JPH0725917A - 吸水性樹脂粉体の製造方法 - Google Patents
吸水性樹脂粉体の製造方法Info
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- JPH0725917A JPH0725917A JP19300593A JP19300593A JPH0725917A JP H0725917 A JPH0725917 A JP H0725917A JP 19300593 A JP19300593 A JP 19300593A JP 19300593 A JP19300593 A JP 19300593A JP H0725917 A JPH0725917 A JP H0725917A
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- polymerization
- water
- resin powder
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】 α,β−不飽和カルボン酸、その誘導体、又
はそれらの塩から選ばれた水溶性モノマーの水溶液を、
重合分散剤を含む重合分散媒中に分散、懸濁した状態で
攪拌下に重合し、吸水性樹脂粉体を製造するにあたり、
重合槽内に縦方向に延びる回転軸を配設し、その下部に
槽底部を攪拌するパドルを装着すると共に、回転軸の上
部に、回転軸から水平に延びる水平部材と前記水平部材
から直角方向に延びる部材とからなる格子翼を装着し、
かつ、槽の側壁面に、回転軸方向に沿う複数本の邪魔板
を間隔をおいて配設した重合槽内で、攪拌しつつ重合を
行なう。 【効果】 平均粒径が大きく(150〜800μm)、
粒径分布が狭くて、100μm未満の微粉が少なく、ま
た1000μmを超える粗粒も少ない吸水性樹脂粉体
で、取扱が容易で、かつ、吸水性能にも優れて、衛生材
料,農業・園芸材料等の分野に使用。
はそれらの塩から選ばれた水溶性モノマーの水溶液を、
重合分散剤を含む重合分散媒中に分散、懸濁した状態で
攪拌下に重合し、吸水性樹脂粉体を製造するにあたり、
重合槽内に縦方向に延びる回転軸を配設し、その下部に
槽底部を攪拌するパドルを装着すると共に、回転軸の上
部に、回転軸から水平に延びる水平部材と前記水平部材
から直角方向に延びる部材とからなる格子翼を装着し、
かつ、槽の側壁面に、回転軸方向に沿う複数本の邪魔板
を間隔をおいて配設した重合槽内で、攪拌しつつ重合を
行なう。 【効果】 平均粒径が大きく(150〜800μm)、
粒径分布が狭くて、100μm未満の微粉が少なく、ま
た1000μmを超える粗粒も少ない吸水性樹脂粉体
で、取扱が容易で、かつ、吸水性能にも優れて、衛生材
料,農業・園芸材料等の分野に使用。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衛生材料や農業・園芸
材料等として好適な吸水性樹脂粉末の製造方法に関し、
詳しくは平均粒径が大きく、しかも粒径分布が狭くて微
粉が少なく、かつ、吸水性能に優れた吸水性樹脂粉体を
製造する方法に関する。
材料等として好適な吸水性樹脂粉末の製造方法に関し、
詳しくは平均粒径が大きく、しかも粒径分布が狭くて微
粉が少なく、かつ、吸水性能に優れた吸水性樹脂粉体を
製造する方法に関する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】吸水性樹
脂は、従来の紙,パルプ,海綿などに代わり、生理用
品,おむつ,使い捨て雑巾などの衛生材料の他、土壌改
質剤や食品の鮮度保持剤、各種シーリング材や止水材等
に用いられており、デンプン−アクリロニトリルグラフ
ト共重合体加水分解物、デンプン−アクリル酸グラフト
共重合体中和物、ポリアクリル酸部分中和物架橋体、酢
酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体けん化物、アク
リル酸−アクリルアミド共重合体、イソブチレン−マレ
イン酸共重合体などが知られている。このような吸水性
樹脂は、その粒径が小さ過ぎると、例えばおむつ等の製
造時に粉塵が発生し、環境衛生上や安全上等において問
題がある。また、吸水時にいわゆる“ままこ”現象を起
こしたりするという問題がある。このため、使用の際に
不必要な微粒子分を除去する必要があり、非常に煩雑で
あった。
脂は、従来の紙,パルプ,海綿などに代わり、生理用
品,おむつ,使い捨て雑巾などの衛生材料の他、土壌改
質剤や食品の鮮度保持剤、各種シーリング材や止水材等
に用いられており、デンプン−アクリロニトリルグラフ
ト共重合体加水分解物、デンプン−アクリル酸グラフト
共重合体中和物、ポリアクリル酸部分中和物架橋体、酢
酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体けん化物、アク
リル酸−アクリルアミド共重合体、イソブチレン−マレ
イン酸共重合体などが知られている。このような吸水性
樹脂は、その粒径が小さ過ぎると、例えばおむつ等の製
造時に粉塵が発生し、環境衛生上や安全上等において問
題がある。また、吸水時にいわゆる“ままこ”現象を起
こしたりするという問題がある。このため、使用の際に
不必要な微粒子分を除去する必要があり、非常に煩雑で
あった。
【0003】ところで、従来より、水溶性モノマーを重
合させて吸水性樹脂粉体を製造する方法として、モノマ
ー水溶液を重合、乾燥し、得られた樹脂の塊を粉砕す
る、いわゆる水媒法や、重合に不活性で、かつ、疎水性
の溶媒中に、水溶性モノマーの水溶液を懸濁,分散させ
て重合する、いわゆる逆相懸濁重合法などが知られてい
る。このうち水媒法により得られた樹脂粉体は、粉砕工
程を経るため、粒径分布が広くなりすぎて、多量の微粉
体が生成するという問題があった。一方、逆相懸濁重合
法では、重合終了時に既に球状の粉体となっているため
に、粉砕工程は必要ないという利点がある。したがっ
て、この逆相懸濁重合法で、比較的平均粒径の大きい吸
水性樹脂粉末が製造できれば、微粉体の生成量を非常に
低く抑えることが可能である。
合させて吸水性樹脂粉体を製造する方法として、モノマ
ー水溶液を重合、乾燥し、得られた樹脂の塊を粉砕す
る、いわゆる水媒法や、重合に不活性で、かつ、疎水性
の溶媒中に、水溶性モノマーの水溶液を懸濁,分散させ
て重合する、いわゆる逆相懸濁重合法などが知られてい
る。このうち水媒法により得られた樹脂粉体は、粉砕工
程を経るため、粒径分布が広くなりすぎて、多量の微粉
体が生成するという問題があった。一方、逆相懸濁重合
法では、重合終了時に既に球状の粉体となっているため
に、粉砕工程は必要ないという利点がある。したがっ
て、この逆相懸濁重合法で、比較的平均粒径の大きい吸
水性樹脂粉末が製造できれば、微粉体の生成量を非常に
低く抑えることが可能である。
【0004】このため従来より、この逆相懸濁重合法に
ついて、特定の重合分散剤を用いることによって、比較
的平均粒径の大きい吸水性樹脂粉末を製造し、微粉体の
生成量を非常に低く抑えようとする方法が種々提案され
てきた。例えば、重合分散剤としてHLBが3〜6のソ
ルビタン脂肪酸エステルを用いる方法(特公昭54─3
0710号公報)、HLBが8〜12の界面活性剤を用
いる方法(特公昭60−25045号公報)、或いはセ
ルロースエーテルやセルロースエステルを用いる方法
(特公平3−38288号公報)などが知られている。
しかしながら、いずれの方法を用いても、100μm程
度以下の微粒子が相当混在していたり、或いは平均粒径
を大きくするために攪拌速度を下げると、重合中に凝集
が起こりやすかったりするため、満足な方法とは言えな
かった。
ついて、特定の重合分散剤を用いることによって、比較
的平均粒径の大きい吸水性樹脂粉末を製造し、微粉体の
生成量を非常に低く抑えようとする方法が種々提案され
てきた。例えば、重合分散剤としてHLBが3〜6のソ
ルビタン脂肪酸エステルを用いる方法(特公昭54─3
0710号公報)、HLBが8〜12の界面活性剤を用
いる方法(特公昭60−25045号公報)、或いはセ
ルロースエーテルやセルロースエステルを用いる方法
(特公平3−38288号公報)などが知られている。
しかしながら、いずれの方法を用いても、100μm程
度以下の微粒子が相当混在していたり、或いは平均粒径
を大きくするために攪拌速度を下げると、重合中に凝集
が起こりやすかったりするため、満足な方法とは言えな
かった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これら従
来の問題を解決すべく鋭意研究を進めた結果、これまで
のように重合分散剤の種類などを検討する方法ではな
く、逆相懸濁重合法において特定の攪拌手段を備えた重
合槽を用いて重合を行なうことにより、驚くべきこと
に、平均粒径が大きく、しかも粒径分布が狭くて(シャ
ープで)微粉が少なく、かつ、吸水性能に優れた吸水性
樹脂粉体が得られることを見出し、この知見に基づいて
本発明を完成するに到った。
来の問題を解決すべく鋭意研究を進めた結果、これまで
のように重合分散剤の種類などを検討する方法ではな
く、逆相懸濁重合法において特定の攪拌手段を備えた重
合槽を用いて重合を行なうことにより、驚くべきこと
に、平均粒径が大きく、しかも粒径分布が狭くて(シャ
ープで)微粉が少なく、かつ、吸水性能に優れた吸水性
樹脂粉体が得られることを見出し、この知見に基づいて
本発明を完成するに到った。
【0006】すなわち本発明は、α,β−不飽和カルボ
ン酸、その誘導体、又はそれらの塩から選ばれた水溶性
モノマーの水溶液を、重合分散剤を含む重合分散媒中に
分散、懸濁した状態で攪拌下に重合し、吸水性樹脂粉体
を製造するにあたり、重合槽内に縦方向に延びる回転軸
を配設し、前記回転軸の下部に前記重合槽底部を攪拌す
るパドルを装着すると共に、前記回転軸の上部に、前記
回転軸から水平に延びる水平部材と前記水平部材から直
角方向に延びる部材とからなる格子翼を装着し、かつ、
前記重合槽の側壁面に、前記回転軸方向に沿う複数本の
邪魔板を間隔をおいて配設した重合槽内で、攪拌しつつ
重合を行なうことを特徴とする吸水性樹脂粉体の製造方
法を提供するものである。
ン酸、その誘導体、又はそれらの塩から選ばれた水溶性
モノマーの水溶液を、重合分散剤を含む重合分散媒中に
分散、懸濁した状態で攪拌下に重合し、吸水性樹脂粉体
を製造するにあたり、重合槽内に縦方向に延びる回転軸
を配設し、前記回転軸の下部に前記重合槽底部を攪拌す
るパドルを装着すると共に、前記回転軸の上部に、前記
回転軸から水平に延びる水平部材と前記水平部材から直
角方向に延びる部材とからなる格子翼を装着し、かつ、
前記重合槽の側壁面に、前記回転軸方向に沿う複数本の
邪魔板を間隔をおいて配設した重合槽内で、攪拌しつつ
重合を行なうことを特徴とする吸水性樹脂粉体の製造方
法を提供するものである。
【0007】本発明の方法では、α,β−不飽和カルボ
ン酸、その誘導体、又はそれらの塩から選ばれた水溶性
モノマーの水溶液を、重合分散剤を含む重合分散媒中に
分散、懸濁した状態で攪拌下に重合するが、この重合を
上記した特定の攪拌手段を備えた重合槽内で、攪拌しつ
つ行なうことを特徴とするものである。
ン酸、その誘導体、又はそれらの塩から選ばれた水溶性
モノマーの水溶液を、重合分散剤を含む重合分散媒中に
分散、懸濁した状態で攪拌下に重合するが、この重合を
上記した特定の攪拌手段を備えた重合槽内で、攪拌しつ
つ行なうことを特徴とするものである。
【0008】この特定の攪拌手段を備えた重合槽(重合
装置)の1例が第1図に示されており、重合槽1内に縦
方向に延びる回転軸2を配設し、前記回転軸2の下部に
前記重合槽1底部を攪拌するパドル3(ボトムパドル)
を装着すると共に、前記回転軸2の上部に、前記回転軸
2から水平に延びる水平部材(アーム部分)4と前記水
平部材4から直角方向に延びる部材(ストリップ)5と
からなる格子翼6を装着し、かつ、前記重合槽1の側壁
面に、前記回転軸方向に沿う複数本の邪魔板7を間隔を
おいて配設したものである。特にパドル翼径が重合槽の
内径に対し、45〜70%のものが好ましく、水溶性モ
ノマーの水溶液を全量供給した際の重合槽の液高が、重
合槽の内径に対し、1〜1.5倍となる重合槽を用いる
のが好ましい。また、邪魔板は4枚設けるのが普通であ
る。このような攪拌手段を備えた重合槽としては、特公
平1−37173号公報に開示されている攪拌機を用い
ることができる。このような攪拌手段を備えた重合槽
は、混合時間を短縮することができたり、攪拌動力が小
さくて済んだり、マイルドを攪拌が可能となったり、混
合特性が安定しているなどの特色を有しているが、本発
明の方法のごとき逆相懸濁重合による吸水性樹脂粉体の
製造方法において、これを用いることにより、予想外の
ことに、平均粒径が大きく、しかも粒径分布が狭くて
(シャープで)、微粉が少ない吸水性樹脂粉体を製造す
ることができたものである。本発明の方法により得られ
る吸水性樹脂粉体は、粒径分布がシャープであって、1
00μm未満の微粉や1000μmを超えるような粗粒
は殆ど含まれていない。また、平均粒径は通常、150
〜800μm程度の広い範囲で制御することができる。
装置)の1例が第1図に示されており、重合槽1内に縦
方向に延びる回転軸2を配設し、前記回転軸2の下部に
前記重合槽1底部を攪拌するパドル3(ボトムパドル)
を装着すると共に、前記回転軸2の上部に、前記回転軸
2から水平に延びる水平部材(アーム部分)4と前記水
平部材4から直角方向に延びる部材(ストリップ)5と
からなる格子翼6を装着し、かつ、前記重合槽1の側壁
面に、前記回転軸方向に沿う複数本の邪魔板7を間隔を
おいて配設したものである。特にパドル翼径が重合槽の
内径に対し、45〜70%のものが好ましく、水溶性モ
ノマーの水溶液を全量供給した際の重合槽の液高が、重
合槽の内径に対し、1〜1.5倍となる重合槽を用いる
のが好ましい。また、邪魔板は4枚設けるのが普通であ
る。このような攪拌手段を備えた重合槽としては、特公
平1−37173号公報に開示されている攪拌機を用い
ることができる。このような攪拌手段を備えた重合槽
は、混合時間を短縮することができたり、攪拌動力が小
さくて済んだり、マイルドを攪拌が可能となったり、混
合特性が安定しているなどの特色を有しているが、本発
明の方法のごとき逆相懸濁重合による吸水性樹脂粉体の
製造方法において、これを用いることにより、予想外の
ことに、平均粒径が大きく、しかも粒径分布が狭くて
(シャープで)、微粉が少ない吸水性樹脂粉体を製造す
ることができたものである。本発明の方法により得られ
る吸水性樹脂粉体は、粒径分布がシャープであって、1
00μm未満の微粉や1000μmを超えるような粗粒
は殆ど含まれていない。また、平均粒径は通常、150
〜800μm程度の広い範囲で制御することができる。
【0009】その中でも、特に第1図に示した如き形状
のものが好ましい。このものは、攪拌翼全体としては、
パドル3と、水平部材4と前記水平部材4から直角方向
に延びる部材5とからなる格子翼6とが一体化して、言
うならば平板に縦方向のスリットを上部に設けた如き形
状を有するものである。
のものが好ましい。このものは、攪拌翼全体としては、
パドル3と、水平部材4と前記水平部材4から直角方向
に延びる部材5とからなる格子翼6とが一体化して、言
うならば平板に縦方向のスリットを上部に設けた如き形
状を有するものである。
【0010】本発明の方法では、上記した特定の攪拌手
段を備えた重合槽内で、α,β−不飽和カルボン酸、そ
の誘導体、又はそれらの塩から選ばれた水溶性単量体
(モノマー)の水溶液を、重合分散剤を含む重合分散媒
中に分散、懸濁した状態で攪拌下に重合し、さらに乾燥
させることによって吸水性樹脂粉体を製造する。すなわ
ち、例えば第1図に示す様な特定の攪拌手段を備えた
重合槽に、予め重合分散媒及び重合分散剤を入れ、重合
温度にまで加熱し、攪拌しておく。一方、これとは別
に、モノマー水溶液(モノマー濃度20〜50重量%に
調製したもの)を調製し、これに重合開始剤を加えたも
のを用意しておく。次いで、前記モノマー水溶液に重
合開始剤を加えたものを、前記重合槽に滴下し、重合を
行なう。また、予めモノマー水溶液を分散媒中に分散、
懸濁しておき、昇温して重合を行なってもよい。なお、
ポリマー全体を架橋するために、水溶性架橋剤を予めモ
ノマー水溶液に溶解させておいてもよいし、或いは重合
中や重合終了後に水溶性架橋剤を添加し、ポリマー全体
を架橋してもよい。重合終了後、ポリマーを取り出し
て乾燥させる。なお、乾燥前に重合分散媒との共沸脱水
によって、ある程度水分を除去してもよい。
段を備えた重合槽内で、α,β−不飽和カルボン酸、そ
の誘導体、又はそれらの塩から選ばれた水溶性単量体
(モノマー)の水溶液を、重合分散剤を含む重合分散媒
中に分散、懸濁した状態で攪拌下に重合し、さらに乾燥
させることによって吸水性樹脂粉体を製造する。すなわ
ち、例えば第1図に示す様な特定の攪拌手段を備えた
重合槽に、予め重合分散媒及び重合分散剤を入れ、重合
温度にまで加熱し、攪拌しておく。一方、これとは別
に、モノマー水溶液(モノマー濃度20〜50重量%に
調製したもの)を調製し、これに重合開始剤を加えたも
のを用意しておく。次いで、前記モノマー水溶液に重
合開始剤を加えたものを、前記重合槽に滴下し、重合を
行なう。また、予めモノマー水溶液を分散媒中に分散、
懸濁しておき、昇温して重合を行なってもよい。なお、
ポリマー全体を架橋するために、水溶性架橋剤を予めモ
ノマー水溶液に溶解させておいてもよいし、或いは重合
中や重合終了後に水溶性架橋剤を添加し、ポリマー全体
を架橋してもよい。重合終了後、ポリマーを取り出し
て乾燥させる。なお、乾燥前に重合分散媒との共沸脱水
によって、ある程度水分を除去してもよい。
【0011】また、上記と同じ逆相懸濁重合法ではある
が、上記重合で用いるモノマー水溶液中に疎水性相を分
散させておき、特開昭62−106902号公報に記載
されている方法と同様にして、逆相懸濁状態で重合を行
なってもよい。この方法によれば、多孔質の吸水性ポリ
マーを製造することができ、その後、上記の工程を実
施してもよい。すなわち、上記重合の際、モノマー水溶
液中に水溶性界面活性剤及び/又は水溶性高分子分散剤
を加え、これに疎水性有機化合物相を分散させて、いわ
ゆるO/Wエマルジョンを形成し、これを重合槽に滴下
して多孔質の吸水性ポリマーを製造し、以後、上記の
工程を実施してもよい。この多孔質の吸水性ポリマー
は、吸水性,通気性,弾力性に富むため、好ましいもの
である。
が、上記重合で用いるモノマー水溶液中に疎水性相を分
散させておき、特開昭62−106902号公報に記載
されている方法と同様にして、逆相懸濁状態で重合を行
なってもよい。この方法によれば、多孔質の吸水性ポリ
マーを製造することができ、その後、上記の工程を実
施してもよい。すなわち、上記重合の際、モノマー水溶
液中に水溶性界面活性剤及び/又は水溶性高分子分散剤
を加え、これに疎水性有機化合物相を分散させて、いわ
ゆるO/Wエマルジョンを形成し、これを重合槽に滴下
して多孔質の吸水性ポリマーを製造し、以後、上記の
工程を実施してもよい。この多孔質の吸水性ポリマー
は、吸水性,通気性,弾力性に富むため、好ましいもの
である。
【0012】このような逆相懸濁重合法における原料モ
ノマーとしては、α,β−不飽和カルボン酸、その誘導
体又はそれらの塩であり、これらは単独で用いてもよい
し、或いは2種以上を併用してもよい。また、必要に応
じて他の水溶性を有するオレフィン性モノマーを50重
量%以下の割合で用いて共重合を行なうことも可能であ
る。また、デンプン,セルロースなどの成分に、これら
の原料モノマーをグラフト共重合することもできる。具
体的には例えば、アクリル酸、アクリル酸塩(通常、ナ
トリウム塩,カリウム塩,アンモニウム塩)、メタクリ
ル酸、メタクリル酸塩(通常、ナトリウム塩,カリウム
塩,アンモニウム塩)、マレイン酸、アクリルアミド、
2−アクリル−2−メチルプロパンスルホン酸、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、アクリロニトリ
ル等が挙げられる。通常、アクリル酸或いはメタクリル
酸1〜90モル%と、アクリル酸塩或いはメタクリル酸
塩99〜10モル%との混合物が好適に用いられる。重
合の際には、通常、これらのモノマーの20〜75重量
%、好ましくは25〜50重量%の水溶液を、原料とし
て用いる。
ノマーとしては、α,β−不飽和カルボン酸、その誘導
体又はそれらの塩であり、これらは単独で用いてもよい
し、或いは2種以上を併用してもよい。また、必要に応
じて他の水溶性を有するオレフィン性モノマーを50重
量%以下の割合で用いて共重合を行なうことも可能であ
る。また、デンプン,セルロースなどの成分に、これら
の原料モノマーをグラフト共重合することもできる。具
体的には例えば、アクリル酸、アクリル酸塩(通常、ナ
トリウム塩,カリウム塩,アンモニウム塩)、メタクリ
ル酸、メタクリル酸塩(通常、ナトリウム塩,カリウム
塩,アンモニウム塩)、マレイン酸、アクリルアミド、
2−アクリル−2−メチルプロパンスルホン酸、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、アクリロニトリ
ル等が挙げられる。通常、アクリル酸或いはメタクリル
酸1〜90モル%と、アクリル酸塩或いはメタクリル酸
塩99〜10モル%との混合物が好適に用いられる。重
合の際には、通常、これらのモノマーの20〜75重量
%、好ましくは25〜50重量%の水溶液を、原料とし
て用いる。
【0013】次に、重合分散媒としては、重合不活性
で、水を溶解しない性質を有するものが用いられ、具体
的にはn−ペンタン,n−ヘキサン,n−ペンタン等の
脂肪族飽和炭化水素、シクロヘキサン,シクロオクタ
ン,メチルシクロヘキサン,デカリン等の脂環式飽和炭
化水素、ベンゼン,トルエン,キシレン,エチルベンゼ
ン等の芳香族炭化水素、クロルベンゼン,ブロムベンゼ
ン等のハロゲン化芳香族炭化水素等が挙げられる。これ
ら重合分散媒の使用量は、特に限定はないが、モノマー
水溶液(多孔性ポリマー重合時はO/Wエマルジョン)
100重量部に対して、10〜500重量部、好ましく
は30〜400重量部とするのが好ましい。これらの分
散媒は、モノマー滴下前に50℃以上に加熱、攪拌して
用いられる。
で、水を溶解しない性質を有するものが用いられ、具体
的にはn−ペンタン,n−ヘキサン,n−ペンタン等の
脂肪族飽和炭化水素、シクロヘキサン,シクロオクタ
ン,メチルシクロヘキサン,デカリン等の脂環式飽和炭
化水素、ベンゼン,トルエン,キシレン,エチルベンゼ
ン等の芳香族炭化水素、クロルベンゼン,ブロムベンゼ
ン等のハロゲン化芳香族炭化水素等が挙げられる。これ
ら重合分散媒の使用量は、特に限定はないが、モノマー
水溶液(多孔性ポリマー重合時はO/Wエマルジョン)
100重量部に対して、10〜500重量部、好ましく
は30〜400重量部とするのが好ましい。これらの分
散媒は、モノマー滴下前に50℃以上に加熱、攪拌して
用いられる。
【0014】また、重合分散剤としては、ソルビタン脂
肪酸エステル,ソルビタン脂肪酸エーテル,ソルビトー
ル脂肪酸エステル,ショ糖脂肪酸エステル等の非イオン
性界面活性剤、油溶性セルロースエステル、エチルセル
ロース等のセルロースエーテル、マレイン化ポリエチレ
ン,マレイン化α−オレフィン,ポリエチレングリコー
ル鎖を有するアクリル系共重合体等の高分子分散剤、シ
リカ,酸化アルミニウム,酸化チタン等に表面処理を施
して親油性を付与した無機微粉末等が挙げられる。これ
ら重合分散剤の使用量は、分散剤の種類により異なる
が、安定に重合が進行する範囲であれば特に制限はな
い。通常、重合分散媒の 0.01 〜25重量%の範囲、好
ましくは 0.1〜10重量%の範囲である。
肪酸エステル,ソルビタン脂肪酸エーテル,ソルビトー
ル脂肪酸エステル,ショ糖脂肪酸エステル等の非イオン
性界面活性剤、油溶性セルロースエステル、エチルセル
ロース等のセルロースエーテル、マレイン化ポリエチレ
ン,マレイン化α−オレフィン,ポリエチレングリコー
ル鎖を有するアクリル系共重合体等の高分子分散剤、シ
リカ,酸化アルミニウム,酸化チタン等に表面処理を施
して親油性を付与した無機微粉末等が挙げられる。これ
ら重合分散剤の使用量は、分散剤の種類により異なる
が、安定に重合が進行する範囲であれば特に制限はな
い。通常、重合分散媒の 0.01 〜25重量%の範囲、好
ましくは 0.1〜10重量%の範囲である。
【0015】さらに、重合開始剤としては、特に制限は
なく、各種アルキルパーエステル、過酸化水素、過硫酸
塩、過塩素酸塩、アゾ化合物等が挙げられ、これらの1
種又は2種以上を用いることができるが、とりわけ過酸
化水素、過硫酸アンモニウム,過硫酸カリウムなどの過
硫酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)
ジヒドロクロリド等の水溶性重合開始剤が好ましい。重
合開始剤の使用量は、通常、モノマーに対して 0.001〜
10重量%、好ましくは、0.01〜5重量%である。
なく、各種アルキルパーエステル、過酸化水素、過硫酸
塩、過塩素酸塩、アゾ化合物等が挙げられ、これらの1
種又は2種以上を用いることができるが、とりわけ過酸
化水素、過硫酸アンモニウム,過硫酸カリウムなどの過
硫酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)
ジヒドロクロリド等の水溶性重合開始剤が好ましい。重
合開始剤の使用量は、通常、モノマーに対して 0.001〜
10重量%、好ましくは、0.01〜5重量%である。
【0016】なお、ポリマーの全体(内部)を架橋する
ための均一架橋剤として、重合前、重合時、或いは重合
後の任意のときに、公知の任意の水溶性架橋剤(水溶率
=100%)を使用することができる。具体的には例え
ば、ポリグリシジル化合物〔(ポリ)エチレングリコー
ルジグリシジルエーテル,(ポリ)プロピレングリコー
ルジグリシジルエーテル,(ポリ)グリセリンジグリシ
ジルエーテルなど〕、ポリアリル化合物(ジアリルフタ
レートなど)、ポリビニル化合物(ジビニルベンゼンな
ど)、ハロエポキシ化合物(エピクロルヒドリンな
ど)、ポリアルデヒド(グルタルアルデヒドなど)、ポ
リアミン、ポリオール、多価金属塩等が挙げられる。こ
のような均一架橋剤の使用量は、生成ポリマーに対し
て、通常、0.001 〜10重量%、好ましくは 0.01 〜5
重量%である。
ための均一架橋剤として、重合前、重合時、或いは重合
後の任意のときに、公知の任意の水溶性架橋剤(水溶率
=100%)を使用することができる。具体的には例え
ば、ポリグリシジル化合物〔(ポリ)エチレングリコー
ルジグリシジルエーテル,(ポリ)プロピレングリコー
ルジグリシジルエーテル,(ポリ)グリセリンジグリシ
ジルエーテルなど〕、ポリアリル化合物(ジアリルフタ
レートなど)、ポリビニル化合物(ジビニルベンゼンな
ど)、ハロエポキシ化合物(エピクロルヒドリンな
ど)、ポリアルデヒド(グルタルアルデヒドなど)、ポ
リアミン、ポリオール、多価金属塩等が挙げられる。こ
のような均一架橋剤の使用量は、生成ポリマーに対し
て、通常、0.001 〜10重量%、好ましくは 0.01 〜5
重量%である。
【0017】これらの成分を添加し、上記した重合槽を
用いて逆相懸濁重合法により重合を行ない、さらに乾燥
させることにより、本発明の目的とする吸水性樹脂粉体
を製造することができる。なお、多孔質の吸水性樹脂粉
体を製造する場合には、多孔質のものとするために、上
記の如く、さらに水溶性界面活性剤及び/又は水溶性高
分子分散剤と、疎水性有機化合物とを用いる。すなわ
ち、上記重合の際、モノマー水溶液中に水溶性界面活性
剤及び/又は水溶性高分子分散剤を加え、これに疎水性
有機化合物相を分散させて、いわゆるO/Wエマルジョ
ンを形成し、これを重合槽に滴下して多孔質の吸水性樹
脂を製造し、これを乾燥させることにより、目的とする
吸水性樹脂粉体を製造することができる。
用いて逆相懸濁重合法により重合を行ない、さらに乾燥
させることにより、本発明の目的とする吸水性樹脂粉体
を製造することができる。なお、多孔質の吸水性樹脂粉
体を製造する場合には、多孔質のものとするために、上
記の如く、さらに水溶性界面活性剤及び/又は水溶性高
分子分散剤と、疎水性有機化合物とを用いる。すなわ
ち、上記重合の際、モノマー水溶液中に水溶性界面活性
剤及び/又は水溶性高分子分散剤を加え、これに疎水性
有機化合物相を分散させて、いわゆるO/Wエマルジョ
ンを形成し、これを重合槽に滴下して多孔質の吸水性樹
脂を製造し、これを乾燥させることにより、目的とする
吸水性樹脂粉体を製造することができる。
【0018】ここで水溶性界面活性剤としては、水溶性
であれば特に限定はなく、任意の界面活性剤が用いられ
る。それらの中でも特に、ラウリル硫酸ナトリウム,ポ
リオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウムなどの長鎖ア
ルキル硫酸塩類や、モノステアリン酸ポリオキシエチレ
ングリセリンエステルなどの脂肪酸エステル類が好まし
い。また、水溶性高分子分散剤としては例えば、部分け
ん化ポリビニルアルコールや変性ポリビニルアルコール
等が挙げられる。なお、けん化度は60〜95モル%程
度のものが用いられ、重合度は100〜3000程度で
ある。これらの添加量は、通常、それぞれモノマー水溶
液に対して、 0.001〜20重量%、好ましくは 0.01 〜
10重量%である。
であれば特に限定はなく、任意の界面活性剤が用いられ
る。それらの中でも特に、ラウリル硫酸ナトリウム,ポ
リオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウムなどの長鎖ア
ルキル硫酸塩類や、モノステアリン酸ポリオキシエチレ
ングリセリンエステルなどの脂肪酸エステル類が好まし
い。また、水溶性高分子分散剤としては例えば、部分け
ん化ポリビニルアルコールや変性ポリビニルアルコール
等が挙げられる。なお、けん化度は60〜95モル%程
度のものが用いられ、重合度は100〜3000程度で
ある。これらの添加量は、通常、それぞれモノマー水溶
液に対して、 0.001〜20重量%、好ましくは 0.01 〜
10重量%である。
【0019】また、疎水性有機化合物としては、前記し
た重合分散媒と同じものを用いるのが普通である。例え
ば、n−ペンタン,n−ヘキサン,n−ペンタン等の脂
肪族飽和炭化水素、シクロヘキサン,シクロオクタン,
メチルシクロヘキサン,デカリン等の脂環式飽和炭化水
素、ベンゼン,トルエン,キシレン,エチルベンゼン等
の芳香族炭化水素、クロルベンゼン,ブロムベンゼン等
のハロゲン化芳香族炭化水素、脂肪族アルコール、脂肪
族ケトン類、脂肪族エステル類等が挙げられる。これら
疎水性有機化合物の添加量は、モノマー水溶液100重
量部に対して、1〜500重量部、好ましくは20〜3
00重量部の範囲である。
た重合分散媒と同じものを用いるのが普通である。例え
ば、n−ペンタン,n−ヘキサン,n−ペンタン等の脂
肪族飽和炭化水素、シクロヘキサン,シクロオクタン,
メチルシクロヘキサン,デカリン等の脂環式飽和炭化水
素、ベンゼン,トルエン,キシレン,エチルベンゼン等
の芳香族炭化水素、クロルベンゼン,ブロムベンゼン等
のハロゲン化芳香族炭化水素、脂肪族アルコール、脂肪
族ケトン類、脂肪族エステル類等が挙げられる。これら
疎水性有機化合物の添加量は、モノマー水溶液100重
量部に対して、1〜500重量部、好ましくは20〜3
00重量部の範囲である。
【0020】以上の如くして、逆相懸濁重合法により重
合を行ない、さらに乾燥することにより、吸水性樹脂粉
体、好ましくは多孔質の吸水性樹脂粉体を製造すること
ができる。なお、重合条件は特に制限はなく、常法によ
り行なえばよい。通常、重合温度は50℃以上、好まし
くは60〜90℃である。また、重合時間は30分以上
が好ましい。
合を行ない、さらに乾燥することにより、吸水性樹脂粉
体、好ましくは多孔質の吸水性樹脂粉体を製造すること
ができる。なお、重合条件は特に制限はなく、常法によ
り行なえばよい。通常、重合温度は50℃以上、好まし
くは60〜90℃である。また、重合時間は30分以上
が好ましい。
【0021】このようにして本発明の目的とする吸水性
樹脂粉体が得られる。これら吸水性樹脂(ポリマー)と
して具体的には例えば、アクリル酸重合体,アクリル酸
塩重合体,メタクリル酸重合体,メタクリル酸塩重合
体,イソブチレン−マレイン酸共重合体,酢酸ビニル−
アクリル酸エステル共重合体けん化物,アクリル酸−ア
クリルアミド共重合体,デンプン−アクリル酸グラフト
共重合体中和物,デンプン−アクリロニトリルグラフト
共重合体加水分解物等が挙げられる。
樹脂粉体が得られる。これら吸水性樹脂(ポリマー)と
して具体的には例えば、アクリル酸重合体,アクリル酸
塩重合体,メタクリル酸重合体,メタクリル酸塩重合
体,イソブチレン−マレイン酸共重合体,酢酸ビニル−
アクリル酸エステル共重合体けん化物,アクリル酸−ア
クリルアミド共重合体,デンプン−アクリル酸グラフト
共重合体中和物,デンプン−アクリロニトリルグラフト
共重合体加水分解物等が挙げられる。
【0022】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳しく説明す
る。なお、ここでいう微粉量とは、140メッシュ(1
06μm)の標準ふるいを通り抜ける樹脂の割合を指
し、粗粒量とは、16メッシュ(1.00mm)の標準
ふるいを通らない樹脂の割合を指す。
る。なお、ここでいう微粉量とは、140メッシュ(1
06μm)の標準ふるいを通り抜ける樹脂の割合を指
し、粗粒量とは、16メッシュ(1.00mm)の標準
ふるいを通らない樹脂の割合を指す。
【0023】実施例1 第1図に示した如き攪拌機(特公平1−32173号公
報に開示されていると同様のもの)に、還流冷却管,モ
ノマー滴下口及び窒素ガス導入管を取り付けたものを重
合装置として用いた。この重合槽中に、シクロヘキサン
720gと疎水性のシリカ微粉末(日本アエロジル社
製,商品名:R−972D,平均一次粒子径=16n
m)2.0 gを加えて350rpmで攪拌し、窒素ガスを
吹き込んで溶存酸素を追い出し、70℃まで昇温した。
報に開示されていると同様のもの)に、還流冷却管,モ
ノマー滴下口及び窒素ガス導入管を取り付けたものを重
合装置として用いた。この重合槽中に、シクロヘキサン
720gと疎水性のシリカ微粉末(日本アエロジル社
製,商品名:R−972D,平均一次粒子径=16n
m)2.0 gを加えて350rpmで攪拌し、窒素ガスを
吹き込んで溶存酸素を追い出し、70℃まで昇温した。
【0024】一方、別の1リットル容のセパラブルフラ
スコ中で、水酸化ナトリウム86gを水300gに溶解
し、これにアクリル酸200gを加えて調製した水溶液
に、過硫酸アンモニウム0.79g、部分けん化ポリビニル
アルコール(日本合成化学社製、商品名:GH−17、
けん化度=88モル%、ヘブラー粘度計による4%水溶
液の20℃における粘度=30cps)1.0g及びシク
ロヘキサン300gを加えて攪拌し、窒素ガスを吹き込
んで溶存酸素を追い出し、O/Wエマルジョンを調製し
た。次に、前記重合装置を350rpmの速度で攪拌し
ながら、O/Wエマルジョンを3時間かけて滴下した。
次いで、エチレングリコールジグリシジルエーテル(ナ
ガセ化成社製、商品名:デナコールEX−810)20
0mgを加え、さらに1時間攪拌した。次に、共沸脱水
によって、165gの水を抜き出した後(生成ポリマー
の含水率45重量%)、球状の含水ゲルを取り出し、減
圧下、130℃で乾燥させ、さらさらの吸水性樹脂を得
た。この樹脂の平均粒径は370μm、微粉量は 0.1重
量%、粗粒量は 0.0重量%であった。粒径分布を第1表
に示す。
スコ中で、水酸化ナトリウム86gを水300gに溶解
し、これにアクリル酸200gを加えて調製した水溶液
に、過硫酸アンモニウム0.79g、部分けん化ポリビニル
アルコール(日本合成化学社製、商品名:GH−17、
けん化度=88モル%、ヘブラー粘度計による4%水溶
液の20℃における粘度=30cps)1.0g及びシク
ロヘキサン300gを加えて攪拌し、窒素ガスを吹き込
んで溶存酸素を追い出し、O/Wエマルジョンを調製し
た。次に、前記重合装置を350rpmの速度で攪拌し
ながら、O/Wエマルジョンを3時間かけて滴下した。
次いで、エチレングリコールジグリシジルエーテル(ナ
ガセ化成社製、商品名:デナコールEX−810)20
0mgを加え、さらに1時間攪拌した。次に、共沸脱水
によって、165gの水を抜き出した後(生成ポリマー
の含水率45重量%)、球状の含水ゲルを取り出し、減
圧下、130℃で乾燥させ、さらさらの吸水性樹脂を得
た。この樹脂の平均粒径は370μm、微粉量は 0.1重
量%、粗粒量は 0.0重量%であった。粒径分布を第1表
に示す。
【0025】実施例2 実施例1において、重合装置の攪拌速度を400rpm
としたこと以外は、実施例1と同様にして重合を行な
い、さらさらの吸水性樹脂を得た。この樹脂の平均粒径
は290μm、微粉量は 1.5重量%、粗粒量は 0.0重量
%であった。粒径分布を第1表に示す。
としたこと以外は、実施例1と同様にして重合を行な
い、さらさらの吸水性樹脂を得た。この樹脂の平均粒径
は290μm、微粉量は 1.5重量%、粗粒量は 0.0重量
%であった。粒径分布を第1表に示す。
【0026】実施例3 実施例1において、重合装置の攪拌速度を250rpm
とし、部分けん化ポリビニルアルコール((日本合成化
学社製,商品名:GH−17)の代わりに、部分けん化
ポリビニルアルコール(日本合成化学社製,商品名:K
H−17、けん化度=80モル%、ヘブラー粘度計によ
る4%水溶液の20℃における粘度=35cps)1.0
gを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、さらさ
らの吸水性樹脂を得た。この樹脂の平均粒径は410μ
m、微粉量は 0.1重量%、粗粒量は 0.0重量%であっ
た。粒径分布を第1表に示す。
とし、部分けん化ポリビニルアルコール((日本合成化
学社製,商品名:GH−17)の代わりに、部分けん化
ポリビニルアルコール(日本合成化学社製,商品名:K
H−17、けん化度=80モル%、ヘブラー粘度計によ
る4%水溶液の20℃における粘度=35cps)1.0
gを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、さらさ
らの吸水性樹脂を得た。この樹脂の平均粒径は410μ
m、微粉量は 0.1重量%、粗粒量は 0.0重量%であっ
た。粒径分布を第1表に示す。
【0027】比較例1 第2図に示すような、傾斜パドル(45度の角度に傾斜
させたもの)4枚を2段に備えた重合装置を用い、か
つ、攪拌速度を300rpmとしたこと以外は、実施例
1と同様にして重合したところ、2次凝集物を多く含む
吸水性樹脂が得られた。この樹脂の平均粒径は660μ
m、微粉量は 1.3重量%、粗粒量は 20.3 重量%であっ
た。粒径分布を第1表に示す。
させたもの)4枚を2段に備えた重合装置を用い、か
つ、攪拌速度を300rpmとしたこと以外は、実施例
1と同様にして重合したところ、2次凝集物を多く含む
吸水性樹脂が得られた。この樹脂の平均粒径は660μ
m、微粉量は 1.3重量%、粗粒量は 20.3 重量%であっ
た。粒径分布を第1表に示す。
【0028】比較例2 第2図に示した重合装置を用い、かつ、攪拌速度を50
0rpmとしたこと以外は、実施例1と同様にして重合
して、さらさらの吸水性樹脂を得た。この樹脂の平均粒
径は360μm、微粉量は 1.1重量%、粗粒量は 2.7重
量%であった。粒径分布を第1表に示す。
0rpmとしたこと以外は、実施例1と同様にして重合
して、さらさらの吸水性樹脂を得た。この樹脂の平均粒
径は360μm、微粉量は 1.1重量%、粗粒量は 2.7重
量%であった。粒径分布を第1表に示す。
【0029】比較例3 第2図に示した重合装置を用い、かつ、攪拌速度を70
0rpmとしたこと以外は、実施例1と同様にして重合
して、さらさらの吸水性樹脂を得た。この樹脂の平均粒
径は250μm、微粉量は 8.6重量%、粗粒量は 0.0重
量%であった。粒径分布を第1表に示す。
0rpmとしたこと以外は、実施例1と同様にして重合
して、さらさらの吸水性樹脂を得た。この樹脂の平均粒
径は250μm、微粉量は 8.6重量%、粗粒量は 0.0重
量%であった。粒径分布を第1表に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明の方法によれば、逆相懸濁重合法
において特定の攪拌手段を備えた重合槽を用いて重合を
行なうことにより、平均粒径が大きく(通常、150〜
800μm程度)、しかも粒径分布が狭くて(シャープ
で)、100μm未満のような微粉が少なく、また10
00μmを超えるような粗粒も少ない吸水性樹脂粉体を
製造することができる。この吸水性樹脂粉体は、取扱が
容易で、かつ、吸水性能にも優れている。従って、本発
明は、衛生材料,農業・園芸材料等の分野で極めて有効
に用いることができる。
において特定の攪拌手段を備えた重合槽を用いて重合を
行なうことにより、平均粒径が大きく(通常、150〜
800μm程度)、しかも粒径分布が狭くて(シャープ
で)、100μm未満のような微粉が少なく、また10
00μmを超えるような粗粒も少ない吸水性樹脂粉体を
製造することができる。この吸水性樹脂粉体は、取扱が
容易で、かつ、吸水性能にも優れている。従って、本発
明は、衛生材料,農業・園芸材料等の分野で極めて有効
に用いることができる。
【図1】第1図は、実施例で用いた重合装置を示すもの
であり、(a)はその側面の一部を切り欠いて断面形状
を表したものであり、(b)は平面図である。
であり、(a)はその側面の一部を切り欠いて断面形状
を表したものであり、(b)は平面図である。
【図2】第2図は、比較例で用いた重合装置を示すもの
であり、(a)はその側面の一部を切り欠いて断面形状
を表したものであり、(b)は平面図である。
であり、(a)はその側面の一部を切り欠いて断面形状
を表したものであり、(b)は平面図である。
1 重合槽 2 回転軸 3 パドル 4 水平部材 5 水平部材から直角方向に延びる部材 6 格子翼 7 邪魔板 8 傾斜パドル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福本 祐二 山口県徳山市新宮町1番1号 出光石油化 学株式会社内 (72)発明者 八島 弘明 山口県徳山市新宮町1番1号 出光石油化 学株式会社内 (72)発明者 上田 憲一 山口県徳山市新宮町1番1号 出光石油化 学株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 α,β−不飽和カルボン酸、その誘導
体、又はそれらの塩から選ばれた水溶性モノマーの水溶
液を、重合分散剤を含む重合分散媒中に分散、懸濁した
状態で攪拌下に重合し、吸水性樹脂粉体を製造するにあ
たり、重合槽内に縦方向に延びる回転軸を配設し、前記
回転軸の下部に前記重合槽底部を攪拌するパドルを装着
すると共に、前記回転軸の上部に、前記回転軸から水平
に延びる水平部材と前記水平部材から直角方向に延びる
部材とからなる格子翼を装着し、かつ、前記重合槽の側
壁面に、前記回転軸方向に沿う複数本の邪魔板を間隔を
おいて配設した重合槽内で、攪拌しつつ重合を行なうこ
とを特徴とする吸水性樹脂粉体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19300593A JPH0725917A (ja) | 1993-07-09 | 1993-07-09 | 吸水性樹脂粉体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19300593A JPH0725917A (ja) | 1993-07-09 | 1993-07-09 | 吸水性樹脂粉体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0725917A true JPH0725917A (ja) | 1995-01-27 |
Family
ID=16300626
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19300593A Withdrawn JPH0725917A (ja) | 1993-07-09 | 1993-07-09 | 吸水性樹脂粉体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0725917A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012176342A1 (ja) * | 2011-06-24 | 2012-12-27 | 住友精化株式会社 | 吸水性樹脂の製造方法 |
JPWO2020218164A1 (ja) * | 2019-04-23 | 2020-10-29 | ||
JPWO2020184392A1 (ja) * | 2019-03-08 | 2021-10-28 | 住友精化株式会社 | 吸水性樹脂粒子及びその製造方法 |
EP3936529A4 (en) * | 2019-03-08 | 2022-12-21 | Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. | WATER-ABSORBING RESIN PARTICLES, ABSORBERS AND ABSORBENT ARTICLES |
EP3960795A4 (en) * | 2019-04-23 | 2023-03-01 | Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. | WATER-ABSORBENT RESIN PARTICLES, ABSORBENT BODY AND ABSORBENT ARTICLE |
-
1993
- 1993-07-09 JP JP19300593A patent/JPH0725917A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012176342A1 (ja) * | 2011-06-24 | 2012-12-27 | 住友精化株式会社 | 吸水性樹脂の製造方法 |
JPWO2012176342A1 (ja) * | 2011-06-24 | 2015-02-23 | 住友精化株式会社 | 吸水性樹脂の製造方法 |
US9102771B2 (en) | 2011-06-24 | 2015-08-11 | Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. | Method for producing a water-absorbent resin |
JPWO2020184392A1 (ja) * | 2019-03-08 | 2021-10-28 | 住友精化株式会社 | 吸水性樹脂粒子及びその製造方法 |
EP3936529A4 (en) * | 2019-03-08 | 2022-12-21 | Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. | WATER-ABSORBING RESIN PARTICLES, ABSORBERS AND ABSORBENT ARTICLES |
JPWO2020218164A1 (ja) * | 2019-04-23 | 2020-10-29 | ||
EP3960795A4 (en) * | 2019-04-23 | 2023-03-01 | Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. | WATER-ABSORBENT RESIN PARTICLES, ABSORBENT BODY AND ABSORBENT ARTICLE |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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