JP7166156B2 - アクチュエータ、およびアクチュエータの製造方法 - Google Patents
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Description
本発明において、コイル線が接続された配線基板は、一方側部材の側面に沿うように設けられており、配線基板が突出していない。このため、アクチュエータを各種機器等に搭載する際、無駄なスペースが発生しにくい。また、配線基板は、係合穴に係合凸部が嵌った状態でも、第1位置と第2位置とに移動可能であるため、配線基板が第2位置にあるときに端部とランドを接続した後、配線基板を第1位置に移動させれば、コイルと端部との
間にコイル線の弛みを付与することができる。従って、コイル線の断線を抑制することができる。また、上記の操作を行う際、係合穴に係合凸部が嵌った状態にあるため、配線基板の可動範囲が制限されているとともに、係合穴と係合凸部とがガイドとして機能する。従って、コイル線とランドとの接続を行う第2位置からコイル線の弛みを付与する第1位置への配線基板の移動に容易に行うことができる。
広がった隙間が設けられ、前記隙間に前記接着剤が充填されている態様を採用することができる。かかる態様によれば、配線基板と側面との間に接着剤を充填しやすいので、配線基板と側面とを接着剤によって容易に固定することができる。
および磁石8が支持体2(他方側部材)の側に設けられ、コイル7が可動体3(一方側部材)の側に設けられた態様を採用することができる。以下の説明では、コイル7が支持体2の側に設けられ、磁石8が可動体3の側に設けられた態様を中心に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るアクチュエータ1の斜視図である。図2は、図1に示すアクチュエータ1のXZ断面図である。図3は、図1に示すアクチュエータ1を分解して第1方向Zの一方側Z1からみたときの分解斜視図である。図4は、図1に示すアクチュエータ1を分解して第1方向Zの他方側Z2からみたときの分解斜視図である。
図5は、図2に示す磁気駆動回路6の分解斜視図である。図2および図5に示すように、磁気駆動回路6は、コイル7と、コイル7に対して第1方向Zで対向する磁石8とを有している。コイル7は、第2方向Xで並列するように配置された第1コイル71および第2コイル72からなり、コイル7は、支持体2のうち、ホルダ60に保持されている。
図6は、図5に示すホルダ60およびコイル7等の説明図である。図7は、図6に示すホルダ60等の説明図である。図6および図7に示すように、コイル7は、第3方向Yに長辺701(有効部分)が延在する長円形状の空芯コイルであり、第3方向Yの一方側Y1にコイル線の端部705が引き出されている。
出した受け部641、642が形成されている。従って、第1コイル71および第2コイル72を第1方向Zの一方側Z1からコイル保持穴651、652に装着すると、コイル7の短辺702(無効部分)が受け部641、642によって第1方向Zの他方側Z1で支持された状態となる。この状態で、ホルダ60には第1方向Zの一方側Z1からプレート26が重ねられ、プレート26は、接着剤によって第1コイル71および第2コイル72と固定されるとともに、ホルダ60に固定される。プレート26は、例えば、アルミニウムやステンレス等の非磁性の金属板である。
本形態では、第1ケース部材16、ホルダ60および第2ケース部材17を第1方向Zに重ねた状態で、第2ケース部材17の貫通穴17e、ホルダ60の貫通穴60e、および第2ケース部材17の貫通穴17eにネジ18を止め、第1ケース部材16、ホルダ60および第2ケース部材17を第1方向Zで締結する。ネジ18を止めた際、ネジ18の頭は、第2ケース部材17から第1方向Zの他方側Z2に突出しない。
図8は、図2に示す可動体3の説明図である。図5および図8に示すように、図2等に示す可動体3は、コイル7に対して第1方向Zの一方側Z1で対向する平板部860を備えた第1ヨーク86と、コイル7に対して第1方向Zの他方側Z2で対向する平板部870を備えた第2ヨーク87と、磁石8とを有している。磁石8は、第1ヨーク86の平板部860のコイル7と対向する面、および第2ヨーク87の平板部870のコイル7と対
向する面の少なくとも一方に保持されてコイル7に第1方向Zで対向している。
第1ヨーク86は、第1ヨーク86の一部が、磁石8が固定された一方面から突出して第1磁石81および第2磁石82の第1ヨーク86の平板部860の面内方向における位置決めを行う位置決め凸部865を有している。本形態において、位置決め凸部865は、第1磁石81の第2磁石82側の位置を規定する第1凸部865aと、第2磁石82の第1磁石81側の位置を規定する第2凸部865bとを含んでいる。本形態において、第1凸部865aと第2凸部865bとは、第1磁石81と第2磁石82との間に設けられた共通の凸部865cからなる。凸部865c(第1凸部865aおよび第2凸部865b)は、第3方向Yで離間する2箇所に設けられている。
。
図2に示すように、本形態では、可動体3に用いた第1ヨーク86の第1連結板部861に対して第2方向Xの一方側X1には、第1ケース部材16の第1壁部161、ホルダ60の第1壁部61、および第2ケース部材17の第1壁部171の内面が、連続した平面を構成した状態で対向している。従って、第1連結板部861は、可動体3が第2方向Xの一方側X1に移動した際に可動体3の第2方向Xの一方側X1への可動範囲を規制する第1ストッパを構成している。
本形態のアクチュエータ1において、コイル7に交流を印加すると、可動体3は、第2方向Xに振動するため、アクチュエータ1における重心が第2方向Xに変動する。このため、利用者は、第2方向Xの振動を体感することができる。その際、コイル7に印加する交流波形を調整して、可動体3が第2方向Xの一方側X1に移動する加速度と、可動体3が第2方向の他方側X2に移動する加速度とを相違させれば、利用者は、第2方向Xにおいて方向性を有する振動を体感することができる。
図2、図4および図5に示すように、支持体2および可動体3に対して接続する接続体90が設けられている。接続体90は、弾性および粘弾性の少なくとも一方を備えている。本形態において、接続体90は、支持体2と可動体3とが第1方向Zで対向する個所に設けられた粘弾性部材9であり、第1方向Z、第2方向X、および第3方向Y方向に弾性的に変形可能である。粘弾性とは、粘性と弾性の両方を合わせた性質のことであり、ゲル状部材、プラスチック、ゴム等の高分子物質に顕著に見られる性質である。従って、粘弾性部材9として、各種ゲル状部材を用いることができる。粘弾性部材9として、天然ゴム、ジエン系ゴム(例えば、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム)、クロロプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム等)、非ジエン系ゴム(例えば、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等)、熱可塑性エラストマー等の各種ゴム材料及びそれらの変性材料を用いてもよい。
配置され、可動体3の第2ヨーク87と支持体2の第2ケース部材17とが第1方向Zで対向する個所に第2粘弾性部材92が配置されている。より具体的には、第1粘弾性部材91は、第1ヨーク86の平板部860と第1ケース部材16の凹部166、167の底部との間の各々に設けられ、第2粘弾性部材92は、第2ヨーク87の平板部870と第2ケース部材17の凹部176、177の底部との間の各々に設けられている。
図9は、図6等に示す係合凸部69の説明図である。図10は、図9に示す係合凸部69の突出部691の説明図であり、突出部691で係合凸部69を切断したときの断面図である。図11は、図6等に示す係合穴159の説明図である。図12は、図9に示す係合凸部69を第3位置P3で係合穴159に嵌めた状態を示す説明図である。図13は、
図9に示す配線基板15を第2位置に移動させたときの係合凸部69と係合穴159との位置関係を示す説明図である。図14は、図11に示す配線基板15が第1位置P1でホルダ60に保持された状態の説明図である。図15は、図5等に示す配線基板15とホルダ60の第3壁部63との間の隙間を示す断面図である。
15の第1位置P1に向けての可動範囲は、突出部691の係合穴159の内周面への当接によって制限される。その際、突出部691と係合穴159の内周面とが当接する部分は湾曲部分691a、159dである。この状態で、鍔部692は、配線基板15に第3壁部63とは反対側から重なっているため、配線基板15の姿勢が維持される。
本形態では、第1ケース部材16の貫通穴16bから差し込んだ支持ピン(図示せず)によって第1ヨーク86を支持しながら、第1ケース部材16、第1ヨーク86、ホルダ60、および第2ヨーク87を第1方向Zに重ねるとき、貫通穴16aから差し込んだ位置決めピンを基準に第1ケース部材16の貫通穴16a、第1ヨーク86の切り欠き869、ホルダ60の切り欠き603、および第2ヨーク87の切り欠き879を重ねる。従って、第1ケース部材16、第1ヨーク86、ホルダ60、および第2ヨーク87を適正に重ねることができる。
以上説明したように、本形態のアクチュエータ1においては、図5に示すように、支持体2の側面(ホルダ60の第3壁部63)に沿うように配線基板15が設けられているため、配線基板15が突出していない。このため、アクチュエータ1を各種機器等に搭載する際、無駄なスペースが発生しにくい。
部69とがガイドとして機能する。従って、コイル線の端部705と第1ランド151との接続を行う第2位置P2からコイル線の弛みを付与する第1位置P1への配線基板15の移動に容易に行うことができる。
上記実施形態では、支持体2にコイル7および配線基板15が保持されている態様を例示したが、可動体3にコイル7および配線基板15が保持されている場合に本発明を適用してもよい。
Claims (12)
- 支持体と、
可動体と、
前記支持体および前記可動体のうちの一方側部材に設けられたコイルを備え、前記可動体を前記支持体に対して相対移動させる磁気駆動回路と、
前記一方側部材の側面に沿うように前記一方側部材に保持され、前記コイルを構成するコイル線の端部が接続されたランドを有する配線基板と、
を備え、
前記一方側部材には、前記端部を前記側面に引き出す引き出し部と、前記側面から突出した係合凸部と、が形成され、
前記配線基板には、前記係合凸部が嵌った係合穴が形成されており、
前記係合凸部と前記係合穴の内縁との間には、前記配線基板が前記側面に保持された第1位置より前記ランドと前記引き出し部との位置が離間した第2位置に向けて前記配線基板を前記側面に沿って直線移動可能にして、前記配線基板が第1位置にあるときに前記コイルと前記端部との間に前記コイル線の弛みを付与する遊びが設けられていることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項1に記載のアクチュエータにおいて、
前記係合凸部は、前記側面から突出した突出部と、前記突出部の先端部で前記突出部から前記突出部の突出方向に対して直交する方向に張り出した鍔部と、を有し、
前記配線基板が前記第1位置と前記第2位置との間の第3位置にあるとき、前記鍔部が前記係合穴を通過可能であり、
前記配線基板は、前記第1位置および前記第2位置において前記突出部が前記係合穴に嵌った状態で前記鍔部の一部が前記配線基板に前記側面とは反対側から重なることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項2に記載のアクチュエータにおいて、
前記係合穴および前記係合凸部を前記側面に対して直交する方向からみたとき、
前記係合穴は、第1穴部と、前記第1穴部より小さな第2穴部とが繋がった形状を有し、
前記突出部は、前記配線基板の前記第1位置と前記第2位置との可動方向に対して直交する方向の幅が、前記第1穴部および前記第2穴部の幅より狭く、
前記鍔部は、前記第1穴部と略同一サイズの第3部分と、前記第2穴部と略同一サイズの第4部分とが繋がった形状を有し、
前記配線基板の前記第2位置に向けての可動範囲、および前記配線基板の前記第1位置に向けての可動範囲は、前記突出部の前記係合穴の内周面への当接によって制限されることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項3に記載のアクチュエータにおいて、
前記係合穴および前記係合凸部を前記側面に対して直交する方向からみたとき、
前記第1穴部、前記第2穴部、および前記第4部分は各々、前記可動方向に対して直交する方向に位置する両端部が湾曲した形状を有し、
前記第3部分の前記可動方向に対して直交する方向に位置する両端部には、前記第3部分の側で前記第1穴部と略同一形状に湾曲した湾曲部分と、前記湾曲部分から前記第4部分とは反対側に直線的に延在した直線部分と、を備えていることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項3または4に記載のアクチュエータにおいて、
前記配線基板が前記第2位置に移動した際に前記突出部と前記係合穴の内周面とが当接
する部分は直線部分であり、
前記配線基板が前記第1位置に移動した際に前記突出部と前記係合穴の内周面とが当接する部分は湾曲部分であることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項1から5まで何れか一項に記載のアクチュエータにおいて、
前記係合穴および前記係合凸部は、前記配線基板の前記第1位置と前記第2位置との可動方向に対して直交する方向に沿って複数設けられていることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項1から6までの何れか一項に記載のアクチュエータにおいて、
前記配線基板は、前記係合凸部を塑性変形させることにより前記側面に保持されていることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項1から7までの何れか一項に記載のアクチュエータにおいて、
前記配線基板と前記側面とは、接着剤によって固定されていることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項8に記載のアクチュエータにおいて、
前記配線基板と前記側面との間には、一方方向から他方方向に間隔が広がった隙間が設けられ、
前記隙間に前記接着剤が充填されていることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項1から9までの何れか一項に記載のアクチュエータにおいて、
前記コイルおよび前記配線基板は、前記支持体側に設けられていることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項10に記載のアクチュエータにおいて、
前記支持体は、前記コイルおよび前記配線基板を保持するホルダを備えていることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項1から11までの何れか一項に記載のアクチュエータの製造方法において、
前記配線基板が前記第2位置にあるときに前記端部と前記ランドを接続した後、前記配線基板を前記第1位置に移動させて、前記コイルと前記端部との間に前記コイル線の弛みを付与することを特徴とするアクチュエータの製造方法。
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