JP2009254216A - モータおよび送風ファン - Google Patents

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Abstract

【課題】モータの回路基板に大きな力を作用させることなく回路基板をインシュレータに固定する。
【解決手段】回路基板1223は中央に第1穴部61およびその周囲に2つの第2穴部62を備え、下部インシュレータ43は下方に突出する円筒状の第1軸方向係止部431および2つの第2軸方向係止部52を備える。回路基板1223と下部インシュレータ43とが固定される際には、第1および第2軸方向係止部431,52は回路基板1223に大きな力を与えることなくそれぞれ第1および第2穴部61,62に挿入され、回路基板1223が中心軸J1を中心として回転される。これにより、回路基板1223に衝撃を与えたり、回路基板1223を大きく撓ませることなく回路基板1223を下部インシュレータ43に固定することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、電機子に回路基板が固定されるモータおよび送風ファンに関する。
従来より、送風ファン用のモータの多くでは、電機子に電流を供給するための回路基板が電機子のインシュレータに取り付けられており、例えば、特許文献1では、固定子鉄心の一方の端部を覆うインシュレータに固定子鉄心の中心軸に平行に伸びる突起状の基板保持部が設けられ、基板保持部の先端は径方向外方に突出する。一方、板状の駆動用回路基板には挿入孔が設けられ、基板保持部が弾性変形を利用しつつ挿入孔に挿入されて、基板保持部の先端が駆動用回路基板に係合することにより、駆動用回路基板がインシュレータに固定される。同様に、特許文献2では、鉄心に取り付けられる略環状の絶縁体から突出する突起がプリント配線板に弾性変形を利用しつつ挿入されるとともに、突起の先端がプリント配線板に係合することにより当該絶縁体にプリント配線板が固定される。
特許文献3では、固定子コアを覆う成型絶縁体に固定子コアの中心軸に平行に伸びる支柱が設けられ、成形絶縁体に取り付けられる環状の配線基板の内周の一部に切欠が設けられる。成型絶縁体に配線基板が取り付けられる際には、支柱の先端の径方向外方に伸びる爪部が配線基板の切欠の周囲の部位に当接して支柱が弾性変形することにより、爪部と切欠の周囲の部位とが係合する。
特開平10−304613号公報 特許第3642098号公報 特開平11−355996号公報
ところで、特許文献1ないし3に示されるインシュレータと回路基板とを固定する技術では、インシュレータに設けられる突起により回路基板が回路基板の厚さ方向に押圧されるため、突起が回路基板に挿入される際の過度の負荷による衝撃や回路基板の撓みにより回路基板上の回路パターンや電子部品が損傷するおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、回路基板に衝撃や大きな力を作用させることなく回路基板をインシュレータに固定することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、電動式のモータであって、ステータ部と、中心軸を中心として回転するロータ部と、前記ステータ部に対して前記ロータ部を回転可能に支持する軸受機構とを備え、前記ステータ部が、前記ロータ部の界磁用磁石に対向しつつ前記界磁用磁石との間でトルクを発生する電機子と、前記中心軸に略垂直な板状であり、前記電機子の前記中心軸方向における一方側において前記電機子のインシュレータに取り付けられた回路基板とを備え、前記インシュレータが、前記回路基板に向かって突出し、前記回路基板の板状本体の一部である複数の係合部にそれぞれ係合することにより前記インシュレータから前記中心軸に平行な方向に前記回路基板が分離することを防止する複数の軸方向係止部と、前記中心軸に略垂直な方向における前記回路基板の位置および向きを固定して前記複数の軸方向係止部と前記複数の係合部との係合を維持する水平方向固定部とを備え、前記回路基板が前記インシュレータに取り付けられる際に、前記回路基板が前記電機子の前記中心軸方向における前記一方側に配置されて前記回路基板が前記中心軸もしくは前記中心軸に平行な軸を中心として回転されることにより、または、前記中心軸に略垂直な方向にスライドされることにより、前記複数の軸方向係止部と前記複数の係合部とが係合するとともに前記水平方向固定部により前記回路基板の位置および向きが固定される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のモータであって、前記インシュレータが、前記回路基板に向かって突出し、前記回路基板の穴部に挿入されることにより、前記複数の軸方向係止部と前記複数の係合部とが係合する際の前記回路基板の回転中心となる回転中心部をさらに備える。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のモータであって、前記複数の軸方向係止部に含まれる2以上の軸方向係止部が前記回転中心部を中心とする周方向に並び、前記2以上の軸方向係止部のそれぞれの先端部が、前記回路基板の前記電機子とは反対側の面上にて前記回転中心部を中心とする径方向外方または内方へと突出して前記回路基板の係合部に係合する係合突起を有する。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のモータであって、前記2以上の軸方向係止部のそれぞれが前記回路基板に形成された穴部に挿入され、前記穴部が、前記回転中心部を中心として周方向に沿って伸びる長穴状であり、前記径方向の幅が広い幅広部と、少なくとも一部の幅が前記幅広部よりも狭い幅狭部とを前記周方向に沿って有し、前記幅狭部のエッジ部の少なくとも一部が軸方向係止部と係合する係合部であり、前記軸方向係止部が前記幅広部に挿入された後に前記回路基板が前記回転中心部を中心に回転することにより、前記幅狭部の前記係合部と前記軸方向係止部の前記係合突起とが係合する。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のモータであって、前記複数の軸方向係止部のいずれかが、前記回路基板の穴部に挿入されて前記複数の軸方向係止部と前記複数の係合部とが係合する際の前記回路基板の回転中心となる回転中心部である。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のモータであって、前記回転中心部が、外側面から外側に突出する係合突起を有し、前記回路基板の前記穴部が前記係合突起に対応して外側に広がる切欠部を有し、前記係合突起が前記切欠部に重ねられて前記回転中心部が前記穴部に挿入された後に前記回路基板が前記回転中心部を中心に回転することにより、前記中心軸に平行な方向において前記穴部の内周の係合部と前記係合突起とが係合する。
請求項7に記載の発明は、請求項2ないし6のいずれかに記載のモータであって、前記回転中心部が前記インシュレータから前記中心軸を中心として円筒状に突出する部位である。
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載のモータであって、前記複数の軸方向係止部のうち少なくとも1つの軸方向係止部が前記水平方向固定部を兼ねており、前記回路基板の前記インシュレータへの取り付け時における前記回路基板の回転またはスライドにより、前記中心軸に略垂直な方向への前記少なくとも1つの軸方向係止部または前記少なくとも1つの軸方向係止部に係合する係合部の弾性変形を利用して前記中心軸に略垂直な方向における前記回路基板の位置および向きが固定される。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のモータであって、前記回路基板を回転またはスライドして前記水平方向固定部による前記回路基板の固定を解除するために必要なトルクまたは力が、前記回路基板の取り付け時のトルクまたは力よりも大きい。
請求項10に記載の発明は、電動式のモータであって、ステータ部と、中心軸を中心として回転するロータ部と、前記ステータ部に対して前記ロータ部を回転可能に支持する軸受機構とを備え、前記ステータ部が、前記ロータ部の界磁用磁石に対向しつつ前記界磁用磁石との間でトルクを発生する電機子と、前記中心軸に略垂直な板状であり、前記電機子の前記中心軸方向における一方側において前記電機子のインシュレータに取り付けられた回路基板とを備え、前記インシュレータが、前記回路基板に向かって突出して前記インシュレータから前記中心軸に平行な方向に前記回路基板が分離することを防止する複数の軸方向係止部を備え、前記回路基板が、前記回路基板の板状本体の一部であり、前記中心軸に平行な方向において前記複数の軸方向係止部とそれぞれ係合する複数の係合部と、前記複数の軸方向係止部が前記回路基板に対して挿脱可能に挿入された状態から、前記中心軸に略垂直な移動方向へと前記複数の軸方向係止部を導いて前記複数の軸方向係止部と前記複数の係合部とを係合させる複数の案内部と、前記板状本体の一部であり、係合状態の前記複数の軸方向係止部が前記移動方向とは反対方向へと移動することを防止する移動防止部とを備える。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のモータであって、前記複数の案内部のいずれかの案内部が軸方向係止部の移動方向に沿って伸びる長穴状であり、前記案内部が、前記案内部の幅を部分的に狭める突起を有し、前記突起が、前記軸方向係止部と係合する係合部であるとともに前記軸方向係止部の前記移動方向とは反対方向への移動を防止する移動防止部である。
請求項12に記載の発明は、送風ファンであって、請求項1ないし11のいずれかに記載のモータと、前記モータの前記ロータ部に固定され、前記中心軸を中心として回転することによりエアの流れを発生する複数の翼とを備える。
本発明によれば、回路基板に衝撃や大きな力を作用させることなく回路基板をインシュレータに固定することができる。請求項2ないし6の発明では、回路基板を容易に回転して取り付けることができる。請求項3の発明では、中心軸に平行な方向において回路基板を安定して係止することができる。
請求項7の発明では、回路基板の回転をさらに容易に行うことができる。請求項8の発明では、軸方向係止部と係合部とが水平方向固定部を兼ねることにより、インシュレータおよび回路基板の構造を簡素化することができる。請求項9の発明では、モータの信頼性を向上することができる。請求項11の発明では、案内部の突起が係合部および移動防止部を兼ねることにより回路基板の構造を簡素化することができる。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る軸流ファン1の縦断面図である。軸流ファン1は電動式のモータ12、モータ12のロータ部121に固定された複数の翼11、モータ12の外周を囲むハウジング13、および、モータ12を支持する複数の支持リブ14を備え、ハウジング13は支持リブ14によりモータ12に接続される。ハウジング13および支持リブ14は樹脂の射出成形により1つの部材として形成される。なお、図1では、図示の都合上、翼11および支持リブ14の概略形状を中心軸J1の左右に示している。
モータ12は、回転体であるロータ部121、固定体であるステータ部122およびステータ部122に固定される有底略円筒状のスリーブ部123を備え、中心軸J1に沿ってロータ部121がステータ部122に対して上側に位置する。以下の説明では、便宜上、中心軸J1に沿ってロータ部121側を上側、ステータ部122側を下側として説明するが、中心軸J1は必ずしも重力方向と一致する必要はない。また、特に定めがない限り、中心軸J1に垂直かつ中心軸J1を通る方向を「径方向」と呼ぶ。
ロータ部121は、有蓋略円筒状のロータホルダ1211、中心軸J1を中心とする円筒状の金属製のヨーク1212、ヨーク1212を介してロータホルダ1211の内側に取り付けられる略円筒状の界磁用磁石1213、および、ロータホルダ1211の上部中央から下方に突出するシャフト1214を備える。ロータホルダ1211の外周からは複数の翼11が径方向外方へと伸びる。ステータ部122は中央の開口にスリーブ部123が取り付けられるベース部1221、スリーブ部123の外側面に固定される電機子1222、および、電機子1222の中心軸J1方向における下側に配置される中心軸J1に略垂直な板状の回路基板1223を備える。ベース部1221は支持リブ14を介してハウジング13の内側面に固定され、スリーブ部123を介してステータ部122の他の部位を支持する。
電機子1222は、薄板状の珪素鋼板が積層されて形成されたステータコア41、ステータコア41の上部および下部を被覆する上部インシュレータ42および下部インシュレータ43、並びに、上部インシュレータ42および下部インシュレータ43の上から導線を巻回して形成されるコイル44を備え、下部インシュレータ43の下方にて後述の係合構造により回路基板1223が下部インシュレータ43に取り付けられる。
電機子1222はロータ部121の界磁用磁石1213と径方向において対向し、回路基板1223を介して外部電源(図示省略)から電流がコイル44に供給されて電機子1222と界磁用磁石1213との間で中心軸J1を中心とするトルクが発生する。DC(direct current)ブラシレスモータであるモータ1の回路基板1223にはホール素子や駆動回路(図示省略)が設けられ、ホール素子は界磁用磁石1213に対して中心軸J1に平行な方向に重なって配置されて界磁用磁石1213の対向する部位の磁極の変化を感知する。そして、ホール素子から出力される電圧に従って駆動回路によりコイル44に供給される電流の方向が切り替えられる。
スリーブ部123は、中心軸J1を中心とする略円筒状のスリーブ1231およびスリーブ1231の外側面および下部を覆う有底略円筒状のスリーブハウジング1232を備え、スリーブ1231にロータ部121のシャフト1214が挿入される。スリーブ1231には潤滑油が含浸されており、スリーブハウジング1232によりスリーブ部123内に潤滑油が保持される。
モータ12では、スリーブ1231、スリーブハウジング1232、シャフト1214および潤滑油により軸受機構120が構成されてステータ部122に対してロータ部121が回転可能に支持される。さらに、軸流ファン1では、中心軸J1を中心としてロータ部121および翼11が回転することにより図1中の上側から下側に向かって中心軸J1方向のエアの流れが発生する。
図2は下部インシュレータ43の底面図であり、ステータコア41の輪郭を二点鎖線にて示している。図3は下部インシュレータ43近傍を拡大して示す電機子1222の断面図であり、回路基板1223を二点鎖線にて示している。図2に示すように、ステータコア41は円筒状の中央部411、および、中央部411の外周から中心軸J1を中心として径方向外方に伸びるとともに外側の端部が周方向の両側に広がるT字状の4つの磁極歯412を備える。図2および図3に示すように、下部インシュレータ43は中心軸J1を中心として円筒状に突出する円筒部431および磁極歯412を覆う4つの磁極歯被覆部432を備え、円筒部431はステータコア41の中央部411から回路基板1223(図3参照)に向かって伸びる。なお、磁極歯412は磁極歯被覆部432よりも径方向外方に僅かに突出する。
下部インシュレータ43の円筒部431の下端部4311には、円筒部431の外側面から外側に突出して回路基板1223に係合する2つの係合突起51が設けられる。中心軸J1を挟んで互いに反対側に位置する2つの磁極歯被覆部432には、磁極歯被覆部432の先端の中央に回路基板1223に向かって突出する2つの突出部52が設けられる。
図4は回路基板1223の底面図であり、図5は回路基板1223が下部インシュレータ43に取り付けられた状態を示す図である。なお、図4および図5では回路基板1223の板状本体のみを示して板状本体に実装される電子部品の図示を省略しており、図5ではステータコア41やコイルの図示も省略している(他の実施の形態においても同様)。図4に示すように、回路基板1223の板状本体では中央に第1穴部61が設けられ、第1穴部61を挟んで互いに反対側に2つの第2穴部62が設けられる。第1穴部61は外側に広がる2つの切欠部611を有し、切欠部611は下部インシュレータ43の円筒部431の係合突起51(図2参照)に対応する位置に形成される。また、第2穴部62は中心軸J1を中心として周方向に沿って伸びる長穴状となっている。
図5に示すように、第1穴部61には下部インシュレータ43の円筒部431が挿入され、円筒部431の係合突起51は切欠部611近傍にて回路基板1223に中心軸J1に平行な方向において係合する。第2穴部62には下部インシュレータ43の突出部52の先端部521が挿入され、先端部521に設けられる後述の凹部が第2穴部62の中心軸J1を中心とする径方向外側にて回路基板1223に中心軸J1に平行な方向において係合する。
軸流ファン1では、下部インシュレータ43の円筒部431および回路基板1223の第1穴部61、並びに、下部インシュレータ43の突出部52および回路基板1223の第2穴部62により構成される係合構造にて下部インシュレータ43に対する回路基板1223の相対位置が固定される。以下の説明では、第1穴部61および第2穴部62のエッジの周囲の板状本体の一部を「エッジ部」と呼ぶ(他の実施の形態の回路基板の穴部においても同様)。また、円筒部431を「第1軸方向係止部431」と呼び、突出部52を「第2軸方向係止部52」と呼ぶ。
図6は第1軸方向係止部431の係合突起51近傍の部位を径方向外側から示す図であり、図7ないし図9は図6中の矢印Aないし矢印Cの位置における第1軸方向係止部431の断面図である。図2および図7に示すように、第1軸方向係止部431の下端部4311では係合突起51(図6参照)を除いてほぼ全周に亘って径方向内方に向かって窪む段差部4312が形成される。また、図6、図8および図9に示すように、係合突起51の上側には段差部4312(図8では破線にて示している。)は設けられておらず、係合突起51の真上に位置する部位512は段差部4312よりも上側の部位の外側面と面一となっている。
図4に示すように、回路基板1223の第1穴部61では、2つの切欠部611はそれぞれ中心軸J1を中心とする周方向に沿って主切欠部6111および主切欠部6111よりも中心軸J1を中心とする径方向の奥行きが小さい補助切欠部6112を有する。主切欠部6111の径方向の奥行きおよび周方向の幅は図2に示す第1軸方向係止部431の係合突起51の径方向の幅および周方向の幅よりも大きくされ、補助切欠部6112の径方向の奥行きおよび周方向の幅は係合突起51の径方向の幅および周方向の幅よりも小さくされる。さらに、補助切欠部6112の径方向の奥行きは図6、図8および図9に示す係合突起51の真上に位置する部位512の径方向の幅よりも大きくされる。
図5に示すように、第1軸方向係止部431および第1穴部61では、図4に示す補助切欠部6112の径方向外方に位置するエッジ部6113が第1軸方向係止部431の係合突起51に中心軸J1に平行な方向において係合する。すなわち、第1穴部61の内周のエッジ部6113は係合突起51に係合する係合部(以下、エッジ部6113を「係合部6113」という。)とされる。さらに、回路基板1223の上面(図5に示す面とは反対側の面)にて切欠部611を除く第1穴部61のエッジ部は図7および図9に示す第1軸方向係止部431の段差部4312の下方を向く面4312aに当接する。
図10は図2に示す第2軸方向係止部52の先端部521を径方向外側から示す図である。第2軸方向係止部52では、先端部521の周方向における一方の側面から図10中の左右方向に一定の距離だけ伸びる溝状の凹部5211が形成される。
図11は図4に示す回路基板1223の右側の第2穴部62を拡大して示す図であり、第2穴部62の周囲の部位に平行斜線を付している。第2穴部62の中心軸J1(図4参照)を中心とする径方向内側のエッジ(図11中の左側のエッジ)は中心軸J1を中心とする円弧状であり、第2穴部62の径方向外方のエッジの周囲の部位であるエッジ部の一部には突起6221が形成されて第2穴部62の径方向の幅が部分的に狭められる(図4中の左側の第2穴部62においても同様)。
突起6221では、図11中の紙面上側のエッジは周方向におよそ沿うように形成され(以下、「第1傾斜エッジ6221a」という。)、図11中の紙面下側のエッジは周方向に対して大きく傾くように形成される(以下、「第2傾斜エッジ6221b」という。)。以下の説明では、中心軸J1を中心とする周方向に沿って径方向の幅が広い部位(第1傾斜エッジ6221aよりも紙面上側の部位)を「幅広部621」と呼び、幅広部621よりも径方向の幅が狭い突起6221近傍の部位と突起6221よりも下側の部位とをまとめて「幅狭部622」と呼ぶ。幅広部621の径方向の幅および周方向の幅は図10に示す第2軸方向係止部52の先端部521の径方向および周方向の幅よりも大きくされ、突起6221を除く幅狭部622の周方向の幅は先端部521の凹部5211よりも図10における右側の部位の周方向の幅にほぼ等しくされる。
図5に示す第2軸方向係止部52および第2穴部62では、図10に示す第2軸方向係止部52の凹部5211の上面5211a(図10において下方を向く面)および下面5211b(図10において上方を向く面)が図11に示す幅狭部622の突起6221の上面(図11に示す面とは反対側の面)および下面にそれぞれ当接する。さらに、凹部5211の周方向を向く面5211c(図10において左側を向く面)と先端部521の径方向外方を向く面との間のエッジが突起6221の第2傾斜エッジ6221bに周方向において当接する。
すなわち、突起6221は第2軸方向係止部52の先端部521に中心軸J1に平行な方向および垂直な方向において係合する係合部とされ(以下、突起6221を「係合部6221」という。)、先端部521の凹部5211よりも下側の部位は凹部5211に対して相対的に中心軸J1(図2参照)を中心とする径方向外方へと突出して回路基板1223の下面(図3に示す電機子1222とは反対側の面)上にて係合部6221に係合する係合突起5212とされる。
図5に示すように、軸流ファン1では第1軸方向係止部431の係合突起51と第1穴部61の係合部6113との中心軸J1に平行な方向における係合、および、第2軸方向係止部52の係合突起5212と第2穴部62の係合部6221との中心軸J1に平行な方向における係合により、下部インシュレータ43から回路基板1223が中心軸J1に平行な方向に分離することが防止される。さらに、既述のように、第1穴部61の内周の切欠部611近傍の部位を除くエッジ部は第1軸方向係止部431の段差部4312の下方を向く面4312a(図7参照)に当接するとともに、第2穴部62の幅狭部622の周囲のエッジ部が第2軸方向係止部52の凹部5211の上面5211a(図10参照)に当接することから、回路基板1223が上下方向に固定される。
また、第2軸方向係止部52が第2穴部62に中心軸J1を中心とする周方向において係合することにより、下部インシュレータ43に対する回路基板1223の中心軸J1に平行な軸を中心とする回転(および中心軸J1に略垂直な水平面内における平行移動)が係止され、下部インシュレータ43に対して中心軸J1に略垂直な水平方向における回路基板1223の(重心の)位置および向き(すなわち、周方向における向き)が固定される。なお、「水平面」および「水平方向」は重力方向に対して水平である必要はなく、中心軸J1に略垂直な面および方向を表現しているにすぎない。このように、第2軸方向係止部52は回路基板1223に対する下部インシュレータ43の水平方向固定部としても機能する。なお、第1軸方向係止部431も下部インシュレータ43に対する回路基板1223の平行移動を係止する役割を果たしている。
次に、下部インシュレータ43に回路基板1223を固定する作業について説明する。図12は下部インシュレータ43の第1軸方向係止部431の係合突起51および回路基板1223の第1穴部61の切欠部611を拡大して示す図であり、図13は第2軸方向係止部52の先端部521および回路基板1223の第2穴部62を拡大して示す図である。
回路基板1223が下部インシュレータ43に取り付けられる際には、まず、図4に示す回路基板1223が図2に示す下部インシュレータ43に対して中心軸J1に平行な方向に対向して配置され、回路基板1223が下部インシュレータ43に向かって中心軸J1に平行な方向に相対的に移動されて電機子1222(図3参照)の中心軸J1方向における下側に配置される。
このとき、図12に示すように、第1軸方向係止部431は、係合突起51が切欠部611の主切欠部6111に中心軸J1に平行な方向において重ねられつつ穴部61に挿入され、回路基板1223は係合突起51の上面511(図8参照)と段差部4312の下方を向く面4312aとの間に位置する。主切欠部6111の径方向および周方向の幅は係合突起51の径方向および周方向の幅よりも大きくされるため、挿入時に回路基板1223が係合突起51により中心軸J1に平行な方向に押圧されることはない。
図13に示すように、第2軸方向係止部52の先端部521は第2穴部62の幅広部621に挿入され、第2軸方向係止部52の凹部5211の中心軸J1に平行な方向における位置と回路基板1223の中心軸J1に平行な方向における位置とが一致する。幅広部621の径方向および周方向の幅は先端部521の径方向および周方向の幅よりも大きいため、挿入時に回路基板1223が先端部521により中心軸J1に平行な方向に押圧されることはない。このように、図12および図13に示す状態では第1軸方向係止部431および第2軸方向係止部52はそれぞれ第1穴部61および第2穴部62に対して挿脱可能に挿入された状態となっている。
次に、回路基板1223が第1軸方向係止部431(図12参照)を回転中心として(すなわち、中心軸J1を中心として)図12および図13における反時計回りに回転され、図14に示すように、第1穴部61では切欠部611の補助切欠部6112が第1軸方向係止部431の係合突起51に向かって相対的に移動し、補助切欠部6112の径方向外方に位置する係合部6113が係合突起51に中心軸J1に平行な方向において係合する。
図15に示すように、第2穴部62では幅狭部622が第2軸方向係止部52の先端部521に向かって相対的に移動し、換言すれば、第2穴部62により第2軸方向係止部52の先端部521が幅狭部622へと中心軸J1を中心とする矢印91にて示す周方向に相対的に導かれる。以下の説明では、矢印91にて示す周方向を第2軸方向係止部52の「移動方向」という。先端部521は移動中に幅狭部622の係合部6221の第1傾斜エッジ6221aに当接し、第2軸方向係止部52は係合部6221から力を受けて中心軸J1に垂直な方向(中心軸J1側)に弾性変形する。その後、図16に示すように、第2軸方向係止部52が元の位置に戻ることにより、第2軸方向係止部52の凹部5211が係合部6221に中心軸J1を中心とする周方向において係合する(いわゆる、スナップフィットにより係合する)とともに係合突起5212が係合部6221に中心軸J1に平行な方向に係合する。なお、凹部5211の上面5211a(図10参照)も係合部6221に中心軸J1に平行な方向に係合する。
第2軸方向係止部52および第2穴部62では、係合部6221の第2傾斜エッジ6221bが凹部5211の周方向に垂直な面5211cに当接するため第2軸方向係止部52が幅狭部622から幅広部621へと戻ることが防止される。換言すれば、図15において矢印91にて示す第2軸方向係止部52の移動方向とは反対方向への第2軸方向係止部52の移動が防止される。このように、係合部6221は係合状態の第2軸方向係止部52の移動防止部としても機能する。
また、第2軸方向係止部52および係合部6221により回路基板1223の中心軸J1に略垂直な方向における位置および向きが固定されるため、図14に示す第1軸方向係止部431と係合部6113との中心軸J1に平行な方向における係合、および、図16に示す第2軸方向係止部52と係合部6221との中心軸J1に平行な方向における係合が維持される。以上の作業により、下部インシュレータ43への回路基板1223の固定が完了する。
下部インシュレータ43から回路基板1223を分離する際には、図5に示す状態から下部インシュレータ43に対して回路基板1223が中心軸J1を中心とする時計回りに相対的に回転される。第2軸方向係止部52および第2穴部62では、図16に示す凹部5211の面5211cが係合部6221の第2傾斜エッジ6221bに強く押されて第2軸方向係止部52の先端部521が中心軸J1に垂直な方向(中心軸J1側)に弾性変形し、第2軸方向係止部52が幅広部621に移動して係合突起5212と係合部6221との係合が解除される。
また、図14に示す第1軸方向係止部431および第1穴部61では、切欠部611の主切欠部6111が第1軸方向係止部431の係合突起51に向かって移動し、主切欠部6111と係合突起51とが中心軸J1に平行な方向において重なり、係合突起51と係合部6113との係合が解除される。その後、下部インシュレータ43に対して回路基板1223が下方(図5における紙面手前側)に移動され、下部インシュレータ43と回路基板1223とが分離される。なお、回路基板1223の取り外し時に、回路基板1223および下部インシュレータ43の損傷を防止するために、作業者が第2軸方向係止部52の先端部521を中心軸J1側に弾性変形させつつ下部インシュレータ43に対して回路基板1223が相対回転されてもよい。
以上、第1の実施の形態に係る軸流ファン1の構造、並びに、下部インシュレータ43への回路基板1223の取付および分離作業について説明したが、軸流ファン1では回路基板1223に衝撃を与えたり、回路基板1223を大きく撓ませることなく回路基板1223を下部インシュレータ43に固定することができ、回路基板1223上の抵抗やコンデンサ等の電子部品が損傷したり、配線や電子部品の接合箇所に割れ(クラック)が生じたりすることが防止される。
また、中心軸J1を中心とする第1軸方向係止部431が回路基板1223の回転中心となる回転中心部とされることにより、回路基板1223を容易かつ正確に回転することができ、回路基板1223を下部インシュレータ43に容易に取り付けることができる。
第2穴部62では、回路基板1223の下部インシュレータ43への取り付け時において回路基板1223を回転しつつ第2軸方向係止部52の弾性変形を利用して第2軸方向係止部52と係合部6221とが中心軸J1に平行な方向および周方向において係合するため、回路基板1223の構造が簡素化される。また、第2軸方向係止部52は回路基板1223と下部インシュレータ43との中心軸J1に平行な方向における固定を行うとともに回路基板1223を中心軸J1に垂直な方向において固定する水平方向固定部を兼ねるため、下部インシュレータ43の構造も簡素化される。
既述のように、第2穴部62は周方向に伸びる長穴状であり、かつ、第2穴部62に対する第2軸方向係止部52の移動方向に沿うことから、第2穴部62は第2軸方向係止部52の案内部として第2軸方向係止部52を係合部6221に導いて第2軸方向係止部52と係合部6221とを容易に係合させる。
軸流ファン1では、第2軸方向係止部52の凹部5211に当接する第2傾斜エッジ6221bが第1傾斜エッジ6221aよりも周方向に対して大きく傾くことから、回路基板1223を回転して第2軸方向係止部52(すなわち、水平方向固定部)による回路基板1223の固定を解除するために必要なトルクが回路基板1223の取り付け時のトルクよりも大きくされる。これにより、回路基板1223を下部インシュレータ43に容易に取り付けることを実現しつつ容易に外れてしまうことが防止され、軸流ファン1の信頼性が向上される。
図17は第2の実施の形態に係る軸流ファンの下部インシュレータ43aの底面図であり、図18は回路基板1223aの底面図である。図17に示すように、下部インシュレータ43aは、図2に示す下部インシュレータ43から第1軸方向係止部431が省略され、図17における左右の磁極歯被覆部432に図2に示す第2軸方向係止部52とは形状が異なる軸方向係止部53が設けられる。さらに、図17における紙面上側の磁極歯被覆部432に下方(すなわち、紙面手前側)に突出する円柱状の回転係止部54が設けられ、残りの磁極歯被覆部432には下方に突出する円柱状の突出部55が設けられる。下部インシュレータ43aの他の構造は下部インシュレータ43と同様である。
図18に示すように、回路基板1223aは図4に示す回路基板1223と外形が異なり、図4に示す切欠部611が省略され、図18における左右に同形状の2つの穴部63、図18における上側に図4に示す第2穴部62とほぼ同形状の穴部64(ただし、穴の向きは異なる。)、および、下側に円形の穴部65が設けられる。その他の構成は回路基板1223と同様である。また、第2の実施の形態に係る軸流ファンの下部インシュレータ43aおよび回路基板1223a以外の構成は第1の実施の形態に係る軸流ファン1と同様であり、同様の構成には同符号を付している。
図19は図17中の矢印Dの位置における軸方向係止部53の断面図である。下部インシュレータ43aの2つの軸方向係止部53の先端部531では、図17に示す突出部55を通るとともに中心軸J1に平行な軸J2とは反対側の側面の一部が切り欠かれて凹部5311が形成されている。凹部5311よりも下側の部位は軸J2とは反対側へと突出する、すなわち、軸J2を(後述する回路基板1223aの回転の)中心軸と捉えた場合における軸J2(突出部55)を中心とする径方向外方へと突出する係合突起5312となっている。以下の説明では、軸J2を中心軸と捉えた場合の軸J2を中心とする径方向および周方向を単に「軸J2を中心とする径方向」および「軸J2を中心とする周方向」と呼ぶ。
図18に示すように、回路基板1223aの穴部65の径は図17に示す下部インシュレータ43aの突出部55の径よりも僅かに大きくされる。穴部63は、軸J2(突出部55の中心軸と同符号を付している。)を中心とする周方向に伸びる長穴状であり、穴部63の伸びる方向に垂直な方向(すなわち、軸J2を中心とする径方向)の幅が広い幅広部631および幅広部631よりも幅が狭い幅狭部632が軸J2を中心とする周方向に沿って図18における時計回りに並んで設けられる。幅広部631の軸J2を中心とする周方向および径方向の幅は図17に示す軸方向係止部53の先端部531の軸J2を中心とする周方向および径方向の幅よりも大きくされ、幅狭部632の軸J2を中心とする径方向の幅は先端部531の同方向の幅よりも小さくされる。
穴部64では、軸J2から最も離れた部位の一部が軸J2に向かう凸部641となっており、凸部641の図18における左側の第1傾斜エッジ6411が軸J2を中心とする周方向に対して小さく傾斜し、右側の第2傾斜エッジ6412が軸J2を中心とする周方向に対して大きく傾斜する。凸部641よりも図18における左側の部位642の軸J2を中心とする径方向および周方向の幅は図17に示す下部インシュレータ43aの回転係止部54の径よりも大きくされ、凸部641よりも右側の部位の径方向の幅および周方向の幅は回転係止部54の径にほぼ等しくされる。
図20に示すように、軸流ファンでは、下部インシュレータ43aの軸方向係止部53、回転係止部54および突出部55がそれぞれ回路基板1223aの穴部63〜65に挿入される。軸方向係止部53の先端部531の係合突起5312は、穴部63の幅狭部632の軸J2から最も離れたエッジ部6321に中心軸J1に平行な方向に係合する。すなわち、幅狭部632のエッジ部6321は軸方向係止部53に係合する係合部(以下、「係合部6321」という。)となっており、軸方向係止部53により回路基板1223aは下部インシュレータ43aから中心軸J1に平行な方向に分離することが防止される。また、軸方向係止部53の凹部5311の上側の面(図19において下側に向く面)も回路基板1223aの上面(図20に示す面とは反対側の面)に中心軸J1に平行な方向において係合する。
回転係止部54は穴部64の凸部641の右側の部位に挿入された状態となっており、当該部位および凸部641により周方向において係止される。以下、当該部位および凸部641をまとめて「固定部643」という。これにより、穴部64において下部インシュレータ43aに対する回路基板1223aの中心軸J1に垂直な面内における平行移動が係止される。さらに、突出部55は穴部65により周方向において係止され、穴部65においても下部インシュレータ43aに対する回路基板1223aの中心軸J1に垂直な面内における平行移動が係止される。
このように、穴部64,65において下部インシュレータ43aに対する回路基板1223aの中心軸J1に垂直な面内における平行移動が係止されることにより、中心軸J1に垂直な方向における回路基板1223aの(重心の)位置および向き(中心軸J1を中心とする周方向の向き)が固定される。換言すれば、下部インシュレータ43aでは回転係止部54および突出部55が回路基板1223aを水平方向に固定する水平方向固定部として機能する。
次に、下部インシュレータ43aに回路基板1223aを固定する作業について説明する。回路基板1223aが下部インシュレータ43aに取り付けられる際には、まず、図18に示す回路基板1223aが図17に示す下部インシュレータ43aの下側に配置される。このとき、図21に示すように、下部インシュレータ43aの軸方向係止部53、回転係止部54および突出部55はそれぞれ、回路基板1223aの穴部63の幅広部631、穴部64の固定部643よりも左側の部位642および穴部65に挿入される。以下、部位642を「挿入部642」という。既述のように、穴部63の幅広部631、穴部64の挿入部642および穴部65は、軸方向係止部53、回転係止部54および突出部55よりも大きいため、挿入時に回路基板1223aが中心軸J1に平行な方向に押圧されることはない。
その後、回路基板1223aが突出部55を回転中心として(すなわち、軸J2を中心として)反時計回りに回転される。穴部63では、幅狭部632が軸方向係止部53に向かって軸J2を中心とする周方向に相対的に移動し、換言すれば、穴部63により軸方向係止部53が幅狭部632へと軸J2を中心とする矢印92にて示す周方向(以下、軸方向係止部53の「移動方向」という。)へと相対的に導かれ、幅狭部632の係合部6321が軸方向係止部53の係合突起5312に中心軸J1に平行な方向において係合する。なお、軸方向係止部53の凹部5311の上側の面(図19参照)も係合部6321に中心軸J1に平行な方向において係合する。
穴部64では、固定部643が回転係止部54に向かって軸J2を中心とする周方向に相対的に移動し、回路基板1223aの回転の途中において凸部641の第1傾斜エッジ6411が回転係止部54に当接する。凸部641は中心軸J1に垂直な方向に弾性変形するとともに復元力により凸部641が元の形状に戻り、図20に示すように、固定部643により回転係止部54が周方向において固定される。すなわち、凸部641は、係合状態の軸方向係止部53が移動方向(図21において矢印92にて示す方向)とは反対方向へと移動することを防止する移動防止部として機能する。その結果、回転係止部54および突出部55(すなわち、水平方向固定部)により回路基板1223aの位置および向きが固定され、軸方向係止部53と穴部63の係合部6321との係合状態も維持される。以上の作業により、下部インシュレータ43aに回路基板1223aが固定される。
下部インシュレータ43aから回路基板1223aを分離する際には、図20に示す状態から下部インシュレータ43aに対して回路基板1223aが時計回りに相対的に回転される。このとき、穴部64の凸部641の第2傾斜エッジ6412が回転係止部54に当接して凸部641が中心軸J1に垂直な方向に弾性変形し、回転係止部54が挿入部642に移動する。これにより、固定部643と回転係止部54との軸J2を中心とする周方向の係合が解除される。
また、穴部63の幅広部631は軸方向係止部53に向かって移動して幅広部631と軸方向係止部53とが中心軸J1に平行な方向において重なり、幅狭部632の係合部6321と軸方向係止部53との係合が解除される。そして、下部インシュレータ43aに対して回路基板1223aが下方(図20における紙面手前側)に移動されて下部インシュレータ43aから回路基板1223aが分離される。
第2の実施の形態においても、回路基板1223aに衝撃を与えたり、回路基板1223aを大きく撓ませたりすることなく回路基板1223aを下部インシュレータ43aに固定することができる。また、下部インシュレータ43aの突出部55が回路基板1223aの回転中心となる回転中心部として機能することにより回路基板1223aを容易に回転して回路基板1223aを下部インシュレータ43aに取り付けることができる。既述のように、穴部63は軸J2を中心とする周方向に伸びる長穴状であり、かつ、穴部63に対する軸方向係止部53の移動方向に沿うことから、穴部63は軸方向係止部53の案内部として軸方向係止部53を容易に係合部6321に導いて軸方向係止部53と係合部6321とを係合させる。
穴部64の凸部641の第2傾斜エッジ6412は第1傾斜エッジ6411よりも軸J2を中心とする周方向に対して大きく傾くことから、水平方向固定部(回転係止部54および突出部55)による中心軸J1に垂直な方向における回路基板1223aと下部インシュレータ43aとの固定を解除するために必要なトルクは回路基板1223aの取り付け時のトルクよりも大きくされる。これにより、回路基板1223aを下部インシュレータ43aに強固に固定することができ、軸流ファンの信頼性が向上される。
図22は第3の実施の形態に係る軸流ファンの回路基板1223bおよび下部インシュレータ43bを示す底面図である。下部インシュレータ43bは図2に示す下部インシュレータ43から第1軸方向係止部431が省略された構造とほぼ同様であり、下部インシュレータ43の第2軸方向係止部52と同形状の軸方向係止部56が下部インシュレータ43bの中心軸J1を挟んで互いに反対側に設けられる。また、回路基板1223bは図4に示す回路基板1223から切欠部611が省略され、回路基板1223の第2穴部62とは形状が異なる2つの穴部66が設けられる。第3の実施の形態に係る軸流ファンの他の構造は第1の実施の形態に係る軸流ファン1と同様であり、同様の構成には同符号を付して説明する。
回路基板1223bの一方の穴部66の形状は他方の穴部66を図22において左右を反転した形状となっており、2つの穴部66は図22の紙面の上下方向に互いに平行に伸びるように形成される。図23は図22における右側の穴部66を拡大して示す図である。各穴部66では中心軸J1から最も離れた部位、すなわち、中心軸J1を中心とする径方向における外側に位置するエッジ部の一部が穴部66の幅を部分的に狭める突起となっており、当該突起が軸方向係止部56(図22参照)に中心軸J1に平行な方向および垂直な方向において係合する係合部とされる(以下、突起を「係合部661」という。)。係合部661では、図23における上側の第1傾斜エッジ6611は穴部66の伸びる方向に対して小さく傾斜し、下側の第2傾斜エッジ6612は穴部66の伸びる方向に対して大きく傾斜する。
図22に示すように、下部インシュレータ43bおよび回路基板1223bでは、軸方向係止部56の先端部521が穴部66の係合部661を含む図22中の下側の部位662に保持され(以下、部位662を「固定部662」という。)、先端部521の係合突起5212(図10参照)が係合部661に中心軸J1に平行な方向において係合する。これにより、下部インシュレータ43aから回路基板1223aが中心軸J1に平行な方向に分離することが防止される。また、軸方向係止部56は固定部662に対して中心軸J1に垂直な他の全ての方向においても係合しており、先端部521の凹部5211(図10参照)の中心軸J1を中心とする周方向に垂直な面5211cは穴部66の係合部661の第2傾斜エッジ6612(図23参照)に対して穴部66の伸びる方向において当接する。
2つの穴部66において軸方向係止部56と係合部661とが水平方向において係合することにより中心軸J1に垂直な方向における回路基板1223bの位置および向きが固定される(すなわち、軸方向係止部56は水平方向固定部として機能する。)。これにより、軸方向係止部56と係合部661との中心軸J1に平行な方向における係合状態も維持される。
回路基板1223bが下部インシュレータ43bに取り付けられる際には、図24に示すように、下部インシュレータ43bの軸方向係止部56の先端部521が穴部66の固定部662よりも紙面上側の部位663に挿入される(以下、部位663を「挿入部663」という。)。挿入部663の穴部66の伸びる方向の幅および垂直な方向の幅は軸方向係止部56の先端部521の穴部66の伸びる方向の幅および垂直な方向の幅よりも大きくされており、挿入時に回路基板1223bが中心軸J1に平行な方向に押圧されることはない。
そして、回路基板1223bが穴部66が伸びる方向にスライド(平行移動)されて穴部66の固定部662が軸方向係止部56に向かって移動する。換言すれば、穴部66により軸方向係止部56が固定部662へと矢印93にて示す方向(以下、軸方向係止部56の「移動方向」という。)に相対的に導かれ、軸方向係止部56の先端部521が穴部66の係合部661の第1傾斜エッジ6611(図23参照)に当接する。
軸方向係止部56は中心軸J1に垂直な方向に弾性変形するとともに固定部662内に移動し、係合部661の第2傾斜エッジ6612(図23参照)が先端部521の凹部5211(図10参照)に当接する。これにより、係合部661が、中心軸J1に平行な方向において係合状態となっている軸方向係止部56が矢印93にて示す移動方向とは反対方向へ移動することを防止する移動防止部として機能する。その結果、中心軸J1に垂直な方向における回路基板1223bの位置および向きが固定される。
下部インシュレータ43bから回路基板1223bを分離する際には、図22に示す回路基板1223bに対して下部インシュレータ43bが軸方向係止部56の移動方向(矢印93にて示す方向)とは反対方向に相対的にスライドされる。このとき、軸方向係止部56の凹部5211(図10参照)は係合部661の第2傾斜エッジ6612(図23参照)に押圧されて軸方向係止部56が中心軸J1に垂直な方向に弾性変形し、軸方向係止部56が挿入部663に移動して係合部661と軸方向係止部56との係合が解除される。
第3の実施の形態においても、回路基板1223bに大きな負荷をかけることなく回路基板1223bを下部インシュレータ43bに固定することができる。また、穴部66の係合部661では、回路基板1223bをスライドして軸方向係止部56による回路基板1223bの固定を解除するために必要な力が回路基板1223bの取り付け時の力よりも大きくされ、回路基板1223bが下部インシュレータ43bに強固に固定されることから、軸流ファンの信頼性が向上される。
穴部66では、回路基板1223bの下部インシュレータ43bへの取り付け時に、回路基板1223bをスライドしつつ軸方向係止部56の弾性変形を利用して係合部6221が軸方向係止部56に対して中心軸J1に平行な方向および垂直な方向において係合するため、回路基板1223bの構造が簡素化される。また、軸方向係止部56も回路基板1223bを中心軸J1に平行な方向に固定するとともに垂直な方向にも固定する(すなわち、水平方向固定部を兼ねる)ため、下部インシュレータ43bの構造が簡素化される。既述のように、穴部66は軸方向係止部56の移動方向に沿って伸びる長穴状とされるため、案内部である穴部66により軸方向係止部56が容易に係合部6221へと導かれる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変更が可能である。上記第1の実施の形態では、図25に示すように、下部インシュレータ43から図2に示す係合突起51が省略され、回路基板1223から図4に示す切欠部611が省略され、下部インシュレータ43に対する回路基板1223の中心軸J1に平行な方向の固定は第2軸方向係止部52と第2穴部62との係合のみにより行われてもよい。2つの第2軸方向係止部52は回転中心部である円筒部431(図2に示す第1軸方向係止部431と同符号を付している。)を挟んで互いに反対側に位置するため、中心軸J1に垂直な方向における回路基板1223の安定した係止が実現される。
上記第1の実施の形態では、下部インシュレータ43の回路基板1223に対する回転中心部である第1軸方向係止部431の位置および大きさは変更されてもよく、また、第1軸方向係止部431が省略されて2つの第2軸方向係止部52のみが回路基板1223に中心軸J1に平行な方向および垂直な方向に係合してよい。この場合、一方の第2軸方向係止部52が他方の第2軸方向係止部52のための回転中心部としての役割を果たすと捉えられてもよい。このように、回路基板1223の穴部に挿入される複数の軸方向係止部と回路基板1223の係合部とが係合する際に、複数の軸方向係止部のいずれかが回路基板1223の回転中心となる回転中心部とされることにより、下部インシュレータ43の構造の簡素化が実現される。
上記第1の実施の形態では、回路基板1223をより安定して固定するために第2軸方向係止部52の数は3以上とされてもよく(回路基板1223の係合部6221の数も3以上とされる。)、この場合においても第2軸方向係止部52は第1軸方向係止部431を中心として周方向に等間隔に並べられることが好ましい。一般的に表現すれば、回路基板1223を安定して固定するためには、下部インシュレータ43において複数の軸方向係止部に含まれる2以上の軸方向係止部が回転中心部を中心として周方向に並べられることが好ましい。第2および第3の実施の形態における軸方向係止部53,56の数も2に限定されず、3以上であってもよい。
下部インシュレータ43では2つの第2軸方向係止部52および第1軸方向係止部431が回路基板1223の位置および向きを固定する水平方向固定部とされるが、1つの第2軸方向係止部52および第1軸方向係止部431が水平方向固定部とされてもよい。少なくとも1つの第2軸方向係止部52が回路基板1223に対する水平方向固定部の少なくとも一部を兼ねる構造とすることにより、下部インシュレータ43の構造の簡素化が実現される。
第1の実施の形態における第2穴部62では中心軸J1を中心とする径方向外方のエッジ部に設けられる係合部6221に代えて径方向内方のエッジ部の一部にて突起状の係合部が設けられてもよい。この場合、第2軸方向係止部52の先端部521には径方向外方へと突出する係合突起5212に代えて径方向内方へと突出して当該係合部に係合する係合突起が設けられる。なお、下部インシュレータ43を成形する金型の設計を容易とするためには、係合突起は径方向外方へと突出することが好ましい。
図5に示す回路基板1223では2つの第2軸方向係止部52の移動を導く2つの第2穴部62のうち一方が図18に示す穴部63(ただし、中心軸J1を中心とする円弧状とされる。)とされてもよい。この場合においても1つの第2穴部62において係合部6221が第2軸方向係止部52の周方向への移動を防止する移動防止部を兼ねるため、第2軸方向係止部52および回路基板1223の構造が簡素化される。このように、軸方向係止部が挿入されるとともに軸方向係止部の移動を案内する案内部として機能する複数の穴部のうち、いずれかの穴部が軸方向係止部の移動方向に沿って伸びる長穴状とされるとともに当該穴部に幅を部分的に狭める突起が設けられ、この突起が軸方向係止部の(回路基板の取り付け時の移動方向とは)反対方向への移動を防止することにより、回路基板の構造が簡素化される。
上記第2の実施の形態における図18に示す回路基板1223の穴部63では、図11に示す穴部62と同様に、幅狭部632の軸J2とは反対側のエッジ部の一部のみが穴部63の内側に突出してもよい。すなわち、幅狭部632の少なくとも一部のエッジ部にて径方向の幅が幅広部631の径方向の幅よりも狭くされることにより、当該エッジ部の少なくとも一部と軸方向係止部とを係合可能とすることができる。
また、上記第2の実施の形態において、回転係止部54および突出部55の磁極歯被覆部432側の部位の径が大きくされ、回転係止部54および突出部55が段差を有する形状とされてもよい。これにより、組立作業中に回路基板1223aがコイル44に向かう力を受けたとしても、回転係止部54および突出部55の段差部、並びに、軸方向係止部53の先端部531よりも磁極歯被覆部432側の部位に当接して回路基板1223aとコイル44との接触が防止される。
上記実施の形態では、下部インシュレータの軸方向係止部と回路基板の係合部とを係合する際に、回路基板は下部インシュレータに対して中心軸J1に略垂直な方向であれば様々な方向に回転またはスライドされてよい。すなわち、回路基板を下部インシュレータに取り付ける際の軸方向係止部の移動方向は中心軸J1に略垂直な様々な方向とされてよい。
また、上記第1および第3の実施の形態では第2軸方向係止部52および軸方向係止部56がそれぞれ係合部6221,661に係合する際に、第2軸方向係止部52および軸方向係止部56の中心軸J1に垂直な方向への弾性変形が利用されるが、係合部6221,661の弾性変形が利用されてもよい。同様に、第2の実施の形態では回転係止部54の弾性変形を利用して回転係止部54が穴部64の固定部643に周方向において係合されてもよい。
下部インシュレータ43,43a,43bに回路基板1223,1223a,1223bを固定する手法は、軸流ファン以外の送風ファン(例えば、遠心ファン)のインシュレータと回路基板との固定に採用されてもよく、さらに、送風ファンに搭載されるモータ以外のモータに対して当該手法が採用されてもよい。
第1の実施の形態に係る軸流ファンの断面図である。 下部インシュレータの底面図である。 電機子の断面図である。 回路基板の底面図である。 回路基板および下部インシュレータの底面図である。 第1軸方向係止部の係合突起の正面図である。 第1軸方向係止部の縦断面図である。 第1軸方向係止部の係合突起の縦断面図である。 第1軸方向係止部の横断面図である。 第2軸方向係止部の係合突起の正面図である。 回路基板の第2穴部を拡大して示す図である。 第1軸方向係止部の係合突起および回路基板の切欠部を示す図である。 第2軸方向係止部の係合突起および回路基板の第2穴部を示す図である。 第1軸方向係止部の係合突起および回路基板の切欠部を示す図である。 第2軸方向係止部の係合突起および回路基板の第2穴部を示す図である。 第2軸方向係止部の係合突起および回路基板の第2穴部を示す図である。 第2の実施の形態に係る軸流ファンの下部インシュレータの底面図である。 回路基板の底面図である。 軸方向係止部の係合突起の縦断面図である。 回路基板および下部インシュレータの底面図である。 回路基板および下部インシュレータの底面図である。 第3の実施の形態に係る軸流ファンの回路基板および下部インシュレータの底面図である。 回路基板の穴部を拡大して示す図である。 回路基板および下部インシュレータの底面図である。 回路基板および下部インシュレータの底面図である。
符号の説明
1 軸流ファン
11 翼
12 モータ
43,43a,43b 下部インシュレータ
51,5212,5312 係合突起
52 第2軸方向係止部
53,56 軸方向係止部
55 突出部
61 第1穴部
62 第2穴部
63〜66 穴部
120 軸受機構
121 ロータ部
122 ステータ部
431 第1軸方向係止部
521 (第2軸方向係止部の)先端部
531 (軸方向係止部の)先端部
611 切欠部
621,631,663 幅広部
631,632,662 幅狭部
661,6113,6221,6321 係合部
1213 界磁用磁石
1222 電機子
1223 回路基板
J1,J2 中心軸

Claims (12)

  1. 電動式のモータであって、
    ステータ部と、
    中心軸を中心として回転するロータ部と、
    前記ステータ部に対して前記ロータ部を回転可能に支持する軸受機構と、
    を備え、
    前記ステータ部が、
    前記ロータ部の界磁用磁石に対向しつつ前記界磁用磁石との間でトルクを発生する電機子と、
    前記中心軸に略垂直な板状であり、前記電機子の前記中心軸方向における一方側において前記電機子のインシュレータに取り付けられた回路基板と、
    を備え、
    前記インシュレータが、
    前記回路基板に向かって突出し、前記回路基板の板状本体の一部である複数の係合部にそれぞれ係合することにより前記インシュレータから前記中心軸に平行な方向に前記回路基板が分離することを防止する複数の軸方向係止部と、
    前記中心軸に略垂直な方向における前記回路基板の位置および向きを固定して前記複数の軸方向係止部と前記複数の係合部との係合を維持する水平方向固定部と、
    を備え、
    前記回路基板が前記インシュレータに取り付けられる際に、前記回路基板が前記電機子の前記中心軸方向における前記一方側に配置されて前記回路基板が前記中心軸もしくは前記中心軸に平行な軸を中心として回転されることにより、または、前記中心軸に略垂直な方向にスライドされることにより、前記複数の軸方向係止部と前記複数の係合部とが係合するとともに前記水平方向固定部により前記回路基板の位置および向きが固定されることを特徴とするモータ。
  2. 請求項1に記載のモータであって、
    前記インシュレータが、前記回路基板に向かって突出し、前記回路基板の穴部に挿入されることにより、前記複数の軸方向係止部と前記複数の係合部とが係合する際の前記回路基板の回転中心となる回転中心部をさらに備えることを特徴とするモータ。
  3. 請求項2に記載のモータであって、
    前記複数の軸方向係止部に含まれる2以上の軸方向係止部が前記回転中心部を中心とする周方向に並び、前記2以上の軸方向係止部のそれぞれの先端部が、前記回路基板の前記電機子とは反対側の面上にて前記回転中心部を中心とする径方向外方または内方へと突出して前記回路基板の係合部に係合する係合突起を有することを特徴とするモータ。
  4. 請求項3に記載のモータであって、
    前記2以上の軸方向係止部のそれぞれが前記回路基板に形成された穴部に挿入され、
    前記穴部が、前記回転中心部を中心として周方向に沿って伸びる長穴状であり、前記径方向の幅が広い幅広部と、少なくとも一部の幅が前記幅広部よりも狭い幅狭部とを前記周方向に沿って有し、前記幅狭部のエッジ部の少なくとも一部が軸方向係止部と係合する係合部であり、前記軸方向係止部が前記幅広部に挿入された後に前記回路基板が前記回転中心部を中心に回転することにより、前記幅狭部の前記係合部と前記軸方向係止部の前記係合突起とが係合することを特徴とするモータ。
  5. 請求項1に記載のモータであって、
    前記複数の軸方向係止部のいずれかが、前記回路基板の穴部に挿入されて前記複数の軸方向係止部と前記複数の係合部とが係合する際の前記回路基板の回転中心となる回転中心部であることを特徴とするモータ。
  6. 請求項5に記載のモータであって、
    前記回転中心部が、外側面から外側に突出する係合突起を有し、
    前記回路基板の前記穴部が前記係合突起に対応して外側に広がる切欠部を有し、
    前記係合突起が前記切欠部に重ねられて前記回転中心部が前記穴部に挿入された後に前記回路基板が前記回転中心部を中心に回転することにより、前記中心軸に平行な方向において前記穴部の内周の係合部と前記係合突起とが係合することを特徴とするモータ。
  7. 請求項2ないし6のいずれかに記載のモータであって、
    前記回転中心部が前記インシュレータから前記中心軸を中心として円筒状に突出する部位であることを特徴とするモータ。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載のモータであって、
    前記複数の軸方向係止部のうち少なくとも1つの軸方向係止部が前記水平方向固定部を兼ねており、
    前記回路基板の前記インシュレータへの取り付け時における前記回路基板の回転またはスライドにより、前記中心軸に略垂直な方向への前記少なくとも1つの軸方向係止部または前記少なくとも1つの軸方向係止部に係合する係合部の弾性変形を利用して前記中心軸に略垂直な方向における前記回路基板の位置および向きが固定されることを特徴とするモータ。
  9. 請求項8に記載のモータであって、
    前記回路基板を回転またはスライドして前記水平方向固定部による前記回路基板の固定を解除するために必要なトルクまたは力が、前記回路基板の取り付け時のトルクまたは力よりも大きいことを特徴とするモータ。
  10. 電動式のモータであって、
    ステータ部と、
    中心軸を中心として回転するロータ部と、
    前記ステータ部に対して前記ロータ部を回転可能に支持する軸受機構と、
    を備え、
    前記ステータ部が、
    前記ロータ部の界磁用磁石に対向しつつ前記界磁用磁石との間でトルクを発生する電機子と、
    前記中心軸に略垂直な板状であり、前記電機子の前記中心軸方向における一方側において前記電機子のインシュレータに取り付けられた回路基板と、
    を備え、
    前記インシュレータが、前記回路基板に向かって突出して前記インシュレータから前記中心軸に平行な方向に前記回路基板が分離することを防止する複数の軸方向係止部を備え、
    前記回路基板が、
    前記回路基板の板状本体の一部であり、前記中心軸に平行な方向において前記複数の軸方向係止部とそれぞれ係合する複数の係合部と、
    前記複数の軸方向係止部が前記回路基板に対して挿脱可能に挿入された状態から、前記中心軸に略垂直な移動方向へと前記複数の軸方向係止部を導いて前記複数の軸方向係止部と前記複数の係合部とを係合させる複数の案内部と、
    前記板状本体の一部であり、係合状態の前記複数の軸方向係止部が前記移動方向とは反対方向へと移動することを防止する移動防止部と、
    を備えることを特徴とするモータ。
  11. 請求項10に記載のモータであって、
    前記複数の案内部のいずれかの案内部が軸方向係止部の移動方向に沿って伸びる長穴状であり、前記案内部が、前記案内部の幅を部分的に狭める突起を有し、
    前記突起が、前記軸方向係止部と係合する係合部であるとともに前記軸方向係止部の前記移動方向とは反対方向への移動を防止する移動防止部であることを特徴とするモータ。
  12. 送風ファンであって、
    請求項1ないし11のいずれかに記載のモータと、
    前記モータの前記ロータ部に固定され、前記中心軸を中心として回転することによりエアの流れを発生する複数の翼と、
    を備えることを特徴とする送風ファン。
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