのOPTISOLを添加した。露光済フレキソグラフィ前駆体を2分間にわたってOPTISOLでブラッシングした。次いで露光済フレキソグラフィ前駆体をブロットして乾かし、水で洗浄することにより、PVAを除去し、次いで再びブロットして乾かした。次いで露光済フレキソグラフィ前駆体を、OPTISOLを含むパン内に戻し、そして再びブラッシングした。ブラッシングは45分間にわたって続き、その間、OPTISOLを2回交換した。
洗浄及びブラッシング後、露光済フレキソグラフィ前駆体を60℃の炉内で2時間にわたって乾燥させた。次いで露光済フレキソグラフィ前駆体を約48時間にわたって空気乾燥させておいた。空気乾燥後、露光済フレキソグラフィ前駆体を、Kelleigh Corporation (Trenton, New Jersey)から入手可能なKELLEIGH MODEL 310 PLATEMAKERを使用して、8分間にわたってUV-C線に暴露することにより、フレキソグラフィ印刷版上にレリーフ画像を形成した。
例2
例1と同様に、フレキソグラフィ印刷版上のレリーフ画像を形成した。ただしここでは、フレキソグラフィ前駆体及び画像形成済フィルムをUV線に暴露する前ではなく、フレキソグラフィ前駆体及び画像形成済フィルムをUV線に当てた後で、キャリアシートを画像形成済の画像形成性層から除去した。
例1及び例2に記載された方法によって形成されたフレキソグラフィ印刷版を使用して、ポジティブ3ポイント・タイプを印刷した。デジタル画像1aは、例1で形成されたフレキソグラフィ印刷版によって生成されたタイプのデジタル画像を示すのに対して、デジタル画像1bは、例2で形成されたフレキソグラフィ印刷版によって生成されたタイプのデジタル画像を示す。
デジタル画像1a:例1のフレキソグラフィ印刷版によって生成されたポジティブ3ポイント・タイプ
Figure 0005155654
デジタル画像1b:例2で形成されたフレキソグラフィ印刷版によって生成されたポジティブ3ポイント・タイプ
Figure 0005155654
また、例1及び例2のフレキソグラフィ印刷版を使用して、30%ドットを印刷した。デジタル画像2aは、例1で形成されたフレキソグラフィ印刷版によって生成された30%ドットのデジタル画像を示すのに対して、デジタル画像2bは、例2で形成されたフレキソグラフィ印刷版によって生成された30%ドットのデジタル画像を示す。
デジタル画像2a:例1で形成されたフレキソグラフィ印刷版から生成された30%ドット
Figure 0005155654
デジタル画像2b:例2で形成されたフレキソグラフィ印刷版から生成された30%ドット
Figure 0005155654
例3
下記プロセスにより、フレキソグラフィ印刷版上にレリーフ画像を形成した。2ミル厚のポリエチレンテレフタレートから形成されたキャリアシートに、#10巻線コーティング・ロッドを使用して、表4に挙げた成分を含有するリリース層溶液を塗布した。その結果として生じた物品を180°Fの炉内で3分間にわたって加熱することにより、リリース層を形成した。
表4:例3におけるリリース層溶液の成分及び量
Figure 0005155654
表5に挙げた成分のバリア層溶液を混合し、そして#10巻線コーティング・ロッドを使用して、リリース層に塗布した。結果として生じた物品を180°Fの炉内で3分間にわたって加熱することにより、バリア層を形成した。
表5:例3におけるバリア層溶液の成分及び量
Figure 0005155654
表6に挙げた成分の画像形成性層溶液を混合し、そして#20巻線コーティング・ロッドを使用して、バリア層に塗布した。結果として生じた物品を180°Fの炉内で3分間にわたって加熱することにより、バリア層上に画像形成性層を形成した。
表6:例3における画像形成性層溶液の成分及び量
Figure 0005155654
次いで、例1に記載したように、画像形成性層を赤外線で画像形成することにより、画像形成済フィルムを形成した。画像形成済の画像形成性層の未露光領域は、4.0を上回る透過光学濃度を示し、0.3 J/cm2赤外線による露光を施された領域は透過光学濃度0.92を示し、0.4 J/cm2赤外線による露光を施された領域は透過光学濃度0.32を示し、0.5 J/cm2赤外線による露光を施された領域は透過光学濃度0.08を示し、そして0.6 J/cm2赤外線による露光を施された領域は透過光学濃度0.04を示した。透過光学濃度は、MACBETH TR 927濃度計を使用して測定した。
支持体と、硬化性材料と、粘着防止層と、カバーシートとを含有する、Kodak Polychrome Graphics(Norwalk, Connecticut)から入手可能なFLEXCEL-SRHフレキソグラフィ前駆体(「前駆体」)に、KELLEIGH MODEL 310 PLATEMAKER上で35秒間にわたって、支持体を通過するUV-A線による裏側露光を施し、カバーシートを前駆体から剥離した。Eastman Kodak Co.(Rochester, New York)から入手可能なKODAK MODEL 800XL APPROVAL LAMINATORへの入口に前駆体を置き、そして画像形成済の画像形成性層を前駆体の粘着防止層と対面させた状態で画像形成済フィルムを前駆体上に配置することにより、画像形成済フィルムを前駆体にラミネートした。次いで、前駆体と画像形成済フィルムとを一緒に、約230°F(110℃)の表面界面温度及び1平方インチ当たり約15ポンドの圧力(1kg/cm2)でラミネートした。ラミネーター速度を30インチ/分(76.2 cm/分)で設定し、このことは熱滞留時間48秒をもたらした。ラミネーターから出たら、前駆体と画像形成済フィルムとを3分間にわたって空気冷却することができる。次いでキャリアシートを、画像形成済の画像形成性層から剥離した。
キャリアシートを画像形成済の画像形成性層から剥離した後、その結果生じる集成体を、画像形成済の不透明層が輻射線源に対面した状態で、KELLEIGH MODEL 310 PLATEMAKER上に置いた。真空ドローダウンを用いることなしに、集成体を14分間にわたってUV-A線に暴露することにより、露光済前駆体を形成した。
次いで、KELLEIGH MODEL 310 PLATEMAKER内でOPTISOL溶液を使用して、20分間にわたって、露光済前駆体を現像した。現像後、前駆体を2時間にわたって140°Fの炉内で乾燥させ、次いで、8分間にわたってUV-C線によるライト仕上げを施すために、KELLEIGH MODEL 310 PLATEMAKERに戻した。最後に、前駆体にUV-A線による後露光を10分間にわたって施すことにより、フレキソグラフィ印刷版上にレリーフ画像を生成した。
例4
下記プロセスにより、フレキソグラフィ印刷版上にレリーフ画像を形成した。2ミル厚のポリエチレンテレフタレートから形成されたキャリアシートに、#10巻線コーティング・ロッドを使用して、表7に挙げた成分を含有するリリース層溶液を塗布した。その結果として生じた物品を180°Fの炉内で3分間にわたって加熱することにより、リリース層を形成した。
表7:例4におけるリリース層溶液の成分及び量
Figure 0005155654
表8に挙げた成分のバリア層溶液を混合し、そして#10巻線コーティング・ロッドを使用して、リリース層に塗布した。結果として生じた物品を180°Fの炉内で3分間にわたって加熱することにより、バリア層を形成した。
表8:例4におけるバリア層溶液の成分及び量
Figure 0005155654
表9に挙げた成分の画像形成性層溶液を混合し、そして巻線コーティング・ロッドを使用してバリア層に塗布することにより、透過光学濃度4.0を達成した。結果として生じた物品を180°Fの炉内で3分間にわたって加熱することにより、画像形成性層を形成した。
表9:例4における画像形成性層溶液の成分及び量
Figure 0005155654
次いで、Esko-Graphics (Kennesaw, Georgia)から入手可能なEsko-Sparksレーザー画像形成装置を用いて、波長1064 nmで画像形成性層を赤外線で画像形成することにより、画像形成済フィルムを形成した。画像形成性層の未露光領域は、4.0を上回る透過光学濃度を示し、1.2 J/cm2赤外線による露光を施された領域は透過光学濃度0.35を示し、1.55 J/cm2赤外線による露光を施された領域は透過光学濃度0.09を示し、2.2 J/cm2赤外線による露光を施された領域は透過光学濃度0.03を示し、そして3.3 J/cm2赤外線による露光を施された領域は透過光学濃度0.03を示した。透過光学濃度は、MACBETH TR 927濃度計を使用して測定した。
次いで、Kodak Polychrome Graphics(Norwalk, Connecticut)から入手可能なFLEXCEL-SRHフレキソグラフィ前駆体に、画像形成済フィルムをラミネートし、そして例3に記載したようにUV線に暴露することにより、フレキソグラフィ印刷版上にレリーフ画像を生成した。
例5
下記プロセスにより、フレキソグラフィ印刷版の表面上にマスクを形成した。2ミル厚のポリエチレンテレフタレートから形成されたキャリアシートに、#10巻線コーティング・ロッドを使用して、表10に挙げた成分を含有するリリース層溶液を塗布した。その結果として生じた物品を180°Fの炉内で3分間にわたって加熱することにより、リリース層を形成した。
表10:例5におけるリリース層溶液の成分及び量
Figure 0005155654
表11に挙げた成分のバリア層溶液を混合し、そして#10巻線コーティング・ロッドを使用して、リリース層に塗布した。結果として生じた物品を180°Fの炉内で3分間にわたって加熱することにより、バリア層を形成した。
表11:例5におけるバリア層溶液の成分及び量
Figure 0005155654
表12に挙げた成分の画像形成性層溶液を混合し、そして巻線コーティング・ロッドを使用してバリア層に塗布することにより、透過光学濃度4.0の画像形成性層を形成した。
表12:例5における画像形成性層溶液の成分及び量
Figure 0005155654
Kodak Polychrome Graphics(Norwalk, Connecticut)から入手可能なAPPROVAL INTERMEDIATE RECEPTOR SHEETを、画像形成性層と近接接触させた。次いで、真空ホールドダウンを用いて、400 mJで830 nm輻射線を使用して、DESERTCAT 88上でキャリアシートを通して画像形成性層を画像形成した。APPROVAL INTERMEDIATE RECEPTOR SHEETは、キャリアシートから画像形成済の画像形成性材料を受理した。次いで、APPROVAL INTERMEDIATE RECEPTOR SHEET上の画像形成済の画像形成性材料を、KODAK モデル800XL APPROVAL LAMINATORを使用して、Kodak Polychrome Graphics(Norwalk, Connecticut)から入手可能なFLEXCEL-SRHフレキソグラフィ前駆体上にラミネートした。キャリアシート上に残る反転画像も、KODAK モデル800XL APPROVAL LAMINATORを使用して、Kodak Polychrome Graphics(Norwalk, Connecticut)から入手可能な別のFLEXCEL SRHフレキソグラフィ前駆体にラミネートした。
例6
下記プロセスにより、第1のフレキソグラフィ印刷版を形成した。例1に記載されているように画像形成済フィルムを形成した。次いで、全て例1に記載されているように、画像形成済フィルムを、DuPont(Wilmington, Delaware)から入手可能なCYRELアナログ・フレキソグラフィ前駆体にラミネートし、キャリアシートを画像形成済の画像形成性層から除去し、そして前駆体をUV線に当てて現像した。フレキソグラフィ印刷版上の結果として生じたレリーフ画像の高さは、22ミルであった。
周知の一体マスク法によって、第2のフレキソグラフィ印刷版を形成した。DuPont(Wilmington, Delaware)から入手可能な、DuPont CDIデジタル・フレキソグラフィ材料の商業的に入手可能な試料に、DESERTCAT 88画像形成装置上でレーザー露光を施し、次いでこの試料をUV線に当て、そして例1に記載されているように現像した。フレキソグラフィ印刷版上の結果として生じたレリーフ画像の高さは、23ミルであった。
次いで第1のフレキソグラフィ印刷版を、Mark Andy, Inc.(St. Louis, Missouri)から入手可能なMark Andy 2200F狭幅フレキソグラフィ・プレスの版胴上に取り付け、そしてこれを使用して、10インチ幅のWestvaco #2紙上に、Akzo Nobel, Inc. (Chicago, Illinois)から入手可能なUVプロセス・ブラック・インクを加工した。同じタイプの紙、インク、及び同じフレキソグラフィ・プレスを使用して、第1のフレキソグラフィ印刷版と同様に第2のフレキソグラフィ印刷版を使用することにより、画像を印刷した。第1及び第2のフレキソグラフィ印刷版によって生成された印刷済画像を比較した。
本発明の方法によって製造されたフレキソグラフィ印刷版から得られた印刷済画像の空間解像度はまた、周知の一体マスク法によって製造されたフレキソグラフィ印刷版から印刷された画像の空間解像度よりも良好である。デジタル画像3aは、例えば、本発明の方法によって製造されたフレキソグラフィ印刷版によって印刷された4ポイントHelveticaタイプの小文字Lにおいて、ライン幅測定値56マイクロメートルを示している。デジタル画像3bは、周知の一体マスク法によって製造されたフレキソグラフィ印刷版によって印刷された4ポイントHelveticaタイプの小文字Lにおいて、ライン幅測定値81マイクロメートルを示している。
デジタル画像3a:本発明の方法によって製造されたフレキソグラフィ印刷版によって印刷された4ポイントHelveticaタイプ
Figure 0005155654
デジタル画像3b:一体マスクを有する周知のフレキソグラフィ印刷版で製造されたフレキソグラフィ印刷版によって印刷された4ポイントHelveticaタイプ
Figure 0005155654
本発明の方法によって製造されたフレキソグラフィ印刷版による改善された印刷解像度はまた、80マイクロメートルの細い線から成る、より狭い印刷幅によって示される。デジタル画像4bに示された、周知の一体マスク法によって製造されたフレキソグラフィ印刷版から印刷された細い線は、デジタル画像4aに示された、本発明の方法によって製造されたフレキソグラフィ印刷版によって印刷された細い線よりもほぼ40%だけ幅広であることが見いだされた。
デジタル画像4a:本発明の方法によって製造されたフレキソグラフィ印刷版によって印刷された80マイクロメーターの細い線
Figure 0005155654
デジタル画像4b:一体マスクを有する周知のフレキソグラフィ印刷版で製造されたフレキソグラフィ印刷版によって印刷された80マイクロメーターの細い線
Figure 0005155654
本発明の方法によって製造された物品によるUV-A線及び可視線の改善された透過率が、デジタル画像5a, 5b及び5cに見ることができる。デジタル画像5aは、周知のハロゲン化銀マスクによって生成された25%ドットを示し、88%〜90%のUV-A線を透過させる。デジタル画像5bは、一体マスク法によって生成された25%ドットを示し、73%〜78%のUV-A線を透過させる。デジタル画像5cは、本発明の方法によって生成されたマスク画像によって生成された25%ドットを示し、95%〜98%のUV-A線を透過させる。
デジタル画像5a:150 lpiハロゲン化銀マスクにおける25%ドット(88%〜90% UV-A透過率)
Figure 0005155654
デジタル画像5b:150 lpi一体マスクにおける25%ドット(73%〜78% UV-A透過率)
Figure 0005155654
デジタル画像5c:150 lpi転写マスクにおける25%ドット(95%〜98% UV-A透過率)
Figure 0005155654
例7
下記プロセスにより、フレキソグラフィ印刷版上にレリーフ画像を形成した。2ミル厚のポリエチレンテレフタレートから形成されたキャリアシートに、#10巻線コーティング・ロッドを使用して、表13に挙げた成分を含有するリリース層溶液を塗布した。その結果として生じた物品を180°Fの炉内で3分間にわたって加熱することにより、キャリア層上にリリース層を形成した。
表13:例7におけるリリース層溶液の成分及び量
Figure 0005155654
表14に挙げた成分のバリア層溶液を混合し、そして#10巻線コーティング・ロッドを使用して、リリース層に塗布した。結果として生じた物品を180°Fの炉内で3分間にわたって加熱することにより、リリース層上にバリア層を形成した。
表14:例7におけるバリア層溶液の成分及び量
Figure 0005155654
表15に挙げた成分を含有する画像形成性層溶液を混合し、そして#20巻線コーティング・ロッドを使用して、バリア層に塗布した。結果として生じた物品を180°Fの炉内で3分間にわたって加熱することにより、バリア層上に画像形成性層を形成した。
表15:例7における画像形成性材料の溶液の成分及び量
Figure 0005155654
エネルギー・レベル0.7 J/cm2のアブレーション・モードで、830nm輻射線を放出するECRM(Tewksbury, Massachusetts)から入手可能なDESERTCAT 88赤外線画像形成装置を使用して、画像形成性材料層を画像形成することにより、画像形成済フィルムを形成した。
支持体と、硬化性材料と、粘着防止層と、カバーシートとを含有する、Kodak Polychrome Graphics(Norwalk, Connecticut)から入手可能なFLEXCEL-SRHフレキソグラフィ前駆体(「前駆体」)に、KELLEIGH MODEL 310 PLATEMAKER上で35秒間にわたって、支持体を通過するUV-A線による裏側露光を施し、カバーシートを前駆体から剥離した。Eastman Kodak Co.(Rochester, New York)から入手可能なKODAK MODEL 800XL APPROVAL LAMINATORへの入口に前駆体を置き、そして画像形成性材料の画像形成済層を前駆体の粘着防止層と対面させた状態で物品を前駆体上に配置することにより、画像形成済フィルムを前駆体にラミネートした。次いで、前駆体と画像形成済フィルムとを一緒に、約230°F(110℃)の表面界面温度及び1平方インチ当たり約15ポンドの圧力(1kg/cm2)でラミネートした。ラミネーター速度を30インチ/分(76.2 cm/分)で設定し、このことは熱滞留時間48秒をもたらした。ラミネーターから出たら、前駆体と画像形成済フィルムとを3分間にわたって空気冷却することにより、フレキソグラフィ前駆体上に画像形成済フィルムの集成体を形成した。
冷却後、集成体を、画像形成済フィルムが輻射線源に対面した状態で、KELLEIGH MODEL 310 PLATEMAKER上に置いた。真空ドローダウンを用いることなしに、集成体を13分間にわたってUV-A線に暴露することにより、露光済前駆体を形成した。
露光後、画像形成済フィルムの残りの成分からキャリアシートを手によって剥離することにより、キャリアシートを除去した。
次いで、KELLEIGH MODEL 310 PLATEMAKER内でOPTISOL溶液を使用して、20分間にわたって、露光済前駆体及び画像形成済フィルムの残りの成分を現像することにより、レリーフ画像を形成した。現像後、レリーフ画像を2時間にわたって140°Fの炉内で乾燥させ、次いで、8分間にわたってUV-C線によるライト仕上げを施すために、KELLEIGH MODEL 310 PLATEMAKERに戻した。最後に、レリーフ画像にUV-A線による後露光を10分間にわたって施した。
例8(比較)
例7と同様にフレキソグラフィ印刷版上のレリーフ画像を形成した。ただしここでは、フレキソグラフィ前駆体上の画像形成済フィルムの集成体を、コンベンショナルなハロゲン化銀マスクとともに用いられる形式で、FLEXCEL-SRHフレキソグラフィ印刷版と真空接触させながら、UV線に当てた。
例7及び例8に記載された方法によって形成されたフレキソグラフィ印刷版を、背後の照明を用いて、75Xで顕微鏡試験した。デジタル画像6aは、例7のフレキソグラフィ印刷版に生成された4ポイント・タイプのデジタル画像を示しているのに対して、デジタル画像6bは、例8のフレキソグラフィ印刷版に生成された4ポイント・タイプのデジタル画像を示している。
デジタル画像6a:実施例8で製造された第1のフレキソグラフィ印刷版によって印刷された4ポイントHelveticaタイプ
Figure 0005155654
デジタル画像6b:実施例8で製造された第2のフレキソグラフィ印刷版によって印刷された4ポイントHelveticaタイプ
Figure 0005155654
転写マスク露光及び接触マスク露光から生成された小さなタイプのデジタル画像(デジタル画像6a及び6bに示されている)は、転写マスクが、接触マスク露光と比較して著しくシャープで明確な小さな細部を再現できることを示す。
例7及び例8のフレキソグラフィ印刷版はまた、上側の照明を用いて、75Xで顕微鏡試験された3ポイント反転タイプを含む。デジタル画像7aは、例7のフレキソグラフィ印刷版に生成された3ポイント・タイプの顕微鏡写真を示しているのに対して、デジタル画像7bは、例8のフレキソグラフィ印刷版に生成された3ポイント・タイプの顕微鏡写真を示している。ここでもやはり、転写されたマスクは、接触マスク露光と比較して著しくシャープな細部を再現した。
デジタル画像7a:実施例7で製造されたフレキソグラフィ印刷版における3ポイント反転タイプ
Figure 0005155654
デジタル画像7b:実施例8で製造されたフレキソグラフィ印刷版における3ポイント反転タイプ
Figure 0005155654
例9
下記プロセスにより、フレキソグラフィ印刷版上にレリーフ画像を形成した。2ミル厚のポリエチレンテレフタレートから形成されたキャリアシートに、#10巻線コーティング・ロッドを使用して、表16に挙げた成分を含有するリリース層溶液を塗布した。その結果として生じた物品を180°Fの炉内で3分間にわたって加熱することにより、キャリア層上にリリース層を形成した。
表16:例9におけるリリース層溶液の成分及び量
Figure 0005155654
表17に挙げた成分のバリア層溶液を混合し、そして#10巻線コーティング・ロッドを使用して、リリース層に塗布した。結果として生じた物品を180°Fの炉内で3分間にわたって加熱することにより、リリース層上にバリア層を形成した。
表17:例9におけるバリア層溶液の成分及び量
Figure 0005155654
表18に挙げた成分を含有する画像形成性層溶液を混合し、そして#20巻線コーティング・ロッドを使用して、バリア層に塗布した。結果として生じた物品を180°Fの炉内で3分間にわたって加熱することにより、バリア層上に画像形成性層を形成した。
表18:例9における画像形成性材料の溶液の成分及び量
Figure 0005155654
次いで、例7に記載されているように、画像形成性材料を赤外線で画像形成することにより、画像形成済フィルムを形成した。画像形成済フィルムの未露光領域は、4.0を上回る透過光学濃度を示し、0.3 J/cm2赤外線による露光を施された領域は透過光学濃度0.92を示し、0.4 J/cm2赤外線による露光を施された領域は透過光学濃度0.32を示し、0.5 J/cm2赤外線による露光を施された領域は透過光学濃度0.08を示し、そして0.6 J/cm2赤外線による露光を施された領域は透過光学濃度0.04を示した。透過光学濃度は、MACBETH TR 927濃度計を使用して測定した。
支持体と、硬化性材料と、粘着防止層と、カバーシートとを含有する、Kodak Polychrome Graphics(Norwalk, Connecticut)から入手可能なFLEXCEL-SRHフレキソグラフィ前駆体(「前駆体」)に、KELLEIGH MODEL 310 PLATEMAKER上で35秒間にわたって、支持体を通過するUV-A線による裏側露光を施し、カバーシートを前駆体から剥離した。Eastman Kodak Co.(Rochester, New York)から入手可能なKODAK MODEL 800XL APPROVAL LAMINATORへの入口に前駆体を置き、そして画像形成性材料の画像形成済層を前駆体の粘着防止層と対面させた状態で物品を前駆体上に配置することにより、画像形成済フィルムを前駆体にラミネートした。次いで、前駆体と画像形成済フィルムとを一緒に、約230°F(110℃)の表面界面温度及び1平方インチ当たり約15ポンドの圧力(1kg/cm2)でラミネートした。ラミネーター速度を30インチ/分(76.2 cm/分)で設定し、このことは熱滞留時間48秒をもたらした。ラミネーターから出たら、前駆体と画像形成済フィルムとを3分間にわたって空気冷却することにより、フレキソグラフィ前駆体上に画像形成済フィルムの集成体を形成した。
冷却後、集成体を、画像形成済フィルムが輻射線源に対面した状態で、KELLEIGH MODEL 310 PLATEMAKER上に置いた。真空ドローダウンを用いることなしに、集成体を14分間にわたってUV-A線に暴露することにより、露光済前駆体を形成した。
露光後、画像形成済フィルムの残りの成分からキャリアシートを手によって剥離することにより、キャリアシートを除去した。
次いで、KELLEIGH MODEL 310 PLATEMAKER内でOPTISOL溶液を使用して、20分間にわたって、露光済前駆体及び画像形成済フィルムの残りの成分を現像することにより、レリーフ画像を形成した。現像後、レリーフ画像を2時間にわたって140°Fの炉内で乾燥させ、次いで、8分間にわたってUV-C線によるライト仕上げを施すために、KELLEIGH MODEL 310 PLATEMAKERに戻した。最後に、レリーフ画像にUV-A線による後露光を10分間にわたって施した。
例10
下記プロセスにより、フレキソグラフィ印刷版上にレリーフ画像を形成した。2ミル厚のポリエチレンテレフタレートから形成されたキャリアシートに、#10巻線コーティング・ロッドを使用して、表19に挙げた成分を含有するリリース層溶液を塗布した。その結果として生じた物品を180°Fの炉内で3分間にわたって加熱することにより、リリース層を形成した。
表19:例10におけるリリース層溶液の成分及び量
Figure 0005155654
表20に挙げた成分のバリア層溶液を混合し、そして#10巻線コーティング・ロッドを使用して、リリース層に塗布した。結果として生じた物品を180°Fの炉内で3分間にわたって加熱することにより、リリース層上にバリア層を形成した。
表20:例10におけるバリア層溶液の成分及び量
Figure 0005155654
表21に挙げた成分を含有する画像形成性層溶液を混合し、そして巻線コーティング・ロッドを使用して、バリア層に塗布することにより、透過光学濃度4.0を達成した。結果として生じた物品を180°Fの炉内で3分間にわたって加熱することにより、バリア層上に画像形成性層を形成した。
表21:例10における画像形成性材料の溶液の成分及び量
Figure 0005155654
次いで、Esko-Graphics (Kennesaw, Georgia)から入手可能なEsko-Sparksレーザー画像形成装置を用いて、波長1064 nmで画像形成性層を赤外線で画像形成することにより、画像形成済フィルムを形成した。画像形成済の画像形成性材料の未露光領域は、4.0を上回る透過光学濃度を示し、1.2 J/cm2赤外線による露光を施された領域は透過光学濃度0.35を示し、1.55 J/cm2赤外線による露光を施された領域は透過光学濃度0.09を示し、2.2 J/cm2赤外線による露光を施された領域は透過光学濃度0.03を示し、そして3.3 J/cm2赤外線による露光を施された領域は透過光学濃度0.03を示した。透過光学濃度は、MACBETH TR 927濃度計を使用して測定した。
次いで、Kodak Polychrome Graphics(Norwalk, Connecticut)から入手可能なFLEXCEL-SRHフレキソグラフィ前駆体に、画像形成済フィルムをラミネートし、そして例9に記載したようにUV線に当てて現像することにより、フレキソグラフィ印刷版上にレリーフ画像を生成した。
例11
下記プロセスにより、フレキソグラフィ印刷版の表面上にマスクを形成した。2ミル厚のポリエチレンテレフタレートから形成されたキャリアシートに、#10巻線コーティング・ロッドを使用して、表22に挙げた成分を含有するリリース層溶液を塗布した。その結果として生じた物品を180°Fの炉内で3分間にわたって加熱することにより、リリース層を形成した。
表22:例11におけるリリース層溶液の成分及び量
Figure 0005155654
表23に挙げた成分のバリア層溶液を混合し、そして#10巻線コーティング・ロッドを使用して、リリース層に塗布した。結果として生じた物品を180°Fの炉内で3分間にわたって加熱することにより、リリース層上にバリア層を形成した。
表23:例11におけるバリア層溶液の成分及び量
Figure 0005155654
表24に挙げた成分を含有する画像形成性層溶液を混合し、そして巻線コーティング・ロッドを使用してバリア層に塗布することにより、バリア層上に透過光学濃度4.0の画像形成性材料層を形成した。
表24:例11における画像形成性材料の溶液の成分及び量
Figure 0005155654
Kodak Polychrome Graphics(Norwalk, Connecticut)から入手可能なAPPROVAL INTERMEDIATE RECEPTOR SHEETを、画像形成性材料層と近接接触させた。次いで、真空ホールドダウンを用いて、400 mJで830 nm輻射線を使用して、DESERTCAT 88画像形成装置上でキャリアシートを通して画像形成性材料層を画像形成した。APPROVAL INTERMEDIATE RECEPTOR SHEETは、キャリアシートから露光済の画像形成性材料を受理した。次いで、APPROVAL INTERMEDIATE RECEPTOR SHEET上の画像形成性材料を、KODAK モデル800XL APPROVAL LAMINATORを使用して、Kodak Polychrome Graphics(Norwalk, Connecticut)から入手可能なFLEXCEL-SRHフレキソグラフィ前駆体上にラミネートした。キャリアシート上に残る反転画像も、KODAK モデル800XL APPROVAL LAMINATORを使用して、Kodak Polychrome Graphics(Norwalk, Connecticut)から入手可能な別のFLEXCEL SRHフレキソグラフィ前駆体にラミネートした。
例12
下記プロセスにより、第1のフレキソグラフィ印刷版を形成した。全て例7に記載されているように画像形成済フィルムを形成し、Kodak Polychrome Graphics(Norwalk, Connecticut)から入手可能なFLEXCEL-SRHフレキソグラフィ前駆体にラミネートし、UV線に当て、そして現像した。フレキソグラフィ印刷版上の結果として生じたレリーフ画像の高さは、23ミルであった。
周知の一体マスク法によって、第2のフレキソグラフィ印刷版を形成した。DuPont(Wilmington, Delaware)から入手可能な、DuPont CDIデジタル・フレキソグラフィ材料の商業的に入手可能な試料に、DESERTCAT 88画像形成装置上で3.3 J/cm2の830 nm輻射線による露光を施し、次いでこの試料をUV線に当て、そして例7に記載されているように現像した。フレキソグラフィ印刷版上の結果として生じたレリーフ画像の高さは、23ミルであった。
次いで第1のフレキソグラフィ印刷版を、Mark Andy, Inc.(St. Louis, Missouri)から入手可能なMark Andy 2200F狭幅フレキソグラフィ・プレスの版胴上に取り付け、そしてこれを使用して、10インチ幅のWestvaco #2紙上に、Akzo Nobel, Inc. (Chicago, Illinois)から入手可能なUVプロセス・ブラック・インクを加工した。同じタイプの紙、インク、及び同じフレキソグラフィ・プレスを使用して、第1のフレキソグラフィ印刷版と同様に第2のフレキソグラフィ印刷版を使用することにより、画像を印刷した。第1及び第2のフレキソグラフィ印刷版によって生成された印刷済画像を比較した。
第1のフレキソグラフィ印刷版によって製造されたフレキソグラフィ印刷版から得られた印刷済画像における空間解像度はまた、一体マスク法によって製造された第2のフレキソグラフィ印刷版から印刷された画像の空間解像度よりも測定可能に良好である。デジタル画像8aは、例えば、第1のフレキソグラフィ印刷版によって印刷された4ポイントHelveticaタイプの小文字Lにおいて、ライン幅測定値56マイクロメートルを示しているのに対して、デジタル画像3bは、第2のフレキソグラフィ印刷版によって印刷された4ポイントHelveticaタイプの小文字Lにおいて、ライン幅測定値78マイクロメートルを示している。
デジタル画像8a:第1のフレキソグラフィ印刷版によって印刷された4ポイントHelveticaタイプ
Figure 0005155654
デジタル画像8b:第2のフレキソグラフィ印刷版から印刷された4ポイントHelveticaタイプ
Figure 0005155654
図1A〜1Eは、本発明の一つの態様を示す概略図である。 図(1A)はキャリアシートと、画像形成性材料層とを含むフィルムからマスク画像をデジタル形成することを表す。 図(1B)は支持体上に感光性層と分離層とを含むフレキソグラフィ前駆体上に、マスク画像をラミネートすることを表す。 図(1C)はマスク画像からキャリアシートを除去することを表す。 図(1D)はフレキソグラフィ前駆体を硬化用輻射線に暴露することを表す。 図(1E)はフレキソグラフィ前駆体を現像することにより、レリーフ画像を担持するフレキソグラフィ印刷版を提供することを表す。 図2は、本発明によるマスク画像を形成することにより得られる、低減された所要画像形成エネルギーを示す。「TOD」は、フィルムの露光済領域の透過光学濃度(紫外線に関する)を意味する。効果的なマスキングに十分な透明性を達成するのに必要なのは約0.5〜0.7 J/cm2だけである。 図3A〜3Eは、本発明の方法を示す概略図である。 図(3A) キャリアシートと、画像形成性材料層とを含むフィルムからマスク画像をデジタル形成することを表す。 図(3B) は支持体上に感光性層と分離層とを含むフレキソグラフィ前駆体上に、マスク画像をラミネートすることを表す。 図(3C) はフレキソグラフィ前駆体を硬化用輻射線に暴露することを表す。 図(3D) はマスク画像からキャリアシートを除去することを表す。 図(3E) はフレキソグラフィ前駆体及びマスク画像を現像することにより、レリーフ画像を担持するフレキソグラフィ印刷版を提供することを表す。 図4Aは、キャリアシート、リリース層、バリア層及び画像形成性材料を含むフィルムの一つの態様を示す断面図である。 図4Bは、マスク画像を感光性材料に転写する前に、支持体上に配置された感光性材料の一つの態様を示す断面図である。

Claims (11)

  1. (a) キャリア・シート上に配置された画像形成性材料を含むフィルムを用意すること、該画像形成性材料は赤外線吸収剤を含む
    (b) 該画像形成性材料を赤外線に対して像様露光し、該キャリア・シートから該画像形成性材料の露光済領域を除去することにより該画像形成性材料の露光済領域と未露光領域とを生成することにより、該キャリア・シート上にマスク画像を形成すること;
    (c) 該キャリア・シート上に、該画像形成性材料の該未露光領域を含む該マスク画像を、感光性材料と近接させて配置し、該マスク画像を硬化用輻射線に対して感光する該感光性材料に、該画像形成材料が該キャリア・シートに対するよりも該感光性材料に対してより接着するように、転写すること;
    (d) 該感光性材料を、該マスク画像を通過する該硬化用輻射線に暴露して、画像形成された物品を形成すること、ここで、該マスク画像は、該硬化用輻射線に対して実質的に不透明である;そして
    (e) 該画像形成された物品を現像して、フレキソグラフィ印刷版に該レリーフ画像を形成すること
    を含んで成るフレキソグラフィ印刷版にレリーフ画像形成する方法。
  2. 該フィルムが、該画像形成性材料と接触した受理体シートをさらに含み、そして該画像形成性材料の該露光済領域を除去する工程が:
    (i) 該受理体シートに該画像形成性材料の該露光済領域を転写すること;そして
    (ii) 該フィルムから該受理体シート及び該画像形成性材料の該露光済領域を除去すること
    を含む、請求項1に記載の方法。
  3. (a) キャリア・シート上に配置された画像形成性材料を含むフィルムを用意すること、該画像形成性材料は赤外線吸収剤を含む;
    (b) 該画像形成性材料を受理体シートと接触させること;
    (c) 該画像形成性材料を赤外線に対して像様露光することにより該画像形成性材料の露光済領域と未露光領域とを生成し、該画像形成性材料の露光済領域を該キャリア・シートから該受理体シートに転写することにより、該受理体シート上にマスク画像を形成すること;
    (d) 該マスク画像から該キャリア・シートを除去すること;
    (e) 該受理シート上に、該マスク画像を感光性材料と近接させて配置することにより、該マスク画像を、硬化用輻射線に対して感光する感光性材料に転写すること;
    (f) 該感光性材料を、該マスク画像を通過する該硬化用輻射線に暴露して、画像形成された物品を形成すること、ここで、該マスク画像は、該硬化用輻射線に対して実質的に不透明である;及び
    (g) 該画像形成された物品を現像して、フレキソグラフィ印刷版にレリーフ画像を形成すること
    を含んで成るフレキソグラフィ印刷版にレリーフ画像形成する方法。
  4. (a) キャリア・シート上に配置された赤外線吸収剤を含む画像形成材料を含むフィルムを赤外線に対して像様露光して、フィルムの露光済領域と未露光領域とを生成することにより、該キャリア・シート上にマスク画像を形成すること、;
    (b) 該マスク画像を硬化用輻射線に対して感光する感光性材料に、該画像形成材料が該キャリア・シートに対するよりも該感光性材料に対してより接着するように、転写すること;
    (c) 該感光性材料を、該マスク画像を通過する該硬化用輻射線に暴露して、画像形成された物品を形成すること、ここで、該マスク画像は、該硬化用輻射線に対して実質的に不透明である;そして
    (d) 該画像形成された物品を現像して、フレキソグラフィ印刷版に該レリーフ画像を形成すること
    を含んで成るフレキソグラフィ印刷版にレリーフ画像形成する方法。
  5. (a) キャリア・シート上に配置された画像形成性材料を含むフィルムを用意すること、該画像形成性材料は赤外線吸収剤を含む;
    (b) 該画像形成性材料を赤外線に対して像様露光して該画像形成性材料の露光済領域と未露光領域とを生成することにより、該キャリア・シート上にマスク画像を形成すること;
    (c) 該キャリア・シート上に、該マスク画像を感光性材料と近接させて配置することにより、該マスク画像を、硬化用輻射線に対して感光する感光性材料に転写すること;
    (d) 該マスク画像から該キャリア・シートを除去すること;
    (e) 該感光性材料を、該マスク画像を通過する該硬化用輻射線に暴露して、画像形成された物品を形成すること、ここで、該マスク画像は、該硬化用輻射線に対して実質的に不透明である;そして
    (f) 該画像形成された物品を現像して、フレキソグラフィ印刷版に該レリーフ画像を形成すること
    を含んで成るフレキソグラフィ印刷版にレリーフ画像形成する方法。
  6. (a) キャリア・シートと、該キャリア・シート上に配置されたリリース層と、該リリース層上に配置された画像形成性材料とを含むフィルムを用意すること、ここで、該画像形成性材料は熱接着バインダー及び赤外線吸収剤を含む;
    (b) 該画像形成性材料を赤外線に対して像様露光して該画像形成性材料の露光済領域と未露光領域とを生成することにより、該キャリア・シート上にマスク画像を形成すること;
    (c) 該マスク画像を硬化用輻射線に対して感光する感光性材料に、該画像形成材料が該キャリア・シートに対するよりも該感光性材料に対してより接着するように、転写すること;
    (d) 該感光性材料を、該キャリア・シート及び該マスク画像を通過する該硬化用輻射線に暴露して、画像形成された物品を形成すること、ここで、該マスク画像は、該硬化用輻射線に対して実質的に不透明であり、そして該感光性材料を露する該工程は真空圧なしで行われる;
    (e) 該マスク画像から該キャリア・シートを除去すること;そして
    (f) 該マスク画像及び該画像形成された物品を現像して、フレキソグラフィ印刷版に該レリーフ画像を形成すること
    を含んで成るフレキソグラフィ印刷版にレリーフ画像形成する方法。
  7. (a) キャリア・シート上に配置された画像形成性材料を含むフィルムを用意すること、該画像形成性材料は赤外線吸収剤を含む;
    (b) 該画像形成性材料を赤外線に対して像様露光して該画像形成性材料の露光済領域と未露光領域とを生成することにより、該キャリア・シート上にマスク画像を形成すること;
    (c) 該キャリア・シート上に、該マスク画像を感光性材料と近接させて配置することにより、該マスク画像を硬化用輻射線に対して感光する該感光性材料に、該画像形成材料が該キャリア・シートに対するよりも該感光性材料に対してより接着するように、転写すること;
    (d) 該感光性材料を、該マスク画像を通過する該硬化用輻射線に暴露して、画像形成された物品を形成すること、ここで、該マスク画像は、該硬化用輻射線に対して実質的に不透明である;そして
    (e) 該画像形成された物品を現像して、フレキソグラフィ印刷版に該レリーフ画像を形成すること
    を含んで成るフレキソグラフィ印刷版にレリーフ画像形成する方法であって、
    該キャリア・シート上に該マスク画像を形成する工程が、該画像形成性材料の該露光済領域を除去することを含み、
    該フィルムが、該画像形成性材料と接触した受理体シートをさらに含み、そして該画像形成性材料の該露光済領域を除去する工程が:
    (i) 該受理体シートに該画像形成性材料の該露光済領域を転写すること;そして
    (ii) 該フィルムから該受理体シート及び該画像形成性材料の該露光済領域を除去すること
    を含むフレキソグラフィ印刷版にレリーフ画像形成する方法。
  8. 該フレキソグラフィ印刷版の該レリーフ画像が、500μm〜6400μmである該感光性材料の厚さの2%〜40%である深さを有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 該画像形成性材料が、該赤外線吸収剤にもなることができる着色剤、及びバインダーを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 該転写することが、熱又は圧力によりラミネートすることを含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 該感光性材料が、紫外線硬化性樹脂を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
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