JP2007093839A - 版および版の再生方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷または転写に使用する版が、種々の理由で摩耗したり、キズがつきにくく、またキズがついたりした場合でも、再生が容易な版を提供する。
【解決手段】印刷用インクの印刷または転写用インクの転写に使用する版1であって、少なくとも裏面露光光透過性の支持基板の上に、印刷または転写すべきパターンのポジパターンまたはネガパターンにして裏面露光光遮光性の遮光性膜が設けられ、前記遮光性膜上部を覆うようにして前記支持基板の上に、有機ケイ素ポリマーで版パターン部を設けた。
【選択図】図1
【解決手段】印刷用インクの印刷または転写用インクの転写に使用する版1であって、少なくとも裏面露光光透過性の支持基板の上に、印刷または転写すべきパターンのポジパターンまたはネガパターンにして裏面露光光遮光性の遮光性膜が設けられ、前記遮光性膜上部を覆うようにして前記支持基板の上に、有機ケイ素ポリマーで版パターン部を設けた。
【選択図】図1
Description
本発明は、印刷または転写に使用され、版の表面が摩滅したり、傷ついたりしにくい版面硬度を有し、使用に耐えなくなった場合に、新たに製版するのではなく、再生することが容易な版に関する。適した用途は、版にインクを供給し、硬化した後に、接着剤を使用して被転写基板へ転写する転写用版、また、版にインクを供給し、硬化した後に、接着剤を使用して被印刷基板へ印刷する印刷用版である。特に適した用途は、例えば被転写基板がカラーフィルタ等のガラス板である場合である。
なお、本願では、版に供給したインクが版に一部残る状態で被転写材へ移行することを印刷と呼び、被転写材に全量移行することを転写と呼ぶ。
なお、本願では、版に供給したインクが版に一部残る状態で被転写材へ移行することを印刷と呼び、被転写材に全量移行することを転写と呼ぶ。
最近、液晶テレビ、プラズマディスプレイテレビ等の平面ディスプレイの大型化、一般化が進むにつれて、低コストで生産することが強く要求されている。
これらの平面ディスプレイの画面サイズは対角40〜50インチが主流となってきているが、平面ディスプレイパネルの製造に使用する基板のサイズは、多面付けして低コスト化を図るために、大サイズになっている。例えば液晶ディスプレイの場合には、1800×1500mmのサイズが最近製造に使用されるようになったが、さらに大きな2200×2400mmを使用する計画が発表されている。プラズマディスプレイパネルにおいても多面付けで低コスト化を図っていて、ガラス基板サイズとしては一辺2000mm以上のものが使用されるようになっている。
これらの平面ディスプレイの画面サイズは対角40〜50インチが主流となってきているが、平面ディスプレイパネルの製造に使用する基板のサイズは、多面付けして低コスト化を図るために、大サイズになっている。例えば液晶ディスプレイの場合には、1800×1500mmのサイズが最近製造に使用されるようになったが、さらに大きな2200×2400mmを使用する計画が発表されている。プラズマディスプレイパネルにおいても多面付けで低コスト化を図っていて、ガラス基板サイズとしては一辺2000mm以上のものが使用されるようになっている。
ガラス基板上に、カラーフィルタや電極配線パターン等の高精細パターンを寸法精度も高く形成する方法としては、いわゆるフォトリソ法が主流であり、一見その他の方法で形成されているように見える場合も、実際上はすべて、フォトリソ法が使用されている。例えば、プラズマディスプレイの背面板に隔壁と呼ばれる部材があり、サンドブラスト法で形成されている。しかし、リブパターンの寸法や位置を規定するには、フォトリソ法でパターンニングしたサンドブラスト用レジスト材が使用される。
上記フォトリソ法は工程数が多く、また大型化した高精細パターンを露光するための露光装置がかなり高価な装置となっている。また、露光時の環境条件も厳しく、ランニングコストが高い工程となっている。
そのため、低コスト化を主な目的として印刷法、転写法で大サイズの高精細パターンを高寸法精度で形成することが、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の製造技術として検討されている。
以下では、液晶ディスプレイ等に使用されるカラーフィルタの製造に関する背景技術を述べるが、プラズマディスプレイパネルの製造についても、印刷法、転写法が同様に検討されている。
そのため、低コスト化を主な目的として印刷法、転写法で大サイズの高精細パターンを高寸法精度で形成することが、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の製造技術として検討されている。
以下では、液晶ディスプレイ等に使用されるカラーフィルタの製造に関する背景技術を述べるが、プラズマディスプレイパネルの製造についても、印刷法、転写法が同様に検討されている。
低コスト化を目指して種々の印刷法が検討されている。その中でも、転写用凹版の版面の凹部へUV硬化性のインクを充填し、そのインクが硬化した後に、接着剤または粘着材を使用して、硬化したインクを被転写体へ全量転写する方法がある。被転写体側で得られる硬化インクの形状がよく、また版の表面が離型性であって、インクが全量転写するので定量性に優れている。また、寸法精度は転写用凹版の支持基板を例えばインバー材としたり、石英ガラス板としたり、被転写基板と同質の材料とすることによって、極めて高い精度とすることができる方法である。ここで離型性とはその面に接したインク、接着剤等に対して、それらが硬化、固化した場合に、界面剥離させることが可能な性質をいう。この方法に関しては、例えば特許文献1〜10に開示されている。
高精度の金属製の(転写用)凹版を作成する従来技術としては、電鋳法が知られ、一般的には凹版印刷用の凹版を作成する場合に使用されている。また、液晶ディスプレイのカラーフィルタを形成する場合に関して、例えば特許文献4に転写用凹版を作成、使用することが開示されている。
しかし、電鋳法で得られるメッキ面では転写すべき材料について充分な離型性が得られないことが多い。実際には、例えばコンパクトディスクの製造において電鋳版が使用されているが、インジェクション後の離型性向上について、素材の選定、添加剤や版の表面処理剤の検討が種々行われている。そのため、素材が別の条件で決定されてしまう場合には、電鋳法の版を使用することが難しい場合がある。例えば、カラーフィルタの形成においては、難しい。
さらに、カラーフィルタ等のガラス板に対して転写する場合には、ゴミとして一番問題なのは、ガラスの微粉末(カレット)である。カラーフィルタ用ガラス基板に食い込んだカレットはかなり丁寧にブラシ洗浄しても、除去することは難しい。そして、電鋳した金属凹版の表面にキズをつけてしまう。ガラスより硬度の高い材料を使用することもあり得るが、電鋳金属や、その電鋳金属を表面処理する方法では、ガラスより硬度を高くすることはできない。
しかし、電鋳法で得られるメッキ面では転写すべき材料について充分な離型性が得られないことが多い。実際には、例えばコンパクトディスクの製造において電鋳版が使用されているが、インジェクション後の離型性向上について、素材の選定、添加剤や版の表面処理剤の検討が種々行われている。そのため、素材が別の条件で決定されてしまう場合には、電鋳法の版を使用することが難しい場合がある。例えば、カラーフィルタの形成においては、難しい。
さらに、カラーフィルタ等のガラス板に対して転写する場合には、ゴミとして一番問題なのは、ガラスの微粉末(カレット)である。カラーフィルタ用ガラス基板に食い込んだカレットはかなり丁寧にブラシ洗浄しても、除去することは難しい。そして、電鋳した金属凹版の表面にキズをつけてしまう。ガラスより硬度の高い材料を使用することもあり得るが、電鋳金属や、その電鋳金属を表面処理する方法では、ガラスより硬度を高くすることはできない。
一方、低コストで、しかも転写する材料に対して離型性を発揮する材料を選定することが比較的容易な方法がある。すなわち、版の凹部の形状を高精細、高位置精度で形成する方法として、感光性の樹脂を凹部(凸部)形成材料として使用したフォトリソグラフ法がある。
しかし、感光性の樹脂の転写耐久性は、硬化可能な樹脂であっても、金属材、セラミック材と比較してかなり低いという問題点がある。例えば、表面の硬度が低いという点がある。そのため接着剤挟み込み工程において、ゴミが混入してしまうと、キズつきやすい。
また、材料の対摩耗強度が高くないので、繰り返し転写していると、凸部の角(凹部の角)が徐々に摩滅してしまう。さらに、凹部に充填・硬化されたインクが全部転写されずに、凹部の角(隅)に残ってしまうことがあるが、この場合、凹部が金属材であれば、ブラシ洗浄等の部分的に強い力がかかる手段で、きちんと除去することができる。しかし、凹部が感光性材料の場合では、ブラシ洗浄等の方法は使用することができない場合がある。
しかし、感光性の樹脂の転写耐久性は、硬化可能な樹脂であっても、金属材、セラミック材と比較してかなり低いという問題点がある。例えば、表面の硬度が低いという点がある。そのため接着剤挟み込み工程において、ゴミが混入してしまうと、キズつきやすい。
また、材料の対摩耗強度が高くないので、繰り返し転写していると、凸部の角(凹部の角)が徐々に摩滅してしまう。さらに、凹部に充填・硬化されたインクが全部転写されずに、凹部の角(隅)に残ってしまうことがあるが、この場合、凹部が金属材であれば、ブラシ洗浄等の部分的に強い力がかかる手段で、きちんと除去することができる。しかし、凹部が感光性材料の場合では、ブラシ洗浄等の方法は使用することができない場合がある。
以上を総合すると、表面の凹凸形状が一定の硬度以上であること。また止むを得ず硬度の低い表面剤を使用し、ある頻度でキズが発生するものとして、容易に、低コストで再生することができる転写用凹版を使用するほうが、現実的である。しかし、そのような構造、構成、製法の凹版は知られていない。
なお、以上の議論は転写用凹版に絞って行ったが、凹版に限らず凸版であっても、また平版であっても、事態は同様である。さらに、転写でなく、インクの一部が版に残る印刷においても同様である。
なお、以上の議論は転写用凹版に絞って行ったが、凹版に限らず凸版であっても、また平版であっても、事態は同様である。さらに、転写でなく、インクの一部が版に残る印刷においても同様である。
通常の印刷用、転写用の版について、これまでの再生方法では、版の支持基板だけを再使用していた。そして、印刷すべきパターン、転写すべきパターンは新たに形成していた。例えばオフセット印刷に使用されるPS版では、支持基板であるアルミニューム板を再使用し、その上のアルマイト処理層や印刷版材である感光性樹脂の層は、再形成している。そして、印刷すべきパターンを有するマスクを用いた露光やレーザ描画装置を用いたダイレクト露光法によって印刷版材に印刷パターンを形成している。また、グラビア印刷では、バラードによって印刷版材である銅メッキ層とクロムメッキ層を剥離し、銅メッキを行って、版材層を再形成している。印刷パターンの形成にはスキャナーによる露光や彫刻装置による直接製版法が実用されている。
しかし、形成すべきパターンが大サイズで高精細・高寸法精度が必要な場合には、フォトリソ法でパターンを形成する方法がほぼ唯一の方法となる。しかるにこの要求を満足することができる露光装置は非常に高価である。また、作業環境も、例えば温度制御を±0.5℃以下に抑えた、クリーンルームで作業を行う必要がある。そのため、製版工程のうち、露光工程が高コストになっている。
特許第2593995号
特開平07-327441号公報
特開2000-98352号公報
特開平11-311707号公報
特開平11-271523号公報
特開平11-202115号公報
特開平11-194210号公報
特開平11-183721号公報
特開平10-186350号公報
特開平10-63810号公報
本発明が解決しようとする課題は、版であって、凹凸表面が一定の硬度を有し、止むを得ず低硬度の材料を使用し、傷等がついた場合、容易に(低コストで)再生することができる版を提供することである。特に裏面からの露光と現像で、版凹部だけにインキを充填できるように、透明ベース基材の平板版に、凹部を形成するための凸部が形成されていることを特徴とする印刷または転写すべき版パターン部を低コストで再生し得る版を提供することである。
(請求項1の発明)
本発明はかかる課題を達成すべくなされたものであり、
請求項1の発明は、印刷用インクの印刷または転写用インクの転写に使用する版であって、少なくとも裏面露光光透過性の支持基板の上に、印刷または転写すべきパターンのポジパターンまたはネガパターンにして裏面露光光遮光性の遮光性膜が設けられ、前記遮光性膜を覆うようにして前記支持基板の上に、焼成した有機ケイ素ポリマーで版パターン部が設けられていることを特徴とする版を提供して、上記課題を解消するものである。
(請求項2の発明)
請求項2の発明は、上記版面が離型性を有するように、表面を離型コート剤で薄膜コートされていることを特徴とする請求項1に記載の版を提供して上記課題を解決するものである。
(請求項3の発明)
請求項3の発明は、再生する対象の前記離型コート層を除去した後、表面を離型コート剤で薄膜コートすることを特徴とする版の再生方法を提供して上記課題を解決するものである。
本発明はかかる課題を達成すべくなされたものであり、
請求項1の発明は、印刷用インクの印刷または転写用インクの転写に使用する版であって、少なくとも裏面露光光透過性の支持基板の上に、印刷または転写すべきパターンのポジパターンまたはネガパターンにして裏面露光光遮光性の遮光性膜が設けられ、前記遮光性膜を覆うようにして前記支持基板の上に、焼成した有機ケイ素ポリマーで版パターン部が設けられていることを特徴とする版を提供して、上記課題を解消するものである。
(請求項2の発明)
請求項2の発明は、上記版面が離型性を有するように、表面を離型コート剤で薄膜コートされていることを特徴とする請求項1に記載の版を提供して上記課題を解決するものである。
(請求項3の発明)
請求項3の発明は、再生する対象の前記離型コート層を除去した後、表面を離型コート剤で薄膜コートすることを特徴とする版の再生方法を提供して上記課題を解決するものである。
(請求項1の発明の効果)
請求項1の発明によって、版表面の硬度が高いため、版の凹凸形状が崩れることがなく耐刷性に優れている。また転写基材がガラスの場合に、生産中に発生するガラスの微粉末(カレット)等において凹凸形状が傷つけられることもない。版の再生が必要なくなり、低コスト化がはかれる。
(請求項2の発明の効果)
請求項2の発明によって、ガラスへの接着性の高い材料においても、版構造の請求項1に記載の版で、完全転写が可能なものを提供することができるようになった。
(請求項3の発明の効果)
請求項3の発明によって、損傷しやすい離型コート層のみを除去し、離型コート剤を再度表面にコートするだけで版を再生するので、低コストの版を作成することができるようになった。
請求項1の発明によって、版表面の硬度が高いため、版の凹凸形状が崩れることがなく耐刷性に優れている。また転写基材がガラスの場合に、生産中に発生するガラスの微粉末(カレット)等において凹凸形状が傷つけられることもない。版の再生が必要なくなり、低コスト化がはかれる。
(請求項2の発明の効果)
請求項2の発明によって、ガラスへの接着性の高い材料においても、版構造の請求項1に記載の版で、完全転写が可能なものを提供することができるようになった。
(請求項3の発明の効果)
請求項3の発明によって、損傷しやすい離型コート層のみを除去し、離型コート剤を再度表面にコートするだけで版を再生するので、低コストの版を作成することができるようになった。
つぎに本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の版1を転写用版であって凹版構造とした場合の形態の例を示している。この図1で示されている形態により本発明の版1の基本的な構成を説明すると、版1は、裏面露光光透過性の支持基板2の上に、この版1から被転写材に対して転写すべきパターンを得るパターンとした薄い遮光性膜3が設けられている。図1では前記遮光性膜3が転写すべきパターンのネガパターンとしている。さらに前記遮光性膜3を覆うようにして転写の凹形状を決める凸形状の版パターン部4を積層したものである。
図1は本発明の版1を転写用版であって凹版構造とした場合の形態の例を示している。この図1で示されている形態により本発明の版1の基本的な構成を説明すると、版1は、裏面露光光透過性の支持基板2の上に、この版1から被転写材に対して転写すべきパターンを得るパターンとした薄い遮光性膜3が設けられている。図1では前記遮光性膜3が転写すべきパターンのネガパターンとしている。さらに前記遮光性膜3を覆うようにして転写の凹形状を決める凸形状の版パターン部4を積層したものである。
(支持基材)
本発明において、版1に使用する支持基板2としては、裏面露光光を透過することが、必須である。ここで裏面露光とは、支持基板2側からの露光をいう。露光光は支持基板2の層を通過した後に、遮光性膜3が位置しないパターンに対応した層部分を通過する。裏面露光光として使用可能な光としては、可視光、近赤外光、紫外光、がある。中でも、紫外光が解像度の点で好ましい。特に、いわゆるフォリソグラフィと呼ばれる工法に使用されるキセノンランプ、水銀ランプ、ハロゲンランプが放出する光を透過するものが好ましい。
本発明において、版1に使用する支持基板2としては、裏面露光光を透過することが、必須である。ここで裏面露光とは、支持基板2側からの露光をいう。露光光は支持基板2の層を通過した後に、遮光性膜3が位置しないパターンに対応した層部分を通過する。裏面露光光として使用可能な光としては、可視光、近赤外光、紫外光、がある。中でも、紫外光が解像度の点で好ましい。特に、いわゆるフォリソグラフィと呼ばれる工法に使用されるキセノンランプ、水銀ランプ、ハロゲンランプが放出する光を透過するものが好ましい。
裏面露光光は、一般的には、平行光であることは格別必要でない。従って、露光方法としては、平面型の露光機、例えば印刷の製版用に使用される両面プリンターを使用することができる。また、コンベア型の露光機を使用することができる。しかし、高精細の版が必要な場合には、平行光で露光する方が解像度を高くすることができる。例えば、通常のフォトリソ用に使用されているプロキシミティ型露光機やミラープロジェクション型の露光機を使用することが好ましい。また、線状に平行光を放出するタイプの露光機を使用することができる。例えば、光ファイバーを一列に並べた光源を使用することができる。
裏面露光光に対する透過率は、100%透過でなくてもよい。版1を再生する場合(後述)に実用的な露光時間で凸部用感光性材料(版パターン部10の版材11)を感光硬化することができる程度であればよい。例えば、10分間以内に感光硬化することができればよい。
実際に使用することができる支持基板2としては、プラスチックフィルム、セラミック板、ガラス板がある。また、それらの組み合わせ(積層、または貼り合わせ)であってもよい。
実際に使用することができる支持基板2としては、プラスチックフィルム、セラミック板、ガラス板がある。また、それらの組み合わせ(積層、または貼り合わせ)であってもよい。
支持基板2として使用することができるプラスチックフィルムの種類としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリシクロオレフィンフィルム、2軸延伸ポリプロピレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリ塩化ビニールフィルム、メタクリル-スチレン樹脂フィルム、ポリイミドフィルム、シリコーン樹脂フィルム、フッ素樹脂フィルム、などがある。
支持基板2として使用することができるガラス板としては、石英ガラス板、合成石英ガラス板(例えば、ネオセラム板)、液晶パネルに使用される低膨張ガラス板(例えばコーニング社製 イーグル2000)、プラズマディスプレイパネルに使用される高歪み点ガラス(例えば旭ガラス製 PD-200)、などがある。
基本的には、支持基板2の材質として被印刷基板、被転写基板の材質と同じものを使用することが、大サイズの場合、作業環境温度の変化による寸法精度の低下を防止するために有効である。また、入手も容易である。
基本的には、支持基板2の材質として被印刷基板、被転写基板の材質と同じものを使用することが、大サイズの場合、作業環境温度の変化による寸法精度の低下を防止するために有効である。また、入手も容易である。
支持基板2の厚さには格別の制限がない。例えば、プラズマディスプレイパネルに使用されるガラス板は厚さが現状2.8mmであるが、使用可能である。一方、液晶ディスプレイパネルに使用されるガラス板は、2m角以上のサイズであっても厚さ0.7mmである。
(遮光性膜)
本発明の版1では上記支持基板2の裏面露光光を照射する側でない側に裏面露光光に対して遮光性のあるパターンを形成している。即ち、上記遮光性膜3である。そのパターン、あるいはその逆パターンが印刷または転写を行ないたい所望のパターンである。遮光性膜3の材料としては、以下のものがある。第一に金属膜である。たとえば、通常のフォトマスクに使用されるクロムがガラス基板に対しては密着強度が高く、また自体の膜強度も高く、パターンニングの手法も確立していて、好ましい。
本発明の版1では上記支持基板2の裏面露光光を照射する側でない側に裏面露光光に対して遮光性のあるパターンを形成している。即ち、上記遮光性膜3である。そのパターン、あるいはその逆パターンが印刷または転写を行ないたい所望のパターンである。遮光性膜3の材料としては、以下のものがある。第一に金属膜である。たとえば、通常のフォトマスクに使用されるクロムがガラス基板に対しては密着強度が高く、また自体の膜強度も高く、パターンニングの手法も確立していて、好ましい。
プラズマディスプレイパネルの前面板に使用される配線パターン材はクロム-銅-クロムの三層である場合があるが、作成した本発明の版1をプラズマディスプレイパネルの製造工程で使用する場合には、クロム成膜-フォトリソ法によるパターン形成装置を共用することができるので好ましい。その成膜装置(通常は電子ビーム蒸着装置)を使用して成膜することができれば、版1をプラズマディスプレイパネルの製造工程で使用する場合にはその装置を版1の遮光性膜の形成に際しても共用することができて、低コスト化に好ましい。大サイズの場合には、他に装置を設置することは経費の点で難しい場合が多いし、ますます基板ガラスの大サイズ化の傾向は増大していくと思われるので、本発明の版が低コスト化に有効になる。
ここで、装置を共用するといっても、製版に使用する回数はかなり少ない。版の再生が不能になった場合には新規に版を作成する必要があるが、例えば上記転写用の版1を平均1000回再生した後にこの版全体を廃棄する必要がでるとしても、成膜装置を使用する回数は、全ての再生時に成膜装置を使用してフォトリソ法で処理する従来の版の場合と、再生ごとに、本発明の版の内蔵する遮光性膜のパターンを用いた方法で版パターン部を再生する場合(本発明の版では新規の版の作成に遮光性膜の形成で成膜装置を使用し、再生時には遮光性膜を母型パターンとする)とを比べれば、1000分の1の回数でよい。
その他の遮光性膜の金属としてはアルミが例えば液晶ディスプレイパネルのTFTの配線材料に使用されているので、その工程や装置類を使用して版を作成する場合には好ましい。アルミは遮光性はあるが、機械的強度が不足するので、その上に後に述べる第一の保護層を形成することが特に好ましい。保護層としてはTFTの絶縁膜に使用されるシリカがやはり、TFTの製造工程を使用して形成することができるので好ましい。その他、遮光性膜の金属としては銅、ニッケル、鉄、チタンも使用することができる。この三種の金属は成膜する条件を調整することによって、金属光沢を減らし黒色に近い面とすることができるので、好都合である。
遮光性膜3の材料は、金属化合物でもよい。例えば酸化鉄、酸化ニッケル、窒化クロム、窒化チタン、窒化鉄、窒化アルミでもよい。これらの材料については適当なエッチング剤がない場合が多く、一般にフォトリソ法で所望のパターンを形成することが難しいので、リフトオフ法で所望のパターンを形成する。
(凸部パターン)
版1の版面の凸部パターン4は薄膜化が容易な有機ケイ素ポリマー(例えばポリシラザン)を使用する。一般的にフォトリソ法で所望のパターン形成することが難しいので、リフトオフ法で所望のパターンを形成する。
版1の版面の凸部パターン4は薄膜化が容易な有機ケイ素ポリマー(例えばポリシラザン)を使用する。一般的にフォトリソ法で所望のパターン形成することが難しいので、リフトオフ法で所望のパターンを形成する。
(離型コート)
図2は本発明の版1を転写用版であって凹版構造とした場合の形態の例を示している。この図2で示されている形態により本発明の版1の基本的な構成を説明すると、版1は、裏面露光光透過性の支持基板2の上に、この版1から被転写材に対して転写すべきパターンを得るパターンとした薄い遮光性膜3が設けられている。図1では前記遮光性膜3が転写すべきパターンのネガパターンとしている。さらに前記遮光性膜3を覆うようにして転写の凹形状を決める凸形状の版パターン部4を積層したものである。また上面には支持基材2や凸部パターン4との接着性の高い材料を使用する場合に、版からの剥離を容易にする為に、全面に薄膜コートする。
図2は本発明の版1を転写用版であって凹版構造とした場合の形態の例を示している。この図2で示されている形態により本発明の版1の基本的な構成を説明すると、版1は、裏面露光光透過性の支持基板2の上に、この版1から被転写材に対して転写すべきパターンを得るパターンとした薄い遮光性膜3が設けられている。図1では前記遮光性膜3が転写すべきパターンのネガパターンとしている。さらに前記遮光性膜3を覆うようにして転写の凹形状を決める凸形状の版パターン部4を積層したものである。また上面には支持基材2や凸部パターン4との接着性の高い材料を使用する場合に、版からの剥離を容易にする為に、全面に薄膜コートする。
材料として好ましい物は、透明で化学的に安定で機械的強度が高く好ましい、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリシクロオレフィン、アクリルなどを転写する材料との相性で選定する。また上記材料にシリコーン樹脂、フッ素樹脂を付与しても良い。さらにシリコーン樹脂、フッ素樹脂そのものをコートしても良い。
(離型性)
上記版1を転写用の版とするには、転写用のインクが硬化した後に、版1の表面が離型性となることが必要である。ここで、離型性であるとは、硬化したインクが他の表面へ接着剤等を介して、転写する際に凝集破壊せず、版とインクの界面から剥離することを言う。
上記版1を転写用の版とするには、転写用のインクが硬化した後に、版1の表面が離型性となることが必要である。ここで、離型性であるとは、硬化したインクが他の表面へ接着剤等を介して、転写する際に凝集破壊せず、版とインクの界面から剥離することを言う。
(再生)
上述した離型コートは剥離性を転写する材料の剥離性を最優先させるため、その材料に十分な硬度を得られない。そこで、離型コート5に高い硬度のゴミ(カレット等)によって傷がつけられた場合、その版1表面の離型コート5を剥離し、新たに、離型コート5を形成することで、素の支持基材から再度遮光性膜3、凸部パターン4を形成すること無く、再生できることが特徴である。
アクリル系樹脂を離型コート材料とした場合は、例えば60℃の水酸化ナトリウムの10wt%の水溶液中に20分間浸漬したのち、水中でブラシ洗浄して、アクリル系樹脂を剥がし落とす方法も有効な場合がある。
上述した離型コートは剥離性を転写する材料の剥離性を最優先させるため、その材料に十分な硬度を得られない。そこで、離型コート5に高い硬度のゴミ(カレット等)によって傷がつけられた場合、その版1表面の離型コート5を剥離し、新たに、離型コート5を形成することで、素の支持基材から再度遮光性膜3、凸部パターン4を形成すること無く、再生できることが特徴である。
アクリル系樹脂を離型コート材料とした場合は、例えば60℃の水酸化ナトリウムの10wt%の水溶液中に20分間浸漬したのち、水中でブラシ洗浄して、アクリル系樹脂を剥がし落とす方法も有効な場合がある。
(版の作成 図3)
本発明の版1において、カラーフィルタを転写法で作成するための転写用凹版として作
成した工程を、図3に基づいて以下に述べる。
図3(a)
支持基板2にはカラーフィルタ用のガラス基板a(コーニング社製イーグル2000、サイズ1500×1800mm、厚さ0.7mm)を用いた。薄くて取り扱いに工夫が必要であるが、熱膨張率が被転写基板と同じカラーフィルタ用のガラス基板であり熱膨張率が同一なので、作業環境温度が変化しても寸法精度を維持することが比較的容易である。
このガラス基板aの一面全面にポジ型レジスト6を3μmの塗布し、膜を形成する。
塗布装置はスピンコータ等の回転コート方式であっても、ロールやスリット方式の非回転コートであっても良いが、大型の基板に対応するには非回転のスリット方式良い。
図3(b)
ガラス基板上に成膜した後、被転写基材に転写すべきパターン、即ち、カラーフィルタの遮光部を遮光し、そのカラーフィルタのパターン部を透過させるフォトマクス7を用い、UV光により上記ポジ型レジスト6を露光する。
図3(c)
ポジ型レジスト表面に現像液を滴下し、光分解したポジレジストを洗い流す。
図3(d)
全面にアルミを1μm厚で蒸着し、アルミ膜8を形成する。
図3(e)
有機ケイ素ポリマー9((米)AZエレクトロニクスマテリアルズ社のポリシラザン(型番:NL110))を全面に1μm厚となるようにスリットコータでコートする。
図3(f)
裏面から全面にUV光を照射し、被転写基材に転写すべきカラーフィルタの遮光部の透明基材に残ったポジレジスト6を光分解させる。
図3(g)
現像液を滴下し、光分解したポジレジスト6を洗い流し、合わせて積層されているアルミ膜と有機ケイ素ポリマー9を同時に除去する。
図3(h)
最後に全体を230℃で1時間焼成し、転写用凹版を作成する。
本発明の版1において、カラーフィルタを転写法で作成するための転写用凹版として作
成した工程を、図3に基づいて以下に述べる。
図3(a)
支持基板2にはカラーフィルタ用のガラス基板a(コーニング社製イーグル2000、サイズ1500×1800mm、厚さ0.7mm)を用いた。薄くて取り扱いに工夫が必要であるが、熱膨張率が被転写基板と同じカラーフィルタ用のガラス基板であり熱膨張率が同一なので、作業環境温度が変化しても寸法精度を維持することが比較的容易である。
このガラス基板aの一面全面にポジ型レジスト6を3μmの塗布し、膜を形成する。
塗布装置はスピンコータ等の回転コート方式であっても、ロールやスリット方式の非回転コートであっても良いが、大型の基板に対応するには非回転のスリット方式良い。
図3(b)
ガラス基板上に成膜した後、被転写基材に転写すべきパターン、即ち、カラーフィルタの遮光部を遮光し、そのカラーフィルタのパターン部を透過させるフォトマクス7を用い、UV光により上記ポジ型レジスト6を露光する。
図3(c)
ポジ型レジスト表面に現像液を滴下し、光分解したポジレジストを洗い流す。
図3(d)
全面にアルミを1μm厚で蒸着し、アルミ膜8を形成する。
図3(e)
有機ケイ素ポリマー9((米)AZエレクトロニクスマテリアルズ社のポリシラザン(型番:NL110))を全面に1μm厚となるようにスリットコータでコートする。
図3(f)
裏面から全面にUV光を照射し、被転写基材に転写すべきカラーフィルタの遮光部の透明基材に残ったポジレジスト6を光分解させる。
図3(g)
現像液を滴下し、光分解したポジレジスト6を洗い流し、合わせて積層されているアルミ膜と有機ケイ素ポリマー9を同時に除去する。
図3(h)
最後に全体を230℃で1時間焼成し、転写用凹版を作成する。
(離型コート)
図4(a)
上述した転写用凹版に、希釈したアクリル材10を表面にコートする。
図4(b)
減圧乾燥機で溶剤分を飛ばし、100nmの厚みでコートする。
図4(c)
全体を230℃で1時間焼成し、転写用凹版を作成する。
図4(a)
上述した転写用凹版に、希釈したアクリル材10を表面にコートする。
図4(b)
減圧乾燥機で溶剤分を飛ばし、100nmの厚みでコートする。
図4(c)
全体を230℃で1時間焼成し、転写用凹版を作成する。
(インクの転写 図5)
上述した転写用凹版とした版1を使用して、図5に示す工程でインクジェット法用カラーフィルタの遮光部を形成した。
図5(a)
版面5においてカラーフィルタの遮光部に対応する部分が凹状の版パターン部10とし
て形成された版1を用意した。
図5(b)
上記版1の版面5に光硬化型ブラックマトリックス材に撥インク性剤を混ぜたもの12を塗布して薄膜に形成する。
ここで撥インク性とはカラーフィルタのインクジェット用色材インクに対して、撥イン
ク性であることを意味する。
図5(c)
次に、UV光により裏面露光し、版凹部に充填されたブラックマトリックス材を光硬化させる。
図5(d)
撥インキ性剤入りのブラックマトリックス材を現像液で現像して、未硬化のブラックマトリックス材を除去する。
図5(e)
次に、カラーフィルタ用基板14と版1との間に接着剤13を挟み込み、この状態でUV光を上面から露光して、接着剤13を硬化させる。
図5(f)
カラーフィルタ用基板14と版1とを引き離す。これによりガラス基板上面に接着剤面を有し、さらにその上面に撥インキ性ブラックマトリックス材でパターン化された、インクジェット用のカラーフィルタ用ブラックマトリックス15を形成する。
上述した転写用凹版とした版1を使用して、図5に示す工程でインクジェット法用カラーフィルタの遮光部を形成した。
図5(a)
版面5においてカラーフィルタの遮光部に対応する部分が凹状の版パターン部10とし
て形成された版1を用意した。
図5(b)
上記版1の版面5に光硬化型ブラックマトリックス材に撥インク性剤を混ぜたもの12を塗布して薄膜に形成する。
ここで撥インク性とはカラーフィルタのインクジェット用色材インクに対して、撥イン
ク性であることを意味する。
図5(c)
次に、UV光により裏面露光し、版凹部に充填されたブラックマトリックス材を光硬化させる。
図5(d)
撥インキ性剤入りのブラックマトリックス材を現像液で現像して、未硬化のブラックマトリックス材を除去する。
図5(e)
次に、カラーフィルタ用基板14と版1との間に接着剤13を挟み込み、この状態でUV光を上面から露光して、接着剤13を硬化させる。
図5(f)
カラーフィルタ用基板14と版1とを引き離す。これによりガラス基板上面に接着剤面を有し、さらにその上面に撥インキ性ブラックマトリックス材でパターン化された、インクジェット用のカラーフィルタ用ブラックマトリックス15を形成する。
(転写用凹版の再生)
図4で示す転写用凹版(版1)を用いて図5で示す工程によりカラーフィルタの遮光部の形成を繰り返した。そして、転写用凹版の剥離コートの版材が摩滅してきたので、以下の工程(1)〜(3)で剥離コートの版材を再生した。
(1)凸状の版材を剥離するために、水酸化ナトリウムの10%水溶液を60℃とし、その中へ再生したい転写用凹版(版1)を20分間浸漬した。
(2)その後、転写用凹版を取り出して、水を用いてブラシ洗浄して、凸状の版材を剥離し、乾燥した。
(3)次に、図4(a)から(c)の工程を順次行い、再生を完了した。
図4で示す転写用凹版(版1)を用いて図5で示す工程によりカラーフィルタの遮光部の形成を繰り返した。そして、転写用凹版の剥離コートの版材が摩滅してきたので、以下の工程(1)〜(3)で剥離コートの版材を再生した。
(1)凸状の版材を剥離するために、水酸化ナトリウムの10%水溶液を60℃とし、その中へ再生したい転写用凹版(版1)を20分間浸漬した。
(2)その後、転写用凹版を取り出して、水を用いてブラシ洗浄して、凸状の版材を剥離し、乾燥した。
(3)次に、図4(a)から(c)の工程を順次行い、再生を完了した。
以上に示したように、この転写用凹版を作成する工程で使用する真空成膜装置、高精細露光装置等の高価な装置はTFTアレー側を形成するための装置を使用している。また、レジスト塗布や現像装置もTFTアレー側を形成するための装置を使用することができる。その他に使用する装置は、ラミネータ、単純なUV照射装置であり、いずれも安価な装置である。また、取り扱い方法も(工程も)簡単である。
また、再生に使用する装置は、TFTアレー側を形成するのに使用する装置以外は、浸漬装置(浴槽)、加熱装置程度であり、単純な安価な装置である。 従って、液晶表示パネルを製造する工場において、TFTアレー側を製造する装置や技術を使用することによって、低コストで転写用凹版を作成し、また再生することができる。さらには、再生は、簡単な装置と容易な技術を有すれば可能であるので、最初の転写用凹版を入手することができれば、TFTアレー側を製造する工場でなくても可能である。このようにして再生することができる版の寿命は、通常の取り扱いにおいて転写回数が1000回を越えるので、TFTアレー側を製造する工程を使用する場合、その負荷は非常に小さく、TFTアレー側基板の生産の妨げとならない。従って、転写用凹版を製造するための専用の真空成膜装置、高精細露光装置を必要としない。そのため低コスト化に非常に有効である。
また、再生に使用する装置は、TFTアレー側を形成するのに使用する装置以外は、浸漬装置(浴槽)、加熱装置程度であり、単純な安価な装置である。 従って、液晶表示パネルを製造する工場において、TFTアレー側を製造する装置や技術を使用することによって、低コストで転写用凹版を作成し、また再生することができる。さらには、再生は、簡単な装置と容易な技術を有すれば可能であるので、最初の転写用凹版を入手することができれば、TFTアレー側を製造する工場でなくても可能である。このようにして再生することができる版の寿命は、通常の取り扱いにおいて転写回数が1000回を越えるので、TFTアレー側を製造する工程を使用する場合、その負荷は非常に小さく、TFTアレー側基板の生産の妨げとならない。従って、転写用凹版を製造するための専用の真空成膜装置、高精細露光装置を必要としない。そのため低コスト化に非常に有効である。
さらには、カラーフィルタ側基板とTFTアレー側基板のパターンは同一の寸法で形成されていることが必要である。そのためには使用する露光装置がカラーフィルタ側とTFTアレー側で同じことが好ましい。通常のフォトリソ工程でカラーフィルタを作成する場合にはこれは無理であるが、本発明の版を使用する方法では可能である。
印刷用版や転写用版において、裏面露光が可能な材料で形成できる場合であって、さらに再生するほうが安価な場合に使用することができる。本発明の版において、再生する方が安価になる場合とは、版に所望のパターンを形成する工程が高コストのフォトリソ装置、工程である場合である。版の支持基板としてガラス、石英ガラス、透明セラミックを使用する場合には、高精細パターンで、大面積の場合が特に有効である。一方、裏面露光光に対して透明な支持基板として透明なプラスチックフィルムを使用する場合には、パターンの寸法精度は低い。
印刷版の形式としては、凸版、平版(平凸版、平凹版)、凹版のいずれであってもよい。
また、形状としては、透明セラミック支持基板の場合、平板状、円筒状、半月状がある。一方、プラスチックフィルム支持基板の場合には、シート状、ベルト状があり、多くの場合、使用時には何らかの背圧印加治具を使用する必要がある。
転写の場合についての説明が主であったが、インクが版上に残る印刷においても、版の摩耗やキズの発生が多い場合には、本発明の版は有用な版である。
印刷版の形式としては、凸版、平版(平凸版、平凹版)、凹版のいずれであってもよい。
また、形状としては、透明セラミック支持基板の場合、平板状、円筒状、半月状がある。一方、プラスチックフィルム支持基板の場合には、シート状、ベルト状があり、多くの場合、使用時には何らかの背圧印加治具を使用する必要がある。
転写の場合についての説明が主であったが、インクが版上に残る印刷においても、版の摩耗やキズの発生が多い場合には、本発明の版は有用な版である。
1・・・版
2・・・支持基板
3・・・遮光性膜
4・・・凸部パターン
5・・・離型コート
6・・・ポジ型レジスト
7・・・フォトマスク
8・・・アルミ膜
9・・・有機ケイ素ポリマー
10・・・版パターン部
11・・・アクリル材(離型コート材)
12・・・撥インク材混入ブラックマトリックス材
13・・・接着剤
14・・・カラーフィルタ用基板
15・・・ブラックマトリックス
2・・・支持基板
3・・・遮光性膜
4・・・凸部パターン
5・・・離型コート
6・・・ポジ型レジスト
7・・・フォトマスク
8・・・アルミ膜
9・・・有機ケイ素ポリマー
10・・・版パターン部
11・・・アクリル材(離型コート材)
12・・・撥インク材混入ブラックマトリックス材
13・・・接着剤
14・・・カラーフィルタ用基板
15・・・ブラックマトリックス
Claims (3)
- 印刷用インクの印刷または転写用インクの転写に使用する版であって、少なくとも裏面露光光透過性の支持基板の上に、印刷または転写すべきパターンのポジパターンまたはネガパターンにして裏面露光光遮光性の遮光性膜が設けられ、前記遮光性膜上部を覆うようにして前記支持基板の上に、焼成した有機ケイ素ポリマーで版パターン部が設けられていることを特徴とする版。
- 上記版面が離型性を有するように、表面が離型コート剤で薄膜コートされていることを特徴とする請求項1に記載の版。
- 請求項2における版を再生する方法であって、再生する対象の前記離型コート層を除去した後、表面を離型コート剤で薄膜コートすることを特徴とする版の再生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005281318A JP2007093839A (ja) | 2005-09-28 | 2005-09-28 | 版および版の再生方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005281318A JP2007093839A (ja) | 2005-09-28 | 2005-09-28 | 版および版の再生方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=37979677
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009034960A (ja) * | 2007-08-03 | 2009-02-19 | Toppan Printing Co Ltd | 反転オフセット印刷用除去版の再生方法および反転オフセット印刷用除去版 |
JP2009066963A (ja) * | 2007-09-14 | 2009-04-02 | Toppan Printing Co Ltd | 印刷用版およびその製造方法および印刷物の製造方法 |
JP2009078426A (ja) * | 2007-09-26 | 2009-04-16 | Toppan Printing Co Ltd | 印刷用版およびその製造方法および印刷物の製造方法 |
-
2005
- 2005-09-28 JP JP2005281318A patent/JP2007093839A/ja active Pending
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