JP7157167B2 - 吸水性樹脂の製造方法および吸水性樹脂 - Google Patents
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Description
[1-1.吸水性樹脂]
本明細書において「吸水性樹脂」とは、ERT441.2-02により規定される水膨潤性(CRC)が5g/g以上であり、およびERT470.2-02により規定される水可溶成分(Ext)が70重量%以下である高分子ゲル化剤をいう。
本明細書において、範囲を示す「X~Y」は「X以上、Y以下」を意味する。
本発明の吸水性樹脂の製造方法は、分散装置に、単量体組成物と、有機溶媒と、分散助剤と、を連続的に供給し、前記有機溶媒中に前記単量体組成物を含む微細液滴を分散させること(以下、「分散工程」とも称する)と、前記有機溶媒中に分散された微細液滴を重合装置に供給し、前記単量体を重合して含水ゲル状重合体を得ること(以下、「重合工程」とも称する)と、前記含水ゲル状重合体から分離した前記有機溶媒を前記分散装置に再度供給すること(以下、「分離およびリサイクル工程」とも称する)と、を有し、前記分散助剤の耐熱性指数が60mN/m以上である。当該製造方法によれば、連続操業を行っても、衛生材料に用いた際に優れた吸収特性(少ない液戻り量)を有する吸水性樹脂を得ることができる。
本工程は任意の工程であり、単量体溶液および重合開始剤を混合して単量体組成物を得る工程である。
単量体溶液は、単量体を含む溶液を指す。
重合開始剤としては、熱分解型重合開始剤が好ましく用いられる。該熱分解型重合開始剤は、熱によって分解しラジカルを発生する化合物を指すが、熱分解型重合開始剤の貯蔵安定性や吸水性樹脂の生産効率の観点から、10時間半減期温度(以下、「T10」と称する)が好ましくは0℃~120℃、より好ましくは30℃~100℃、さらに好ましくは50℃~80℃である水溶性の化合物が重合開始剤として好ましく用いられる。
本発明において、単量体組成物中の単量体の濃度は、選択された単量体および有機溶媒の種類等に応じて選択されるが、生産効率上、下限は、好ましくは10重量%以上であり、より好ましくは20重量%以上であり、さらにより好ましくは30重量%以上であり、また、上限は、好ましくは100重量%以下であり、より好ましくは90重量%以下であり、さらに好ましくは80重量%以下であり、さらにより好ましくは70重量%以下である。吸水性樹脂の物性及び生産性の観点から、単量体組成物中の単量体濃度は、好ましくは10重量%~90重量%、より好ましくは20重量%~80重量%、さらに好ましくは30重量%~70重量%である。
本工程は、分散装置に、単量体組成物と、有機溶媒と、分散助剤と、を連続的に供給し、前記有機溶媒中に前記単量体組成物を含む微細液滴を分散させる工程である。
本工程で用いられる分散装置は、有機溶媒中に単量体組成物を含む微細液滴を形成できるものであれば特に制限されないが、例えば、高速回転せん断型撹拌機(ロータリーミキサー型、ターボミキサー型、ディスク型、二重円筒型等)、ニードル等の円筒ノズル、プレートに多数の孔を直接設けたオリフィスプレート、スプレーノズル、回転ホイール等の遠心アトマイザーなどが挙げられる。微細液滴を安定的に形成する観点から、分散装置としては高速回転せん断型攪拌機が好適に使用できる。
高速回転せん断型撹拌機によれば、間隙を隔てて互いに対向する対向面を有する一対の壁が相対的に移動することによってせん断場を形成する流路を形成でき、せん断場を形成する流路を循環する有機溶媒中に単量体組成物が連続的に供給される。
図2は、一例に係る分散装置12Aを示す断面図である。分散装置12Aは、ロータリーミキサー型の高速回転せん断型撹拌機である。分散装置12Aは、間隙を隔てて互いに対向する対向面51A、53Aを有する一対の壁50A、52Aによって形成される流路54Aと、一対の壁50A、52Aを相対的に移動する駆動部60Aと、を有している。駆動部60Aによって一対の壁50A、52Aを相対的に移動することによって、せん断場を形成する流路54Aが形成される。分散装置12Aはさらに、単量体組成物を流路54Aに連続的に供給する第1供給系55Aと、有機溶媒を流路54Aに連続的に供給する第2供給系56Aと、を有している。
図3は、さらに他の例に係る分散装置12Bを示す断面図である。分散装置12Bは、ディスク型の高速回転せん断型撹拌機である。
図4は、一例に係る分散装置12Cを示す断面図である。分散装置12Cは、二重円筒型の高速回転せん断型撹拌機である。
分散装置の流路におけるせん断速度は、1,000[1/s]以上であることが好ましい。せん断速度が1,000[1/s]以上であることで、流路内の単量体が有機溶媒内に分散するのに十分なせん断速度となるため、分散が良好となり、一次粒子径が小さくなる。一次粒子径が小さくなることで、吸水性樹脂の比表面積が大きくなり、吸水速度の向上につながる。また、せん断速度が1,000[1/s]以上であることで、液滴を生成する時間を短くすることが可能となる。さらには、せん断速度が1,000[1/s]以上であることで、分散時に分散助剤の使用量を削減することができる。上記観点からは、分散装置の流路におけるせん断速度は、1,000[1/s]以上であることが好ましく、2,000[1/s]以上であることがより好ましく、3,000[1/s]以上であることがさらに好ましく、3,500[1/s]以上であることが特に好ましい。一方、分散装置を安定的に稼働させるためには、せん断速度は40,000[1/s]以下であることが好ましく、20,000[1/s]以下であることがより好ましく、10,000[1/s]以下であることがさら好ましく、6,000[1/s]以下であることが特に好ましい。分散装置の流路におけるせん断速度は、1,000~40,000[1/s]であることが好ましく、2,000~20,000[1/s]であることがより好ましく、3,000~10,000[1/s]であることがさらにより好ましく、3,500~6,000[1/s]であることが特に好ましい。また、分散装置が二重円筒型である場合、分散装置の流路におけるせん断速度は、1,000~40,000[1/s]であることが好ましく、2,000~20,000[1/s]であることがより好ましく、3,000~10,000[1/s]であることがさらにより好ましく、3,500~6,000[1/s]であることが特に好ましい。
形状が複雑で、移動速度の定義が難しい場合は、移動速度は、一方が固定壁の場合、接液部での最大移動速度とする。また、双方が移動壁の場合は、移動速度は、移動速度の差が最大になる点での移動速度とする。なお、一対の壁の双方が回転する場合には、移動速度の差となる。また、間隙(クリアランス)が複数ある場合は、最狭の距離を用いる。装置の位置によってせん断速度が異なる場合は、最大のせん断速度を本明細書のせん断速度とする。
スプレーノズルとしては、単量体組成物と、有機溶媒とを別々に導入し、これらを相互に接触することなくその内部を通過させ、スプレーノズルから排出する直前または直後に接触して排出する機能を有するものが好ましい。
本発明において、分散装置に流入する有機溶媒および分散助剤の合計流量[ml/分]に対する分散装置に流入する単量体組成物流量[ml/分]の比(単量体組成物流量[ml/分]/有機溶媒および分散助剤の合計流量[ml/分])は、0 .01以上であることが好ましく、0.02以上であることがより好ましく、0.03以上であることがさらにより好ましい。高速回転せん断型撹拌機を用いた場合には、せん断場によってせん断力が付与されることで単量体の分散が行われることから、多量の有機溶媒を要しない。ゆえに上記範囲内であっても、分散が良好に行われる。単量体組成物流量[ml/分]/有機溶媒および分散助剤の合計流量[ml/分]の上限は特に限定されないが、1.00以下であることが好ましく、0.40以下であることがより好ましく、0.20以下であることがさらに好ましい。
好ましい有機溶媒としては、脂肪族炭化水素、脂環状炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素からなる群から選ばれる少なくとも1種類の有機溶媒が挙げられる。具体例には、n-ペンタン、n-ヘキサン、n-ヘプタン、n-オクタン等の脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロオクタン、デカリン等の脂環状炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;クロルベンゼン、ブロムベンゼン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素が例示される。これらの中でも、入手容易性及び品質安定性の観点から、n-ヘキサン、n-ヘプタン、シクロヘキサンが好ましい。2種以上を混合した混合溶媒として用いることも可能である。
図1によれば、分散助剤は、配管43を介して、配管33を流れる有機溶媒に添加される。この際、分散助剤の添加形態は特に制限されず、単回添加であってもよいし、複数回にわたる断続的な添加であってもよいし、連続的な添加であってもよい。中でも、連続操業を行う際、分散工程および重合工程において十分量の分散助剤の供給を確保し、得られる吸水性樹脂の粒子径の増大をより抑制する観点からは、連続的な添加が好ましい。すなわち、本発明の好ましい実施形態は、有機溶媒に連続的に分散助剤を添加することを有する。
500mLナスフラスコにプロピオン酸18.4gを取り、外部より氷冷しつつ、23.6重量%の水酸化ナトリウム水溶液31.6gを滴下して75モル%部分中和プロピオン酸/Na塩の45%水溶液を作成した。更に、分散助剤0.01gおよびn-ヘプタン100gを加え、冷却管を付けて、90℃のオイルバスに浸漬し、撹拌還流操作を行う。5時間経過後、分液操作により水相を分離する。50mLビーカーに分離した水相0.2gを採取し、0.9重量%生理食塩水40gで希釈し、表面張力計(KRUSS社製のK11自動表面張力計)を用いて20℃での表面張力(mN/m)を測定する。
本工程は、有機溶媒中に分散された微細液滴を重合装置に供給し、単量体を重合して含水ゲル状重合体を得る工程である。
重合反応が行われる重合装置の形状は特に限定されないが、好ましくは、この重合装置内に形成された連続相である有機溶媒中を、上記単量体(組成物)が液滴状の分散相として移動しながら重合反応しうる形状である。このような重合装置として、例えば、管状の反応管を、縦型、横型又は螺旋型に配置した重合装置が挙げられる。反応管が縦型の場合、該反応管の内径D(mm)と長さL(mm)との比(L/D)は、好ましくは2~100,000、より好ましくは3~50,000、さらに好ましくは4~20,000である。
本発明に係る製造方法では、重合装置内の連続相をなす有機溶媒の温度(以下、「Td」と称する)を重合温度とする。
本発明に係る吸水性樹脂の製造方法において、「重合時間」とは、単量体組成物の重合装置への投入時を起点とし、重合反応で得られたゲル状重合体を重合装置から排出する時を終点として規定される時間である。例えば、単量体組成物が重合装置に液滴状で連続的に供給され、形成されたゲル状重合体が重合装置から連続的に排出される場合、一の単量体組成物の液滴が起点から終点に到達するまでに要する時間を意味する。換言すれば、単量体組成物の重合装置への供給開始から、最初のゲル状重合体の重合装置からの排出までの時間が、重合時間である。該重合時間が液滴の重合装置内の滞留時間に相当する。
本発明に係る吸水性樹脂の製造方法において、重合装置における空間速度(LHSV)(単位:hr-1)とは、重合装置における単量体組成物(含水ゲル)および有機溶媒の通過速度を表す指標であり、重合時間を制御する際の目安となる指標である。
本工程は、上記重合工程において重合装置から排出された含水ゲル状重合体と有機溶媒とを分離し、ゲル状重合体(含水ゲル)を得、分離した有機溶媒を分散装置に再度供給する工程である。
本発明において、得られる含水ゲル状重合体の形状は球形である。上記含水ゲル状重合体の粒子径(以下「ゲル粒子径」と称する)は、得られる吸水性樹脂の用途等に応じて適宜調整される。
後述する乾燥工程に供される含水ゲル状重合体の固形分率は、特に限定されないが、乾燥コストの観点から、好ましくは20重量%以上、より好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは40重量%以上、特に好ましくは45重量%以上である。該含水ゲル状重合体の固形分率の上限は、特に限定されないが、好ましくは90重量%以下、より好ましくは80重量%以下、さらに好ましくは70重量%以下、特に好ましくは60重量%以下である。上記範囲の固形分率である含水ゲル状重合体を後述の乾燥工程に供することにより、本発明の効果が顕著となる。
本発明に係る吸水性樹脂の製造方法は、上述した各工程以外に、必要に応じて、乾燥工程、粉砕工程、分級工程、表面架橋工程、整粒工程、微粉除去工程、造粒工程及び微粉再利用工程を含むことができる。また、輸送工程、貯蔵工程、梱包工程、保管工程等をさらに含んでもよい。加圧下吸収倍率(AAP)に優れた吸水性樹脂を得る観点から、本発明に係る吸水性樹脂の製造方法は、上記の分散工程、重合工程ならびに分散およびリサイクル工程以外に、乾燥工程および表面架橋工程をさらに有することが好ましい。
本工程は、含水ゲル状重合体を乾燥して吸水性樹脂粉末を得る工程である。該含水ゲル状重合体を解砕又は造粒することで所望する粒子径又は粒度分布に調整した後に乾燥工程に供してもよい。
上記乾燥工程で得られた粒子状の乾燥重合体は、必要に応じて、粉砕工程及び分級工程を経ることによって、粒子径又は粒度分布が制御された吸水性樹脂とされる。
本工程は、上記乾燥工程で得られた吸水性樹脂粉末を、表面架橋剤により表面架橋を施す工程である。具体的に、本工程は、吸水性樹脂粉末に表面架橋剤を添加した後、加熱処理することにより、吸水性樹脂粉末の表面層に架橋密度の高い部分を設ける工程である。
「整粒工程」とは、上記表面架橋工程を経て緩く凝集した吸水性樹脂粉末を解して粒子径を整える工程を意味する。なお、この整粒工程は、表面架橋工程以降の微粉除去工程、ゲルの解砕工程及び分級工程を含むものとする。
「微粉再利用工程」とは、上記各工程で発生した微粉をそのまま、又は微粉を造粒した後に何れかの工程に供給する工程を意味する。
本発明の吸水性樹脂の用途は、特に限定されないが、好ましくは止水防止材、塗料、接着剤、アンチブロッキング剤、光拡散剤、艶消し剤、化粧板用添加剤、人工大理石用添加剤、トナー用添加剤等の樹脂用添加剤が挙げられる。また、吸水性樹脂としての用途は、特に限定されないが、好ましくは紙オムツ、生理用ナプキン、失禁パッド等の吸収性物品の吸収体用途が挙げられる。特に、原料由来の臭気、着色等が問題となっていた高濃度紙オムツの吸収体として使用することができる。さらに、この吸水性樹脂は、吸水時間に優れ、かつ粒度分布が制御されているので、上記吸収体の上層部に使用する場合に、顕著な効果が期待できる。
「吸水性樹脂の粒子形状」
本発明は、上記〔2.吸水性樹脂の製造方法〕に記載の製造方法によって製造される吸水性樹脂についても提供する。また、本発明においては、いわゆる逆相懸濁重合により重合が行われる。これにより得られる吸水性樹脂は、通常球状重合体粒子となる。ここで、「球状」には、真球状以外の形状も含む。詳細には、「球状」とは、粒子の平均長径と平均短径との比(真球度とも称する)が、好ましくは1.0~3.0の粒子を意味する。粒子の平均長径及び平均短径は、顕微鏡で観察された画像に基づいて、測定される。本発明において、「球状重合体粒子」は単独粒子で存在することに限定されず、球状重合体粒子の凝集体を形成していてもよい。
吸水速度のさらなる向上の観点から、上記吸水性樹脂の平均一次粒子径の上限は、好ましくは100μm未満であり、より好ましくは80μm以下である。また、上記吸水性樹脂の平均一次粒子径の下限は、特に制限されないが、通常10μm以上である。なお、吸水性樹脂の平均一次粒子径は、実施例に記載した方法により測定される。
「CRC」は、Centrifuge Retention Capacity(遠心分離機保持容量)の略称であり、吸水性樹脂の無加圧下での吸水倍率(「吸水倍率」と称する場合もある)を意味する。CRC(遠心分離機保持容量)は、EDANA法(ERT441.2-02)に準拠して測定した。具体的には、吸水性樹脂0.2gを不織布製の袋に入れた後、大過剰の0.9重量%塩化ナトリウム水溶液中に30分間浸漬して自由膨潤させ、その後、遠心分離機(250G)で3分間、水切りした後の吸水倍率(単位;g/g)のことをいう。
「DRC」は、Dunk Retention Capacity(浸漬保持容量)の略称であり、「DRC5min」は、浸漬保持容量5分値(5分での無加圧下での吸水倍率)を意味する。具体的には、吸水性樹脂1.0gを、下記AAPの測定と同様に、底面にメッシュを有する円筒形のセルに均一に散布し、0.9重量%塩化ナトリウム水溶液に5分間接触させて自由膨潤させた後の吸水倍率(単位;g/g)のことをいう。
「AAP」は、Absorption Against Pressureの略称であり、吸水性樹脂の加圧下における吸水倍率を意味する。具体的には、吸水性樹脂0.9gを大過剰の0.9重量%塩化ナトリウム水溶液に対して、1時間、2.06kPa(21g/cm2、0.3psi)の荷重下で膨潤させた後の吸水倍率(単位;g/g)のことをいう。本明細書では荷重条件を4.83kPa(約49g/cm2、約0.7psiに相当)に変更して測定した値として定義される。
衛生材料に用いた際の液戻り量の観点から、上記吸水性樹脂の表面張力の下限は、好ましくは65mN/m以上、より好ましくは67mN/m以上、さらに好ましくは70mN/m以上である。また、上記吸水性樹脂の表面張力の上限は、特に制限されないが、通常73mN/m以下である。なお、吸水性樹脂の表面張力は、実施例に記載した方法により測定される。
吸水性樹脂または吸水性樹脂粉末の走査型電子顕微鏡写真(SEM)を撮影した。写真の中から50個の一次粒子を任意に選択し、各粒子の長径と短径とを測定して平均化した値を一次粒子径として、各粒子の一次粒子径の平均値を算出し、その平均値を当該吸水性樹脂の平均一次粒子径とした。
EDANA法(ERT441.2-02)に準拠して、吸水性樹脂のCRCを測定した。
EDANA法(ERT410.2-02)に準拠して吸水性樹脂の残存モノマー量を測定した。
十分に洗浄された100mlのビーカーに20℃に調整された生理食塩水50mlを入れ、まず、生理食塩水の表面張力を、表面張力計(KRUSS社製のK11自動表面張力計)を用いて測定した。この測定において表面張力の値が71~75[mN/m]の範囲であることを確認した。次に、20℃に調整した表面張力測定後の生理食塩水を含んだビーカーに、十分に洗浄された25mm長のフッ素樹脂製回転子、吸水性樹脂(1)0.5gを投入し、500rpmの条件で4分間攪拌した。4分後、攪拌を止め、含水した吸水性樹脂が沈降した後に、上澄み液の表面張力を再度同様の操作を行い測定した。なお、本発明では白金プレートを用いるプレート法を採用し、プレートは各測定前に十分脱イオン水にて洗浄し、かつガスバーナーで加熱洗浄して使用した。
吸水性樹脂の含水率を、EDANA法(ERT430.2-02)に準拠して測定した。なお、本発明においては、試料量を1.0g、乾燥温度を180℃にそれぞれ変更して測定した。
吸水性樹脂の粒度(粒度分布、重量平均粒子径(D50)、粒度分布の対数標準偏差(σζ))を、米国特許第7638570号のカラム27、28に記載された「(3)Mass-Average Particle Diameter (D50) and Logarithmic Standard Deviation (σζ) of Particle Diameter Distribution」に準拠して測定した。
国際公開第2017/170605号(米国特許出願公開第2019/111411号明細書)に記載された方法により、吸水性樹脂(1)のDRC5min(浸漬保持容量5分値)を測定した。
吸水性樹脂2g及び木材粉砕パルプ2gを、ミキサーを用いて乾式混合した後、得られた混合物を400メッシュ(目開き38μm)のワイヤースクリーン上に広げ、直径90mmのウェッブを成形した。次いで、該ウェッブを圧力196.14kPa(2[kgf/cm2])で1分間プレスすることで、吸収体を作成した。上記吸収体(直径90mm/コア濃度50%)を、内径90mmのSUS製シャーレの底に置き、その上に直径90mmの不織布を載せ、更に4.8kPaの荷重が当該吸収体に均等にかかるように調整されたピストンと錘を置いた。尚、該ピストン及び錘は、中心部に直径5mmの液投入口があるものを使用した。次いで、生理食塩水(0.90重量%塩化ナトリウム水溶液)50mLを該液投入口から注ぎ入れ、吸収体に吸液させた。5分経過後、上記ピストン及び錘を取り外し、予め総重量を測定した外径90mmの濾紙(ADVANTEC東洋株式会社、品名:JIS P 3801、No.2)30枚を載せ、更に荷重が均等にかかるピストンと錘(総重量20kg)を素早く置いた。1分経過後、ピストン、錘及びろ紙を取り外し、ろ紙の総重量を測定し、測定前の重量を差し引くことで、ろ紙に吸収された液量(g)を求めた。この液量を液戻り量(g)とした。
図1に示した製造プロセスに従って下記工程2~5の一連の工程を運転し、含水ゲル(1)を調製した後、得られた含水ゲル(1)を乾燥し、吸水性樹脂(1)を製造した。なお、具体的な運転時間は、下記工程2において分散装置への単量体組成物の送液を開始してから10時間とした。
アクリル酸、48.5重量%の水酸化ナトリウム水溶液及びイオン交換水を混合し、さらに、ポリエチレングリコールジアクリレート(平均重合度:9)及びジエチレントリアミン5酢酸・3ナトリウムを配合することで、単量体水溶液(1)を調製した。また、別途、過硫酸ナトリウム及びイオン交換水を混合することで、6重量%の過硫酸ナトリウム水溶液(1)を調製した。
分散装置としては図4に示した二重円筒型の高速回転せん断型攪拌機(分散装置12C)を使用した。ケーシング内径(外筒50Cの内径)25mm、ローター外径(内筒52Cの外径)22mm、有効ローター長(単量体水溶液投入口55Cから排出口)65mmである。重合装置としてPFA(パーフルオロアルコキシアルカン)製チューブ(内径:25mm、全長:10m)を鉛直に配置したものをそれぞれ使用した。
2.で得られた分散液を重合装置14に供給した。
重合装置14から排出された含水ゲル(1)と有機溶媒とは、そのまま分離装置16に連続的に供給された。該分離装置において、該含水ゲル(1)と有機溶媒とを分離した。なお、該分離装置で分離された有機溶媒は、配管32、送液ポンプ18、配管33を介して熱交換器20に供給し、設定温度(有機溶媒温度)が90℃となるように熱交換器20で調温した後、配管35を介して、70℃以上に維持しながら、分散装置12および重合装置14に供給した。その際、補充用の分散助剤として上記分散助剤溶液(1)を、配管43を介して、流量5ml/分で、配管33を流れる有機溶媒を含む連続相に、分散装置への単量体組成物の送液を開始して10分後から連続的に投入を開始した。すなわち、分散助剤流量[ml/分]/連続相流量[ml/分]は0.017であった。なお、分散助剤(無水マレイン酸変性ポリエチレン)の添加量は、上記単量体組成物(1)に対して0.005重量%である。
分離装置16から排出された含水ゲル(1)は、そのまま間接加熱式撹拌乾燥装置に連続的に供給すると共に、予め準備したポリエチレングリコール400(PEG400)のエタノール溶液(濃度20重量%)を投入した。含水ゲル(1)に対するPEG400エタノール溶液の量は2.5重量%であった。続いて、乾燥装置の熱媒温度を180℃に調整して、上記含水ゲル(1)を、PEG400と混合しながら、連続乾燥を行って、粒子状の乾燥重合体(1)を得た。得られた乾燥重合体(1)を目開き850μm及び150μmの金属篩網(JIS標準篩)を有する篩い分け装置に連続的に供給して分級し、吸水性樹脂粉末(1)をサンプリングした。重合工程開始から1時間後にサンプリングした吸水性樹脂粉末(1)の表面張力は69mN/mであり、5時間後にサンプリングした吸水性樹脂粉末(1)の表面張力は69mN/mであり、経時での表面張力低下はみられなかった。
実施例1において、分散助剤溶液(1)の代わりに、分散助剤としての無水マレイン酸変性エチレン・プロピレン共重合体(酸価:30mgKOH/g)をn-ヘプタンに混合し、90℃に加熱して溶解させてなる分散助剤溶液(2)(濃度0.30重量%)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、吸水性樹脂粉末(2)を得た。当該分散助剤について、上記方法により測定される耐熱性指数は72mN/mであった。重合開始前の有機溶媒全量に対する無水マレイン酸変性エチレン・プロピレン共重合体の含有量の割合は0.05重量%であった。重合中に有機溶媒に連続投入する無水マレイン酸変性エチレン・プロピレン共重合体の添加量は、上記単量体組成物(1)に対して0.05重量%であった。重合開始から1時間後にサンプリングした吸水性樹脂粉末(2)の表面張力は70mN/mであり、5時間後にサンプリングした吸水性樹脂粉末(2)の表面張力は70mN/mであり、経時での表面張力低下はみられなかった。
実施例1において、二重円筒型の高速回転せん断型攪拌機の代わりに、図5に示す2流体スプレーノズル(分散装置12D)を用いて分散工程を実施したこと以外は実施例1と同様にして、吸水性樹脂粉末(3)を得た。
実施例1において、分散助剤溶液(1)の代わりに、分散助剤としての無水マレイン酸変性ポリプロピレン(酸価:18mgKOH/g)をn-ヘプタンに混合し、90℃に加熱して溶解させてなる分散助剤溶液(4)(濃度0.030重量%)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、吸水性樹脂粉末(4)を得た。当該分散助剤について、上記方法により測定される耐熱性指数は70mN/mであった。重合開始前の有機溶媒全量に対する無水マレイン酸ポリプロピレンの含有量は0.005重量%であった。重合中に有機溶媒に連続投入する無水マレイン酸ポリプロピレンの添加量は、上記単量体組成物(1)に対して0.005重量%であった。重合開始から1時間後にサンプリングした吸水性樹脂粉末(4)の表面張力は67mN/mであり、5時間後にサンプリングした吸水性樹脂粉末(4)の表面張力は67mN/mであり、経時での表面張力低下はみられなかった。
実施例3において、分散助剤溶液(1)の代わりに、分散助剤としてのショ糖脂肪酸エステル(HLB値6)をn-ヘプタンに混合し、90℃に加熱して溶解させてなる分散助剤溶液(3)(濃度0.030重量%)を用いたこと以外は実施例3と同様にして、比較吸水性樹脂粉末(1)を得た。なお、当該分散助剤について、上記方法により測定される耐熱性指数は56mN/mであった。重合開始から1時間後にサンプリングした比較吸水性樹脂粉末(2)の表面張力は67mN/mであり、5時間後にサンプリングした比較吸水性樹脂粉末(2)の表面張力は60mN/mであり、経時で表面張力の低下がみられた。
(6.表面架橋工程)
実施例1で得られた吸水性樹脂粉末(1)100重量部に対して、エチレングリコールジグリシジルエーテル0.015重量部、プロピレングリコール1.0重量部、及びイオン交換水3.0重量部からなる表面架橋剤溶液をスプレーノズルで噴霧して、連続高速混合機を用いて均一に混合した。その後、表面架橋剤を含む吸水性樹脂粉末(1)を、雰囲気温度を195℃±2℃に調温した熱処理機に導入して、30分間加熱処理した後、粉温が60℃となるまで強制的に冷却し、吸水性樹脂(1’)を得た。
次いで、上記工程で得られた吸水性樹脂(1’)を目開き850μmの金属篩(JIS標準篩)を有する篩い分け装置で分級した。尚、目開き850μmの金属篩上の残留物については再度粉砕を行った後、目開き850μmの金属篩通過物と混合した。以上の操作によって、全量の粒子径が850μm未満である整粒された吸水性樹脂(4)を得た。得られた吸水性樹脂(4)の諸物性を表2に示す。
実施例5において、吸水性樹脂粉末(1)を実施例2で得られた吸水性樹脂粉末(2)に変更したこと以外は実施例5と同様にして、吸水性樹脂(5)を得た。
実施例5において、吸水性樹脂粉末(1)を実施例3で得られた吸水性樹脂粉末(3)に変更したこと以外は実施例5と同様にして、吸水性樹脂(6)を得た。
実施例5において、吸水性樹脂粉末(1)を比較例1で得られた比較吸水性樹脂粉末(1)に変更したこと以外は実施例5と同様にして、比較吸水性樹脂(2)を得た。
実施例1において、内部架橋剤であるポリエチレングリコールジアクリレートを単量体に対して0.010モル%に変更し、乾燥工程で添加するポリエチレングリコール400(PEG400)のエタノール溶液の代わりにラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン水溶液(濃度3.1重量%)に変更し、含水ゲル(1)に対するラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン水溶液の量を0.5重量%に変更して実施したこと以外は実施例1と同様にして、吸水性樹脂粉末(7)を得た。更に実施例5において、吸水性樹脂粉末(1)を吸水性樹脂粉末(7)に変更したこと以外は実施例5と同様にして、吸水性樹脂(7)を得た。
実施例5において、吸水性樹脂粉末(1)を実施例4で得られた吸水性樹脂粉末(4)に変更したこと以外は実施例5と同様にして、吸水性樹脂(8)を得た。
還流冷却器、滴下ロート、窒素ガス導入管、攪拌機として、翼径50mmの4枚傾斜パドル翼を2段で有する攪拌翼を備えた1lの四つ口円筒型丸底セパラブルフラスコを準備した。このフラスコにn-ヘプタン550mlをとり、実施例1で使用した無水マレイン酸変性ポリエチレン2.76gを添加分散し、50℃まで昇温し、分散助剤を溶解したのち30℃まで冷却した。別に500mlの三角フラスコ中に80重量%のアクリル酸水溶液92gを取り、外部より氷冷しつつ、20.1重量%の水酸化ナトリウム水溶液152.5gを滴下して75モル%の中和を行なったのち、エチレングリコールジグリシジルエーテル18.4mgを加え、さらに過硫酸カリウム0.11gを加えて溶解した。このアクリル酸部分中和塩水溶液を四つ口フラスコに加えて攪拌機により分散させ、系内を窒素で充分に置換した後、昇温し、浴温を70℃に保持して1段目の重合反応を30分間行った。その後、反応液を20℃に冷却し、前記と同様に調製した同量のアクリル酸部分中和塩水溶液を系内に滴下し、30分間吸収させると同時に系内を窒素で充分に置換した後、昇温し、浴温を70℃に保持して2段目の重合反応を30分間行った。この反応液を蒸留して水およびn-ヘプタンを除去して、比較吸水性樹脂粉末(3)を得た。更に、実施例5において、吸水性樹脂粉末(1)を比較吸水性樹脂粉末(3)に変更したこと以外は実施例5と同様にして、比較吸水性樹脂(3)を得た。
12、12A~12D 分散装置、
14 重合装置、
16 分離装置、
18 送液ポンプ、
20 熱交換器、
22 乾燥装置、
31~37、41~44 配管、
50A、52A 一対の壁、
50B、52B 一対の壁、
50C、52C 一対の壁、
51A、53A 対向面、
51B、53B 対向面、
51C、53C 対向面、
54A~54C 流路、
60A~60C 駆動部、
55A~55C 第1供給系、
56A~55C 第2供給系
101 第1供給管
102 第2供給管
103 第1ノズル
104 第2ノズル
200 支持円筒
201 金網
202 吸水性樹脂
203 ペトリ皿
204 ガラスフィルター
205 濾紙
206 食塩水。
Claims (14)
- 分散装置に、単量体組成物と、有機溶媒と、分散助剤と、を連続的に供給し、前記有機溶媒中に前記単量体組成物を含む微細液滴を分散させることと、
前記有機溶媒中に分散された微細液滴を重合装置に供給し、前記単量体を重合して含水ゲル状重合体を得ることと、
前記含水ゲル状重合体から分離した前記有機溶媒を前記分散装置に再度供給することと、
を有する、吸水性樹脂の製造方法であって、
前記分散助剤の耐熱性指数が60mN/m以上であり、
前記分散装置に再度供給される前記有機溶媒の温度が70℃以上である、吸水性樹脂の製造方法。 - 前記有機溶媒に連続的に前記分散助剤を添加することを有する、請求項1に記載の吸水性樹脂の製造方法。
- 前記含水ゲル状重合体から分離した前記有機溶媒を、70℃以上に維持しながら前記分散装置に再度供給する、請求項1または2に記載の吸水性樹脂の製造方法。
- 前記分散助剤は酸変性ポリオレフィンである、請求項1~3のいずれか1項に記載の吸水性樹脂の製造方法。
- 前記分散装置に供給される有機溶媒中のエステル系分散助剤の濃度が0.005重量%未満である、請求項1~4のいずれか1項に記載の吸水性樹脂の製造方法。
- 前記分散助剤の添加量は、前記単量体組成物に対して0.5重量%以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の吸水性樹脂の製造方法。
- 前記単量体が水溶性エチレン性不飽和単量体である、請求項1~6のいずれか1項に記載の吸水性樹脂の製造方法。
- 前記単量体組成物が、酸基含有不飽和単量体の部分中和塩と、熱分解型重合開始剤と、水と、を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の吸水性樹脂の製造方法。
- 前記重合装置における空間速度(LHSV)が2~30hr-1である、請求項1~8のいずれか1項に記載の吸水性樹脂の製造方法。
- さらに、前記含水ゲル状重合体を乾燥して吸水性樹脂粉末を得ることと、
前記吸水性樹脂粉末を表面架橋剤により表面架橋を施すことと、を有する、請求項1~9のいずれか1項に記載の吸水性樹脂の製造方法。 - 得られる吸水性樹脂の表面張力が65mN/m以上であり、かつ、DRC5minが46g/g以上である、請求項1~10のいずれか1項に記載の吸水性樹脂の製造方法。
- 逆相懸濁重合により得られる吸水性樹脂であって、
表面張力が65mN/m以上であり、かつ、DRC5minが46g/g以上であり、平均一次粒子径が100μm未満である、吸水性樹脂。 - 加圧下吸収倍率(AAP)が20g/g以上である、請求項12に記載の吸水性樹脂。
- 球状粒子又は球状粒子の凝集体である、請求項12または13に記載の吸水性樹脂。
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