JP2000228332A - 電解コンデンサ駆動用電解液及びこれを用いた電解コンデンサ - Google Patents
電解コンデンサ駆動用電解液及びこれを用いた電解コンデンサInfo
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Abstract
ーダンス比で表される低温特性に優れ、寿命特性が良好
なアルミニウム電解コンデンサの利用を可能にする電解
コンデンサ駆動用電解液を提供する。 【解決手段】 本発明の電解コンデンサ駆動用電解液
は、(1)20〜80重量%の有機溶媒と80〜20重
量%の水とで構成される溶媒と、(2)カルボン酸、カ
ルボン酸の塩、無機酸及び無機酸の塩から選択される少
なくとも1種以上の電解質と、(3)キレート化合物を
含む。
Description
関する。詳しく言えば、本発明は、低インピーダンスで
且つ低温特性に優れ、寿命特性が良好なアルミニウム電
解コンデンサの駆動用電解液に関する。
であり、種々の電気・電子製品において、主として電源
回路用や、ディジタル回路のノイズフィルター用に広く
使用されている。
ろな種類のものがあるが、本発明が関係するのはアルミ
ニウム電解コンデンサであり、そのうちの典型的なもの
は、高純度アルミニウム箔をエッチングして表面積を増
加させ、その表面を陽極酸化して誘電体化した陽極箔
と、この陽極箔に対向し、表面をエッチングされたアル
ミニウム陰極箔と、陽極箔と陰極箔との問に介在するセ
パレータ(隔離紙)とから構成した積層体を巻き取つた
構造の素子に電解液を含浸し、この素子をケース(一般
にはアルミニウム製)に収容し、そして弾性封口体で密
封して構成されている。電解コンデンサにはこのような
巻回構造以外のものもある。
解液の特性が電解コンデンサの性能を決定する大きな要
因をなす。特に近年の電解コンデンサの小型化に伴い、
陽極箔あるいは陰極箔はエッチング倍率の高いものが使
用されるようになり、コンデンサ本体の抵抗率が大きく
なっていることから、これに用いる電解液としては、抵
抗率(比抵抗)の小さな高電導度のものが常に要求され
る。
チレングリコール(EG)を主溶媒としてこれに水を約
10重量%程度まで加えて構成した溶媒に、電解質とし
てアジピン酸、安息香酸等のカルボン酸又はそのアンモ
ニウム塩を溶解したものが一般的である。このような電
解液では、比抵抗は1.5Ω・m(150Ω・cm)程
度である。
発揮するため、インピーダンス(Z)を低下させること
が絶えず求められている。インピーダンスは種々の要因
により決定され、例えばコンデンサの電極面積が増加す
れば低下し、そのため大型コンデンサになれば自ずと低
インピーダンス化が図られる。また、セパレータを改良
することで低インピーダンス化を図るアプローチもあ
る。とは言え、特に小型のコンデンサにおいては、電解
液の比抵抗がインピーダンスの支配因子となっている。
ン等)の低比抵抗電解液が開発されている(特開昭62
−145713、62−145714、62−1457
15号公報)が、低比抵抗電解質として知られる電子伝
導体を用いた固体コンデンサに比べると、非プロトン系
電解液を用いたコンデンサはインピーダンスがはるかに
劣っている。
解液を使用するために低温特性が悪く、100kHzに
おける−40℃でのインピーダンスと20℃でのインピ
ーダンスとの比(Z(−40℃)/Z(20℃))は約
40と、かなり大きいのが実情である。
電解液の溶媒の一部として用いられる水は、陽極箔や陰
極箔の材料にとって化学的に活性な物質であり、陽極箔
や陰極箔に作用すること(水和反応)で、通常は電解コ
ンデンサの短寿命化を招きやすい。
インピーダンスで且つ、低温と常温でのインピーダンス
比で表される低温特性に優れ、しかも寿命特性も良好な
アルミニウム電解コンデンサ用の駆動用電解液を提供す
ることを目的とするものである。
ーダンス化し、低温特性が向上し、且つ長寿命を実現し
た電解コンデンサを提供することも、本発明の目的であ
る。
駆動用電解液は、(1)20〜80重量%の有機溶媒と
80〜20重量%の水とで構成される溶媒と、(2)カ
ルボン酸、カルボン酸の塩、無機酸及び無機酸の塩から
選択される少なくとも1種以上の電解質と、(3)キレ
ート化合物、を含むことを特徴とする。
は、アルミニウム電極箔の水和反応を抑制することで電
極箔の劣化を防止し、それにより電解コンデンサの長寿
命化をもたらすものであるが、電解質としてカルボン酸
又はその塩の有機系電解質と、無機酸又はその塩の無機
系電解質とを併用した場合に、電解コンデンサのより一
層の長寿命化の効果が奏される。
本発明の電解液を使用していることを特徴とする。
解液では、溶媒を有機溶媒と水との混合物から構成す
る。
ロトン系溶媒を使用することができる。代表的なプロト
ン系溶媒の例としては、アルコール化合物を挙げること
ができる。アルコール化合物の具体的な例としては、エ
チルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコー
ル等の一価アルコール、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、プロピレング
リコール等の二価アルコール(グリコール)、グリセリ
ン等の三価アルコールを挙げることができる。非プロト
ン系溶媒の例には、γ−ブチロラクトン等のラクトン化
合物の如き分子内分極化合物が含まれる。有機溶媒は、
プロトン系溶媒と非プロトン系溶媒の中から選択される
1種以上を使用することができる。複数種のプロトン系
溶媒を使用してもよく、複数種の非プロトン系溶媒を使
用してもよく、プロトン系溶媒と非プロトン系溶媒の混
合系を使用してもよい。
媒のほかに水が含まれる。このように、本発明の電解液
における溶媒は有機溶媒と水との混合物である。本発明
においては、このような混合溶媒を使用することで、溶
媒の凝固点を低下させ、それにより低温での電解液のイ
ンピーダンス特性を改善して、低温と常温でのインピー
ダンス比が小さいことで示される良好な低温特性を実現
することができる。溶媒中の水の含有量は20〜80重
量%が好適であり、残部が有機溶媒である。水の含有量
が20重量%より少ない場合にも、80重量%を超える
場合にも、電解液の凝固点降下の度合いは不十分とな
り、電解コンデンサの良好な低温特性を得るのが困難に
なる。溶媒においてより好適な水の量は30〜80重量
%であり、最も好ましい水の量は45〜80重量%であ
る。
特に好ましくはカルボン酸、カルボン酸の塩、無機酸及
び無機酸の塩のうちから選択される1種以上を使用する
ことができる。カルボン酸として使用できるものには、
蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、p−ニトロ安息香
酸、サリチル酸及び安息香酸に代表されるモノカルボン
酸や、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ア
ジピン酸、フマル酸、マレイン酸、フタル酸及びアゼラ
イン酸に代表されるジカルボン酸が含まれ、例えばクエ
ン酸、オキシ酪酸のようにOH基等の官能基を持ったカ
ルボン酸も使用可能である。無機酸として使用できるも
のには、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ホウ酸、スル
ファミン酸等が含まれる。カルボン酸又は無機酸の塩と
しては、アンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等
を使用することができ、これらのうちアンモニウム塩を
用いるのがより好ましい。また、電解質として無機酸又
はその塩を使用すると、それによる電解液の凝固点降下
が期待でき、そのため電解液の低温特性の更なる向上に
寄与するものと考えられる。
量は、電解液に要求される特性、使用する溶媒の種類、
使用する電解質の種類等の条件に応じて、適宜決定すれ
ばよい。とは言え、一般的に言って、カルボン酸又はそ
の塩の量は、電解液の全重量の3〜30重量%程度がよ
い。3重量%に満たない場合には所望の電導度を十分確
保することができず、30重量%を超えると効果が飽和
してくる上に、溶媒に溶けにくくなる。無機酸又はその
塩の量は、電解液の全重量の0.1〜15重量%程度が
よく、0.1重量%に満たない場合には所望の電導度を
十分確保できず、15重量%を超えると効果が飽和して
くる上に、溶媒に溶けにくくなる。カルボン酸又はその
塩と無機酸又はその塩を併用する場合にも、上述の範囲
内で使用することができる。
ト化合物が含まれる。本発明において使用するキレート
化合物は、金属イオンへ配位することで金属を含んだ環
状構造(「キレート環」として知られる)を形成する化
合物のことである。本発明において使用されるキレート
化合物の代表例は、エチレンジアミン四酢酸(EDT
A)、trans−1,2−ジアミノシクロヘキサン−
N,N,N’,N’−四酢酸一水和物(CyDTA)、
ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、エチレンジ
アミンテトラキス(メチレンホスホン酸)(EDTP
O)、ジエチレントリアミン−N,N,N’,N”,
N”−五酢酸(DTPA)、ジアミノプロパノール四酢
酸(DPTA−OH)、エチレンジアミン二酢酸(ED
DA)、エチレンジアミン−N,N’−ビス(メチレン
ホスホン酸)1/2水和物(EDDPO)、グリコール
エーテルジアミン四酢酸(GEDTA)、ヒドロキシエ
チルエチレンジアミン三酢酸(EDTA−OH)等であ
る。キレート化合物は、酸、塩、エステル、無水物等の
いずれの形で使用してもよい。
は、アルミニウム電極箔の水和反応を抑制することによ
り電極箔の劣化を防ぎ、電解コンデンサの長寿命化に寄
与するものと考えられる。また、キレート化合物の添加
により耐食性が向上するという付随効果もある。キレー
ト化合物は2種以上の混合物として使用することも可能
である。
量を基準として0.01〜3重量%が好適である。添加
するキレート化合物の量が0.01重量%に満たない場
合、電解コンデンサの長寿命化の効果はほとんど期待で
きず、3重量%を超えると効果が飽和するほか、溶液中
に析出して低温特性の劣化を誘発し、更には電解液自体
が非常に高価になるという不都合もある。キレート化合
物のより好ましい添加量は0.05〜3重量%である。
上述の電解質及び添加剤を使用すると、電解液の比抵抗
を30℃において例えば20Ω・cm程度まで低下させ
ることができ、すなわち低インピーダンスの電解コンデ
ンサを実現することができる。先に述べたように、通常
の電解液で得られる比抵抗はせいぜい150Ω・cm程
度であるから、本発明による低インピーダンス化の効果
は目覚ましいものと言える。
以外の成分を追加の添加剤として含有することができ
る。適当な添加剤としては、例えば、本発明者らが本発
明と同時的に発明し、別に特許出願した発明で使用され
るような、下記の化合物を包含する。
の添加剤は、一般に、電解液の全重量の0.01〜5重
量%の量で使用され、これを使用すれば低インピーダン
スコンデンサのAl電極箔の水和反応の抑制による長寿
命化、電解コンデンサの低温特性の改善、耐食性の向上
の効果を奏することができる。
トース、キシロース、ガラクトース等。糖類は、一般に
0.01〜5重量%の範囲で添加するのが好ましい。こ
のような糖類は、アルミニウム電極箔の水和反応を抑制
することで電極箔の劣化を防ぎ、電解コンデンサの長寿
命化を促進することができる。電解質としてカルボン酸
を使用する場合、糖類はその分解の抑制にも効果があ
る。
に2−ヒドロキシベンジルアルコール)、L−グルタミ
ン酸又はその塩(例えばNa、K、NH4 、アミン及び
アルキルアンモニウム塩)等。この添加剤は、一般に、
0.01〜5重量%の範囲で添加するのが好ましい。こ
のような添加剤は、アルミニウム電極箔の水和反応の抑
制により電極箔の劣化を防ぎ、電解コンデンサの長寿命
化に寄与する。 (d)ニトロフェノール、ニトロ安息香酸、ジニトロ安
息香酸、ニトロアセトフェノン及びニトロアニソールよ
り選択されるニトロ化合物。この添加剤は、一般に電解
液の全重量の0.01〜5重量%の量で使用され、そし
てこれを使用すると水素ガスの顕著な吸収効果が得られ
る。
くは組み合わせて使用することができる。
ニウム電解コンデンサあるいはその他の電解コンデンサ
の分野で常用の添加剤を更に添加してもよく、それらの
例としては、マンニット、シランカップリング剤、水溶
性シリコーン、高分子電解質などを挙げることができ
る。
ノラクトンのうちの一方又は両方を更に含有することが
できる。グルコン酸やグルコノラクトンは、低インピー
ダンスコンデンサのAl電極箔の水和反応の抑制による
長寿命化、電解コンデンサの低温特性の改善、耐食性の
向上の効果を奏することができる。
として、カルボン酸又はその塩と、無機酸又は無機酸の
塩とを併用すると、それらを単独で使用した場合に比較
して、電解コンデンサの寿命を顕著に延長することがで
きるという効果も得ることができる。その上、従来の電
解コンデンサでは、電導度などの問題から、無機酸系の
電解質は主に中〜高電圧(160〜500V)のタイプ
の電解コンデンサに使用されてきたが、本発明のように
有機系と無機系の電解質を組み合わせて使用した場合、
低電圧(160V未満)のタイプの電解コンデンサにお
いても有利に使用することができる。
物である溶媒に電解質とキレート化合物を溶解すること
で簡単に調製することができる。上述の(a)〜(d)
の追加の添加剤やその他の添加剤を使用する場合も、そ
れらを溶媒に溶解させればよい。
て誘電体化したアルミニウムから製作した陽極箔と、こ
の陽極箔の誘電体化した面に対向するアルミニウム製の
陰極箔と、陽極箔と陰極箔との問に介在するセパレータ
(隔離紙)とから構成した巻回素子に電解液を含浸した
ものをケ−ス内に密封したものであり、電解液として本
発明の電解液を使用している。このように本発明の電解
液を使用していることから、この電解コンデンサにあっ
ては、有機溶媒と水との混合溶媒による低温特性向上の
効果、キレート化合物の添加による電極箔の水和反応抑
制による長寿命化の効果と併せて、低インピーダンス化
の効果を達成することができる。
言うまでもなく、ここに掲げた実施例は本発明を例示す
るためのものであり、本発明を限定しようとするもので
はない。
は、巻回構造のアルミニウム電解コンデンサを例に説明
することにする。まず、アルミニウム箔を電気化学的に
エッチング処理し、陽極酸化して表面に酸化皮膜を形成
し、その後電極引出し用リードタブを取りつけてアルミ
ニウム陽極箔を作った。次に、別のアルミニウム箔にや
はり電気化学的にエッチング処理を施した後、電極引出
し用リードタブを収り付けてアルミニウム陰極箔を作っ
た。続いて、陽極箔と陰極箔間にセパレータ(隔離紙)
を挟んで巻回することにより、コンデンサ素子を作っ
た。そしてこのコンデンサ素子に、表1〜4に組成を示
した電解液を含浸してから、有底アルミニウムケースに
電極引出し用リードタブがケースの外に出るようにして
収容し、このケースの開口を弾性封口体で密封して、巻
回構造の電解コンデンサ(10WV−1000μF)を
作製した。
値を表1〜4に示す。また、製作した電解コンデンサに
ついての低温(−40℃)でのインピーダンスと常温
(20℃)でのインピーダンスとの比として表されるイ
ンピーダンス比(Z比)を、120Hzと100kHz
で測定した。測定結果は表1〜4に示される。表1は、
キレート化合物添加剤を含まない電解液を使用した比較
例を示しており、表2〜4は、キレート化合物を添加し
た本発明の電解液を使用した実施例を示している。
するため、容量、tanδ及び漏れ電流の初期値を測定
したコンデンサについて、105℃中で定格電圧を印加
して1000時間放置した後、もう一度これらの特性値
を測定した。結果をやはり表1〜4に示す。
明の電解液の比抵抗は、比較例のものと同等であること
が分かり、これらの比抵抗値は従来の一般の電解液のそ
れと比べて小さくなっていることがわかる。実施例5の
電解液の比抵抗値は表2のデータだけを見れば高いよう
に見えるが、上述のように従来の一般の電解液における
比抵抗値が150Ω・cm程度であったことから、これ
は通常の電解コンデンサと実質的に遜色なく、十分実用
的なレベルにあると言え、これまでの電解コンデンサと
の比較において相対的に低いインピーダンスを実現して
いることに注目すべきである。従って本発明の電解液を
使用したコンデンサは、これまでのものに比べて一層の
低インピーダンスを実現することができ、そうでなくと
も少なくともこれまでのものと同等程度の低インピーダ
ンスを実現することができる。
サにあっては、Z比が小さいことが分かり、特に100
kHzの高周波数でのZ比が比較例のものに比べて小さ
く抑えられていることが分かる。このことは、本発明の
電解液を用いた電解コンデンサが広い周波数にわたり良
好な低温特性を発揮することを示している。
発明の実施例では、105℃で1000時間経過後にお
いても安定した特性を示しており、ガス発生によるコン
デンサ自体の破壊に至ることもなかった。それに対し、
キレート化合物添加剤を含まない電解液を使用した比較
例のコンデンサは、いずれも1000時間を経過するは
るか以前にガス発生により防爆弁が作動して使用不能に
なった。このことから、本発明によれば電解コンデンサ
の長寿命化が容易に達成できることが分かる。
電解液を使用して、先の各例と同様に電解コンデンサを
作製し、諸特性を測定した。これらの例では、寿命特性
を評価するためのデータを105℃で5000時間後に
測定した。
しない電解液を使用した比較例1〜3においては250
〜500時間経過するまでにいずれも使用不能となった
のに対し、実施例21〜26のコンデンサの場合には、
容量の低下が認められるとは言え、5000時間経過後
にも使用可能であった。
ルボン酸又はその塩と無機系電解質の無機酸とを併用し
ている実施例21、22、25と、有機系電解質又は無
機系電解質の一方だけを使用している実施例23、2
4、26とを比較すると、前者の方が後者よりも500
0時間後の経時変化による容量低下が少ないことであ
る。このことから、本発明において有機系電解質と無機
系電解質を併用すると、電解コンデンサの寿命特性が更
に改善されることが分かる。
ピーダンスで、低温特性に優れ、寿命特性が良好な高信
頼性の電解コンデンサの利用が可能になる。
Claims (8)
- 【請求項1】 (1)20〜80重量%の有機溶媒と8
0〜20重量%の水とで構成される溶媒と、(2)カル
ボン酸、カルボン酸の塩、無機酸及び無機酸の塩から選
択される少なくとも1種以上の電解質と、(3)キレー
ト化合物、を含むことを特徴とする電解コンデンサ駆動
用電解液。 - 【請求項2】 前記有機溶媒がプロトン系溶媒と非プロ
トン系溶媒のうちから選択される少なくとも1種以上の
溶媒である、請求項1記載の電解コンデンサ駆動用電解
液。 - 【請求項3】 前記カルボン酸及びカルボン酸の塩が、
蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、p−ニトロ安息香
酸、サリチル酸、安息香酸、シュウ酸、マロン酸、コハ
ク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン
酸、フタル酸、アゼライン酸、クエン酸及びオキシ酪酸
並びにそれらのアンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウ
ム塩、アミン塩及びアルキルアンモニウム塩から選択さ
れる、請求項1又は2記載の電解コンデンサ駆動用電解
液。 - 【請求項4】 前記無機酸及び無機酸の塩が、リン酸、
亜リン酸、次亜リン酸、ホウ酸及びスルファミン酸並び
にそれらのアンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム
塩、アミン塩及びアルキルアンモニウム塩から選択され
る、請求項1から3までのいずれか一つに記載の電解コ
ンデンサ駆動用電解液。 - 【請求項5】 前記キレート化合物が、エチレンジアミ
ン四酢酸、trans−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン−N,N,N’,N’−四酢酸一水和物、ジヒドロキ
シエチルグリシン、エチレンジアミンテトラキス(メチ
レンホスホン酸)、ジエチレントリアミン−N,N,
N’,N”,N”−五酢酸、ジアミノプロパノール四酢
酸、エチレンジアミン二酢酸、エチレンジアミン−N,
N’−ビス(メチレンホスホン酸)1/2水和物、グリ
コールエーテルジアミン四酢酸及びヒドロキシエチルエ
チレンジアミン三酢酸のうちから選択される、請求項1
から4までのいずれか一つに記載の電解コンデンサ駆動
用電解液。 - 【請求項6】 電解液の全重量を基準として0.01〜
3重量%のキレート化合物を含有する、請求項1から5
までのいずれか一つに記載の電解コンデンサ駆動用電解
液。 - 【請求項7】 グルコン酸及びグルコノラクトンのうち
の一方又は両方を更に含有する、請求項1から6までの
いずれか一つに記載の電解コンデンサ駆動用電解液。 - 【請求項8】 請求項1から7までのいずれか一つに記
載の電解コンデンサ駆動用電解液を電解液としているこ
とを特徴とする電解コンデンサ。
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