JP7168823B1 - 電解コンデンサ - Google Patents

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Abstract

電極材のエッチング処理が不要であり、またエッチングのみにより表面積を増大させた従来の電極箔を用いた電解コンデンサよりも高静電容量を実現できる電解コンデンサを提供することを課題とする。解決手段として、本発明に係る電解コンデンサ(10)は、陽極箔(20)と、陰極箔(23)と、前記陽極箔(20)と前記陰極箔(23)との間に介在したセパレータ(24)、(25)を有するコンデンサ素子(1)と、前記コンデンサ素子(1)に含浸された電解液と、を備えた電解コンデンサ(10)であって、前記陽極箔(20)もしくは前記陰極箔(23)は、アルミニウムおよびアルミニウム合金の少なくとも1種からなる粉末の焼結粒で構成された焼結体を有していることを特徴とする。

Description

本発明は電解コンデンサに関する。
電解コンデンサは、小型、大容量かつ安価という特徴を有し、電子機器、電気機器、車両搭載機器などの重要な構成部品の1つとして広く用いられている。
従来の電解コンデンサ、例えば最も広く普及しているアルミニウム電解コンデンサは、高純度アルミニウム箔を電気化学的にエッチングしてその表面積を増加させた後、そのアルミニウム箔の表面に陽極酸化によって皮膜を形成した陽極箔と、表面をエッチングした陰極箔を使用することによって製造することができる。次いで、得られた陽極箔と陰極箔とを対向して配置し、さらにそれらの箔の間にセパレータを介在させて巻回した構造の素子となし、この構造の素子に電解液を含浸する。電解液含浸後の素子をケースに収容し、弾性封口体で密封して電解コンデンサが完成する。
電解コンデンサの高容量化は搭載機器の小型化に直結する重要な市場要求であり、エッチング倍率の拡大による高容量化が図られてきた。しかしエッチングによる表面積増大には理論的限界があり、年々高まる高容量化要求を満たせなくなりつつある。また、エッチング処理で使用される硫酸、燐酸、硝酸等を含有する塩酸による環境負荷を低減させるためにも、エッチング箔に代わる表面積増大方法が望まれる。
ここで、エッチング箔に代わる表面積増大方法として、金属焼結体を陽極としたコンデンサが従来から提案されている(特許文献1:実開昭59-140430号公報)。
しかし、このような形状のコンデンサは陽極から陰極集電体までの距離が長いため、電解液を介した抵抗成分が大きくなり、高周波における静電容量が低下するといった欠点があった。
他の表面積増大方法として、電極箔表面に微細なアルミニウム粉末を付着させた箔を用いたことを特徴とするアルミニウム電解コンデンサが提案されている(特許文献2:特開平2-267916号公報、および特許文献3:特開2006-108159号公報)。
しかしながら、これらの文献で開示されている電極箔はアルミニウム粉末の粒子径が小さいため、陽極酸化皮膜を形成する際に焼結粒間の隙間が埋まり静電容量が低下してしまうおそれがある事、また、比較的高い粘度と比抵抗を有する中高圧コンデンサ用の電解液を用いた場合には、高周波における静電容量が低下するといった欠点があった。
実開昭59-140430号公報 特開平2-267916号公報 特開2006-108159号公報
本発明は、上記した高容量化要求および環境負荷軽減に鑑みてなされたものであって、電極材のエッチング処理が不要であり、またエッチングのみにより表面積を増大させた従来の電極箔を用いた電解コンデンサよりも高静電容量を実現できる電解コンデンサを提供することを目的とする。
本発明に係る電解コンデンサは、陽極箔と、陰極箔と、前記陽極箔と前記陰極箔との間に介在したセパレータを有するコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子に含浸された電解液と、を備えた電解コンデンサであって、前記陽極箔もしくは前記陰極箔は、アルミニウムおよびアルミニウム合金の少なくとも1種からなる粉末の焼結粒で構成された焼結体を有しており、前記電解液の比抵抗が、1500Ω・cm以下であり、前記粉末または前記焼結粒の平均粒子径(D50)が、6μm以下であることを特徴とする。
前記陽極箔もしくは前記陰極箔は、前記焼結体と、前記焼結体を支持する基材とからなると好適である。
また、前記電解液は、有機溶媒からなる溶媒、もしくは水と有機溶媒との混合物からなる溶媒と、有機酸または有機酸塩、無機酸または無機酸塩、および有機酸もしくは有機酸塩と無機酸もしくは無機酸塩との混合物からなる群から選ばれる少なくとも1種類の電解質と、を含んでいると好適である。
本発明の電解コンデンサによれば、電極箔は従来のエッチング箔がもつピット面積以上の表面積のため、大きな静電容量を実現することができる。特に、従来のエッチング箔に比べて120Hzの静電容量に対する10kHzの静電容量の比が1に近くなり、広い周波数範囲で良好な静電容量特性が得られる。また、電極箔のエッチング処理が必ずしも必要でなくなる結果、環境負荷を低減させることができる。
図1は、本実施形態に係る電解コンデンサの例を示す概略断面図である。 図2は、本実施形態に係るコンデンサ素子の例を説明する説明図である。 図3は、実施例13及び実施例14の電解コンデンサの高温負荷試験中の漏れ電流の値を示すグラフである。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明するが、本発明は、これらの形態のみに限定されるものではない。
図1に本実施形態に係る電解コンデンサの全体構成の概略を示す断面図、図2はコンデンサ素子の説明図である。
電解コンデンサ10は、アルミニウム等の金属で形成された有底筒状の外装ケース4の内部にコンデンサ素子1が配置され、外装ケース4の開口部が弾性封口体3で密封され、開口縁をかしめることにより(カール14)弾性封口体3を固定して構成されている。
コンデンサ素子1は、芯材(基材)21の表面にアルミニウム粉末の焼結体22を形成した陽極箔20と、陰極箔23と、陽極箔20と陰極箔23との間に配置された第一のセパレータ24と、第二のセパレータ25とが巻回されて構成された巻回型コンデンサ素子1であって、これに電解液を含浸したのち外装ケース4内に封口される。なお、符号2は陽極箔20と陰極箔23のそれぞれに取り付けたリード線である。
焼結体22は、基材21の両面もしくは片面に形成される。また、焼結体22は陰極箔23にも形成してもよい(図示せず)。
なお、基材21は必ずしも含まれる必要はなく、アルミニウム粉末の焼結体22のみで陽極箔20、もしくは陰極箔23を構成しても良い。
本実施形態によれば、電極箔は従来のエッチング箔がもつピット面積以上の表面積のため、大きな静電容量を実現することができる。また、従来提案されていたアルミ焼結体コンデンサ(例えば特許文献1)に対して、本実施形態は焼結体を箔状として巻回した構造のため、陽極と陰極集電体との距離が近くなる事で電解液を介した抵抗成分が小さくなり、高周波(10kHz程度)における静電容量に優れる。また、微細なアルミニウム粉末を付着させた箔を用いた電解コンデンサ(例えば特許文献2または3)に対しても、本実施形態は高周波(10kHz程度)における静電容量に優れる。
ここで、粉末の焼結体22とは、粉末の焼結粒で構成された焼結体をいう。この焼結粒とは、粉末の粒子(本願では「粉末粒」と表記する)が焼結した焼結粒子(本願では「焼結粒」と表記する)を意味する。
本実施形態に係るアルミニウム粉末の焼結体22は、アルミニウム及びアルミニウム合金の少なくとも1種からなる粉末の焼結粒で構成される。このアルミニウム、及びアルミニウム合金におけるアルミニウムは、不純物に起因する不具合を防止する観点からアルミニウム純度が99.8重量%以上であることが好ましく、特に高温負荷に対する漏れ電流の増大を抑制するには、アルミニウム純度が99.99重量%以上であることがより好ましい。また、アルミニウム合金の場合は、例えば、珪素(Si)、鉄(Fe)、銅(Cu)、マンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)、クロム(Cr)、亜鉛(Zn)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、ガリウム(Ga)、ニッケル(Ni)、ホウ素(B)およびジルコニウム(Zr)等の元素の1種又は2種以上を含む合金を用いることができる。この場合、これらの元素の含有量は、それぞれ100重量ppm以下、特に50重量ppm以下とすることが好ましい。
焼結体22は、アルミニウム及びアルミニウム合金の少なくとも1種からなる粉末の焼結粒どうしが互いに空隙を維持しながら焼結したものである。すなわち、各焼結粒どうしが空隙を維持しながら繋がり、三次元網目構造を有している。このような多孔質焼結体とすることにより、エッチング処理を施さなくても、所望の静電容量を得ることが可能となる。この場合の気孔率は、通常10%以上の範囲内で所望の静電容量等に応じて適宜設定することができる。また、気孔率は、例えば出発材料のアルミニウム又はアルミニウム合金の粉末の粒径、その粉末を含むペースト組成物の組成(樹脂バインダ)等により制御することができる。
焼結体22の形状は特に制限されないが、基材21を含む構成の場合、一般的には片側の面の平均厚みが5μm以上100μm以下、特に5μm以上60μm以下の箔状であることが好ましい。平均厚みは、重量法により平均値を算出できる。
なお、焼結粒の平均粒子径は80μm以下が好ましい。平均粒子径が80μmより大きいと、所望の静電容量が得られないおそれがある。
焼結粒の平均粒子径は1μm以上が好ましい。平均粒子径が1μmより小さいと、所望の耐電圧が得られないおそれがある。なお、表面積を大きくするうえでは平均粒子径が小さい方が有利だが、平均粒子径を小さくしすぎると、必要に応じて陽極酸化皮膜を形成する際に焼結粒間の隙間が埋まり静電容量が低下してしまうおそれがある。そのような静電容量の低下を防止する観点では、平均粒子径を2.5μm以上にすることがより好ましい。
特に、10kHz付近における静電容量特性を良好にする観点では、平均粒子径が2.5μm以上6μm以下であることが好ましい。
基材21としては、特に限定されないが、アルミニウム箔を好適に用いることができる。なお、基材21はエッチング処理を施すことなく用いることが可能であるが、必要に応じてエッチング処理を施してもよい。
基材21としてのアルミニウム箔は、上記のアルミニウム又はアルミニウム合金に係る粉末と同様の組成のアルミニウム又はアルミニウム合金を用いることができる。特に高温負荷に対する漏れ電流の増大を抑制するには、アルミニウム純度99.99重量%以上であることがより好ましい。
基材21としてのアルミニウム箔の厚みは、特に限定されないが、5μm以上100μm以下、特に5μm以上60μm以下の範囲内とするのが好ましい。
基材21上に焼結体22を形成し、電極箔20(23)とする方法は次の方法による。すなわち、
1.アルミニウム及びアルミニウム合金の少なくとも1種の粉末を含む組成物からなる皮膜を基材21に形成する第1工程、および
2.前記皮膜を560℃以上660℃以下の温度で焼結する第2工程
を含む。
第1工程
第1工程では、アルミニウム及びアルミニウム合金の少なくとも1種の粉末を含む組成物からなる皮膜を基材21に形成する。
アルミニウム又はアルミニウム合金の組成(成分)としては、前記で掲げたものを用いることができる。
前記粉末すなわち粉末粒の粒子形状は、特に限定されず、球状、不定形状、鱗片状等のいずれも好適に使用できるが、球状の粉末粒が特に好適に使用できる。
粉末すなわち粉末粒の平均粒子径は80μm以下が好ましい。平均粒子径が80μmより大きいと、所望の静電容量が得られないおそれがある。
粉末すなわち粉末粒の平均粒子径は1μm以上が好ましい。平均粒子径が1μmより小さいと、所望の耐電圧が得られないおそれがある。なお、表面積を大きくするうえでは平均粒子径が小さい方が有利だが、平均粒子径を小さくしすぎると、必要に応じて陽極酸化皮膜を形成する際に焼結粒間の隙間が埋まり静電容量が低下してしまうおそれがある。そのような静電容量の低下を防止する観点では、平均粒子径を2.5μm以上にすることがより好ましい。
特に、10kHz付近における静電容量特性を良好にする観点では、平均粒子径が2.5μm以上6μm以下であることが好ましい。
なお、粉末粒の粒子径は、第2工程の焼結後も大きく変化することなく、粉末粒の平均粒子径を調整することによって、前述の焼結粒の平均粒子径も同程度に調整することができる。
前記組成物は、必要に応じて樹脂バインダ、溶剤、焼結助剤、界面活性剤等が含まれていても良い。これらはいずれも公知又は市販のものを使用することができる。特に、樹脂バインダおよび溶剤の少なくとも1種を含有させてペースト状組成物として用いることが好ましい。これにより効率よく皮膜を形成することができる。
また、溶媒も公知のものが使用できる。例えば、水のほか、エタノール、トルエン、ケトン類、エステル類等の有機溶剤を使用することができる。
第2工程
第2工程では、前記皮膜を560℃以上660℃以下の温度で焼結する。
焼結温度は、560℃以上660℃以下とし、好ましくは560℃以上660℃未満、より好ましくは570℃以上659℃以下とする。焼結時間は、焼結温度等により異なるが、通常は5~24時間程度の範囲内で適宜決定することができる。
焼結雰囲気は、特に制限されず、例えば真空雰囲気、不活性ガス雰囲気、酸化性ガス雰囲気(大気)、還元性雰囲気等のいずれであっても良いが、特に真空雰囲気又は還元性雰囲気とすることが好ましい。また、圧力条件についても、常圧、減圧又は加圧のいずれでも良い。
なお、前記組成物中に樹脂バインダ等の有機成分が含有している場合は、第1工程後第2工程に先立って予め100℃以上から600℃以下の温度範囲で保持時間が5時間以上の加熱処理(脱脂処理)を行なうことが好ましい。加熱処理雰囲気は特に限定されず、例えば真空雰囲気、不活性ガス雰囲気又は酸化性ガス雰囲気中のいずれでも良い。また、圧力条件も、常圧、減圧又は加圧のいずれでも良い。
前記の第2工程において、本発明の電極材を得ることができる。これは、エッチング処理を施すことなく、そのままアルミニウム電解コンデンサ10用電極(電極箔20(23))として用いることが可能であるが、必要に応じてエッチング処理を施してもよい。
第3工程
前記電極材は、必要に応じて第3工程として陽極酸化処理を施すことにより誘電体を形成させることができる。例えば、所定の陽極酸化処理により耐電圧性を備えた誘電体酸化皮膜を形成することで、所望の耐電圧を有する電解コンデンサ10用の陽極箔20とすることができる。
次に、電解液について説明する。
本発明では、電解液の比抵抗が1500Ω・cm以下であることが好ましい。これにより、従来に比べて120Hzの静電容量に対する10kHzの静電容量の比が1に近くなり、広い周波数範囲で良好な静電容量特性が得られる。また、所望の耐電圧を確保する観点では、電解液の比抵抗が100Ω・cm以上であることが好ましい。
本発明の電解液は、電解質と、溶媒とを少なくとも含有する。また後記する添加剤を添加してもよい。電解質および添加剤を溶解するための溶媒として、好ましくは、有機溶媒を単独で使用するか、さもなければ、水-有機溶媒系の溶媒、すなわち有機溶媒と水との混合物を使用することができる。
有機溶媒としては、プロトン系溶媒又は非プロトン系溶媒をそれぞれ単独であるいは2種以上を混合して使用することができる。必要に応じて、プロトン系溶媒の1種以上と非プロトン系溶媒の1種以上を任意に組合せて使用してもよい。適当なプロトン系溶媒として、例えば、アルコール化合物を挙げることができる。ここで有利に使用することのできるアルコール化合物の具体的な例としては、特に限定されないが、以下に列挙する、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等の一価アルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール等の二価アルコール(グリコール)、グリセリン等の三価アルコール、あるいはこれらの誘導体等を挙げることができる。また、適当な非プロトン系溶媒としては、特に限定されないが、以下に列挙する、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、δ-バレロラクトン等のラクトン化合物、スルホラン、メチルスルホラン、ジメチルスルホラン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、イソブチレンカーボネート、メチルピロリドン、イミダゾリジノン、ピロリジン、ピロリジノン、メチルピロリジノン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、ニトロベンゼン、それらの誘導体やその他の分子内分極性化合物を挙げることができる。
本実施形態に関わる電解液では、上記したように有機溶媒の単独使用をする代わりに、水-有機溶媒系の溶媒を使用することもできる。このような水-有機溶媒系の溶媒を使用することで、溶媒の凝固点を低下させ、それにより低温での電解液の比抵抗特性を改善して、低温と常温での比抵抗の差が小さいことで示される良好な低温特性を実現することができる。
さらに詳しく説明すると、有機溶媒としてエチレングリコールを使用した場合を例に挙げると、このプロトン系有機溶媒は沸点が198℃、融点は約-13℃である。コンデンサに要求される温度範囲は、一般的に-40℃~105℃であることから、この溶媒を使用した電解液は、高温では特性に余裕があるが、低温では電解液の粘性の増大や凝固によって電気特性が低下するおそれがある。
本実施形態に関わる電解液は、温度特性の優れた有機溶媒を単独あるいは複数種の混合で使用する一方、凝固点が比較的高い有機溶媒を使用する場合には、水を添加して水-有機溶媒系の溶媒を使用することで、溶媒の凝固点を低下させて低温での電気特性を確保することができる。この水-有機溶媒系の電解液は、電解質の溶解能とイオンの移動度が非常に大きいので、有機溶媒単独の電解液より、遥かに低い比抵抗が実現できる。また低温においては、溶媒の特性が改善されているので、低温と常温での比抵抗の差が小さい、という画期的な特性を有する電解液となる。したがって、このような電解液を使用した電解コンデンサ10は、当然ながら、電解液の特性を反映して、良好な温度特性を有することができる。
電解質としては、有機酸、好ましくはカルボン酸又はその塩や、ジカルボン酸又はヒドロキシカルボン酸のホウ素錯体又はその塩、そして無機酸又はその塩を使用する。これらの電解質成分は、単独で使用してもよく、2種類以上の電解質成分を任意に組合せて使用してもよい。電解質成分として、カルボン酸又はその塩やジカルボン酸又はヒドロキシカルボン酸のホウ素錯体又はその塩に、無機酸またはその塩を併用すると、電解液の凝固点降下が期待でき、そのため電解液の低温特性の更なる向上に寄与することができる。
電解質成分として使用可能なカルボン酸の例としては、以下に列挙するものに限定されないが、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、p-ニトロ安息香酸、サリチル酸、安息香酸、メチル安息香酸、エチル安息香酸、イソブチル安息香酸、sec-ブチル安息香酸、tert-ブチル安息香酸などに代表されるモノカルボン酸やその誘導体、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、フタル酸、アゼライン酸、セバシン酸、カプリル酸、1,6-デカンジカルボン酸、5,6-デカンジカルボン酸、メチルアジピン酸、エチルアジピン酸、イソブチルアジピン酸、sec-ブチルアジピン酸、tert-ブチルアジピン酸などに代表されるジカルボン酸やその誘導体を挙げることができる。また、クエン酸のような、ヒドロキシル基等を含有するカルボン酸も使用可能である。
また、同じく電解液成分として使用可能なジカルボン酸又はヒドロキシカルボン酸のホウ素錯体におけるジカルボン酸またはヒドロキシカルボン酸は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、ボロジ蓚酸、ボロジマロン酸、ボロジこはく酸、ボロジアジピン酸、ボロジマレイン酸、ボロジグリコール酸、ボロジ乳酸、ボロジリンゴ酸、ボロジ酒石酸、ボロジクエン酸、ボロジサリチル酸、ボロジフタル酸、ボロジ(2-ヒドロキシ)イソ酪酸、ボロジマンデル酸、ボロジ(3-ヒドロキシ)プロピオン酸などを挙げることができる。
さらに、同じく電解質成分として使用可能な無機酸の例としては、以下に列挙するものに限定されないが、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、アルキルリン酸、リンモリブデン酸、ホウ酸、スルファミン酸などを挙げることができる。また、必要に応じて、このような無機酸の誘導体を使用してもよい。
さらに、上記したカルボン酸または無機酸の塩として、いろいろな一般的に知られた塩を使用することができる。適当な塩の例としては、特に限定されないが、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩や以下に列挙する、アミン塩、アミジン塩から選ばれる1種以上であってよい。アミン塩としてはジメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルジメチルアミン、ジエチルメチルアミン、メタノールアミン、エタノールアミン、ジメタノールアミン、ジエタノールアミン、トリメタノールアミン、トリエタノールアミン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、メチルモルホリン、エチルモルホリン、オキサゾリジン、チオモルホリン、チアゾリジンモルホリン、メチルモルホリン、エチルモルホリン、オキサゾリジン、チオモルホリン、チアゾリジンなどの塩が挙げられる。アミジン塩としては1,3-ジメチルイミダゾリニウム、1,3-ジエチルイミダゾリニウム、1,2,3-トリメチルイミダゾリニウム、1,2,3,4-テトラメチルイミダゾリニウム、1,3-ジメチル-2-エチルイミダゾリニウム、1,2-ジメチル-3-エチルイミダゾリニウム、1,2-ジメチル-3-エチルイミダゾリニウム、1,2,3-トリエチルイミダゾリニウム、1,2,3,4-テトラエチルイミダゾリニウムなどの塩が挙げられる。テトラアルキルアンモニウム塩、イミダゾリウム塩などを挙げることができる。
さらに加えて、電解質成分として無機酸またはその塩を使用すると、電解液の凝固点降下を期待でき、電解液の低温特性の改良に寄与することができる。また、無機酸またはその塩を使用するときに、添加剤としてニトロ化合物を使用した場合には 、ニトロ化合物に由来する水素ガス吸収効果がある。
また、このような無機酸またはその塩のような電解質成分を前記したカルボン酸またはその塩のような電解質成分に組合せて使用することにより、カルボン酸またはその塩を単独で使用した場合に比較して、電解コンデンサ10の寿命が顕著に伸びる。
本実施形態に関わる電解液において、それに含まれる電解質の量は、電解液に要求される特性、使用する溶媒の種類、使用する電解質の種類等の条件に応じて適宜決定することができる。一般的に言って、例えばカルボン酸又はその塩を電解質として使用する場合に、その量は 、電解液の全重量の3~30質量%程度であるのがよい。かかる電解質の量が3質量%に満たない場合には所望の電導度を充分確保することができず、30質量%を超えると効果が飽和してくる上に、溶媒に溶けにくくなる。
無機酸またはその塩を電解質として使用する場合に、その量は、電解液の全量の0.1~15質量%程度であるのがよい。かかる電解質の量が0.1質量%に満たない場合には所望の電導度を充分確保できず、15質量%を超えると効果が飽和してくる上に、溶媒に溶けにくくなる。カルボン酸またはその塩と無機酸またはその塩を併用する場合にも、上述の範囲内で使用することができる。
さらに、本実施形態に関わる電解液には、(1)キレート化合物、(2)糖やその誘導体、(3)グルコン酸および(または)グルコノラクトン、(4)上記ニトロ化合物、(5)ポリマー化合物などの添加剤を必要に応じて添加するのが好ましい。これらの添加剤は、単独で使用してもよく、2種類以上の添加剤を任意に組み合わせて使用してもよい。以下、それぞれの添加剤について、説明する。
(1)キレート化合物
キレート化合物として、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、トランス-1,2-ジアミノシクロヘキサン-N,N,N’,N’,N’-四酢酸-水和物(CyDTA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)(EDTPO)、ジエチレントリアミン-N,N,N’,N’’,N’’-五酢酸(DTPA)、ジアミノプロパノール四酢酸(DPTA-OH)、エチレンジアミンニ酢酸(EDDA)、エチレンジアミン-N,N’-ビス(メチレンホスホン酸)1/2水和物(EDDPO)、グリコールエーテルジアミン四酢酸(GEDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(EDTA-OH)等を用いることができる。キレート化合物は、一般的に、0.01~3質量%の範囲で添加するのが好ましい。このようなキレート化合物は、低インピーダンスコンデンサのアルミニウム(Al)電極箔の水和反応の抑制によるコンデンサ10の長寿命化、電解コンデンサ10の低温特性の改善(溶媒が不凍状態に近い組成なので、常温と低温でのインピーダンスの変化が小さくなる)、耐食性の向上などの効果をもたらすことができる。
(2)糖やその誘導体
糖やその誘導体として、例えば、グルコース、フルクトース、キシロース、ガラクトース、リボース、マンノース、アラビノース、リキソース、アロース、アルトース、グロース、イドースタロースなどの単糖類ならびにそれらの誘導体、エリトリトール、キシリトール、マンニトールなどの糖アルコール、マルトース、スクロース、ラクトース、セロビオース、ショ糖、アガロビオースなどの二糖類ならびにそれらの誘導体、マルトトリオースなどの三糖類ならびにそれらの誘導体、でんぷん、グリコーゲン、アルギン酸、寒天、マンナンなどの多糖類ならびにそれらの誘導体などが挙げられる。糖やその誘導体は一般的に0.01~5質量%の範囲で添加することが好ましい。このような糖やその誘導体は、低インピーダンスコンデンサの電極箔の水和反応の抑制によるコンデンサ10の長寿命化、糖やその誘導体の添加による電解質、例えばカルボン酸の分解や活性化の抑制、電解コンデンサ10の低温特性の改善(溶媒が不凍状態に近い組成なので、常温と低温でのインピーダンス変化が小さくなる)などの効果をもたらすことができる。
(3)グルコン酸および(または)グルコノラクトン
本実施形態に関わる電解液は、必要に応じて、グルコン酸やグルコノラクトン等を単独もしくは組合せて含有することができる。この種の添加剤は、一般的に、0.01~5質量%の範囲で添加することが好ましい。
(4)ニトロ化合物
本実施形態に関わる電解液が、必要に応じて、ニトロフェノール、例えばp-ニトロフェノール、ニトロ安息香酸、例えばp-ニトロ安息香酸、ジニトロ安息香酸、ニトロアセトフェノン、例えばp-ニトロアセトフェノン、ニトロアニソール、ニトロベンジルアルコールなどの化合物群から選択される少なくとも1種のニトロ化合物を含有することができる。
本実施形態に関わる電解液では、上記したようなニトロ化合物を2種もしくはそれ以上のニトロ化合物を混合して使用した方がさらに好ましい効果を期待することができる。また、ニトロ化合物は、通常、電解液の全量を基準にして0.01~5質量%の量で添加して使用するのが好ましい。ニトロ化合物の添加量が0.01質量%を下回ると、所期の効果をほとんど得ることができず、反対に5質量%を上回っても、所期の効果の更なる向上を期待することができず、場合によっては他の特性に対して悪影響が出ることも考えられる。
ニトロ化合物の使用についてさらに説明すると、アルミニウムと水の反応時に発生する 水素ガスの吸収は、ニトロ化合物を単独で使用したのでは、使用する溶媒中の水の含有量が増加するにつれて吸収効果が低下する傾向にあり、また、この吸収効果の低下傾向は、電解液が高温環境下におかれた場合において顕著になる。ところが、このようなニトロ化合物の単独使用に由来して発生する問題は、2種もしくはそれ以上のニトロ化合物を組合せて使用することにより、解消することができる。
(5)ポリマー化合物
ポリマー化合物として、例えば水溶性シリコーン、ポリアクリル酸やその誘導体、ポリメタクリル酸やその誘導体、ポリアクリルアミドやその誘導体、ポリグルタミン酸やその誘導体、ポリグリセリンやその誘導体、ポリエチレングリコールやその誘導体、ポリプロピレングリコールやその誘導体、ポリビニルアルコールやその誘導体等を用いることができる。このようなポリマー化合物は、電解コンデンサ10の耐電圧特性の改善、電解コンデンサ10の長寿命化など、各ポリマー化合物の作用に応じた効果をもたらすことができる。
ポリマー化合物の分子量は、各ポリマー化合物の作用や溶媒への溶解性・分散性、あるいは所望する効果などに応じて、比較的低分子量のもの(オリゴマー)から高分子量のものまで幅広く使用することができる。
さらにまた、本実施形態に関わる電解液は、上記した添加剤の他にも、アルミニウム電解コンデンサあるいはその他の電解コンデンサの分野で常用の添加剤をさらに含有してもよい。適当な添加剤としては、例えばシランカップリング剤、高分子電解質、コロイダルシリカなどを挙げることができる。
本実施形態に関わるセパレータ24、25は、特に限定されないというものの、好ましくは、天然に産出するセルロース材料、例えばマニラ麻や草木のパルプなどを原料として用い、この原料パルプを除塵工程、洗浄工程、叩解工程、抄紙工程等を経て製造されたものを有利に使用することができる。また、レイヨン、ナイロン、ポリエステル、ポリビニル化合物、アラミド、アクリル、ポリウレタン等の合成繊維から製造された織布、不織布、シート、フィルムなども使用する事ができる。また、天然繊維と合成繊維の混抄品、混紡品などの使用も可能である。
コンデンサ素子1を収納する外装ケース4は、従来一般的に使用されているアルミニウム製のケースを好適に用いることが出来る。より強度を必要とする場合には、純度99.0%以上の非熱処理アルミニウム(例えば、アルミニウム1100の非熱処理材)、純度99.0%以上の熱処理アルミニウム(例えば、1000系アルミニウムのH22材)、マンガン(Mn)及び(又は)マグネシウム(Mg)を含むアルミニウム合金の調質材(例えば、アルミニウム合金3003のO材、3000系アルミニウム合金のH22材、アルミニウム合金3004のO材)などを使用する事ができる。
本実施の形態における電解コンデンサ10に用いられる封口体3は、その材料の硬度が高くて適度のゴム弾性を有し、電解液不透過性であり、そして封口体3としての気密性が良好である限り、いろいろな常用の材料から形成することができる。適当な封口体3材料としては、例えば、天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、エチレン・プロピレンターポリマー(EPT)、イソブチレン・イソプレンゴム(IIR)等の弾性ゴムを挙げることができる。特に、イソブチレン・イソプレンゴム(IIR)は、気密性が高く、電解液が蒸気として透過してしまうようなことがないので好適である。またより優れた耐熱性を有するIIR、例えば、イオウ加硫、キノイド加硫、樹脂加硫、過酸化物加硫等のIIRを使用することがさらに好ましい。
さらに機械的ストレスを抑制するために、高硬度のゴムを使用する方法もある。硬度としては、IRHD硬さ試験機によるゴム硬度測定(30秒値)で80(IRHD/M)以上を有する封口ゴムを使用することによって、機械的ストレスがかかりにくくなり、漏れ電流の増大を抑制することができる。
さらに、上記したような封口体3材料に代えて、気密性があり強度も十分に高い樹脂材料板(例えば、PTFE板などのようなフッ素樹脂板)と弾性ゴムを貼り合わせたハイブリッド材料も有利に使用することができる。
さらに、外部接続端子あるいは外部電極端子として使用され、封口体3のリード線貫通孔に挿入されるリード線2は、鉄、銅、錫、鉛、銀、金、亜鉛、ビスマス、タングステン、ニッケル、チタン、クロムなどのいろいろな金属材料から形成することができる。コンデンサ10のESRを下げることの目的などから、リード線2を銅、銀、鉄、金などの高導電性金属材料から形成するのが有利であり、銅線または銀線から形成するのがとりわけ有利である。さらに化成リードを使用することも効果がある。化成リードを使用することによってコンデンサ10の漏れ電流を低減できるだけでなく、リード線2の化成を燐酸化成あるいはアジピン酸化成で行うことによって、化成性の良い物質をリードタブと電極箔20(23)の間に配置できるので、皮膜修復をより短時間で行うことができ、機械的ストレスがかかった場合でも、漏れ電流の増大を防ぐことができる。
次に、本発明を実施例により更に説明する。ここに掲げる実施例は本発明を例示するためのものであり、本発明を限定しようとするものではない。なお、「部」および「%」は「重量部」および「質量%」をそれぞれ示す。
実施例1
本例では巻回構造のアルミニウム電解コンデンサを下記の手順に従って作製した。
上記に開示された製造方法(第1工程~第3工程)によってアルミニウム粉末焼結体の陽極箔を作製し、その後電極引出し用リード線を取り付けた。また、別のアルミニウム箔に電気化学的にエッチング処理を施して陰極箔を作製し、その後電極引出し用リード線を取り付けた。続いて、陽極箔と陰極箔との間にセパレータ(隔離紙)を挟んで巻回することにより、コンデンサ素子を作製した。一方、下記の表1に示した組成表をもとに、一定の容器中に溶媒成分と電解質成分を順次加えた後に攪拌溶解させて電解液を調合した。
コンデンサ素子に上記調合方法により製造した電解液を含浸してから、有底アルミニウムケースに電極引出し用リード線がケースの外に出るようにして収容し、このケースの開口を弾性封口体で密封した後エージング処理を行い、巻回構造の電解コンデンサを作製した。
比較例1
比較例1では、アルミニウム箔を電気化学的にエッチング処理した後に、陽極酸化処理により表面に酸化皮膜を形成し、これを陽極箔とした。その他の電解コンデンサ作製方法は前記実施例1に記載の手法と同様とした。
実施例1と比較例1ではともにコンデンサ耐圧で400WV相当となる箔耐圧の試料を作製した。
次いで、実施例1と比較例1で作製した電解コンデンサの静電容量を25℃、周波数120Hzおよび10kHzで測定し、下記の表1に記載のような測定値が得られた。
Figure 0007168823000001
実施例1と比較例1のコンデンサ静電容量を比較すると、アルミニウム粉末焼結体の陽極箔を用いた実施例1の場合には、エッチングの陽極箔を用いた比較例1より大きな値であることが分かる。
実施例2~12
次に、実施例1と同等の手法で作製したコンデンサについて、平均粉末粒子径2.5μmおよび6μmにおける、電解液の比抵抗とコンデンサ静電容量との関係を比較する。実施例2~12の電解コンデンサ作製方法は前記実施例1と同等の手法を繰り返し、電解液の作製方法は、前記実施例1と成分を同じくし、組成を調整する事で比抵抗100Ω・cm,30℃~2000Ω・cm,30℃のものをそれぞれ作製した。なお平均粉末粒子径2.5μmのものはコンデンサ耐圧で400WV相当、平均粉末粒子径6μmのものはコンデンサ耐圧で450WV相当の箔耐圧の試料を作製した。
比較例2~12
比較例2~12に用いたアルミニウムエッチング箔のコンデンサ作製方法は上記比較例1と同等手法を繰り返し、電解液の作製方法は上記実施例2~12に記載の手法を繰り返した。実施例2~12と同じく、コンデンサ耐圧で400WV相当、および450WV相当の箔耐圧の試料を作製した。
次いで 、実施例1~12と比較例1~12で作製した電解コンデンサの静電容量を25℃、周波数120Hzおよび10kHzで測定し、下記の表2、表3に記載のような測定値が得られた。
Figure 0007168823000002
Figure 0007168823000003
表2および表3には120Hzと10kHzの静電容量を記載した。コンデンサの用途の代表的なものとしてスイッチング電源の一次側平滑用があるが、これは商用電源ラインからの入力電圧を平滑化する他に、回路後段で10kHz付近の周波数でスイッチングを繰り返すMOS-FETなどの素子からの電流ノイズを吸収する役割も持っている。このノイズはEMIと呼ばれ、商用電源ラインを通じて他の電気機器に悪影響を及ぼすため、EMC指令(89/336/EEC)により規制対象となっている。10kHz付近の静電容量を高めることはこのノイズ低減に寄与するため重要である。ここで120Hzと10kHzの静電容量の「比」を記載したのは、10kHzの静電容量そのものを比較したのでは、箔容量が大きいアルミ粉末焼結体箔を用いた電解コンデンサの方がエッチング箔を用いた電解コンデンサより大きな値になるのは当然であるため、「比」を記載することによって一般に120Hzで規定される静電容量に対する10kHz静電容量の出やすさを比較するためである。
表2および表3に記載した120Hzと10kHzの静電容量の比を見ると、電解液比抵抗が100Ω・cm~1500Ω・cmではアルミ粉末焼結体箔の方がエッチング箔よりも高い値を示している。2000Ω・cmにおいては粉末焼結体箔の方がエッチング箔よりも低い値を示しているが、これはアルミ粉末焼結体箔の構造が、従来のエッチング箔にみられるようなトンネル状のエッチングピットではなく、粒子が凝集したものでありピットの奥に至るまでの経路長が長いので、高い比抵抗の電解液を用いた場合は高周波における容量が出にくくなるためと考えられる。すなわちアルミニウム電解コンデンサにおいてアルミニウム粉末焼結体の箔と比抵抗1500Ω・cm以下の電解液を組み合わせれば、従来用いられていたアルミニウムエッチング箔よりも120Hz容量に対する10kHz容量が出やすい。
実施例13、14
次に、アルミニウム基材の純度とコンデンサの寿命との関連を比較する。
実施例13の電解コンデンサは、基材のアルミニウム純度が99.99重量%以上であり、かつ、粉末のアルミニウム純度が99.99重量%以上であるアルミニウム粉末焼結体箔を用いて作製し、その他のコンデンサ作製方法は実施例1に記載の手法を繰り返した。
また、実施例14の電解コンデンサは、基材のアルミニウム純度が99.8重量%以上99.95重量%未満であり、かつ、粉末のアルミニウム純度が99.99重量%以上であるアルミニウム粉末焼結体箔を用いて作製し、その他のコンデンサ作製方法は実施例1に記載の手法を繰り返した。
次いで実施例13、14の電解コンデンサについて、425V、105℃の高温負荷試験を行った。図3は高温負荷試験中の電解コンデンサの漏れ電流の値を示したものである。いずれの実施例に係るコンデンサも、漏れ電流が12μA未満に低く抑えられたが、とりわけ基材純度が99.99重量%以上のコンデンサ(実施例13)は、3000時間以降で漏れ電流の増大傾向はみられず、漏れ電流の増大が抑制されている。漏れ電流の増大はコンデンサ内部のガス発生量の増大を招き、内圧が徐々に上昇して早期に弁作動に至るリスクが高くなる。ゆえに良好な寿命特性とするには、基材のアルミニウム純度が99.99重量%以上であることがより好ましい。また、基材と電気的に接合しているアルミニウム粉末についても、同様の理由によりアルミニウム純度99.99重量%以上が好ましい事は明白である。
なお、本明細書において、「平均粒子径(D50)」は、レーザー回折・散乱法によって求めた体積基準の粒度分布における積算値50%での粒径を意味する。

Claims (3)

  1. 陽極箔と、陰極箔と、前記陽極箔と前記陰極箔との間に介在したセパレータを有するコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子に含浸された電解液と、を備えた電解コンデンサであって、
    前記陽極箔もしくは前記陰極箔は、アルミニウムおよびアルミニウム合金の少なくとも1種からなる粉末の焼結粒で構成された焼結体を有しており、
    前記電解液の比抵抗が、1500Ω・cm以下であり、
    前記粉末または前記焼結粒の平均粒子径(D50)が、6μm以下であること
    を特徴とする電解コンデンサ。
  2. 前記陽極箔もしくは前記陰極箔は、前記焼結体と、前記焼結体を支持する基材とからなること
    を特徴とする請求項1に記載の電解コンデンサ。
  3. 前記電解液は、
    有機溶媒からなる溶媒、もしくは水と有機溶媒との混合物からなる溶媒と、
    有機酸または有機酸塩、無機酸または無機酸塩、および有機酸もしくは有機酸塩と無機酸もしくは無機酸塩との混合物からなる群から選ばれる少なくとも1種類の電解質と、を含むこと
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の電解コンデンサ。
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