JP2021154244A - アクチュエータ - Google Patents

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博文 長澤
Hirofumi Nagasawa
博文 長澤
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Abstract

【課題】接続体を支持体または可動体に接着剤で適正に接続することのできるアクチュエータを提供すること。【解決手段】支持体と、可動体と、可動体および支持体に接続された接続体90と、可動体を支持体に対して相対移動させる磁気駆動回路と、を有し、可動体および支持体のうちの少なくとも一方には、接続体が接着剤を介して接続される接続領域の周囲に溝状の第1凹部191が形成されており、第1凹部の接続領域側の開口縁が接続体の端部と同位置または接続体の端部に対して接続体の中心寄りに位置し、第1凹部の接続領域と対向する開口縁が接続体の端部に対して接続体の中心から遠ざかる方向に位置することを特徴とするアクチュエータ。【選択図】図10

Description

本発明は、可動体を振動させるアクチュエータに関するものである。
可動体に複数方向の振動を行わせることので きるアクチュエータとして、支持体と、可動体と、弾性および粘弾性の少なくとも一方を備え、前記支持体と前記可動体とに接続された接続体と、前記支持体および前記可動体のうちの一方に保持された第1磁石、および他方に保持され、前記第1磁石に第1方向で対向する第1コイルを備え、前記可動体を前記第1方向に直交する第2方向に駆動する第1磁気駆動回路と、前記支持体および前記可動体のうちの一方に保持された第2磁石、および他方に保持され、前記第2磁石に前記第1方向で対向する第2コイルを備え、前記可動体を前記第1方向に直交し、前記第2方向に交差する第3方向に駆動する第2磁気駆動回路と、を有し、前記第1磁気駆動回路では、複数の前記第1コイルが前記第1方向に重ねて多段に配置されているとともに、複数の前記第1コイルの各々の前記第1方向の両側に前記第1磁石が配置されたアクチュエータが提案されている(特許文献1参照)。
特開2017−135948号公報
接続体は、支持体および可動体に対して接着剤で接続される。しかしながら、接続体と支持体または可動体を張り合わせる際に、接着剤が接続体の側面に付着し、デバイス自体の振動特性が変化してしまう問題がある。
以上の問題点に鑑みて、本開示の課題は、接続体を支持体または可動体に接着剤で適正に接続することのできるアクチュエータを提供することにある。
上記課題を解決するために、本開示の例示的なアクチュエータは、支持体と、可動体と、前記可動体および前記支持体に接続された接続体と、前記可動体を前記支持体に対して相対移動させる磁気駆動回路と、を有し、前記可動体および前記支持体のうちの少なくとも一方には、前記接続体が接着剤で接続される接続領域の周囲に溝状の第1凹部が形成されており、前記第1凹部の接続領域側の開口縁が前記接続体の端部と同位置または前記接続体の端部に対して前記接続体の中心寄りに位置し、前記第1凹部の前記接続領域と対向する開口縁が前記接続体の端部に対して前記接続体の中心から遠ざかる方向に位置することを特徴とする。
本開示の実施形態によれば、接着剤が接続体の側面に被さることを抑制できるので、接続体のダンパ特性の変動が抑制できる。
図1は、本開示の実施形態に係るアクチュエータの斜視図である。 図2は、図1に示すアクチュエータのXZ断面図である。 図3は、図1に示すアクチュエータを分解して第1方向の一方側からみたときの分解斜視図である。 図4は、図1に示すアクチュエータを分解して第1方向の他方側からみたときの分解斜視図である。 図5は、図2に示す磁気駆動回路の分解斜視図である。 図6は、図5に示すホルダおよびコイル等の説明図である。 図7は、図6に示すホルダ等の説明図である。 図8は、図2に示す可動体の説明図である。 図9は、図3および図4に示す接続領域を拡大して示す斜視図である。 図10は、図9に示す接続領域の断面図である。 図11は、本開示の実施形態の変形例1の説明図である。 図12は、本開示の実施形態の変形例2の説明図である。 図13は、本開示の実施形態の変形例3の説明図である。 図14は、本開示の実施形態の変形例4の説明図である。 図15は、本開示の実施形態の変形例5の説明図である。 図16は、図15に示す接続領域の断面図である。 図17は、本開示の実施形態の変形例6の説明図である。 図18は、図17に示す接続領域の断面図である。
図面を参照して、本開示の例示的な実施形態を説明する。なお、以下の説明において、互いに交差する3つの方向を各々、第1方向Z、第2方向Xおよび第3方向Yとして説明する。また、第1方向Z、第2方向Xおよび第3方向Yは、互いに直交する方向である。また、第2方向Xの一方側にX1を付し、第2方向Xの他方側にX2を付し、第3方向Yの一方側にY1を付し、第3方向Yの他方側にY2を付し、第1方向Zの一方側にZ1を付し、第1方向Zの他方側にZ2を付して説明する。
また、以下に説明するアクチュエータ1の磁気駆動回路6では、コイル7が支持体2(一方側部材)の側に設けられ、磁石8が可動体3(他方側部材)の側に設けられた態様、および磁石8が支持体2(他方側部材)の側に設けられ、コイル7が可動体3(一方側部材)の側に設けられた態様を採用できる。以下の説明では、コイル7が支持体2の側に設けられ、磁石8が可動体3の側に設けられた態様を中心に説明する。
(全体構成)
図1は、本開示の例示的な実施形態に係るアクチュエータ1の斜視図である。図2は、図1に示すアクチュエータ1のXZ断面図である。図3は、図1に示すアクチュエータ1を分解して第1方向Zの一方側Z1からみたときの分解斜視図である。図4は、図1に示すアクチュエータ1を分解して第1方向Zの他方側Z2からみたときの分解斜視図である。
図1および図2に示すように、本開示のアクチュエータ1は、全体として、第2方向Xの寸法が第3方向Yの寸法より大きい直方体形状を有している。また、図2に示すように、アクチュエータ1は、支持体2と、支持体2に移動可能に支持された可動体3と、可動体3を支持体2に対して相対移動させる磁気駆動回路6とを有しており、磁気駆動回路6は、可動体3を第2方向Xに振動させる。また、アクチュエータ1には、支持体2および可動体3に接続された接続体90が設けられている。
図1、図2および図3に示すように、支持体2は、第1方向Zの一方側Z1から他方側Z2に順に重ねられた第1ケース部材16、ホルダ60、および第2ケース部材17を有しており、第1ケース部材16と第2ケース部材17との間に可動体3および磁気駆動回路6が配置される。第1ケース部材16、ホルダ60および第2ケース部材17は各々、四角形の平面形状を有している。第1ケース部材16の角部である第1角部160、ホルダ60の角部である第2角部600、および第2ケース部材17の角部である第3角部170は第1方向Zで重なっている。本実施形態において、第1ケース部材16、ホルダ60、および第2ケース部材17は各々、樹脂製である。
図3および図4に示すように、第1ケース部材16は、第2方向Xの一方側X1に位置する第1壁部161と、第2方向Xの他方側X2に位置する第2壁部162と、第3方向Yの一方側Y1に位置する第3壁部163と、第3方向Yの他方側Y2に位置する第4壁部164とによって囲まれた底板部165を有している。第1方向Zからみたとき、第1壁部161および第2壁部162の幅(第2方向Xの寸法)は、第3壁部163および第4壁部164の幅(第3方向Yの寸法)より広い。
第1ケース部材16の4つの角付近の各々には、第1方向Zの他方側Z2に向けて開口した位置決め用の穴16cが形成されている。また、第1ケース部材16の一方の対角位置には、タッピングネジからなるネジ18を止めるための有底の穴16eが形成され、他方の対角位置に形成された穴16fは貫通している。
底板部165の第1方向Zの他方側Z2の面には、第2方向Xで並ぶ2つの凹部166、167が形成されている。凹部166の第2方向Xの一方側X1の角、および凹部167の第2方向Xの他方側X2の角には穴16aが形成されている。凹部166、167の第3方向Yの両端部には穴16bが形成されている。
第3壁部163の外面では、第3方向Yの他方側Y2に凹んだ凹部168が第2方向Xに沿って形成されている。第3壁部163では、第1方向Zの他方側Z2に突出した複数の凸板部163aが第2方向Xに沿って所定の間隔に形成されている。第1壁部161および第2壁部162には、第1方向Zの他方側Z2に突出した円柱状の凸部161h、162hが形成されている。また、第1壁部161および第2壁部162には、外縁から第1方向Zの他方側Z2に突出した凸板部161a、162aが第3方向Yの中央に形成されている。
第2ケース部材17は、第2方向Xの一方側X1に位置する第1壁部171と、第2方向Xの他方側X2に位置する第2壁部172と、第3方向Yの一方側Y1に位置する第3壁部173と、第3方向Yの他方側Y2に位置する第4壁部174とによって囲まれた底板部175を有している。第1方向Zからみたとき、第1壁部171および第2壁部172の幅(第2方向Xの寸法)は、第3壁部173および第4壁部174の幅(第3方向Yの寸法)より広い。
第2ケース部材16の4つの角付近の各々には、第1方向Zの一方側Z1に向けて開口した位置決め用の凹部17dが形成されている。また、第2ケース部材17の一方の対角位置には、ネジ18を止めるための穴17eが形成され、他方の対角位置には穴17fが形成されている。
底板部175の第1方向Zの一方側Z1の面には、第2方向Xで並ぶ2つの凹部176、177が形成されている。また、凹部176、177の縁には、切り欠き17bが形成されている。
第3壁部173の外面では、第3方向Yの他方側Y2に凹んだ凹部178が第2方向Xに沿って形成されている。第1壁部171および第2壁部172には、第1ケース部材16の凸部161h、162hが嵌る穴171h、172hが形成されている。第1壁部171には、第1方向Zの一方側Z1に突出した凸板部171aが第3方向Yの中央に形成されている。
(磁気駆動回路6の構成)
図5は、図2に示す磁気駆動回路6の分解斜視図である。図2および図5に示すように、磁気駆動回路6は、コイル7と、コイル7に対して第1方向Zで対向する磁石8とを有している。コイル7は、第2方向Xで並列するように配置された第1コイル71および第2コイル72からなり、コイル7は、支持体2のうち、ホルダ60に保持されている。
(コイル7およびホルダ60の構成)
図6は、図5に示すホルダ60およびコイル7等の説明図である。図7は、図6に示すホルダ60等の説明図である。図6および図7に示すように、コイル7は、第3方向Yに長辺701(有効部分)が延びた長円形状の空芯コイルであり、第3方向Yの一方側Y1にコイル線の端部705が引き出されている。
ホルダ60は、第2方向Xの一方側X1に位置する第1壁部61と、第2方向Xの他方側X2に位置する第2壁部62と、第3方向Yの一方側Y1に位置する第3壁部63と、第3方向Yの他方側Y2に位置する第4壁部64とによって囲まれた底板部65を有している。第1方向Zからみたとき、第1壁部61および第2壁部62の幅(第2方向Xの寸法)は、第3壁部63および第4壁部64の幅(第3方向Yの寸法)より広い。
ホルダ60の一方の対角位置には、ネジ18を通すための穴60eが形成され、他方の対角位置には穴60fが形成されている。第3壁部63および第4壁部64の第2方向Xの両端には、第1方向Zの一方側Z1に突出した位置決め用の凸部60cと、第1方向Zの他方側Z2に突出した位置決め用の凸部60dとが形成されている。
底板部65には、2つのコイル保持穴651、652が第2方向Xで並列するように形成されており、コイル保持穴651、652の各々に第1コイル71および第2コイル72が配置されている。コイル保持穴651、652は貫通しており、第3方向Yの両端部には、第1方向Zの他方側Z2でコイル保持穴651、652の一部に重なるように張り出した受け部641、642が形成されている。従って、第1コイル71および第2コイル72を第1方向Zの一方側Z1からコイル保持穴651、652に装着すると、コイル7の短辺702(無効部分)が受け部641、642によって第1方向Zの他方側Z1で支持された状態となる。この状態で、ホルダ60には第1方向Zの一方側Z1からプレート26が重ねられ、プレート26は、接着剤によって第1コイル71および第2コイル72と固定されるとともに、ホルダ60に固定される。プレート26は、例えば、アルミニウムやステンレス等の非磁性の金属板である。
ホルダ60には、コイル保持穴651と第1壁部61との間に第1開口部601が形成され、コイル保持穴652と第2壁部62との間に第2開口部602が形成されている。第1開口部601、および第2開口部602はホルダ60の底板部65を第1方向Zで貫通している。第1開口部601、および第2開口部602の内周面には切り欠き603が形成されている。
第1壁部61において、第2角部600の間には、第1方向Zの一方側Z1に凹部611(図2および図4参照)が形成され、第1方向Zの他方側Z2に凹部612が形成されている。第2壁部62において、第2角部600の間には、第1方向Zの一方側Z1に凹部621(図2および図4参照)が形成され、第1方向Zの他方側Z2に凹部622が形成されている。従って、4つの第2角部600は、第1方向Zの両側に向けて突出した構造になっている。
第3壁部63の外面では、第3方向Yの他方側Y2に凹んだ凹部630が第2方向Xに沿って形成されており、凹部630の底部には、第1方向Zの一方側Z1に開口した切り欠き状の引き出し部68が第2方向Xに沿って複数、形成されている。また、凹部630のうち、引き出し部68によって挟まれた部分は、凹部630の底部からさらに第3方向Yの他方側に凹んだ凹部630aになっている。
凹部630の底部には、凹部630aに対して第2方向Xでずれた位置で第3方向Yの一方側Y1に突出した嵌合凸部69が第2方向Xに沿って複数、形成されている。本実施形態において、嵌合凸部69は3か所に形成されている。
(支持体2の構成)
本実施形態では、第1ケース部材16、ホルダ60および第2ケース部材17を第1方向Zに重ねた状態で、第2ケース部材17の穴17eおよびホルダ60の穴60eを貫通してネジ18を止め、第1ケース部材16、ホルダ60および第2ケース部材17を第1方向Zで締結する。ネジ18を止めた際、ネジ18の頭は、第2ケース部材17から第1方向Zの他方側Z2に突出しない。
また、第1ケース部材16の第1角部160とホルダ60の第2角部600との間に接着剤が充填され、ホルダ60の第2角部600と第2ケース部材17の第3角部170との間に接着剤が充填される。
このようにして、第1ケース部材16、ホルダ60、および第2ケース部材17によって支持体2が形成される。その際、第1ケース部材16の凸部161h、162hは各々、ホルダ60の穴61h、62hを貫通して第2ケース部材17の穴171h、172hに嵌る。また、第1ケース部材16の穴16cにホルダ60の凸部60cが嵌り、第2ケース部材17の凹部17cにホルダ60の凸部60dが嵌る。従って、第1ケース部材16、ホルダ60および第2ケース部材17は互いに位置決めされた状態で連結される。また、第1ケース部材16の凸板部163aがホルダ60の凹部630aに重なる。
なお、第2ケース部材17の穴17fおよびホルダ60の穴60fには、アクチュエータ1を各種機器に搭載する際、機器のフレームに対して止めるネジ(図示せず)が止められる。
(コイル7の端部の処理)
本実施形態では、ホルダ60の第3壁部63の外面に配線基板15が固定される。配線基板15には、引き出し部68と重なる部分に切り欠き158が形成されている。また、配線基板15には、嵌合凸部69と重なる部分に複数の嵌合穴159が形成されている。本実施形態では、嵌合凸部69の数に対応して、複数の嵌合穴159として3つの嵌合穴159が形成されており、3つの嵌合穴159のうち、中央の嵌合穴159は、切り欠き158と繋がった切り欠き状に形成されている。
配線基板15は、嵌合凸部69と嵌合穴159とが嵌合した状態で、ホルダ60の第3壁部63の外面に接着剤により固定されている。配線基板15には、第1コイル71の端部705、および第2コイル72の端部705が電気的に接続されるランド151と、外部からの配線部材(図示せず)が電気的に接続されるランド152とが形成されている。第1コイル71の端部および第2コイル72の端部705は、引き出し部68を介してランド151まで延びており、ハンダによりランド151に電気的に接続される。なお、ランド151とランド152とは配線パターン(図示せず)を介して繋がっている。
本実施形態では、ランド151が3つ形成されており、第1コイル71の巻き終わりの端部705、および第2コイル72の巻き始めの端部705は、中央のランド151に電気的に接続される。従って、第1コイル71と第2コイル72とは直列に電気的に接続される。なお、第1コイル71と第2コイル72とは、並列に電気的に接続してもよい。
(可動体3の構成)
図8は、図2に示す可動体3の説明図である。図5および図8に示すように、図2等に示す可動体3は、コイル7に対して第1方向Zの一方側Z1で対向する平板部860を備えた第1ヨーク86と、コイル7に対して第1方向Zの他方側Z2で対向する平板部870を備えた第2ヨーク87と、磁石8とを有している。磁石8は、第1ヨーク86の平板部860のコイル7と対向する面、および第2ヨーク87の平板部870のコイル7と対向する面の少なくとも一方に保持されてコイル7に第1方向Zで対向している。
本実施形態において、可動体3は、磁石8として、第1ヨーク86の平板部860のコイル7と対向する面に接着等の方法で固定された第1磁石81と、第2ヨーク87の平板部870のコイル7と対向する面のうち、第1方向Zに対して交差する方向で第1磁石81と隣り合う第2磁石82とを備えている。本実施形態において、第1磁石81と第2磁石82は第2方向Xで隣り合っている。従って、第1磁石81は、第1コイル71の長辺701に第1方向Zの一方側Z1で対向し、第2磁石82は、第2コイル72の長辺701に第1方向Zの一方側Z1で対向している。
また、可動体3は、磁石8として、第2ヨーク87の平板部870のコイル7と対向する面に接着等の方法で固定された第1磁石83と、第2ヨーク87の平板部870のコイル7と対向する面のうち、第1方向Zに対して交差する方向で第1磁石83と隣り合う第2磁石84とを備えている。本実施形態において、第1磁石83と第2磁石84は、第2方向Xで隣り合っている。従って、第1磁石83は、第1コイル71の長辺701に第1方向Zの他方側Z2で対向し、第2磁石84は、第2コイル72の長辺701に第1方向Zの他方側Z2で対向している。
本実施形態において、第1磁石81、83、および第2磁石82、84は各々、厚さ方向(第1方向Z)および幅方向(X方向)で分極着磁されている。第1磁石81と第2磁石82とは、隣り合う方向(第2方向X)で同一方向に着磁され、第1磁石83と第2磁石84とは、隣り合う方向(第2方向X)で同一方向に着磁されている。従って、第1磁石81の第2磁石82側の磁極と第2磁石82の第1磁石81側の磁極とが異なっており、第1磁石83の第2磁石84側の磁極と第2磁石84の第1磁石83側の磁極とが異なっている。
また、第1磁石81と第1磁石83とは、隣り合う方向(第2方向X)で逆方向に着磁され、第2磁石82と第2磁石84とは、隣り合う方向(第2方向X)で逆方向に着磁されている。従って、第1磁石81と第1磁石83とでは、第1コイル71に対向する面の磁極が異なっており、第2磁石82と第2磁石84とでは、第2コイル72に対向する面の磁極が異なっている。
第1ヨーク86は、平板部860の第2方向の一方側X1の端部から第1方向Zの他方側Z2に延びて第2ヨーク87と連結された第1連結板部861と、平板部860の第2方向の他方側X2の端部から第1方向Zの他方側Z2に延びて第2ヨーク87と連結された第2連結板部862とを備えている。第1連結板部861および第2連結板部862は平板部860より第3方向Yの寸法が小さく、第1連結板部861および第2連結板部862の両側には切り欠き869が形成されている。図3および図4に示すように、第1連結板部861は、コイル7に対して第2方向Xの一方側X1でホルダ60の第1開口部601を通って第1方向Zの他方側Z2に向けて延びており、第2連結板部862は、コイル7に対して第2方向Xの他方側Z2でホルダ60の第2開口部602を通って第1方向Zの他方側Z2に向けて延びている。
本実施形態では、第1連結板部861および第2連結板部862は、溶接により第2ヨーク87の端部と連結されている。より具体的には、第1連結板部861の第1方向Zの他方側Z2の端部861aは、第2ヨーク87の平板部870の第1側面871に重なって第1連結板部861と第2ヨーク87の第1側面871とが溶接されている。同様に、第2連結板部862の第1方向Zの他方側Z2の端部862aは、第2ヨーク87の平板部870の第2側面872に重なって第2連結板部862と第2ヨーク87の第2側面872とが溶接されている。
第1連結板部861の端部861a、および第1側面871のうちの一方には、他方に形成された凹部に嵌って溶接された凸部が形成され、第2連結板部862の端部862a、および第2側面872のうちの一方には、他方に形成された凹部に嵌って溶接された凸部が形成されている。本実施形態では、平板部870に形成された凸部873が第1連結板部861の端部861aに形成された凹部863に嵌って溶接され、平板部870に形成された凸部874が第2連結板部862の端部862aに形成された凹部864に嵌って溶接されている。
本実施形態では、第1ヨーク86の平板部860、および第2ヨーク87の平板部870の第3方向Yの端部には、磁石8を搭載する際に第1ヨーク86および第2ヨーク87の位置決めを行うための切り欠き860a、870aが形成されている。
このように構成した可動体3において、第1ヨーク86および磁石8の少なくとも一方には、磁石8の着磁方向を示すマークが付されている。例えば、第1ヨーク86には、平板部860の4つの角のうち、S極が位置する側の角が切り欠かれたマーク86sが付され、他の角は角張っている。また、第2ヨーク87および磁石8の少なくとも一方にも、磁石8の着磁方向を示すマークが付されている。例えば、第2ヨーク87には、平板部870の4つの角のうち、N極が位置する側の角が切り欠かれたマーク87sが付され、他の角は角張っている。なお、磁石8に対して、マークを付す場合には、印刷等を利用すればよい。
(位置決め凸部865、875の構成)
第1ヨーク86は、第1ヨーク86の一部が、磁石8が固定された一方面から突出して第1磁石81および第2磁石82の第1ヨーク86の平板部860の面内方向における位置決めを行う位置決め凸部865を有している。本実施形態において、位置決め凸部865は、第1磁石81の第2磁石82側の位置を規定する第1凸部865aと、第2磁石82の第1磁石81側の位置を規定する第2凸部865bとを含んでいる。本実施形態において、第1凸部865aと第2凸部865bとは、第1磁石81と第2磁石82との間に設けられた共通の凸部865cからなる。凸部865c(第1凸部865aおよび第2凸部865b)は、第3方向Yで離れた2箇所に設けられている。
位置決め凸部865は、さらに、第1磁石81と第2磁石82とが隣り合う第2方向Xと交差する第3方向Yにおける第1磁石81の位置決め、および第2磁石82の位置決めを行う第3凸部865d、865eを含んでいる。本実施形態において、第3凸部865dは、第1磁石81のY方向の両側2箇所に設けられ、第3凸部865eは、第2磁石82のY方向の両側2箇所に設けられている。
位置決め凸部865は、第1ヨーク86の平板部860の一部を、磁石8とは反対側の他方面側から磁石8が位置する一方面側に突出させた凸部である。従って、図4に示すように、第1ヨーク86の平板部860の磁石8とは反対側の他方面には、位置決め凸部865を成した際の凹状の痕865xが残っている。
ここで、第1ヨーク86では、第1磁石81に対して第2磁石82と反対側、および第2磁石82に対して第1磁石81と反対側には、位置決め凸部865が設けられていない。また、位置決め凸部865の平板部860からの突出寸法は、磁石8の厚さ(第1磁石81の厚さ、および第2磁石82の厚さ)より低い。このため、磁石8を第1ヨーク86の平板部860に搭載する際、カートリッジ等の内部に積層された複数の磁石8のうち、最も下方に位置する磁石8をスライドさせて、第1磁石81等として配置する際、位置決め凸部865とカートリッジとが干渉しにくい等、位置決め凸部865が邪魔にならない。
図示を省略するが、第2ヨーク87も、第1ヨーク86と同様、第2ヨーク87の一部が、磁石8が固定された一方面から突出して第1磁石83および第2磁石84の第2ヨーク87の平板部870の面内方向における位置決めを行う位置決め凸部を有している。従って、図8に示すように、第2ヨーク87の平板部870の磁石8とは反対側の他方面には、位置決め凸部875を形成した際の凹状の痕875xが残っている。
なお、位置決め凸部865は、第1ヨーク86および第2ヨーク87の一部を折り曲げた凸部であってもよい。
(ストッパの構成)
図2に示すように、本実施形態では、可動体3に用いた第1ヨーク86の第1連結板部861に対して第2方向Xの一方側X1には、第1ケース部材16の第1壁部161、ホルダ60の第1壁部61、および第2ケース部材17の第1壁部171の内面が、連続した平面を構成した状態で対向している。従って、第1連結板部861は、可動体3が第2方向Xの一方側X1に移動した際に可動体3の第2方向Xの一方側X1への可動範囲を制限する第1ストッパを構成している。
同様に、第2連結板部862に対して第2方向Xの他方側X2には、第1ケース部材16の第2壁部162、ホルダ60の第2壁部62、および第2ケース部材17の第2壁部172の内面が、連続した平面を構成した状態で対向している。従って、第2連結板部862は、可動体3が第2方向Xの他方側X2に移動した際に可動体3の第2方向Xの他方側X2への可動範囲を規制する第2ストッパを構成している。
(基本動作)
本実施形態のアクチュエータ1において、コイル7に交流を印加すると、可動体3は、第2方向Xに振動するため、アクチュエータ1における重心が第2方向Xに変動する。このため、利用者は、第2方向Xの振動を体感できる。その際、コイル7に印加する交流波形を調整して、可動体3が第2方向Xの一方側X1に移動する加速度と、可動体3が第2方向の他方側X2に移動する加速度とを相違させれば、利用者は、第2方向Xにおいて方向性を有する振動を体感できる。
(接続体90および粘弾性部材9の構成)
図2、図4および図5に示すように、支持体2および可動体3に対して接続する接続体90が設けられている。接続体90は、弾性および粘弾性の少なくとも一方を備えている。本実施形態において、接続体90は、支持体2と可動体3とが第1方向Zで対向する個所に設けられた粘弾性部材9と、粘弾性部材9の第1方向Zの両側に設けられたフィルム10とを備える。フィルム10は、粘弾性部材9における可動体3側を向く面及び支持体2側を向く面にそれぞれ貼り付けられる。
接続体90は、第1方向Z、第2方向X、および第3方向Y方向に弾性的に変形可能である。粘弾性とは、粘性と弾性の両方を合わせた性質のことであり、ゲル状部材、プラスチック、ゴム等の高分子物質に顕著に見られる性質である。従って、粘弾性部材9として、各種ゲル状部材を用いることができる。粘弾性部材9として、天然ゴム、ジエン系ゴム(例えば、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム)、クロロプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム等)、非ジエン系ゴム(例えば、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等)、熱可塑性エラストマー等の各種ゴム材料及びそれらの変性材料を用いてもよい。これらのシリコーン系のゲル状部材である粘弾性部材と接着剤が直接接触する場合、粘弾性部材はアミン等の接着剤の含有成分により硬化阻害を起こし、粘弾性部材自体の弾性変化が生じてしまう虞がある。そこで、粘弾性部材をフィルム10で挟み込むことで、粘弾性部材への影響が低減される。フィルム10と接着剤とは、共通の成分を含有するため、上記硬化阻害等を抑制できる。フィルム10として、樹脂フィルムまたは無機フィルムを用いることができる。
本実施形態において、接続体90として粘弾性部材9がフィルム10を介して支持体2および可動体3の双方に接続されている。本実施形態においては、可動体3の第1ヨーク86と支持体2の第1ケース部材16とが第1方向Zで対向する個所に第1粘弾性部材91が第1フィルム101を介して配置され、可動体3の第2ヨーク87と支持体2の第2ケース部材17とが第1方向Zで対向する個所に第2粘弾性部材92が第2フィルム102を介して配置されている。より具体的には、第1粘弾性部材91は、第1ヨーク86の平板部860と第1ケース部材16の凹部166、167の底部との間の各々に第1フィルム101を介して設けられ、第2粘弾性部材92は、第2ヨーク87の平板部870と第2ケース部材17の凹部176、177の底部との間の各々に第2フィルム102を介して設けられている。
ここで、第1粘弾性部材91は、第1ヨーク86の平板部860と第1ケース部材16の凹部166、167の底部との間で第1方向Zに圧縮された状態で配置されている。第2粘弾性部材92は、第2ヨーク87の平板部870と第2ケース部材17の凹部176、177の底部との間で第1方向Zに圧縮された状態で配置されている。第1粘弾性部材91は、支持体2と接する面である第1ケース部材16の凹部166、167の底部に第1フィルム101を介して接着され、可動体3と接する面である第1ヨーク86と第1フィルム101を介して接着されている。第2粘弾性部材92は、支持体2と接する面である第2ケース部材17の凹部176、177の底部に第2フィルム102を介して接着され、可動体3と接する面である第2ヨーク87と第2フィルム102を介して接着されている。
本実施形態において、第1粘弾性部材91および第2粘弾性部材92は、針入度が10度から110度であるシリコーン系ゲルである。針入度とは、JIS−K−2207やJIS−K−2220で規定されており、この値が小さい程、硬いことを意味する。粘弾性部材9は、その伸縮方向によって、線形あるいは非線形の伸縮特性を備える。例えば、粘弾性部材9は、Z軸方向に押圧されて圧縮変形する際は、バネ係数の線形成分よりも非線形成分が大きい伸縮特性を備える。これに対してZ軸方向に引っ張られて伸びる場合は、バネ係数の非線形成分よりも線形成分が大きい伸縮特性を備える。一方、本実施形態のように、粘弾性部材9がZ軸と交差するせん断方向に変形する場合、いずれの方向に動いても、引っ張られて伸びる方向の変形であるため、バネ係数の非線形成分よりも線形成分が大きい変形特性を持つ。従って、粘弾性部材9では、運動方向によるバネ力が一定となる。それ故、本実施形態のように、粘弾性部材9のせん断方向のバネ要素を用いることにより、入力信号に対する振動加速度の再現性を向上できるので、微妙な振動を実現できる。
(粘弾性部材9の接続領域の構成、基本形態)
図9は、図3および図4に示す接続領域166a、167a、176a、177aを拡大して示す斜視図である。図10は、図9に示す接続領域166a、167a、176a、177aの断面図である。
図9および図10に示すように、図3に示す第1ケース部材16の凹部166、167には、第1凹部191が形成されている。本実施形態において、第1凹部191は、接続領域166a、167aの周りを囲む溝状である。第1凹部191は、接続領域166a、167aの周りを全周にわたって囲んでいる。ここで、第1凹部191の接続領域166a、167a側の第1開口縁191aの角度および接続領域166a、167aと対向する第2開口縁191bの角度が共に直角になっている。第1開口縁191aは第1粘弾性部材91の端部に対して第1粘弾性部材91の中心寄りに位置する。第2開口縁191bは第1粘弾性部材91の端部に対して第1粘弾性部材91の中心から遠ざかる方向に位置する。また、第1開口縁191aが第1粘弾性部材91の端部と同位置にあっても良い(不図示)。
また、第1ケース部材16の凹部166、167と同様に、図4に示す第2ケース部材17の凹部176、177には、第1凹部191が形成されている。本実施形態において、第1凹部191は、接続領域176a、177aの周りを囲む溝状である。第1凹部191の接続領域176a、177a側の第1開口縁191aの角度が直角になっている。第1開口縁191aは第2粘弾性部材92の端部に対して第2粘弾性部材92の中心寄りに位置する。第2開口縁191bは第2粘弾性部材92の端部に対して第2粘弾性部材92の中心から遠ざかる方向に位置する。また、第1開口縁191aが第2粘弾性部材92の端部と同位置にあっても良い(不図示)。
(アクチュエータ1の組み立て工程)
本実施形態では、第1ケース部材16の穴16bから差し込んだ支持ピン(図示せず)によって第1ヨーク86を支持しながら、第1ケース部材16、第1ヨーク86、ホルダ60、および第2ヨーク87を第1方向Zに重ねるとき、穴16aから差し込んだ位置決めピンを基準に第1ケース部材16の穴16a、第1ヨーク86の切り欠き869、ホルダ60の切り欠き603、および第2ヨーク87の切り欠き879を重ねる。従って、第1ケース部材16、第1ヨーク86、ホルダ60、および第2ヨーク87を適正に重ねることができる。
その際、第1ヨーク86の第1連結板部861をホルダ60の第1開口部601を通って第1方向Zの他方側Z2に向けて突出させる。また、第2連結板部862をホルダ60の第2開口部602を通って第1方向Zの他方側Z2に向けて突出させる。従って、第1ヨーク86の第1連結板部861および第2連結板部862を各々、第2ヨーク87と連結できる。
また、第1粘弾性部材91には、第1方向ZのZ1、Z2側面に樹脂フィルムまたは無機フィルムからなる第1フィルム101を予め貼り付けておく。次に、第1ケース部材16および第1ヨーク86の一方に第1粘弾性部材91を、第1フィルム101を介して接着剤で接続する。次に、第1ケース部材16と第1ヨーク86とを重ね、第1ケース部材16および第1ヨーク86の他方に第1粘弾性部材91を、第1フィルム101を介して接着剤で接続する。同様に、第2粘弾性部材92には、第1方向ZのZ1、Z2側面に樹脂フィルムまたは無機フィルムからなる第2フィルム102を予め貼り付けておく。次に、第2ケース部材17および第2ヨーク87の一方に第2粘弾性部材92を、第2フィルム102を介して接着剤で接続する。次に、第2ケース部材17と第2ヨーク87とを重ね、第2ケース部材17および第2ヨーク87の他方に第2粘弾性部材92を、第2フィルム102を介して接着剤で接続する。その際、穴16bから差し込んだ支持ピンを第2ケース部材17の切り欠き17bに当接させて第2ケース部材17を支持する。
また、接着剤には、1液湿気硬化型の弾性接着剤を用いる。当該接着剤は、フィルム10と共通の材料を含有する。
(本実施形態の主な効果)
以上説明したように、本実施形態のアクチュエータ1において、図3に示す第1ケース部材16の凹部166、167には、接続領域166a、167aと隣り合う第1凹部191が形成されている。このため、第1粘弾性部材91を第1フィルム101を介して接着剤で接続領域176a、177aに接続する際、余剰な接着剤が第1粘弾性部材91と接続領域176a、177aとの間から第1凹部191に流出する。このため、接着剤が第1粘弾性部材91の側面に被さることを抑制でき、第1粘弾性部材91を第1フィルム101と接着剤を介して適正に接続できる。従って、第1粘弾性部材91のダンパ特性の変動を抑制できる。
また、第1凹部191は、接続領域166a、167aの周りを囲む溝状であるため、接続領域166a、167aの周囲に第1凹部191を形成した場合でも、第1凹部191が占有する面積が狭い。
また、1液型の接着剤を用いることで、使用ごとに混合が必要な2液型接着剤に比べ、混合作業が不要になることから作業性を向上できる。また、湿気硬化型の接着剤を用いることで、硬化に時間がかかり工程内滞留を引き起こすシリコーン系の接着剤に比べ、生産性を向上できる。さらに、1液湿気硬化型の接着剤はタック性を発現しやすいため、仮固定させて次工程に移ることができる点でも生産性を向上できる。
また、第1粘弾性部材91および第2粘弾性部材92を第1フィルム101および第2フィルム102を介して接着剤で接続領域166a、167a、176a、177aに接続するため、接着剤とフィルム10の材料が共通化されることから、硬化阻害による第1粘弾性部材91および第2粘弾性部材92のダンパ特性の変化を生じにくい。
(変形例1)
図11は、本開示の例示的な実施形態の変形例の説明図であり、図3および図4に示す接続領域166a、167a、176a、177aの断面図である。本実施形態では、図11に示すように、第1凹部191の接続領域166a、167a側の第1開口縁191aの第1方向Zの断面形状に曲線を含んでいる。かかる態様によれば、余剰な接着剤を接続領域166a、167aと接続体90の間から第1凹部191にスムーズに流出させることができる。このため、余剰な接着剤を接続領域166a、167aと第1粘弾性部材91の間から第1凹部191に流出させやすい。従って、接着剤の厚さが過剰に厚くなることを抑制でき、第1粘弾性部材91を適正に接続できる。それ故、接続領域166a、167aと第1粘弾性部材91の間の接着剤の厚さに起因する第1粘弾性部材91のダンパ特性の変動を抑制できる。なお、図4に示す第2ケース部材17の接続領域176a、177aも、第1ケース部材16の接続領域166a、167aと同様な態様になっている。
(変形例2)
図12は、本開示の例示的な実施形態の別の変形例の説明図であり、図3および図4に示す接続領域166a、167a、176a、177aの断面図である。本実施形態では、図12に示すように、第1凹部191が曲面を有することを特徴とする。かかる態様によれば、余剰な接着剤を接続領域166a、167aと接続体90の間から第1凹部191にスムーズに流出させることができる。このため、余剰な接着剤を接続領域166a、167aと第1粘弾性部材91の間から第1凹部191に流出させやすい。従って、接着剤の厚さが過剰に厚くなることを抑制でき、第1粘弾性部材91を適正に接続できる。それ故、接続領域166a、167aと第1粘弾性部材91の間の接着剤の厚さに起因する第1粘弾性部材91のダンパ特性の変動を抑制できる。なお、図4に示す第2ケース部材17の接続領域176a、177aも、第1ケース部材16の接続領域166a、167aと同様な態様になっている。
(変形例3)
図13は、本開示の例示的な実施形態の別の変形例の説明図であり、図3および図4に示す接続領域166a、167a、176a、177aの断面図である。本実施形態では、図13に示すように、第1開口縁191aおよび第2開口縁191bの角度が90度より大きく、180度より小さいことを特徴とする。かかる態様によれば、余剰な接着剤を接続領域166a、167aと接続体90の間から第1凹部191にスムーズに流出させることができる。このため、余剰な接着剤を接続領域166a、167aと第1粘弾性部材91の間から第1凹部191に流出させやすい。従って、接着剤の厚さが過剰に厚くなることを抑制でき、第1粘弾性部材91を適正に接続できる。それ故、接続領域166a、167aと第1粘弾性部材91の間の接着剤の厚さに起因する第1粘弾性部材91のダンパ特性の変動を抑制できる。なお、図4に示す第2ケース部材17の接続領域176a、177aも、第1ケース部材16の接続領域166a、167aと同様な態様になっている。
(変形例4)
図14は、本開示の例示的な実施形態の別の変形例の説明図であり、図3および図4に示す接続領域166a、167a、176a、177aの断面図である。本実施形態では、第1ケース部材16および第2ケース部材17の接続体90を向く面に突起が設けられており、突起で第1ケース部材16および第2ケース部材17を支えることを特徴とする。ここで、突起の数は接続領域166a、167a、176a、177aに各々3つ以上である。かかる態様によれば、接続体90を点で支えることで、接続領域166a、167a、176a、177aの中央部に湿気が透過しやすくなり、接着剤の硬化時間を短縮できる。また、接続体の接着材の厚みが増すことから、剥離強度が向上する。
また、本実施形態を変形例1から3と組み合わせることも可能である。
(変形例5)
図15は、本開示の例示的な実施形態の別の変形例の説明図であり、図3および図4に示す接続領域166a、167a、176a、177aを拡大して示す斜視図である。図16は、図15に示す接続領域166a、167a、176a、177aの断面図である。図12および図13に示すように、本実施形態でも、上記実施形態と同様、図3に示す第1ケース部材16の凹部166、167には、第1粘弾性部材91が接続される接続領域166a、167aと隣り合う第1凹部191が形成されている。第1凹部191は、接続領域166a、167aの周りを囲む溝状である。
本実施形態では、接続領域166a、167aには、第1凹部191と繋がった第2凹部192が形成されている。このため、余剰な接着剤を接続領域166a、167aと第1粘弾性部材91の間から第2凹部192を介して第1凹部191に流出させることができる。従って、接着剤の厚さが過剰に厚くなることを抑制でき、第1粘弾性部材91を適正に接続できる。それ故、接続領域166a、167aと第1粘弾性部材91の間の接着剤の厚さに起因する第1粘弾性部材91のダンパ特性の変動を抑制できる。加えて、第2凹部192を介して外部から接続領域166a、167aに湿気が供給されることにより、接着剤の硬化時間を短縮できる。
ここで、第2凹部192は溝状である。このため、第2凹部192が占有する面積を狭められるので、第1粘弾性部材91と接続領域166a、167aとの接合面積を広く確保できる。
また、第2凹部192は、一方方向に形成された第1溝196と、第1溝196に対して交差する方向に形成された第2溝197とを含み、第1溝196および第2溝197は各々、第1凹部191と繋がっている。従って、余剰な接着剤を接続領域166a、167aと第1粘弾性部材91の間から第1溝196および第2溝197を介して第1凹部191に流出させることができる。
ここで、第1粘弾性部材91は、第1方向Zに圧縮された状態にあるため、第1粘弾性部材91は、一部が複数の第2凹部192の内側に位置する。このため、第2凹部192の縁は、第1粘弾性部材91が第1方向Zと交差する方向に移動することを抑制する。従って、第1粘弾性部材91を支持体2と可動体3との間に配置する際、第2凹部192の縁は、接続体90が第1方向Zと交差する方向に移動することを効果的に抑制する。また、可動体3が第2方向Xに駆動される際、第2凹部192の縁は、第1粘弾性部材91が第2方向Xに移動することを効果的に抑制する。それ故、支持体2と可動体3との間に配置した第1粘弾性部材91の位置ずれを抑制できる。また、接着剤の一部は、第2凹部192の内側に位置する。このため、第1粘弾性部材91の接着強度が高い。
なお、図4に示す第2ケース部材17の接続領域176a、177aも、第1ケース部材16の接続領域166a、167aと同様な態様になっている。
また、本実施形態を変形例1から4と組み合わせることも可能である。
(変形例6)
図17は、本開示の例示的な実施形態の別の変形例の説明図であり、図3および図4に示す接続領域166a、167a、176a、177aを拡大して示す斜視図である。図18は、図17に示す接続領域166a、167a、176a、177aの断面図である。図12および図13に示すように、本実施形態でも、上記実施形態と同様、図3に示す第1ケース部材16の凹部166、167には、第1粘弾性部材91が接続される接続領域166a、167aと隣り合う第1凹部191が形成されている。第1凹部191は、接続領域166a、167aの周りを囲む溝状である。
本実施形態では、接続領域166a、167aには、接続領域166a、167aとその対向面とを貫通して外部に開口した貫通孔193が形成されている。このため、貫通孔193を介して外部から接続領域166a、167aに湿気が供給されることにより、接着剤の硬化時間を短縮できる。
本実施形態では、図17に示すように貫通孔193の形状は円形であるが、例えば四角形などの多角形、半円形状など、別の形状であっても良い。
また、本実施形態を変形例1から4と組み合わせることも可能である。
[他の実施形態]
上記実施形態では、支持体2側の接続領域166a、167a、176a、177aに第1凹部191を形成したが、可動体3において接続体90が接続される第1ヨーク86および第2ヨーク87に第1凹部191を形成してもよい。
上記実施形態では、2つの磁石8(第1磁石81および第2磁石82)を有していたが、例えば、コイル7に対して第1方向Zの一方側Z1のみに磁石8が配置され、第1方向Zの他方側Z2に第2ヨーク87のみが存在する態様の場合に本開示を適用してもよい。
上記実施形態では、粘弾性部材9としてシリコーン系ゲル等のゲル状部材を用いたが、ゴム等を粘弾性部材として用いてもよい。
上記実施形態では、コイルおよびホルダが支持体2に設けられ、磁石およびヨークが可動体3に設けられていたが、コイルおよびホルダが可動体3に設けられ、磁石およびヨークが支持体2に設けられている場合に本開示を適用してもよい。上記実施形態では、可動体3を第2方向Xのみに駆動するアクチュエータ1に本開示を適用したが、可動体3を第2方向Xおよび第3方向Yに駆動するアクチュエータ1に本開示を適用してもよい。
1…アクチュエータ、2…支持体、3…可動体、6…磁気駆動回路、7…コイル、8…磁
石、9…粘弾性部材、10…フィルム、101…第1フィルム、102…第2フィルム、15…配線基板、16…第1ケース部材、17…第2ケース部材、26…プレート、60…ホルダ、651、652…コイル保持穴、71…第1コイル、72…第2コイル、81、83…第1磁石、82、84…第2磁石、86…第1ヨーク、87…第2ヨーク、90…接続体、91…第1粘弾性部材、92…第2粘弾性部材、166a、167a、176a、177a…接続領域、191…第1凹部、191a…第1開口縁、191b…第2開口縁、192…第2凹部、193…貫通孔、196…第1溝、197…第2溝、X…第2方向、Y…第3方向、Z…第1方向

Claims (11)

  1. 支持体と、
    可動体と、
    前記可動体および前記支持体に接続された接続体と、
    前記可動体を前記支持体に対して相対移動させる磁気駆動回路と、
    を有し、
    前記可動体および前記支持体のうちの少なくとも一方には、前記接続体が接着剤で接続される接続領域の周囲に溝状の第1凹部が形成されており、前記第1凹部の接続領域側の開口縁が前記接続体の端部と同位置または前記接続体の端部に対して前記接続体の中心寄りに位置し、前記第1凹部の前記接続領域と対向する開口縁が前記接続体の端部に対して前記接続体の中心から遠ざかる方向に位置することを特徴とするアクチュエータ。
  2. 請求項1に記載のアクチュエータにおいて、
    前記接続領域を有する前記可動体および前記支持体の少なくとも一方には、前記接続領域とその対向面とを貫通して外部に開口した貫通孔が形成されていることを特徴とするアクチュエータ。
  3. 請求項1に記載のアクチュエータにおいて、
    前記第2凹部は、一方方向に形成された第1溝と、前記第1溝に対して交差する方向に形成された第2溝と、を含み、
    前記第1溝および前記第2溝は、前記第1凹部と繋がっていることを特徴とするアクチ
    ュエータ。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載のアクチュエータにおいて、
    前記第1凹部の前記接続領域側の開口縁の角度が直角であることを特徴とするアクチュエータ。
  5. 請求項1から3までの何れか一項に記載のアクチュエータにおいて、
    前記第1凹部の前記接続領域側の開口縁の角度が90度より大きく、180度より小さいことを特徴とするアクチュエータ。
  6. 請求項1から3までの何れか一項に記載のアクチュエータにおいて、
    前記第1凹部の前記接続領域側の開口縁の角の断面形状に曲線を含むことを特徴とするアクチュエータ。
  7. 請求項4から6までの何れか一項に記載のアクチュエータにおいて、
    前記第1凹部が曲面を有することを特徴とするアクチュエータ。
  8. 請求項1から7までの何れか一項に記載のアクチュエータにおいて、
    前記接続領域の表面には、前記接続体に接する突起が3つ以上設けられたことを特徴とするアクチュエータ。
    (効果)接着面に山形の突起を多数設けてダンパ材を多点で支える。
  9. 請求項1から8までの何れか一項に記載のアクチュエータにおいて、
    前記接続体は、粘弾性部材と、前記粘弾性部材における前記可動体側を向く面及び前記支持体側を向く面にそれぞれ貼り付けられたフィルムとを有することを特徴とするアクチュエータ。
  10. 請求項9に記載のアクチュエータにおいて、前記フィルムは樹脂フィルムまたは無機フィルムであることを特徴とするアクチュエータ。
  11. 請求項1から10までの何れか一項に記載のアクチュエータにおいて、
    前記接着剤が1液湿気硬化型接着剤であることを特徴とするアクチュエータ。

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