JP7183937B2 - 色変換情報生成方法、色変換情報生成プログラム、および色変換情報生成装置 - Google Patents
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Description
まず、第1実施形態にかかる色変換テーブル生成システム1を説明する。
図1は、色変換テーブル生成システム1の構成図である。色変換テーブル生成システム1は、ホスト装置10と、表示装置20と、測色装置30と、第1プリンター40とを含む。ホスト装置10が、「色変換情報生成装置」の一例である。第1プリンター40は、「第1出力装置」の一例である。ホスト装置10は、表示装置20と、測色装置30と、第1プリンター40とにアクセス可能である。
機器独立色空間は、例えば、CIE L*a*b*色空間、または、CIE XYZ色空間である。CIEは、Commission internationale de l'eclairageの略である。以下の説明では、機器独立色空間がCIE L*a*b*色空間であるとし、さらに、CIE L*a*b*色空間を、単に、図7に示すようにLab色空間CSIと称する。同様に、Lab色空間CSIの座標値を「Lab値」と称する。
以下の説明において、単に、プロファイルと記載した場合、入力プロファイル121および出力プロファイル122の総称とする。
Lab色空間CSIは、L軸、a軸、およびb軸を有する。Lab値は、L値、a値、およびb値を有する。
N4個の格子点GDbは、Lab色空間CSIに格子状に配置されている。N4個の格子点GDbが、「複数の基準点」に相当する。
制御装置13は、記憶装置12から、プログラムを読み取り実行することによって、色変換テーブル生成部130および印刷処理部140として機能する。色変換テーブル生成部130は、受付部131と、第1生成部132と、第1変換部133と、設定部134と、第1特定部136と、第2生成部137と、第3生成部138と、第4生成部139とを含む。印刷処理部140は、第2変換部142と、出力制御部146とを含む。図8および図9を用いて、色変換テーブル生成部130および印刷処理部140を説明する。
受付部131は、ユーザーの入力装置16の操作によって、第1スポットカラーをLab色空間CSIにおいて規定する第1スポットカラー情報INFO1、および、第2スポットカラーをLab色空間CSIにおいて規定する第2スポットカラー情報INFO2を受け付ける。
第1スポットカラー情報INFO1は、第1スポットカラーを示す第1スポットカラーLab値SP_Lab1、および、第1スポットカラーのスポットカラー名の一方または両方である。第1スポットカラーのスポットカラー名を、以下、単に、「第1スポットカラー名」と称する。第2スポットカラー情報INFO2は、第2スポットカラーを示す第2スポットカラーLab値SP_Lab2、および、第2スポットカラーのスポットカラー名の一方または両方である。第2スポットカラーのスポットカラー名を、以下、単に、「第2スポットカラー名」と称する。受付部131が、第1スポットカラーLab値SP_Lab1を受け付けず第1スポットカラー名のみを受け付けた場合、制御装置13は、カラーライブラリー124を用いて、受け付けた第1スポットカラー名に応じた第1スポットカラーLab値SP_Lab1を特定する。受付部131は、第2スポットカラーLab値SP_Lab2についても同様の処理を行う。
図8の例では、受付部131は、第1スポットカラー情報INFO1として第1スポットカラーLab値SP_Lab1を受け付け、第2スポットカラー情報INFO2として第2スポットカラーLab値SP_Lab2を受け付ける。
なお、第1スポットカラーが、「第1色」の一例である。第1スポットカラー情報INFO1は、「第1情報」の一例である。第1スポットカラーLab値SP_Lab1が、「第1座標値」の一例である。第2スポットカラーが、「第2色」の一例である。第2スポットカラー情報INFO2は、「第2情報」の一例である。第2スポットカラーLab値SP_Lab2が、「第2座標値」の一例である。
第1生成部132は、1以上のシステム中間点を、等間隔となるように生成することが好ましい。また、第1生成部132は、1つの単位直方体に2以上のシステム中間点が含まれることがないように、システム中間点を生成する。一方で、図8の右上に示すLab色空間CSIで示すように、線分Li1を通過する各単位直方体のうち、システム中間点を0個含む単位直方体、すなわち、システム中間点を含まない単位直方体があってもよい。
なお、第1機器依存色座標値Initcmyk1が、「第1変換座標値」の一例である。また、第2機器依存色座標値Initcmyk2が、「第2変換座標値」の一例である。
また、以下の記載では、同種の要素を区別する場合には、第1機器依存色座標値Initcmyk1および第2機器依存色座標値Initcmyk2のように参照符号を使用する。一方、同種の要素を区別しない場合には、機器依存色座標値Initcmykのように、参照符号のうちの共通番号だけを使用する。
Initcmyk1=ficc(出力プロファイル122,B2A,SP_Lab1) (1)
Initcmyk2=ficc(出力プロファイル122,B2A,SP_Lab2) (2)
第2の態様について、設定部134は、第1調整値Δcmykb_SP1については第1の態様と同様に、第1プリンター40が第1スポットカラーを出力可能な最適なcmyk値を探索することにより設定し、第2調整値Δcmykb_SP2については、ユーザーが入力した値を第2調整値Δcmykb_SP2として設定する。ユーザーは、例えば、第1プリンター40の出力特性、および、第1調整値Δcmykb_SP1を考慮して、第2調整値Δcmykb_SP2とする値を入力する。
第3の態様について、設定部134は、ユーザーが入力した値を第1調整値Δcmykb_SP1として設定し、ユーザーが入力した値を第2調整値Δcmykb_SP2として設定する。
以下の説明では、設定部134は、第1の態様によって調整値Δcmykbを設定するものとする。図9を用いて、探索による調整値Δcmykbの設定について説明する。
InitLab=ficc(出力プロファイル122,A2B,Initcmyk) (3)
なお、上述の(1)式および(3)式によって、スポットカラーLab値SP_Labに対してround-trip演算が実行されて、機器非依存色座標値InitLabが得られたとみなすことができる。
TargetLab=InitLab+ΔLab (4)
なお、差分値ΔLabが、測色値cLabの各成分からスポットカラーLab値SP_Labの各成分を減算した値であれば、設定部134は、機器非依存色座標値InitLabから差分値ΔLabを減算して得られる値を、目標Lab値TargetLabとして決定する。
色差は、例えば、CIEDE2000色差式で表される色差ΔE00、CIE1994年色差式で表される色差ΔE*94、1976年に提案されたLab表色系による色差ΔE*ab、いわゆるΔE*76、または、CIE L*u*v*表色系による色差ΔE*uv等がある。第1実施形態では、色差にΔE00を用いるとし、以下、色差ΔE00と称する。
色差ΔE00は、関数fΔE00(第1引数,第2引数)で求めることができる。関数fΔE00 ()の詳細は、説明の簡略化のため省略する。暫定Lab値pLabpと目標Lab値TargetLabとの色差ΔE00は、関数fΔE00()の第1引数に暫定Lab値pLabを代入し、第2引数に目標Lab値TargetLabを代入することにより求められる。同様に、機器非依存色座標値InitLabと目標Lab値TargetLabとの色差ΔE00は、関数fΔE00 ()の第1引数に機器非依存色座標値InitLabを代入し、第2引数に目標Lab値TargetLabを代入することにより求められる。
なお、最適cmyk値cmykstが、「第5変換座標値」の一例である。最適cmyk値cmykstをA2Bテーブル1221を用いて変換したLab値が、「第6変換座標値」の一例である。
第1探索調整値Δcmyk1および第2探索調整値Δcmyk2は、Δc、Δm、Δy、およびΔkを成分に持つ4次元ベクトルである。
また、設定部134は、第1暫定cmyk値pcmykp1および第2暫定cmyk値pcmykp2を含む複数の暫定cmyk値pcmykpを用いて、それぞれの暫定cmyk値pcmykpと目標Lab値TargetLabとの色差ΔE00を含む目的関数の出力値を最小とする最適化問題を解くことによって、探索調整値Δcmykを変化させる探索処理を実行してもよい。第1実施形態では、設定部134は、第1暫定cmyk値pcmykp1から第27暫定cmyk値pcmykp27までのそれぞれの暫定cmyk値pcmykpに対する探索処理を実行する。そして、設定部134は、それぞれの暫定cmyk値pcmykpに対する探索処理のうち、目的関数の出力値が最も小さい探索処理の終了時の暫定cmyk値pcmykpを最適cmyk値cmykstとして特定する。
f(Δcmyk)=ΔE00 2+w×V2+Co (5)
w×V2は、探索調整値Δcmykの各成分のいずれかの絶対値が突出して大きくなることを抑制するために設けられた項である。係数wは、正の数である。係数wは、1より大きく10以下であることが好ましい。大きさVは、探索調整値Δcmykの大きさである。コストCoは、cmyk値の各成分が取り得る範囲0以上100以下という条件を、暫定cmyk値pcmykpが満たすように調整する定数である。
そして、図9に示すように、設定部134は、第1暫定cmyk値pcmykp1、…、第27暫定cmyk値pcmykp27を初期値として、最適化問題を解き、最適解候補Δcmykpb1、…、最適解候補Δcmykpb27を得る。次に、設定部134は、最適解候補Δcmykpb1、…、最適解候補Δcmykpb27から、目的関数f(Δcmykpbn)を最小とする最適解Δpcmykbを特定し、特定した最適解Δpcmykbを、調整値Δcmykbとして設定する。
B2Aテーブル1222によりシステム中間点Lab値Q_Labを変換したcmyk値が、「第3変換座標値」の一例である。調整値ADが、「第3調整値」の一例であえる。第1特定部136は、調整値ADを、システム中間点Lab値Q_Labごとに特定する。
図8に示すグラフ900において、第1特定部136が第1の態様である場合の調整値ADを示す。グラフ900の横軸がLab値を示し、グラフ900の縦軸が調整値ADを示す。第1特定部136は、線形補間により、システム中間点Lab値Q_Lab1に対応する調整値AD1、システム中間点Lab値Q_Lab2に対応する調整値AD2、システム中間点Lab値Q_Lab3に対応する調整値AD3、システム中間点Lab値Q_Lab4に対応する調整値AD4、および、システム中間点Lab値Q_Lab5に対応する調整値AD5を特定する。
ここで、第1スポットカラーLab値SP_Lab1、第2スポットカラーLab値SP_Lab2、システム中間点Lab値Q_Labのそれぞれに対する8個の近傍格子点の一部が同一となる可能性もある。第1スポットカラーLab値SP_Lab1に対する8個の近傍格子点および第2スポットカラーLab値SP_Lab2に対する8個の近傍格子点の一部が同一となる場合を用いて、8個の近傍格子点の一部が同一となる場合の調整値について説明する。
複製B2Aテーブルにおいて、第2生成部137は、第1スポットカラーLab値SP_Lab1に対する8個の近傍格子点GPSP_Lab1の調整値を、第1調整値Δcmykb_SP1に基づく調整値Xnに決定する。同様に、第2生成部137は、第2スポットカラーLab値SP_Lab2に対する8個の近傍格子点GPSP_Lab2の調整値を、第2調整値Δcmykb_SP2に基づく調整値Ymに決定する。8個の近傍格子点GPSP_Lab1と8個の近傍格子点GPSP_Lab2との両方に含まれる近傍格子点がある場合、制御装置13は、調整値Xnと調整値Ymとの平均値により、この両方に含まれる近傍格子点の調整値を更新する。
調整範囲AR_Qiの半径=調整範囲AR_SP1の半径+i×(調整範囲AR_SP2の半径-調整範囲AR_SP1の半径)/(システム中間点の個数+1) (6)
調整範囲AR_SP1、調整範囲AR_SP2、および、調整範囲AR_Qのうち少なくとも2つに含まれる格子点GDbがある場合、第2生成部137は、第2生成部137の第1の態様と同様に処理すればよい。
R_Labj=((ユーザー中間点の個数+1-j)×SP_Lab1+j×SP_Lab2)/(ユーザー中間点の個数+1)
図8の例では、第3生成部138は、ユーザーの操作によって、ユーザー中間点Lab値R_Labを生成する個数:3を受け付ける。そして、第3生成部138は、図8の左下に示すLab色空間CSIで示すように、線分Li1を、4つに分割するユーザー中間点を示す、ユーザー中間点Lab値R_Lab1、ユーザー中間点Lab値R_Lab2、および、ユーザー中間点Lab値R_Lab3を生成する。
なお、登録cmyk値pcmyk_SP1が、「第5座標値」の一例である。登録cmyk値pcmyk_SP2が、「第6座標値」の一例である。登録cmyk値pcmyk_Rが、「第7座標値」の一例である。ユーザー中間点Lab値R_Labは、「ユーザー中間点Lab値R_Labに関する情報」、即ち、「第4座標値に関する情報」の一例である。
説明の簡略化のため、以下では、登録cmyk値pcmyk_SP1に対応付ける第1スポットカラー情報INFO1は、第1スポットカラーLab値SP_Lab1であり、登録cmyk値pcmyk_SP2に対応付ける第2スポットカラー情報INFO2は、第2スポットカラーLab値SP_Lab2であり、登録cmyk値pcmyk_Rに対応付けるユーザー中間点Lab値R_Labに関する情報は、ユーザー中間点Lab値R_Labであるとして、説明を行う。
また、CMYK値を含む画像情報が示すグラデーション画像を、「CMYK値が指定されたグラデーション画像」と称する場合がある。同様に、Lab値またはスポットカラー名を含む画像情報が示すグラデーション画像を、「スポットカラーが指定されたグラデーション画像」と称する場合がある。
具体的には、制御装置13は、グラデーション画像内の位置における色を示すCMYK値CMYKinを、印刷指令に含まれる画像情報Grad(CMYKin1,CMYKin2)と、前述の位置を示す位置情報とに基づいて算出する。Grad(第1引数,第2引数)は、第1引数が示す色によって画像の一方の端部を表示し、第2引数が示す色によって画像の他方の端部を表示するグラデーション画像を示す。CMYKin1は、画像の一方の端部に表示する色を示すCMYK値であり、CMYKin2は、画像の他方の端部に表示する色を示すCMYK値である。位置情報は、例えば、一方の端部から他方の端部までの長さに対する、一方の端部から前述の位置までの長さの割合である。より具体的には、位置情報は、一方の端部から他方の端部までの長さに対して、一方の端部からa%離れた位置を示す情報である。aは、0以上100以下の実数である。例えば、制御装置13は、下記に示す式によって、CMYK値CMYKinを算出する。
CMYKin=((100-a)×CMYKin1+a×CMYKin2)/100
制御装置13は、算出したCMYK値CMYKinを、A2Bテーブル1211を用いてLab値に変換し、さらに、変換したLab値をB2Aテーブル1222を用いてcmyk値pcmykに変換する。制御装置13は、cmyk値pcmykを色補正無しLUT128を用いてインク使用量INKに変換し、インク使用量INKに応じて第1プリンター40に、前述の位置における色を印刷させる。
Labin=((100-a)×Labin1+a×Labin2)/100
ただし、aは、位置情報に含まれる値である。
そして、第2変換部142は、画像情報に含まれる2つのLab値ともに、色変換テーブル126に登録されているか否かを判定する。判定結果が肯定である場合、第2変換部142は、色変換テーブル126を用いて、前述の位置に応じたLab値Labinをcmyk値pcmykに変換する。より詳細には、第2変換部142は、位置に応じたLab値の近傍値からの補間演算によって得られたcmyk値を、cmyk値pcmykとして出力する。
画像情報に含まれる2つのLab値のいずれか一方または両方が、色変換テーブル126に登録されていない場合、第2変換部142は、Lab値Labin1をB2Aテーブル1222を用いてcmyk値pcmykに変換する。
スポットカラー名を変換した2つのLab値のいずれか一方または両方が色変換テーブル126に登録されていない場合、第2変換部142は、Lab値Labin1をB2Aテーブル1222を用いてcmyk値pcmykに変換する。
図12および図13は、色変換テーブル生成処理を示すフローチャートである。ステップS1において、表示装置20は、制御装置13の制御によって、図14に示す色変換テーブル生成画面220を表示する。
ユーザーが入力する態様として、以下に示す2つの態様がある。第1の態様において、ユーザーは、スポットカラーのLab値を入力し、制御装置13は、入力されたLab値をスポットカラーLab値表示領域222内に表示させる。第2の態様において、ユーザーは、スポットカラー名を入力し、制御装置13は、カラーライブラリー124を用いて、入力されたスポットカラー名に対応するLab値を取得する。
図14の例では、ユーザーが、1つ目のスポットカラー名として、「Pantone P 41-8C」を入力し、2つ目のスポットカラー名として、「Pantone P 97-8C」を入力した例を示す。制御装置13は、カラーライブラリー124を用いて「Pantone P 41-8C」に対応する第1スポットカラーLab値SP_Lab1を取得する。同様に、制御装置13は、カラーライブラリー124を用いて「Pantone P 97-8C」に対応する第2スポットカラーLab値SP_Lab2を取得する。
さらに、制御装置13は、グラデーション画像プレビュー領域226の左端に、第1スポットカラーLab値SP_Lab1に対応するスポットカラー位置表示アイコン227_SP1を表示させ、グラデーション画像プレビュー領域226の右端に、第2スポットカラーLab値SP_Lab2に対応するスポットカラー位置表示アイコン227_SP2を表示させる。また、制御装置13は、第1スポットカラーLab値SP_Lab1から第2スポットカラーLab値SP_Lab2まで位置に応じて色が連続的に変化するグラデーション画像を、グラデーション画像プレビュー領域226内に表示させる。
図14では、制御装置13が、ユーザー中間点数として「3」を受け付けた例を示す。制御装置13は、ユーザー中間点Lab値R_Lab1、ユーザー中間点Lab値R_Lab2、および、ユーザー中間点Lab値R_Lab3を生成する。そして、制御装置13は、ユーザー中間点Lab値R_Lab1を示すユーザー中間点位置表示アイコン228_R1、ユーザー中間点Lab値R_Lab2を示すユーザー中間点位置表示アイコン228_R2、および、ユーザー中間点Lab値R_Lab3を示すユーザー中間点位置表示アイコン228_R3を表示するように色変換テーブル生成画面220を更新する。表示装置20は、更新された色変換テーブル生成画面220を表示する。更新された色変換テーブル生成画面220の表示後、制御装置13は、ステップS2の処理に戻る。
ΔLab=SP_Lab-cLab
また、制御装置13は、ステップS45において、A2Bテーブル1221を用いて、機器依存色座標値Initcmykを機器非依存色座標値InitLabに変換する。ステップS45の処理は、上述の(3)式で換言可能である。
(Δc2,Δm2,Δy2,Δk2)=(+Sc,0,0,0)
(Δc3,Δm3,Δy3,Δk3)=(+Sc,0,+Sy,0)
…
(Δc12,Δm12,Δy12,Δk12)=(+Sc,+Sm,+Sy,0)
…
(Δc25,Δm25,Δy25,Δk25)=(-Sc,-Sm,-Sy,0)
…
(Δc27,Δm27,Δy27,Δk27)=(+Sc,-Sm,-Sy,0)
上述のように、第1実施形態ではΔkiを0とするが、Δcmyk1を中心として、所定間隔Skずつずらすことも可能である。所定間隔Skは、0より大きい実数である。また、第1実施形態では、初期値Δcmykの個数は27個であるが、8個または81個等、27個以外でもよい。
0.5×Gc≦Sc≦2×Gc
0.5×Gm≦Sm≦2×Gm
0.5×Gy≦Sy≦2×Gy
所定間隔Sc、所定間隔Sm、および所定間隔Syを、間隔Gc、間隔Gm、間隔Gyの0.5倍以上2倍以下とすると、最適解Δcmykbを効率よく探索することができる。
Δcmyk1を中心として、所定間隔Skずつずらす場合には、例えば、k軸方向における格子点GDaの間隔の0.5倍以上2倍以下とすることができる。
Δcmyk=Δcmyki
pcmykp=Initcmyk+Δcmyk
pLabp=ficc(出力プロファイル122,A2B,pcmykp)
cpp<0である場合、 Co=-cpp×Cco
cpp>100である場合、Co=(cpp-100)×Cco
mpp<0である場合、 Co=-mpp×Cco
mpp>100である場合、Co=(mpp-100)×Cco
ypp<0である場合、 Co=-ypp×Cco
ypp>100である場合、Co=(ypp-100)×Cco
kpp<0である場合、 Co=-kpp×Cco
kpp>100である場合、Co=(kpp-100)×Cco
上記以外の場合、Co=0
係数Ccoは、正の数であり、cmyk値の各成分が取り得る範囲0以上100以下と比べて十分に大きい数である103以上109以下程度が好ましい。
図19は、印刷処理実行時の動作を示すフローチャートである。制御装置13は、ユーザーの操作等によって第1プリンター40に供給される印刷指令を受け付けた場合、ステップS81において、印刷指令に含まれる画像情報がスポットカラー名を含むか否かを判定する。画像情報がスポットカラー名を含む場合、スポットカラーが指定されたことを意味する。ステップS81の判定結果が肯定の場合、制御装置13は、ステップS82において、カラーライブラリー124を用いて、画像情報に含まれるスポットカラー名をLab値に変換する。そして、制御装置13は、ステップS83において、画像情報がLab値を含むか否かを判定する。ステップS81の判定結果が否定の場合、すなわち、印刷指令に含まれる画像情報が、Lab値またはCMYK値を含む場合も、制御装置13は、ステップS83において、画像情報がLab値を含むか否かを判定する。
ステップS83の判定結果が肯定の場合、ステップS84において、制御装置13は、記憶装置12が色変換テーブル126を有するか否かを判定する。ステップS84の判定結果が肯定の場合、制御装置13は、ステップS85において、画像情報に含まれる2つのLab値ともに、色変換テーブル126に登録されているか否かを判定する。ステップS85の判定結果が肯定の場合、制御装置13は、ステップS86において、第1色変換フローに従って画像情報が示すグラデーション画像を印刷する。
以上の説明のように、色変換テーブル生成システム1において、ホスト装置10に含まれる制御装置13は、受付部131と、第1生成部132と、第1変換部133と、設定部134と、第1特定部136と、第2生成部137と、第3生成部138と、第4生成部139とを含む。受付部131は、受付工程として機能する。第1生成部132は、第1生成工程として機能する。第1変換部133は、第1変換工程として機能する。設定部134は、設定工程として機能する。第1特定部136は、特定工程として機能する。第2生成部137は、第2生成工程として機能する。第3生成部138は、第3生成工程として機能する。第4生成部139は、第4生成工程として機能する。
スポットカラーが指定されたグラデーション画像の色再現精度を高めるため、第2生成部137は、修正B2Aテーブル1223を調整するが、B2Aテーブル1222を調整しない。従って、制御装置13は、スポットカラーが指定されたグラデーション画像に関しては色変換テーブル126を用いることにより色再現精度を高めることができるとともに、B2Aテーブル1222を調整しないことにより、プロファイルの色空間全体の色再現精度を維持することが可能になる。従って、制御装置13は、印刷指令に含まれる画像情報がCMYK値を含む場合であっても、B2Aテーブル1222によって色再現精度を維持することが可能になる。B2Aテーブル1222による色再現精度が維持されることによって、例えば、CMYK値によって指定された画像に関しても、色再現精度を維持することが可能になる。CMYK値によって指定された画像は、例えば、動物および植物のような、自然物を写した画像である。
また、第1生成部132は、単位直方体に1以下のシステム中間点が含まれるように、システム中間点を1または複数生成する。単位直方体に含まれるシステム中間点が1以下であることにより、制御装置13は、修正B2Aテーブル1223を精度良く調整することが可能になる。仮に、単位直方体にシステム中間点が複数含まれる場合、第2生成部137は、複数のシステム中間点のそれぞれの調整値が適切となるように、8個の格子点GDbのそれぞれのcmyk値を調整する必要がある。しかしながら、複数のシステム中間点のいずれかの影響が大きくなるという偏りが生じてしまい、8個の格子点GDbのそれぞれのcmyk値を正しく調整できない場合がある。
また、第3生成部138は、ユーザーの操作によって、ユーザー中間点を生成する。第1生成部132が生成するシステム中間点は、ユーザーにとっては不要な中間点である場合がある。ユーザー中間点Lab値R_Labを色変換テーブル126に登録することにより、制御装置13は、ユーザーの好みを反映した色変換テーブル126を生成することが可能になる。
また、第2生成部137の第1の態様によれば、第1スポットカラーLab値SP_Lab1、第2スポットカラーLab値SP_Lab2、システム中間点Lab値Q_Labのいずれかを含む単位直方体の頂点となる格子点GDbの調整値を調整することができる。従って、第1線分のうち、第1スポットカラーLab値SP_Lab1、第2スポットカラーLab値SP_Lab2、システム中間点Lab値Q_Labのいずれかを含む単位直方体内にユーザー中間点が生成された場合、このユーザー中間点に対応する登録cmyk値pcmyk_Rには、調整値を反映することができる。また、第1線分のうち、調整値が反映された格子点GDbを有する単位直方体と隣り合う単位直方体内にユーザー中間点が生成される場合もある。この場合、このユーザー中間点に対応する登録cmyk値pcmyk_Rを算出する際に、制御装置13は、調整値が反映された格子点GDbのcmyk値を用いた補間演算によって、登録cmyk値pcmykを算出する。従って、調整値が反映された格子点GDbを有する単位直方体と隣り合う単位直方体内にユーザー中間点が生成されても、このユーザー中間点に対応する登録cmyk値pcmyk_Rには、調整値を反映することができる。
また、第2生成部137の第2の態様によれば、第1スポットカラーLab値SP_Lab1、第2スポットカラーLab値SP_Lab2、システム中間点Lab値Q_Labを中心とする調整範囲ARによって調整値が波及されるため、調整範囲ARを適切に設定することにより、第1線分上のいずれのLab値にユーザー中間点が生成されても、このユーザー中間点に対応する登録cmyk値pcmyk_Rには、調整値を反映することができる。
これにより、第1プリンター40の特性を考慮した最適な第1調整値Δcmykb_SP1によって、スポットカラーが指定されたグラデーション画像の色再現精度を高めることができる。
生成されるシステム中間点の数は、第1スポットカラーLab値SP_Lab1と第2スポットカラーLab値SP_Lab2とが離れているほど多くなる。仮に、色変換テーブル126にシステム中間点Lab値Q_Labを登録する場合、第1スポットカラーLab値SP_Lab1と第2スポットカラーLab値SP_Lab2とが互いに離れているほど、色変換テーブル126のデータ量が多くなり、色再現精度が高くなる。しかしながら、ユーザーとしては、グラデーション画像の色再現精度はある程度でよく、色変換テーブル126のデータ量を抑えたい場合、ユーザーの意図と異なる色変換テーブル126を生成してしまう。また、色変換テーブル126にシステム中間点Lab値Q_Labを登録する場合、第1スポットカラーLab値SP_Lab1と第2スポットカラーLab値SP_Lab2とが互いに近くなるほど、色変換テーブル126のデータ量を抑えることができる。しかしながら、ユーザーとしてはグラデーション画像の色再現精度を高めたい場合、ユーザーの意図と異なる色変換テーブル126を生成してしまう。
第1実施形態では、第3生成部138は、ユーザー中間点を示す個数のLab値を、ユーザー中間点Lab値R_Labとして生成するので、ユーザーの意図に合うような色変換テーブル126を生成することが可能になる。
これにより、第1特定部136は、適切な調整値ADを特定することが可能になる。
第1実施形態における色変換テーブル生成システム1は、第1プリンター40を含む。一方、第2実施形態における色変換テーブル生成システム1aは、2つのプリンターとして、第1プリンター40と第2プリンター50とを有する。第2実施形態では、第1プリンター40を用いて生成した色変換テーブル126を、第2プリンター50が印刷する場合にも用いる方法について説明する。
以下、第2実施形態にかかる色変換テーブル生成システム1aを説明する。なお、以下に例示する第2実施形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照の符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図23は、色変換テーブル生成システム1aの構成図である。色変換テーブル生成システム1aは、ホスト装置10aと、表示装置20と、測色装置30と、第1プリンター40と、第2プリンター50とを含む。第2プリンター50が、「第2出力装置」の一例である。ホスト装置10aは、表示装置20と、測色装置30と、第1プリンター40と、第2プリンター50とにアクセス可能である。
第1の態様における補正値は、前述した第1プリンター40が印刷する画像の色に近づけた色を示す画像を第2プリンター50が印刷することができるcmyk値cmyk1である。第2の態様における補正値は、cmyk値cmyk1とcmyk値cmyk0との差分である。以下の記載では、補正値は、第1の態様であるとし、cmyk値cmyk0を、「入力cmyk値cmyk0」と称し、cmyk値cmyk1を、「補正cmyk値cmyk1」と称する。
説明を図21に戻す。制御装置13aは、記憶装置12aから、プログラムを読み取り実行することによって、色変換テーブル生成部130、印刷処理部140a、およびキャリブレーション用DLP生成部150として機能する。印刷処理部140aは、第2変換部142と、第3変換部144と、出力制御部146aとを含む。キャリブレーション用DLP生成部150は、第4変換部151と、第2特定部152と、決定部153と、探索部154と、第5生成部155とを含む。図25を用いて、キャリブレーション用DLP生成部150および印刷処理部140aを説明する。
第4変換部151は、第2プリンター特性A2Bテーブル1276を用いて、調整対象cmyk値cmykS2を、Lab色空間CSIの調整対象Lab値LabS2に変換する。
なお、測色値差分は、測色値cLabPから測色値cLabTを減算して得られる値でもよい。この場合、決定部153は、調整対象Lab値LabS2から、調整対象Lab値LabS2に対応する測色値差分を減算して得られる値を、Lab色空間CSIの目標Lab値TargetLabとして決定する。
具体的な最適cmyk値cmykstの探索方法は、第1実施形態における最適cmyk値cmykstの探索方法と同一の方法とすることができる。
図25に示す第1暫定Lab値pLabp1、第27暫定Lab値pLabp27は、それぞれ、第1暫定cmyk値pcmykp1、第27暫定cmyk値pcmykp27を、第2プリンター特性A2Bテーブル1276を用いて変換して得られた値である。
そして、図25に示すように、探索部154は、第1暫定cmyk値pcmykp1、…、第27暫定cmyk値pcmykp27を初期値として、最適化問題を解き、最適解候補Δcmykpb1、…、最適解候補Δcmykpb27を得る。次に、探索部154は、最適解候補Δcmykpb1、…、最適解候補Δcmykpb27から、目的関数f(Δcmykpbn)を最小とする最適解Δpcmykbを特定し、調整対象Lab値LabS2に最適解Δpcmykbを加算して得られた値を、最適cmyk値cmykstとして特定する。nは、1から27までの値である。
なお、第2実施形態において、第1プリンター40に画像を出力させる場合、制御装置13aは、第1実施形態で示したように、キャリブレーション用DLP127を用いずに、第2変換部142によって変換されたcmyk値に応じて、第1プリンター40に、前述の位置における色を印刷させる。
図28および図29は、キャリブレーション用DLP生成処理を示すフローチャートである。制御装置13aは、ステップS101において、入力cmyk値cmyk0と補正cmyk値cmyk1とが同一のキャリブレーション用DLP127を生成する。次に、制御装置13aは、ステップS102において、第1プリンター40に、色変換テーブル126に登録された調整対象cmyk値cmykS2に応じて各カラーパッチPAを含むカラーチャートCHTを印刷させる。また、ステップS103において、測色装置30は、第1プリンター40が印刷したカラーチャートCHTを測色し、制御装置13aは、各カラーパッチPAの測色値cLabTを測色装置30から取得する。
また、制御装置13aは、ステップS104において、第2プリンター50に、色変換テーブル126に登録された調整対象cmyk値cmykS2に応じて各カラーパッチPAを含むカラーチャートCHPを印刷させる。そして、ステップS105において、測色装置30は、カラーチャートCHPを測色し、制御装置13aは、各カラーパッチPAの測色値cLabPを取得する。
LabS2=ficc(第2プリンター特性A2Bテーブル1276,A2B,cmykS2)
TargetLab=LabS2+ΔcLabT-P_S2
pcmykp=cmykS2+Δcmyk
pLabp=ficc(第2プリンター特性A2Bテーブル1276,A2B,pcmykp)
cmykst=cmykS2+Δcmykb
ステップS138の処理終了後、制御装置13aは、図30に示す一連の処理を終了し、図29に示すステップS121の処理を実行する。
m1i=mTarget
y1i=yTarget
k1i=kTarget
第2実施形態における印刷処理実行時の動作は、第1実施形態における印刷処理実行時の動作と比較すると、第1色変換フロー、第2色変換フロー、および、第3色変換フローにおいて、第2プリンター50が印刷する場合にキャリブレーション用DLP127を用いる点のみに差異がある。従って、第2実施形態における印刷処理実行時の動作を示すフローチャートの説明および図示を省略し、第2プリンター50が印刷する場合における、第2実施形態における第1色変換フロー、第2色変換フロー、および、第3色変換フローについて以下に説明する。
以上の説明のように、第2プリンター50に、スポットカラーが指定されたグラデーション画像を示す画像情報を含む出力指令が供給される場合、第2変換部142によってグラデーション画像内の位置に応じたLab値が変換されたcmyk値を補正cmyk値cmyk1に変換する。出力制御部146は、第3変換部144によって変換された補正cmyk値cmyk1に応じて、第2プリンター50に、前述の位置に応じた色を印刷させる。第3変換部144が、第3変換工程として機能する。色変換テーブル126が、第1プリンター40および第2プリンター50共通で利用されているとも言える。このように、複数のプリンターを有する色変換情報生成システムであっても、色変換テーブル126をプリンターごとに生成する必要がない。さらに、キャリブレーション用DLP127を用いて第2プリンター50にグラデーション画像を印刷させるため、第2プリンター50の出力特性に応じたグラデーション画像が印刷される。従って、第2プリンター50用の色変換テーブル126がなくとも、スポットカラーが指定されたグラデーション画像を第2プリンター50が印刷する場合、グラデーション画像の色再現精度を高めることができる。
また、図24に示すように、キャリブレーション用DLP127は、多次元のLUTであるため、1次元のLUTを用いる場合と比較して、第2変換部142によって変換されたcmyk値が、c、m、y、kの全ての混色を示す色である場合に、色再現精度をより高くすることが可能になる。
以上の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。なお、以下に例示する変形例において作用や機能が実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
第1実施形態および第2実施形態では、説明の簡略化のため、入力プロファイル121および出力プロファイル122は、機器従属色空間に関してはCMYK色空間に関する色変換テーブルのみ有するものとしたが、これに限られない。例えば、入力プロファイル121は、A2Bテーブル1211の替わりに、または、追加して、RGB値からLab値に変換するために用いられるA2Bテーブルを有してもよい。同様に、出力プロファイル122は、B2Aテーブル1222の替わりに、Lab値からRGB値に変換するために用いられるB2Aテーブルを有してもよい。さらに、出力プロファイル122は、A2Bテーブル1221の替わりに、または、追加して、RGB値からLab値に変換するために用いられるA2Bテーブルを有してもよい。RGB値は、0以上255以下の値を取り得る。
入力プロファイル121が、A2Bテーブル1211、かつ、RGB値からLab値に変換するために用いられるA2Bテーブルを有する前提において、ステップS83の判定結果が否定の場合、制御装置13は、画像情報がCMYK値を含むか、またはRGB値を含むかを判定する。画像情報がCMYK値を含む場合、制御装置13は、図22に示すように、CMYK値が指定されたグラデーション画像内の位置における色を示すCMYK値CMYKinを、画像情報であるGrad(CMYKin1,CMYKin2)と、前述の位置を示す位置情報とに基づいて算出する。
一方、画像情報がRGB値が含まれる場合、制御装置13は、RGB値が指定されたグラデーション画像内の位置における色を示すRGB値RGBinを、画像情報であるGrad(RGBin1,RGB in2)と、前述の位置を示す位置情報とに基づいて算出する。そして、制御装置13は、RGB値RGBinを、RGB値からLab値に変換するために用いられるA2Bテーブルを用いてLab値に変換する。
また、出力プロファイル122が、RGB値に関するA2BテーブルかつB2Aテーブルを有する場合、ステップS65およびステップS145のコストCoは、RGB値の各成分が取り得る範囲0以上255以下という条件を、暫定RGB値が満たすように調整する定数となる。制御装置13は、コストCoを、以下の式に従って算出する。以下の式において、暫定RGB値の各成分を、(Rpp,Gpp,Bpp)とする。
Rpp<0である場合、 Co=-Rpp×Cco
Rpp>255である場合、Co=(Rpp-255)×Cco
Gpp<0である場合、 Co=-Gpp×Cco
Gpp>255である場合、Co=(Gpp-255)×Cco
Bpp<0である場合、 Co=-Bpp×Cco
Bpp>255である場合、Co=(Bpp-255)×Cco
上記以外の場合、Co=0
係数Ccoは、正の数であり、RGB値の各成分が取り得る範囲0以上100以下と比べて十分に大きい数である103以上109以下程度が好ましい。なお、出力プロファイル122が、A2Bテーブル1221、およびB2Aテーブル1222の替わりに、RGB値に関するA2Bテーブル、およびB2Aテーブルを有する場合、RGB色空間が、「第2色空間」の一例である。
第2実施形態において、第2プリンター50に供給される印刷指令に含まれる画像情報がスポットカラーに対応するLab値を含む場合、第2変換部142が、色変換テーブル126を用いて、グラデーション画像内の位置に応じたLab値をcmyk値に変換し、第2変換部142によって変換されたcmyk値に応じて、第2プリンター50に、前述の位置における色を出力させてもよい。言い換えれば、制御装置13aは、キャリブレーション用DLP127を用いずに第2プリンター50に、前述の色における色を出力させてもよい。例えば、第1プリンター40と第2プリンター50との出力特性に大きな差がない場合に、第2変形例を採用してもよい。これにより、第1プリンター40と第2プリンター50との出力特性に大きな差がない場合であれば、スポットカラーが指定されたグラデーション画像を第2プリンター50が印刷する場合、色再現精度を高めることができる。
上述の態様において、第1実施形態に示す色変換テーブル126は、第1スポットカラーLab値SP_Lab1、第2スポットカラーLab値SP_Lab2、および、ユーザー中間点Lab値R_Labを登録している。しかしながら、色変換テーブル126は、第1スポットカラーLab値SP_Lab1の替わりに第1スポットカラー名を登録し、第2スポットカラーLab値SP_Lab2の替わりに第2スポットカラー名を登録し、ユーザー中間点Lab値R_Labの替わりに、ユーザー中間点Lab値R_Labが示す色をスポットカラー名によって示す文字列を登録してもよい。ユーザー中間点Lab値R_Labが示す色をスポットカラー名によって示す文字列は、「ユーザー中間点Lab値R_Labに関する情報」の一例である。ユーザー中間点Lab値R_Labに関する情報は、ユーザー中間点Lab値R_Lab、および、ユーザー中間点Lab値R_Labが示す色をスポットカラー名によって示す文字列の一方または両方である。以下、第3変形例が、第1実施形態からの変形例であるとして説明する。
「第1スポットカラー名:」&string((ユーザー中間点の個数+1-j)×100/(ユーザー中間点の個数+1))&「%、第2スポットカラー名:」&string(j×100/(ユーザー中間点の個数+1))&「%」
ただし、&は、文字列連結演算子である。string()は、引数の数値を文字列に変換する関数である。例えば、第1スポットカラー名が「Pantone P 41-8C」であり、第2スポットカラー名が「Pantone P 97-8C」であるとする。制御装置13は、図8に示すユーザー中間点Lab値R_Lab1が示す色を示す文字列、ユーザー中間点Lab値R_Lab2が示す色を示す文字列、および、ユーザー中間点Lab値R_Lab3が示す色を示す文字列として、それぞれ、以下に示す文字列を生成し、登録cmyk値pcmyk_Rと対応付けて色変換テーブル126に追加する。
Pantone P 41-8C:75%、Pantone P 97-8C:25%
Pantone P 41-8C:50%、Pantone P 97-8C:50%
Pantone P 41-8C:25%、Pantone P 97-8C:75%
SNamein=SNamein1&「:」&string(100-a)&「%、」&SNamein2&「:」&string(a)&「%」
ただし、aは、位置情報に含まれる値である。例えば、一方の端部に表示する色を示すスポットカラー名が「Pantone P 41-8C」であり、他方の端部に表示する色を示すスポットカラー名が「Pantone P 97-8C」であり、位置情報が、一方の端部から他方の端部までの長さに対して、一方の端部から10%離れた位置を示す情報であるとする。この場合、制御装置13は、文字列SNameinを「Pantone P 41-8C:90%、Pantone P 97-8C:10%」と生成する。
Pantone P 97-8C pcmyk_SP2
Pantone P 41-8C:75%、Pantone P 97-8C:25% pcmyk_R1
Pantone P 41-8C:50%、Pantone P 97-8C:50% pcmyk_R2
Pantone P 41-8C:25%、Pantone P 97-8C:75% pcmyk_R3
ステップS159の処理実行後、制御装置13は、ステップS160において、第2色変換フローに従って画像情報が示すグラデーション画像を印刷する。また、ステップS158の判定結果が否定の場合も、制御装置13は、ステップS160の処理を実行する。同様に、ステップS154の判定結果が否定の場合、すなわち、2つのLab値のいずれか一方または両方が色変換テーブル126に登録されていない場合も、制御装置13は、ステップS160の処理を実行する。第3変形例における第2色変換フローは、第1実施形態における第2色変換フローと同一であるため、説明を省略する。
上述の各形態では、第1スポットカラーが「第1色」の例であり、第2スポットカラーが「第2色」の例であるとしたが、これに限らない。例えば、第1色および第2色の一方または両方は、スポットカラーではない何らかのLab値が示す色でもよい。例えば、受付部131は、シアンのLab値、マゼンタのLab値、イエローのLab値、ブラックのLab値、PANTONEおよびDIC等の色見本帳で規定された色ではなく、ユーザーが任意に設定したLab値を、第1情報として受け付けてもよい。第2情報についても第1情報と同様である。
ユーザーの操作に応じてユーザー中間点の位置を決定することにより、ユーザーの意図に合うような色変換テーブル126を生成することが可能になる。例えば、ユーザーが、グラデーション画像の一方の端部付近では色再現精度を高めたく、他方の端部付近では色再現精度がある程度でよいという意図を有しているとする。ユーザーが、ユーザー中間点位置表示アイコン228の位置を、一方の端部に近づける操作を行うことにより、制御装置13は、ユーザーの意図に合うような色変換テーブル126を生成することが可能になる。
Claims (9)
- 第1色を第1色空間において規定する第1情報、および、第2色を前記第1色空間において規定する第2情報を受け付ける受付工程と、
前記第1色空間に格子状に配置された複数の基準点に基づいて、前記第1色空間において前記第1色を示す第1座標値と前記第1色空間において前記第2色を示す第2座標値とを結ぶ第1線分上に位置する中間点を1または複数生成する第1生成工程と、
前記第1色空間の座標値を第2色空間の座標値に変換するための第1変換情報を用いて、前記第1座標値を前記第2色空間における第1変換座標値に変換し、前記第1変換情報を用いて、前記第2座標値を前記第2色空間における第2変換座標値に変換する第1変換工程と、
前記第2色空間の座標値に応じた画像を出力する第1出力装置が、前記第1変換座標値を第1調整値により調整した座標値に応じて前記第1色を出力するように、前記第1調整値を設定し、前記第1出力装置が、前記第2変換座標値を第2調整値により調整した座標値に応じて前記第2色を出力するように、前記第2調整値を設定する設定工程と、
前記第1調整値および前記第2調整値に基づいて、前記第1出力装置が、前記第1変換情報により前記中間点を示す前記第1色空間の第3座標値を変換した第3変換座標値を調整した座標値に応じた出力をする場合に用いられる、第3調整値を特定する特定工程と、
前記第1変換情報に基づいて、前記第1色空間の座標値を前記第2色空間の座標値に変換するための修正変換情報を生成する第2生成工程と、
ユーザーの操作に基づいて、前記第1線分上に位置する第4座標値を生成する第3生成工程と、
前記修正変換情報に基づいて、前記第1情報を前記第2色空間の第5座標値に変換し、前記第2情報を前記第2色空間の第6座標値に変換し、前記第4座標値に関する情報を前記第2色空間の第7座標値に変換するための色変換情報を生成する第4生成工程と、
をコンピューターが実行し、
前記第1生成工程は、
前記複数の基準点に対応する前記中間点の個数が1以下となるように、前記中間点を1または複数生成し、
前記第2生成工程は、
前記第1線分上の座標値が前記修正変換情報により前記第2色空間の座標値に変換される場合において、当該変換後の座標値に対して前記第1調整値、前記第2調整値および前記第3調整値のいずれかが反映されるように、前記修正変換情報を生成する、
色変換情報生成方法。 - 前記設定工程は、
前記第1出力装置が前記第1変換座標値に応じて出力した出力画像を、測色装置により測色し、当該測色の結果を、前記第1色空間における測色座標値として取得し、
前記第2色空間の座標値を前記第1色空間の座標値に変換するための第2変換情報を用いて、前記第1変換座標値を前記第1色空間の第4変換座標値に変換し、
前記第1座標値および前記測色座標値の差分と、前記第4変換座標値とに基づいて、前記第1色空間の目標座標値を決定し、
前記第2色空間の第5変換座標値を前記第2変換情報を用いて変換した前記第1色空間の第6変換座標値と前記目標座標値との色差が、前記第4変換座標値と前記目標座標値との色差より小さいという条件を満たす前記第5変換座標値を探索し、
前記第5変換座標値および前記第1変換座標値の差分を、前記第1調整値として設定する、
請求項1に記載の色変換情報生成方法。 - 前記第3生成工程は、
前記ユーザーの操作によって、前記第4座標値を生成する個数を受け付け、
前記個数より1大きい数で前記第1線分を均等に分割する前記個数の座標値を、前記第4座標値として生成する、
請求項1または2に記載の色変換情報生成方法。 - 前記特定工程は、
前記第1座標値に対応する前記第1調整値、および、前記第2座標値に対応する前記第2調整値に基づいて、前記第3座標値に対応する前記第3調整値を補間することによって前記第3調整値を特定する、
請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の色変換情報生成方法。 - 前記コンピューターが、
前記第1出力装置に供給される出力指令に含まれる画像情報が、画像の一方の端部から他方の端部まで位置に応じて色が連続的に変化するグラデーション画像を示す場合、前記色変換情報を用いて、前記グラデーション画像内の位置に応じた前記第1色空間の座標値に関する情報を前記第2色空間の座標値に変換する第2変換工程と、
前記第2変換工程によって変換される前記第2色空間の座標値に応じて、前記第1出力装置に前記位置に応じた色を出力させる出力制御工程と、
を実行する請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の色変換情報生成方法。 - 前記出力制御工程が、
前記第2色空間の座標値に応じた画像を出力する第2出力装置に、画像の一方の端部から他方の端部まで位置に応じて色が連続的に変化するグラデーション画像を示す画像情報を含む出力指令が供給される場合、前記第2変換工程によって当該グラデーション画像内の位置に応じた前記第1色空間の座標値に関する情報が変換される前記第2色空間の座標値に応じて、前記第2出力装置に当該位置に応じた色を出力させる、
を含む請求項5に記載の色変換情報生成方法。 - 前記第2色空間の座標値と当該座標値に応じて前記第2出力装置が出力する画像の色を前記第1出力装置が出力する画像の色に近づける補正値との対応関係を示すキャリブレーション用色変換情報を用いて、前記第2変換工程によって変換された前記第2色空間の座標値を補正値に変換する第3変換工程を含み、
前記出力制御工程は、
前記第3変換工程によって変換された前記補正値に応じて、前記第2出力装置に当該位置に応じた色を出力させる、
請求項6に記載の色変換情報生成方法。 - 第1色を第1色空間において規定する第1情報、および、第2色を前記第1色空間において規定する第2情報を受け付ける受付部、
前記第1色空間に格子状に配置された複数の基準点に基づいて、前記第1色空間において前記第1色を示す第1座標値と前記第1色空間において前記第2色を示す第2座標値とを結ぶ第1線分上に位置する中間点を1または複数生成する第1生成部、
前記第1色空間の座標値を第2色空間の座標値に変換するための第1変換情報を用いて、前記第1座標値を前記第2色空間における第1変換座標値に変換し、前記第1変換情報を用いて、前記第2座標値を前記第2色空間における第2変換座標値に変換する第1変換部、
前記第2色空間の座標値に応じた画像を出力する第1出力装置が、前記第1変換座標値を第1調整値により調整した座標値に応じて前記第1色を出力するように、前記第1調整値を設定し、前記第1出力装置が、前記第2変換座標値を第2調整値により調整した座標値に応じて前記第2色を出力するように、前記第2調整値を設定する設定部、
前記第1調整値および前記第2調整値に基づいて、前記第1出力装置が、前記第1変換情報により前記中間点を示す前記第1色空間の第3座標値を変換した第3変換座標値を調整した座標値に応じた出力をする場合に用いられる、第3調整値を特定する特定部、
前記第1変換情報に基づいて、前記第1色空間の座標値を前記第2色空間の座標値に変換するための修正変換情報を生成する第2生成部、
ユーザーの操作に基づいて、前記第1線分上に位置する第4座標値を生成する第3生成部、および、
前記修正変換情報に基づいて、前記第1情報を前記第2色空間の第5座標値に変換し、前記第2情報を前記第2色空間の第6座標値に変換し、前記第4座標値に関する情報を前記第2色空間の第7座標値に変換するための色変換情報を生成する第4生成部、
としてコンピューターを機能させ、
前記第1生成部は、
前記複数の基準点に対応する前記中間点の個数が1以下となるように、前記中間点を1または複数生成し、
前記第2生成部は、
前記第1線分上の座標値が前記修正変換情報により前記第2色空間の座標値に変換される場合において、当該変換後の座標値に対して前記第1調整値、前記第2調整値および前記第3調整値のいずれかが反映されるように、前記修正変換情報を生成する、
色変換情報生成プログラム。 - 第1色を第1色空間において規定する第1情報、および、第2色を前記第1色空間において規定する第2情報を受け付ける受付部と、
前記第1色空間に格子状に配置された複数の基準点に基づいて、前記第1色空間において前記第1色を示す第1座標値と前記第1色空間において前記第2色を示す第2座標値とを結ぶ第1線分上に位置する中間点を1または複数生成する第1生成部と、
前記第1色空間の座標値を第2色空間の座標値に変換するための第1変換情報を用いて、前記第1座標値を前記第2色空間における第1変換座標値に変換し、前記第1変換情報を用いて、前記第2座標値を前記第2色空間における第2変換座標値に変換する第1変換部と、
前記第2色空間の座標値に応じた画像を出力する第1出力装置が、前記第1変換座標値を第1調整値により調整した座標値に応じて前記第1色を出力するように、前記第1調整値を設定し、前記第1出力装置が、前記第2変換座標値を第2調整値により調整した座標値に応じて前記第2色を出力するように、前記第2調整値を設定する設定部と、
前記第1調整値および前記第2調整値に基づいて、前記第1出力装置が、前記第1変換情報により前記中間点を示す前記第1色空間の第3座標値を変換した第3変換座標値を調整した座標値に応じた出力をする場合に用いられる、第3調整値を特定する特定部と、
前記第1変換情報に基づいて、前記第1色空間の座標値を前記第2色空間の座標値に変換するための修正変換情報を生成する第2生成部と、
ユーザーの操作に基づいて、前記第1線分上に位置する第4座標値を生成する第3生成部と、
前記修正変換情報に基づいて、前記第1情報を前記第2色空間の第5座標値に変換し、前記第2情報を前記第2色空間の第6座標値に変換し、前記第4座標値に関する情報を前記第2色空間の第7座標値に変換するための色変換情報を生成する第4生成部と、
を含み、
前記第1生成部は、
前記複数の基準点に対応する前記中間点の個数が1以下となるように、前記中間点を1または複数生成し、
前記第2生成部は、
前記第1線分上の座標値が前記修正変換情報により前記第2色空間の座標値に変換される場合において、当該変換後の座標値に対して前記第1調整値、前記第2調整値および前記第3調整値のいずれかが反映されるように、前記修正変換情報を生成する、
色変換情報生成装置。
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