JP2003026706A - 連続凝集装置およびこれを備えた多段重合装置 - Google Patents

連続凝集装置およびこれを備えた多段重合装置

Info

Publication number
JP2003026706A
JP2003026706A JP2001213809A JP2001213809A JP2003026706A JP 2003026706 A JP2003026706 A JP 2003026706A JP 2001213809 A JP2001213809 A JP 2001213809A JP 2001213809 A JP2001213809 A JP 2001213809A JP 2003026706 A JP2003026706 A JP 2003026706A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymerization
tank
continuous
aggregating
fluid material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001213809A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4607379B2 (ja
JP2003026706A5 (ja
Inventor
Michihisa Kono
道久 河野
Masataka Tsuchiya
正孝 土屋
Daisuke Kensho
大祐 見正
Nobuhiro Maeda
暢浩 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd filed Critical Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Priority to JP2001213809A priority Critical patent/JP4607379B2/ja
Publication of JP2003026706A publication Critical patent/JP2003026706A/ja
Publication of JP2003026706A5 publication Critical patent/JP2003026706A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4607379B2 publication Critical patent/JP4607379B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸水性樹脂を多段重合により製造する際の効
率を高めるための連続凝集装置、およびこれを備えた多
段重合装置を提供すること。 【解決手段】 第1の端壁、これに対向する第2の端
壁、及び、これらの間を略水平方向に延びる周壁を含
み、略水平方向の流路を規定する、凝集槽20と、凝集
槽20に連続的に流体材料を供給するための、第1の端
壁側に設けられた供給口11,12と、凝集槽20から
連続的に流体材料を排出するための、第2の端壁側に設
けられた排出口13と、凝集槽20の内部において略水
平方向に延びる回転軸部31と、当該回転軸部に取り付
けられた攪拌翼32と、により連続凝集装置100を構
成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続凝集装置およ
びこれを備えた多段重合装置に関する。より詳細には、
逆相懸濁重合によるシード重合法において、凝集工程を
連続的に行うための連続凝集装置、およびこれを備えた
多段重合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、非機能時には粉状であって、水に
対する膨潤性を示す吸水性樹脂が、様々な分野で利用さ
れている。例えば、紙オムツや生理用品などの衛生用
品、保水材や土壌改良材などの農園芸用品、止水材や結
露防止材などの工業資材において利用されている。特
に、紙オムツや生理用品などの衛生用品における需要に
いたっては、年々増大している。
【0003】上述の吸水性樹脂としては、例えば、澱粉
−アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分解物(特
公昭49−43395号公報)、澱粉−アクリル酸グラ
フト共重合体の中和物(特開昭51−125468号公
報)、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体のけん
化物(特開昭52−14689号公報)、ポリアクリル
酸部分中和物(特開昭62−172006号公報、特開
昭57−158209号公報、特開昭57−21405
号公報)などが知られている。
【0004】吸水性樹脂には、通常、吸水能力が高いこ
と、保水能力が高いこと、吸水速度が大きいこと、吸水
後のゲル強度が高いこと、吸収液の外部への逆戻り量が
少ないこと等の吸収特性が要求される。これらの吸収特
性は、重合反応に用いられるモノマーの種類、架橋度、
樹脂粒子の粒子径分布などに左右される。
【0005】吸水性樹脂は、一般に、水溶性エチレン性
不飽和モノマーなどの水溶性モノマーを重合させること
により得られ、その製造方法としては、水溶液重合法や
逆相懸濁重合法などが知られている。
【0006】水溶液重合法では、水溶媒中に、モノマ
ー、重合開始剤および架橋剤などを溶解させた均一系で
重合が行われ、一般に重合度の高い重合物が得られる。
そのため、吸水性樹脂として好適な形態である粉体状と
するためには、得られた重合物を粉砕機で処理する必要
がある。しかしながら、このような粉砕を行うと、樹脂
粒子の粒子径分布が広くなり過ぎて、その中には多量の
微粉体も含まれることとなり、好ましくない。吸水性樹
脂の取扱い時に多量の粉塵が発生し、環境衛生上ならび
に安全上において問題があるからである。また、多量の
微粉体は、比較的大径の粒子の間の空間を充填して吸水
性樹脂全体を密状態とする傾向があるが、このような密
状態は、ゲルブロッキング、即ち、吸水時において既に
膨潤したゲルが液の流れを遮る現象が起こる原因の1つ
となり、やはり好ましくない。特に、高い吸収効率が要
求される紙オムツや生理用品などの衛生用品用途の吸水
性樹脂にとって、ゲルブロッキングを回避することは、
極めて重要である。従って、水溶液重合法を採用する場
合、ゲルブロッキングなどの不具合を回避可能にまで微
粉体の割合が少ない吸水性樹脂を得るためには、得られ
た重合物を粉砕した後に、多量の微粉体を除去するため
の更なる工程およびそのための設備が必要となる。この
ように、水溶液重合法は、製造効率および設備コストの
面で、問題を有する。
【0007】一方、逆相懸濁重合法では、水溶性モノマ
ーの水溶液を、当該モノマーおよび生成重合体を溶解し
ない疎水性溶媒中に懸濁して分散させた状態で重合が行
われる。通常、分散したモノマー水溶液を安定させるた
めに、溶媒中に界面活性剤が添加される。反応系に直接
的に関与する重合開始剤などの物質は、モノマー水溶液
中に予め添加されている。逆相懸濁重合法によると、一
般に、生成重合体は粒状で得られる。非反応相である疎
水性溶媒中に分散している反応相であるモノマー水溶液
の体積分布に相関して、生成重合体は、比較的シャープ
な粒子径分布で得られる。
【0008】このように、吸水性樹脂の製造において、
逆相懸濁重合法は、工業プロセスのうえで取り扱い易
く、水溶液重合法などと比較して優位な重合法である。
しかしながら、上述のような逆相懸濁重合法のみでは、
1度の重合工程で得られる粒子の粒子径分布は比較的シ
ャープであるものの、その重量平均粒子径は比較的小さ
いという問題がある。粒子の重量平均粒子径が小さい
と、吸水性樹脂の用途が限定されてしまい、特に紙オム
ツや生理用品などの衛生用品の用途には適さないことが
多い。
【0009】逆相懸濁重合法において最終生成粒子の粒
子径を大きくする手段としては、いわゆるシード重合法
を利用した方法であって、多段階の重合工程により種粒
子を成長させる方法が知られており、特に2段階の重合
工程を行う技術が広く採用されている。このような多段
重合法では、まず、第1段目の重合において、重合に付
されるモノマーを溶解する水溶液が疎水性溶媒中で適当
に分散した状態で、重合反応を行い、これによって1次
粒子が生成される。この第1段目の重合を停止または終
了した後、化学的手段または物理的手段により1次粒子
同士を凝集させて、適当な大きさの凝集体に成長させ
る。この状態で第2段目の重合を行い、凝集体を構成し
ている複数の1次粒子の間を架橋し、2次粒子を生成す
る。このような複数の重合工程を経ることによって、逆
相懸濁重合法において最終的に得られる粒子の重量平均
粒子径を大きくすることができる。
【0010】例えば、特開昭62−230813号公
報、特開平6−184211号公報、特開平7−102
008号公報、および特開平9−12613号公報など
には、吸水性樹脂の重量平均粒子径を大きくすることを
目的として、上述のような、逆相懸濁重合を多段階にわ
たって行う方法が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、逆相懸
濁重合法における従来の多段重合法では、上記公報にも
開示されているように、複数の重合工程が、同一の反応
容器ないし重合槽で行われている。すなわち、逆相懸濁
重合法における多段重合法を行うにあたっては、従来、
鉛直方向に開口するように設置された、いわゆる回分式
攪拌槽型装置が使用されてきた。このタイプの装置によ
ると、バッチごとに、同一の重合槽で、第1段目の重合
工程、凝集工程、第2段目の重合工程、そして必要な場
合には更なる凝集・重合工程を行わなければならず、バ
ッチに含まれる重合溶液全体について各工程が終了しな
ければ、次の工程に移ることができない。そのため、吸
水性樹脂の製造効率は低く、特に工業的規模の製造にお
いては有利とは言い難い。また、回分式攪拌槽型装置で
は、製造スケールを拡大するためには装置全体を大型化
しなければならないが、大型の装置は、高価で、多くの
駆動力を必要とすることから、製造コストの上昇を招来
してしまう。
【0012】そこで本発明は、このような従来の問題点
を解決または軽減することを課題とし、逆相懸濁重合に
よるシード重合法で吸水性樹脂などを製造する際の効率
を高めるための連続凝集装置、およびこれを備えた多段
重合装置を提供することを目的とする。
【0013】
【発明の開示】本発明の第1の側面よると、連続凝集装
置が提供される。この連続凝集装置は、第1の端壁、こ
れに対向する第2の端壁、及び、これらの間を略水平方
向に延びる周壁を含み、略水平方向の流路を規定する、
凝集槽と、当該凝集槽に連続的に流体材料を供給するた
めの、第1の端壁側に設けられた供給口と、凝集槽から
連続的に流体材料を排出するための、第2の端壁側に設
けられた排出口と、凝集槽の内部において略水平方向に
延びる回転軸部と、当該回転軸部に取り付けられた攪拌
翼と、を備えることを特徴とする。
【0014】上述のように、逆相懸濁重合によるシード
重合法では、2段目の重合工程に付される1次粒子同士
を適切に凝集させるための凝集工程が必要であるとこ
ろ、本発明の第1の側面によると、凝集槽の第1の端壁
側に設けられた供給口から順次供給される1次粒子を含
む流体材料ないしスラリーは、略水平方向に延びる凝集
槽内において攪拌翼で攪拌されることにより凝集工程に
付される。そして、このスラリーは、凝集槽内を第1の
端壁から第2の端壁の方向へ、大局的には水平に移動
し、第2の端壁側に設けられた排出口から連続的に排出
される。
【0015】従って、本発明の第1の側面に係る連続凝
集装置を用いると、多段階の重合工程にわたって逆相懸
濁重合を行う場合において、従来は1つの重合槽におい
て行われていた一連の工程、すなわち複数の重合工程お
よび重合工程間の凝集工程を、個別に行うことができ
る。具体的には、例えば2段重合の場合、第1段目の重
合を行うための重合槽と、第2段目の重合を行うための
重合槽との間に、本発明の第1の側面に係る連続凝集装
置を設け、重合に係る流体材料が、2つの重合槽の間を
凝集装置を介して連続的に移動可能に構成することによ
り、2つの重合工程およびこれらの間に必要とされる凝
集工程を、全て独立して行うことが可能となる。このよ
うな独立化は、一連の工程の連続化を図るうえで有利で
ある。特に2段重合の場合、第2段目の重合工程を行う
前に、同一槽内で凝集工程を行う必要がないことより、
その重合槽を、重合工程のみを目的として稼動できるこ
ととなり、有利である。そして、このような工程の連続
化により、多段逆相懸濁重合による吸水性樹脂などの製
造効率を向上することが可能となる。
【0016】また、上述の構成の連続凝集装置は、連続
的な凝集処理が可能なため、凝集槽を比較的小さな容量
で構成することができ、凝集工程に付されるスラリーの
全容量を収容するほどの大容量の凝集槽を具備する必要
はない。更に、スラリーが凝集槽内を水平に移動するよ
うに構成されているため、実質的に気液界面をなくし
て、凝集槽内壁へスラリーが付着残留しない状態で装置
内を流すことが可能であり、従って、良好な凝集工程を
行うことができる。すなわち、本発明によると、小容量
の装置によって、連続的かつ良好に凝集工程を行うこと
ができるのである。
【0017】好ましくは、凝集槽の内部には、流路にお
ける流体材料の移動方向に交差する仕切板が設けられて
おり、当該仕切板には、流体材料の通過を許容する開口
部が設けられている。この仕切板によって、凝集槽内を
移動する流体材料ないしスラリーの、凝集槽内での滞留
が低減ないし解消され、装置のピストンフロー性が向上
する。好ましい実施の形態では、仕切板は、周壁に取り
付けられている。他の好ましい実施の形態では、仕切板
は、回転軸部に取り付けられている。
【0018】好ましくは、周壁には、前記回転軸部に対
して略平行に延びる邪魔板が設けられており、この邪魔
板によって、凝集槽内を移動する流体材料ないしスラリ
ーに対する均一攪拌を担保できる。特に、凝集槽に供給
されたスラリーが、流路において、凝集槽の周壁部付近
に滞留することを効果的に防ぐことができる。
【0019】本発明の第2の側面によると、多段重合装
置が提供される。この多段重合装置は、第1の重合槽
と、当該第1の重合槽から連続的に流体材料が供給され
る上述のいずれかの構成を有する連続凝集装置と、当該
連続凝集装置から連続的に流体材料が供給される第2の
重合槽とを備えることを特徴とする。
【0020】本発明の第2の側面に係る多段重合装置
は、独立した2つの重合槽の間に、これらに連結した本
発明の第1の側面に係る連続凝集装置を備える。従っ
て、本発明の第2の側面によっても、第1の側面に関し
て上述したのと同様の効果を奏することができる。
【0021】好ましい実施の形態においては、多段重合
装置は、更に、第1の重合槽と連続凝集装置との間、及
び/又は、連続凝集装置と第2の重合槽との間、の経路
を通過する流体材料の温度を調節するための温度調節機
構を備える。このような構成によると、第1の重合槽か
ら連続凝集装置、及び/又は、連続凝集装置から第2の
重合槽へ移送されるスラリーを、その移送過程において
所望の温度に変更・維持することができ、従って、連続
凝集装置や第2の重合槽で、スラリー温度の降下や上昇
のための時間を費やすことなく、一連の工程を効率よく
連続的に行うことが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0023】図1は、本発明に係る連続凝集装置100
の一部切欠き斜視図である。この連続凝集装置100
は、ジャケット部10と、これに抱持される凝集槽20
と、回転ユニット30とを備える。回転ユニット30
は、ジャケット部10を挿通して凝集槽20の内部に延
出する回転軸31と、この回転軸31に取付けられた攪
拌翼32とを備える。ジャケット部10には、凝集工程
に付される流体材料であるスラリーを凝集槽20へ供給
するための、第1の供給口11および第2の供給口12
が設けられている。また、ジャケット部10には、凝集
工程を経たスラリーを排出するための排出口13も設け
られている。更に、本装置には、凝集工程に付されるス
ラリーに対して窒素置換等を施すための気体供給口およ
び気体排出口を設けてもよいが、本実施形態では簡潔化
の観点から図示していない。
【0024】凝集槽20の内部に延出する回転軸31
は、図外の駆動機構から回転運動のための駆動力を受
け、これによって、回転ユニット30が所定の速度で回
転する。回転軸31には、2組の攪拌翼32が取付けら
れており、各攪拌翼32は、回転軸31に沿って延びる
2枚の翼片32’からなる。各翼片32’は回転軸31
を中心に正反対に設けられている。
【0025】図2は、凝集槽20の斜視図である。凝集
槽20は、本実施形態においては円筒状であり、第1の
端壁21と、これに対向する第2の端壁22と、これら
の間を略水平方向に延びる周壁23とからなり、略水平
方向に延びる流路を規定する。ジャケット部10に設け
られた第1の供給口11は、第1の端壁21に形成され
た第1開口部24を介して、凝集槽20の内部に連通し
ている。同様に、第2の供給口12は、周壁23の第1
の端壁11付近に形成された第2開口部25を介して、
凝集槽20の内部に連通しており、排出口13は、第2
の端壁に形成された第3開口部26を介して、凝集槽2
0の内部に連通している。
【0026】凝集槽20の周壁23には、仕切板27
が、流路に対して略直角に取付けられている。仕切板2
7には、流体材料の通過を許容する通過口27aが設け
られている。仕切板27は、2組の攪拌翼32の間にお
いて、これらに当接しないように配されている。また、
周壁23には、複数の邪魔板28が、相互に略平行に設
けられているとともに、図1に示す回転軸31に対して
も略平行に設けられている。
【0027】次に、図1および図2を参照して、凝集工
程における連続凝集装置100の動作を説明する。ま
ず、連続凝集装置100に対して、第1の供給口11お
よび第2の供給口12を介して、凝集工程に付されるス
ラリー等が連続的に供給される。例えば、第1の供給口
を介しては、第2段目の重合工程において種粒子となる
1次粒子を含んだ第1重合スラリーが供給され、第2の
供給口12からは、第2段目の重合工程に必要とされる
モノマー等を含む第2モノマー水溶液が供給される。第
2モノマー水溶液には、必要に応じて重合開始剤や架橋
剤が予め添加されている。
【0028】第1重合スラリーおよび第2モノマー水溶
液は、第1の端壁21、又はその近傍から凝集槽20の
内部に流れ込む。凝集槽20に流入したスラリーは、供
給口11,12における連続供給および排出口13にお
ける連続排出に基づく駆動力により、第1の端壁21か
ら第2の端壁22の方向へピストンフローされる。凝集
槽20内を流れるスラリーは、所望の速度で回転する攪
拌翼32により攪拌されて、第1重合スラリーおよび第
2モノマー水溶液に由来する水溶液相が疎水溶媒中に適
当に分散される。攪拌翼32は、図外のモータにより、
回転軸31を介して回転駆動される。仕切板27は、ス
ラリーの水平方向の移動の一部を阻むことによって、ス
ラリーに対して、鉛直方向の移動成分を付与し、回転翼
32による攪拌を効果的なものにする。一方、周壁23
に沿って延びる邪魔板28は、流路断面における周方向
のスラリーの移動を阻むことによって、スラリーが周壁
23の近傍に滞留することを防止し、回転翼32による
攪拌を効果的なものにする。このような効果的な攪拌に
より、水溶液相が疎水溶媒中に均一に分散される。
【0029】疎水溶媒中に分散する各水溶液相の体積な
いし大きさは、攪拌翼32の攪拌速度で調節することが
できるし、水溶液相の安定化のために添加される分散剤
の濃度で調節することもできる。これらにより、第1次
粒子同士を、所望の程度ないし大きさにまで凝集させ
る。このようにして凝集工程を経たスラリーは、排出口
13を介して装置外に排出される。排出されたスラリー
は、次の重合工程に付されることとなる。
【0030】図3(a)〜(c)は、本発明の連続凝集
装置が備えることができる回転ユニットの他の実施形態
を表す。図3(a)に示す回転ユニット40は、回転軸
41と、回転軸41の長手方向に等間隔で設けられた4
組の攪拌翼42からなる。各攪拌翼42は、回転軸41
を中心に90度間隔で設けられた4枚の翼片42’から
なる。図3(a)では、各攪拌翼42の延出方向は同一
であるが、1つの攪拌翼42の翼片42’の延出方向
と、隣接する攪拌翼42の翼片42’の延出方向とを、
回転軸41を中心に45度ずらしてもよい。連続凝集装
置100において、回転ユニット30に代えて回転ユニ
ット40を用いる場合には、周壁23に取付けられた仕
切板27は、内側2組の攪拌翼42の間に位置すること
となる。
【0031】図3(b)に示す回転ユニット50は、回
転軸51と、これに取付けられた攪拌翼52と、仕切板
53とからなる。攪拌翼52は、各々が回転軸51に沿
って延びる4枚の翼片52’からなり、各翼片52’は
回転軸51を中心に90度間隔で設けられている。仕切
板53は、回転軸51に固定されており、回転翼52と
ともに回転軸51を中心として回転する。仕切板53に
は、通過口53aが形成されている。連続凝集装置10
0において、回転ユニット30に代えて回転ユニット5
0を用いる場合、周壁23に取付けられた仕切板27を
設けなくともよい。
【0032】図3(c)に示す回転ユニット60は、回
転軸61と、これに取付けられた攪拌翼62と、2枚の
仕切板63とからなる。攪拌翼62の構成は、回転ユニ
ット50と同様である。仕切板63の通過口63aの形
成位置は、2つの仕切板63の間で、回転軸61を中心
として180度異なる。連続凝集装置100において、
回転ユニット30に代えて回転ユニット60を用いる場
合、周壁23に取付けられた仕切板27は、設けなくと
もよい。
【0033】以上に述べた回転ユニットでは、攪拌翼を
構成する翼片は全て平板状であるが、本発明においては
これに限らず、翼片は、所望の攪拌状態を達成すべく、
ねじれ形状を設けたり、回転ユニットの回転方向に湾曲
させてもよい。
【0034】図4は、本発明に係る多段重合装置200
の構成を表す。この多段重合装置200は、第1段目の
重合を行うための第1の重合槽110と、第2段目の重
合を行う第2の重合槽120と、2つの重合工程の間の
凝集工程を行うための上述の連続凝集装置100と、当
該連続凝集装置100に第2段目の重合に必要なモノマ
ーを供給するための第2モノマー水溶液貯槽130と、
を備える。第1の重合槽110と連続凝集装置100と
の間、連続凝集装置100と第2の重合槽120との
間、及び、第2モノマー水溶液貯槽130と連続凝集装
置100との間は、材料移送管111,121,131
により連結されている。材料移送管111,121,1
31には、各々、リボンヒータなどの温度調節機構14
0が設けられており、これによって、材料移送管中を流
れるスラリーまたはモノマー水溶液の温度が調節され
る。材料移送管111,121,131には、スラリー
またはモノマー水溶液の移送のためのポンプ機構が設け
られるが、簡略化の観点より図示を省略する。
【0035】次に、多段重合装置200により吸水性樹
脂の多段逆相懸濁重合を行う方法を説明する。吸水性樹
脂の製造の一例として、α,β−不飽和カルボン酸およ
びそのアルカリ塩の水溶液をモノマー水溶液として用い
て、石油系炭化水素溶媒などの疎水性溶媒中で懸濁重合
する方法に沿って説明する。
【0036】始めに、第1の重合槽110において、第
1の重合工程を行う。この重合工程では、まず、疎水性
分散媒に、第1段目の重合に付される第1モノマー水溶
液を加えた後、これを攪拌して逆相懸濁液を調製する。
逆相懸濁液では、第1モノマー水溶液が、疎水性分散媒
中に所定の液滴サイズで分散している。疎水性分散媒
は、石油系炭化水素溶媒などの疎水性溶媒に、水溶液相
の安定化を図るための界面活性剤を溶解して調製され
る。第1モノマー水溶液は、重合させるべきモノマーと
してのα,β−不飽和カルボン酸をアルカリ水溶液で中
和させた後に、ラジカル重合開始剤と、必要に応じて架
橋剤とを添加して調製される。逆相懸濁液において、疎
水性分散媒中に分散する第1モノマー水溶液の液滴サイ
ズは、界面活性剤の濃度や攪拌の程度によって調節され
る。
【0037】第1の重合槽110に用意された逆相懸濁
液を所定の重合温度まで加熱して重合反応を行わせる。
この結果、懸濁液中に含まれるモノマーが重合して、吸
水性樹脂1次粒子が生成する。
【0038】重合工程を経て第1次粒子を含む第1重合
スラリーは、第1の重合槽110内で、所定温度にまで
冷却され、材料移送管111を介して連続凝集装置10
0に連続的に供給される。これと同時に、第2モノマー
水溶液貯槽130に予め用意されている第2モノマー水
溶液を、材料移送管131を介して連続凝集装置100
に連続的に供給する。材料移送管111,131を流れ
る第1重合スラリーおよび第2モノマー水溶液は、各
々、所望の温度に維持されている。第1重合スラリー
は、連続凝集装置100の第1の供給口11を介して凝
集槽20の内部へ流入し、第2モノマー水溶液は、連続
凝集装置100の第2の供給口12を介して凝集槽20
の内部へ流する。第2モノマー水溶液は、第1モノマー
水溶液と同様の組成のものを使用してもよいし、異なる
組成のものを使用してもよいが、第2段目の重合工程で
凝集体を構成する1次粒子同士を架橋するためのモノマ
ーや架橋剤が添加されている。
【0039】凝集槽20内では、凝集工程が行われる。
この凝集工程では、第1重合スラリーと第2モノマー水
溶液が、回転ユニット30の攪拌翼32によって攪拌・
混合され、1次粒子を含む第1重合スラリーと新たなモ
ノマーを含む第2モノマー水溶液とに由来する水溶液成
分からなる液滴が疎水性分散媒中に分散した、新たな分
散系が形成される。各液滴内には、複数の1次粒子が相
互に集まった凝集体が形成される。凝集体の大きさは、
界面活性剤濃度や攪拌程度により調節される。凝集工程
の温度は、重合反応が起こらない程度の低温であること
が好ましい。
【0040】凝集工程を経たスラリーは、凝集槽20の
排出口13を介して連続凝集装置100の外部に排出さ
れる。排出されたスラリーは、次に、材料移送管121
を介して第2の重合槽120へ移送される。このとき、
スラリーの温度は、材料移送管121に設けられた温度
調節機構140によって所望の温度に維持される。
【0041】第2の重合槽120においては、第2段目
の重合工程が行われる。第2段目の重合工程において
は、スラリーを所定温度まで加熱して架橋反応を行わ
せ、凝集体を構成する1次粒子同士を化学的に接合す
る。そして、第2段目の重合工程を経た後、系内の疎水
性溶媒と水を加熱留去することによって、所望の粒子径
分布を有する粒子群より構成される吸水性樹脂が得られ
る。
【0042】
【実施例】次に、本発明に係る実施例を説明するが、本
発明の技術思想はこれらの実施例には何ら限定されな
い。
【0043】
【実施例1】撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素ガ
ス導入管を付した5L容の四つ口円筒型丸底フラスコ
に、疎水性溶媒としてのn−ヘプタン2200mlを入
れ、そこへ界面活性剤としてのHLB13.1のヘキサ
グリセリルモノベヘニレート(商品名:ノニオンGV−
106、日本油脂(株)製)5.52gを添加した。こ
れを50℃まで加熱して界面活性剤を溶解させた後、3
0℃まで冷却した。一方、別容器である三角フラスコに
80重量%のアクリル酸水溶液368gを用意し、これ
に対して、容器外部より氷冷しつつ、20.1重量%の
水酸化ナトリウム水溶液610.4gを滴下して75モ
ル%の中和を行なった。その後、これに重合開始剤とし
ての過硫酸カリウム0.44gを加えて溶解することに
よって第1モノマー水溶液を調製し、その試料温度を2
0℃に維持しておいた。第1モノマー水溶液を上述の四
つ口フラスコに加え、攪拌して分散させ、系内を窒素で
充分に置換した後、加熱し、反応温度を70℃に維持し
て60分間の重合反応を行ない、第1重合スラリーを得
た。第1重合スラリーは20℃に維持しておいた。ま
た、第1モノマー水溶液と同様の方法により第2モノマ
ー水溶液を調製し、その試料温度を20℃に維持してお
いた。
【0044】次に、予めHLB13.1のヘキサグリセ
リルモノベヘニレート(商品名:ノニオンGV−10
6、日本油脂(株)製)を2.76g溶解したn−ヘプ
タン1100mlを、図1に示したような構成を有する
連続凝集装置の凝集槽に入れ、凝集槽内を20℃に維持
しつつ、回転速度600rpmで攪拌翼により撹拌し
た。そして、装置の第1の供給口を介して、第1重合ス
ラリーを、23.9g/minで連続凝集装置に連続的
に供給するとともに、第2の供給口を介して、第2モノ
マー水溶液を9.4g/minで連続凝集装置に連続的
に供給した。このときの攪拌翼の回転数は600rpm
とし、凝集槽内における凝集温度は20℃とした。これ
と同時に、排出口から33.3g/minで混合スラリ
ーを連続的に抜き出し、撹拌機、還流冷却器、滴下ロー
ト、窒素ガス導入管を付した2L容の四つ口円筒型丸底
フラスコに回収した。このような連続凝集装置の30分
間の連続運転により抜き出した混合スラリー999gに
対して、系内を窒素で充分に置換した後、加熱し、その
試料温度を70℃に維持して第2段目の重合反応を行っ
た。
【0045】重合終了後、水およびn−ヘプタンを蒸留
で除去し、残留物を乾燥することによって、吸水性樹脂
216.7gを得た。樹脂を構成する粒子の重量平均粒
子径を測定したところ、240μmであった。
【0046】
【実施例2】実施例1における界面活性剤としてのHL
B13.1のヘキサグリセリルモノベヘニレート(商品
名:ノニオンGV−106、日本油脂(株)製)5.5
2gの代わりにHLB3.0のショ糖ジ・トリステアレ
ート(商品名:シュガーエステルS−370、三菱化学
フーズ(株)製)7.36gを用い、連続凝集時の凝集
槽内の温度、第1重合スラリーの温度、及び第2モノマ
ー水溶液の温度を26℃に維持した。これら以外の試料
の調製および装置の操作は実施例1と同様である。その
結果、217.8gの吸水性樹脂を得た。吸水性樹脂を
構成する粒子の重量平均粒子径は、378μmであっ
た。
【0047】
【実施例3】撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素ガ
ス導入管を付した5L容の四つ口丸底フラスコに、疎水
性溶媒としてのシクロヘキサン2200mlを入れ、そ
こへ界面活性剤としてのHLB4.7のソルビタンモノ
ステアレート(商品名:レオドールSP−S10、花王
(株)製)8.57gを添加した。これを50℃まで加
熱して界面活性剤を溶解させた後、20℃まで冷却し
た。一方、別容器である三角フラスコに80重量%のア
クリル酸水溶液420.0gを用意し、これに対して、
容器外部より氷冷しつつ、水72.0gを加え、更に、
25重量%の水酸化ナトリウム水溶液487.9gを滴
下して70モル%の中和を行なった。その後、これに重
合開始剤としての過硫酸カリウム0.47gを加えて溶
解することによって第1モノマー水溶液を調製し、その
試料温度を20℃に維持しておいた。第1モノマー水溶
液を上述の四つ口フラスコに加えて分散させ、系内を窒
素で充分に置換した後、加熱し、反応温度を70℃に維
持して60分間の重合反応を行ない、第1重合スラリー
を得た。第1重合スラリーは50℃に維持しておいた。
また、別容器である三角フラスコに80重量%のアクリ
ル酸水溶液420.0gを用意し、これに対して、容器
外部より氷冷しつつ、水72.0gを加え、更に、25
重量%の水酸化ナトリウム水溶液487.9gを滴下し
て70モル%の中和を行なった後、これに界面活性剤と
してのHLB10.1のポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレンブロックポリマー(商品名:ぺポールB18
4、東邦化学(株)製)9.7gと、重合開始剤として
の過硫酸カリウム0.47gを加えて溶解することによ
って第2モノマー水溶液を調製し、その試料温度を20
℃に維持しておいた。
【0048】次に、予めHLB4.7のソルビタンモノ
ステアレート(商品名:レオドールSP−S10、花王
(株))を4.36g溶解したシクロヘキサン1100
mlを、図1に示したような構成を有する連続凝集装置
の凝集槽に入れ、凝集槽内を40℃に維持しつつ、回転
速度1000rpmで攪拌翼により撹拌した。そして、
装置の第1の供給口を介して、第1重合スラリーを、2
6.0g/minで連続凝集装置に連続的に供給すると
ともに、第2の供給口を介して、第2モノマー水溶液を
9.5g/minで連続凝集装置に連続的に供給した。
このときの攪拌翼の回転数は1000rpmとし、凝集
槽内における凝集温度は40℃とした。これと同時に、
排出口から35.5g/minで混合スラリーを連続的
に抜き出し、撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素ガ
ス導入管を付した2L容の四つ口円筒型丸底フラスコに
回収した。このような連続凝集装置の30分間の連続運
転により抜き出した混合スラリー1065gに対して、
実施例1と同様の方法により第2段目の重合反応を行っ
た。
【0049】重合終了後、水およびシクロヘキサンを蒸
留で除去し、残留物を乾燥することによって、吸水性樹
脂243.3gを得た。粒子の重量平均粒子径は978
μmであった。
【0050】
【実施例4】撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素ガ
ス導入管を付した1L容の四つ口丸底フラスコに、疎水
性溶媒としてのn−ヘプタン400mlを入れ、そこへ
無水マレイン酸で改質したポリエチレン(商品名:Hi
−Wax1105A、三井化学工業(株)製)0.92
gを添加した。これを80℃まで加熱して溶解させた
後、50℃まで冷却した。一方、別容器である三角フラ
スコに80重量%のアクリル酸水溶液92gを用意し、
これに対して、容器外部より氷冷しつつ、22重量%の
水酸化ナトリウム水溶液139.4gを滴下して75モ
ル%の中和を行なった。その後、これに重合開始剤とし
ての過硫酸カリウム0.11gを加えて溶解することに
よって第1モノマー水溶液を調製し、その試料温度を2
0℃に維持しておいた。第1モノマー水溶液を上述の四
つ口フラスコに加えて分散させ、系内を窒素で充分に置
換した後、加熱し、反応温度を70℃に維持して60分
間の重合反応を行ない、第1重合スラリーを得た。第1
重合スラリーは35℃に維持しておいた。また、第1モ
ノマー水溶液と同様の方法により第2モノマー水溶液を
調製し、その試料温度を35℃に維持しておいた。
【0051】次に、予め無水マレイン酸で改質したポリ
エチレン(商品名:Hi−Wax1105A、三井化学
工業(株)製)を2.53g溶解したn−ヘプタン11
00mlを、図1に示したような構成を有する連続凝集
装置の凝集槽に入れ、凝集槽内を35℃に維持しつつ、
回転速度600rpmで攪拌翼により撹拌した。そし
て、装置の第1の供給口を介して、第1重合スラリー
を、23.9g/minで連続凝集装置に連続的に供給
するとともに、第2の供給口を介して、第2モノマー水
溶液を9.4g/minで連続凝集装置に連続的に供給
した。このときの攪拌翼の回転数は600rpmとし、
凝集槽内における凝集温度は35℃とした。これと同時
に、排出口から33.3g/minで混合スラリーを連
続的に抜き出し、撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒
素ガス導入管を付した2L容の四つ口円筒型丸底フラス
コに回収した。このような連続凝集装置の30分間の連
続運転により抜き出した混合スラリー999gに対し
て、実施例1と同様の方法により第2段目の重合反応を
行った。
【0052】重合終了後、水およびn−ヘプタンを蒸留
で除去し、残留物を乾燥することによって、吸水性樹脂
217.2gを得た。粒子の重量平均粒子径は378μ
mであった。
【0053】
【実施例5】撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素ガ
ス導入管を付した5L容の四つ口円筒型丸底フラスコ
に、疎水性溶媒としてのn−ヘプタン2200mlを入
れ、そこへ界面活性剤としてのHLB3.0のショ糖ジ
・トリステアレート(商品名:シュガーエステルS−3
70、三菱化学フーズ(株)製)10.1gを添加し
た。これを50℃まで加熱して界面活性剤を溶解させた
後、水溶液重合で得られた平均粒子径120μmの未凝
集吸水性樹脂495gを均一に分散させることによって
第1ポリマー水溶液を得て、その試料温度を24℃に維
持しておいた。一方、別容器である三角フラスコに80
重量%のアクリル酸水溶液657.8gを用意し、これ
に対して、容器外部より氷冷しつつ、20.1重量%の
水酸化ナトリウム水溶液1091.1gを滴下して75
モル%の中和を行なった。その後、これに重合開始剤と
しての過硫酸カリウム0.79gを加えて溶解すること
によって第2モノマー水溶液を調製し、その試料温度を
24℃に維持しておいた。
【0054】次に、予めHLB3.0のショ糖ジ・トリ
ステアレート(商品名:シュガーエステルS−370、
三菱化学フーズ(株)製)を5.05g溶解したn−ヘ
プタン1100mlを、図1に示したような構成を有す
る連続凝集装置の凝集槽に入れ、凝集槽内を24℃に維
持しつつ、回転速度600rpmで攪拌翼により撹拌し
た。そして、装置の第1の供給口を介して、第1ポリマ
ースラリーを、21.3g/minで連続凝集装置に連
続的に供給するとともに、第2の供給口を介して、第2
モノマー水溶液を11.2g/minで連続凝集装置に
連続的に供給した。このときの攪拌翼の回転数は600
rpmとし、凝集槽内における凝集温度は24℃とし
た。これと同時に、排出口から32.5g/minで混
合スラリーを連続的に抜き出し、撹拌機、還流冷却器、
滴下ロート、窒素ガス導入管を付した2L容の四つ口円
筒型丸底フラスコに回収した。このような連続凝集装置
の30分間の連続運転により抜き出した混合スラリー9
75gに対して、実施例1と同様の方法により第2段目
の重合反応を行った。
【0055】重合終了後、水およびn−ヘプタンを蒸留
で除去し、残留物を乾燥することによって、吸水性樹脂
215.7gを得た。粒子の重量平均粒子径は778μ
mであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る連続凝集装置の一部切欠き斜視図
である。
【図2】図1に示す連続凝集装置が備える凝集槽の斜視
図である。
【図3】本発明に係る連続凝集装置が備える回転ユニッ
トの他の実施形態の斜視図である。
【図4】本発明に係る多段重合装置の構成を表す。
【符号の説明】
10 ジャケット部 11 第1の供給口 12 第2の供給口 20 凝集槽 30,40,50,60 回転ユニット 32,42,52,62 攪拌翼 100 連続凝集装置 110 第1の重合槽 120 第2の重合槽 130 第2モノマー水溶液貯槽 140 温度調節機構 200 多段重合装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 見正 大祐 兵庫県姫路市飾磨区入船町1番地 住友精 化株式会社企画技術部内 (72)発明者 前田 暢浩 兵庫県姫路市飾磨区入船町1番地 住友精 化株式会社企画技術部内 Fターム(参考) 4J011 AA01 DA03 DB13 DB16 DB19

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の端壁、これに対向する第2の端
    壁、及び、これらの間を略水平方向に延びる周壁を含
    み、略水平方向の流路を規定する、凝集槽と、 前記凝集槽に連続的に流体材料を供給するための、前記
    第1の端壁側に設けられた供給口と、 前記凝集槽から連続的に流体材料を排出するための、前
    記第2の端壁側に設けられた排出口と、 前記凝集槽の内部において略水平方向に延びる回転軸部
    と、 当該回転軸部に取り付けられた攪拌翼と、を備えること
    を特徴とする連続凝集装置。
  2. 【請求項2】 前記周壁には、前記回転軸部に対して略
    平行に延びる邪魔板が設けられている、請求項1に記載
    の連続凝集装置。
  3. 【請求項3】 前記凝集槽の内部には、前記流路におけ
    る流体材料の移動方向に交差する仕切板が設けられてお
    り、当該仕切板には、前記流体材料の通過を許容する開
    口部が設けられている、請求項1または2に記載の連続
    凝集装置。
  4. 【請求項4】 前記仕切板は、前記周壁に取り付けられ
    ている、請求項3に記載の連続凝集装置。
  5. 【請求項5】 前記仕切板は、前記回転軸部に取り付け
    られている、請求項3に記載の連続凝集装置。
  6. 【請求項6】 第1の重合槽と、当該第1の重合槽から
    連続的に流体材料が供給される請求項1から5のいずれ
    か1つに記載の連続凝集装置と、当該連続凝集装置から
    連続的に流体材料が供給される第2の重合槽と、を備え
    ることを特徴とする多段重合装置。
  7. 【請求項7】 更に、前記第1の重合槽と前記連続凝集
    装置との間、及び/又は、前記連続凝集装置と前記第2
    の重合槽との間の経路を通過する流体材料の温度を調節
    するための温度調節機構を備える、請求項6に記載の多
    段重合装置。
JP2001213809A 2001-07-13 2001-07-13 連続凝集装置およびこれを備えた多段重合装置 Expired - Lifetime JP4607379B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001213809A JP4607379B2 (ja) 2001-07-13 2001-07-13 連続凝集装置およびこれを備えた多段重合装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001213809A JP4607379B2 (ja) 2001-07-13 2001-07-13 連続凝集装置およびこれを備えた多段重合装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2003026706A true JP2003026706A (ja) 2003-01-29
JP2003026706A5 JP2003026706A5 (ja) 2008-07-03
JP4607379B2 JP4607379B2 (ja) 2011-01-05

Family

ID=19048731

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001213809A Expired - Lifetime JP4607379B2 (ja) 2001-07-13 2001-07-13 連続凝集装置およびこれを備えた多段重合装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4607379B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007011027A1 (ja) * 2005-07-22 2007-01-25 Daikin Industries, Ltd. 横型重合装置用攪拌器および含フッ素ポリマーの製造方法
WO2009096301A1 (ja) * 2008-02-01 2009-08-06 Toagosei Co., Ltd. 重合体微粒子の製造方法
WO2020067311A1 (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 株式会社日本触媒 吸水性樹脂の製造方法および吸水性樹脂
JPWO2020218161A1 (ja) * 2019-04-23 2020-10-29
WO2020218163A1 (ja) * 2019-04-23 2020-10-29 住友精化株式会社 吸水性樹脂粒子、吸収体及び吸収性物品
JPWO2020184392A1 (ja) * 2019-03-08 2021-10-28 住友精化株式会社 吸水性樹脂粒子及びその製造方法
EP3936529A4 (en) * 2019-03-08 2022-12-21 Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. WATER-ABSORBING RESIN PARTICLES, ABSORBERS AND ABSORBENT ARTICLES

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4883455A (ja) * 1972-02-05 1973-11-07
JPS5561929A (en) * 1978-10-31 1980-05-10 Sakata Shokai Ltd Continuous type medium dispersion apparatus
JPS6090032A (ja) * 1983-10-24 1985-05-21 Hitachi Ltd 混和機の仕切り構造
JPH06184212A (ja) * 1992-08-12 1994-07-05 Elf Atochem Sa 超吸収剤ポリアクリレートの製造法の改良
JP2001145827A (ja) * 1999-11-24 2001-05-29 Nippon Kagaku Kikai Seizo Kk 混合装置
JP2002239306A (ja) * 2001-02-19 2002-08-27 Kankyo Tech Co Ltd 凝集体生成装置、固液分離装置及び排水処理方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4883455A (ja) * 1972-02-05 1973-11-07
JPS5561929A (en) * 1978-10-31 1980-05-10 Sakata Shokai Ltd Continuous type medium dispersion apparatus
JPS6090032A (ja) * 1983-10-24 1985-05-21 Hitachi Ltd 混和機の仕切り構造
JPH06184212A (ja) * 1992-08-12 1994-07-05 Elf Atochem Sa 超吸収剤ポリアクリレートの製造法の改良
JP2001145827A (ja) * 1999-11-24 2001-05-29 Nippon Kagaku Kikai Seizo Kk 混合装置
JP2002239306A (ja) * 2001-02-19 2002-08-27 Kankyo Tech Co Ltd 凝集体生成装置、固液分離装置及び排水処理方法

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007011027A1 (ja) * 2005-07-22 2007-01-25 Daikin Industries, Ltd. 横型重合装置用攪拌器および含フッ素ポリマーの製造方法
WO2009096301A1 (ja) * 2008-02-01 2009-08-06 Toagosei Co., Ltd. 重合体微粒子の製造方法
JPWO2009096301A1 (ja) * 2008-02-01 2011-05-26 東亞合成株式会社 重合体微粒子の製造方法
US8058370B2 (en) 2008-02-01 2011-11-15 Toagosei Co., Ltd. Process for the production of polymer microparticles
JP5499712B2 (ja) * 2008-02-01 2014-05-21 東亞合成株式会社 重合体微粒子の製造方法
JPWO2020067311A1 (ja) * 2018-09-27 2021-08-30 株式会社日本触媒 吸水性樹脂の製造方法および吸水性樹脂
WO2020067311A1 (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 株式会社日本触媒 吸水性樹脂の製造方法および吸水性樹脂
KR102635153B1 (ko) 2018-09-27 2024-02-13 가부시키가이샤 닛폰 쇼쿠바이 흡수성 수지의 제조 방법 및 흡수성 수지
JP7157167B2 (ja) 2018-09-27 2022-10-19 株式会社日本触媒 吸水性樹脂の製造方法および吸水性樹脂
KR20210049869A (ko) * 2018-09-27 2021-05-06 가부시키가이샤 닛폰 쇼쿠바이 흡수성 수지의 제조 방법 및 흡수성 수지
JP6991389B2 (ja) 2019-03-08 2022-01-12 住友精化株式会社 吸水性樹脂粒子及びその製造方法
JPWO2020184392A1 (ja) * 2019-03-08 2021-10-28 住友精化株式会社 吸水性樹脂粒子及びその製造方法
EP3936529A4 (en) * 2019-03-08 2022-12-21 Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. WATER-ABSORBING RESIN PARTICLES, ABSORBERS AND ABSORBENT ARTICLES
WO2020218163A1 (ja) * 2019-04-23 2020-10-29 住友精化株式会社 吸水性樹脂粒子、吸収体及び吸収性物品
JP7117456B2 (ja) 2019-04-23 2022-08-12 住友精化株式会社 吸水性樹脂粒子及びその製造方法、吸収体、並びに、吸収性物品
WO2020218161A1 (ja) * 2019-04-23 2020-10-29 住友精化株式会社 吸水性樹脂粒子及びその製造方法、吸収体、並びに、吸収性物品
JPWO2020218161A1 (ja) * 2019-04-23 2020-10-29

Also Published As

Publication number Publication date
JP4607379B2 (ja) 2011-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9878304B2 (en) Method of manufacturing water-absorbent resin composition
JP5904978B2 (ja) 超吸収性重合体の製造のための連続的重合方法
US5807916A (en) Process for obtaining polymers which are superabsorbent for water and aqueous fluids in the form of particle aggregates
US7288601B2 (en) Method for production of water-absorbent resin and plow-shaped mixing device
JPH04363303A (ja) 連続重合方法および装置
JP6912455B2 (ja) 吸水性樹脂粒子の製造装置
WO1997024394A1 (en) Water absorbent and process and equipment for the production thereof
JPS62132936A (ja) 吸水性樹脂の造粒方法
WO2016088848A1 (ja) 吸水性樹脂の製造方法
JPH0912613A (ja) 吸水性樹脂の製造方法
US20190001302A1 (en) Method for producing water absorbent resin
JP7157167B2 (ja) 吸水性樹脂の製造方法および吸水性樹脂
JPH04246403A (ja) 高吸水性樹脂の製造方法
JP4607379B2 (ja) 連続凝集装置およびこれを備えた多段重合装置
JP4351111B2 (ja) 含水重合体の解砕方法および吸水性樹脂の製造方法
JP4839835B2 (ja) 逆相懸濁重合装置及び重合体の製造方法
JPH03195709A (ja) 高吸水性ポリマーの製造法
JP2004269593A (ja) 吸水性樹脂の製造方法およびこれに用いられる乾燥装置
JP5956232B2 (ja) 吸水性樹脂の製造方法
JP4107775B2 (ja) 高吸水性樹脂の製造方法
JP6738979B2 (ja) 吸水性樹脂製造装置
JPH08109208A (ja) 乳化重合用シード粒子製造方法及び連続多段乳化重合方法
JPS63218702A (ja) 高吸水性ポリマ−の製造方法
JPH0725917A (ja) 吸水性樹脂粉体の製造方法
JP2006143766A (ja) 吸水性樹脂の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080521

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080521

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100629

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100824

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101005

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101007

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4607379

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term