JP5281616B2 - コンテナ - Google Patents

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本発明は、トラックやトレーラに着脱自在に積載されるコンテナに関する。
特許文献1には、コンテナを持ち上げる際にフォークリフトの爪が挿入されるフォークポケットを、運搬物が載置される天板(床)の下方に設けたコンテナが記載されている。
特開2005−8252号公報
コンテナの積載が可能なトラックやトレーラを、コンテナを積載しない状態(煽り無しの平ボディータイプのトラックやプラットホームトレーラなど)と、コンテナを積載した状態(ウイングトラックやウイングトレーラやサイドドア付きのバントレーラやバントラックなど)とで切り替えて使用する場合がある。また、積載しているコンテナを異なるタイプのコンテナに積み替えて(例えば、ウイング型荷箱からバン型荷箱に積み替えて)、トラックやトレーラを使用する場合もある。このような場合、使用状態の切り替え時に、フォークリフトを使用して(フォークリフトの爪をフォークポケットに挿入して)、コンテナの積み卸しが行われる。
また、一般に、上方が開放されたコンテナをトラックやトレーラに積載する場合、コンテナに積載された積荷は、地上からの高さ制限を受ける。また、天井を有する箱型のコンテナの場合、トラック等に積載されたコンテナの内法高さは、地上からの高さ制限を受ける。
しかし、上記従来のフォークポケット付コンテナの構造では、フォークポケットの高さ分だけ床面が高くなるため、積載可能な積荷高さが減少している。すなわち、上記従来のフォークポケット付コンテナを使用した場合、上記使用状態の切り替え時以外にはフォークポケットが不使用であるにも拘わらず、フォークポケットの高さ分だけ積載可能な積荷高さが減少してしまう。
本発明は、上記実状に鑑み、積載可能な積荷の高さを増大させることが可能なコンテナの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、車幅方向の両側下部で前後方向に延びる左右一対のコンテナ側下部フレームを有し、トラック又はトレーラに積載されるコンテナであって、車幅方向に延びる爪挿入空間を区画するフォークポケットが、爪挿入空間の端面の開放が許容された状態で左右のコンテナ側下部フレームを跨るように、左右のコンテナ側下部フレームの上面に着脱自在に固定される。
爪挿入空間の端面の開放が許容された状態には、フォークポケットがコンテナ側下部フレームに固定された状態において、爪挿入空間の端面が常時開放されている場合の他、爪挿入空間の端面を開放可能に積荷の積載領域の側方を区画する側面形成部材をコンテナが備えている場合などが含まれる。
上記構成のコンテナの積み替え作業や、コンテナを積載しない状態と積載した状態との間で切り替え作業を行う場合、別に保管していたフォークポケットを左右のコンテナ側下部フレームの上面に固定し、爪挿入空間の端面からフォークリフトの爪を差し込み、フォークリフトによってコンテナを昇降及び移動させる。また、コンテナをトラックやトレーラに積載したまま使用する場合には、フォークポケットをコンテナ側下部フレームから取り外して保管しておく。
このように、フォークポケットを必要に応じてコンテナ側下部フレームの上面に着脱自在に固定するので、フォークポケットを積荷領域の床面の下方に配置する場合に比べて、積荷領域の床面の地上からの高さを低く設定することができ、積載可能な積荷の高さを増大させることができる。
本発明によれば、積荷領域の低床化が可能となり、積載可能な積荷の高さを増大させることができる。
本発明の一実施形態のウイング型荷箱が積載されたトレーラを斜め後方から視た斜視図である。 図1の側面図である。 図2のトレーラの拡大図である。 図2のウイング型荷箱をトレーラから下ろして一時保管用脚に載置した状態を示す側面図である。 フォークリフトによる積み替えを行う前のウイング型荷箱を示す図3のV−V矢視断面図である。 図4のVI−VI矢視断面図である。 図3の要部拡大図である。 図7のXIII−XIII矢視断面図である。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、トレーラのコンテナシャーシ上に着脱自在に積載される大型のウイング型荷箱(コンテナ)について説明する。なお、各図において、FRは車両の前方を、UPは上方を、INは車幅方向内側をそれぞれ示す。また、以下の説明において、左右方向は車両前方を向いた状態での左右方向を意味する。
図1〜図6に示すように、トラクタ1が牽引するトレーラ2の車体は、トレーラシャシフレーム3によって構成される。トレーラシャシフレーム3は、車両前後方向に沿って略平行に延びる左右1対のメインビーム4と、車両前後方向に所定間隔をおいて配置されて車幅方向に延びる複数のクロスフレーム(図示省略)とを有する。各クロスフレームの両端は、メインビーム4の側面に結合され、トレーラシャシフレーム3は、メインビーム4とクロスフレームとによって梯子状に形成されている。トレーラシャシフレーム3には、懸架装置(図示省略)を介して車輪(タイヤ)6が装着される。
左右のメインビーム4の前端部には、車幅方向に延びる前側のボルスター10が固着されている。ボルスター10の左右両端は、各メインビーム4から車幅方向外側へ突出して延び、この左右両端の中空内部には、スレッドピンを有する緊締装置(図示省略)が装着される。ウイング型荷箱20の前下端隅部には、隅金具(図示省略)が設けられ、緊締装置は、トレーラシャシフレーム3に載置されたウイング型荷箱20の隅金具の直ぐ前方に位置する。緊締装置のスレッドピンの頭部は、ボルスター10の後面から後方に突出し、ウイング型荷箱20をトレーラシャシフレーム3に載置した際、前下端隅部の隅金具の孔に進入して係合し、ウイング型荷箱20の前縁をトレーラシャシフレーム3に着脱自在に固定する。
左右のメインビーム4の後端部には、車幅方向に延びる後側のボルスター11が固着されている。ボルスター11の左右両端は、各メインビーム4から車幅方向外側へ突出して延び、この左右両端の中空内部には、ツイストロックを有する緊締装置(図示省略)が装着される。ウイング型荷箱20の後下端隅部には、隅金具(図示省略)が設けられ、緊締装置は、トレーラシャシフレーム3に載置されたウイング型荷箱20の隅金具の直ぐ下方に位置する。緊締装置のツイストロックの頭部は、ボルスター10の上面から上方に突出し、ウイング型荷箱20をトレーラシャシフレーム3に載置した際、後下端隅部の隅金具の孔に進入して係合し、ウイング型荷箱20の後縁をトレーラシャシフレーム3に着脱自在に固定する。
トレーラシャシフレーム3の前端部には、トラクタ1に連結されるキングピン(図示省略)が設けられる。キングピンは、トラクタ1の連結部に対応した高さに合わせて配置されるため、メインビーム4の前端部は、通称グースネックと称する段差12によって嵩上げされている。ウイング型荷箱20の前方領域の下部には、段差12による高さの変化を吸収して荷室(積載領域)38の床面37を前後の全域に亘って平坦面状とするためトンネルリセス部と称する領域が形成される。
ウイング型荷箱20は、コンテナ下部フレーム22、複数の床パネル部材23(図8参照)、前後の枠部材24,25、センタービーム26、前パネル部材27、開閉扉28、左右のウイング29、及び左右の煽り(側面形成部材)30,31,32を有する。
コンテナ下部フレーム22は、左右1対のインナサイドフレーム33(図5参照)と、左右1対のアウタサイドフレーム(コンテナ側下部フレーム)34と、複数のクロスメンバ35(図5参照)と、左右1対のサイドレール36とを有する。左右のインナサイドフレーム33は、車幅方向に離間して前後方向に延びる。左右のアウタサイドフレーム34は、左右のインナサイドフレーム33の車幅方向外側で前後方向に延びる。複数のクロスメンバ35は、車両前後方向に所定間隔をおいて配置されて車幅方向に延びる。左右のサイドレール36は、左右のアウタサイドフレーム34の車幅方向外側で前後方向に延びる。
インナサイドフレーム33とアウタサイドフレーム34とクロスメンバ35とは、それぞれ上下のフランジ部がウェブ材によって連結されたI状断面を有する(図8にアウタサイドフレーム34及びクロスメンバ35の上側のフランジ部34a,35a、下側のフランジ部34b,35b及びウェブ材34c,35cを示す)。2本のインナサイドフレーム33と2本のアウタサイドフレーム34とは、互いに略平行に配置される。
ウイング型荷箱20の前後方向の中央領域及び後方領域において、各クロスメンバ35の中間部は、左右のインナサイドフレーム33のウェブ材を貫通した状態でインナサイドフレーム33に溶着等によって接合され、各クロスメンバ35の両端部は、インナサイドフレーム33から車幅方向外側へ突出して延びて左右のアウタサイドフレーム34のウェブ材34cの内側面に接合される(図8参照)。
アウタサイドフレーム34のビーム高さは前後方向において均一ではなく、前端側及び後端側に比べて高い強度が要求される前後方向の中間部分では、そのビーム高さ(ウェブ材34cの上下方向の長さ)が下方に延長されている(図4及び図8参照)。サイドレール36は、車幅方向内側へ開口するU状断面を有し、アウタサイドフレーム34の車幅方向外側に近接して配置される。
アウタサイドフレーム34の前側部分及び後側部分において、サイドレール36のU状断面の両端部は、アウタサイドフレーム34の上下のフランジ部34a、34bにそれぞれ接合される。また、アウタサイドフレーム34の下フランジ部34bが下方に配置される中央部分では、サイドレール36の上側の端部がアウタサイドフレーム34の上側のフランジ部34aに接合され、下側の端部はアウタサイドフレーム34に接合されない(図8参照)。
床パネル部材23は、左右のインナサイドフレーム33の間及び隣接するインナサイドフレーム33とアウタサイドフレーム34との間で、クロスメンバ35の上面(上側のフランジ部の上面)に固定される。この状態で、床パネル部材23の上面とインナサイドフレーム33の上面(上側のフランジ部の上面)とアウタサイドフレーム34の上面(上側のフランジ部34aの上面)とは、前後方向及び車幅方向に亘って平面状の床面37を形成する。床面37は、荷室38の下方を区画し、床面37上に荷物が積載される。
枠部材24,25は、荷室38の前後でコンテナ下部フレーム22からそれぞれ立設されている。前側の枠部材24には、荷室38の前方を閉止する前パネル部材27が固定され、後側の枠部材25には、荷室38の後方を開閉する開閉扉28が回転自在に連結されている。煽り30,31,32は、ウイング型荷箱20の左右にそれぞれに3枚ずつ(前と中央と後の3箇所に)配置される。各煽り30,31,32は、ヒンジ部材39によってサイドレール36に回転自在に連結され(図8参照)、荷室38の側方下部を開閉する。起立状態の煽り30,31,32は、前後の枠部材24,25に支持されて荷室38の内側面の下部を区画する。
前後の枠部材24,25は天井側の上フレーム24a,25aをそれぞれ有し、前後の上フレーム15間にセンタービーム26が架設されている。
左右のウイング29は、天井面体29aと側壁部29bとを有する断面L字状であり、左右の天井面体29aの車幅方向の内端縁部は、センタービーム26にヒンジ(図示省略)を介してそれぞれ回転自在に連結されている。天井面体29aは、駆動機構(例えば油圧シリンダ機構、図示省略)によって回転移動し、天井面体29aの回転移動によってウイング29が開閉移動する。全閉状態において、天井面体29aは荷室38の天井を、側壁部29bは荷室38の側面の上部をそれぞれ区画する。
中央の煽り31は、荷室38のうち前後方向の中央領域の側方下部を開放する。この中央領域を区画する床面37上には、前後1対のフォークポケット50がそれぞれ着脱自在に固定されて車幅方向に延びる。
図7及び図8に示すように、フォークポケット50は、ハット状断面の板状部材であり、フォークリフト60の爪61(図5参照)が差し込まれる爪挿入空間51を区画するU状のポケット本体52と、ポケット本体52の前後の下端縁から曲折して相反する方向(前方及び後方)へそれぞれ延びる前後の固定フランジ部53とを一体的に有する。フォークポケット50の車幅方向の両端部には、補強ブラケット54が設けられている。補強ブラケット54は、フォークポケット50の外面形状に沿って曲折されたハット状断面の板状部材であり、フォークポケット50の外面に重ねられて固着されている。フォークポケット50の固定フランジ部53には、補強ブラケット54の補強フランジ部55が積層され、固定フランジ部53と補強フランジ部55とには、両者を貫通するボルト挿通孔56が形成されている。フォークポケット50の両端部は、床面37を形成する左右のアウタサイドフレーム34の上面(上側のフランジ部34aの上面)の前後方向の所定位置に載置される。アウタサイドフレーム34の上側のフランジ部34aには、ボルト挿通孔56に連通する雌ネジ状のボルト孔57が形成され、ボルト挿通孔56を挿通するボルト58をボルト孔57に螺合して締め付けることにより、フォークポケット50は、左右のアウタサイドフレーム34を跨った状態で床面37(左右のアウタサイドフレーム34の上面)上に締結固定され、爪挿入空間51は車幅方向に延びる。
本実施形態のトレーラ2を、ウイング型荷箱20が積載された状態から積載されない状態(他のタイプのコンテナ(例えば、バン型荷箱)を積載する場合を含む)に変更して使用する場合、別に保管していたフォークポケット50を床面37(左右のアウタサイドフレーム34の上面)上に締結固定し、起立状態の中央の煽り31を下方へ回転移動させ、荷室38の中央領域の側方下部を開放してフォークポケット50の側方(爪挿入空間51の端面)を露出させ、フォークリフト60の爪61(図5参照)を車幅方向外側から爪挿入空間51に差し込み、フォークリフト60によってウイング型荷箱20を降ろし、例えば一時保管用脚62(図4、図6参照)に載置する。なお、上記他のタイプのコンテナにもウイング型荷箱20と同様にフォークポケットが着脱自在に固定されてもよい。この場合、当該コンテナを、フォークポケットが固定された状態でフォークリフト60によってトレーラ2に積載すればよい。
また、トレーラ2を、ウイング型荷箱20が積載されていない状態から積載された状態に変更して使用する場合、フォークポケット50が固定されたウイング型荷箱20を、フォークリフト60によってトレーラ2に積載した後、フォークポケット50をアウタサイドフレーム34から取り外して保管しておく。
このように、本実施形態によれば、フォークポケット50を床面37上に着脱自在に固定するので、フォークポケット50を床面37の下方に配置する場合に比べて、トレーラ2に積載された状態でのウイング型荷箱20の床面37の地上からの高さを低く設定することができ、トレーラ2に積載された状態でのウイング型荷箱20の天井面の地上からの高さ位置を変更することなく、ウイング型荷箱20の内法高さ(積載可能な積荷の高さ)を増大させることができる。
なお、上述の実施形態は本発明の一例であり、本発明は上述の実施形態に限定されることはなく、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、上述の実施形態以外であっても種々の変更が可能であることは勿論である。すなわち、上記実施形態では、トレーラ2に積載されるウイング型荷箱20について説明したが、トラック又はトレーラに着脱自在に積載され、積荷の積載領域のうち少なくとも前後方向の中央領域の側方下部が開放状態となり得るコンテナ(トラックに積載されるコンテナや、ウイング型荷箱20以外の様々な構造を有するコンテナなど)にも適用可能である。本発明が適用可能なコンテナには、例えば、積載領域の側方が常時開放されている板状のコンテナや、天井を有さずに積載領域の側方が煽りによって開放可能な平ボディー型のコンテナや、積載領域の中央領域の側面が前後方向にスライドする引き戸やカーテン部材等によって開放可能な箱型のコンテナなどが含まれる。また、上記実施形態では、アウタサイドフレーム34の上側のフランジ部34aの上面にフォークポケット50をボルト58によって締結固定したが、コンテナの車幅方向の両側下部で前後方向に延びる左右一対の他の部材(例えば、インナサイドフレーム33など)の上面にフォークポケット50を固定してもよく、また、フォークポケット50を締結以外の他の方法(例えば、ピンとピン孔との係合など)によって床面37上に固定してもよい。また、上記実施形態では、コンテナ側に床面37が形成される有底タイプのウイング型荷箱20について説明したが、コンテナ側が床面を有さずにトレーラ側に床面が形成され、積荷の積載領域の下方がトレーラ側の床面によって区画されるタイプのコンテナであってもよい。この場合、フォークポケットは、コンテナがトレーラに積載された状態で、トレーラ側の床面の上方で左右のコンテナ側下部フレームを跨るように、コンテナ側下部フレームの上面に着脱自在に固定される。
1:トラクタ
2:トレーラ
3:トレーラシャシフレーム
4:メインビーム
6:車輪(タイヤ)
10,11:ボルスター
12:段差
20:ウイング型荷箱(コンテナ)
22:コンテナ下部フレーム
23:床パネル部材
24,25:前後の枠部材
27:前パネル部材
28:開閉扉
29:ウイング
30,31,32:煽り(側面形成部材)
33:インナサイドフレーム
34:アウタサイドフレーム(コンテナ側下部フレーム)
35:クロスメンバ
36:サイドレール
37:床面
38:荷室(積載領域)
39:ヒンジ部材
50:フォークポケット
51:爪挿入空間
52:ポケット本体
53:固定フランジ部
54:補強ブラケット
55:補強フランジ部
56:ボルト挿通孔
57:ボルト孔
58:ボルト
60:フォークリフト
61:爪

Claims (1)

  1. 車幅方向の両側下部で前後方向に延びる左右一対のコンテナ側下部フレームを有し、トラック又はトレーラに積載されるコンテナであって、
    車幅方向に延びる爪挿入空間を区画するフォークポケットを、前記爪挿入空間の端面の開放が許容された状態で前記左右のコンテナ側下部フレームを跨るように、前記左右のコンテナ側下部フレームの上面に着脱自在に固定した
    ことを特徴とするコンテナ。
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