JP2012139004A - モータ及び送風ファン - Google Patents

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Abstract

【課題】電機子のベース部への組込み作業の容易性を維持しつつ、突起部が当接部に対して周方向にずれ難い構成にする。
【解決手段】電機子において、外周面に突起部が設けられかつ内周面にて軸受部材を介してロータ部のシャフトを回転可能に支持する軸受保持部15が挿通される挿通部の内周面部に、弾性部材の付勢により前記突起部に対して前記シャフトの中心軸方向の一側から当接する当接部45と、前記突起部が前記当接部45に対して前記中心軸方向の一側から他側へ相対的に移動するのを可能にする中心軸方向通路部46と、前記軸受保持部15に対して回動させることで、相対的に移動するのを可能にする周方向通路部47と、前記突起部が前記中心軸方向通路部46から前記当接部45の側へ相対的に移動する第1移動を許容する一方、第1移動とは向きが反対の第2移動を規制する可撓性の爪部48とを形成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、モータ及び該モータを用いた送風ファンに関し、特に振動低減を可能にするモータの改良に関する。
従来より、送風ファン等に用いられるモータにおいて種々の振動・騒音低減技術が提案されている。例えば特開2009−213225号公報に開示されたモータでは、電機子が、コイルスプリング等の弾性部材を介してベース部(ハウジング)に支持される構造であるため、電機子がベース部に接着剤等を用いて固定される構造のものに対して、電機子で発生する電磁振動等がハウジングに伝搬することを抑制し、振動抑制に大きな効果を発揮している。
前記公報に開示されたモータにおいては、ベース部に円筒状の軸受保持部が設けられ、この軸受保持部の内周面にて、ロータ部のシャフトが軸受部材を介して、該シャフトの中心軸を中心として回転可能に支持される。前記軸受保持部は、前記電機子の中心部に設けられた挿通孔に挿通されている。前記軸受保持部の外周面には、径方向外側に突出する突起部が設けられ、電機子の挿通孔の内周面には、前記弾性部材による付勢により前記突起部に対して当接する当接部が設けられており、これにより、電機子が軸受保持部から外れるのが防止される。そして、ベース部に電機子を組み込む際には、前記弾性部材の付勢力に抗するように前記軸受保持部を電機子の挿通孔に挿通させる。このとき、前記突起部と前記当接部とが周方向において同じ位置にあると、挿通の邪魔になるので、前記突起部と前記当接部との周方向の位置を互いにずらした状態で前記軸受保持部を前記挿通孔に挿通し、その後に、電機子を軸受保持部に対して回動させることで、前記突起部が前記当接部と周方向において同じ位置に位置するようにする。この位置では、周方向移動規制部により前記突起部が周方向に位置決めされるように構成されている。こうして電機子のベース部への組込みが完了し、前記弾性部材により前記当接部が前記突起部に当接することになる。
特開2009−213225号公報
ところで、前記従来のモータ(前記公報に記載のモータ)と同様の構成にして、ベース部に電機子を組み込む際には、該モータと同様の組込み方法を採用すれば、その組込み作業を容易に行うことが可能になる。また、突起部が当接部と周方向において同じ位置に位置しているときには、周方向移動規制部により突起部が周方向に位置決めされるので、突起部が当接部に対して周方向にずれる可能性は低く、そのずれにより電機子が軸受保持部から外れるような問題は生じ難い。
ここで、ベース部に電機子を組み込んだ後の組立て作業工程で、仮に突起部が当接部に対して周方向にずれたとしても、そのことを作業者が目視で確認できない場合がある。例えば、ロータ部が、電機子の外周側及びベース部とは反対側を覆うような形状である場合、そのようなロータ部を軸受保持部に組み込んだ後は、突起部が当接部に対して周方向にずれているか否かを確認できなくなる。特にこのような場合には、突起部が当接部に対して周方向により一層ずれ難い構成にしておく必要があり、改良の余地がある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、前記従来のモータの構成を改良することによって、電機子のベース部への組込み作業の容易性を維持しつつ、突起部が当接部に対して周方向により一層ずれ難い構成にすることにある。
上記の目的を達成するために、本発明のモータは、シャフトとロータマグネットとを有し、該シャフトの中心軸を中心として回転するロータ部と、中心部に、前記中心軸方向に延びる挿通孔が設けられ、前記ロータマグネットに対して前記ロータ部の径方向に対向するように配置されて、前記ロータマグネットとの間で、前記ロータ部を回転させるトルクを発生するように構成された電機子と、前記電機子に対して前記中心軸方向の一側に配置された、前記電機子を支持するためのベース部と、前記ベース部の前記電機子側の面に、前記挿通孔に挿通された状態で前記中心軸方向の他側へ向かって延びるように設けられ、外周面にて前記電機子を前記中心軸方向に移動可能に支持するとともに、内周面にて軸受部材を介して前記シャフトを回転可能に支持する略円筒状の軸受保持部と、前記電機子を前記ベース部に対して前記中心軸方向の前記他側へ付勢する弾性部材とを備え、前記電機子は、該電機子を前記軸受保持部の先端側から該軸受保持部に対して前記中心軸方向の前記一側へ移動させることで、前記挿通孔に前記軸受保持部が挿通された状態になるように構成され、前記軸受保持部の外周面には、径方向外側に突出する突起部が設けられ、
前記電機子の挿通孔の内周面部には、前記弾性部材の付勢により前記突起部に対して前記中心軸方向の前記一側から当接する当接部と、前記当接部に対して周方向一側において前記中心軸方向に延びるように配置され、前記挿通孔に前記軸受保持部が挿通される際に、前記突起部が前記当接部に対して前記中心軸方向の前記一側から前記他側へ相対的に移動するのを可能にする中心軸方向通路部と、前記中心軸方向通路部から、前記当接部と周方向において同じ位置でかつ該当接部に対して前記中心軸方向の前記他側の位置に亘って周方向に延びるように配置され、前記突起部が前記中心軸方向通路部において前記当接部に対して前記中心軸方向の前記他側に位置した状態にある前記電機子を、前記軸受保持部に対して回動させることで、前記突起部が前記中心軸方向通路部から前記当接部の側へ、該当接部に対して相対的に移動するのを可能にする周方向通路部と、前記周方向通路部の径方向外側の面から該周方向通路部に突出するように配置され、前記突起部が前記中心軸方向通路部から前記当接部の側へ該当接部に対して相対的に移動する第1移動を変形により許容する一方、前記突起部が前記当接部と周方向において同じ位置から前記中心軸方向通路部の側へ該当接部に対して相対的に移動する第2移動を規制する可撓性の爪部と、が形成されている、という構成とする。
前記の構成により、ベース部に電機子を組み込む際には、突起部が中心軸方向通路部を通って移動するように挿通孔に軸受保持部を挿通して、突起部が当接部に対して中心軸方向の一側から他側へ移動させ、突起部が中心軸方向通路部において当接部に対して中心軸方向の他側に位置した状態で、電機子を軸受保持部に対して回動させることで、突起部が周方向通路部を通って中心軸方向通路部から当接部の側へ移動する。この移動(第1移動)は、可撓性の爪部の変形により許容されるので、突起部が当接部と周方向において同じ位置に位置するようになる。こうして電機子のベース部への組込みが完了し、弾性部材により当接部が突起部に当接する。このように電機子のベース部への組込み作業は容易に行える。そして、突起部が当接部と周方向において同じ位置から中心軸方向通路部の側へ移動しようとしても、この移動(第2移動)は爪部によって規制される。したがって、このような爪部により、突起部が当接部に対して周方向により一層ずれ難くなる。
本発明の一実施形態によれば、前記爪部は、前記周方向通路部において径方向内側に向かって前記当接部の側に傾斜するように延びていて、前記突起部の前記第1移動時には、該突起部に押圧されることより径方向外側に撓み変形することで、前記第1移動を許容する一方、前記突起部の前記第2移動時には、該突起部が前記爪部の先端に突っ掛かることで、前記第2移動を規制するように構成されている。
このことにより、突起部の第1移動がよりスムーズに行えるとともに、第2移動がより一層確実に規制される。また、突起部の第1移動の完了時に爪部による移動抵抗がなくなるので、作業者は電機子のベース部への組込みが完了したことが感触で分かるようになる。
前記のように爪部が、中心軸方向通路部において径方向内側に向かって当接部の側に傾斜するように延びている場合には、前記突起部の先端面における前記第1移動時の前記当接部の側の部分が、該当接部の側に向かって径方向内側に傾斜している、ことが好ましい。
このようにすれば、突起部の押圧による爪部の撓み変形がスムーズに行われて、突起部の第1移動が更にスムーズに行えるようになる。
また、本発明の一実施形態によれば、前記電機子は、磁性体で形成されたステータコアと、前記ステータコアの前記中心軸方向の前記一側の部分を覆う第1インシュレータと、前記ステータコアの前記中心軸方向の前記他側の部分を覆う第2インシュレータとを有し、前記突起部は、前記軸受保持部の外周面における、前記中心軸方向において前記第2インシュレータに対応する部分に設けられており、前記ステータコア、第1インシュレータ及び第2インシュレータに、前記挿通孔としての貫通孔がそれぞれ設けられ、前記ステータコア、第1インシュレータ及び第2インシュレータの各貫通孔の内周面部に、前記中心軸方向通路部がそれぞれ形成され、前記第2インシュレータの貫通孔の内周面部に、前記当接部、前記周方向通路部及び前記爪部が形成されている。
或いは、前記電機子は、磁性体で形成されたステータコアと、前記ステータコアの前記中心軸方向の前記一側の部分を覆う第1インシュレータと、前記ステータコアの前記中心軸方向の前記他側の部分を覆う第2インシュレータとを有し、前記突起部は、前記軸受保持部の外周面における、前記中心軸方向において前記第1インシュレータに対応する部分に設けられており、前記ステータコア、第1インシュレータ及び第2インシュレータに、前記挿通孔としての貫通孔がそれぞれ設けられ、前記第1インシュレータの貫通孔の内周面部に、前記当接部、前記中心軸方向通路部、前記周方向通路部及び前記爪部が形成されている、という構成であってもよい。
このように突起部を、中心軸方向において軸受保持部の外周面における第1インシュレータに対応する部分に設ければ、ステータコア及び第2インシュレータに中心軸方向通路部を設ける必要がなくなる。これにより、特にステータコアの内周面全周を軸受保持部の外周面にほぼ接するようにすることができ、この結果、ステータコアの内周面に凹凸がなくなり、しかも、ステータコアの体積を大きくすることができる。
本発明の別の態様は、前述のモータと、該モータによって回転するインペラとを備えた送風ファンの発明である。
この送風ファンの駆動中に、突起部が当接部に対して周方向にずれるようなことはない。また、モータの電機子が弾性部材を介してベース部(ハウジング)に支持されているので、電機子で発生する電磁振動等がハウジングに伝搬することが抑制され、送風ファンの低騒音化を図ることができる。
以上説明したように、本発明によると、電機子のベース部への組込み作業の容易性を維持しつつ、突起部が当接部に対して周方向により一層ずれ難くすることができる。
本発明の実施形態に係るモータを備えた送風ファンとしての軸流ファンを示す断面図である。 軸流ファンのハウジングを上側から見た平面図である。 ベース部に電機子を組み込んだ状態を示す、斜め上側から見た斜視図である。 ベース部に電機子を組み込んだ状態を示す平面図である。 図4のV−V線断面図である。 ステータコアを示す平面図である。 上側インシュレータを示す、斜め上側から見た斜視図である。 下側インシュレータを示す、斜め上側から見た斜視図である。 ベース部の一部及び軸受保持部を示す、斜め上側から見た斜視図である。 ベース部に電機子を組み込んでいる途中の状態(突起部が中心軸方向通路部に位置する状態)を示す平面図である。 ベース部に電機子を組み込んでいる途中の状態(突起部が周方向通路部に位置する状態)を示す平面図である。 軸受保持部の外周面における、シャフトの中心軸方向において下側インシュレータに対応する部分に突起部を設けた場合のベース部の一部及び軸受保持部を示す、斜め上側から見た斜視図である。 突起部を図12の如く設けた場合の下側インシュレータを示す、斜め上側から見た斜視図である。 ベース部に電機子を組み込んだ状態を、ステータコア及び上側インシュレータの記載を省略して示す平面図である。 突起部を図12の如く設けた場合において、ベース部に電機子を組み込んでいる途中の状態(突起部が中心軸方向通路部に位置する状態)を示す、図14相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るモータを備えた送風ファンとしての軸流ファンAを示す。図1では、軸流ファンAのファン軸(後述の中心軸J)が図面の上下方向に延びるように描いており、便宜上、図面の上下方向を軸流ファンAの上下方向とする。但し、軸流ファンAの実際の取付状態では、これに限定するものではない。
軸流ファンAは、ロータ部2と電機子3とを有するモータ1と、このモータ1によって回転しかつ回転により上側から下側への空気流を発生するインペラ5とを備えている。このインペラ5は、ハブ6と、このハブ6の外周面に周方向に略等間隔をあけて固定された複数のプロペラ翼7とを有している。ハブ6は、下側が開放されたカップ状をなし、ハブ6の上端面部における中心部には、シャフト8がハブ6と一体的に回転するように固定されている。このシャフト8は、ハブ6の上端面部から下側へ延びている。すなわち、シャフト8の中心軸J(以下、単に中心軸Jという)は上下方向に延びている。インペラ5(ハブ6及びプロペラ翼7)は、後述の如く、モータ1のロータ部2の回転によって、中心軸Jを中心として回転するようになっている。以下、中心軸Jが延びる方向を中心軸方向といい、この中心軸方向と垂直な方向を径方向という。
また、軸流ファンAは、プロペラ翼7の外周側全周を覆う筒状のハウジング11を更に備えている。図2に示すように、このハウジング11の外形は、前記中心軸方向から見て、略矩形状をなし、4つの角部近傍には、ハウジング11(つまり軸流ファンA)を被取付部材に取り付けるためのネジ挿通孔11aがそれぞれ設けられている。ハウジング11の内周面は、インペラ5の回転によって発生する空気流が流れる流路を形成しており、空気がその流路内を流れることによって、空気の流れが持つエネルギが静圧エネルギに変換される。
ロータ部2は、インペラ5のハブ6及びシャフト8と、ハブ6の内周面に円筒状のロータヨーク26を介して取付固定された円筒状のロータマグネット25とを有している。本実施形態では、インペラ5のハブ6及びシャフト8は、ロータ部2を兼用している。そして、ロータ部2は、中心軸Jを中心として回転することにより、インペラ5を中心軸Jを中心として回転させることになる。ロータマグネット25は、N極とS極とが周方向に交互に並ぶように着磁されたものである。ロータヨーク26は、磁性体で構成されていて、ロータマグネット25によって形成される磁界が、軸流ファンAの外部に漏れるのを防止する。
前記電機子3は、ロータマグネット25に対してロータ部2の径方向内側に対向するように配置されていて、ロータマグネット25との間で、ロータ部2を回転させるトルクを発生するように構成されたものである。詳細には、ロータマグネット25と電機子3における後述のステータコア31の磁極歯31cの周方向延設部31eの径方向外側の面とが互いに対向する。電機子3の中心部には、後述の軸受保持部15が挿通される挿通孔30が前記中心軸方向に延びるように設けられている。尚、本実施形態のモータ1は、ロータマグネット25が電機子3よりも径方向外側に位置するアウタロータ型のモータである。
電機子3に対して前記中心軸方向の一側(下側)には、電機子3を支持するためのベース部14が配置されている。このベース部14は、図2に示すように、前記中心軸方向から見て円形状をなしていて、ハウジング11に支持されている。具体的には、ベース部14の外周面に、複数(本実施形態では、3つ)の支持リブ12が径方向外側に向かって延びる(正確には、径方向外側に向かって周方向の一側に傾斜して延びる)ように設けられている。これら支持リブ12の径方向外側の端部は、ハウジング11の内周面における下端部に接続固定されている。こうしてベース部14が支持リブ12を介してハウジング11に支持される。
ベース部14の電機子3側の面(上面)には、中心軸Jを中心とする貫通孔15aを有する略円筒状の軸受保持部15が、電機子3の挿通孔30に挿通された状態で前記中心軸方向の他側(上側)へ向かって延びるように設けられている。軸受保持部15は、その外周面にて、軸受保持部15の外周側全周を覆うように位置する前記電機子3を前記中心軸方向に移動可能に支持する。
軸受保持部15の内周面(貫通孔15aの内周面)における上下2箇所には、軸受部材としての上側及び下側ボールベアリング16,17がそれぞれ設けられている。そして、軸受保持部15の貫通孔15aにシャフト8が挿通され、そのシャフト8が、上側及び下側ボールベアリング16,17によって、中心軸Jを中心として回転可能に支持されている。このことで、シャフト8は軸受保持部15の内周面にて軸受部材を介して回転可能に支持されていることになる。
ハブ6の上端面部と上側ボールベアリング16との間におけるシャフト8の周囲には、圧縮コイルバネからなる予圧バネ18が設けられている。この予圧バネ18は、上側ボールベアリング16の内輪を下側に押圧するとともに、ハブ6及びシャフト8を上側へ押圧する。シャフト8の下端近傍には、シャフト8が下側ボールベアリング17から上側へ抜けないように抜止部材19が取り付けられ、この抜止部材19が下側ボールベアリング17の内輪を上側へ押圧する。上側ボールベアリング16は下側に押圧されても、軸受保持部15の貫通孔15aの内周面において上側ボールベアリング16の外輪の直ぐ下側に形成された段部により、それ以上、下側へは移動不能になっている。また、下側ボールベアリング17は上側に押圧されても、貫通孔15aの内周面において下側ボールベアリング17の外輪の直ぐ上側に形成された段部により、それ以上、上側へは移動不能になっている。これにより、シャフト8並びに上側及び下側ボールベアリング16,17が軸受保持部15に対して所定の位置に保持される。また、上側及び下側ボールベアリング16,17は、予圧を与えることで安定した軸受回転精度が得られるようになる。尚、各ボールベアリング16,17に代えて、例えばすべり軸受を採用してもよく、その他の軸受部材を採用してもよい。
前記電機子3は、図3〜図5に示すように、ステータコア31と、上側インシュレータ32(絶縁部材)と、下側インシュレータ33(絶縁部材)と、コイル34と、回路基板35とを有している。ステータコア31並びに上側及び下側インシュレータ32,33には、前記挿通孔30としての貫通孔31a,32a,33aがそれぞれ設けられている。尚、図3〜図5においては、ベース部について、軸受保持部が設けられている中心部及びその近傍しか図示していないとともに、上側ボールベアリング16、下側ボールベアリング17、コイル34、回路基板35、後述の電機子付勢バネ41等を省略している(図9〜図12、図14及び図15も同様)。
ステータコア31は、図5及び図6に示すように、薄板状の磁性体で形成されたステータラミネーションを複数枚積層することで構成されている。本実施形態では、軸流ファンAは、特に電子機器冷却用に使用されるものであり、駆動方式として単相バイポーラ又は二相ユニポーラが採用される。このような駆動方式が用いられる場合のステータコアは、4極の磁極を有する。このため、本実施形態のステータコア31は、中心部に前記貫通孔31aが形成された円環状のコアバック部31bと、コアバック部31bと同じ材料にて一体形成されかつ中心軸Jを中心とする周方向に略等間隔に配列された4つの磁極歯31cとを有している。各磁極歯31cは、コアバック部31bの外周面から径方向外側に向けて延びる径方向延設部31dと、この径方向延設部31dの先端側にて周方向に延びる周方向延設部31eとを有していて、前記中心軸方向から見て、略T字状をなしている。
上側インシュレータ32は、図3〜図5及び図7に示すように、ステータコア31の上側部分(前記中心軸方向の前記他側の部分)を覆い、下側インシュレータ33は、図5及び図8に示すように、ステータコア31の下側部分(前記中心軸方向の前記一側の部分)を覆っている。但し、コアバック部31bの内周面(つまりステータコア31の貫通孔31aの内周面)、各磁極歯31cの周方向延設部31eにおける径方向外側の面及び周方向両側の端面は、上側及び下側インシュレータ32,33によって覆われておらず、露出している。上側及び下側インシュレータ32,33は、ステータコア31の上下方向略中央で互いに突き合わされた状態で固定されている。下側インシュレータ33は第1インシュレータに相当し、上側インシュレータ32は第2インシュレータに相当する。
上側インシュレータ32における、各磁極歯31cの周方向延設部31dの上面を覆う部分には、コイル34の上端部を支持するべく上側に突出する上側コイル支持部32bが設けられ、下側インシュレータ33における、各磁極歯31cの周方向延設部31eの下面を覆う部分には、コイル34の下端部を支持するべく下側に突出する下側コイル支持部33bが設けられている。
上側インシュレータ32の貫通孔32a(電機子3の挿通孔30)の内周面部における周方向の4箇所には、コアバック部31bの上面を覆いかつ径方向内側の面が軸受保持部15の外周面にほぼ接するコアバック部上面被覆部32cがそれぞれ設けられている。また、下側インシュレータ33の貫通孔33a(電機子3の挿通孔30)の内周面部における周方向の4箇所には、コアバック部31bの下面を覆いかつ径方向内側の面が軸受保持部15の外周面にほぼ接するコアバック部下面被覆部33cがそれぞれ設けられている。さらに、ステータコア31の貫通孔31a(電機子3の挿通孔30)の内周面部における周方向の4箇所には、軸受保持部15の外周面にほぼ接する接触部31fがそれぞれ設けられている。コアバック部上面被覆部32c及びコアバック部下面被覆部33c並びに接触部31fは、周方向において同じ位置に設けられている。尚、上側インシュレータ32の4つのコアバック部上面被覆部32cについては、全周に亘る1つのコアバック部上面被覆部の4箇所が切り欠かれているとも言える。また、下側インシュレータ33の4つのコアバック部下面被覆部33c及びステータコア31の4つの接触部31fについても同様である。これらの切り欠かれた部分は、後述の中心軸方向通路部46に相当する。
コイル34は、銅線で構成されていて、ステータコア31における各磁極歯31cの径方向延設部31dの周囲に、上側及び下側インシュレータ32,33を介して巻かれたものである。このように巻かれたコイル34とステータコア31との間には、上側及び下側インシュレータ32,33が介在しており、コイル34がステータコア31に直接接触することはない。また、前記上側及び下側コイル支持部32b,33bによって、前記のように巻かれたコイル34の上端部及び下端部が、磁極歯31cの周方向延設部31eにおける径方向外側の面から径方向外側にはみ出さないように支持される。
回路基板35は、その中心部に貫通孔35aを有していて、該貫通孔35aに下側インシュレータ33の下端部における周縁部が嵌められることで、下側インシュレータ33に取付固定されている。この回路基板35は、プリント基板と、このプリント基板上に実装された回路部品とで構成されている。プリント基板上には、銅箔で形成された導通パターンがプリントされており、実装された回路部品と導通パターンとによって、制御回路が構成される。この制御回路に、前記コイル34の端部が電気的に接続されており、回路基板35に外部電源から電流が供給されると、制御回路によってコイル34への通電制御がなされて、ロータ部2(つまりインペラ5)の回転が制御される。コイル34への通電制御により、ステータコア31に磁界が発生し、この磁界と、ロータマグネット25による磁界との相互作用によって、ロータ部2を中心軸Jを中心として回転させるトルクが発生する。これにより、インペラ5が、中心軸Jを中心として回転することになる。
電機子3は、ベース部14に対して、圧縮コイルバネからなる電機子付勢バネ41を介して支持されている。具体的には、図5に示すように、電機子3の下側インシュレータ33におけるコアバック部下面被覆部33cの下面には、環状溝からなる上側バネ支持部33dが形成されている。一方、ベース部14における軸受保持部15の基端(下端)の周囲には、環状溝からなる下側バネ支持部14aが形成されている。そして、下側インシュレータ33の上側バネ支持部33dとベース部14の下側バネ支持部14aと間における軸受保持部15の下部の周囲に、電機子付勢バネ41がそのバネ中心軸が上下方向に延びるように配設されている。これにより、電機子3は、電機子付勢バネ41によって、ベース部14に対して前記中心軸方向の前記他側(上側)へ付勢される(押圧される)。すなわち、電機子付勢バネ41は、電機子3をベース部14に対して前記中心軸方向の前記他側へ付勢する弾性部材を構成する。
図3〜図5及び図9に示すように、軸受保持部15の外周面における、前記中心軸方向において上側インシュレータ32に対応する部分(周方向の4箇所)には、径方向外側に突出する突起部15bが周方向に略等間隔をあけて設けられている。そして、上側インシュレータ32の内周面部(周方向の4箇所)には、電機子付勢バネ41の付勢により前記突起部15bに対して前記中心軸方向の前記一側(下側)からそれぞれ当接する当接部45が形成されている。具体的には、上側インシュレータ32の各コアバック部上面被覆部32cにおける周方向一側かつ内周側の端部の上面が、前記当接部45とされている。これら当接部45が、その対応する突起部15bの下面にそれぞれ当接することで、電機子付勢バネ41による電機子3の上側への移動が規制される。尚、ベース部14における軸受保持部15の基端(下端)の周囲(下側バネ支持部14a)において突起部15bの真下に相当する部分には、前記突起部15bを型で成形するための成形用孔14b(図9参照)が形成されている。
上側インシュレータ32のコアバック部上面被覆部32cの径方向内側の面、下側インシュレータ33のコアバック部下面被覆部33cの径方向内側の面、及び、ステータコア31の接触部31fが、軸受保持部15の外周面にほぼ接しているので、電機子3は、コアバック部上面被覆部32c及びコアバック部下面被覆部33cの径方向内側の面並びに接触部31f(以下、これらを電機子支持部という)にて、軸受保持部15に対し前記中心軸方向に移動可能に支持される。また、電機子3は、前記電機子支持部にて、軸受保持部15に対し中心軸Jの回り(軸受保持部15の回り)に回転可能に支持されることにもなる。尚、前記電機子支持部は、電機子3が軸受保持部15に対し前記中心軸方向に移動可能に支持されるのであれば、電機子3の挿通孔30の内周面部において後述の中心軸方向通路部46及び周方向通路部47を除くどこの位置に設けてもよい。
電機子3が電機子付勢バネ41によってベース部14に対して弾性的に支持されているので、ロータ部2(インペラ5)が回転した際に発生する電機子3の振動が電機子付勢バネ41によって吸収されて、ベース部14への振動伝達が低減される。これにより、モータの振動、延いては軸流ファンAとしての振動が低減され、モータ(軸流ファンA)の騒音も低減される。
ここで、電機子3をベース部14(軸受保持部15)に組み込むための構成について説明する。
電機子3は、該電機子3を軸受保持部15の先端側(上端側)から該軸受保持部15に対して前記中心軸方向の前記一側(下側)へ移動させることで、挿通孔30に軸受保持部15が挿通された状態になるように構成されている。但し、その挿入時に、突起部15bが、当接部45に干渉することなく、当接部45に対して前記中心軸方向の前記一側(下側)から前記他側(上側)へ相対的に移動する必要がある。そこで、電機子3の挿通孔30の内周面部(周方向の4箇所)には、前記当接部45に加えて、各当接部45に対して周方向一側において前記中心軸方向に延びるように配置され、挿通孔30に軸受保持部15が挿通される際に、突起部15bが当接部45に対して前記中心軸方向下側から上側へ相対的に移動するのを可能にする中心軸方向通路部46と、この中心軸方向通路部46の上端部から、当接部45と周方向において同じ位置でかつ該当接部45に対して前記中心軸方向上側の位置に亘って周方向に延びるように配置され、突起部15bが中心軸方向通路部46において当接部45に対して前記中心軸方向上側に位置した状態にある電機子3を、軸受保持部15に対して回動させることで、突起部15bが中心軸方向通路部46から当接部45の側へ、該当接部45に対して相対的に移動するのを可能にする周方向通路部47とが形成されている。本実施形態では、中心軸方向通路部46は、ステータコア31、上側インシュレータ32及び下側インシュレータ33の各貫通孔31a,32a,33aの内周面部(前述の如くコアバック部上面被覆部32c、コアバック部下面被覆部33c及びステータコア31の接触部31fがそれぞれ全周に亘る1つであるとした場合の切り欠かれた部分)に、前記中心軸方向に連続するように形成され、当接部45及び周方向通路部47は、上側インシュレータ32の貫通孔32aの内周面部に形成されている。
電機子3をベース部14(軸受保持部15)に組み込むには、先ず、ベース部14の下側バネ支持部14aに電機子付勢バネ41をセットしておく。そして、突起部15bと中心軸方向通路部46とを周方向において位置合わせした状態で、電機子3の挿通孔30の下端部に軸受保持部15の上端部を挿通する。続けて、電機子3を軸受保持部15に対して下側へ移動させると、やがて電機子付勢バネ41の上端部が上側バネ支持部33dに入り込み、その後は電機子付勢バネ41を圧縮しながら電機子3を軸受保持部15に対して下側へ移動させる。そして、突起部15bが中心軸方向通路部46において当接部45に対して上側に位置した状態(周方向通路部47と接続された部分に位置した状態)になったときに(図10参照)、図11に示すように、突起部15bが中心軸方向通路部46から当接部45の側へ、該当接部45に対して相対的に移動するように、電機子3を軸受保持部15に対して中心軸Jの回りに図11で反時計回りに回動させる(図11の矢印参照)。この電機子3の回動により、突起部15bが周方向通路部47を通って中心軸方向通路部46から当接部45の側へ、当接部45に対して相対的に移動し、やがて、突起部15bが当接部45と周方向において同じ位置に位置するようになる(図4参照)。この状態で作業者が電機子3から手を離しても、当接部45が突起部15bの下面に当接するので、電機子3が軸受保持部15から外れることはない。
ここで、電機子3に何等かの力が作用して、突起部15bが周方向通路部47を通って、当接部45と周方向において同じ位置から中心軸方向通路部46の側へ該当接部45に対して相対的に移動したとすると、電機子3が軸受保持部15から外れる可能性がある。特にロータ部2が軸受保持部15に組み込まれると、突起部15bが当接部45に対して周方向にずれたか否かが、作業者の目視では分からなくなる。
そこで、本実施形態では、突起部15bが当接部45に対して周方向にかなりずれ難い構成になるようにしている。具体的には、図3、図4及び図7に示すように、電機子3の挿通孔30の内周面部(周方向の4箇所)に、周方向通路部47の径方向外側の面から該周方向通路部47に突出するように配置された可撓性の爪部48が形成されている。本実施形態では、上側インシュレータ32の貫通孔32aの内周面部に周方向通路部47が形成されているので、爪部48は、上側インシュレータ32の貫通孔32aの内周面部(周方向通路部47の径方向外側の面)に形成されている。
前記爪部48は、周方向通路部47において突起部15bが中心軸方向通路部46から当接部45の側へ該当接部45に対して相対的に移動する第1移動を変形により許容する一方、周方向通路部47において突起部15bが当接部45と周方向において同じ位置から中心軸方向通路部46の側へ該当接部45に対して相対的に移動する第2移動(第1移動とは向きが反対の移動)を規制するように構成されている。具体的には、爪部48は、周方向通路部47において径方向内側に向かって当接部45の側に傾斜するように延びていて、突起部15bの前記第1移動時には、該突起部15bに押圧されることより径方向外側に撓み変形する(図11参照)ことで、前記第1移動を許容する一方、突起部15bの前記第2移動時には、該突起部15bが爪部48の先端に突っ掛かることで、前記第2移動を規制する。すなわち、突起部15bの前記第1移動時には、突起部15bが爪部48を押圧する力の大部分は、突起部15bが撓む方向に作用する一方、突起部15bの前記第2移動時には、突起部15bが爪部48を押圧する力の大部分は、突起部15bが延びる方向に作用して、爪部48が撓む方向には殆ど作用しない。このため、突起部15bの前記第2移動時には、爪部48が撓み変形することはなく、これにより、前記第2移動が規制されることになる。
また、本実施形態では、突起部15bの先端面における前記第1移動時の当接部45の側の部分が、該当接部45の側に向かって径方向内側に傾斜する傾斜面15cとされている。この傾斜面15cにより、突起部15bの押圧による爪部48の撓み変形がスムーズに行われて、突起部15bの前記第1移動が更にスムーズに行えるようになる。
前記構成により、突起部15bが周方向通路部47を通って、当接部45と周方向において同じ位置から中心軸方向通路部46の側へ移動しようとしても、この移動(前記第2移動)は爪部48によって規制される。このような爪部48により、突起部15bが当接部45に対して周方向にずれ難くなる。一方、突起部15bの前記第1移動は、爪部48の変形により許容されるので、作業者は電機子3を軸受保持部15に対して回動させるだけで済み、電機子3のベース部14への組込み作業は容易に行える。また、突起部15bの前記第1移動の完了時に爪部48による移動抵抗がなくなるので、作業者は電機子3のベース部14への組込みが完了したことが感触で分かるようになる。尚、本実施形態では、その組込みの完了を、作業者が目視でも確認することができる。
本発明は、前記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば、前記実施形態では、軸受保持部15の外周面における、前記中心軸方向において上側インシュレータ32に対応する部分に突起部15bを設けたが、これに代えて、軸受保持部15の外周面における、前記中心軸方向において下側インシュレータ33に対応する部分に突起部15bを設けてもよい。この構成の一例を、図12〜図15を参照して説明する。
図12に示すように、突起部15bは、軸受保持部15の外周面における、前記中心軸方向において下側インシュレータ33に対応する部分、つまり軸受保持部15の基端(下端)の近傍に設けられている。これに対応して、図13に示すように、上側インシュレータ32の貫通孔32aの内周面部ではなくて、下側インシュレータ33の貫通孔33aの内周面部に、当接部45、中心軸方向通路部46、周方向通路部47及び爪部48が形成されている。尚、本例では、当接部45と中心軸方向通路部46との周方向の位置関係が前記実施形態とは逆になっている。また、突起部15bには、前記実施形態のような傾斜面15cを設けていないが、傾斜面15cと同様の傾斜面を設けることが好ましい。
ステータコア31及び上側インシュレータ32の各貫通孔31a,32aの内周面部には、前記実施形態のような中心軸方向通路部46は形成されておらず、貫通孔31a,32aの内周面において前記電機子支持部が全周に亘って形成されている。
電機子3をベース部14に組み込んだ状態では、前記実施形態と同様に、図14に示す如く、突起部15bが当接部45と周方向において同じ位置に位置する。尚、図14では、ステータコア31及び上側インシュレータ32の記載を省略しており、実際の組込み状態では、下側インシュレータ33の上側にステータコア31及び上側インシュレータ32が位置している。このため、前記実施形態とは異なり、組込み完了状態になったか否かを作業者が目視で確認することはできない。しかし、前述のように、作業者は電機子3のベース部14への組込みが完了したことが感触で分かるので、問題はない。
電機子3をベース部14に組み込む作業は、前記実施形態と同様である。すなわち、突起部15bと中心軸方向通路部46とを周方向において位置合わせした状態で、電機子3の挿通孔30の下端部に軸受保持部15の上端部を挿通し、続けて、電機子3を軸受保持部15に対して下側へ移動させる。そして、突起部が中心軸方向通路部において当接部に対して上側に位置した状態になったときに(図15参照)、突起部15bが中心軸方向通路部46から当接部45の側へ、該当接部45に対して相対的に移動するように、電機子3を軸受保持部15に対して中心軸Jの回りに図15で時計回りに回動させる(図15の矢印参照)。このときの突起部15bの移動(第1移動)は、爪部48の変形により許容される。そして、前記電機子3の回動により、突起部15bが当接部45と周方向において同じ位置に位置するようになる(図14参照)。突起部15bが当接部45と周方向において同じ位置から中心軸方向通路部46の側へ移動しようとしても、この移動(第2移動)は爪部48によって規制される。
したがって、この例でも、前記実施形態と同様に、電機子3のベース部14への組込み作業の容易性を維持しつつ、突起部15bが当接部45に対して周方向にずれ難くすることができる。また、前記実施形態とは異なり、ステータコア31に中心軸方向通路部46を形成する必要がなく、これにより、ステータコア31の内周面全周が軸受保持部15の外周面にほぼ接する接触部31f(前記電機子支持部)とすることができ、この結果、ステータコア31の内周面に凹凸がなくなり、しかも、ステータコア31の体積を大きくすることができる。
また、前記実施形態では、軸受保持部15の外周面に4つの突起部15bを設けたが、突起部15bの数はいくつであってもよく、例えば1つであってもよい。そして、突起部15bに対応して、当接部45、中心軸方向通路部46、周方向通路部47及び爪部48を、それぞれ突起部15bと同じ数だけ設ければよい。ここで、突起部15bの数は、電機子3の上側移動をバランス良く規制する観点からは、複数であることが好ましい。また、軸受保持部15や、爪部48が形成されるインシュレータ等の製造の観点からは、突起部15bを多くすることは望ましくない。このため、3つ又は4つの突起部15bを設けるのが最も好ましい。
さらに、前記実施形態では、本発明のモータ1を軸流ファンAに適用した例を示したが、本発明のモータ1は、軸流ファンA以外の送風ファン(例えば遠心ファン)にも適用することができるとともに、送風ファン以外の、モータ1により駆動される装置に適用することができる。
前記実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
A 軸流ファン
1 モータ
2 ロータ部
3 電機子
5 インペラ
8 シャフト
14 ベース部
15 軸受保持部
25 ロータマグネット
30 挿通孔
31 ステータコア
31a 貫通孔
32 上側インシュレータ
32a 貫通孔
33 下側インシュレータ
33a 貫通孔
41 電機子付勢バネ(弾性部材)
45 当接部
46 中心軸方向通路部
47 周方向通路部
48 爪部

Claims (6)

  1. モータであって、
    シャフトとロータマグネットとを有し、該シャフトの中心軸を中心として回転するロータ部と、
    中心部に、前記中心軸方向に延びる挿通孔が設けられ、前記ロータマグネットに対して前記ロータ部の径方向に対向するように配置されて、前記ロータマグネットとの間で、前記ロータ部を回転させるトルクを発生するように構成された電機子と、
    前記電機子に対して前記中心軸方向の一側に配置された、前記電機子を支持するためのベース部と、
    前記ベース部の前記電機子側の面に、前記挿通孔に挿通された状態で前記中心軸方向の他側へ向かって延びるように設けられ、外周面にて前記電機子を前記中心軸方向に移動可能に支持するとともに、内周面にて軸受部材を介して前記シャフトを回転可能に支持する略円筒状の軸受保持部と、
    前記電機子を前記ベース部に対して前記中心軸方向の前記他側へ付勢する弾性部材とを備え、
    前記電機子は、該電機子を前記軸受保持部の先端側から該軸受保持部に対して前記中心軸方向の前記一側へ移動させることで、前記挿通孔に前記軸受保持部が挿通された状態になるように構成され、
    前記軸受保持部の外周面には、径方向外側に突出する突起部が設けられ、
    前記電機子の挿通孔の内周面部には、
    前記弾性部材の付勢により前記突起部に対して前記中心軸方向の前記一側から当接する当接部と、
    前記当接部に対して周方向一側において前記中心軸方向に延びるように配置され、前記挿通孔に前記軸受保持部が挿通される際に、前記突起部が前記当接部に対して前記中心軸方向の前記一側から前記他側へ相対的に移動するのを可能にする中心軸方向通路部と、
    前記中心軸方向通路部から、前記当接部と周方向において同じ位置でかつ該当接部に対して前記中心軸方向の前記他側の位置に亘って周方向に延びるように配置され、前記突起部が前記中心軸方向通路部において前記当接部に対して前記中心軸方向の前記他側に位置した状態にある前記電機子を、前記軸受保持部に対して回動させることで、前記突起部が前記中心軸方向通路部から前記当接部の側へ、該当接部に対して相対的に移動するのを可能にする周方向通路部と、
    前記周方向通路部の径方向外側の面から該周方向通路部に突出するように配置され、前記突起部が前記中心軸方向通路部から前記当接部の側へ該当接部に対して相対的に移動する第1移動を変形により許容する一方、前記突起部が前記当接部と周方向において同じ位置から前記中心軸方向通路部の側へ該当接部に対して相対的に移動する第2移動を規制する可撓性の爪部と、
    が形成されている、モータ。
  2. 請求項1記載のモータにおいて、
    前記爪部は、前記周方向通路部において径方向内側に向かって前記当接部の側に傾斜するように延びていて、前記突起部の前記第1移動時には、該突起部に押圧されることより径方向外側に撓み変形することで、前記第1移動を許容する一方、前記突起部の前記第2移動時には、該突起部が前記爪部の先端に突っ掛かることで、前記第2移動を規制するように構成されている、モータ。
  3. 請求項2記載のモータにおいて、
    前記突起部の先端面における前記第1移動時の前記当接部の側の部分が、該当接部の側に向かって径方向内側に傾斜している、モータ。
  4. 請求項1記載のモータにおいて、
    前記電機子は、磁性体で形成されたステータコアと、前記ステータコアの前記中心軸方向の前記一側の部分を覆う第1インシュレータと、前記ステータコアの前記中心軸方向の前記他側の部分を覆う第2インシュレータとを有し、
    前記突起部は、前記軸受保持部の外周面における、前記中心軸方向において前記第2インシュレータに対応する部分に設けられており、
    前記ステータコア、第1インシュレータ及び第2インシュレータに、前記挿通孔としての貫通孔がそれぞれ設けられ、
    前記ステータコア、第1インシュレータ及び第2インシュレータの各貫通孔の内周面部に、前記中心軸方向通路部がそれぞれ形成され、
    前記第2インシュレータの貫通孔の内周面部に、前記当接部、前記周方向通路部及び前記爪部が形成されている、モータ。
  5. 請求項1記載のモータにおいて、
    前記電機子は、磁性体で形成されたステータコアと、前記ステータコアの前記中心軸方向の前記一側の部分を覆う第1インシュレータと、前記ステータコアの前記中心軸方向の前記他側の部分を覆う第2インシュレータとを有し、
    前記突起部は、前記軸受保持部の外周面における、前記中心軸方向において前記第1インシュレータに対応する部分に設けられており、
    前記ステータコア、第1インシュレータ及び第2インシュレータに、前記挿通孔としての貫通孔がそれぞれ設けられ、
    前記第1インシュレータの貫通孔の内周面部に、前記当接部、前記中心軸方向通路部、前記周方向通路部及び前記爪部が形成されている、モータ。
  6. モータと、該モータによって回転するインペラとを備えた送風ファンであって、
    前記モータは、
    シャフトとロータマグネットとを有し、該シャフトの中心軸を中心として回転することにより、前記インペラを該中心軸回りに回転させるロータ部と、
    中心部に、前記中心軸方向に延びる挿通孔が設けられ、前記ロータマグネットに対して前記ロータ部の径方向に対向するように配置されて、前記ロータマグネットとの間で、前記ロータ部を回転させるトルクを発生するように構成された電機子と、
    前記電機子に対して前記中心軸方向の一側に配置された、前記電機子を支持するためのベース部と、
    前記ベース部の前記電機子側の面に、前記挿通孔に挿通された状態で前記中心軸方向の他側へ向かって延びるように設けられ、外周面にて前記電機子を前記中心軸方向に移動可能に支持するとともに、内周面にて軸受部材を介して前記シャフトを回転可能に支持する略円筒状の軸受保持部と、
    前記電機子を前記ベース部に対して前記中心軸方向の前記他側へ付勢する弾性部材と、
    を備え、
    前記電機子は、該電機子を前記軸受保持部の先端側から該軸受保持部に対して前記中心軸方向の前記一側へ移動させることで、前記挿通孔に前記軸受保持部が挿通された状態になるように構成され、
    前記軸受保持部の外周面には、径方向外側に突出する突起部が設けられ、
    前記電機子の挿通孔の内周面部には、
    前記弾性部材の付勢により前記突起部に対して前記中心軸方向の前記一側から当接する当接部と、
    前記当接部に対して周方向一側において前記中心軸方向に延びるように配置され、前記挿通孔に前記軸受保持部が挿通される際に、前記突起部が前記当接部に対して前記中心軸方向の前記一側から前記他側へ相対的に移動するのを可能にする中心軸方向通路部と、
    前記中心軸方向通路部から、前記当接部と周方向において同じ位置でかつ該当接部に対して前記中心軸方向の前記他側の位置に亘って周方向に延びるように配置され、前記突起部が前記中心軸方向通路部において前記当接部に対して前記中心軸方向の前記他側に位置した状態にある前記電機子を、前記軸受保持部に対して回動させることで、前記突起部が前記中心軸方向通路部から前記当接部の側へ、該当接部に対して相対的に移動するのを可能にする周方向通路部と、
    前記周方向通路部の径方向外側の面から該周方向通路部に突出するように配置され、前記突起部が前記中心軸方向通路部から前記当接部の側へ該当接部に対して相対的に移動する第1移動を変形により許容する一方、前記突起部が前記当接部と周方向において同じ位置から前記中心軸方向通路部の側へ該当接部に対して相対的に移動する第2移動を規制する可撓性の爪部と、
    が形成されている、送風ファン。
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