JP7162808B2 - 貨物自動車の荷箱の上扉、荷室形成用構造体および貨物自動車 - Google Patents

貨物自動車の荷箱の上扉、荷室形成用構造体および貨物自動車 Download PDF

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本発明は、貨物自動車の荷箱の上扉、荷室形成用構造体および貨物自動車に関するものである。
近年、荷箱を備えた貨物自動車として、店舗開業が低コストで可能であることや営業エリアを問わない優位性、過疎化・高齢化に伴う交通弱者の増加を背景として移動販売車が注目を集めている。
移動販売車の荷箱構造で典型的なのは、側面に上扉と下扉を備えた側面上下開き構造である(例えば、特許文献1)。この構造は、下扉については、開いたときに水平に保持できるようにすれば、商品陳列面積を販売時に一時的に拡大したり、客が一時的に下扉の上に購入商品を置いたりできる一方、上扉については、商品や客の雨除け・日除けになるという利便性があり、今日まで広く採用されている。
しかしながら、側面上下開き構造を閉じる際、特許文献1、特許文献2では、上扉および下扉を閉じたのち、各扉に左右一対で設けられた係止具および係止部材により車両側面に係止固定する方式を採用していることから、係止作業は上扉および下扉それぞれに必要となり、かなり煩雑なものとなる。また特許文献3、特許文献4では、下扉を先に閉じてから、係止具および係止部材により車両側面に係止固定し、次に上扉を閉じ、ハンドルと連結棒を介して連動する左右一対のラッチ錠またはフックを使って上扉を係止固定する方式を採用するが、この場合も係止作業は上扉および下扉それぞれに必要となり、やや煩雑なものとなる。
荷箱を備えた貨物自動車としては他にも運送用トラックがある。運送用トラックは、依然として後面からの観音開きが主流ではあるが、従来、大型車においては、荷物の上げ下ろしの作業効率等の観点で、荷箱の屋根に車長方向に沿って背骨状に設けた回転軸を中心にして側面から屋根にかけて羽根を広げるように開くウィング構造が知られている(特許文献5)。
ウィング構造においても、側面上下開き構造と同様、開閉作業は煩雑である。例えば特許文献6における扉閉じ作業では、まず側アオリ(下扉)として、ウィングの下端についたウィング側プレートを受容するベースプレート、ヒンジを介してベースプレートと一体化し、ヒンジの回転軸回りに折り返すことでベースプレートに嵌合する形状を有するストッパーおよび両者の係合状態を維持するラッチを備えたものを用意し、その側アオリを閉じてから、適宜左右でゲートロックし、次にウィング(上扉)を閉じ、ウィング側プレートをベースプレートにあてがった状態で、ストッパーを折り返して、ベースプレートとストッパーとの間にウィング側プレートを挟み込んだ状態とし、最後にラッチでロックし挟み込み状態を維持する、という一連の係止固定作業を要している。
実開昭48-76611号公報 実開昭49-95620号公報 特開平9-39642号公報 特開2017-35988号公報 実開平6-20122号公報 特開平10-95237号公報
以上の特許文献3乃至特許文献6に共通するのは、下扉を閉じてから上扉を閉じる方式を採用している点、上下それぞれの扉について係止固定作業を要する点にある。
本発明の目的は、上記現状に鑑み、扉の開閉時のロック・ロック解除作業をより簡便にし、部品点数の削減による製造コストの低減が可能な貨物自動車の荷箱の上扉、ならびに、当該上扉を含む荷室形成用構造体および貨物自動車を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明の1つの側面は、外壁面、内壁面および厚みに相当する外周端面を有する扉本体、ならびに、外壁面に垂直な方向から視認可能で、外壁面を基準として外周端面側に段差を形成するように、扉本体の外周端面、内壁面または外周端面と内壁面との境界付近を起点として張り出した延長薄板を備えた貨物自動車の荷箱の上扉である。斯かる構造を有する上扉を側面上下開き構造やウィング構造の荷箱に採用し、上扉を閉めた後で下扉を閉じる方式を採用すれば、下扉で上扉の延長薄板を抑え込むことにより上扉が開くのを下扉で物理的に規制することができ、下扉のロック・解除が上扉のロック・解除を兼ねることになることから、扉の開閉時のロック・解除作業を半減することができる。
上記上扉は、外周端面における延長薄板より外壁面に近い側に、可撓性で撥水性の舌状片が垂下しているものが好ましい。下扉の上端の可動域に舌状片の先端が入るような寸法の下扉を採用すれば、上扉を閉じてから下扉を閉じる際、下扉の上端と接触した舌状片が内側に撓んで内側に入り込むとともに、延長薄板を骨組みに押し付ける構造となり、上扉と下扉との間から荷箱内部に雨水が流入することが防止される。
上記上扉は、扉本体がウィング車の羽根扉または平面パネルのいずれであっても上扉を閉めた後で下扉を閉じる方式に好適に使用することができる。
上記目的を達成するためになされた本発明の別の側面は、貨物自動車の荷台上に設置する荷室形成用構造体であって、荷室空間を画定する骨組を含み、側面に開口部を有する荷箱本体と、該開口部の上辺に一端を固定されたヒンジと、ヒンジの他端に固定された跳ね上げ式の上扉と、上扉を閉じた状態で、当該上扉の外壁面に垂直な方向から視認可能な延長薄板であって、当該外壁面を基準として荷室空間側に段差を形成するように、上扉の下端から張り出した延長薄板とを備え、当該延長薄板が、骨組と面接触可能な位置に形成されている荷室形成用構造体である。斯かる構造体において上扉を閉めた後で下扉を閉じる方式を採用すれば、下扉で上扉の延長薄板部位を抑え込むことにより上扉が動くのを下扉と骨組とで物理的に規制することができ、下扉のロック・解除が上扉のロック・解除を兼ねることになることから、扉の開閉時のロック・解除作業を半減することができる。なお、本明細書において、延長薄板は、外側面から視た位置関係上、面接触可能な位置に形成されていれば足り、必ずしも面接触する、または、している必要はない点に留意する必要がある。
荷室形成用構造体は、上扉の下端において、延長薄板より外側面に近い側に、可撓性で撥水性の舌状片が垂下していることが好ましい。下扉の上端の可動域に舌状片の先端が入るような寸法の下扉を採用すれば、上扉を閉じてから下扉を閉じる際、下扉の上端と擦れ合った舌状片が内側に撓んで内側に入り込んだ状態で保持され、雨水や路面の水たまりから飛び跳ねた水が上扉と下扉との間から荷室内部に流入することが舌状片によって防止される。
荷室形成用構造体は、上記段差が、市販の貨物自動車に標準搭載されたアオリの上端の厚みの0.8倍から1.4倍であることが好ましい。段差が上記範囲内であると、上述のように上扉の下端に可撓性で撥水性の舌状片を使用した場合の防水効果がより効果的なものとなる。特に段差がアオリの厚みと等しい場合、上扉の外壁面からアオリの上端にかけて面一になり、美感の点で好ましく、それ以上(1倍以上1.4倍以下)の場合、防水の観点で好ましいものとなる。
上記目的を達成するためになされた本発明の別の側面は、荷台上に設置した上記荷室形成用構造体と、荷台の周縁に標準設置されているゲートロック機構付きのアオリとを備え、該アオリは、先に閉じた上扉の下端から突出する延長薄板を外側から骨組に押さえつけて荷箱本体の開口部を閉じるための下扉として機能する、貨物自動車である。従来の貨物自動車においては、下扉として上扉と揃いの独自仕様のものを採用していることから、係止機構もそれに合わせて別途用意していたが、その信頼性について十分な強度試験を経る必要があった。これに対して、貨物自動車のアオリに標準設置されているゲートロック機構は、トラックの急ブレーキや急カーブの時に荷のずれをアオリだけで防ぐ必要があるため、アオリをかなり強固に固定可能になっており、しかも長年使用されてきたロック機構であることから、様々な方向からの荷重・衝撃に対しての信頼性も元来高いものである。したがって、骨組みとアオリとの間に上扉の延長薄板を挟み込んだうえでゲートロックすれば、走行中の衝撃や急カーブ走行時の上扉の開放を確実に防止することができ、またアオリ(下扉)のロック・解除が上扉のロック・解除を兼ねることになることから、扉の開閉時のロック・解除作業が半減し、面倒な開閉装置をコンテナの上下扉に装着する必要もなくなり、製造原価を抑え、製造に要する時間の短縮にもつながる。
上記貨物自動車は、上記アオリに取り付けられた施錠機構を備えており、該施錠機構は、上記アオリ面に平行な面内を移動することで、上記ゲートロック機構の開動作を物理的に妨げる状態と妨げない状態とに切替可能なものであることが好ましい。標準搭載のゲートロック機構では、もともといたずら防止、防犯対策ができなかったが、本構成により、いたずら防止機能・防犯機能を付与することができる。また本構成のようにゲートロック機構の開閉を物理的に妨げる施錠方式を採用することで、施錠状態・解錠状態の別が誰の目にもわかりやすく、簡便である。また解錠したままでも車の運行が可能であることから、移動販売などで近距離移動し、開閉店を繰り返す場合に煩わしさがない利点を活かせる。さらに、施錠機構は、アオリの面に平行な面内を移動するので車両から飛び出さず、車検証記載変更が必要ないという法規制上の利点もある。
本発明によれば、強固なゲートロック機構を備えたアオリの上端で上扉の延長薄板部位を抑え込むことにより上扉が開くのをアオリで物理的に規制することができ、アオリのロック・解除が上扉のロック・解除を兼ねることになることから、扉の開閉時のロック・解除作業を半減することができる。
本発明の1実施形態の貨物自動車の斜視図ならびにアオリ同士の係合部分およびアオリと前方キャビンとの係合部分の拡大図。 図1の貨物自動車の荷箱において、全扉を開放した状態の斜視図。 図1のA-A’断面図。 図3で上扉と下扉との境界付近を示す拡大端面図。 下扉を開いた状態における、延長薄板の形成パターンを2パターン示す図1のB方向からみた側面図(ただし、舌状片は省略)。 本発明の他の実施形態の貨物自動車を後方から視た断面図。 本発明の貨物自動車のアオリに取付可能な施錠ハンドルの施錠状態図。 本発明の貨物自動車のアオリに取付可能な施錠ハンドルの解錠状態図。
本発明を実施するための形態について以下に図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1に示す本発明の典型的な貨物自動車1は、概ね直方体の荷箱2を備え、荷箱2は、図2および図3に示すように、荷台3上に設置する荷室形成用構造体4と荷台3の側縁5に連結された下扉6とで構成される。
荷室形成用構造体4は、荷室空間7を画定する骨組8として、荷台3の四隅に設置された4本の鋼板製の支持柱9と該支持柱9の上端に架設され荷箱2の上辺を構成する鋼板製の梁11とを備える。ここで4本の支持柱9の荷台3上での設置位置は、下扉6が完全に閉じるのに支障がなく、なおかつ最大限の荷室空間7が確保できるように相互に最大限に離間される位置としている。また梁11には、屋根材13や後述の上扉15の荷重に耐えうる強度が確保できる部材を使用している。
荷室形成用構造体4は、貨物自動車1の前方キャビン14に対向する面を除く3つの側面に上開き構造、とりわけ側面上開き構造の上扉15を備える。すなわち、図3に示すように、上扉15は、第1ヒンジ16を介して梁11に連結され、第1ヒンジ16を回転中心として下端から持ち上げて上方に跳ね上げ、支持柱9と上扉15との間に腕木状に取り付けられたガススプリング17によって上に開いた状態を保持する方式を採用している。なお、本実施形態では、第1ヒンジ16として平蝶番を使用しているが、特に限定されず、スライド蝶番等を使用することも可能である。また上扉15の支持方法については特に限定されず、本実施形態で使用するガススプリング17に代えてソフトダウンステーを使用することも可能である。
上扉15は、扉本体18が、1枚の板金の表裏で、それぞれ屋外に面する外壁面21および荷室空間7に面する内壁面23を形成し、周縁部のみを内壁面23側に4辺折り返して厚みに相当する外周端面25を4面形成した平面パネルになっている。本実施形態では、扉本体18の幅は、扉を宛がう面から視て支持柱9が隠れる程度の幅としている。
図3および図4に示すように、上扉15の下端には、外周端面25の1つと内壁面23との境界付近を起点として外壁面21と平行に、支持柱9と面接触可能な位置で、金属製の延長薄板22が張り出しており、延長薄板22は、外壁面21に対して外周端面25側に段差24を形成している。本実施形態における延長薄板22は、段差24が、市販の貨物自動車1に標準搭載されたアオリ6の上端部26の厚みの1.2倍程度になるような位置で張り出しているが、これに限定されない。また、延長薄板22は、段差24が外側面21を基準として荷室空間7側に形成されている限り、外周端面25を起点として張り出していてもかまわない。さらに、図5(a)に示すように、本実施形態における延長薄板22は、側面視で上扉15の下端に沿って一定の長さを有するように形成されているが、これに限定されず、図5(b)に示すように、上扉15の下端に2箇所、支持柱9と面接触するように部分的に形成してもよい。また、延長薄板22の付設方法は、特に限定されず、外周端面25の1つと内壁面23との境界付近に板材を溶接してもよいし、外周端面25にアングルをねじ止め、溶接または接着することで形成してもよい。延長薄板22の材質は、全て金属製としたが、少なくとも芯材が硬質(非可撓性)であれば足り、金属製に限定されない。
上扉15の下端には、図3および図4に示すように、延長薄板22より外壁面21に近い側で、外周端面25における外壁面21との境界縁付近を起点として、該境界縁に沿って金属製のパッキン芯材27が張り出しており、当該パッキン芯材27はウレタン製のパッキン28が包み込み、パッキン28からは、さらに可撓性で撥水性の舌状片29が垂下している。パッキン芯材27の張り出し長さは、外周端面25と下扉6の上端との離間距離より短く、下扉6の上端26の可動域に入らない程度の長さに設定している。一方、包み込むパッキン28の厚みやパッキン28から垂下する舌状片29の長さは、パッキン芯材27にパッキン28を装着し舌状片29を垂下させたときに、外周端面25と下扉6の上端との離間距離より長く、舌状片29の先端が下扉6の上端26の可動域に入るように設定している。
下扉6としては、図1および図2に示すように、市販の貨物自動車1の荷台3に標準搭載されているゲートロック機構31を備えた側アオリ6aおよび後アオリ6bをそのまま利用している。側アオリ6aおよび後アオリ6bは、第2ヒンジ36を介して荷台3の側縁5に連結され、第2ヒンジ36を回転中心として上端26から下開きし、チェーン32で吊り上げて水平に支持する方式となっている。第2ヒンジ36およびチェーン32についても、搭載された側アオリ6aおよび後アオリ6bが使用しているものをそのまま使用している。
図1の拡大図に示すように、ゲートロック機構31a,31bは、それぞれ側アオリ6aに回転可能に連結されたリンク33aを貨物自動車1の前方キャビン14の後側縁に設けたフック35aに係合させ、後アオリ6bについたリンク33bを側アオリ6aの側縁についたフック35bに係合させることで側アオリ6aと後アオリ6bの閉扉状態を維持するためのもので、細部こそ異なれ、貨物自動車1のメーカー各社で概ね類似した従来公知のものである(例えば、特開2001-138962号に記載のもの、実開昭62-132873号等)。
本実施形態の貨物自動車1においては、従来のウィング車や移動販売車、図書館車の典型的な閉扉方式とは正反対に、上扉15を閉じてから下扉6を閉じる方式が採用される。すなわち、上扉15を閉じて支持柱9に延長薄板22が接触した状態になったのを確認してから、下扉6を閉じる。この際、下扉6の上端は、図4に示すように、舌状片29と接触しつつ舌状片29を内側に巻き込み、上扉15と下扉6の隙間からの水の浸入が防げる状態が保持される。これにより、内部の支持柱9や荷台3やアオリ6の内側の腐食が防止されるほか、内部に湿気が流入するのを防ぐことができるので、食品を扱う場合、衛生上も好ましいものとなる。
(第2の実施形態)
図6に示す本発明の典型的な貨物自動車51は、上扉55の扉本体58としてウィング車の羽根扉を採用した結果、荷箱2の側面だけでなく屋根面にまでわたる開口部59を有しており、したがって開口部59の上辺は屋根の中心線にある点、支持柱9の下端同士は、骨組8の強度を向上させるため底辺梁57で相互に連結している点、下扉6の水平支持のため、チェーンに代えてリンク53を使用している点が挙げられる。
本実施形態により、上扉を閉じてから下扉を閉じる方式を採用する限り、小型車、大型車を問わず本発明の効果が得られるという、本発明の汎用性が示されている。チェーンに代えてリンク53を採用することで、下扉の閉扉時に骨組みとの間にチェーンを挟み込み、閉扉に手間取るおそれがなくなる。
(第3の実施形態)
図7は、本発明の貨物自動車101の後アオリ106には、キー付きハンドル102を取り付けてある。キー付きハンドル102は、図7(a)に示すように、把手103を水平にした状態で、把手先端103bがロック状態のゲートロックハンドル81の上方に覆いかぶさる位置に取り付けてある。キー付きハンドル102の可動範囲は、把手103を水平にした状態と垂下した状態とで切替可能なように、アオリ面、すなわちゲートロック機構の取付面86に平行な面内90°に設定している。また、キー付きハンドル102は、回転軸に鍵穴104を備え、対応する鍵(図示せず)を差し込み正逆回転することによって、図7(a)に示すように把手103を水平にした状態に保持したり(施錠状態)、図7(b)に示すように垂下した状態(解錠状態)にすることができる。本構成により、ゲートロックハンドル81をアオリ面86から引き起こす開動作が、施錠状態においてはキー付きハンドル102の把手先端103によって妨げられ、解錠状態においては妨げられなくなる。なお、本実施形態では、キー付きハンドルとして、タキゲン製造 キャノン型ハンドル A-33-3-1-TAK60を使用しているが、当然これに限定されない。また上記構成は、側アオリのゲートロック機構にも適用可能である。
なお、本発明の実施の形態は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、また、上記実施形態に説明される構成のすべてが本発明の必須要件であるとは限らない。本発明は、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当該技術的範囲に属する限り種々の改変等の形態を採り得る。例えば、第1の実施形態では、上扉の連結位置を荷箱の梁にしたが、側面開口部の上辺に連結してもよい。その場合、荷箱側面の一部分が上開きすることとなる。また、第1の実施形態では、扉本体を1枚の板金で構成したが、防音性、断熱性等様々な理由から、複数の板状部材を組み合わせて中空体、または、消音材もしくは断熱材を入れた中実体としてもよい。さらに、延長薄板は、芯材の上にウレタンゴムを貼付したものであってもよい。これにより、骨組や下扉との接触の際の衝撃が分散されソフトになる。
また本発明の実施の形態において、ロック・解除作業は、下扉だけでも足りるものとしたが、万全を期して、または、上扉を固定する観点では不要であるがあえて上扉に係止具を備え、車両に該係止具が係合可能な係止部材を設けることは当然許容される。すなわち、本発明によって期待される効果のうち、ロック・解除作業の半減については、必ずしも充足しなくとも、本発明の技術的範囲に属する場合があることは理解されるべきである。さらに、第3の実施形態では、施錠機構として、アオリ面に平行な面内を回転移動するキー付きハンドルを採用したが、これに代えてアオリの面に平行な面内を水平方向に直線移動するキー付きスライダを採用して、ゲートロック機構の開動作を物理的に妨げる状態と妨げない状態とに切り替えてもよい。
本発明の上扉およびそれを含む荷室形成用構造体は、大型車・小型車の別を問わず、強固なゲートロック機構を備えたアオリを有する貨物自動車の荷台上への側面開放可能な荷箱の設置に広く適用可能である。
1,51,101 貨物自動車
2 荷箱
3 荷台
4 荷室形成用構造体
5 荷台側縁
6 下扉(アオリ)
6a 側アオリ
6b,106 後アオリ
7 荷室空間
8 骨組
9 支持柱
11 梁
13 屋根材
14 前方キャビン
15、15a、15b、55 上扉
16、56 第1ヒンジ
17 ガススプリング
18、58 扉本体
21 外壁面
22 延長薄板
23 内壁面
24 段差
25 外周端面
26 下扉上端部
27 パッキン芯材
28 パッキン
29 舌状片
31a,31b ゲートロック機構
32 チェーン
33a,33b,83 リンク
35a,35b,85 フック
36 第2ヒンジ
53 リンク
57 底辺梁
59 開口部
81 ゲートロックハンドル
86 アオリ面(ゲートロック機構の取付面)
102 キー付きハンドル
103 把手
103b 把手先端
104 鍵穴

Claims (9)

  1. 外壁面、内壁面および厚みに相当する外周端面を有する扉本体、ならびに、外壁面に垂直な方向から視認可能で、外壁面を基準として外周端面側に段差を形成するように、扉本体の外周端面、内壁面または外周端面と内壁面との境界付近を起点として外壁面と略平行に張り出した延長薄板を備えた貨物自動車の荷箱の上扉。
  2. 外周端面における延長薄板より外壁面に近い側に、可撓性で撥水性の舌状片が垂下している請求項1に記載の上扉。
  3. 扉本体が、ウィング車の羽根扉である請求項1または請求項2に記載の上扉。
  4. 扉本体が、平面パネルである請求項1または請求項2に記載の上扉。
  5. 貨物自動車の荷台上に設置する荷室形成用構造体であって、
    荷室空間を画定する骨組を含み、側面に開口部を有する荷箱本体と、
    該開口部の上辺に一端を固定されたヒンジと、
    ヒンジの他端に固定された跳ね上げ式の上扉と、
    上扉を閉じた状態で、当該上扉の外壁面に垂直な方向から視認可能な延長薄板であって、当該外壁面を基準として荷室空間側に段差を形成するように、上扉の下端から外壁面と略平行に張り出した延長薄板とを備え、
    当該延長薄板は、骨組と面接触可能な位置に形成されている荷室形成用構造体。
  6. 上扉の下端において、延長薄板より外側面に近い側に、可撓性で撥水性の舌状片が垂下している請求項5に記載の荷室形成用構造体。
  7. 前記段差が、市販の貨物自動車に標準搭載されたアオリの上端の厚みの0.8倍から1.4倍である請求項5または請求項6に記載の荷室形成用構造体。
  8. 荷台上に設置した請求項5乃至請求項7のいずれか一項に記載の荷室形成用構造体と、荷台の周縁に標準設置されているゲートロック機構付きのアオリとを備え、該アオリは、先に閉じた上扉の下端から突出する延長薄板を外側から骨組に押さえつけて荷箱本体の開口部を閉じるための下扉として機能する、貨物自動車。
  9. 前記アオリに取り付けられた施錠機構であって、アオリ面に平行な面内を移動することで、前記ゲートロック機構の開動作を物理的に妨げる状態と妨げない状態とに切替可能な施錠機構を備えた、請求項8に記載の貨物自動車。

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