JP2009213225A - モータおよび送風ファン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
溝801には、螺旋状のコイルバネ7が載置されている。コイルバネ7は軸受保持部10の外側面に沿って中心軸J1方向上方側に向かって延びており、コイルバネ7の上端部は、下インシュレータ42aのコイルバネ支持部422と接触している。コイルバネ支持部422と溝801の内側の底面との間隔は、コイルバネ7の自然長よりも短い。電機子500は、コイルバネ7によって中心軸J1方向上方に向けて押圧されている。ここで、位置決め部421aが中心軸J1方向上方に向けて凸部3aを押圧している。以上の構成により、電機子500は、軸受保持部10に対して支持されている。
【選択図】図1
Description
さらに、快適環境の追求により騒音低減の要求が大きくなってきており、それに対する技術も開発されている。
送風ファンを組み込んだ電子機器の振動・騒音低減技術が開示された特許文献としては、例えば以下のようなものが挙げられる。
特開平10−159792号公報では、モータシャフトとファンボスとの間に防振ゴムを設けることで振動の低減を図っている。特開2003−269381号公報では、モータシャフトに挿入される内輪部材とファンボスに嵌合される外輪部材との間に防振ゴムを設けることで振動低減を図っている。
特開2003−286997号では、ファン軸とファン本体の間に防振ゴムを設けることで振動低減を図っている。特開平7−213005号公報では、減衰部材を使用して、ファンモータの振動低減を図っている。
本発明の目的は、送風ファン単体および各電子機器に送風ファンを組み込んだ状態おいても、モータ等の振動によって発生する固体伝播音を低減できる低騒音の送風ファンを提供することにある。また、本発明のその他の目的としては、回路基板とロータマグネットとの中心軸方向の間隔のバラツキを低減することにある。
本発明の請求項3に記載のモータは、請求項1または2に記載のモータであって、前記電機子は、磁性体で形成されたステータコアと、該ステータコアを覆うインシュレータと、前記ステータコアに対して前記インシュレータを介して巻かれているコイルと、を備えており、前記インシュレータが前記軸受保持部に対して前記弾性部材によって押圧されていることを特徴とする。
本発明の請求項5に記載のモータは、請求項3または4に記載のモータであって、前記インシュレータが前記弾性部材を支持する支持部を有していることを特徴とする。
本発明の請求項6に記載のモータは、請求項5に記載のモータであって、前記インシュレータは、前記ステータコアの前記中心軸方向上側を覆う上インシュレータと、前記ステータコアの前記中心軸方向下側を覆う下インシュレータと、で構成されており、前記下インシュレータが前記支持部を有していることを特徴とする。
本発明の請求項8に記載のモータは、請求項7に記載のモータであって、前記下インシュレータが、前記中心軸方向において前記凸部を押圧し、前記軸受保持部に対して前記中心軸方向の位置決めを行う位置決め部を有していることを特徴とする。
本発明の請求項9に記載のモータは、請求項8に記載のモータであって、前記位置決め部は、前記凸部と接触することで前記軸受保持部に対して前記中心軸を中心とする周方向の位置決めを行う周方向移動規制部を有していることを特徴とする。
本発明の請求項12に記載のモータは、請求項11に記載のモータであって、前記下インシュレータが、前記中心軸方向において前記凹部の前記中心軸方向に面する上面を押圧し、前記軸受保持部に対する前記電機子の前記中心軸方向の位置決めを行う位置決め部を有していることを特徴とする。
本発明の請求項15に記載のモータは、請求項1から14のいずれかに記載のモータが搭載される送風ファンであって、前記ロータの外側面に回転することでエアの流れが発生するインペラが取り付けられていることを特徴とする。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る軸流ファンAの構成を示す図であり、中心軸J1を含む平面で切断した縦断面図である。図2は、図1の縦断面図における電機子支持部の詳細を示した拡大縦断面図である。図3は、本発明の第1の実施形態に係る軸受保持部を含むハウジングを示す部品斜視図である。図4は、本発明の第1の実施形態に係る下インシュレータを示す部品斜視図である。
軸流ファンAは、ハウジング8を有している。ハウジング8は、インペラ100の外方を囲んでいる。ハウジング8は、内周面によってインペラ100が回転した際に発生するエアの流れの空気流路を形成している。エアが前記空気流路内を流れることによって、エアの流れが持つエネルギが静圧エネルギに変換される。
ベース部80の中央にはインペラ100の回転軸、つまり中心軸J1とほぼ同軸になるように軸受保持部10が固定されている。本実施形態における軸受保持部10の具体的な形状は、中心軸J1を中心とする貫通孔を有する略円筒形状である。軸受保持部10の外側面には後述する電機子500が支持され、軸受保持部10の内側面には軸受部材(本実施形態においては、1対のボールベアリング101,102)が支持されている。軸受部材の中央には、中心軸J1とほぼ同軸となるように後述するシャフト2が挿通されている。
軸流ファンAは、図1に示されているように、アウターロータ型(モータに構成されるロータマグネット51が電機子500よりも径方向外方に位置するタイプ)のモータが採用されている。本実施形態のモータは、回転体であるロータ部501と、静止体であるステータ部と軸受部とで構成されている。ロータ部501は、ステータ部に対して後述する軸受部によって回転可能に支持される。軸受部の構成に関しては、後述する。
ステータコア5aは、薄板の磁性体で形成されたステータラミネーションを複数枚積層することで構成されている。特に、電子機器冷却用に使用される本実施形態の軸流ファンAには、駆動方式として単相バイポーラや二相ユニポーラが採用されている。単相バイポーラや、二相ユニポーラの駆動方式が用いられるステータコアは、4極の磁極を有している。よって、本実施形態におけるステータコア5aは、円環状のコアバック部と4つの磁極歯とで構成されている。4つの磁極歯はコアバック部の外側面から径方向外方に向けて突出しており、中心軸J1を中心とする周方向に配列されている。磁極歯とコアバック部とは単一の材料にて一体部材として形成されている。
ステータコア5aの下方には下インシュレータ42aと連結して支持される回路基板6が配置されている。回路基板6は、プリント基板と、回路部品とで構成されている。プリント基板上には、回路部品を実装することで制御回路が構成されるように銅箔で形成された導通パターンがプリントされている。プリント基板上は、回路部品が実装されている。また、制御回路とコイル43を構成する銅線の端部が電気的に接続されている。
ハブ9の中央には、中心軸J1と同軸になるようにシャフト2の上端が固定されている。インペラ100は、シャフト2を回転軸として中心軸J1を中心に回転する。ハブ9の円筒部の内側面には、円筒状のロータヨーク52が固定されている。更に、ロータヨーク52の内側面には、環状のロータマグネット51が固定されている。ロータマグネット51は、複数の磁極が周方向において交互に並ぶように着磁されている。ロータヨーク52は、磁性体によって形成されている。ロータヨーク52が構成されていることでロータマグネット51によって形成される磁界が軸流ファンAから外部に漏洩するのを防止することができる。ロータマグネット51は、ステータコア5aの外周面と径方向において対向するように配置されている。よって、回路基板6に外部電源から電流が供給されることで、ステータコア5aに磁界が発生し、当該磁界と、ロータマグネット51において形成されている磁界との相互作用により、中心軸J1を中心とするトルクが発生する。これに伴い、インペラ100が中心軸J1を中心に回転する。
次に、位置決め部421aについて詳述する。位置決め部421aは、図4に示されているように、下インシュレータ42aから中心軸J1方向に突出するベース部4210と、ベース部4210から中心軸J1を中心とする周方向に突出する凸部4211と、凸部4211の周方向先端部から中心軸J1方向に向けて突出する凸部4213と、で構成されている。凸部4211の中心軸J1方向上面は、前記凸部3aと接触する中心軸J1方向の位置決め面4212となっている。前記ベース部4210と位置決め部4213との間には、前記凸部3aが収容されている。ベース部4210の周方向における凸部4213側の面4214と凸部4213の周方向におけるベース部4210側の面4214は、凸部3aの周方向の移動規制を行っている。つまり、2つの面4214は、周方向移動規制部を構成している。ただし、部品製造において、寸法誤差が生じることを考慮して、ベース部4210の周方向における凸部4213側の面4214と凸部4213の周方向におけるベース部4210側の面4214との間隙は、凸部3aの周方向の幅よりも大きく形成されている。ベース部4210の周方向における凸部4213側の面4214と凸部4213の周方向におけるベース部4210側の面4214との間隙が、凸部3aの周方向の幅よりも小さい場合には、凸部3aが位置決め面4212と中心軸J1方向に接触し難くなるため、中心軸J1方向の位置決め精度の信頼性が低減してしまう虞がある。
電機子500に外力を加えて、軸受保持部10に対して中心軸J1方向下方に向けて電機子500を相対的に移動させた場合、図6に示されているように、凸部3aが位置決め面4212から離れる。これにより、軸受保持部10に対する電機子500の中心軸J1方向および周方向の移動規制は解除される。よって、電機子500は、軸受保持部10に対して図6に示されているように、面4214と凸部3aとが中心軸J1方向において重なっていないため、電機子500は、軸受保持部10に対して周方向において一方側に向けて相対回転させることが可能になる。
本実施形態に関しては、軸流ファンについて説明したが、本発明は、軸流ファンだけでなく遠心ファンにも適用可能である。また、本発明は、送風ファンに限らず、送風ファン以外のブラシレスモータにも適用可能である。
図10に示されているように、軸流ファンBでは、図2に示されている軸流ファンAの電機子500と軸受保持部10の支持構造のみが異なっている。その他の構成は、図2に示されている軸流ファンAと同様であり、以下の説明において同符号を付す。よって、共通する構成の説明に関しては、省略する。
図11に示されているように、軸受保持部10cの外側面には、中心軸J1方向に延びる少なくとも1つの溝3cが形成されている。本実施形態において、溝3cは軸方向の外側面の4箇所に形成されている。4つの溝3cは、軸受保持部10cの外側面に対して周方向に等配されている。尚、4つの溝3cは、凸部421cに対応する位置に形成されている。本実施形態においては、溝3cは、樹脂製の軸受保持部10cの外側面に射出成形によって一体的に形成されている。
上述のとおり、電機子500cは、コイルバネ7によって中心軸J1方向上方に向けて押圧されている。ここで、凸部4211cが中心軸J1方向上方に向けて位置決め面32cを押圧している。このことにより、溝801とコイルバネ支持部422cとの間に一定の間隔が形成されている。つまり、コイルバネ7は一定の応力で中心軸J1方向上方に向けて電機子500cを押圧し、更に凸部4211cが中心軸方向J1方向上方に向けて位置決め面32cを押圧している。
電機子500cに外力を加えて、軸受保持部10cに対して中心軸J1方向下方に向けて電機子500cを相対的に移動させた場合、図13に示されているように、凸部4211cが位置決め面32cから離れる。これにより、軸受保持部10cに対する電機子500cの中心軸J1方向および周方向の移動規制は解除される。よって、電機子500cは、軸受保持部10cに対して図13に示されているように、面33cと凸部4211cとが周方向において重なっていないため、電機子500cは、軸受保持部10cに対して周方向において一方側に向けて相対回転させることが可能になる。
以上のことより、軸流ファンBは、接着剤等を使用せずに電機子500cが軸受保持部10cに対して支持されている。また、本発明においてはカシメ等のその他の接合技術を採用することなく電機子500を軸受保持部10cに支持することが可能である。よって、軸流ファンBは他の軸流ファンよりも、電機子500cを軸受保持部10cから容易に分離することができる。また、電機子500cを軸受保持部10cから分離する方法について説明したが、電機子500cを上述とは逆の作業を行うことで取り付けることが可能である。よって、軸流ファンBは、他の軸流ファンよりも、電機子500cを軸受保持部10cから容易に取り付けることも可能である。
2 シャフト
3a,3b 凸部
3c 溝(凹部)
5a ステータコア
6 回路基板
7 コイルバネ
9 ハブ
10、10b、10c 軸受保持部
11 予圧バネ
12 抜止部材
32c 位置決め面
33c 面(周方向移動規制部)
41a 上インシュレータ(インシュレータ)
42a、42c 下インシュレータ(インシュレータ)
43 コイル
51 ロータマグネット
80 ベース部
100 インペラ
101、102 軸受部材(ボールベアリング)
421a 位置決め部
421c、4211c 凸部
422、422c コイルバネ支持部
500、500a、500c 電機子
501 ロータ部
4210 ベース部
4211、4213 凸部
4212 位置決め面
4214 面(周方向移動規制部)
J1 中心軸
Claims (15)
- モータであって、
シャフトとロータマグネットを有し中心軸を中心として回転するロータ部と、
前記ロータマグネットと対向して配置され前記ロータマグネットとの間でトルクを発生する電機子と、
前記電機子に対して前記中心軸下方に固定され、前記ロータ部の回転を制御する制御回路を有する回路基板と、
外側面に前記電機子が支持され、内側面に軸受部材を介して前記シャフトが回転可能に支持される軸受保持部を有するベース部と、
を備えており、
前記電機子が前記中心軸方向において前記軸受保持部に対して弾性部材によって押圧されていることを特徴とするモータ。 - 前記弾性部材は、前記軸受保持部の外側面の周りに配置される螺旋状のコイルバネであることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
- 前記電機子は、
磁性体で形成されたステータコアと、
該ステータコアを覆うインシュレータと、
前記ステータコアに対して前記インシュレータを介して巻かれているコイルと、
を備えており、
前記インシュレータが前記軸受保持部に対して前記弾性部材によって押圧されていることを特徴とする請求項1または2に記載のモータ。 - 前記ステータコアと前記軸受保持部とは径方向において間隔を有していることを特徴とする請求項3に記載のモータ。
- 前記インシュレータが前記弾性部材を支持する支持部を有していることを特徴とする請求項3または4に記載のモータ。
- 前記インシュレータは、
前記ステータコアの前記中心軸方向上側を覆う上インシュレータと、
前記ステータコアの前記中心軸方向下側を覆う下インシュレータと、
で構成されており、
前記下インシュレータが前記支持部を有していることを特徴とする請求項5に記載のモータ。 - 前記軸受保持部の外側面には少なくとも1つの凸部が形成されており、前記電機子が前記凸部に対して前記弾性部材によって押圧されていることを特徴とする請求項6に記載のモータ。
- 前記下インシュレータが、前記中心軸方向において前記凸部を押圧し、前記軸受保持部に対して前記中心軸方向の位置決めを行う位置決め部を有していることを特徴とする請求項7に記載のモータ。
- 前記位置決め部は、前記凸部と接触することで前記軸受保持部に対して前記中心軸を中心とする周方向の位置決めを行う周方向移動規制部を有していることを特徴とする請求項8に記載のモータ。
- 前記電機子を前記中心軸方向下方側に押した際に前記位置決め部および前記周方向移動規制部は、前記凸部から離れることで前記周方向および前記中心軸方向の位置決めが解除され、更に前記電機子を前記軸受保持部に対して相対回転させることで、前記電機子が前記軸受保持部から離脱可能となることを特徴とする請求項9に記載のモータ。
- 前記軸受保持部の外側面には少なくとも1つの凹部が形成されており、前記電機子が前記凹部に対して前記弾性部材によって押圧されていることを特徴とする請求項6に記載のモータ。
- 前記下インシュレータが、前記中心軸方向において前記凹部の前記中心軸方向に面する上面を押圧し、前記軸受保持部に対する前記電機子の前記中心軸方向の位置決めを行う位置決め部を有していることを特徴とする請求項11に記載のモータ。
- 前記位置決め部は、前記凹部の前記中心軸を中心とする周方向側に面する面と接触することで前記軸受保持部に対する前記電機子の前記周方向の位置決めを行う周方向移動規制部を有していることを特徴とする請求項12に記載のモータ。
- 前記電機子を前記中心軸方向下方側に押した際に前記周方向および前記中心軸方向の位置決めが解除され、更に前記電機子を前記軸受保持部に対して相対回転させることで、前記電機子が前記軸受保持部から離脱可能となることを特徴とする請求項13に記載のモータ。
- 請求項1から14のいずれかに記載のモータが搭載される送風ファンであって、
前記ロータの外側面に回転することでエアの流れが発生するインペラが取り付けられていることを特徴とする送風ファン。
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